JP2015102976A - 紙幣処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】金種別紙幣収納庫に収納されている内容と紙幣管理テーブルの内容との整合性を取ることができ、偽造券の出金を防止するために、出金紙幣の鑑別レベルを制御できるようにする。
【解決手段】本発明は、補充紙幣及び入金紙幣を出金紙幣として繰り出す紙幣収納庫を備える紙幣処理装置において、鑑別手段と、記番号認識手段と、紙幣収納庫からの出金の際に、記番号認識手段により認識された出金紙幣の記番号情報に基づいて、当該出金紙幣が補充紙幣か又は入金紙幣を判別する判別手段と、判別手段の判別結果に基づいて、出金紙幣に対する鑑別手段の鑑別レベルを制御する鑑別レベル制御手段とを備えることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、紙幣処理装置に関し、例えば、金融機関や駅や空港やコンビニエンスストア等に設けられる現金自動預け払い機(ATM:Automated Teller Machine)の紙幣処理装置に適用し得るものである。
例えば、金融機関等に設けられているATMは、紙幣を金種別に収納する媒体収納部(以下、スタッカと呼ぶ。)を備えている。ATMのスタッカは、入金専用又は出金専用の他に、入金時に入金された紙幣を収納し、その後の出金時に、入金された紙幣を出金する入出金用スタッカ(例えば、還流型リサイクル用スタッカ)がある。
入出金用スタッカを搭載したATMでは、保守者が予め出金用の紙幣を入出金用スタッカに補充しておく。その後、入金時に入金された紙幣は補充紙幣の上に堆積され、補充した紙幣と入金紙幣とが混在している。
従来、入金時に、汚れた紙幣や破れが生じているリジェクト紙幣を区別するために、認識部が入金紙幣を1枚ずつ鑑別してから正常な紙幣を金種別のスタッカに搬送している。また、紙幣補充の際には、スタッカ自体を交換して紙幣を補充する方法の他に、紙幣補充モードで保守者が接客部から紙幣を金種別にスタッカに補充する方法もある(特許文献1参照)。また、出金時においても、リジェクト紙幣を区別するために、スタッカから1枚ずつ繰り出した紙幣を認識部が鑑別してから正常な紙幣を出金している。
また、従来の紙幣処理装置は、スタッカに収納されている紙幣が補充紙幣であるのか又は入金紙幣であるのかを管理するために、紙幣管理テーブルを用いてスタッカに収納されている紙幣を管理している(特許文献2参照)
特開2000−293733号公報 特開2010−191779号公報
しかしながら、出金処理の際、紙幣状態によっては複数枚の紙幣が同時にスタッカから繰り出されてしまい、複数枚の紙幣が重なった状態で搬送される重送が生じ得る。従来の紙幣処理装置では、紙幣管理テーブルを用いて出金紙幣が入金紙幣又は補充紙幣であることは認識できるが、スタッカ毎に入金紙幣や補充紙幣の枚数を管理していない。そのため、どの金種の紙幣が何枚重送されたかを認識することができないという問題がある。
また、従来、重送が生じた場合には、その重送された紙幣をリジェクトしているが、リジェクトされた紙幣枚数を認識することができず、実際にスタッカに収納されている紙幣の状態と、紙幣管理テーブルで管理される内容とで不一致が生じてしまうという問題が生じ得る。
さらに、保守者により補充される紙幣は一応の信頼を得た紙幣が補充されることが期待できる。しかし、例えば入金後に偽造券に関する情報が判明する場合もあり、そのような場合には、既にスタッカに収納されている偽造券が出金されてしまい、市場への偽造券の拡散を防止することができないという課題もある。
そのため、金種別のスタッカに収納されている内容と紙幣管理テーブルの内容との整合性を取ることができ、出金分離の際に重送が生じた場合でもその紙幣枚数を正しく認識することができ、更に偽造券の出金を防止するために、出金紙幣の属性に応じて鑑別レベルを制御することができる紙幣処理装置が求められている。
かかる課題を解決するために、本発明は、補充された補充紙幣及び投入された入金紙幣を収納して出金の際に収納されている紙幣を出金紙幣として繰り出す紙幣収納庫を備える紙幣処理装置において、(1)紙幣収納庫への紙幣補充の際及び入出金の際に、紙幣を鑑別する鑑別手段と、(2)紙幣収納庫への紙幣補充の際及び入出金の際に、紙幣に付されている記番号を認識する記番号認識手段と、(3)紙幣収納庫からの出金の際に、記番号認識手段により認識された出金紙幣の記番号情報に基づいて、当該出金紙幣が補充紙幣か又は入金紙幣を判別する判別手段と、(4)判別手段の判別結果に基づいて、出金紙幣に対する鑑別手段の鑑別レベルを制御する鑑別レベル制御手段とを備えることを特徴とする紙幣処理装置である。
本発明によれば、金種別のスタッカに収納されている内容と紙幣管理テーブルの内容との整合性を取ることができ、出金分離の際に重送が生じた場合でもその紙幣枚数を正しく認識することができ、更に偽造券の出金を防止するために、出金紙幣の属性に応じて鑑別レベルを制御することができる。
第1の実施形態に係るATMが有する紙幣処理装置の構成を示す構成図である。 第1の実施形態に係るATMの外観構成を示す外観構成図である。 第1の実施形態に係る紙幣処理装置の制御系の構成と内部構成との関係を示すブロック図である。 第1の実施形態に係る紙幣管理テーブルの構成例を示す構成図である。 第1の実施形態に係る紙幣処理装置における補充処理の動作を示すフローチャートである。 第1の実施形態に係る認識部からの判定データの一例を説明する説明図である。 第1の実施形態に係る紙幣処理装置における入金処理の動作を示すフローチャートである。 第1の実施形態に係る紙幣処理装置における出金処理の動作を示すフローチャートである。 第2の実施形態に係る紙幣処理装置の制御系の構成と内部構成との関係を示すブロック図である。 第2の実施形態に係る紙幣処理装置における動作を示すフローチャートである。 第2の実施形態において、重送した紙幣の枚数及び記番号データの確認動作を説明する説明図である。
(A)第1の実施形態
以下では、本発明の紙幣処理装置の第1の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
(A−2)第1の実施形態の構成
図2は、第1の実施形態に係るATM10の外観構成を示す外観構成図である。図2において、第1の実施形態に係るATM10は、顧客や紙幣補充を行う保守者が入力操作をしたり又はATM10の状態や入力情報等を表示したりする操作表示部12、入金又は補充される紙幣を取り込んだり又は出金紙幣を排出する紙幣投入取出口13、入金又は補充される硬貨を取り込んだり又は出金硬貨を排出する硬貨投入取出口14、通帳の取り込みや排出を行う通帳取扱口15、カード(例えば、キャッシュカードやクレジットカード等)の取り込みや排出を行うカード取扱口16を有する。
図1は、第1の実施形態に係るATM10が有する紙幣処理装置20の構成を示す構成図である。図1において、紙幣処理装置20は、搬送路21、接客部22、一時保留部23、認識部24、複数(図2では4個)の金種別スタッカ25a〜25d、補充回収カセット部26、補充回収入出金部26a、補充回収リジェクトカセット部27、取り忘れカセット28、リジェクトカセット29a及び29bを有する。
紙幣処理装置20は、ATM10に内蔵されており、紙幣の入金処理、出金処理、補充処理、回収処理等を行うものである。ここで、入金処理は、顧客から投入された現金に基づいて入金取引を行う処理であり、例えば、預け入れ取引や振込取引等の処理がある。出金処理は、顧客に対して現金を支払う出金取引であり、例えば、引き出し取引等の処理がある。補充処理は、紙幣を補充する保守者が接客部22から、金種別スタッカ25a〜25dに紙幣を補充する処理である。回収処理は、金種別スタッカ25a〜25dに収納されている紙幣を回収する処理である。
搬送路21は、紙幣処理装置20の各構成要素の間で紙幣を搬送するものであり、例えば、紙幣を搬送するベルト及びローラ等で構成されている。搬送路21は、紙幣処理装置20の構成要素から別の構成要素までを一方向に搬送するだけでなく、必要に応じて構成要素間で双方向に紙幣を搬送することができる。また、搬送路21の分岐点には図示しない切替ブレードが配置されており、その切替ブレードを切り替えることにより紙幣の搬送先を変える構成になっている。また、搬送路21には、適宜な間隔でセンサ等が配置されており、センサ等が紙幣の搬送状態を感知している。
接客部22は、顧客により投入される紙幣を受け付けたり、又顧客に対して出金する紙幣を集積したり、顧客との間で紙幣の受け渡しを行う機構である。接客部22は、例えば、ATM10の紙幣投入取出口13(図1参照)に対応するものである。接客部22は、紙幣投入取出口13に投入された紙幣を例えば分離手段(例えば、分離ローラ機構)等で1枚ずつ分離して繰り出すことができる。また、接客部22は、例えば集積手段等により出金される紙幣を紙幣投入取出口13に集積する機能を有している。
一時保留部23は、接客部22に投入された紙幣や出金すべき紙幣を、搬送路21を介して一時的に集積して保留するものである。例えば、接客部22に投入された紙幣は1枚ずつ認識部24に与えられ、認識部24による紙幣の計数や鑑別等がなされた後に一時保留部23に搬送される。そして、入金金額が確認された後、入金取引が終了すると、一時保留部23に集積された紙幣は再度1枚ずつ認識部24に与えられ、金種別スタッカ25a〜25dに紙幣が搬送される。なお、入金取引が取り消された場合、一時保留部23に収納されている紙幣は1枚ずつ接客部22に返却される。図1では、1個の一時保留部23を備える場合を例示するが、一時保留部23を複数個備えるものであっても良い。
認識部24は、搬送部21によって搬送される紙幣の鑑別や計数処理や記番号識別処理等を行うものである。認識部24は、例えば、光学センサや磁気センサ等を有しており、通過する紙幣状態を認識し、紙幣の真偽判定(真券、偽造券等の判定)、正損判定(汚損券、破損券、損壊券、外形異常券、折れ券等、又は正券の判定)、金種判定、計数処理等を行う。また、認識部24は、通過する紙幣に付されている記番号を識別する記番号認識部24aを有している。
記番号認識部24aは、通過する紙幣の記番号が付されている部分の画像を光学的に読み取り、その読み取った画像データに基づいて記番号を取得するものである。例えば、記番号認識部24aは、光学的文字読取装置(OCR:Optical Character Reader)を適用することができる。
金種別スタッカ25(25a〜25d)は、金種毎に紙幣を収納するものである。この実施形態では、金種別スタッカ25a〜25dが、入金時に入金された紙幣を収納し、その後出金時に、金種別スタッカ25a〜25dに収納(入金)された紙幣を出金する入出金用スタッカ(例えば、還流型リサイクル用スタッカ)である場合を例示する。金種別スタッカ25a〜25dは、内部に図示しない昇降可能なステージや開閉して紙幣を下方に落とす機構等を備えている。収納された紙幣は金種別スタッカ25の上方に設けられた図示しない分離ローラ機構で1枚ずつ分離して繰り出すことができる。例えば、日本円の一万円券、五千円券、千円券毎の金種別スタッカ25a〜25dを備えるようにしても良い。また、日本国以外の通貨にも対応でき、その国の通貨の金種に応じた個数の金種別スタッカ25を設けることができる。また、同じ金種の紙幣について、複数の金種別スタッカ25を設けるようにしても良い。なお、金種別スタッカ25a〜25dの個数は特に限定されるものではない。また、金種別スタッカ25a〜25dの用途も、その運用に応じて種々の用途とすることができる。
補充回収カセット部26は、金種別スタッカ25a〜25dに紙幣を補充又は金種別スタッカ25a〜25dから紙幣を回収するために紙幣を収納するものである。補充回収カセット部26は、取外し可能に構成されている。補充回収カセット部26は、図示しない昇降可能なステージ上に紙幣を集積させる集積ローラ機構、ステージ上の紙幣を分離する分離ローラ機構等で構成されており、金種別スタッカ25a〜25dの紙幣を回収して収納し、又その分離ローラ機構により回収等された紙幣を1枚ずつ分離して繰り出し、金種別スタッカ25に補充する補充回収入出金部26aを有している。
補充回収リジェクトカセット部27は、補充回収カセット部26から金種別スタッカ25a〜25dに紙幣を補充する際に、認識部24により異常と判定された紙幣を収納するものである。
取り忘れカセット28は、接客部22に集積した紙幣を顧客が取り忘れたとき、その取り忘れた紙幣を収納するものである。
リジェクトカセット29(29a及び29b)は、入出金処理時にリジェクトされた紙幣を収納するものである。例えば、リジェクトカセット29a,29bのいずれか一方にリジェクトされた紙幣を収納し続け、その一方のリジェクトカセットがフル(満杯)になった時点で、他方のリジェクトカセットに紙幣の収納を行うように構成されている。
図3は、第1の実施形態に係る紙幣処理装置20の制御系の構成と内部構成との関係を示すブロック図である。
図3において、第1の実施形態に係る紙幣処理装置20は、制御部30、記憶装置35、接客部22、認識部24、一時保留部23、補充回収カセット部26、リジェクトカセット29、紙幣収納庫としての金種別スタッカ25を有する。なお、説明の便宜上、リジェクトカセットについてはリジェクトカセット29と表記し、金種別スタッカについて金種別スタッカ25と表記している。
また、接客部22、認識部24、一時保留部23、補充回収カセット部26、リジェクトカセット29、金種別スタッカ25はそれぞれ、図2で説明した紙幣処理装置20の構成要素に対応するものであり、以下では、上述した説明以外の特徴的な部分について詳細に説明する。
認識部24は、上述したように、通過する紙幣の状態を認識するものであり、紙幣の真偽判定、正損判定、金種判定、計数処理、記番号識別処理等を行い、その判定データを制御部30に与えるものである。認識部24は、図3に示すように、鑑別手段としての鑑別部24b、記番号認識手段としての記番号認識部24a、判定データ通知部24cを有する。
鑑別部24bは、紙幣の真偽判定、正損判定、金種判定、計数処理等の紙幣の鑑定を行うものである。また、鑑別部24bは、制御部30の制御を受けて、出金処理の際に、出金すべき紙幣が金種別スタッカ25に補充された紙幣であるか又は入金処理により入金された紙幣であるかに応じて鑑別レベルを変えて鑑別する。これにより、金種別スタッカ25に入金された紙幣を出金する場合には比較的高い鑑別レベルで鑑別することができ、補充された紙幣を出金する場合には比較的低い鑑別レベルで鑑別することができる。そのため、入金された紙幣が偽造券である場合には、その紙幣(偽造券)の出金を回避できる。
鑑別部24bは、正常判定とリジェクト判定とを行う。ここで、リジェクト判定は、例えば、偽造券、汚損券、破損券、損壊券、外形異常券、折れ券、搬送方向に対して傾いた状態の紙幣の検出(以下、スキューと呼ぶ。)等と鑑別部24bが判定したことをいう。また、正常判定は、例えば、真券、紙幣状態が上記汚損券等でない状態、スキューでない状態等と鑑別部24bが判定したことをいう。また、鑑別部24bは、双方向に進行する紙幣に対応するものや一方向に進行する紙幣に対応するものとしても良い。
鑑別部24bは、リジェクト判定を行うための検査項目が予め設定されており、この検査項目と状態センサ群(例えば光学センサや磁気センサ等)からのセンシングデータとに基づいて、真偽判定や紙幣状態を判定するものである。
紙幣の真偽判定の方法は、例えば、真券と判断するための検査項目や偽造券と判断するための検査項目に基づいて、鑑別部24bが通過する紙幣の真偽を判定する方法を用いることができる。偽造券と判断する方法の具体的な例は、例えば、偽造券を特定する記番号の一覧情報を鑑別部24bが保持しており、鑑別部24bが読み取った紙幣に記番号が偽造券を特定する記番号の一覧情報に含まれているものである場合には、当該紙幣を偽造券と判断する方法や、また例えば、連続して入金又は出金される紙幣の記番号が同じ番号である場合に、当該紙幣を偽造券と判断する方法等を適用することができる。
紙幣状態の正損判定の方法は、従来のATM等の鑑別装置で利用されている技術を利用することができる。例えば、鑑別部24bは、イメージセンサにより撮像された紙幣の画像に基づいて、汚損や落書きや破損等の有無を判定したり、汚損や落書きや破損等の位置を特定したりする方法を適用することができる。
具体的には、例えば紙幣に汚れがあった場合、紙幣全体の範囲又は紙幣の特定箇所の範囲において汚損が占める割合や汚損の程度(例えば明度等)を鑑別部24bは評価する。例えば、鑑別部24bは、検査項目に設定されている1又は複数の判別レベル値(例えば、汚損レベル値等の閾値)とセンシングデータに基づく評価レベル値とを比較して汚損券又は正券を判別する。また例えば、鑑別部24bは、イメージセンサにより撮像された紙幣の画像に基づいて、搬送される紙幣の傾き(すなわち、撮像画面上で搬送方向に垂直な線に対する紙幣端部の傾き)が検査項目で設定されている判別レベル値を超えて傾いているときには、紙幣がスキューしていると判定する。また、鑑別部24bは、紙幣の厚さに関するセンシングデータが判別レベル値を超えているときには複数枚の紙幣が重なって搬送されていると判定する。また、鑑別部24bは、イメージセンサにより撮像された紙幣の画像に基づいて、紙幣のサイズが判別レベル値を超えているときには複数枚の紙幣が重なって搬送されていると判定したりする。
なお、偽造券に関する一覧情報や正損判定で利用する検査項目は、鑑別部24bが有する記憶部に記憶されるものであっても良いし、又記憶装置35に記憶されており必要に応じて読み出したものであっても良い。また、上記一覧情報や検査項目は、ネットワークを通じて管理装置(例えば、金融機関等の管理サーバ等)から取得したものとしても良い。
記番号認識部24aは、上述したように、紙幣の記番号が付されている部分を撮像して記番号部分の画像情報を取得し、その画像情報に基づいて紙幣に付されている記番号データを解析するものである。記番号認識部24aは、例えば、画像処理により紙幣の記番号が付されている部分を撮像する。また、記番号認識部24aは、光学式文字読取装置(OCR)等を用いて記番号部分の画像情報に基づいてテキスト変換した記番号データを獲得する。
判定データ通知部24cは、少なくとも、記番号認識部24aにより解析された記番号データを含む判定データを制御部30に通知するものである。具体的に、判定データは、記番号認識部24aにより解析された記番号データに加え、鑑別部24bが鑑別した金種情報や、記番号認識部24aにより認識された記番号部分の画像情報などを含むものとしても良い。
制御部30は、紙幣処理装置20の各種機能を司るものである。制御部30は、例えば、CPU、ROM、RAM、EEPROM、入出力インタフェース部等を有するものである。制御部30は、例えば、CPUが記憶装置35(例えばROM)に記憶される処理プログラムを実行することにより、紙幣処理装置20の機能を実現するものである。なお、処理プログラムは、インストールにより構築することができ、その場合でも機能的には図3に示すことができる。
制御部30は、図3に示すように、取引処理部31、搬送制御部32、紙幣情報管理部33を有する。
取引処理部31は、現金処理装置1における入金処理や出金処理や補充処理や回収処理を行うものである。取引処理部31は、顧客操作により顧客が希望する取引種別の入力情報を受け取ると、その取引種別に応じた手順で取引処理を実行し、図示しない通信部を介してセンタとの間で取引情報を授受して取引を完了させる。また、取引処理部31は、完了した各種取引に関する取引情報を記憶装置35に記憶するものである。さらに、取引処理部31は、保守者の操作により補充処理や回収処理が選択された場合に、金種別スタッカ25への紙幣の補充処理や、金種別スタッカ25に収納されている紙幣の回収処理を行う。
搬送制御部32は、認識部24から取得した判定データに応じて、搬送路21に対して、入金又は出金に係る搬送制御を行うものである。
例えば、入金処理の場合、顧客による入金操作後に、紙幣(媒体)が入金されると、搬送制御部32は一時的に紙幣を一時保留部23に退避させる。このとき、認識部24の判定結果が非紙幣・偽造券の場合、搬送制御部32は、当該媒体を一時保留部23から接客部22に搬送する。また、判定結果が真券かつ紙幣状態が正常の場合、搬送制御部32は、一時保留部23から当該紙幣の金種の金種別スタッカ25に紙幣を搬送する。さらに、判定結果が真券かつ紙幣状態が非正常の場合、搬送制御部32は、一時保留部23からリジェクトカセット29に紙幣を搬送する。
また例えば、出金取引の場合、顧客による出金操作後に、搬送制御部32は、出金に係る金種及び枚数の紙幣を1枚ずつ金種別スタッカ25から繰り出して認識部24に搬送する。このとき、認識部24の判定結果が真券かつ紙幣状態が正常の場合、搬送制御部32は、紙幣を接客部22に搬送する。また、判定結果が真券かつ紙幣状態が非正常の場合、搬送制御部32は、紙幣を一時保留部23に搬送する。そして、出金枚数の紙幣を接客部20に排出した後、搬送制御部32は、一時保留部23に収納されている紙幣をリジェクトカセット29に搬送する。また、判定結果が偽造券の場合、搬送制御部32は、当該紙幣(偽造券)をリジェクトカセット29に搬送する。
紙幣情報管理部33は、入金処理又は補充処理の際に、金種別スタッカ25に収納される紙幣の判定データを認識部24から取得し、その判定データに基づいて金種別スタッカ25毎の紙幣管理テーブル351を作成するものである。
また、紙幣情報管理部33は、出金処理の際、認識部24が識別した記番号データに基づいて、金種別スタッカ25毎の紙幣管理テーブル351を参照し、出金する紙幣が補充処理により補充された紙幣であるか又は入金処理により入金された紙幣であるかを判別し、その判別結果に応じて認識部24に対して鑑別レベルを制御するものである。
紙幣情報管理部33は、紙幣管理テーブル作成手段としての紙幣管理テーブル作成部331、判別手段としての入金・補充紙幣判別部332、鑑別レベル制御手段としての鑑別レベル変更部333を有する。
紙幣管理テーブル作成部331は、入金処理又は補充処理の際に、認識部24からの判定データに基づいて、金種別スタッカ25のそれぞれに収納されている紙幣が入金紙幣又は補充紙幣のいずれかの別と、その紙幣の記番号データとを含む紙幣管理テーブル351を作成するものである。紙幣管理テーブル作成部331は、作成した紙幣管理テーブル351を記憶装置35に保存する。
ここで、「入金紙幣」とは、金種別スタッカ25に収納されている紙幣のうち、入金取引の際に、顧客により投入された紙幣であって、入金取引完了後に当該金種スタッカ25に収納された紙幣をいう。「補充紙幣」とは、金種別スタッカ25に収納されている紙幣のうち、保守者による補充処理により、当該金種スタッカ25に収納された紙幣をいう。
また、紙幣管理テーブル作成部331は、紙幣が収納される金種別スタッカ25毎に、金種別スタッカ25に収納された順序で、紙幣管理テーブル351を作成する。
金種別スタッカ25毎に区別して紙幣管理テーブル351を作成する理由は、同一金種について、複数の金種別スタッカ25を設ける場合がある。そのような場合でも金種別スタッカ25毎に区別して紙幣管理テーブル351を作成することで、金種別スタッカ25毎に、出金紙幣の判別及び鑑別レベルを制御できるからである。また、金種別スタッカ25毎に紙幣管理テーブル351を作成することで、出金される紙幣の紙幣情報の検索時間を短くすることができる。
入金・補充紙幣判別部332は、出金処理の際に、搬送制御部32が紙幣を繰り出す金種別スタッカ25の情報と、認識部24の記番号認識部24aが識別した記番号データとを取得し、その金種別スタッカ25の紙幣管理テーブル351を参照して、記番号データに基づく紙幣が補充紙幣か又は入金紙幣かを判別するものである。
鑑別レベル変更部333は、入金・補充紙幣判別部332の判別結果に基づいて、出金される紙幣に対する認識部24の鑑別レベルを変更するものである。つまり、出金される紙幣が入金紙幣の場合には鑑別レベルを高くし、補充紙幣の場合には鑑別レベルを低くする。ここで、鑑別レベルの変更方法は、例えば、鑑別部24bの鑑別に係る検査項目の数を増減したり、各検査項目の判別レベルを高低したりする方法を取ることができる。なお、鑑別レベルは、金種によって異なるように設定しても良い。なぜなら、使用される偽造券は高額紙幣とする傾向がある。そのため、高額紙幣の金種の鑑定レベルを定額紙幣の金種よりも高く設定するようにしても良い。
記憶装置35は、制御部30が実行する処理プログラム、処理プログラムに必要なデータ、取引内容に関する情報、記番号に関する情報(例えば、記番号データ、記番号部分の画像情報等)、紙幣管理テーブル351等を記憶するものである。
記憶装置35は、紙幣処理装置20内に設けられた記憶装置であり、例えば、制御部30の記憶領域としても良いし、紙幣処理装置20内に設けられた外部記憶装置としても良い。なお、通信部を有する紙幣処理装置20がネットワークを通じて管理端末に接続している場合には、記憶装置35は当該管理端末の記憶装置としても良い。
紙幣管理テーブル351は、金種別スタッカ25に収納される紙幣の紙幣情報を管理するものである。図4は、実施形態に係る紙幣管理テーブル351の構成例を示す構成図である。
図4において、紙幣管理テーブル351は、金種別スタッカ25を識別する「スタッカ」、紙幣の記番号データを示す「記番号」、紙幣が金種別スタッカ25に収納された入金紙幣か又は補充紙幣かを示す「入金/補充」、鑑別レベルを示す「鑑別レベル」を項目としている。なお、項目「スタッカ」では、例えば金種別スタッカ25aがスタッカAであることを示している。なお、説明便宜上、紙幣管理テーブル351は、1つのテーブルで、金種別スタッカ25毎に収納される紙幣の紙幣情報を管理している場合を例示しているが、これに限定されるものではない。例えば、金種別スタッカ25毎の紙幣管理テーブルを別ファイルで設けたり、金種別スタッカ25毎に異なる記憶領域に記憶したりしても良い。
例えば、図4に例示する「スタッカ:スタッカA」の紙幣情報を説明する。図4の紙幣管理テーブル351では、金種別スタッカ25aへの収納順、すなわち、「記番号:AB12345678」の紙幣が金種別スタッカ25aの最下部に収納されておりその上に「記番号:AC12345679」の紙幣が収納されているものとする。図4において、「記番号:AB12345678」の紙幣は、補充された紙幣であることを示す「補充」であり、この紙幣を出金する場合の鑑別レベルを「鑑別レベル:低」としている。また、「記番号:AT12345681」の紙幣は、入金処理によりスカッタAに収納された紙幣であり「入金」としており、この紙幣を出金する場合の鑑別レベル「鑑別レベル:高」としている。
(A−2)第1の実施形態の動作
次に、この実施形態の紙幣処理装置20における処理を図面を参照しながら詳細に説明する。
(A−2−1)補充動作
図5は、この実施形態に係る紙幣処理装置20における補充処理の動作を示すフローチャートである。
紙幣処理装置20における金種別スタッカ25への紙幣の補充動作は、種々の方法を適用することができ、例えば、金種別スタッカ25自体を交換する方法や、保守者が操作表示部12を操作して補充モードで紙幣投入取出口13から補充する紙幣を投入して金種別スタッカ25に紙幣を補充する方法などを広く適用することができる。ここでは、保守者が補充モードで紙幣を金種別スタッカ25に補充する方法を想定して説明する。
まず、保守者が操作表示部12を操作して補充モードを選択する。このとき、補充する金種や枚数等の入力を受け付けるようにしても良い。そして、紙幣投入取出口13に紙幣が投入されると、投入された紙幣が1枚ずつ認識部24に搬送される。
なお、金種別スタッカ25自体を交換する場合、金種別スタッカ25がATM10にセットされると、その金種別スタッカ25の紙幣管理テーブルを作成するために、金種別スタッカ25から1枚ずつ紙幣が繰り出されて認識部24に搬送される。
認識部24では、記番号識別部24aが紙幣に付されている記番号を読み取ると共に(S101)、鑑別部24bが、紙幣の状態を鑑別及び計数を行う(S102)。認識部24が正常判定すると、認識部24が判定した金種に基づいて、紙幣は金種別スタッカ25に搬送される(S103)。一方、鑑別部24bがリジェクト判定すると、紙幣はリジェクトカセット29に搬送されるようにしても良い。
認識部24により補充された紙幣の判定データは制御部30に通知される。この判定データは、認識部24が認識する毎に制御部30に通知されるようにしても良いし、又は紙幣の補充処理が終了後に通知されるようにしても良い。この実施形態では、認識部24が認識する毎に制御部30に通知されるものとする。
図6は、この実施形態に係る認識部24からの判定データの一例を説明する説明図である。図6に示すように、認識部24からの判定データは、例えば、「通番号」、「金種」、「記番号」、紙幣の収納先を示す「収納先」を項目とする。
次に、制御部30において、紙幣管理情報管理部33の紙幣管理テーブル作成部331は、認識部24から取得した判定データに基づいて、金種別スタッカ25毎の紙幣管理テーブル351を作成する(S104)。
例えば、紙幣管理テーブル作成部331は、認識部24から取得した判定データに基づいて、収納先を「収納先:スタッカA」とするものをソートして金種別スタッカ25毎に、金種別スタッカ25に補充された紙幣の紙幣情報の並べ替えを行う。そして、紙幣管理テーブル作成部331は、認識部24の判定データに基づいて、金種別スタッカ25毎に、補充された紙幣の記番号を収納順で紙幣管理テーブル351に記入する。さらに、紙幣管理テーブル作成部331は、今回補充された紙幣の記番号に区分「補充」を対応付ける共に、鑑別レベルを「鑑別レベル:低」とする。このとき、紙幣管理テーブル作成部331は、紙幣が補充紙幣であるとき、その紙幣の出金時の鑑定レベルを「鑑定レベル:低」とすることを予め設定しておき、紙幣管理テーブル351を作成する際に、自動的に鑑定レベルを設定するようにする。
(A−2−2)入金動作
図7は、この実施形態に係る紙幣処理装置20における入金処理の動作を示すフローチャートである。図7の処理は、顧客が操作表示部12を操作して入金取引を行う際になされるものである。
まず、顧客は、操作表示部12に表示される取引選択メニューの中から入金取引を選択し(S201)、入金取引に係る取引情報を入力する(S202)。そして、顧客が紙幣投入取出口13に紙幣を投入すると、投入された紙幣が1枚ずつ認識部24に搬送される(S203)。
認識部24では、記番号識別部24aが紙幣に付されている記番号を読み取ると共に(S204)、鑑別部24bが、紙幣の状態を鑑別及び計数を行う(S205)。認識部24は、入金された全ての紙幣について記番号の読み取り及び鑑別を行う。認識部24に鑑別された紙幣は、入金取引が終了するまで、一時保留部23に保留される。なお、認識部24により偽造券であると判定されると、その媒体(偽造券)は接客部22に返却されて取引が終了するようにしても良い。
そして、ATM10において入金取引が完了すると(S206)、一時保留部23に保留されていた紙幣が1枚ずつ認識部24に搬送されて、記番号識別部24aが紙幣に付されている記番号を読み取ると共に(S207)、鑑別部24bが、紙幣の状態を鑑別及び計数を行う(S208)。このとき、認識部24が正常判定すると、認識部24が判定した金種に基づいて、紙幣は金種別スタッカ25に搬送される(S209)。一方、鑑別部24bがリジェクト判定すると、紙幣はリジェクトカセット29に搬送されるようにしても良い。
認識部24により入金紙幣の判定データは制御部30に通知される。この判定データは、図6で例示したデータと同様の内容である。
制御部30において、紙幣管理情報管理部33の紙幣管理テーブル作成部331は、認識部24から取得した判定データに基づいて、金種別スタッカ25毎の紙幣管理テーブル351を作成する(S210)。
例えば、紙幣管理テーブル作成部331は、認識部24から取得した判定データに基づいて、収納先を「収納先:スタッカA」とするものをソートし、金種別スタッカ25毎に、入金された紙幣の記番号を収納順で紙幣管理テーブル351に記入する。さらに、紙幣管理テーブル作成部331は、今回入金された紙幣の記番号に区分「入金」を対応付ける共に、鑑別レベルを「鑑別レベル:高」とする。このとき、紙幣管理テーブル作成部331は、紙幣が入金紙幣であるとき、その紙幣の出金時の鑑定レベルを「鑑定レベル:高」とすることを予め設定しておき、紙幣管理テーブル351を作成する際に、自動的に鑑定レベルを設定するようにする。
(A−2−3)出金動作
図8は、この実施形態に係る紙幣処理装置20における出金処理の動作を示すフローチャートである。図8の処理は、顧客が操作表示部12を操作して入金取引を行う際になされるものである。
まず、顧客は、操作表示部12に表示される取引選択メニューの中から出金取引を選択し(S301)、出金取引に係る取引情報を入力する(S302)。制御部30は、入力された出金取引に係る取引情報に基づいて、出金に係る紙幣を、対応する金種別スタッカ25から1枚ずつ繰り出して認識部24に搬送する(S303)。認識部24では、記番号識別部24aが金種別スタッカ25からの紙幣の記番号を読み取り(S304)、その記番号データを含む判定データを制御部30に通知する。
制御部30では、紙幣情報管理部33の入金・補充紙幣判別部332が、切り出された金種別スタッカ25に基づき、対応する金種別スタッカ毎の紙幣管理テーブル351を読み出す(S305)。そして、入金・補充紙幣判別部332が、この紙幣の金種に紙幣の記番号データに基づいて、金種別スタッカ毎の紙幣管理テーブル351を参照して、この紙幣が入金紙幣であるか又は補充紙幣であるかを判別する(S306)。
そして、紙幣が入金紙幣として金種別スタッカ25に収納されたものである場合(S307)、鑑別レベル変更部333は、認識部24の鑑別部24bの鑑別レベルを、入金紙幣用の鑑別レベルに変更指示する(S308)。一方、紙幣が入金紙幣として金種別スタッカ25に収納されたものでない場合(すなわち、紙幣が補充紙幣の場合)、鑑別レベル変更部333は、鑑別部24bの鑑別レベルを、補充紙幣用の鑑別レベルに変更指示する(S309)。
認識部24は、制御部30の鑑別レベル変更部333の指示された鑑別レベルで、この紙幣の状態を鑑別する(S310)。
ここで、鑑別レベルは、例えば、入金紙幣の場合には「鑑別レベル:高」と設定され、補充紙幣の場合には「鑑別レベル:低」と設定されている。つまり、入金紙幣として金種別スタッカ25に収納された紙幣については、識別部24が鑑別レベルを上げて鑑別するようにする。
この入金された紙幣に対する鑑別レベルは、認識部24が記番号データに基づく真偽判定を含むものであり、出金すべき紙幣が偽造券であるか否かを判定する。また、補充紙幣の場合よりも、検査項目の数を増やしたり、検査項目の判別レベル値を上げた高い鑑定レベルで鑑別を実行させるようにする。これは、金種別スタッカ25から繰り出された紙幣が入金紙幣として収納され、偽造券である紙幣が出金されてしまうと、被害が拡大してしまう。勿論、紙幣の入金時においても、認識部24による鑑別は実行されるが、入金時に鑑別レベルを上げて鑑別を行うことで正常な紙幣であっても偽造券と判別することもあり、顧客からのクレームが増大する可能性もある。また、入金後に、ATM10が偽造券の記番号データを取得する場合もある。そこで、偽造券の出金を効果的に防止するため、入金された紙幣に関して高い鑑別レベルで鑑別するようにする。
一方、金種別スタッカ25に補充された紙幣は、信頼性のある紙幣が収納される。そのため、補充された紙幣に対する鑑別レベルは低いものとすることができる。つまり、入金紙幣の鑑別レベルよりも、検査項目の数を減らしたり、検査項目の判別レベル値を下げた鑑別レベルで鑑別を実行させるようにする。これにより、補充された紙幣を出金する際に、リジェクト率を低減することができ、その結果、出金処理に要する時間を低減することができる。
認識部24による紙幣鑑別の結果、出金すべき紙幣が偽造券である場合、その紙幣はリジェクトカセット29に搬送され(S313)、そうでない場合その紙幣は接客部22に搬送され(S312)、出金処理が終了する。
なお、紙幣管理テーブル作成部331は、金種別スタッカ25から紙幣が出金されると、対応する金種別スカッタの紙幣管理テーブル351から、認識部24により認識された記番号の紙幣情報を削除する(S314)。これにより、紙幣管理テーブル351の内容と、対応する金種別スカッタ25に収納されている紙幣内容との一致させることができる。
(A−3)第1の実施形態の効果
以上のように、第1の実施形態によれば、出金時に、紙幣管理テーブルと、出金される紙幣の記番号データとに基づいて、出金される紙幣が金種別スタッカに補充された紙幣か又は入金された紙幣かを判別し、入金された紙幣については鑑別レベルを上げることで、偽造券の出金を回避することができる。
また、第1の実施形態によれば、紙幣管理テーブルを金種別スタッカ毎に作成することにより、紙幣管理テーブルの検索領域を限定することができるため、より短時間での検索が可能となり、出金処理に要する時間の短縮化を図ることができる。
(B)第2の実施形態
次に、本発明の紙幣処理装置の第2の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
(B−1)第2の実施形態の構成及び動作
第2の実施形態に係る紙幣処理装置20Aは、第1の実施形態と同様にATM10に搭載される紙幣処理装置であり、第1の実施形態の図1及び図2で説明した構成を備えるものである。そのため、第2の実施形態においても、図1及び図2を用いて説明する。
図9は、第2の実施形態に係る紙幣処理装置20Aの制御系の構成と内部構成との関係を示すブロック図である。
図9において、第2の実施形態に係る紙幣処理装置20Aは、制御部30、記憶部35、接客部22、認識部24、一時保留部23、補充回収カセット部26、リジェクトカセット29、金種別スタッカ25を有する。
第2の実施形態では、制御部30の紙幣情報管理部33の機能が、第1の実施形態と異なる。すなわち、第2の実施形態の紙幣情報管理部33は、第1の実施形態で説明した紙幣管理テーブル作成部331、入金・補充紙幣判別部332及び鑑別レベル変更部333に加えて、紙幣管理テーブル手段としての紙幣管理テーブル管理部334を有する。
紙幣管理テーブル管理部334は、出金処理の際に、認識部24から取得した、出金される紙幣の記番号データに基づいて、紙幣管理テーブル351の内容を管理するものである。つまり、出金処理の際に、複数の紙幣が同時に搬送する重送が生じた場合でも、紙幣管理テーブル管理部334は、紙幣管理テーブル351の内容を管理することで、金種別スタッカ25に実際に収納されている紙幣状態と、紙幣管理テーブル351の内容との整合性を図ることができる。
(B−2)第2の実施形態の動作
図10は、第2の実施形態に係る紙幣処理装置20Aにおける動作を示すフローチャートである。
紙幣処理装置20Aでは、第1の実施形態で説明した出金動作と同一又は対応する処理を行い、金種別スタッカ25から紙幣を出金すると、紙幣管理テーブル351の更新を行う。このとき、認識部24により重送発生が検出されると(S401)、その金種別スタッカ25に収納されている次の紙幣が認識部24に搬送され、認識部24により記番号データが読み取られる(S402)。なお、重送が発生しない場合には、出金した紙幣の紙幣情報が紙幣管理テーブルから削除されて終了する。
紙幣管理テーブル管理部334は、紙幣が繰り出された金種別スタッカの紙幣管理テーブル351を参照して、認識部24により読み取られた次の紙幣の記番号データに基づいて、重送した紙幣の枚数及び記番号データを確認する(S403)。
図11は、重送した紙幣の枚数及び記番号データの確認動作を説明する説明図である。例えば、図11において、認識部24により確認済みの記番号は「記番号:MH1234582」であり、この記番号の紙幣が出金されたとする。続けて、複数枚の紙幣が同時に認識部24に搬送され、例えば、認識部24は紙幣の厚みを検知するセンサにより重送を検知したとする。この重送された紙幣は、認識部24によりリジェクト判定されてリジェクトカセット29に搬送される。
そして、次に金種別スタッカ25から繰り出された紙幣が認識部24に搬送されて、認識部24により紙幣の記番号が読み取られる。このとき、認識部24により読み取られた記番号が「記番号:AC12345677」であるとする。そうすると、紙幣管理テーブル管理部334は、「記番号:AC12345677」の記番号データに基づいて、少なくとも「記番号:AT12345681」及び「記番号:DA12345680」の2枚の紙幣が重送したものと判断できる。これにより、紙幣管理テーブル351の内容と金種別スタッカ25の紙幣の収納状態との整合を取ることができる。
また例えば、「記番号:MH1234582」、「記番号:AT12345681」及び「記番号:DA12345680」の3枚が重送した場合、一番上に位置する紙幣のみの「記番号:MH1234582」が読み取られる場合もある。この場合でも、重送が発生していない紙幣の「記番号:AC12345677」を認識することができるため、紙幣管理テーブル351の内容と金種別スタッカ25の紙幣の収納状態との整合を取ることができる。
なお、紙幣管理テーブル管理部334は、紙幣管理テーブル351において重送した判定された紙幣に対してフラグを立てて重送した紙幣であること区別するようにしても良い。
(B−3)第2の実施形態の効果
以上のように、第2の実施形態によれば、第1の実施形態で説明した効果を奏すると共に、重送発生した場合でも、次の紙幣の記番号データに基づいて、紙幣管理テーブルと金種別スタッカ内部の実際の紙幣の収納内容とを一致させることができる。
(C)他の実施形態
上述した各実施形態においても本発明の種々の変形実施形態を言及したが、本発明は、以下の変形実施形態も適用できる。
(C−1)上述した各実施形態では、金種別スタッカ毎の紙幣管理テーブルにおいて、鑑別レベルが、金種別スタッカに収納された紙幣が入金された紙幣又は補充された紙幣に応じて、「高」又は「低」の2種類を設定する場合を例示した。しかし、鑑定レベルは、補充紙幣又は入金紙幣に応じて設定するレベルを変更することができれば、3種類以上のものとしても良い。例えば、鑑定レベルを「低」、「中」、「高」とし、新券を補充したときには鑑定レベルを「低」とし、新券でない紙幣を補充したときには鑑定レベルを「中」とし、入金された紙幣に対しては鑑定レベルを「高」とするようにしても良い。
また、偽造券が利用される場合、高額金種の紙幣が使用されることがある。そのため、高額金種の紙幣に対する鑑定レベルを、低額金種の紙幣に対する鑑定レベルよりも高くするようにしても良い。
(C−2)上述した各実施形態では、紙幣処理装置の制御部30が紙幣情報管理部33を備える場合を例示したが、紙幣情報管理部33が有する機能の全部又は一部を、認識部24の有する制御部が備えるようにしても良い。
(C−3)上述した各実施形態では、1台のATMの制御部30が紙幣情報管理部33を備える場合を例示したが、例えば金融機関において複数台のATMを管理する管理端末やセンタ端末(以下、管理端末等という。)が紙幣情報管理部33に相当する機能を備え、管理端末等が各ATMの各金種別スタッカの紙幣情報を管理するようにしても良い。
10…ATM、20及び20A…紙幣処理装置、21…搬送路、22…接客部、23…一時保留部、24…認識部、24a…記番号識別部、24b…鑑別部、24c…判定データ通知部、25(25a〜25d)…金種別スタッカ、29…リジェクトカセット、30…制御部、31…取引処理部、32…搬送制御部、33…紙幣情報管理部、331…紙幣管理テーブル作成部、332…入金・補充紙幣判別部、333…鑑別レベル変更部、334…紙幣管理テーブル管理部、351…紙幣管理テーブル。

Claims (7)

  1. 補充された補充紙幣及び投入された入金紙幣を収納して出金の際に収納されている紙幣を出金紙幣として繰り出す紙幣収納庫を備える紙幣処理装置において、
    上記紙幣収納庫への紙幣補充の際及び入出金の際に、紙幣を鑑別する鑑別手段と、
    上記紙幣収納庫への紙幣補充の際及び入出金の際に、紙幣に付されている記番号を認識する記番号認識手段と、
    上記紙幣収納庫からの出金の際に、上記記番号認識手段により認識された出金紙幣の記番号情報に基づいて、当該出金紙幣が上記補充紙幣か又は上記入金紙幣を判別する判別手段と、
    上記判別手段の判別結果に基づいて、上記出金紙幣に対する上記鑑別手段の鑑別レベルを制御する鑑別レベル制御手段と
    を備えることを特徴とする紙幣処理装置。
  2. 上記紙幣収納庫への紙幣補充の際及び入金の際に、上記記番号認識手段により認識された紙幣の記番号情報と、上記紙幣収納庫に収納される紙幣が上記補充紙幣か又は上記入金紙幣かの別を含む紙幣情報と対応付けた紙幣管理テーブルを、上記紙幣収納庫毎に作成する紙幣管理テーブル作成手段を備え、
    上記判別手段が、上記紙幣収納庫からの出金の際に、対応する上記紙幣収納庫の上記紙幣管理テーブルを参照し、上記記番号認識手段により認識された出金紙幣の記番号情報に基づいて、当該出金紙幣が上記補充紙幣か又は上記入金紙幣を判別するものである
    ことを特徴とする請求項1に記載の紙幣処理装置。
  3. 上記鑑別レベル制御手段が、上記出金紙幣が上記入金紙幣である場合には、上記補充紙幣の場合よりも高い鑑別レベルで上記鑑別手段に鑑別させるものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の紙幣処理装置。
  4. 上記紙幣管理テーブル作成手段は、上記記番号認識手段により認識された紙幣の記番号情報と、上記紙幣収納庫に収納される紙幣が上記補充紙幣か又は上記入金紙幣かの別と、上記補充紙幣か又は上記入金紙幣かの別に応じた鑑別レベルとを含む紙幣情報を有する紙幣管理テーブルを作成するものであり、
    上記鑑別レベル制御手段は、上記紙幣管理テーブルの含まれる鑑別レベルに基づいて、上記出金紙幣に対する上記鑑別手段の鑑別レベルを制御するものであることを特徴とする請求項1に記載の紙幣処理装置。
  5. 上記紙幣管理テーブル作成手段が、上記紙幣収納庫への紙幣収納順の紙幣管理テーブルを作成するものであり、
    上記紙幣収納庫からの出金の際に、上記紙幣収納庫の上記紙幣管理テーブルの内容と、上記紙幣収納庫に収納されている紙幣の収納状態とを一致させる紙幣管理テーブル管理手段を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の紙幣処理装置。
  6. 上記紙幣管理テーブル管理手段は、上記紙幣収納庫からの出金の際に、上記鑑別手段により複数の紙幣の同時搬送が検出されたときに、対応する紙幣収納庫の上記紙幣管理テーブルを参照して、同時搬送された紙幣を特定するものであることを特徴とする請求項5に記載の紙幣処理装置。
  7. 上記紙幣管理テーブル管理手段が、対応する上記紙幣収納庫の上記紙幣管理テーブルを参照し、紙幣収納庫から次に繰り出された紙幣の記番号情報に基づき、その記番号情報よりも前に収納されている紙幣を、同時搬送された複数の紙幣として特定することを特徴とする請求項5又は6に記載の紙幣処理装置。
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