JP5187998B2 - 低色ポリ(ビフェニルエーテルスルホン)及びその改良された製造方法 - Google Patents

低色ポリ(ビフェニルエーテルスルホン)及びその改良された製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
この出願は、2000年3月3日出願の米国仮特許出願第60/186,864号の利益を主張する。
発明の背景
この発明は、新規なポリ(ビフェニルエーテルスルホン)に関する。さらに詳細には、この発明は、改良された色を有する新規なポリ(ビフェニルエーテルスルホン)に関する。この発明は、ポリ(ビフェニルエーテルスルホン)の改良された製造方法にも関する。
【0002】
アリールエーテルポリマー及びコポリマーは周知であり種々の出発原料から合成することができ、異なる融点及び分子量のものを製造することができる。ポリ(アリールエーテル)は結晶であり、十分に高い分子量では、それらは強靱、すなわち衝撃引張試験(ASTM D-1822)で高い値(>42cm・kg/cm3(50フィート−パウンド/立方インチ))を示す。それらは、種々多様な用途の可能性を有しており、かつその好ましい特性のため、最高のエンジニアリングポリマーに分類されている。ポリ(アリールエーテルスルホン)ポリマーは、時には150℃を超える高温応力下での用途に広く利用されるようになってきた。
【0003】
ポリ(アリールエーテルスルホン)の1つの商業的に重要なグループは、典型的にはモノマー4,4'-ビフェノール由来のビフェニル基又は部分を含有するポリマーを含む。少なくとも一部に4,4'-ビフェニル又は4,4'-ビフェニレン部分を含有するポリ(アリールエーテルスルホン)は、以後、ポリ(ビフェニルエーテルスルホン)と呼ばれる。
以下の構造:
【化3】
Figure 0005187998
を有するポリ(アリールエーテルスルホン)は、BP Amoco Polymers,Inc.から、商標名Radel R(登録商標)として入手可能である。この樹脂は、優れた機械的特性及び他の特性を有し、容易に加工して成形品、フィルム、シート及び繊維のような種々の有用な物品を提供することができる。ポリ(ビフェニルエーテルスルホン)は、環境応力亀裂に対して非常に耐性であり、そのため特に高温で、かつ長時間溶媒又は化学薬品にさらされる物品の製造に有用である。例えば、Radel R樹脂は、医用トレイ等のような頻回かつ厳格な滅菌手順にさらされることが考慮される用途の物品の製造に広く採用されている。
【0004】
非常に広範なポリ(アリールエーテル)ポリマーは、高温下、実質的に無水の双極性非プロトン性溶媒中で活性化芳香族ジハライドと芳香族ジオールとの求核芳香族置換(溶液縮合重合)反応によって製造できる。エーテル結合は、アルカリ金属ハライドとしてのハロゲンの除去と共にフェノキシドアニオンによるハロゲンの二置換によって形成される。このような重縮合は、通常特定のスルホキシド又はスルホン溶媒中で行われ、これら双極性非プロトン性溶媒の使用は、この方法の重要な特徴である。無水双極性非プロトン性溶媒は、反応物とポリマーの両方を溶解し、この一般的なタイプの置換反応の速度を向上させるために使用することは周知である。
【0005】
ポリ(アリールエーテル)を調製するための1段階及び2段階求核芳香族置換方法は開示されており、技術的に十分に記述されている。1段階法では、実質的に無水状態下、例えば、ジメチルホルムアミド、N-メチルピロリジノン、ジメチルスルホキシド、ジフェニルスルホン等のような高沸点の双極性非プロトン性溶媒の存在下で、2価フェノールの複アルカリ金属塩が、ジハロベンゼノイド化合物と反応する。2段階法では、まず2価フェノールが、インサイツかつ溶媒の存在下、アルカリ金属又はアルカリ金属化合物との反応によってアルカリ金属塩に転換される。水を除去した後、ジハロベンゼノイド化合物がその複塩と反応する。溶媒中ジハロベンゼノイド化合物に、2価フェノールのアルカリ金属塩を連続して増分的に添加し、或いはすべて同時に添加しても重合反応を達成できる。
【0006】
この方法のいくつかの他の変形が開示されている。アルカリ金属炭酸塩は、2価フェノール1モルにつき少なくとも1モルのアルカリ金属炭酸塩の割合で、等モル量の2価フェノールとジハロベンゼノイド化合物と一緒に使用できる。2価フェノールは、アルカリ金属炭酸塩とインサイツ反応し、そのアルカリ金属塩を生成し、この生成塩が通常の様式でジハロベンゼノイド化合物と反応してポリアリールエーテルを生成する。
炭酸ナトリウム又は炭酸水素ナトリウムと、第2のアルカリ金属炭酸塩又は重炭酸塩の混合物を、ポリ(アリールエーテルスルホン)及びポリ(アリールエーテルケトン)、すなわちSO2及び/又はCO結合を含有するポリ(アリールエーテル)の調製で使用することが開示されている。第2のアルカリ金属炭酸塩又は重炭酸塩のアルカリ金属は、ナトリウムの原子番号より原子番号が大きい。この方法は、低減された粘度に反映されているように、強靱なオフホワイトのフィルムを形成する高分子量のポリマーを提供する。フルオロフェノール又はジフルオロベンゼノイド化合物がハロゲン含有反応物として使用される場合、必要なアルカリ金属炭酸塩の量は減少されうる。
【0007】
商用プラクティスでは、通常ナトリウム及びカリウム塩が単独で又は組合せて使用される。ナトリウム塩は経済的な観点から有利であるが、フェノキシドアニオンの求核特性が優れるので、しばしばカリウム塩が選択される。選択されたジハロベンゼノイド化合物の反応性が低いような特定の場合には、高分子量の芳香族ポリエーテルは、カリウム塩を使用しなければ得られない。
重合反応の完了後、副生塩を除去し、生成ポリマーを単離かつ精製するためにさらなる工程段階が必要である。高沸点の双極性非プロトン性溶媒の回収は、さらなる工程段階を追加する。
【0008】
使用するモノマー及び溶媒が高純度だとしても、低色、すなわち生成時に水の白色(water white)であり、かつ成形又は他の溶融プロセスでその色のままであるポリ(アリールエーテルスルホン)を製造することは困難である。この方法の昇温部の際、又は重合の後、溶媒の分解、ジハロベンゼノイド成分の加水分解及びジフェノール成分又はフェノール性末端基の酸化を含む副反応が起こり、高色の混入物の形成をもたらす。これらは、次の溶融二次加工操作時のさらなる熱分解によって生じる他の混入物と共に、望ましくないオフホワイトの、麦わら色又は黄色でさえある生成物という結果になりうる。
【0009】
Radel Rのような現在商業的に入手可能なポリ(ビフェニルエーテルスルホン)は、黄色に着色されている。機械的性質に及ぼす影響は最小であるが、オフホワイト又は黄色の樹脂から製造された物品の表面的な外観は容認できない。さらに、オフホワイト樹脂は、再現性のある着色を行って、包装業界で要求されるような透明の明るい色を提供することは困難である。特に消費者の目に見える物品の製作に使用することを意図している樹脂の色は、該物品の商業的な許容性を決めることに決定要因がある。
改良された明るい色、好ましくは水の白色を有するポリ(ビフェニルエーテルスルホン)は、色が関心事である多くの用途で広く受け入れられるだろう。このような低色樹脂は、技術的に明白に必要とされており、従って現在商業的に入手可能な樹脂を超える重要な改良点を提示するだろう。
【0010】
発明の概要
この発明は、低色ポリ(アリールエーテルスルホン)樹脂の改良された製造方法、さらに詳細には、成形品について分光光度的手段によって決定される色因子が約200まで、好ましくは約170までであることを特徴とするポリ(ビフェニルエーテルスルホン)の製造方法に関する。この発明の改良方法は、小粒径のアルカリ金属炭酸塩、好ましくは約100ミクロン未満の平均粒径を有する無水炭酸カリウムを利用し、かつ先行技術の方法と比較して低反応温度で、短い反応時間によって実施することができる。
本発明は、さらに、成形時に約200まで、好ましくは約170までの色因子を有することを特徴とする低色ポリ(ビフェニルエーテルスルホン)に向けられている。
【0011】
本発明の方法で調製される低色ポリ(ビフェニルエーテルスルホン)は、優れた外観を有し、かつ特に、例えばレンズ、フィルタ及び透明のカバー又は蓋用の他の光学品、及び低色の透明性が望ましいか又は必要な容器、ガラス化及び他の物品におけるような、色、特に黄色が容認されない用途での使用に望ましい。先行技術樹脂の黄色又はベージュ色の鋳物を欠くので、この発明の改良された樹脂は、より容易に染め或いは着色して所望の色を達成することができる。従って、本発明の樹脂は、特に白色及び明るい色の物品が望ましい充填及び着色処理での用途も見出すことができる。
本発明は、2000年3月3日出願の関連する米国仮特許出願第60/186,864号に記載されており、その全開示は、参照によって本明細書に取り込まれる。
【0012】
好ましい実施形態の詳細な説明
本発明の低色ポリ(ビフェニルエーテルスルホン)は、以下の反復構造単位を含み:
【化4】
Figure 0005187998
少なくとも約50、好ましくは少なくとも約75モル%、さらに好ましくは少なくとも90モル%の2価のAr基が、下記構造を有するp-ビフェニレン(4,4'-ビフェニレン)であり:
【化5】
Figure 0005187998
かつ、もしあれば、残りは、限定するものではないが、好適にはp-フェニレン、4,4'-ジフェニルスルホン及び2,2-ジフェニルプロパンから選択される少なくとも1種の部分を含む。
【0013】
一般的に、高レベルのビフェニル又はビフェニレン成分を含むポリマーは、優れた熱特性及び優れた耐薬品性及び耐環境性を有する。従って、最も好ましくは、Ar基が100モル%のp-ビフェニレン成分であるポリマー、すなわち前記構造単位が以下であるポリマーである。
【化6】
Figure 0005187998
この発明のポリ(ビフェニルエーテルスルホン)は、成形時、200を超えない、好ましくは約170を超えない色因子を有し、さらに好ましくは約170〜約80の範囲内にある。約170〜約100、好ましくは約150〜約120の色因子を有する成形ポリ(ビフェニルエーテルスルホン)は、この発明の改良された方法によって容易に製造され、かつこれらは多くの用途で容易に受け入れられるだろう。
【0014】
この発明の目的のため、成形樹脂の色因子とは、試験標本として、例えば、射出成形飾り板、押出品等のような本樹脂製の物品を用いて、好ましくは分光光度的に決定される色値を意味する。色因子は、透過分光光度曲線を積分して得られる三刺激値X、Y及びZから簡便に計算することができる。
試料の色度座標x及びyは、以下のように決定される。
x=X/(X+Y+Z) y=Y/(X+Y+Z)
色度座標は、試料の測定された通りの色を定義し;色因子は、試料厚さの単位について試料の色を定義する。色因子は、下記式によって決定され:
色因子={((x+y)−0.6264)×270}/厚さ
式中、“厚さ”は標本のインチでの厚さである。標本が不規則な形状を有する成形品の場合、厚さ値は、分光光度計に提示された試験標本の部分の厚さである。
成形樹脂の色因子も、所望により同等の色因子値を与える他の方法によって測定することができる。
【0015】
この発明のポリ(ビフェニルエーテルスルホン)は、標準濃度の特定溶媒中における樹脂の溶液の透過色度値が、既知厚さのキュベットを用いて分光光度的に決定される、生成された通りの樹脂の色によっても特徴づけできる。質量比3:2:2のモノクロロベンゼン、スルホラン及びN-メチルピロリドンの溶媒混合物中8wt%の濃度で測定すると、本発明のポリ(ビフェニルエーテルスルホン)樹脂は約50まで、好ましくは約40までの生成された通りの溶液色因子を有するだろう。さらに好ましくは、溶液色因子は、約10〜約50、好ましくは約5〜約40の範囲内にある。約20〜約40の範囲の溶液色因子を有するポリ(ビフェニルエーテルスルホン)も非常に望ましく、多くの用途で容認されるだろう。溶液色又はバッチ色は、ポリ(ビフェニルエーテルスルホン)製造における品質管理の目的のために便利に利用される。
【0016】
この発明のポリ(ビフェニルエーテルスルホン)は、炭酸塩法で調製できる。一般的に述べると、この方法は、実質的に等モル量の芳香族ビスヒドロキシモノマー、好ましくは4,4'-ビフェノールと、少なくとも1種のジハロジアリールスルホン、例えば、4,4'-ジクロロビフェニルスルホン、4,4'-フルオロビフェニルスルホン等とを、1モルのヒドロキシル基につき、約0.5〜約1.1モル、好ましくは約1.01〜約1.1モル、さらに好ましくは約1.05〜約1.1モルのアルカリ金属炭酸塩、好ましくは炭酸カリウムと接触させることによって行われる。ビフェノールのビスヒドロキシビフェニル類似体、例えば以下のような構造:
【化7】
Figure 0005187998
を有する化合物等も、芳香族ビスヒドロキシモノマー成分として、又は4,4'-ビフェノールとのコモノマーとしての使用に好適であることがわかるだろう。50モル%まで、好ましくは高くても25モル%、さらに好ましくは高くても10モル%の4,4'-ジヒドロキシジフェニルスルホン、ヒドロキノン、ビスフェノールA等のような1種以上のビスヒドロキシ芳香族化合物を含むコポリマーは、所望により該反応混合物のビフェノール成分の等価部分を選択されたコモノマーと置換することで調製することができる。
【0017】
この成分は、水と共沸混合物を形成する溶媒と一緒に極性の非プロトン性溶媒を含む溶媒混合物中に溶解又は分散され、それによって、重合時に副生物として生じる水が重合中連続的に共沸蒸留によって除去される。
使用される極性の非プロトン性溶媒は、本技術では一般に知られており、かつポリ(アリールエーテルスルホン)の製造に広く使用されている。例えば、アルキル基が1〜8個の炭素原子を含有しうる公知かつ技術的にジアルキルスルホキシド及びジアルキルスルホンと記述されるイオウ含有溶媒は、その環状アルキリデン類似体を含め、ポリ(アリールエーテルスルホン)の製造で使用するために技術的に開示されている。具体的には、この発明の目的に好適なイオウ含有溶媒は、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホン、ジフェニルスルホン、ジエチルスルホキシド、ジエチルスルホン、ジイソプロピルスルホン、テトラヒドロチオフェン-1,1-ジオキシド(通常テトラメチレンスルホン又はスルホランと呼ばれる)及びテトラヒドロチオフェン-1-モノオキシドである。窒素含有極性非プロトン性溶媒は、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド及びN-メチル-ピロリジノン等を含め、これら方法での用途のために技術的に開示されており、この発明の実施でも有用であることがわかるだろう。
【0018】
水と共沸混合物を形成する溶媒は、必然的に、モノマー成分及び極性非プロトン性溶媒に関しては不活性であるように選択されるだろう。このような重合方法での使用に適するとして技術的に開示かつ記述されているものとしては、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クロロベンゼン等が挙げられる。
共沸混合物形成溶媒及び極性非プロトン性溶媒は、典型的には約1:10〜約1:1、好ましくは約1:5〜約1:1の質量比で使用される。
一般に、最初の昇温時後、反応混合物の温度は、約190℃〜250℃、好ましくは約200℃〜230℃、さらに好ましくは約200℃〜約225℃の範囲で約0.5〜3時間維持される。典型的に、反応が大気圧で行われる場合、選択された溶媒の沸点は、通常反応の温度を制限する。
反応は、不活性雰囲気、例えば窒素中、大気圧で簡便に行うことができるが、より高圧又は低圧も使用しうる。
【0019】
反応媒体は、重縮合時実質的に無水に維持されることが必須である。約1質量%まで、好ましくは高くても約0.5質量%の量の水が許容され、またフッ素化ジハロベンゼノイド化合物と共に使用される場合は、水のハロ化合物との反応がフェノール性種の形成につながり、かつ低分子量生成物が得られるので、実質的にこれより多量の水を避けることが多少有益である。実質的に無水状態は、共沸混合物としてその共沸混合物形成溶媒を有する反応塊から連続的に水を除去することによって、重合の際簡便に維持することができる。好ましい手順では、実質的にすべての共沸混合物形成溶媒、例えばクロロベンゼンは、反応で生じた水との共沸混合物として蒸留によって除去され、極性非プロトン性溶媒中に溶解しているポリ(ビフェニルエーテルスルホン)生成物を含む溶液が残存する。
【0020】
所望の分子量が達成された後、該ポリマーは、好ましくは末端キャップされて、溶融及び酸化安定性を向上させる。一般的に、末端キャップは、塩化メチル、塩化ベンジル等のような反応性の芳香族ハライド又は脂肪族ハライドを重合混合物に添加し、いずれの末端ヒドロキシル基もエーテル基に変換することによって達成される。
ポリ(ビフェニルエーテルスルホン)は、引き続き、例えば凝固、溶媒エバポレーション等のような技術的に周知かつ広く利用されている方法によって回収される。
【0021】
この発明の改良された方法では、微細な粒径を有する固体粒状アルカリ金属炭酸塩、好ましくは無水炭酸カリウムを利用することで、低色のポリ(ビフェニルエーテルスルホン)が得られる。好ましくは、アルカリ金属炭酸塩の平均粒径は、約100ミクロン以下、好ましくは約80ミクロン以下、さらに好ましくは約60ミクロン以下である。約30ミクロン以下の平均粒径を有するアルカリ金属炭酸塩、特に炭酸カリウムは、低色ポリ(ビフェニルエーテルスルホン)の製造に非常に有効であることがわかる。本発明の改良された方法の実施で利用されるアルカリ金属炭酸塩は、さらに、平均粒径が約10〜約100、好ましくは約10〜約80、さらに好ましくは約10〜約60ミクロンの範囲内にある粒状炭酸カリウムとして述べることができる。約10〜約30ミクロンの平均粒径を有する粒状炭酸カリウムは、低色ポリ(ビフェニルエーテルスルホン)の製造に特に有効であることがわかる。平均粒径は、質量平均粒径を意味し;本発明の目的のため、アルカリ金属炭酸塩の平均粒径は、粒子分析用分析機器を用いて簡便に決定できる体積粒径と等価と解釈される。
【0022】
このような小粒径炭酸塩の使用は、低色因子によって反映されるように、実質的に改良された色を有するポリ(ビフェニルエーテルスルホン)を与える。小粒径炭酸塩の使用は、短い全重合反応時間によって所定分子量のポリマーを与え、低い反応温度の使用を可能にし、かつエネルギー消費を有意に改善することができ、生産コストを低減する。
本発明は、説明のためであり本発明を限定するものではない、以下の実施例及び比較例を熟考することによって、さらに理解されるだろう。実施例では、すべての部及びパーセンテージは、特に指定しない限り、質量についてである。
【0023】
実施例
この発明のポリ(ビフェニルエーテルスルホン)は、以下の一般的な方法により、実験室規模で簡便に調製することができる。
重合方法
500mlの四つ口丸底フラスコは、その中央頚を通してテンレススチールパドルに取り付けられたオーバーヘッドスターラーを備える。ディーン-スタークトラップ及び水冷冷却管が装着されたクライゼンアダプターが側頚に取り付けられ、温度コントローラーに取り付けられた熱電対温度計が、クライゼンアダプターを通じて反応器中に挿入されている。ガス入口管とストッパーは、丸底フラスコの他のの頚に配置されている。温度コントローラーに連結されたヒーターを備えた油浴中に、反応器が置かれる。
【0024】
ビフェノール、26.07pbw(質量部,parts by weight)、4,4'-ジクロロジフェニルスルホン(40.81pbw)、粒状無水炭酸カリウム(20.32pbw)、無水スルホラン(130.81pbw)及び無水クロロベンゼン(43.60pbw)を反応器に充填する。
撹拌機を300rpmに開始し、真空ポンプで真空にして反応器を脱気してから窒素を満たす。脱気操作を2回以上繰返し、反応器溶液を通じた窒素の定常流が開始する。加熱を始め、反応壁の加熱ゾーン上に反応溶液がはねないように注意しながら、撹拌速度を400rpmに高める。反応混合物の温度が上昇するにつれ、反応副生物として生じる水と共に、クロロベンゼンが共沸混合物として蒸留され、ディーン-スタークトラップ内に集められ;集まった留出物は反応フラスコに戻されない。粘度が上昇し始めたとき、撹拌速度を500rpmに高める。
【0025】
所定の反応温度、典型的には200〜240℃の範囲内の温度は、加熱循環の開始後通常約50〜60分以内で得られ、目標の分子量に達するのに必要な時間、典型的には15〜60分間維持される。モノマーと反応物の特定な組合せのため、かつ他の反応物の化学量論が使用される場合は、もっと長い加熱時間が必要とされる。重縮合法工学の当業者は、重合反応の進行に従うために実験室及び工場操作で広く利用されている種々の方法に精通している。例えば、反応塊の溶液粘度は、重合の進行につれて高まり、それによって撹拌機モーターに及ぼす負荷が増す。従って、重合反応の進行は、撹拌機モーター回路にかかる負荷の対応する増加を監視することによって分かる。
【0026】
所望の分子量に達したらすぐに、スルホラン(12.55pbw)とクロロベンゼン(67.45pbw)の混合物を、添加漏斗からゆっくり添加して、典型的には約160〜180℃の範囲の温度に反応混合物を冷却することによって、重合プロセスをクエンチする。塩化メチルガスを30〜60分間反応器に吹き込んでポリマーを末端キャップする。添加する全塩化メチルは、約18〜24pbwであり;所望によりもっと過剰の塩化メチルを使用することができる。塩化メチルの添加を開始後まもなくして(5〜10分)、4,4pbwの炭酸カリウム水溶液(約9wt%)を別個に添加してよい。塩化メチルの添加完了時、熱源(油浴)を除去する。
【0027】
204.70pbwのクロロベンゼンと38.07pbwのスルホランの混合物を添加することで反応器溶液を希釈して、ろ過のために反応塊の粘度を下げる。希釈ポリマー溶液は、懸濁副生物塩と共に約11wt%の濃度で質量比3:2のクロロベンゼンとスルホランの混合物中に溶解された56.06pbw(理論収率)のポリマーを含む。100℃〜130℃の範囲の温度に冷却後、溶液をろ過して副生物塩を除去する。ろ過は、6.9×104〜1.4×105Pa(10〜20psig)窒素圧下で、圧力ろ過漏斗中2ミクロンろ過媒体を用いて簡便に行うことができる。
塩の除去後、高速撹拌下ブレンダー内で、100pbwの冷却溶液を、メタノールと水の70:30混合物500pbwにゆっくり添加することによって、ポリマーを凝固させて回収する。沈殿物をろ過で集め、ブレンダーに戻し、400pbwメタノール、400pbw脱イオン水及び最後に400pbwメタノールで連続洗浄する。洗浄沈殿物をろ過で収集し、120℃の真空乾燥機(60mm)内で空気ブリードによって乾燥する。
【0028】
モノマーの化学量論は、所望により、例えば、生成物の最終分子量を制御する補助として、1:1比から変えてよく;この実施例では、1:0.15のジクロロジフェニルスルホン:ビフェノールのモル比を使用する。重合は、僅かに、この例では5%過剰の炭酸カリウムを用いて行い、塩化メチルで反応を終止かつ末端キャップして、より安定なポリマーを得る。本技術の当業者は、他のレベルの末端基を達成することが望ましいときはモノマーのモル比を調節し、かつ反応保持時間を延長若しくは短くし、又はもっと高温若しくは低温の使用によって、さらに分子量を制御できることが分かるだろう。この方法で通常0.3〜1.0dl/gの範囲に粘度が低減されたポリ(ビフェニルエーテルスルホン)を調製することができる。
【0029】
パイロット規模かつ生産設備でのポリ(ビフェニルエーテルスルホン)の調製は、実質的に、実験室使用について概要を述べた重合方法によって達成できる。しかし、本方法の工学技術の当業者には理解されるように、加熱時間、撹拌及びポリマー回収方法は、重合を実施するために選択される特定の大規模処理設備の要求に適応させるため必然的に変えられるだろう。さらに、真空フラッシュ液化及び溶融液化法は技術的に周知であり、塩の無い溶液から経済的に固体ポリマーを回収する目的で商業的に広く利用されており、かつこれら方法は、大規模なポリ(ビフェニルエーテルスルホン)の製造に特に有用なことが分かるだろう。
【0030】
色因子の決定
成形色因子:Macbethシリーズ7000 Color-Eye分光光度計及び対応するソフトウェアプログラムOptiview バージョン1.2 Kaを用いて、最も近い0.00254mm(0.001インチ)に決定されている2.286〜3.048mm(0.090〜0.120インチ)の範囲の厚さを有する51mm×76mm(2''×3'')射出成形飾り板の色因子を決定した。射出成形は、従来のラム又はスクリュー射出成形機、例えばVan Dorn、Cincinnati Milliacron又はToyo射出成形機で、約388〜393℃(約730〜740゜F)のバレル温度及び約50〜70トンの射出成形圧を用いて簡便に達成できる。
【0031】
試験飾り板は、分光光度計の透過チャンバー内に載置され、分光光度曲線を積分して三刺激値X、Y、及びZを得る。使用するパラメータは、“C光源”、“2度観察者”、“含まれるスペクトル成分”及び“透過モード”である。
色度座標x及びyは、三刺激値から下記式を用いて、ソフトウェアプログラムで計算して決定される。
x=X/(X+Y+Z) y=Y/(X+Y+Z)
色因子は、下記式によって決定される。
色因子={((x+y)−0.6264)×270}/厚さ
補正因子、0.6264は、標準物質としての空気の(x+y)色度座標を示し;厚さは、分光光度計に提示された試験標本の部分の厚さである。
【0032】
溶液色因子:適切な溶媒中濃度8wt%の樹脂の溶液の色度値は、既知厚さのキュベットを用いて、成形飾り板と同様の方法で分光光度的に決定できる。
以下の実施例では、溶液色因子は、11mm厚のセル又キュベットを有するBYK Gardner分光光度計で決定される。
溶液色因子は、下記式によって決定され:
溶液色因子={((x+y)−0.6275)×270}/(厚さ×濃度)
式中、x及びyは、以前と同様に決定され、厚さは、キュベットのインチでの厚さであり、濃度は、g/mlでの溶液の濃度である。11mmキュベットと8wt%ポリマー溶液について、共通因子値は0.0346である。
【0033】
以下の実施例では、溶液色は、ろ過後の希釈ポリマー溶液について好都合に決定される。ポリマーと、モノクロロベンゼン(MCB)及びスルホランの60/40混合物とを含む、ろ過した反応器試料は、N-メチルピロリジノン(NMP)で、この分析用に8wt%の最終濃度に希釈される。NMPの使用は、MCB:スルホラン溶媒混合物中のポリ(ビフェニルエーテルスルホン)の溶液が事実上室温で凝固するのに必要である。さらに、溶液色値の比較は、同一溶媒又は溶媒混合物を含む溶液間で行われる場合だけに有効であることが理解されるだろう。
以下の実施例について概要を述べる色因子決定は、特に言及しない限り、室温に保持された試料及び溶液について行われる。
【0034】
粒径決定
重合に利用する無水炭酸カリウムの粒径決定は、Microtracモデル158704粒子分析器で、特に言及しない限り三重レーザー光源を用いて行われる。キャリヤー液体は、クロロベンゼンとスルホランの混合物(60:40質量比)である。この方法で決定される粒度分布は、0.021ミクロン〜704.0ミクロンの粒径に及ぶ。平均粒径は、ミクロンで体積平均粒径として報告される。体積平均は、一定密度物質、例えば固体無水炭酸カリウムでは質量粒径と等しいだろう。
以下の実施例で使用される無水炭酸カリウムの平均粒径は、以下に報告されており;さらにこれら炭酸塩を特徴づけするために、粒度分布について50%及び90%値も与えられる。
以下の実施例では、低減された粘度(RV)は、25℃で100mlのN-メチルピロリドン(NMP)中0.2gのポリマーの溶液を用いて決定される。
【0035】
低色ポリ ( ビフェニルエーテルスルホン )
本発明の方法に従い、小粒径の炭酸カリウムを用いて、5程度の低い溶液色因子を有するポリ(ビフェニルエーテルスルホン)が得られる。本発明の方法によって調製されたポリ(ビフェニルエーテルスルホン)は、溶融押出し、ペレット化及び射出成形時に、100未満の成形色因子を有することができる。
【0036】
以下の実施例で使用される無水炭酸カリウムとしては以下が挙げられる:
EF80A:30.7ミクロンの平均粒径、90%≦53.6ミクロン、50%≦22.8ミクロン、10%≦9.4ミクロンを有する顆粒状無水炭酸カリウム;Armand Products CompanyからグレードEF-80無水炭酸カリウムとして得られる。
EF80B:20.9ミクロンの平均粒径、90%≦35.8ミクロン、50%≦18.2ミクロン、10%≦7.6ミクロンを有する顆粒状無水炭酸カリウム;Armand Products CompanyからグレードExtra Fine Grade無水炭酸カリウムとして得られる。
EF80C:26.6ミクロンの平均粒径、90%≦46.2ミクロン、50%≦22.4ミクロン、10%≦9.3ミクロンを有する顆粒状無水炭酸カリウム;Armand Products CompanyからグレードEF-80無水炭酸カリウムとして得られる。
EF50A:152.1ミクロンの平均粒径、90%≦414.6ミクロン、50%≦67.8ミクロン、10%≦13.6ミクロンを有する顆粒状無水炭酸カリウム;Armand Products CompanyからグレードEF-50無水炭酸カリウムとして得られる。
EF50B:196.8ミクロンの平均粒径、90%≦472.5ミクロン、50%≦153.7ミクロン、10%≦16.0ミクロンを有する顆粒状無水炭酸カリウム;Armand Products CompanyからグレードEF-50無水炭酸カリウムとして得られる。
【0037】
Glass-Grade:公表されている典型的な平均粒径は600〜700ミクロンの範囲内の顆粒状無水炭酸カリウム;Armand Products CompanyからグレードGlass-Grade無水炭酸カリウムとして得られる。2バッチについての粒径決定は、550ミクロンと644ミクロンの平均粒径を与えた。以下の重合で使用する場合、Glass-Grade無水炭酸カリウムは、好ましくはインサイツ粉砕され、それによって150〜350ミクロンの範囲の値に平均粒径を小さくされる。
0.5mm:34.5ミクロンの平均粒径、90%≦68.8ミクロン、50%≦23.1ミクロン、10%≦8.5ミクロンを有する粒状物質を与えるための0.5mm実験室スクリーンが装着されたBrinkmanアトリションミルで粉砕された顆粒状無水炭酸カリウム、Glass-Grade。
1mm:61.0ミクロンの平均粒径、90%≦168.3ミクロン、50%≦26.4ミクロン、10%≦9.9ミクロンを有する粒状物質を与えるための1mm実験室スクリーンが装着されたBrinkmanアトリションミルで粉砕された顆粒状無水炭酸カリウム、Glass-Grade。
2mm:単一レーザー光源を用いて決定される、80.5ミクロンの平均粒径、90%≦214.8ミクロン、50%≦36.3ミクロン、10%≦10.4ミクロンを有する粒状物質を与えるための2mm実験室スクリーンが装着されたBrinkmanアトリションミルで粉砕された顆粒状無水炭酸カリウム、Glass-Grade。
【0038】
インパクトミル等を含め、本方法で一般的に利用される他の粉砕方法も、この発明の実施で小粒径炭酸塩を与える目的で有用であることが分かるだろう。
種々の粒径の無水炭酸カリウムを用いて、実質的に上述した一般的な重合方法によってポリ(ビフェニルエーテルスルホン)を調製した。種々の実験で生成されたポリマーについての低減された粘度及び溶液色因子を下表1にまとめた。
【0039】
表1.ポリ(ビフェニルエーテルスルホン)重合
Figure 0005187998
注:1.K2CO3は無水炭酸カリウムであり;サイズは平均粒径であり;過剰は、使用した化学量論の過剰%であり、本文を参照せよ。温度、(反応)時間、RV(低減された粘度)、及び溶液色因子の詳細については、本文を参照せよ。
【0040】
小粒径の無水炭酸カリウムを使用することは、ポリマーの色を改善する、すなわち溶液色因子を低減することは、表1に示されるポリ(ビフェニルエーテルスルホン)の色因子値の比較から明白である。比較例C1と実施例1〜5、及び比較例C2と実施例6〜9を比較せよ。比較例C1とC2、及び実施例6〜8、比較例C2と実施例6〜9、及び実施例10と実施例11〜14実施例を比較することによって分かるように、反応時間及び温度のみならず、炭酸塩の化学量論も樹脂の色に影響する。しかし、所定セットの反応パラメータについては、炭酸塩の粒径を小さくすることが、特に平均粒径が約80未満の場合、実質的に色を改善することが分かる。
【0041】
大規模重合実験も行った。種々の大規模実験で製造されたポリマーの溶液色因子及び成形色因子値を下表にまとめた。
表2 . 大規模ポリ ( ビフェニルエーテルスルホン ) 重合
Figure 0005187998
注:1.K2CO3は無水炭酸カリウムであり;サイズは、平均される一連の実験にわたって使用した炭酸塩の平均粒径範囲であり;過剰は、使用した化学量論の過剰%であり、本文を参照せよ。2.実験数は、平均されるバッチ実験の数であり、本文を参照せよ。実施例10の反応温度は、205℃〜210℃であり;実施例11では、214℃〜216℃;C3では227℃だった。
【0042】
実施例15の3回の実験のグループ、及び実施例16の45回の実験のグループについての溶液色因子値の平均と、比較例C3の大粒径の炭酸カリウムで行った24回の実験のグループについての平均色の比較から、小粒径の炭酸塩を使用すると、色を改善することが明白である。さらに、6程度の非常に低い溶液色因子値を有する樹脂は、小粒径の無水炭酸カリウムを使用することによって、本発明の方法で提供されうることに留意せよ。
従って、表1及び2に提示されるデータから、本発明の方法で、100ミクロン未満、好ましくは約80ミクロン未満、さらに好ましくは約30ミクロンの平均粒径を有する固体無水炭酸カリウムを使用すると、平均して、50、さらに好ましくは40を超えない溶液色因子値を有する樹脂を提供し、かつ実質的に10程度、好ましくは5程度の低い溶液色因子値を有する樹脂を提供しうる。
【0043】
EF-80を用いて行った一連の108回の大規模重合実験で生成されたペレット化樹脂を射出成形した。成形飾り板の成形色因子値の平均を高値及び低値と共に下表3にまとめた。連続した日に、全体にわたって同一ロットのモノマーと炭酸塩及び同一の反応条件を用いて行った一連の17回の実験からの成形樹脂について、平均色値及び高値と低値も示される。
比較のため、Glass Grade無水炭酸カリウムを用いて一連の回数の大規模実験で製造された40のペレット化樹脂を射出成形した。その40の射出成形飾り板の成形色因子値の平均も高値及び低値と共に下表3にまとめた。
【0044】
表3.成形ポリ(ビフェニルエーテルスルホン)の色
Figure 0005187998
注:1.K2CO3は無水炭酸カリウムであり;サイズは、平均される一連の実験にわたって使用した炭酸塩の平均粒径範囲であり;過剰は、使用した化学量論の過剰%であり、本文を参照せよ。2.実験数は、平均されるバッチ実験の数であり、本文を参照せよ。実施例12及び13の反応温度は、214℃〜216℃であり;C5では227℃だった。
【0045】
これらグループの成形色因子値の平均の比較から、本発明に従い、小粒径の無水炭酸カリウムを用いて樹脂を製造すると(実施例17及び18)、大粒径の炭酸塩を用いて調製した樹脂に比し(比較例C4)、成形ポリ(ビフェニルエーテルスルホン)の色が有意に改善される(低い成形色因子)ことが分かるだろう。
一般的に、平均して200、好ましくは160を超えない成形色因子値を有する樹脂は、本発明の方法で、100ミクロン未満、好ましくは約80ミクロン未満、さらに好ましくは約30ミクロン未満の平均粒径を有する固体無水炭酸カリウムを利用することで容易に製造され、かつ120程、好ましくは100程度、さらに好ましくは80程度の低い成形色因子値を有する樹脂が、本方法で提供されうる。
【0046】
さらなる比較
従って、この発明の方法は、低色ポリ(ビフェニルエーテルスルホン)の提供に有効であることが分かる。しかし、任意に25モル%までのヒドロキノンを含む4,4'-ジヒドロキシジフェニルスルホンの4,4'-ジハロジフェニルスルホンとの重合のために本発明の方法で小粒径の無水炭酸カリウムを使用しても、ほとんど色の改善は見られない。実際に、小さい粒状無水炭酸カリウムで調製された4,4'-ジヒドロキシジフェニルスルホン及びヒドロキノン(3:1モル比)と4,4'-ジハロジフェニルスルホンとのポリマーの溶液色因子は、大粒径の無水炭酸カリウムで調整した場合より有意に高い。
以下の比較例では、実質的に、概要を述べたようなポリ(ビフェニルエーテルスルホン)用に利用される一般的な方法に従って実験室規模の重合を行った。プロセスパラメータ、生成樹脂の低減された粘度(RV)及び溶液色因子値を下表4にまとめた。
【0047】
表4 . ポリ ( アリールエーテルスルホン ) 重合
Figure 0005187998
注:1.K2CO3は無水炭酸カリウムであり;サイズは平均粒径であり;過剰は、使用した化学量論の過剰%であり、本文を参照せよ。これらポリマーにつき、色は60/40 MCB/スルホラン中10wt%溶液で決定される。温度、(反応)時間、RV(低減された粘度)、及び溶液色因子の詳細については、本文を参照せよ。
【0048】
表4に示される比較例の溶液色因子値の比較から、比較可能な反応パラメータを用いて重合されたポリ(アリールエーテルスルホン)については、粒径を大きくすると、改良された色、すなわち低い溶液色因子を有するポリマーを与えることが分かる。C5〜C7とC8〜C12を比較せよ。溶液色は反応温度を下げたり、過剰炭酸カリウムのレベルを変えることで改善できるが、ポリ(アリールエーテルスルホン)の不良色は、主に、重合プロセスで小粒径の無水炭酸カリウムを使用する結果であることが分かる。ジヒドロキシジアリールスルホンとジハロジアリールスルホンとの重縮合は、好ましくは、約60ミクロン、好ましくは100ミクロンより大きい粒径を有する固体無水炭酸カリウムを用いて行われる。
【0049】
従って、無水炭酸カリウム粒径のポリ(アリールエーテルスルホン)の色に及ぼす影響は、本発明のポリ(ビフェニルエーテルスルホン)の調製で見られる影響と反対であることが分かる。このように、小粒径の無水炭酸カリウムを用いることで生じるポリ(ビフェニルエーテルスルホン)の色の改善は、明白でもなく、かつ容易に予想もされず、従って驚くべきことである。
特定の理論又は説明によって拘束されたくはないが、ジヒドロキシジフェニルスルホンモノマーの縮合に基づく重合は、一部は対応するアリカリ金属塩の低い観測反応性のため、長い反応時間及び高い反応温度を必要とするようである。この高い反応温度が、順次分解及び色形成をもたらすようである。
従って、本発明は、小粒径の固体無水炭酸カリウムを使用する、低色ポリ(ビフェニルエーテルスルホン)の調製のための改良された方法に向けられていることが分かる。一般的に、約100ミクロンまで、好ましくは約10〜約80ミクロン、さらに好ましくは約10〜約60ミクロンの範囲の粒径を有する固体無水炭酸カリウムが、本発明の低色ポリ(ビフェニルエーテルスルホン)の製造に有効であることが分かるだろう。
【0050】
本発明の方法は、さらに詳細には低色ポリ(ビフェニルエーテルスルホン)調製用の改良された溶液重縮合方法として記載することができる。本発明の方法は、実質的に等モル量の4,4'-ビフェノールと少なくとも1種のジハロジアリールスルホンを、約0.5〜約1.1モル、好ましくは約1.01〜約1.1モル、さらに好ましくは約1.05〜約1.1モルの、水と共沸混合物を形成する溶媒と一緒に極性非プロトン性溶媒を含む溶媒混合物中に溶解又は分散されているアルカリ金属炭酸塩とを接触させる工程を含み、該アルカリ金属炭酸塩として小粒径の粒状無水炭酸カリウムを使用することを特徴とする。前記炭酸カリウムは、約100ミクロンを超えない、好ましくは80ミクロンまで、さらに好ましくは約60ミクロンまでの平均粒径を有する固体粒状無水炭酸カリウムとしてさらに具体的に記載することができる。約10〜約60ミクロン、さらに好ましくは約10〜約30ミクロンの範囲の平均粒径を有する無水炭酸カリウムは、この発明の実施で特に有用であることが分かる。本発明の方法は、さらに、共沸蒸留によって連続的に水を除去しながら反応混合物を加熱する工程、約0.3〜約1.1dl/gの範囲の低減された粘度で特徴づけされるような分子量が達成されるまで、通常約200℃〜約300℃の範囲、好ましくは約240℃までの高温に反応混合物を維持する工程、反応をクエンチしてポリマーを末端キャップする工程、副生物塩を除去する工程、及び溶液からポリマーを回収する工程を含むことが理解されるだろう。
【0051】
これとは別に、この発明の目的のために最良の無水炭酸カリウムは、約10〜約40ミクロンの平均粒径を有する粒状の固体無水炭酸カリウムであって、その粒子の少なくとも80%は、約100ミクロン〜約10ミクロンの範囲内にあると記述できる。
この発明の方法は、色が有意に改良されたポリ(ビフェニルエーテルスルホン)を提供し、従って、本発明は、低色を有する、さらに詳細には、質量比3:2:2のMCB、スルホラン、及びNMPの混合物中8wt%の濃度で決定される溶液色因子が、約50まで、好ましくは約40までであるような改良されたポリ(ビフェニルエーテルスルホン)に向けられているとも記述できる。本発明の好ましいポリ(ビフェニルエーテルスルホン)は、約10〜約40、さらに好ましくは約5〜約40の範囲の溶液色因子を有する。
【0052】
本発明のポリ(ビフェニルエーテルスルホン)は、成形後も改良された色を有する。本発明の成形ポリ(ビフェニルエーテルスルホン)樹脂は、約200まで、好ましくは約160までの色因子、さらに詳細には成形色因子を有する。この改良されたポリ(ビフェニルエーテルスルホン)は、成形時に80程度の低い成形色因子を有することができ、さらに詳細には、約120〜約200、好ましくは約100〜約160、さらに好ましくは約80〜約160の範囲の成形色因子を有するポリ(ビフェニルエーテルスルホン)として記述及び特徴づけすることができる。
特定の実施形態について本発明を説明したが、これらは限定することを意図したものではない。本技術の当業者には、さらなる追加及び変更が容易に分かり、このような変更や追加、及びそれらを具体化する方法、組成物及び物品は、以下の特許請求の範囲で定義かつ述べられる本発明の範囲内にあると考えられる。

Claims (10)

  1. 重合反応混合物内で、極性非プロトン性溶媒を含む溶媒の存在下、実質的に等モル量の少なくとも1種のビスヒドロキシビフェニル化合物と、少なくとも1種のジハロジアリールスルホンとを、アルカリ金属炭酸塩と接触させて、ポリ(ビフェニルエーテルスルホン)を生成する工程を含むポリ(ビフェニルエーテルスルホン)の製造方法であって、前記アルカリ金属炭酸塩が、100ミクロンまでの平均粒径を有する固体粒状無水炭酸カリウムであることを特徴とする方法。
  2. 該固体粒状無水炭酸カリウムが、20〜30ミクロンの範囲の平均粒径を有する、請求項1に記載の方法。
  3. 該固体粒状無水炭酸カリウムが、10〜40ミクロンの範囲の平均粒径を有し、かつ前記粒子の少なくとも80%が、100ミクロン〜10ミクロンの範囲内にある、請求項1に記載の方法。
  4. 以下の構造単位:
    Figure 0005187998
    を含んでなる、200未満の成形色因子を有するポリ(ビフェニルエーテルスルホン)。
  5. 成形色因子値が80〜160の範囲にある、請求項4に記載のポリ(ビフェニルエーテルスルホン)。
  6. 少なくとも75モル%の該構造単位を含んでなる、請求項4に記載のポリ(ビフェニルエーテルスルホン)。
  7. 該構造単位からなる、請求項4に記載のポリ(ビフェニルエーテルスルホン)。
  8. 以下の構造単位:
    Figure 0005187998
    を含んでなるポリ(ビフェニルエーテルスルホン)であって、質量比3:2:2のモノクロロベンゼン、スルホラン及びN-メチルピロリドンの溶媒混合物中8wt%で決定される溶液色因子が50を超えない、ポリ(ビフェニルエーテルスルホン)。
  9. 該溶液色因子が、5〜40の範囲内にある、請求項8に記載のポリ(ビフェニルエーテルスルホン)。
  10. 請求項4記載のポリ(ビフェニルエーテルスルホン)及び請求項1記載の方法によって製造されたポリ(ビフェニルエーテルスルホン)から選ばれたポリ(ビフェニルエーテルスルホン)から製造された物品。
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