JPH06322130A - 芳香族ポリスルホン樹脂 - Google Patents

芳香族ポリスルホン樹脂

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JPH06322130A
JPH06322130A JP5109349A JP10934993A JPH06322130A JP H06322130 A JPH06322130 A JP H06322130A JP 5109349 A JP5109349 A JP 5109349A JP 10934993 A JP10934993 A JP 10934993A JP H06322130 A JPH06322130 A JP H06322130A
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JP
Japan
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aromatic polysulfone
polysulfone resin
aromatic
resin
coating
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Pending
Application number
JP5109349A
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English (en)
Inventor
Masayuki Kiuchi
政行 木内
Hideo Ozawa
秀生 小沢
Takako Yoshimura
孝子 吉村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Publication date
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  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐熱性、透明性などの特性に優れ、かつ耐光
性、表面硬度及び耐擦傷性の改良された芳香族ポリスル
ホン樹脂を提供する。 【構成】 一般式 −(Ph−X1 −Ph−X2 −──
──Ph−Xi )−(但し、X1 〜Xi は、芳香環を繋
ぐ結合基または直接結合で、少なくとも 1個はSO2
であり、Phは芳香環を示す) で表される繰り返し単位
を有する芳香族ポリスルホン樹脂において、該芳香族ポ
リスルホン樹脂が金属酸化物で被覆されていることを特
徴とする芳香族ポリスルホン樹脂。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐光性、表面硬度及び
耐擦傷性が改善された芳香族ポリスルホン樹脂に関す
る。
【0002】
【従来の技術及びその問題点】
【0003】ポリアリールスルホンあるいはポリアリー
ルエーテルスルホンなどの芳香族ポリスルホン樹脂は耐
熱性、透明性などの特性に優れたエンジニアリングプラ
スチックとして知られている。しかし、耐光性、表面硬
度及び耐擦傷性が必ずしも大きくなく、改善が求められ
ていた。例えば、特開平4-222870号公報には、紫外線吸
収剤を含有するポリビニルアルコール、ポリビニルアセ
タート、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸エステ
ルなどのフィルム形成ポリマーで被覆された芳香族ポリ
エーテルスルホンが開示されている。しかし、これらの
芳香族ポリエーテルスルホンは耐熱性、耐久性に劣り、
また紫外線吸収剤のブリードアウト及び安全性などの点
で問題がある。
【0004】
【発明の目的】本発明の目的は、耐熱性、透明性などの
特性に優れ、かつ耐光性、表面硬度及び耐擦傷性の改良
された芳香族ポリスルホン樹脂を提供することにある。
【0005】
【問題解決のための技術的手段】本発明は、一般式 −(Ph−X1 −Ph−X2 −────Ph−Xi )− (但し、X1 〜Xi は、芳香環を繋ぐ結合基または直接
結合で、少なくとも 1個はSO2 基であり、Phは芳香
環を示す) で表される繰り返し単位を有する芳香族ポリ
スルホン樹脂において、該芳香族ポリスルホン樹脂が金
属酸化物で被覆されていることを特徴とする芳香族ポリ
スルホン樹脂に関する。
【0006】本発明における芳香族ポリスルホン系樹脂
の繰り返し単位中には、少なくとも1個のSO2 基が存
在する。芳香環を繋ぐものとしては、SO2 基以外で
は、脂肪族基、O,S,CO,COO,CONHなどの
結合基、または、芳香環の直接結合などがある。特に、
本発明の芳香族ポリスルホン系樹脂に用いられるもので
は、SO2 ,O,芳香環の直接結合などが好ましい。
【0007】本発明の芳香族ポリスルホン系樹脂は、具
体的には以下のような繰り返し単位を有するものを挙げ
ることができるが、これらに限定されるものではない。
【0008】−(Ph−SO2 −Ph−O−Ph−C
(Me)2 −Ph−O)− −(Ph−SO2 −Ph−O)− −(Ph−SO2 −Ph−O−Ph−O)− −(Ph−SO2 −Ph−O−Ph−Ph−O)− −(Ph−SO2 −Ph−Ph−SO2 −Ph−O−P
h−O)−
【0009】本発明の芳香族ポリスルホン系樹脂は、一
般に、有機極性溶媒中、アルカリ金属化合物の存在下、
ジハロゲノジフェニルスルホン化合物と二価フェノール
化合物との重縮合反応、あるいは、予め合成した二価フ
ェノールのアルカリ金属二塩とジハロゲノジフェニルス
ルホン化合物との重縮合反応より製造できる。
【0010】二価フェノール化合物の具体例としては、
例えば、ハイドロキノン、カテコール、レゾルシン、
4,4’−ビフェノール、ビス(ヒドロキシフェニル)
アルカン類、ジヒドロキシジフェニルスルホン類、ジヒ
ドロキシジフェニルエーテル類、あるいはそれらのベン
ゼン環の水素の少なくとも一つが、適当な置換基(例え
ば、メチル基、エチル基、プロピル基などの低級アルキ
ル基、あるいは、メトキシ基、エトキシ基などの低級ア
ルコキシ基などの置換基)で置換されたものを挙げるこ
とができる。上記の二価フェノール化合物を二種類以上
混合して用いることもできる。
【0011】本発明においては、二価フェノール化合物
としてハイドロキノンと 4,4'-ビフェノールを特定の仕
込み比率で製造された芳香族ポリスルホン系樹脂が、耐
熱性及び耐衝撃性などの機械的特性が優れており、好ま
しく用いられる。
【0012】すなわち、ハイドロキノンとジハロゲノジ
フェニルスルホン化合物との縮合により生成する下式の
反復単位(I) 、
【化1】
【0013】及び、 4,4'-ビフェノールとジハロゲノジ
フェニルスルホン化合物との縮合により生成する下式の
反復単位(II)
【化2】
【0014】の比率が、0 〜70:30〜 100(モル%)、
特に、10〜60:40〜90(モル%)である芳香族ポリスル
ホン系樹脂が好ましい。
【0015】二価フェノール化合物は、ジハロゲノジフ
ェニルスルホン化合物と実質上等モル量で使用されるこ
とが好ましい。製造する芳香族ポリスルホン系樹脂の分
子量を調節するために、二価フェノール化合物を等モル
から僅かに過剰量あるいは過少量で使用してもよい。こ
の目的のために、少量のモノハロゲノジフェニル化合物
あるいは一価フェノール化合物を重合溶液中に添加する
ことができる。
【0016】ジハロゲノジフェニルスルホン化合物とし
ては、 4,4'-ジクロロジフェニルスルホン、 4,4'-ジフ
ルオロジフェニルスルフォンを挙げることができる。
【0017】本発明の芳香族ポリスルホン系樹脂の分子
量は特に限定されないが、N-メチル-2- ピロリドンを溶
媒とした0.5g/100ml濃度の溶液について30℃で測定した
還元粘度(ηsp/c)が、 0.2〜 2のものが好ましく、
0.4〜 1.5のものが特に好ましく使用される。分子量が
上記の範囲より小さいと、芳香族ポリスルホン系樹脂の
機械的物性などが低下し、また、上記の範囲より大きい
と成形性が悪くなり好ましくない。
【0018】本発明の芳香族ポリスルホン系樹脂は、フ
ィルム、フィラメント、繊維、成形体などの種々の形状
をとることができる。本発明の芳香族ポリスルホン系樹
脂の上記形状の作成方法として、溶液流延法、押出成形
法、射出成形法などの公知の方法を用いることができ
る。
【0019】溶液流延法においてフィルムを作成する場
合は、芳香族ポリスルホン系樹脂を二塩化メチレンなど
の溶媒に溶かした溶液を、回転ドラムまたはベルトに流
延し、乾燥させてフィルムを得ることができる。
【0020】本発明において、芳香族ポリスルホン系樹
脂を被覆する金属酸化物の種類としては、酸化チタン、
酸化亜鉛、二酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化鉛、
酸化セリウムなどの金属酸化物を用いることができる。
特に、酸化チタン及び酸化亜鉛が紫外線吸収能及び可視
光透明性の点で好ましい。
【0021】本発明においては、金属酸化物の被覆厚さ
は、通常、 100Å〜数十μm が好ましい。上記範囲より
も薄すぎると紫外線吸収能が小さく、また上記範囲より
も厚すぎると光線透過率が低下し芳香族ポリスルホン樹
脂の透明性が劣る。
【0022】金属酸化物で芳香族ポリスルホン系樹脂を
被覆する方法は、特に制限はないが、塗布法、真空蒸着
法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、プラ
ズマCVD法、化学蒸着法などを用いることができる。
【0023】塗布法としては、無機酸化物を適当なバイ
ンダーと溶媒と組合わせて分散させたコーティング液を
調製し、スプレー法、スピンコート法、ドクターブレー
ド法、グラビヤコート法、ディップ法などの通常の方法
が用いられる。
【0024】本発明においては、上記の塗布法を用いる
場合は、金属酸化物の形状として粒子径 0.1μm 以下の
微粒子状のものが好ましい。可視光線波長( 0.4〜 0.8
μm)の 1/2以下の粒子径を有する金属酸化物を用いる
と光散乱が減少し、被覆された芳香族ポリスルホン系樹
脂の透明性が優れている。
【0025】
【発明の効果】本発明により、透明性、色調をほとんど
変化させることなく、長時間の紫外線照射に対して安定
な透明材料を提供できる。さらに、芳香族ポリスルホン
樹脂の持つ耐熱性を損ねず、人体にも安全な材料であ
る。
【0026】
【実施例】本発明において、黄色度(YI値)及び全光
線透過率は、スガ試験機(株)製カラーコンピュータS
M−3を用いて測定し算出した。
【0027】実施例1 (芳香族ポリスルホン系樹脂の製造)4,4'-ジクロルジ
フェニルスルホン 73.3g、ハイドロキノン 13.7g及び
4,4'-ビフェノール 23.2gを、窒素雰囲気下で共沸脱水
用トルエン30ml及びN-メチル -2-ピロリドン 300mlに加
え溶解した後、窒素中で70℃で30分間加熱処理した炭酸
カリウム 37.9gを、窒素雰囲気下で温度 180℃、 8時間
攪拌反応し、重合溶液を得た。反応終了後、無機物を重
合溶液から分離するため、窒素圧1.5kg/cm2 で濾過し、
重合溶液を得た。重合溶液300gをエタノール2000mlに注
ぎ、5000rpm で攪拌しながら重合体を析出させ、濾過、
分離した後、重合体を得た。この重合体 50gをエタノー
ル 500mlで洗浄後、90℃で乾燥し、芳香族ポリスルホン
系樹脂の粉体を得た。
【0028】得られた芳香族ポリスルホン系樹脂の還元
粘度(ηsp/c)(N-メチル-2- ピロリドンを溶媒とした
0.5g/100ml濃度の溶液について30℃で測定)は、0.55で
あった。
【0029】反復単位(I) と反復単位(II)の比率は、5
0:50(モル%) あった。
【0030】(フィルムの製造)芳香族ポリスルホン系
樹脂をTダイ溶融押し出し法(樹脂温度 350℃)によっ
て、約 100μm 厚さにフィルム化した。得られたフィル
ムの黄色度(YI)は 2.0であり、全光線透過率が90%
であった。
【0031】(金属酸化物被膜の形成)酸化亜鉛系コー
ティング液(住友セメント(株)製、商品名:ZR−2
00、主溶剤:酢酸エチル、酸化亜鉛粒径 0.005〜0.01
5 μm )中に、上記の芳香族ポリスルホン系樹脂フィル
ムをディッピングし、溶剤乾燥、熱硬化処理( 100℃×
40分)により、膜厚約 5μm の酸化亜鉛被膜を形成し
た。得られた被膜フィルムの全光線透過率は88%であっ
た。
【0032】耐光性試験として、 400w高圧水銀ランプ
を用い、距離約30cmから照射した。6時間後のYIの変
化量のΔYIは 1であり、全光線透過率は88%であっ
た。
【0033】比較例1 実施例1において、芳香族ポリスルホン系樹脂フィルム
に酸化亜鉛被膜を形成しなかった以外は、同様にして耐
光性試験を行った。ΔYIは15であり、全光線透過率は
82%であった。
【0034】実施例2 実施例1において、芳香族ポリスルホン系樹脂フィルム
にイオンプレーティング法により 500Åの酸化チタン被
膜を形成した以外は同様に行った。得られた被膜フィル
ムの全光線透過率は85%であった。耐光性試験後のΔY
Iは 2であり、全光線透過率は85%であった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 −(Ph−X1 −Ph−X2 −────Ph−Xi )− (但し、X1 〜Xi は、芳香環を繋ぐ結合基または直接
    結合で、少なくとも 1個はSO2 基であり、Phは芳香
    環を示す) で表される繰り返し単位を有する芳香族ポリ
    スルホン樹脂において、該芳香族ポリスルホン樹脂が金
    属酸化物で被覆されていることを特徴とする芳香族ポリ
    スルホン樹脂。
JP5109349A 1993-05-11 1993-05-11 芳香族ポリスルホン樹脂 Pending JPH06322130A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003525986A (ja) * 2000-03-03 2003-09-02 ソルヴェイ アドバンスド ポリマーズ リミテッド ライアビリティ カンパニー 低色ポリ(ビフェニルエーテルスルホン)及びその改良された製造方法
WO2017099080A1 (ja) * 2015-12-08 2017-06-15 住友化学株式会社 芳香族ポリスルホン樹脂及びその製造方法

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