JPH06172566A - 芳香族ポリスルホン樹脂 - Google Patents
芳香族ポリスルホン樹脂Info
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- JPH06172566A JPH06172566A JP4327991A JP32799192A JPH06172566A JP H06172566 A JPH06172566 A JP H06172566A JP 4327991 A JP4327991 A JP 4327991A JP 32799192 A JP32799192 A JP 32799192A JP H06172566 A JPH06172566 A JP H06172566A
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- JP
- Japan
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- resin
- aromatic polysulfone
- aromatic
- polysulfone resin
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 一般式 −(Ph−X1 −Ph−X2 −──
──Ph−Xi )− (但し、X1 〜Xi は、芳香環を繋ぐ結合基または直接
結合で、少なくとも 1個はSO2 基であり、Phは芳香
環を示す) で表される繰り返し単位を有する芳香族ポリ
スルホン樹脂において、該芳香族ポリスルホン樹脂が紫
外線吸収剤を含有するシリコーン樹脂系又はアクリル樹
脂系ハードコート剤で被覆されている。 【効果】 表面硬度、耐擦傷性及び耐光性が改善されて
いる。
──Ph−Xi )− (但し、X1 〜Xi は、芳香環を繋ぐ結合基または直接
結合で、少なくとも 1個はSO2 基であり、Phは芳香
環を示す) で表される繰り返し単位を有する芳香族ポリ
スルホン樹脂において、該芳香族ポリスルホン樹脂が紫
外線吸収剤を含有するシリコーン樹脂系又はアクリル樹
脂系ハードコート剤で被覆されている。 【効果】 表面硬度、耐擦傷性及び耐光性が改善されて
いる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表面硬度、耐擦傷性及
び耐光性が改善された芳香族ポリスルホン樹脂に関す
る。
び耐光性が改善された芳香族ポリスルホン樹脂に関す
る。
【0002】
【0003】ポリアリールスルホンあるいはポリアリー
ルエーテルスルホンなどの芳香族ポリスルホン樹脂は耐
熱性、透明性などの特性に優れたエンジニアリングプラ
スチックとして知られている。しかし、表面硬度、耐擦
傷性及び耐光性が必ずしも大きくなく、改善が求められ
ていた。例えば、特開平4-222870号公報には、紫外線吸
収剤を含有するポリビニルアルコール、ポリビニルアセ
タート、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸エステ
ルなどのフィルム形成ポリマーで被覆された芳香族ポリ
エーテルスルホンが開示されている。しかし、これらの
芳香族ポリエーテルスルホンは表面硬度、耐擦傷性が必
ずしも十分でなく、特にフィルム材料として使用する時
に問題となる。
ルエーテルスルホンなどの芳香族ポリスルホン樹脂は耐
熱性、透明性などの特性に優れたエンジニアリングプラ
スチックとして知られている。しかし、表面硬度、耐擦
傷性及び耐光性が必ずしも大きくなく、改善が求められ
ていた。例えば、特開平4-222870号公報には、紫外線吸
収剤を含有するポリビニルアルコール、ポリビニルアセ
タート、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸エステ
ルなどのフィルム形成ポリマーで被覆された芳香族ポリ
エーテルスルホンが開示されている。しかし、これらの
芳香族ポリエーテルスルホンは表面硬度、耐擦傷性が必
ずしも十分でなく、特にフィルム材料として使用する時
に問題となる。
【0004】
【発明の目的】本発明の目的は、耐熱性、透明性などの
特性に優れ、かつ表面硬度、耐擦傷性及び耐光性の改良
された芳香族ポリスルホン樹脂を提供することにある。
特性に優れ、かつ表面硬度、耐擦傷性及び耐光性の改良
された芳香族ポリスルホン樹脂を提供することにある。
【0005】
【問題解決のための技術的手段】本発明は、一般式 −(Ph−X1 −Ph−X2 −────Ph−Xi )− (但し、X1 〜Xi は、芳香環を繋ぐ結合基または直接
結合で、少なくとも 1個はSO2 基であり、Phは芳香
環を示す) で表される繰り返し単位を有する芳香族ポリ
スルホン樹脂において、該芳香族ポリスルホン樹脂が紫
外線吸収剤を含有するシリコーン樹脂系又はアクリル樹
脂系ハードコート剤で被覆されていることを特徴とする
芳香族ポリスルホン樹脂に関する。
結合で、少なくとも 1個はSO2 基であり、Phは芳香
環を示す) で表される繰り返し単位を有する芳香族ポリ
スルホン樹脂において、該芳香族ポリスルホン樹脂が紫
外線吸収剤を含有するシリコーン樹脂系又はアクリル樹
脂系ハードコート剤で被覆されていることを特徴とする
芳香族ポリスルホン樹脂に関する。
【0006】本発明における芳香族ポリスルホン系樹脂
の繰り返し単位中には、少なくとも1個のSO2 基が存
在する。芳香環を繋ぐものとしては、SO2 基以外で
は、脂肪族基、O,S,CO,COO,CONHなどの
結合基、または、芳香環の直接結合などがある。特に、
本発明の芳香族ポリスルホン系樹脂に用いられるもので
は、SO2 ,O,芳香環の直接結合などが好ましい。
の繰り返し単位中には、少なくとも1個のSO2 基が存
在する。芳香環を繋ぐものとしては、SO2 基以外で
は、脂肪族基、O,S,CO,COO,CONHなどの
結合基、または、芳香環の直接結合などがある。特に、
本発明の芳香族ポリスルホン系樹脂に用いられるもので
は、SO2 ,O,芳香環の直接結合などが好ましい。
【0007】本発明の芳香族ポリスルホン系樹脂は、具
体的には以下のような繰り返し単位を有するものを挙げ
ることができるが、これらに限定されるものではない。
体的には以下のような繰り返し単位を有するものを挙げ
ることができるが、これらに限定されるものではない。
【0008】−(Ph−SO2 −Ph−O−Ph−C
(Me)2 −Ph−O)− −(Ph−SO2 −Ph−O)− −(Ph−SO2 −Ph−O−Ph−O)− −(Ph−SO2 −Ph−O−Ph−Ph−O)− −(Ph−SO2 −Ph−Ph−SO2 −Ph−O−P
h−O)−
(Me)2 −Ph−O)− −(Ph−SO2 −Ph−O)− −(Ph−SO2 −Ph−O−Ph−O)− −(Ph−SO2 −Ph−O−Ph−Ph−O)− −(Ph−SO2 −Ph−Ph−SO2 −Ph−O−P
h−O)−
【0009】本発明の芳香族ポリスルホン系樹脂は、一
般に、有機極性溶媒中、アルカリ金属化合物の存在下、
ジハロゲノジフェニルスルホン化合物と二価フェノール
化合物との重縮合反応、あるいは、予め合成した二価フ
ェノールのアルカリ金属二塩とジハロゲノジフェニルス
ルホン化合物との重縮合反応より製造できる。
般に、有機極性溶媒中、アルカリ金属化合物の存在下、
ジハロゲノジフェニルスルホン化合物と二価フェノール
化合物との重縮合反応、あるいは、予め合成した二価フ
ェノールのアルカリ金属二塩とジハロゲノジフェニルス
ルホン化合物との重縮合反応より製造できる。
【0010】二価フェノール化合物の具体例としては、
例えば、ハイドロキノン、カテコール、レゾルシン、
4,4’−ビフェノール、ビス(ヒドロキシフェニル)
アルカン類、ジヒドロキシジフェニルスルホン類、ジヒ
ドロキシジフェニルエーテル類、あるいはそれらのベン
ゼン環の水素の少なくとも一つが、適当な置換基(例え
ば、メチル基、エチル基、プロピル基などの低級アルキ
ル基、あるいは、メトキシ基、エトキシ基などの低級ア
ルコキシ基などの置換基)で置換されたものを挙げるこ
とができる。上記の二価フェノール化合物を二種類以上
混合して用いることもできる。
例えば、ハイドロキノン、カテコール、レゾルシン、
4,4’−ビフェノール、ビス(ヒドロキシフェニル)
アルカン類、ジヒドロキシジフェニルスルホン類、ジヒ
ドロキシジフェニルエーテル類、あるいはそれらのベン
ゼン環の水素の少なくとも一つが、適当な置換基(例え
ば、メチル基、エチル基、プロピル基などの低級アルキ
ル基、あるいは、メトキシ基、エトキシ基などの低級ア
ルコキシ基などの置換基)で置換されたものを挙げるこ
とができる。上記の二価フェノール化合物を二種類以上
混合して用いることもできる。
【0011】本発明においては、二価フェノール化合物
としてハイドロキノンと 4,4'-ビフェノールを特定の仕
込み比率で製造された芳香族ポリスルホン系樹脂が、耐
熱性及び耐衝撃性などの機械的特性が優れており、好ま
しく用いられる。
としてハイドロキノンと 4,4'-ビフェノールを特定の仕
込み比率で製造された芳香族ポリスルホン系樹脂が、耐
熱性及び耐衝撃性などの機械的特性が優れており、好ま
しく用いられる。
【0012】すなわち、ハイドロキノンとジハロゲノジ
フェニルスルホン化合物との縮合により生成する下式の
反復単位(I) 、
フェニルスルホン化合物との縮合により生成する下式の
反復単位(I) 、
【化1】
【0013】及び、 4,4'-ビフェノールとジハロゲノジ
フェニルスルホン化合物との縮合により生成する下式の
反復単位(II)
フェニルスルホン化合物との縮合により生成する下式の
反復単位(II)
【化2】
【0014】の比率が、0 〜70:30〜 100(モル%)、
特に、10〜60:40〜90(モル%)である芳香族ポリスル
ホン系樹脂が好ましい。
特に、10〜60:40〜90(モル%)である芳香族ポリスル
ホン系樹脂が好ましい。
【0015】二価フェノール化合物は、ジハロゲノジフ
ェニルスルホン化合物と実質上等モル量で使用されるこ
とが好ましい。製造する芳香族ポリスルホン系樹脂の分
子量を調節するために、二価フェノール化合物を等モル
から僅かに過剰量あるいは過少量で使用してもよい。こ
の目的のために、少量のモノハロゲノジフェニル化合物
あるいは一価フェノール化合物を重合溶液中に添加する
ことができる。
ェニルスルホン化合物と実質上等モル量で使用されるこ
とが好ましい。製造する芳香族ポリスルホン系樹脂の分
子量を調節するために、二価フェノール化合物を等モル
から僅かに過剰量あるいは過少量で使用してもよい。こ
の目的のために、少量のモノハロゲノジフェニル化合物
あるいは一価フェノール化合物を重合溶液中に添加する
ことができる。
【0016】ジハロゲノジフェニルスルホン化合物とし
ては、 4,4'-ジクロロジフェニルスルホン、 4,4'-ジフ
ルオロジフェニルスルフォンを挙げることができる。
ては、 4,4'-ジクロロジフェニルスルホン、 4,4'-ジフ
ルオロジフェニルスルフォンを挙げることができる。
【0017】本発明の芳香族ポリスルホン系樹脂の分子
量は特に限定されないが、N-メチル-2- ピロリドンを溶
媒とした0.5g/100ml濃度の溶液について30℃で測定した
還元粘度(ηsp/c)が、 0.2〜 2のものが好ましく、
0.4〜 1.5のものが特に好ましく使用される。分子量が
上記の範囲より小さいと、芳香族ポリスルホン系樹脂の
機械的物性などが低下し、また、上記の範囲より大きい
と成形性が悪くなり好ましくない。
量は特に限定されないが、N-メチル-2- ピロリドンを溶
媒とした0.5g/100ml濃度の溶液について30℃で測定した
還元粘度(ηsp/c)が、 0.2〜 2のものが好ましく、
0.4〜 1.5のものが特に好ましく使用される。分子量が
上記の範囲より小さいと、芳香族ポリスルホン系樹脂の
機械的物性などが低下し、また、上記の範囲より大きい
と成形性が悪くなり好ましくない。
【0018】本発明の芳香族ポリスルホン系樹脂は、フ
ィルム、フィラメント、繊維、成形体などの種々の形状
をとることができる。本発明の芳香族ポリスルホン系樹
脂をフィルムとして用いる場合は、その作成方法は、溶
液流延法、押出成形法などの公知の方法を用いることが
できる。
ィルム、フィラメント、繊維、成形体などの種々の形状
をとることができる。本発明の芳香族ポリスルホン系樹
脂をフィルムとして用いる場合は、その作成方法は、溶
液流延法、押出成形法などの公知の方法を用いることが
できる。
【0019】溶液流延法においてフィルムを作成する場
合は、芳香族ポリスルホン系樹脂を二塩化メチレンなど
の溶媒に溶かした溶液を、回転ドラムまたはベルトに流
延し、乾燥させてフィルムを得ることができる。
合は、芳香族ポリスルホン系樹脂を二塩化メチレンなど
の溶媒に溶かした溶液を、回転ドラムまたはベルトに流
延し、乾燥させてフィルムを得ることができる。
【0020】本発明において、シリコーン樹脂系又はア
クリル樹脂系ハードコート剤に含有させる紫外線吸収剤
としては、無機系化合物及び有機系化合物を用いること
ができる。
クリル樹脂系ハードコート剤に含有させる紫外線吸収剤
としては、無機系化合物及び有機系化合物を用いること
ができる。
【0021】有機系紫外線吸収剤の具体例としては、2,
4-ジヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ -4-メト
キシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系化合物、2-
[2'-ヒドロキシ -3',5'-ビス( α, α- ジメチルベンジ
ル) フェニル]-ベンゾトリアゾール、2-(2'-ヒドロキシ
-3',5'- ジ-t- アミル)-ベンゾトリアゾール、2,2'メチ
レンビス[4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)-6-(2N-ベン
ゾトリアゾール-2- イル) フェノール] などのベンゾト
リアゾール系化合物などが挙げられる。
4-ジヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ -4-メト
キシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系化合物、2-
[2'-ヒドロキシ -3',5'-ビス( α, α- ジメチルベンジ
ル) フェニル]-ベンゾトリアゾール、2-(2'-ヒドロキシ
-3',5'- ジ-t- アミル)-ベンゾトリアゾール、2,2'メチ
レンビス[4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)-6-(2N-ベン
ゾトリアゾール-2- イル) フェノール] などのベンゾト
リアゾール系化合物などが挙げられる。
【0022】これらの有機系吸収剤に、ビス-[2,2,6,6-
テトラメチル-4- ピペリジニル] セバケートなどのヒン
ダードアミン系化合物あるいはNi系化合物のクエンチャ
ーなどを混合して用いてもよい。無機系紫外線吸収剤の
具体例としては、酸化亜鉛、酸化チタンなどが挙げられ
る。
テトラメチル-4- ピペリジニル] セバケートなどのヒン
ダードアミン系化合物あるいはNi系化合物のクエンチャ
ーなどを混合して用いてもよい。無機系紫外線吸収剤の
具体例としては、酸化亜鉛、酸化チタンなどが挙げられ
る。
【0023】本発明のおいて用いられるシリコーン樹脂
系ハードコート剤は、一般的に3官能性、必要に応じて
2官能性あるいは4官能性アルコキシシラン、若しくは
コロイダル金属酸化物を出発原料とし、これらを水ある
いは酸などにより部分加水分解したものを用いることが
できる。必要に応じて、酢酸ナトリウム、酢酸カリウ
ム、ギ酸ナトリウム等のアルカリ金属塩、環状3級アミ
ンまたはそれの酢酸中和物等の潜在性の触媒を含有せし
めてもよい。
系ハードコート剤は、一般的に3官能性、必要に応じて
2官能性あるいは4官能性アルコキシシラン、若しくは
コロイダル金属酸化物を出発原料とし、これらを水ある
いは酸などにより部分加水分解したものを用いることが
できる。必要に応じて、酢酸ナトリウム、酢酸カリウ
ム、ギ酸ナトリウム等のアルカリ金属塩、環状3級アミ
ンまたはそれの酢酸中和物等の潜在性の触媒を含有せし
めてもよい。
【0024】アクリル樹脂系ハードコート剤は、プレポ
リマーとしてエステルアクリレート、ウレタンアクリレ
ート、エポキシアクリレート、メラミンアクリレート等
の多官能アクリレートを用い、単官能、2官能あるいは
3官能性の反応性希釈剤、アセトフェノン系、ベンゾイ
ンエーテル系、ベンジルケタール系、ケトン系等の重合
開始剤、および必要に応じてアミン類の増感剤等から調
製される。
リマーとしてエステルアクリレート、ウレタンアクリレ
ート、エポキシアクリレート、メラミンアクリレート等
の多官能アクリレートを用い、単官能、2官能あるいは
3官能性の反応性希釈剤、アセトフェノン系、ベンゾイ
ンエーテル系、ベンジルケタール系、ケトン系等の重合
開始剤、および必要に応じてアミン類の増感剤等から調
製される。
【0025】上記の反応性希釈剤の具体例としては、フ
ェノキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシエチルアク
リレート、2-ヒドロキシプロピルアクリレートなどの単
官能性化合物、1,3-ブタンジオールジアクリレート、1,
4-ブタンジオールジアクリレート、1,6-ヘキサンジオー
ルジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリエチ
レングリコール 400ジアクリレート、ヒドロキシピバリ
ン酸エステルネオペンチルグリコールジアクリレートな
どの2官能性化合物、トリメチロールプロパントリアク
リレート、ペンタエリスリトールトリアクリレートなど
の3官能性化合物などを挙げられる。
ェノキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシエチルアク
リレート、2-ヒドロキシプロピルアクリレートなどの単
官能性化合物、1,3-ブタンジオールジアクリレート、1,
4-ブタンジオールジアクリレート、1,6-ヘキサンジオー
ルジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリエチ
レングリコール 400ジアクリレート、ヒドロキシピバリ
ン酸エステルネオペンチルグリコールジアクリレートな
どの2官能性化合物、トリメチロールプロパントリアク
リレート、ペンタエリスリトールトリアクリレートなど
の3官能性化合物などを挙げられる。
【0026】上記の重合開始剤の具体例としては、ジエ
トキシアセトフェノン、2-ヒドロキシ-2- メチル-1- フ
ェニルプロパン-1- オンなどのアセトフェノン系、イソ
ブチルベンゾインエーテル、イソプロピルベンゾインエ
ーテルなどのベンゾインエーテル系、ベンジルジメチル
ケタール、ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンな
どのベンジルケタール系、ベンゾフェノン、2-クロロチ
オキサトンなどのケトン系が挙げられる。
トキシアセトフェノン、2-ヒドロキシ-2- メチル-1- フ
ェニルプロパン-1- オンなどのアセトフェノン系、イソ
ブチルベンゾインエーテル、イソプロピルベンゾインエ
ーテルなどのベンゾインエーテル系、ベンジルジメチル
ケタール、ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンな
どのベンジルケタール系、ベンゾフェノン、2-クロロチ
オキサトンなどのケトン系が挙げられる。
【0027】上記のシリコーン樹脂系又はアクリル樹脂
系ハードコート剤を溶媒に溶解し、紫外線吸収剤を添加
してハードコート剤溶液を調製する。シリコーン樹脂系
又はアクリル樹脂系ハードコート剤溶液の溶媒として
は、メタノール、エタノール、プロパノールなどのアル
コール類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ンなどのケトン類、メチルセロソルブ、エチルセロソル
ブなどのエーテル類などが挙げられる。また、アクリル
樹脂系ハードコート剤の場合には、芳香族炭化水素、酢
酸エステル類などが併用される。上記のハードコート剤
溶液の濃度は特に制限はないが、通常 1〜40重量%であ
る。また、紫外線吸収剤以外に、必要に応じて、硬化触
媒、酸化防止剤などを少量添加してもよい。
系ハードコート剤を溶媒に溶解し、紫外線吸収剤を添加
してハードコート剤溶液を調製する。シリコーン樹脂系
又はアクリル樹脂系ハードコート剤溶液の溶媒として
は、メタノール、エタノール、プロパノールなどのアル
コール類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ンなどのケトン類、メチルセロソルブ、エチルセロソル
ブなどのエーテル類などが挙げられる。また、アクリル
樹脂系ハードコート剤の場合には、芳香族炭化水素、酢
酸エステル類などが併用される。上記のハードコート剤
溶液の濃度は特に制限はないが、通常 1〜40重量%であ
る。また、紫外線吸収剤以外に、必要に応じて、硬化触
媒、酸化防止剤などを少量添加してもよい。
【0028】芳香族ポリスルホン樹脂に上記のハードコ
ート剤溶液を塗布また含浸し、乾燥、硬化して、紫外線
吸収剤を含有するシリコーン樹脂系又はアクリル樹脂系
ハードコート剤で被覆されている芳香族ポリスルホン樹
脂が得られる。塗布また含浸方法としては、スプレー
法、スピンコート法、ドクターブレード法、グラビヤコ
ート法、ディップ法などの通常の方法が用いられる。
ート剤溶液を塗布また含浸し、乾燥、硬化して、紫外線
吸収剤を含有するシリコーン樹脂系又はアクリル樹脂系
ハードコート剤で被覆されている芳香族ポリスルホン樹
脂が得られる。塗布また含浸方法としては、スプレー
法、スピンコート法、ドクターブレード法、グラビヤコ
ート法、ディップ法などの通常の方法が用いられる。
【0029】硬化方法としては、シリコーン樹脂系ハー
ドコート剤の場合、通常、50〜 150℃で30分〜10時間程
度加熱して硬化する。アクリル樹脂系ハードコート剤の
場合、通常、水銀ランプを数秒〜数十秒照射して紫外線
硬化させる。
ドコート剤の場合、通常、50〜 150℃で30分〜10時間程
度加熱して硬化する。アクリル樹脂系ハードコート剤の
場合、通常、水銀ランプを数秒〜数十秒照射して紫外線
硬化させる。
【0030】紫外線吸収剤を含有するシリコーン樹脂系
又はアクリル樹脂系ハードコート剤塗膜の厚みは、特に
制限はないが、 0.1μm 〜30μm が好ましい。
又はアクリル樹脂系ハードコート剤塗膜の厚みは、特に
制限はないが、 0.1μm 〜30μm が好ましい。
【0031】
【発明の効果】本発明により、耐熱性、耐衝撃性、透明
性などの特性に優れ、かつ表面硬度、耐擦傷性及び耐光
性の改良された芳香族ポリスルホン樹脂を得ることがで
きる。
性などの特性に優れ、かつ表面硬度、耐擦傷性及び耐光
性の改良された芳香族ポリスルホン樹脂を得ることがで
きる。
【0032】
実施例1 (芳香族ポリスルホン系樹脂の製造)4,4'-ジクロルジ
フェニルスルホン 73.3g、ハイドロキノン 13.7g及び
4,4'-ビフェノール 23.2gを、窒素雰囲気下で共沸脱水
用トルエン30ml及びN-メチル -2-ピロリドン 300mlに加
え溶解した後、窒素中で70℃で30分間加熱処理した炭酸
カリウム 37.9gを、窒素雰囲気下で温度 180℃、 8時間
攪拌反応し、重合溶液を得た。反応終了後、無機物を重
合溶液から分離するため、窒素圧1.5kg/cm2 で濾過し、
重合溶液を得た。重合溶液300gをエタノール2000mlに注
ぎ、5000rpm で攪拌しながら重合体を析出させ、濾過、
分離した後、重合体を得た。この重合体 50gをエタノー
ル 500mlで洗浄後、90℃で乾燥し、芳香族ポリスルホン
系樹脂の粉体を得た。
フェニルスルホン 73.3g、ハイドロキノン 13.7g及び
4,4'-ビフェノール 23.2gを、窒素雰囲気下で共沸脱水
用トルエン30ml及びN-メチル -2-ピロリドン 300mlに加
え溶解した後、窒素中で70℃で30分間加熱処理した炭酸
カリウム 37.9gを、窒素雰囲気下で温度 180℃、 8時間
攪拌反応し、重合溶液を得た。反応終了後、無機物を重
合溶液から分離するため、窒素圧1.5kg/cm2 で濾過し、
重合溶液を得た。重合溶液300gをエタノール2000mlに注
ぎ、5000rpm で攪拌しながら重合体を析出させ、濾過、
分離した後、重合体を得た。この重合体 50gをエタノー
ル 500mlで洗浄後、90℃で乾燥し、芳香族ポリスルホン
系樹脂の粉体を得た。
【0033】得られた芳香族ポリスルホン系樹脂の還元
粘度(ηsp/c)(N-メチル-2- ピロリドンを溶媒とした
0.5g/100ml濃度の溶液について30℃で測定)は、0.52で
あった。
粘度(ηsp/c)(N-メチル-2- ピロリドンを溶媒とした
0.5g/100ml濃度の溶液について30℃で測定)は、0.52で
あった。
【0034】反復単位(I) と反復単位(II)の比率は、5
0:50(モル%) あった。
0:50(モル%) あった。
【0035】芳香族ポリスルホン系樹脂をTダイ溶融押
し出し法(樹脂温度 350℃)によって、約 100μm 厚さ
にフィルム化した。フィルム面には、あらかじめプライ
マー(商品名:PC−5:信越化学製)を塗布した。
し出し法(樹脂温度 350℃)によって、約 100μm 厚さ
にフィルム化した。フィルム面には、あらかじめプライ
マー(商品名:PC−5:信越化学製)を塗布した。
【0036】シリコーン樹脂系ハードコート剤メタノー
ル溶液(商品名:KP−85:信越化学製、樹脂分約20
wt% )に、紫外線吸収剤として2-ヒドロキシ -4-メトキ
シベンゾフェノン(商品名:Sumisorb 110:住友化学
製)を5wt%添加して調製した溶液中に、上記の芳香族ポ
リスルホン系樹脂フィルムをディッピングし、溶剤乾
燥、熱硬化処理(130℃× 2時間) により、厚さ約10μm
のシリコーン樹脂塗膜を形成した。
ル溶液(商品名:KP−85:信越化学製、樹脂分約20
wt% )に、紫外線吸収剤として2-ヒドロキシ -4-メトキ
シベンゾフェノン(商品名:Sumisorb 110:住友化学
製)を5wt%添加して調製した溶液中に、上記の芳香族ポ
リスルホン系樹脂フィルムをディッピングし、溶剤乾
燥、熱硬化処理(130℃× 2時間) により、厚さ約10μm
のシリコーン樹脂塗膜を形成した。
【0037】得られたフィルムの黄色度(YI)は 2.5
であった。耐光性試験として、 400w高圧水銀ランプを
用い、距離約30cmから照射した。1時間後のYIは、 3.
0であり、 3時間後のYIは、 3.2であった。
であった。耐光性試験として、 400w高圧水銀ランプを
用い、距離約30cmから照射した。1時間後のYIは、 3.
0であり、 3時間後のYIは、 3.2であった。
【0038】耐擦傷性試験として、テーバー摩耗試験機
で 100回転(荷重 500g 、摩耗輪CS−10F)させ
た。試験前後のヘイズ変化率は、1.0%であった。鉛筆硬
度は、Hであった。
で 100回転(荷重 500g 、摩耗輪CS−10F)させ
た。試験前後のヘイズ変化率は、1.0%であった。鉛筆硬
度は、Hであった。
【0039】比較例1 実施例1において、芳香族ポリスルホン系樹脂フィルム
にシリコーン樹脂塗膜を形成しなかった以外は、同様に
して耐光性試験および耐擦傷性試験を行った。耐光性試
験の 1時間後のYIは、11であり、 3時間後のYIは、
20であった。耐擦傷性試験前後のヘイズ変化率は、 39%
であった。鉛筆硬度は、Bであった。
にシリコーン樹脂塗膜を形成しなかった以外は、同様に
して耐光性試験および耐擦傷性試験を行った。耐光性試
験の 1時間後のYIは、11であり、 3時間後のYIは、
20であった。耐擦傷性試験前後のヘイズ変化率は、 39%
であった。鉛筆硬度は、Bであった。
【0040】実施例2 実施例1で製造した芳香族ポリスルホン系樹脂フィルム
に、アクリル樹脂系ハードコート剤キシレン混合溶媒溶
液(商品名:UL−1167:三菱レイヨン製)に、紫
外線吸収剤として2-(2- ヒドロキシ -5-メチルフェニ
ル) ベンゾトリアゾール(商品名:Sumisorb 200:住友
化学製)を5wt%添加して調製した溶液を、上記の芳香族
ポリスルホン系樹脂フィルムに流し塗りした後、溶剤乾
燥、 400w高圧水銀ランプを20cmの距離から60秒間照射
して硬化させ、厚さ約10μm のアクリル樹脂塗膜を形成
した。
に、アクリル樹脂系ハードコート剤キシレン混合溶媒溶
液(商品名:UL−1167:三菱レイヨン製)に、紫
外線吸収剤として2-(2- ヒドロキシ -5-メチルフェニ
ル) ベンゾトリアゾール(商品名:Sumisorb 200:住友
化学製)を5wt%添加して調製した溶液を、上記の芳香族
ポリスルホン系樹脂フィルムに流し塗りした後、溶剤乾
燥、 400w高圧水銀ランプを20cmの距離から60秒間照射
して硬化させ、厚さ約10μm のアクリル樹脂塗膜を形成
した。
【0041】実施例1と同様にして耐光性試験および耐
擦傷性試験を行った。耐光性試験の 1時間後のYIは、
2.8であり、 3時間後のYIは、 3.0であった。耐擦傷
性試験前後のヘイズ変化率は、 3.3% であった。鉛筆硬
度は、Hであった。
擦傷性試験を行った。耐光性試験の 1時間後のYIは、
2.8であり、 3時間後のYIは、 3.0であった。耐擦傷
性試験前後のヘイズ変化率は、 3.3% であった。鉛筆硬
度は、Hであった。
Claims (1)
- 【請求項1】 一般式 −(Ph−X1 −Ph−X2 −────Ph−Xi )− (但し、X1 〜Xi は、芳香環を繋ぐ結合基または直接
結合で、少なくとも 1個はSO2 基であり、Phは芳香
環を示す) で表される繰り返し単位を有する芳香族ポリ
スルホン樹脂において、該芳香族ポリスルホン樹脂が紫
外線吸収剤を含有するシリコーン樹脂系又はアクリル樹
脂系ハードコート剤で被覆されていることを特徴とする
芳香族ポリスルホン樹脂。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4327991A JPH06172566A (ja) | 1992-12-08 | 1992-12-08 | 芳香族ポリスルホン樹脂 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4327991A JPH06172566A (ja) | 1992-12-08 | 1992-12-08 | 芳香族ポリスルホン樹脂 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06172566A true JPH06172566A (ja) | 1994-06-21 |
Family
ID=18205288
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4327991A Pending JPH06172566A (ja) | 1992-12-08 | 1992-12-08 | 芳香族ポリスルホン樹脂 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06172566A (ja) |
-
1992
- 1992-12-08 JP JP4327991A patent/JPH06172566A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |