JP5187446B2 - 多光軸光電センサ - Google Patents

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Description

本発明は、投光器と受光器との間に設定された複数の光軸の入光状態に基づいて、これらの光軸による2次元の検知エリアの入光/遮光の状態を判定し、その判定結果に応じて出力のオン/オフを切り替えるようにした多光軸光電センサに関する。
2次元の検知エリアにおいて物体を検知することを目的とした多光軸光電センサは、複数の発光素子が設けられた投光器と、発光素子と同数の受光素子が設けられた受光器とを、各素子が一対一の関係で対向するように位置合わせをして使用される。また、多光軸光電センサでは、各光軸を順に有効にして、有効化された光軸の発光素子からの光が対応する受光素子に入光するか否かを検出する処理(この明細書では「光学スキャン処理」という。)と、各光軸による検知エリアが遮光されたか否かを光軸スキャン処理の結果に基づき判定する処理とを繰り返し実行する。さらに、安全目的で利用される多光軸光電センサには、外部機器を動かすための制御信号を出力する機能が設けられ、検知エリアは遮光されていないとする判定(以下、「入光判定」という。)がされている間は制御信号をオン状態に設定する。一方、検知エリアが遮光されたとする判定(以下、「遮光判定」という。)がされた場合には、制御信号をオフ状態に設定、すなわち制御出力を停止する(特許文献1を参照。)。
なお、特許文献1には、応答速度を速めるとともに、外乱光に起因する誤判定を防止することを目的として、有効化された光軸の発光素子を複数回発光させ、毎回の発光に応じたタイミングで受光素子からの受光信号を取り込んで判定を行い、各判定のうちの所定回数以上で遮光状態が検出されたときに物体を検知したことを示す信号を出力することが、記載されている。
特許第3548754号公報
特許文献1に記載されているように、安全用の多光軸光電センサでは、人の身体が危険領域に入ったときに確実に機械を停止させるために、光軸の遮光に対する応答速度を早めている。しかし、このようにすると、センサの検知エリアを虫が横切ったり、振動により投光器と受光器との間の光軸がずれるなど、人体の侵入以外の原因により短時間の光軸の遮光が生じた場合にも、その遮光が検出されて機械が停止する。
安全性を確保するにはセンサの検出性能を低下させるべきではないが、危険状態ではないのに機械が停止する状態が頻繁に発生すると、生産性が低下してしまう。そこで、ユーザからは、検出対象の物体(通常は人の身体)以外の原因による光軸の遮光を把握して、そのような原因が発生しないような環境を設定したいという要望があげられているが、従来の多光軸光電センサには、どのような原因で光軸の遮光が生じたのかを見分ける手段がなく、光軸が遮光された原因を特定するのが困難である。
また、多光軸光電センサを安全用途以外の目的で使用する場合には、通常は出力をオフにし、検知エリアが遮光されたことに応じて出力をオンに切り替えても良いが、この場合にも、検出対象の物体以外の原因により光軸が遮光され、センサからの出力を利用する機器の動作に影響が生じるのを防止する必要がある。
本発明は、上記の問題に着目し、検出対象の物体により出力が正しく切り替えられた場合と、検出対象の物体以外の原因により出力が誤って切り替えられた場合とを見分けて、後者を誤動作として報知することにより、多光軸光電センサの動作を正しく分析できるようにすることを、課題とする。
本発明による多光軸光電センサは、投光器と受光器との間に複数の光軸が設定され、各光軸を順に有効にして有効化された光軸の入光の有無を検出する光学スキャン処理と、各光軸により形成される検知エリアの入光/遮光の状態を光軸スキャン処理の結果に基づき判定する判定処理とを繰り返し実行し、判定の結果に応じて出力のオン/オフを切り替えるもので、以下に述べる誤動作報知手段、変数更新手段、および報知制御手段を具備することを特徴とする。
本発明の第1の多光軸光電センサでは、誤動作報知手段は、検知エリアが遮光状態であるとする判定結果を示す出力が誤動作によるものであったことを報知するためのものである。変数更新手段は、検知エリアが入光状態であるとする判定結果を得た光軸スキャン処理が続いた時間の長さを示す第1変数と、検知エリアが遮光状態であるとする判定結果を得た光軸スキャン処理が実行された時間の長さを示す第2変数とを、毎回の光軸スキャンに対する判定処理の結果に応じて更新する。報知制御手段は、検知エリアが入光状態であるとする判定が続いている間に更新された第1変数の値があらかじめ定めた第1の基準値に達し、かつこれより前に検知エリアが遮光状態であるとする判定に応じて更新された第2変数の最終的な値があらかじめ定めた第2の基準値以下であったことを条件に、誤動作報知手段を作動させる。
第1の多光軸光電センサは、通常は物体が存在しない検知エリアに物体が入ったことを検出するタイプのものである。上記の構成によれば、光軸スキャン処理に対する判定結果が入光判定から遮光判定に転じたことに応じて物体を検出したことを示す信号が出力された場合でも、遮光判定が続いた時間が第2の基準値が示す時間より短い場合には、その後に第1の基準値に対応する時間が経過するまで入光判定が続いたことをもって、上記の出力が誤動作によるものであったと報知される。よって、検出対象物により検知エリアが遮光され得る時間の長さに応じて第2の基準値を設定すれば、検出対象物により遮光される場合よりも短い期間の遮光に応じて出力が切り替えられたときに、これを誤動作として報知することが可能になる。よって、ユーザは、検出対象物による遮光判定と他の原因による遮光判定とを容易に見分けて、後者が生じた場合の周囲環境を分析することができる。
つぎに、本発明による第2の多光軸光電センサの誤動作報知手段は、検知エリアが入光状態であるとする判定結果を示す出力が誤動作によるものであったことを報知するためのものである。変数更新手段は、検知エリアが遮光状態であるとする判定結果を得た光軸スキャン処理が続いた時間の長さを示す第1変数と、検知エリアが入光状態であるとする判定結果を得た光軸スキャン処理が実行された時間の長さを示す第2変数とを、毎回の光軸スキャン処理に対する判定結果に応じて更新する。報知制御手段は、検知エリアが遮光状態であるとする判定が続いている間に更新された第1変数の値があらかじめ定めた第1の基準値に達し、かつこれより前に検知エリアが入光状態であるとする判定に応じて更新された第2変数の最終的な値があらかじめ定めた第2の基準値以下であったことを条件に、誤動作報知手段を作動させる。
第2の多光軸光電センサは、通常は検出対象の物体により検知エリアが遮光されており、判定結果が遮光判定から入光判定に変化したことにより、検知エリア内の物体が検知エリアから抜けたことを検出するタイプのものである。上記の構成によれば、光軸スキャン処理に対する判定結果が遮光判定から入光判定に転じたことに応じて、物体が検知エリアから抜けたことを示す信号が出力された場合でも、入光判定が続いた時間が第2変数が示す時間より短い場合には、入光の後の遮光判定が第1の基準値に対応する時間が経過するまで続いたことをもって、上記の出力の切替が誤動作によるものであったと報知される。よって、あらかじめ検出対象物の通常の動きにより生じる入光の時間に基づき第2変数の値を設定すれば、検出対象物の動きにより入光が生じる場合よりも短い期間の入光に応じて出力が切り替えられたときに、これを誤動作として報知することが可能になる。よって、ユーザは、検出対象物による入光判定とその他の原因による入光判定とを容易に見分けて、後者が生じた場合の周囲環境を分析することができる。
上記の第1および第2の多光軸光電センサを安全センサとして機能させる場合には、さらに外部機器を動かすための制御信号を出力する出力手段と、第2変数の値が第2の基準値またはこれより小さい所定のしきい値に達したときに出力手段からの制御信号の出力を停止する出力停止手段とが設けられる。この構成によれば、検出対象物が検知エリアに入ったこと、または検出対象物が検知エリアから抜けたことに応じて制御信号の出力が停止し、これにより外部機器も停止するが、検出対象物以外の要因により制御信号の出力が停止した場合に、その出力の停止が誤動作であったことを報知することができる。
なお、上記のように制御信号の出力を制御する場合には、光軸スキャン処理に対する判定結果が切り替えられたことに応じて、直ちに制御出力を停止させても良いが、これに限るものではない。たとえば、第1の多光軸光電センサであれば、同一の光軸で遮光が検出される状態が複数回続いたことをもって、制御信号の出力を切り替えるようにしてもよい。また、第2の多光軸光電センサでも、入光判定が複数回続いたことをもって、制御信号の出力を切り替えるようにしてもよい。
さらに、第1および第2の多光軸光電センサを安全センサとして機能させる場合には、誤動作報知手段の作動に応じて、制御信号の出力を停止させた光軸スキャン処理に関する情報を保存する記憶手段を、さらに設けるのが望ましい。
たとえば、光軸スキャン処理に対する判定結果が切り替わったときの時刻、第2カウンタの最終的な値またはその値に相当する時間の長さ、入光/遮光の状態が変化した光軸の識別情報などを保存することができる。このようにすれば、保存された情報を詳細に分析することにより、光軸が遮光された原因をより容易に把握することができる。
第1および第2の多光軸光電センサの他の好ましい態様では、第2の基準値に第1の基準値よりも小さな値が設定される。このようにすれば、通常の検出状態(第1の多光軸光電センサでは入光検出、第2の多光軸光電センサでは遮光検出)から、通常とは異なる検出状態(第1の多光軸光電センサでは遮光検出、第2の多光軸光電センサでは入光検出)に変化して出力が切り替えられた場合には、その切替の後に通常の検出状態に復帰し、通常とは異なる検出状態が生じていた時間より十分に長い時間が経過したことをもって誤動作の報知を行うことができる。よって、通常の検出状態と通常とは異なる検出状態とが短い期間で切り替わる状態が続いた場合に、これが誤動作として報知されることがなく、誤動作の報知を安定して行うことが可能になる。
第1および第2の多光軸光電センサの変数更新手段に関して、好ましい一態様では、第1変数および第2変数を更新する処理として、検知エリアが入光状態であるとする判定結果を得た光軸スキャン処理の回数および検知エリアが遮光状態であるとする判定結果を得た光軸スキャン処理の回数を計測する処理を実行する。他の好ましい態様では、検知エリアが入光状態であるとする判定結果を得た光軸スキャン処理の回数および検知エリアが遮光状態であるとする判定結果を得た光軸スキャン処理の回数を計測する処理と、各計測値を時間に換算する処理とを実行する。
さらに他の好ましい態様においては、変数更新手段は、第1変数および第2変数を更新する処理として、検知エリアが入光状態であるとする判定結果を得た光軸スキャン処理が続いた時間、および検知エリアが遮光状態であるとする判定結果を得た光軸スキャン処理が続いた時間を計測する処理を実行する。
第1および第2の多光軸光電センサに関する他の好ましい態様では、報知制御手段が誤動作報知手段を作動させたことに応じて、誤動作を検出した旨をディスプレイに表示するための表示制御情報を外部に出力する。このようにすれば、多光軸光電センサの動作状況をディスプレイの画面上で確認することができ、利便性を高めることができる。なお、表示制御情報は、ディスプレイに直接出力してもよいが、パーソナルコンピュータなどの制御装置によりディスプレイの動作が制御される場合には、表示制御情報は制御装置に出力される。
本発明によれば、誤動作報知手段による報知が行われるか否かにより、検出対象物の動きにより出力が切り替えられた場合と、その他の原因により出力が切り替えられた場合とを見分けることができる。よって、報知が行われたときの周囲環境の状況などを分析して誤動作が生じた原因を特定し、この原因を解消するための対策をたてることが可能になる。
多光軸光電センサの外観を示す斜視図である。 多光軸光電センサのブロック図である。 多光軸光電センサにおける主要な処理の手順を示すフローチャートである。 カウンタ計数処理の詳細な手順を示すフローチャートである。 光軸スキャン処理の具体的事例について、図4の手順に基づく入光カウンタおよび遮光カウンタの値の変化に制御信号および誤動作の報知状態を対応づけて示す説明図である。 カウンタ計数処理の他の手順を示すフローチャートである。 光軸スキャン処理の具体的事例について、図6の手順に基づく入光カウンタおよび遮光カウンタの値の変化に制御信号および誤動作の報知状態を対応づけて示す説明図である。
図1は、本発明が適用された多光軸光電センサの外観を示す。
この多光軸光電センサの投光器1および受光器2は、それぞれ長手形状の筐体100の内部に複数の光学素子(投光器1では発光素子10、受光器2では受光素子20である。)や制御基板(図示せず。)が収容された構成のものである。各筐体100の下端部からは、各種の信号線をまとめたコード101が引き出されている。コード101には、さらに延長用の第2のコード102が接続される。
各筐体100の前面には、光を通過させるための窓部103が形成されている。発光素子10および受光素子20は、それぞれの投光面や受光面を窓部103に対向させた状態にして、筐体100の長手方向に沿って整列するように配置される。投光器1と受光器2とは、各発光素子10と各受光素子20とが一対一の関係で対向する状態になるように、所定の間隔を隔てて対向配備される。これにより、発光素子10と受光素子20との組み合わせ毎にこれらの光軸の位置や方向が合わせられた状態になり、複数の光軸による2次元の検知エリアSが設定される。
図2は、上記の多光軸光電センサの電気構成を示す。
投光器1では、発光素子10としてLEDが使用され、受光器2では、受光素子20としてフォトダイオードが使用される。投光器1では、発光素子10毎に駆動回路11が設けられ、さらに光軸順次選択回路13、制御回路14、通信回路15、入出力回路16、表示回路17などが設けられる。
各発光素子10は、それぞれ駆動回路11および光軸順次選択回路13を介して制御回路14に接続される。
受光器2には、受光素子20毎に増幅回路21およびアナログスイッチ22が設けられ、さらに、光軸順次選択回路23、制御回路24、通信回路25、入出力回路26、表示回路27、フィルタ28、A/D変換回路29、増幅回路30などが設けられる。
なお、各制御回路14,24には、CPUやメモリが含まれる。
投光器1および受光器2の光軸順次選択回路13,23は、各光軸を1つずつ順に有効にする。投光器1および受光器2の各制御回路14,24は、通信回路15,25を介して相互に通信を行って、各光軸順次選択回路13,23の切り替え動作のタイミングを同期させる。また、投光器1側の制御回路14は、この切り替えのタイミングに合わせて、点灯制御信号を出力することにより、上位の光軸から順に各発光素子10を点灯させる。
受光器2の制御回路24は、光軸順次選択回路23の切り替えにより各アナログスイッチ22を1つずつ順にオン状態にする。これにより、点灯した発光素子10に対応する受光素子20からの受光信号が増幅回路30およびフィルタ28を介してA/D変換回路29に導かれてディジタル変換され、制御回路24に入力される。制御回路24は、入力された受光量をあらかじめ定めた入光しきい値と比較することにより、各光軸が入光状態であるか、遮光状態であるかを検出する。
上記のように投光器1と受光器2との協働により光軸を1つずつ順に有効にして、有効化された光軸の発光素子10と受光素子20とを駆動し、受光素子20の受光量を用いて入光の有無を検出する。この処理を最上位の光軸から最下位の光軸まで順に実行することが1回分の光軸スキャン処理に相当する。
さらに、この実施例では、光軸スキャン処理に続き、光軸毎の検出結果に基づき、検知エリアSが物体により遮光されたか否かを判定するようにしている。具体的にこの実施例では、同じ光軸で2回続けて遮光が検出されたときに、検知エリアSが遮光されたと判定するようにしている。ただし、これに限らず、遮光された光軸が同一であるか否かに関わらず、2回以上の遮光が検出されたことに応じて検知エリアSが遮光されたと判定してもよい。また、全ての光軸で入光が検出されている状態から遮光された光軸が検出される状態に切り替わったことをもって、即座に検知エリアSが遮光されたと判定してもよい。
投光器1および受光器2の各入出力回路16,26には、それぞれセンサの動作モードを設定するための信号やリセット信号などを入力するための入力ポートが含まれる。また受光器2の入出力回路26には、制御信号を出力するための出力ポートが2つ含まれ、投光器1の入出力回路16にも補助出力用の出力ポートが設けられる。
受光器2から出力される制御信号は、図示しない危険領域内の機械の電源供給路に組み込まれたリレーの動作を制御するためのものである。この実施例では、光軸スキャン処理と検知エリアSの遮光の有無を判定する処理とを繰り返し実行するとともに、検知エリアSが遮光されていないと判定されている間は制御信号をオン状態(ハイレベル)に設定する。一方、検知エリアSが遮光されたと判定された場合には、制御信号をオフ状態(ローレベル)に設定することにより、制御出力を停止する。これにより、機械への電源供給が停止し、機械の動作も停止状態となる。
制御出力の停止は、光軸の遮光が解消した後も、光軸スキャン処理により光軸の遮光が検出されない状態が一定の時間続くまで維持される。これにより、物体が検出されない状態になった後も所定期間の間、機械の動作が停止することになり、安全を確保することができる。
なお、図1,2には示していないが、投光器1および受光器2の前面の適所には、センサに設定されている機能や動作状態、各光軸の受光量などを示すために、複数の表示灯が設けられている。表示回路17,27は、これら表示灯の動作を制御するためのものである。表示灯の中には、後記する誤動作の報知を行うものが含まれる。
この実施例の多光軸光電センサでは、各光軸に対する処理を高速化することにより、光軸の遮光に速やかに反応して制御出力を停止することができる。1回の光軸スキャン処理にかかる時間は、たとえば10〜20ミリ秒である。人の身体が光軸を遮る場合、どのように早く移動させても、数100ミリ秒はかかるので、同じ光軸で2回連続して遮光が検出されたときに検知エリアSが遮光されたと判定するルールによれば、人体が検知エリアSに侵入した場合には、即座にこれに反応し、制御出力を停止させることができる。
ただし、このように処理を高速化すると、検知エリアを虫が通過したり、周囲の機械等による振動により投光器1と受光器2との間で光軸にずれが生じるなどして、数10ミリ程度の遮光が生じた場合にも、検知エリアが遮光されたと判定されて、制御出力が停止する可能性がある。この点につき、この実施例では、検出対象物(具体的には人体)が光軸を遮る場合に生じる遮光時間よりもはるかに短い時間で光軸が遮光された場合を誤動作と位置づけ、以下の図3,4に示すような処理を実行することにより、誤動作を検出し、これを表示灯を用いて報知するようにしている。
図3,4において、Conは、全ての光軸で入光を検出したという結果を得た光軸スキャン処理の回数を示すカウンタであり、Coffは、遮光された光軸が検出されたという結果を得た光軸スキャン処理の回数を示すカウンタである。Conは、[課題を解決するための手段]で述べた第1変数に相当し、Coffは第2変数に相当する。以下、Conを「入光カウンタCon」といい、Coffを「遮光カウンタCoff」という。これらのカウンタConおよびCoffは、初期化処理において初期値の0に設定される。
図3および図4の処理は、投光器1および受光器2の各制御回路14,24が協働して実行するものである。
図3の最初のステップ(ST1)は、電源が立ち上げられた直後の光軸スキャン処理(以下、「初回スキャン処理」という。)を示す。ここでは、最上位の光軸から最下位の光軸までを順に有効化し、有効化された光軸の入光の有無を検出する。
この初回スキャン処理において全ての光軸の入光状態が検出されると(ST2が「YES」)、制御信号をオン状態に設定し(ST3)、入光カウンタConに1をセットする(ST4)。一方、初回スキャン処理において遮光された光軸が検出された場合(ST2が「NO」)には、制御信号をオフ状態に設定し(ST5)、遮光カウンタCoffに定数m(mは2より大きい整数)をセットする(ST6)。
このようにして、初回スキャン処理の結果に応じて制御信号およびカウンタの値が設定されると、ST7以下の各ステップによるループを繰り返し実行する。
このループでは、まず光軸スキャン処理(ST7)およびカウンタ計数処理(ST8)を実行し、ついで、制御信号のオン/オフ状態に応じてST10〜14またはST15〜16を実行する。
ST7では、ST1と同様に、最上位の光軸から最下位の光軸までを順に有効化し、有効化された光軸の入光の有無を検出する。ST8のカウンタ計数処理では、直前に実行された光軸スキャン処理および一段階前に実行された光軸スキャン処理の検出結果に基づき、入光カウンタConまたは遮光カウンタCoffを更新するようにしている。このカウンタ計数処理の詳細を示したものが図4である。
具体的に、図4を参照して説明すると、直前の光軸スキャン処理で全ての光軸の入光が検出され(ST21が「YES」)、その前の光軸スキャン処理では遮光された光軸が検出されていた場合(ST22が「YES」)には、入光カウンタConをゼロリセットし(ST23)、その後に入光カウンタConをインクリメントする(ST24)。これにより、入光カウンタConの値は1となる。
直前の光軸スキャン処理および1つ前の光軸スキャン処理で、ともに全ての光軸の入光が検出されていた場合(ST21が「YES」で、ST22が「NO」)には、入光カウンタConのリセット(ST23)は実施されず、入光カウンタConをインクリメントする処理(ST24)のみが実行される。
直前の光軸スキャン処理で遮光された光軸が検出され(ST21が「NO」)、その前の光軸スキャン処理で全ての光軸の入光が検出されていた場合(ST25が「YES」)には、遮光カウンタCoffをゼロリセットし(ST26)、その後に遮光カウンタCoffをインクリメントする(ST27)。これにより、遮光カウンタCoffの値は1となる。
直前の光軸スキャン処理および1つ前の光軸スキャン処理で、ともに遮光された光軸が検出されていた場合(ST21,ST25が「NO」)には、遮光カウンタCoffのリセット(ST26)は実施されず、遮光カウンタCoffをインクリメントする処理(ST27)のみが実行される。
図3に戻って、上記の手順でカウンタ計数処理が実行されると、現在の制御信号の状態に応じて異なる内容の処理を実行する。まず、制御信号がオン状態の場合には、ST9からST15に進み、直前および1つ前の光軸スキャン処理の結果を用いて、検知エリアSが遮光されたかどうかを判定する。この実施例では、上記したカウンタ計数処理とは別に、光軸毎に連続して遮光が検出された回数を計数するようにしており、いずれかの光軸の連続遮光回数が2に達したときに、検知エリアが遮光されたと判定するようにしている。この判定がなされた場合(ST15が「YES」)には、制御信号をオフ状態に切り替える(ST16)。これにより、制御出力が停止することになる。
一方、検知エリアが遮光されていないと判定された場合(ST15が「NO」)には、制御信号のオン状態が維持される。
既に制御信号がオフ状態に設定されている場合には、ST9からST10に進み、入光カウンタConをチェックする。この実施例では、入光カウンタConが7に達したとき、すなわち全ての光軸で入光を検出したという結果が7回続けて得られたときに、制御信号をオフからオンに切り替えるようにしている(ST10,11)。さらに、このときの遮光カウンタCoffが2以下であれば(ST12が「YES」)、誤動作報知用の表示灯を点灯する(ST13)。さらに、遮光カウンタCoffの更新を伴う光軸スキャン処理が実行された時刻や、遮光カウンタCoffの値に応じた時間長さ、遮光が検出された光軸の識別番号などを、履歴情報としてメモリ内に保存する(ST14)。
制御信号がオフの場合の入光カウンタConが7より小さい場合(ST10が「YES」)には、制御信号のオフ状態を維持する。また、入光カウンタConが7に達して制御信号をオン状態に切り替えた場合(ST10の「NO」判定によりST11を実行した場合)でも、遮光カウンタCoffが2より大きい場合(ST12が「NO」)には、誤動作の報知(ST13)や履歴情報を保存する処理(ST14)をスキップする。
なお、表示灯の点灯による報知は、所定の時間続けられた後に終了する。また、表示灯の点灯のほか、センサがパーソナルコンピュータなどの外部装置に接続されている場合には、誤動作が生じたことを示す表示制御情報を外部装置に送信して、ディスプレイに表示してもよい。
図5は、光軸スキャン処理の結果の推移の事例を4例あげ、各事例毎に、入光カウンタConおよび遮光カウンタCoffの検出結果に応じた値の変化に、制御信号のオン・オフ状態および誤動作の報知状態を対応づけて示す。なお、いずれの事例でも、光軸スキャン処理により全ての光軸の入光が検出された場合を○印により示し、光軸スキャン処理により遮光された光軸が検出された場合を×印により示す。以下、○印の検出結果を「入光検出」といい、×印で示す結果を「遮光検出」という。
また(1)〜(3)の例では、電源が投入されて図示の1番目(左端欄)の結果が得られるまでの間に複数回の光軸スキャン処理が実行されたものとし、(4)の例では、電源が投入された直後からの光軸スキャン処理を示すものとする。また、いずれの例とも、各光軸スキャン処理を、便宜的な通し番号(1,2,3・・・)で示す。
図5(1)の例では、入光カウンタConがn(n>0)で、遮光カウンタCoffが0になっている状態から図示している。この例では、図中の2回目の光軸スキャン処理において、入光検出から遮光検出に切り替わっている。これにより、遮光カウンタCoffをゼロリセットした後にインクリメントする処理(図4のST26およびST27)が実行されるので、遮光カウンタCoffは0から1に変化する。さらに、次の光軸スキャン処理でも遮光検出となるので、遮光カウンタCoffのインクリメント(ST27)が実行され、これにより遮光カウンタCoffは2に変化する。図4によれば、遮光検出が続く間に入光カウンタConが更新されることはないので、遮光カウンタCoffが更新される間はConの値はnのまま維持される。
図5(1)の例の4回目の光軸スキャン処理では、遮光検出から入光検出に復帰している。これにより図4のST23,24が実行されることになるので、入光カウンタConはnから1に変化する。さらに、以後の光軸スキャン処理でも入光検出が続くので、毎回、入光カウンタConのインクリメント(ST24)が実行され、入光カウンタConは1つずつ増加する。また、図4によれば、入光検出が続く間には遮光カウンタCoffが更新されることはないので、入光カウンタConが更新される間は、遮光カウンタCoffの値は2のままで維持される。
図5(1)の例では、図中の2回目の光軸スキャン処理で遮光が検出された光軸と、3回目の光軸スキャン処理で遮光が検出された光軸とが同一であったものとする。したがって、3回目の光軸スキャン処理に続く判定処理で検出エリアSが遮光したと判定されたことに伴い、制御信号がオン状態からオフ状態に変化し、以後、入光カウンタConが7に達するまで制御信号のオフ状態が維持される。
図中、10回目の光軸スキャン処理において入光カウンタConが7に達すると、制御信号はオン状態に復帰する。さらに、このときの遮光カウンタCoffが2であるので、制御信号がオン状態に復帰するのにあわせて誤動作の報知が実行される。
図5(2)の例でも、入光カウンタConがnで、遮光カウンタCoffが0の状態から図示され、図中の2回目の光軸スキャン処理において、入光検出から遮光検出に切り替わっている。また、この例でも、2回目の光軸スキャン処理で遮光が検出された光軸と、3回目の光軸スキャン処理で遮光が検出された光軸とが同一であったものとすると、3回目の光軸スキャン処理の結果に応じて、制御信号はオン状態からオフ状態に変化する。
図5(2)の例では、2回目および3回目に続いて4回目の光軸スキャン処理でも遮光検出となり、これにより遮光カウンタCoffが3に更新され、入光カウンタConはnのまま維持される。
5回目の光軸スキャン処理では遮光検出から入光検出に変化するので、ST23,24の処理が行われて、入光カウンタConは1に更新される。さらに、この後の光軸スキャン処理でも入光検出が続くので、入光カウンタConは毎回インクリメントされる。この間、遮光カウンタCoffは3の状態で維持される。
11回目の光軸スキャン処理において入光カウンタConが7に達すると、制御信号ははオン状態に復帰する。しかし、このときの遮光カウンタCoffは3であるので、誤動作の報知が行われることはない。
図5(3)の例でも、2回目の光軸スキャン処理の結果で遮光検出となったことに伴い、遮光カウンタCoffの値が0から1に変化する。さらに3回目の光軸スキャン処理で2回目と同じ光軸で遮光が検出されたものとすると、遮光カウンタCoffの値は2に変化し、制御信号がオン状態からオフ状態に切り替えられる。
図5(3)の例では、次の4回目の光軸スキャン処理で再び入光検出に戻り、さらに5回目でも入光検出となる。これにより、入光カウンタConがnから1に変化し、さらに2に更新される。ところが、この後の6回目および7回目の光軸スキャン処理で再び遮光検出となり、その後に入光検出に切り替わる。図中の8回目の光軸スキャン処理において遮光検出から入光検出に切り替わったとき、入光カウンタConは再度リセットされて、再び1から計数される。遮光カウンタCoffは、6回目および7回目の光軸スキャン処理により2に更新されるが、その後の入光検出が続く間は変化せず、2のまま維持される。
図5(3)の例では、制御信号は、3回目の光軸スキャン処理の結果に応じてオフ状態になった後に、入光カウンタConが7に達するまでオフ状態で維持され、14回目の光軸スキャン処理により入光カウンタConが7になったことに応じてオン状態に復帰する。またこの入光カウンタConが7になったときの遮光カウンタCoffが2となっているため、制御信号がオン状態に復帰するのにあわせて誤動作の報知が実行される。
図5(3)の例では、図中の1〜8回目の光軸スキャン処理において入光検出と遮光検出とが短期間で切り替わる状態になるが、入光検出に切り替わったときの入光カウンタConの値が7より小さいため、制御信号がオン状態に復帰したり、誤動作の報知が行われることはない。
図5(4)の例では、初回スキャン処理の結果が遮光検出となるため、図3のST5,6の処理により初期の制御信号がオフ状態に設定されるとともに、遮光カウンタCoffがm(m>2とする。)となる。2回目の光軸スキャン処理では入光状態に切り替わるので、入光カウンタConは0から1に変化する。以後、入光状態が続くことに応じて入光カウンタConは毎回インクリメントされるが、遮光カウンタCoffはmのまま維持される。
図5(4)の例では、制御信号は入光カウンタConが7に達した時点でオン状態に切り替えられるが、このときの遮光カウンタCoffの値は2より大きくなっているため、誤動作の報知が行われることはない。このように実際の遮光回数が2以下であっても誤動作の報知を行わないのは、電源の投入直後に検知エリアSが遮光されている場合には、電源が投入される前の相当の期間に検知エリアSが遮光されていた可能性があり、ごく短い期間の遮光であると言い切れないためである。
上記のとおり、図3,4に示した処理によれば、同じ光軸で2回続けて遮光が検出されたことにより、制御信号がオン状態からオフ状態に切り替えられるが、その後の光軸スキャン処理の結果が遮光検出から入光検出に切り替わっても、入光検出が7回続くまで制御信号のオフ状態が維持される。
入光検出が7回続くと、制御出力はオン状態に戻るが、図5(2)(4)に示したように、入光検出に切り替わる前の遮光検出の回数が2以下でなければ、誤動作の報知は行われない。また、図5(3)に示したように、入光検出に切り替わる前の遮光検出の回数が2以下であっても、入光検出が7回続く前に再び遮光検出になった場合には、誤動作の報知は行われない。よって、ごく短時間の間、光軸が遮光され、その後に入光状態が安定して続いた場合に限り、誤動作の報知が行われることになる。
なお、上記の実施例では、遮光検出に応じて更新された遮光カウンタCoffの値を、入光検出に切り替わった後も維持し、入光カウンタConが7に達したときの遮光カウンタCoffの値に基づき誤動作の報知を行うかどうかを判別しているが、アルゴリズムはこれに限定されるものではない。たとえば、遮光検出から入光検出に切り替わったときに遮光カウンタCoffをリセットし、リセット前の遮光カウンタCoffが2以下であれば、誤動作フラグをセットする方式にしてもよい。この場合には、光軸の遮光が解消した後に入光状態が続いて入光カウンタConが7に達したときに、誤動作フラグがセットされていることを条件として、誤動作の報知を実行する。また、入光カウンタConが7に達する前に入光検出から遮光検出に切り替わった場合には、誤動作フラグをリセットする。
このほか、つぎの図6に示すような手順によるカウンタ計数処理を実施することもできる。
図6の手順は図3のST7につき、図4の手順に代えて実行されるものである。
この手順でも、光軸スキャン処理において全ての光軸の入光が検出された場合(すなわち入光検出の場合)に、入光カウンタConをインクリメントし(ST35)、遮光された光軸が検出された場合(すなわち遮光検出の場合)に、遮光カウンタCoffをインクリメントする(ST38)。
ただし、この実施例では、入光カウンタConおよび遮光カウンタCoffをリセットするタイミングが図4の例とは異なるものとなる。具体的に説明すると、光軸スキャン処理の結果が入光検出となったときの遮光カウンタCoffの値が0より大きい場合(ST31、ST32が「YES」)には、そのときの制御信号がオン状態であることを条件に、遮光カウンタCoffをリセットする(ST33〜ST34)。また、光軸スキャン処理の結果が入光検出から遮光検出に変化したとき(ST31が「NO」でST36が「YES」の場合)に、入光カウンタConをリセットする(ST36,37)。
図7は、図5と同様の4つの事例について、図6のカウンタ計数処理を適用した場合の各カウンタの値の変化を、制御信号のオン・オフ状態およびおよび誤動作の報知状態と対応づけて示す。
図7(1)において、図5(1)と同様に、図中の2回目および3回目の光軸スキャン処理で同じ光軸に遮光が検出されたものとすると、3回目の光軸スキャン処理の結果に応じて制御信号がオン状態からオフ状態に変化する。
また、図7(1)の例では、2回目の光軸スキャン処理で光軸スキャン処理の結果が入光検出から遮光検出に切り替わったことに伴い、図6のST31からST36〜38の処理が実行されて、入光カウンタConが0となり、遮光カウンタCoffが1となる。さらに3回目の光軸スキャン処理の結果に応じて、ST31,ST36が「NO」となってST38が実行されるので、遮光カウンタCoffは2に変化する。一方、入光カウンタConは0のまま維持される。
4回目の光軸スキャン処理で入光検出に復帰すると、ST31,ST32の「YES」判定に伴ってST35が実行され、入光カウンタConがインクリメントされる。その後の光軸スキャン処理でも入光検出が続くので、入光カウンタConは順次インクリメントされる。しかし、制御信号がオフ状態であるので、ST34が実行されることはなく、遮光カウンタCoffは2のまま維持される。この後、10回目の光軸スキャン処理により入光カウンタConが7に達すると、制御信号がオン状態に復帰するとともに、誤動作の報知が行われる。さらに、この報知後の11回目の光軸スキャン処理の結果が入光検出であったことに伴い、ST32〜34の処理が実行されて、遮光カウンタCoffがリセットされる。
図7(2)〜(3)の各例においても、図7(1)と同様に、3回目の光軸スキャン処理の結果に応じて制御信号がオン状態からオフ状態に変化する。また、2回目の光軸スキャン処理で入光検出から遮光検出に変化したときに入光カウンタConがリセットされ、遮光カウンタCoffが1に設定され、さらに遮光検出が続くと、遮光カウンタCoffがインクリメントされる。また、遮光検出から入光検出に変化しても、入光カウンタConが7より小さい間は、遮光カウンタCoffはリセットされず、遮光検出により更新されたときの最終の値が維持される。
図7(4)の例では、初回スキャンの結果が遮光検出となったことに伴い、入光カウンタConは初期値の0で、遮光カウンタCoffにmが設定される。2回目の光軸スキャン処理により入光判定となって入光カウンタConはインクリメントされるが、制御信号がオフ状態であるため、遮光カウンタCoffはmのまま維持される。入光カウンタConが7に達して制御信号がオン状態になると、その次の入光検出に応じて遮光カウンタCoffがリセットされる。
図7(1)〜(4)の例においては、制御信号のオン、オフ状態の切替に関しては、図5(1)〜(4)と同様の結果が得られている。一方、誤動作報知に関しては、図7(1)(2)(4)の例では図5の対応する事例と同様の結果が得られるが、図7(3)の例において、図5(3)とは異なる結果が発生している。具体的に図7(3)を参照して説明すると、4回目の光軸スキャン処理において遮光検出から入光検出に切り替わった時点では、制御信号がオフ状態であるため、遮光カウンタCoffはリセットされず、2のまま維持される。この後、図中の6回目および7回目の光軸スキャン処理の結果が遮光検出となったことに伴い、遮光カウンタCoffは2回インクリメントされて4となり、その後、入光検出が続く間も、入光カウンタConが7に達するまで4の状態で維持される。
この結果、入光カウンタConが7に達して制御信号がオン状態に復帰しても、遮光カウンタCoffの値が誤動作報知を行う条件(図3のST12)に適合しないため、誤動作報知は実施されない結果となる。なお、遮光カウンタCoffは、制御信号がオン状態に復帰した後の15回目の光軸スキャン処理の結果が入光検出になってST36が「YES」となったことに伴い、リセットされる。
図7(3)の例に示すように、図6のカウンタ計数処理によれば、検知エリアSの遮光により制御信号がオフ状態になっている間に断続的な遮光検出が生じた場合には、たとえ、遮光検出の各期間が短くとも、これらの間に7回以上の入光検出が発生しなければ、誤動作報知が行われることはない。よって、図4のカウンタ計数処理を適用した場合よりも厳格な基準で誤動作が判別されることになり、誤動作報知の信頼度を高めることができる。
なお、図5,図7の各実施例では、制御出力を停止した後に、入光検出が7回続いたことに応じて自動的に制御出力を復帰させているが、現場の状況によっては、このような自動復帰をせずに、係員が安全を確認してから制御出力を手動で復帰させるようにしてもよい。ただし、この場合も、誤動作の報知が行われたときに限り、自動的に制御出力を復帰させるようにしてもよい。
上記図5,7に示した実施例は、検知エリアSに物体が存在しない入光状態を通常の状態として、入光検出から遮光検出に変化したときの出力の切替に生じた誤動作を報知するものであったが、これらとは反対に、物体が検知エリアSに含まれる遮光状態を通常の状態として、遮光状態から入光状態への変化を物体が検知エリアSから抜けた状態として検出する場合もある。このような場合にも、入光カウンタおよび遮光カウンタに関する処理を上記の各実施例とは逆にして、同様の処理を実行することにより、誤った入光検出により出力が切り替えられた場合に、これを誤動作として報知することが可能である。
1 投光器
2 受光器
10 発光素子
20 受光素子
13,23 光軸順次選択回路
14,24 制御回路
17,27 表示回路

Claims (9)

  1. 投光器と受光器との間に複数の光軸が設定され、各光軸を順に有効にして有効化された光軸の入光の有無を検出する光軸スキャン処理と、各光軸により形成される検知エリアの入光/遮光の状態を光軸スキャン処理の結果に基づき判定する判定処理とを繰り返し実行し、判定の結果に応じて出力のオン/オフを切り替える多光軸光電センサにおいて、
    前記検知エリアが遮光状態であるとする判定結果を示す出力が誤動作によるものであったことを報知するための誤動作報知手段と、
    前記検知エリアが入光状態であるとする判定結果を得た光軸スキャン処理が続いた時間の長さを示す第1変数と、前記検知エリアが遮光状態であるとする判定結果を得た光軸スキャン処理が実行された時間の長さを示す第2変数とを、毎回の光軸スキャン処理に対する判定結果に応じて更新する変数更新手段と、
    前記検知エリアが入光状態であるとする判定が続いている間に更新された第1変数の値があらかじめ定めた第1の基準値に達し、かつこれより前に検知エリアが遮光状態であるとする判定に応じて更新された第2変数の最終的な値があらかじめ定めた第2の基準値以下であったことを条件に、前記誤動作報知手段を作動させる報知制御手段とを、具備することを特徴とする多光軸光電センサ。
  2. 投光器と受光器との間に複数の光軸が設定され、各光軸を順に有効にして有効化された光軸の入光の有無を検出する光軸スキャン処理と、各光軸により形成される検知エリアの入光/遮光の状態を光軸スキャン処理の結果に基づき判定する判定処理とを繰り返し実行し、判定の結果に応じて出力のオン/オフを切り替える多光軸光電センサにおいて、
    前記検知エリアが入光状態であるとする判定結果を示す出力が誤動作によるものであったことを報知するための誤動作報知手段と、
    前記検知エリアが遮光状態であるとする判定結果を得た光軸スキャン処理が続いた時間の長さを示す第1変数と、前記検知エリアが入光状態であるとする判定結果を得た光軸スキャン処理が実行された時間の長さを示す第2変数とを、毎回の光軸スキャン処理に対する判定結果に応じて更新する変数更新手段と、
    前記検知エリアが遮光状態であるとする判定が続いている間に更新された第1変数の値があらかじめ定めた第1の基準値に達し、かつこれより前に検知エリアが入光状態であるとする判定に応じて更新された第2変数の最終的な値があらかじめ定めた第2の基準値以下であったことを条件に、前記誤動作報知手段を作動させる報知制御手段とを、具備することを特徴とする多光軸光電センサ。
  3. 請求項1または請求項2に記載された多光軸光電センサにおいて、
    外部機器を動かすための制御信号を出力する出力手段と、前記第2変数の値が第2の基準値またはこれより小さい所定のしきい値に達したときに前記出力手段からの制御信号の出力を停止する出力停止手段を、さらに具備する多光軸光電センサ。
  4. 請求項3に記載された多光軸光電センサにおいて、
    前記誤動作報知手段の作動に応じて、前記制御信号の出力を停止させた光軸スキャン処理に関する情報を保存する記憶手段を、さらに具備する多光軸光電センサ。
  5. 請求項1または請求項2に記載された多光軸光電センサにおいて、
    第2の基準値に第1の基準値よりも小さな値が設定される多光軸光電センサ。
  6. 請求項1または請求項2に記載された多光軸光電センサにおいて、
    前記変数更新手段は、前記第1変数および第2変数を更新する処理として、前記検知エリアが入光状態であるとする判定結果を得た光軸スキャン処理の回数および前記検知エリアが遮光状態であるとする判定結果を得た光軸スキャン処理の回数を計測する処理を実行する多光軸光電センサ。
  7. 請求項1または請求項2に記載された多光軸光電センサにおいて、
    前記変数更新手段は、前記第1変数および第2変数を更新する処理として、前記検知エリアが入光状態であるとする判定結果を得た光軸スキャン処理の回数および前記検知エリアが遮光状態であるとする判定結果を得た光軸スキャン処理の回数を計測する処理と、各計測値を時間に換算する処理とを実行する多光軸光電センサ。
  8. 請求項1または請求項2に記載された多光軸光電センサにおいて、
    前記変数更新手段は、前記第1変数および第2変数を更新する処理として、前記検知エリアが入光状態であるとする判定結果を得た光軸スキャン処理が続いた時間、および前記検知エリアが遮光状態であるとする判定結果を得た光軸スキャン処理が続いた時間を計測する処理を実行する多光軸光電センサ。
  9. 請求項1または請求項2に記載された多光軸光電センサにおいて、
    前記報知制御手段が誤動作報知手段を作動させたことに応じて、誤動作を検出した旨をディスプレイに表示するための表示制御情報を外部に出力する誤動作検知結果出力手段をさらに具備する多光軸光電センサ。
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