JP3548754B2 - 多光軸光電センサ - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、投光器を構成する複数個の投光素子と受光器を構成する複数個の受光素子とで多光軸の物体検知エリアが形成される多光軸光電センサに関する。
【0002】
【従来の技術】
典型的な多光軸光電センサは、図に示すように、複数個の投光素子3が一列に整列して配置された投光器1と、各投光素子3と対をなす受光素子4が同数個一列に整列して配置された受光器2とから成る。投光器1と受光器2とは、対をなす投光素子3と受光素子4とが一対一に向き合うようにして、適当な距離だけ隔てて設置される。対をなす投光素子3と受光素子4とを結ぶ光軸(図中、一点鎖線で示す。)は互いに平行しており、投光器1と受光器2との間には、平行な多数の光軸によって、物体の有無を検知するための2次元の物体検知エリアSが形成される。
【0003】
この種の多光軸光電センサは、物体の有無を物体検知エリアSで広く検知し得るので、例えば、プレス機械の安全装置などに利用される。プレス機械の危険領域内に人体が侵入したとき、いずれかの光軸が人体により遮られて遮光状態となる。この遮光状態となる光軸が1以上存在するとき、物体検知信号をオンにしてプレス機械の制御装置へ出力が与えられ、プレス機械の動作が緊急停止する。
【0004】
この種の多光軸光電センサにおいて、光軸が遮光されていないにもかかわらず、ノイズなどによって「遮光状態」であると誤判定することがある。この誤判定を防止しつつ、しかも、迅速な遮光判定が行える方法として、いずれかの光軸について、2周期続けて遮光判別を行ったとき、物体を検知したとして遮光判定信号を出力させる多光軸光電センサが提案された(実用新案登録第2549809号)。
【0005】
この多光軸光電センサでは、図に示すように、投光器を構成する4個の投光素子A〜Dが順々に発光動作し、一方、各投光素子A〜Dの発光動作タイミングに合わせて、各投光素子A〜Dからの検出光を各投光素子A〜Dと対をなす受光素子A〜Dが順々に受光動作する。この場合の「受光動作」とは、各受光素子A〜Dが各投光素子A〜Dからの検出光に感応し、かつ感応して得られた受光信号を取り出すという意味である。なお、以下の説明において、投光器を構成する複数個の投光素子の発光動作が一巡するのに要する時間、すなわち、投光器の順次発光動作の周期を「順次発光周期」という。
【0006】
において、p1〜p4は各投光素子A〜Dを駆動するための投光制御信号、G1〜G4は各受光素子A〜Dより検出光の受光信号を取り出すためのアナログスイッチのゲート信号である。
図示例では、3個の受光素子A〜Cからは検出光の受光信号q1〜q3が取り出されているが、残りの受光素子からは2回の順次発光周期にわたって、受光信号q4が取り出されておらず、2回とも遮光判別が行われている。このように、いずれかの光軸について2回連続した順次発光周期において2回とも遮光判別が行われたとき、物体を検知したとして遮光判定信号Qをオンにする。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した多光軸光電センサの場合、いずれかの光軸について2周期連続して遮光判別を行ったときに初めて遮光判定信号をオンにするので、物体の有無を判断するのに要する時間(これを「応答時間」という。)が長いという問題がある。図に示す例では、少なくとも順次発光周期の時間に相当する応答時間を要する。
また、蛍光灯のような非パルス性の外乱光またはパルス状の外乱光が存在する環境において、その外乱光の周期が投光器の順次発光周期と一致している場合、光軸が人体により遮られても、その光軸の受光素子が外乱光を受光する結果、2周期連続して遮光を判定せず、「非遮光状態」であると誤判定するおそれがあり、甚だ危険である。
【0008】
従来の他の多光軸光電センサとして、順次発光と次の順次発光との間の発光が行われない一定期間中に受光信号を順次検出することにより外乱光を検出するようにしたものも提案されている(特許第3046400号)。
ところが、この外乱光の検出方式では、発光タイミングと外乱光の検出タイミングとが離れているので、実際に誤動作の原因となる外乱光、すなわち、発光時点においてその発光に対応する受光素子に入射する外乱光については、これを検出できないおそれがある。また、実際には誤動作につながらない外乱光を検出して不必要な緊急停止信号を出力するおそれもある。しかも、順次発光と次の順次発光との間に、外乱光を検出するために、受光信号を順次検出する期間を設けるので、遮光検出の周期が長くなり、応答速度が遅くなるという問題もある。
【0009】
この発明は、上記した問題点に着目してなされたもので、応答時間が速く、外乱光に起因する誤判定を防止し得る多光軸光電センサを提供することを目的とする。また、実際に誤判定の原因となる外乱光だけを確実に検出する多光軸光電センサを提供することを他の目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明による多光軸光電センサは、複数個の投光素子が整列して配置された投光器と、各投光素子と対をなす受光素子が整列して配置された受光器とが、対をなす投光素子と受光素子とが一対一に向き合うように設置されるもので、各投光素子に指定期間を順次割り当て各指定期間内においてその指定期間が割り当てられた投光素子をそれぞれ複数回連続して発光させる投光制御を、各投光素子に指定期間が割り当てられる度に実行する投光制御手段と、各投光素子の指定期間内であって連続発光を含む期間について当該投光素子と対をなす受光素子を有効化する受光制御手段と、連続発光に対する受光素子の受光信号について所定の回数以上の遮光判定を行ったときに物体を検知したことを示す信号を出力する遮光判定手段とを備えている。
【0011】
典型的には、「投光素子」に発光ダイオードが、「受光素子」にフォトダイオードが、それぞれ用いられる。好ましい実施態様では、各投光素子を3回連続して発光させるが、連続発光回数は、3回に限らず、2回であってもよく、また、4回以上であってもよい。
また、「受光素子を有効化する」とは、受光素子の出力信号を受光制御手段その他の処理回路に取り込み可能な状態にすることをいう。受光素子の有効化は、「各投光素子の指定期間内であって複数個の連続発光を含む期間」内において、ひと続きの期間にわたって行われてもよいし、投光素子の個々の発光に合わせて分割して行われてもよい。
【0012】
投光素子が複数回連続して発光すると、投光素子からの光がその投光素子と対をなす受光素子により受光される。光軸が物体により遮られると、遮光状態となるが、連続した発光に対する受光素子の受光信号について所定の回数(例えば2回)以上の遮光判定(遮光状態であることの判定)を行ったとき、物体を検知したことを示す信号を出力する。
【0013】
この発明によれば、1光軸についての指定期間内で複数回の発光を各投光素子に指定期間が割り当てられる度に行い、それに対する受光状態に基づいて物体検知を行うので、従来の複数周期連続して遮光したかどうかの判定に基づく物体検知に比較して、応答時間が大幅に短縮される。また、順次発光走査が一定周期で繰り返される場合、光軸が侵入物体によって遮られているとき、順次発光周期と同じ周期のパルス状の外乱光が存在しても、「非遮光状態」であると誤判定しない。
【0014】
この発明の好ましい実施態様においては、前記受光制御手段は、各投光素子の連続発光の直前、連続発光の直後、連続発光の直前と直後との双方、または連続発光における発光と発光との間の外乱光検出タイミングを含む期間について当該投光素子と対をなす受光素子を有効化するものであって、前記外乱光検出タイミングにおける各受光素子の受光信号により外乱光の有無を判定する外乱光判定手段がさらに設けられている。
【0015】
この実施態様によれば、発光タイミングと外乱光の検出タイミングとが近いため、誤動作の原因となる外乱光だけを検出できる。また、順次発光走査が一定周期で繰り返される場合、光軸が侵入物体によって遮られているとき、順次発光周期と同じ周期の蛍光灯のような非パルス性の外乱光が存在して、これにより1光軸について指定期間内での複数回の発光に対する遮光判定が全て受光となっても、外乱光判定手段によって外乱光を検出できるため、誤判定しない。
また、1光軸が選択されている指定期間中に連続発光と外乱光検出の両方を行うため、外乱光の検出のために光軸の切り換えを必要とした従来例に比較して、光軸の切り換えを頻繁に行う必要がなく、しかも、光軸の切り換えに伴う時間の損失が少ないため、応答速度を速めることができる。
【0016】
この発明の上記した構成において、さらに好ましい実施態様では、前記遮光判定手段は、受光信号と比較して遮光判定を行うためのしきい値を有し、前記外乱光判定手段は、受光信号と比較して外乱光判定を行うためのしきい値を有するものである。
【0017】
この実施態様では、遮光判定のためのしきい値と外乱光判定のためのしきい値とを個別に設定しているので、誤判定を少なくすることができる。
なお、遮光判定手段と外乱光判定手段のいずれか一方または両方にしきい値を調整する手段を備えさせてもよい。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は、この発明の一実施例である多光軸光電センサの構成を示す。
図示例の多光軸光電センサは、投光器1と受光器2とから成るもので、投光器1は複数個の投光素子3a〜3dを、受光器2は複数個の受光素子4a〜4dを、それぞれ含んでいる。投光器1の各投光素子3a〜3dは発光ダイオードで構成され、受光器2の各受光素子4a〜4dはフォトダイオードで構成されている。なお、図示例の投光器1および受光器2は、説明の便宜上、それぞれ4個の投光素子3a〜3dおよび受光素子4a〜4dで構成しているが、その個数は4個に限られるものではない。
【0019】
各投光素子3a〜3dと各受光素子4a〜4dとは一対一に対応しており、対をなす投光素子3a〜3dと受光素子4a〜4dとが互いに向き合うように、投光器1と受光器2とが設置される。
投光器1の各投光素子3a〜3dは、図2に示すように、3個の連続するパルスより成る投光制御信号pi1〜pi3(ただし、i=1〜4)を受けて順々に駆動されるもので、それぞれ3回ずつ連続して発光動作する。各投光素子3a〜3dからの検出光Li1〜Li3(ただし、i=1〜4)は対をなす受光素子4a〜4dに向けて投光される。なお、各投光素子3a〜3dの連続発光回数は必ずしも3回である必要はなく、2回であってもよく、4回以上であってもよい。
【0020】
受光器2の各受光素子4a〜4dには、ゲート信号G1〜G4により開動作するアナログスイッチ5a〜5dが設けてある。各アナログスイッチ5a〜5dには、各投光素子3が連続して発光する期間を含むようにゲート信号G1〜G4が与えられて対応する各受光素子が有効化され、各投光素子3a〜3dからの検出光Li1〜Li3が各投光素子3a〜3dと対をなす受光素子4a〜4dにより順々に受光され、それぞれの受光信号が取り出される。
【0021】
各ゲート信号G1〜4は、各投光素子3a〜3dの連続発光の直前および直後において、対をなす受光素子4a〜4dによる外乱光の受光信号が増幅部22に伝達され得るように、所定のパルス幅に設定されている。なお、図2において、各投光制御信号pi1〜pi3の直前および直後の各位置に表された点線X1,X2は、各ゲート信号G1〜G4が各受光素子4a〜4dのアナログスイッチ5a〜5dに与えられたときに受光し得る外乱光の発生タイミングを示している。
【0022】
前記投光器1は、投光制御部10と同期信号受信回路11とを含んでいる。前記投光制御部10は、同期信号受信回路11より同期信号sを受けたとき、各投光素子3a〜3dを順々に3回連続して発光させるための投光制御信号pi1〜pi3を生成し、これを各投光素子3a〜3dへ与える。前記同期信号受信回路11は、受光器2の同期信号生成回路21より同期信号sを受信し、これを投光制御部10へ与える。
【0023】
前記受光器2は、受光制御部20、同期信号生成回路21、増幅部22、判定部23、および出力部24を含んでいる。前記受光制御部20は、同期信号生成回路21より同期信号sを受け、各受光素子4a〜4dより受光信号を取り出すための各アナログスイッチ5a〜5dのゲート信号G1〜G4を生成し、これを各アナログスイッチ5a〜5dのゲートへ与える。
【0024】
各受光素子4a〜4dで受光された検出光や外乱光は光電変換され、その電気信号(受光信号)はアナログスイッチ5a〜5dを通して取り出された後、増幅部22で増幅されて判定部23に入力される。判定部23は、各受光素子4a〜4dの受光信号の信号レベルを物体検知のための所定のしきい値(以下「物体検知用のしきい値」という。)TH1と比較して物体検知を行う物体判定部と、各受光素子4a〜4dの受光信号の信号レベルを外乱光検知のための所定のしきい値(以下「外乱光検知用のしきい値」という。)TH2と比較して外乱光検知を行う外乱光判定部とを有する。物体検知用のしきい値TH1は、多光軸光電センサの製造時に判定部23の物体判定部に、外乱光検知用のしきい値TH2は判定部23の外乱光判定部に、それぞれ個別に設定しておく。
【0025】
各投光素子3a〜3dが連続した3回の発光をそれぞれ行うとき、判定部23の物体判定部では、連続した3回の発光に対する各受光素子4a〜4dによる検出光Li1〜Li3の受光信号を取り込み、物体検知用のしきい値TH1とそれぞれ比較する。その結果、いずれかの受光信号の信号レベルが物体検知用のしきい値TH1以下であれば、判定部23は遮光があったことを示す遮光フラグf3を1にセットし、2個以上の受光信号の信号レベルが物体検知用のしきい値TH1以下であれば、判定部23は物体検知信号をオンして出力部24より外部(例えばプレス機械の制御装置など)へ出力する。
【0026】
図3は、判定部23の構成例を示す。なお、図3には外乱光検知に関わる構成のみが示してあり、物体検知に関わる構成は省略している。
図示例の判定部23は、外乱光判定部25、記憶回路26,および加算器27を含んでいる。前記外乱光判定部25は、各投光素子3a〜3dが連続発光を行う直前および直後において、各投光素子3a〜3dと対をなす受光素子4a〜4dによる外乱光の受光信号を取り込み、外乱光検知用のしきい値TH2と比較する。その結果、連続発光の直前における受光信号の信号レベルが外乱光検知用のしきい値TH2以上であれば、外乱光判定部25は第1の外乱光検知フラグf1を、また、連続発光の直後における受光信号の信号レベルが外乱光検知用のしきい値TH2以上であれば、外乱光判定部25は第2の外乱光検知フラグf2を、それぞれ「1」にセットする。すなわち、第1の外乱光検知フラグf1は、投光素子3a〜3dの連続発光の直前での外乱光の受光に対してセットされ、また、第2の外乱光検知フラグf2は、投光素子3a〜3dの連続発光の直後での外乱光の受光に対してセットされるものである。
【0027】
また、各投光素子3a〜3dの発光が一巡する走査期間(以下「順次発光走査期間」という。)において、第1、第2の外乱光検知フラグf1,f2のいずれかがセットされたとき、外乱光判定部25は外乱光受光信号として「1」のデータを前記記憶回路26へ出力する。一方、第1、第2の外乱光検知フラグf1,f2のいずれもがセットされなかったときは、外乱光受光信号として「0」のデータを記憶回路26へ出力する。
【0028】
記憶回路26は、10個の最新の外乱光受光信号のデータ内容を保持するための10個のフリップフロップ28を含んでおり、この10個の外乱光受光信号のうち、「1」のデータの個数を加算器27で計数し、その計数値を出力部24へ出力する。出力部24は、図4に示すように、加算器27の計数値が所定値(図示例では「3」)に達したとき、外乱光検知信号をオンにする。
【0029】
上記した構成の判定部23において、外乱光判定部25に設定される外乱光検知用のしきい値TH2は、物体検知用のしきい値TH1より小さな値に設定するのが望ましい。
いま、ある光軸が物体により遮光され、その結果、その光軸の受光素子での受光信号の信号レベルが物体検知用のしきい値TH1よりわずかに小さい場合であっても、判定部23では遮光判定を行う。その光軸の受光素子に少量の外乱光が投光素子の発光タイミングで入射した場合、受光信号の信号レベルが外乱光のために物体検知用のしきい値TH1を上回る結果、遮光判定が行われないことになる。この場合に、外乱光検知用のしきい値TH2を物体検知用のしきい値TH1より小さな値に設定しておくと、たとえ少量であっても外乱光を検出でき、誤判定を避けることができる。
【0030】
つぎに、上記した多光軸光電センサにおける投光器1の動作の流れを説明する。なお、以下の説明において、「ST」は「STEP」(手順)の略である。
まずST1において、投光器1の投光制御部10は、同期信号受信回路11より同期信号sを受信すると、1番目の光軸を指定し(ST2)、投光素子3aの連続発光の直前における外乱光の受光に要する所定の時間が経過するのを待って(ST3)、投光制御信号p11〜p13により1番目の光軸の投光素子3aを3回連続して発光動作させ、3連続の検出光L11〜L13を出力させる(ST4〜6)。
【0031】
つぎに投光制御部10は、投光素子3aの連続発光の直後における外乱光の受光に要する所定の時間が経過するのを待ち(ST7)、2番目の光軸を指定する(ST8)。上記のST3からST8までの期間が1つの光軸が指定されている指定期間である。その後ST3へ戻り、以下、4番目の光軸についての処理が完了するまで、同様の手順(ST3〜8)が繰り返し実行されることになる。
【0032】
および図は、多光軸光電センサにおける受光器2の動作の流れをST1〜ST27で示している。
同図のST1において、受光制御部20は第1、第2の各外乱光検知フラグf1,f2と遮光フラグf3とをクリアし、つぎのST2で、同期信号生成回路21は受光制御部20および投光器1の同期信号受信回路11へ同期信号sを送信する。受光制御部20は同期信号sを受けて1番目の光軸を指定し、アナログスイッチ5aをゲート信号G1により開動作させて、受光素子4aの出力信号を外乱光、検出光、外乱光の順で取り込み可能な状態に設定する(ST3)。
【0033】
投光素子3aの連続発光の直前に受光素子4aにより外乱光が受光されると、ST4の判定が「YES」となり、判定部23は第1の外乱光検知フラグf1を「1」にセットする(ST5)。外乱光が受光されなければ、ST4の判定は「NO」であり、ST5はスキップされる。
【0034】
つぎに、判定部23は、投光素子3aによる3回の連続した発光に対する受光素子4aによる検出光L11〜L13の受光信号を次々に取り込む(ST6〜8)。
【0035】
投光素子3aの連続発光の直後に受光素子4aにより外乱光が受光されると、つぎのST9の判定が「YES」となり、判定部23は第2の外乱光検知フラグf2を「1」にセットする(ST10)。外乱光が受光されなければ、ST9の判定は「NO」であり、ST10はスキップされる。
【0036】
3回の連続した発光に対する受光素子4aによる検出光L11〜L13の受光信号はそれぞれの信号レベルが物体検知用のしきい値TH1と比較される。その結果、検出光L11〜L13の受光信号のうち、全ての受光信号の信号レベルが前記しきい値TH1より大きければ、遮光がなかったものと判定され、ST11の判定が「YES」となる。一方、いずれかの受光信号の信号レベルが物体検知用のしきい値TH1以下のときは、遮光があったものと判定し、ST11の判定が「NO」となり、遮光フラグf3が「1」にセットされる(ST12)。
【0037】
そして、受光信号の信号レベルが物体検知用のしきい値TH1以下であった回数が3回のうち2回以上のとき、すなわち、2回以上の遮光判定が行われたときは、ST13の判定は「YES」となり、物体検知信号をオンにして出力する(ST14)。一方、遮光判定が0回または1回のときは、ST13の判定は「NO」であり、ST14はスキップされる。
【0038】
次に、受光制御部20は2番目の光軸を指定し、アナログスイッチ5bをゲート信号G2により開動作させ、受光素子4bの検出光L21〜L23および外乱光についての出力信号を取り込み可能な状態に設定した後(ST15)、ST16からST4へ戻り、以下、4番目の光軸についての処理が完了するまで、同様の手順(ST4〜ST15)が繰り返し実行される。
【0039】
4番目の光軸についての処理が完了すると、ST16からST17へ進み、遮光フラグf3が「1」にセットされているかどうかが判定される。もし、遮光フラグf3が「1」にセットされていれば、ST17からST21へ進み、カウンタの計数値nがゼロにクリアされる。このカウンタは、遮光判定が行われなかった期間を計測するためのもので、前記ST17の判定において、遮光フラグf3が「1」にセットされていないと判定されると、ST18へ進み、カウンタの計数値nがインクリメントされる。
【0040】
つぎのST19では、カウンタの計数値nが「3」になったかどうか、すなわち、3回の順次発光周期にわたって遮光判定がなされなかったかどうかを判定しており、その判定が「YES」であれば、物体検知信号をオフにする(ST20)。もし、ST19の判定が「NO」であれば、ST20はスキップされる。
【0041】
つぎのST22では、第1、第2の外乱光検知フラグf1,f2のいずれかが「1」にセットされているかどうかを判定している。その判定が「YES」であれば、外乱光受光信号として「1」のデータが図3に示した判定部23の記憶回路26へ出力される(ST23)。一方、第1、第2の外乱光検知フラグf1,f2のいずれもが「1」にセットされていなければ、ST22の判定が「NO」であり、外乱光受光信号として「0」のデータが前記記憶回路26へ出力される(ST24)。
【0042】
つぎのST25では、判定部23の加算器27の計数値が「3」以上であるかどうかを判定している。その判定が「YES」であれば、外乱光検知信号をオンにし、危険回避のための緊急処理が実行される(ST26)。ST25の判定が「NO」であれば、ST27へ進み、現在の順次発光走査期間が経過するのを待ってST1へ戻り、次の順次発光走査における処理へ移行する。
【0043】
この実施例では、1つの順次発光走査期間が終了すると、次の順次発光走査期間を開始させることにより周期的な順次発光動作を行わせたが、複数の多光軸光電センサを連携させて1つの多光軸光電センサの順次発光動作が終了すると、次の多光軸光電センサの順次発光動作を開始させ、全ての多光軸光電センサの順次発光動作が終了すると、最初の多光軸光電センサの順次発光動作の開始に戻るように構成してもよい。
【0044】
上記した実施例では、各投光素子3a〜3dによる3回の連続発光に対して、対応する受光素子4a〜4dでの3個の受光信号のうち、2個以上の受光信号の信号レベルが物体検知用のしきい値TH1以下であるとき、物体検知信号がオンになる。例えば、図に示す具体例では、投光素子3bの1発目の発光に対する受光信号と3発目の発光に対する受光信号の信号レベルが物体検知用のしきい値TH1以下となって、遮光判定が行われた場合には、3発目の発光に対する遮光判定があった時点で物体検知信号がオンになる。従って、応答時間は1発目の発光と3発目の発光との間の短い時間である。
【0045】
【発明の効果】
この発明によれば、1光軸についての指定期間内で複数回の発光を行い、それに対する受光状態に基づいて物体検知を行うので、従来の複数周期連続して遮光したかどうかの判定に基づく物体検知に比較して、応答時間が大幅に短縮される。また、順次走査が一定周期で繰り返される場合、光軸が侵入物体によって遮られているとき、順次発光周期と同じ周期のパルス状の外乱光が存在しても、「非遮光状態」であると誤判定しない。
【0046】
また、外乱光判定手段を有する場合のこの発明によれば、発光タイミングと外乱光の検出タイミングとが近いので、誤動作の原因となる外乱光だけを検出できる。また、順次発光走査が一定周期で繰り返される場合、光軸が侵入物体によって遮られているとき、順次発光周期と同じ周期の蛍光灯のような非パルス性の外乱光が存在して、これにより1光軸について指定期間内での複数回の発光に対する遮光判定が全て受光となっても、外乱光判定手段によって外乱光を検出できるため、誤判定しない。
さらに、1光軸が選択されている指定期間中に連続発光と外乱光検出の両方を行うため、外乱光の検出のために光軸の切り換えを必要とした従来例に比較して、光軸の切り換えを頻繁に行う必要がなく、しかも、光軸の切り換えに伴う時間の損失が少ないため、応答速度を速めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例である多光軸光電センサの構成を示すブロック図である。
【図2】投光素子の発光動作タイミングと受光素子の受光動作タイミングとを示すタイムチャートである。
【図3】判定部の構成を示すブロック図である。
【図4】判定部による外乱光の検知方法を示す説明図である。
【図5】受光器の動作の流れを示すフローチャートである。
【図6】図5のフローチャートの続きを示すフローチャートである。
【図7】物体検知動作の具体例を示すタイムチャートである。
【図8】多光軸光電センサの外観を示す斜視図である。
【図9】従来の多光軸光電センサの原理を示すタイムチャートである。

Claims (3)

  1. 複数個の投光素子が整列して配置された投光器と、各投光素子と対をなす受光素子が整列して配置された受光器とが、対をなす投光素子と受光素子とが一対一に向き合うように設置される多光軸光電センサにおいて、
    各投光素子に指定期間を順次割り当て各指定期間内においてその指定期間が割り当てられた投光素子をそれぞれ複数回連続して発光させる投光制御を、各投光素子に指定期間が割り当てられる度に実行する投光制御手段と、各投光素子の指定期間内であって連続発光を含む期間について当該投光素子と対をなす受光素子を有効化する受光制御手段と、連続発光に対する受光素子の受光信号について所定の回数以上の遮光判定を行ったときに物体を検知したことを示す信号を出力する遮光判定手段とを備えて成る多光軸光電センサ。
  2. 前記受光制御手段は、各投光素子の連続発光の直前、連続発光の直後、連続発光の直前と直後との双方、または連続発光における発光と発光との間の外乱光検出タイミングを含む期間について当該投光素子と対をなす受光素子を有効化するものであり、前記外乱光検出タイミングにおける各受光素子の受光信号により外乱光の有無を判定する外乱光判定手段をさらに備えて成る請求項1に記載された多光軸光電センサ。
  3. 前記遮光判定手段は、受光信号と比較して遮光判定を行うためのしきい値を有し、前記外乱光判定手段は、受光信号と比較して外乱光判定を行うためのしきい値を有している請求項2に記載された多光軸光電センサ。
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