JP4134518B2 - 多光軸光電センサ - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は、投光器を構成する複数個の投光素子と受光器を構成する複数個の受光素子とで多光軸の物体検知エリアが形成される多光軸光電センサに関し、特に、この発明は、外乱光に起因する物体検知ミスが発生しないように構成された多光軸光電センサに関する。
【0002】
【従来の技術】
典型的な多光軸光電センサは、図9に示すように、複数個の投光素子3が一列に整列して配置された投光器1と、投光素子3と対をなす受光素子4が同数個一列に整列して配置された受光器2とから成る。投光器1と受光器2とは、対をなす投光素子3と受光素子4とが一対一に向き合うようにして、適当な距離だけ隔てて設置される。対をなす投光素子3と受光素子4とを結ぶ光軸(図中、一点鎖線で示す。)は互いに平行しており、投光器1と受光器2との間には、平行な多数の光軸によって、物体の有無を検知するための2次元の物体検知エリアSが形成される。
【0003】
この種の多光軸光電センサは、物体の有無を物体検知エリアSで広く検知し得るので、例えば、プレス機械の安全装置などに利用される。プレス機械の危険領域内に人体が侵入したとき、いずれかの光軸が人体により遮られて遮光状態となる。この遮光状態となる光軸が1以上存在するとき、物体検知信号をオンにしてプレス機械の制御装置へ出力が与えられ、プレス機械の動作が緊急停止する。
【0004】
多光軸光電センサによる物体の検知ミスは、人身事故につながる可能性があり、大変危険である。物体の検知ミスを誘発する要因として外乱光がある。いずれかの光軸が人体により遮られているにもかかわらず、その光軸の受光素子に外乱光が入射すると、遮光状態にならず、物体検知信号はオンにならない。
【0005】
図10は、複数の多光軸光電センサA,Bの設置例を示す。第1の多光軸光電センサAの受光器2Aには、その投光器1Aからの検出光aのみならず、第2の多光軸光電センサBの投光器1Bからの検出光bが外乱光として入光している。このような場合に、第1の多光軸光電センサAでは、いずれかの光軸が人体により遮られても、その光軸の受光素子に第2の多光軸光電センサBの検出光bが外乱光として入れば、遮光状態にならない。なお、図中、2Bは第2の多光軸光電センサBの受光器である。
【0006】
上記した物体の検知ミスを防止する技術として、図11に示すように、物体検知のための期間(以下「物体検知期間」という。)の合間の期間、すなわち、投光器が発光動作していない非発光期間に、外乱光検知のための期間(以下「外乱光検知期間」という。)を設定することが提案されている。
【0007】
物体検知期間では、投光器を構成する4個の投光素子(1) 〜 (4)が順々に発光動作し、一方、各投光素子(1) 〜 (4)の発光動作タイミングに合わせて、各投光素子(1) 〜 (4)からの検出光を各投光素子(1) 〜 (4)と対をなす受光素子(1) 〜 (4)が順々に受光動作する。外乱光検知期間では、各投光素子(1) 〜 (4)は発光動作せず、各受光素子(1) 〜 (4)は外乱光を順々に受光動作し得る状態に設定される。なお、この場合の「受光動作」とは、各受光素子(1) 〜 (4)が各投光素子(1) 〜 (4)からの検出光や外乱光に感応し、かつ感応して得られた受光信号を取り出すという意味である。図11に示されるように、各投光素子 (1) 〜 (4) の順次発光動作は繰り返されるが、この投光器の順次発光動作の繰り返し周期(同図中、「順次発光周期」で示す。)に相当する期間には、物体検知期間とこれに続く外乱光検知期間とが含まれている。
【0008】
なお、図11において、p1〜p4は各投光素子(1) 〜 (4)を駆動するための投光制御信号である。G1〜G4は各受光素子(1) 〜 (4)より検出光の受光信号を取り出すためのアナログスイッチ(詳細は後述する。)のゲート信号である。g1〜g4は各受光素子(1) 〜 (4)より外乱光の受光信号を取り出すためのアナログスイッチのゲート信号である。q1〜q4は各受光素子(1) 〜 (4)より取り出された検出光の受光信号である。Qは検出光の受光信号q1〜q4が得られたときにオフとなり、いずれかの受光信号が得られなかったときにオンとなる物体検知信号である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
例えば、他の多光軸光電センサの検出光が外乱光となっている場合に、従来の外乱光検知方式では、物体検知のタイミングと外乱光検知のタイミングとが全く異なっているので、各投光素子の発光動作タイミングに同期した外乱光であるときは、その外乱光を検知できない。そのために、いずれかの光軸が人体により遮られても、その光軸の受光素子は外乱光を受光する結果、遮光状態にならず、物体の検知ミスが発生する。また、各投光素子の発光動作タイミングに同期しない外乱光であるときは、その外乱光は検知され得るが、そのような外乱光は直ちに物体の検知ミスにつながるというものでもない。
【0010】
従来、外乱光を検知したとき、物体の検知ミスのおそれがあるとなしとにかかわらず、外乱光検知信号をプレス機械の制御装置へ出力してプレス機械の動作を緊急停止させているが、外乱光の検知がある度に、プレス機械の動作を停止させるとなると、生産性が著しく悪化し、利便性も大幅に低下する。
【0011】
この発明は、上記の問題点に着目してなされたもので、各投光素子の発光動作タイミングに同期した外乱光を各投光素子の発光動作タイミングの近傍で検知するようにし、外乱光の検知時には、投光素子の発光動作タイミングをずらせることにより、各投光素子の発光動作タイミングに同期した外乱光による物体の検知ミスを発生させないようした多光軸光電センサを提供することを目的とする。
【0012】
また、この発明は、外乱光の検知時、各投光素子の発光動作タイミングをずらせて、外乱光による物体の検知ミスを発生させないようにすることにより、プレス機械などの動作を停止させずに済ませ、もって、生産性の悪化と利便性の低下を防止することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この発明による多光軸センサは、複数個の投光素子が整列して配置された投光器と、各投光素子と対をなす受光素子が整列して配置された受光器とが、対をなす投光素子と受光素子とが一対一に向き合いかつそれぞれの光軸が互いに平行するように所定の距離だけ隔てて設置されるもので、各投光素子を順次発光動作させるとともにその順次発光動作を繰り返させる投光制御手段と、各投光素子の発光動作タイミングに合わせて各投光素子からの検出光を対をなす受光素子により受光動作させる受光制御手段と、投光器の順次発光動作の繰り返し周期を定める信号を生成する信号生成手段とを備えている。前記受光制御手段は、各投光素子の発光動作の直前と直後に、対をなす受光素子について外乱光を受光動作させるようにし、前記信号生成手段は、いずれかの投光素子の発光動作の直前に、対をなす受光素子が外乱光を受光したとき、投光器の順次発光動作の繰り返し周期を現在の設定値より各投光素子間の発光タイミングの時間差だけ大きな値に変更し、いずれかの投光素子の発光動作の直後に、対をなす受光素子が外乱光を受光したとき、投光器の順次発光動作の繰り返し周期を現在の設定値より各投光素子間の発光タイミングの時間差だけ小さな値に変更するようにしている。
【0014】
典型的には、「投光素子」に発光ダイオードが、「受光素子」にフォトダイオードが、それぞれ用いられる。各投光素子は、少なくとも1回ずつ発光動作させるもので、物体の有無を判断するのに要する時間(これを「応答時間」という。)を短くするために、各投光素子を複数回ずつ連続して発光動作させるようにしてもよい。
【0015】
投光素子が発光動作すると、投光素子からの検出光は、その投光素子と対をなす受光素子により受光される。いずれかの光軸が物体により遮られると、遮光状態となり、物体が検知される。各投光素子の発光動作タイミングに同期した外乱光が到来すると、その発光動作タイミングの近傍で、受光素子が外乱光を受光し得るので、各投光素子の発光動作タイミングに同期した外乱光が確実に検知される。
【0016】
この発明によれば、投光素子の発光動作の直前に外乱光が受光されたときも、投光素子の発光動作の直後に外乱光が受光されたときも、投光器の順次発光動作の繰り返し周期を各投光素子の発光動作タイミングの時間差だけ修正するので、つぎの投光器の順次発光動作の繰り返し周期に相当する期間においても、投光素子の発光動作の直前または直後に、隣の受光素子が外乱光を受光することになる。これにより、投光素子の発光動作時に外乱光が受光素子に入るのを確実に防止できるので、プレス機械などの動作を停止させずに済ませることができ、生産性の悪化と利便性の低下とを防止できる。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1は、この発明の一実施例である多光軸光電センサの構成を示す。
図示例の多光軸光電センサは、投光器1と受光器2とから成るもので、投光器1は複数個の投光素子3a〜3dを、受光器2は複数個の受光素子4a〜4dを、それぞれ含んでいる。投光器1の各投光素子3a〜3dは発光ダイオードで構成され、受光器2の各受光素子4a〜4dはフォトダイオードで構成されている。なお、図示例の投光器1および受光器2は、説明の便宜上、それぞれ4個の投光素子3a〜3dおよび受光素子4a〜4dで構成しているが、その個数は4個に限られるものではない。
【0020】
各投光素子3a〜3dと各受光素子4a〜4dとは一対一に対応しており、対をなす投光素子3a〜3dと受光素子4a〜4dとが互いに向き合うように、投光器1と受光器2とが設置される。
投光器1の各投光素子3a〜3dは、図2に示すように、3個の連続するパルスより成る投光制御信号p1〜p4を受けて順々に駆動されるもので、それぞれ3回ずつ連続して発光動作する。各投光素子3a〜3dからの検出光La〜Ldは対をなす受光素子4a〜4dに向けて投光される。なお、投光素子3a〜3dの連続発光回数は必ずしも3回である必要はなく、2回であってもよく、4回以上であってもよい。
【0021】
受光器2の各受光素子4a〜4dには、ゲート信号G1〜G4により開動作するアナログスイッチ5a〜5dが設けてある。各アナログスイッチ5a〜5dには、各投光素子3の発光動作タイミングに合わせたゲート信号G1〜G4が与えられており、各投光素子3a〜3dからの検出光La〜Ldが各投光素子3a〜3dと対をなす受光素子4a〜4dにより順々に受光され、それぞれの受光信号が取り出される。
【0022】
各ゲート信号G1〜G4は、各投光素子3a〜3dの発光動作の直前および直後において、対をなす受光素子4a〜4dが外乱光の受光動作が可能なように、所定のパルス幅に設定されている。なお、図2において、各投光制御信号p1〜p4の直前および直後の各位置に表された点線X1,X2は、各ゲート信号G1〜G4が各受光素子4a〜4dのアナログスイッチ5a〜5dに与えられたときに受光し得る外乱光の発光動作タイミングを示している。
【0023】
前記投光器1は、投光制御部10と同期信号受信回路11とを含んでいる。前記投光制御部10は、同期信号受信回路11より同期信号sを受けたとき、各投光素子3a〜3dを順々に3回連続して発光動作させための投光制御信号p1〜p4を生成し、これを各投光素子3a〜3dへ与える。前記同期信号受信回路11は、受光器2の同期信号生成回路21より同期信号sを受信し、これを投光制御部10へ与える。
【0024】
前記受光器2は、受光制御部20、同期信号生成回路21、増幅部22、判定部23、および出力部24を含んでいる。前記受光制御部20は、同期信号生成回路21より同期信号sを受け、各受光素子4a〜4dより受光信号を取り出すための各アナログスイッチ5a〜5dのゲート信号G1〜G4を生成し、これを各アナログスイッチ5a〜5dのゲートへ与える。
【0025】
各受光素子4a〜4dで受光された検出光や外乱光は光電変換され、その電気信号(受光信号)はアナログスイッチ5a〜5dを通して取り出された後、増幅部22で増幅されて判定部23へ入力される。判定部23は、各受光素子4a〜4dの受光信号の信号レベルを物体検知のためのしきい値TH1と比較して物体検知を行う物体判定部と、各受光素子4a〜4dの受光信号の信号レベルを外乱光検知のためのしきい値TH2と比較して外乱光検知を行う外乱光判定部とを有する。
【0026】
各投光素子3a〜3dが連続した3回の発光動作をそれぞれ行うとき、判定部23の物体判定部では、連続した3回の発光動作に対する各受光素子4a〜4dによる検出光の受光信号をそれぞれ取り込み、前記しきい値TH1と比較する。その結果、2個以上の受光信号の信号レベルがしきい値TH1以下であれば、判定部23は物体検知信号をオンにして出力部24より外部(例えばプレス機械の制御装置など)へ出力する。
【0027】
また、各投光素子3a〜3dが発光動作を行う直前および直後において、判定部23の外乱光判定部では、各投光素子3a〜3dと対をなす受光素子3a〜3dによる外乱光の受光信号を取り込み、前記しきい値TH2と比較する。その結果、受光信号の信号レベルがしきい値TH2以上であれば、判定部23は外乱光検知フラグf1またはf2を「1」にセットして同期信号生成回路21へ出力する。第1の外乱光検知フラグf1は、投光素子3a〜3dの発光動作の直前での外乱光の受光に対して生成される。第2の外乱光検知フラグf2は、投光素子3a〜3dの発光動作の直後での外乱光の受光に対して生成される。
【0028】
投光器1の順次発光動作の繰り返し周期(以下「順次発光周期」という。)に相当する期間において、第1の外乱光検知フラグf1が生成されて同期信号生成回路21へ出力されたとき、すなわち、いずれかの投光素子3a〜3dの発光動作の直前に対をなす受光素子4a〜4dが外乱光を受光したとき、同期信号生成回路21は、図3に示すように、以降の順次発光周期を現在の設定値tより大きな値(t+α)(ただし、α>0)に変更し、変更した値に応じたタイミングで同期信号sを生成する。
【0029】
一方、投光器1の順次発光周期に相当する期間において、第2の外乱光検知フラグf2が生成されて同期信号生成回路21へ出力されたとき、すなわち、いずれかの投光素子3a〜3dの発光動作の直後に対をなす受光素子4a〜4dが外乱光を受光したとき、同期信号生成回路21は、以降の順次発光周期を現在の設定値tより小さな値(t−α)(ただし、α>0)に変更し(図示せず)、変更した値に応じたタイミングで同期信号sを生成する。
【0030】
この実施例では、いずれかの投光素子3a〜3dの発光動作の直前に外乱光が受光されたときは、投光器1の順次発光周期を大きくし、いずれかの投光素子3a〜3dの発光動作の直後に外乱光が受光されたときは、投光器1の順次発光周期を小さくすることにより、各投光素子3a〜3dの発光動作タイミングに同期した外乱光について、以降の投光素子3a〜3dの発光動作時に受光素子4a〜4dに入光しないようにし、物体の検知ミスの発生を防止している。
【0031】
ところで、同一の設計で製作された2個の多光軸光電センサにおいて、投光器の順次発光周期は両者殆ど同じとなるが、部品のばらつきによって多少の差がある。従って、外乱光の発生源が同一の設計で製作された多光軸光電センサである場合、外乱光の発生源である多光軸光電センサにおける投光器の順次発光周期Tと外乱光の影響を受けている多光軸光電センサにおける投光器1の順次発光周期tとは完全に一致しない場合がある。
【0032】
図4は、両者の順次発光周期T,tがT>tの関係にある場合を示す。外乱光は当初、例えば投光素子3aの発光動作より十分に前のタイミングで対をなす受光素子4aに入光している。この入光のタイミングは次第に変位してゆき、遂には投光素子3aの発光動作の直前に対をなす受光素子4aで外乱光が受光されることになる(図中、斜線で示す。)。そのような場合、投光器1の順次発光周期tをt+α(ただし、α>0)に変更すれば、以降の投光素子3aの発光動作時に外乱光は受光素子4aに入らないようにすることができる。
【0033】
図5は、両者の順次発光周期T,tがT<tの関係にある場合を示す。外乱光は当初、例えば投光素子3aの発光動作より十分に後のタイミングで対をなす受光素子4aに入光している。この入光のタイミングは次第に変位してゆき、遂には投光素子3aの発光動作の直後に対をなす受光素子4aで外乱光が受光されることになる(図中、斜線で示す。)。そのような場合、投光器1の順次発光周期tをt−α(ただし、α>0)に変更すれば、以降の投光素子3aの発光動作時に外乱光は受光素子4aに入らないようにすることができる。
【0034】
上記した順次発光周期tの修正量αは、任意に定めることができるが、その修正量αを、図6に示すように、各投光素子3a〜3dの発光動作タイミングの時間差Δtに設定すれば、つぎの投光器1の順次発光周期に相当する期間において、投光素子の発光動作の直前または直後に、1光軸前の受光素子により同じ外乱光発生源からの外乱光が受光されることになる。これにより、投光素子の発光動作時に外乱光がいずれの受光素子に入るのも確実に防止でき、プレス機械などの動作を停止させずに済む。
【0035】
図6に示す例は、3光軸目の投光素子3cの発光動作の直前に、対をなす受光素子4cで外乱光を受光した場合を示しており、この場合に、前記修正量αを各投光素子の発光動作タイミングの時間差Δtに設定すれば、つぎの投光器1の順次発光周期に相当する期間において、2光軸目の投光素子3bの発光動作の直前に、対をなす受光素子4bにより同じ外乱光発生源からの外乱光を受光することができる。
【0036】
図7は、上記した多光軸光電センサにおける投光器1の動作の流れをST1〜ST7で示す。なお、「ST」は「STEP」(手順)の略である。
同図のST1において、投光器1の投光制御部10は、同期信号受信回路11より同期信号sを受信すると、1番目の光軸を指定し(ST2)、投光素子3aの発光動作の直前における外乱光の受光に要する所定の時間が経過するのを待って(ST3)、投光制御信号p1により1番目の光軸の投光素子3aを3回連続して発光動作させる(ST4)。つぎに投光制御部10は、投光素子3aの発光動作の直後における外乱光の受光に要する所定の時間が経過するのを待ち(ST5)、2番目の光軸を指定した後(ST6)、ST7からST3へ戻り、以下、4番目の光軸についての発光動作が完了するまで、同様の手順(ST3〜6)が繰り返し実行される。
【0037】
図8は、多光軸光電センサにおける受光器2の動作の流れをST1〜ST18で示している。
同図のST1において、受光制御部20は各外乱光検知フラグf1,f2をクリアし、つぎのST2で、同期信号生成回路21は受光制御部20および投光器1の同期信号受信回路11へ同期信号sを送信する。受光制御部20は同期信号sを受けて1番目の光軸を指定し、アナログスイッチ5aをゲート信号G1により開動作させて、受光素子4aを外乱光、検出光、外乱光の順で受光動作が可能な状態に設定する(ST3)。
【0038】
投光素子3aの発光動作の直前に受光素子4aにより外乱光が受光されると、ST4の判定が「YES」であり、判定部23は第1の外乱光検知フラグf1を「1」にセットして同期信号生成回路21へ出力する(ST5)。外乱光が受光されなければ、ST4の判定は「NO」であり、ST5はスキップされる。
つぎに、判定部23は、投光素子3aの発光動作に対して、受光素子4aによる検出光の受光信号を取り込んでしきい値比較を行い、物体の有無を検知する(ST6)。
【0039】
投光素子3aの発光動作の直後に受光素子4aにより外乱光が受光されると、ST7の判定が「YES」であり、判定部23は第2の外乱光検知フラグf2を「1」にセットして同期信号生成回路21へ出力する(ST8)。外乱光が受光されなければ、ST7の判定は「NO」であり、ST8はスキップされる。
【0040】
次に、受光制御部20は2番目の光軸を指定し、アナログスイッチ5bをゲート信号G2により開動作させて、受光素子4bを外乱光および検出光の受光動作が可能な状態に設定した後(ST9)、ST10からST4へ戻り、以下、4番目の光軸についての受光動作が完了するまで、同様の手順(ST4〜9)が繰り返し実行される。
【0041】
4番目の光軸についての受光動作が完了すると、ST10からST11へ進み、全ての光軸について入光があったかどうか、すなわち、全ての受光素子4a〜4dが検出光を受光したとの判定が判定部23によりなされたかどうかのチェックが行われる。全ての受光素子4a〜4dが検出光を受光したとの判定がなされたときは、物体検知信号はオフとなるが(ST13)、少なくともひとつの光軸について、入光がなかったとの判定がなされたときは、物体検知信号はオンとなる(ST12)。
【0042】
つぎのST14では、第1の外乱光検知フラグf1が生成されたかどうかが判定される。ST14の判定が「YES」であれば、投光器1の順次発光周期は現在値tより大きな値(t+α)に変更される(ST15)。
【0043】
第1の外乱光検知フラグf1は生成されずに、第2の外乱光検知フラグf2が生成された場合は、ST14の判定が「NO」、ST16の判定が「YES」となり、投光器1の順次発光周期は現在値tより小さな値(t−α)に変更される(ST17)。
【0044】
第1、第2の外乱光検知フラグf1,f2が生成されなかった場合は、ST14,ST16の判定がともに「NO」であり、投光器の1の順次発光周期は現在値tのままである。
かくして、ST18において、現在の順次発光周期に相当する時間が経過するのを待ってST1へ戻り、次の順次発光周期の処理へ移行する。
【0045】
【発明の効果】
この発明によれば、各投光素子の発光動作タイミングに同期した外乱光を確実に検知でき、そのような外乱光による物体の検知ミスの発生を防止できる。また、外乱光の検知時、外乱光による物体の検知ミスが発生しないようにするので、プレス機械などの動作を停止させずに済ませることができ、生産性の悪化や利便性の低下を防止し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例である多光軸光電センサの構成を示すブロック図である。
【図2】投光素子の発光動作タイミングと受光素子の受光動作タイミングとを示すタイムチャートである。
【図3】投光器の順次発光周期を変更した状態を示すタイムチャートである。
【図4】投光器の順次発光周期の変更方法を示すタイムチャートである。
【図5】投光器の順次発光周期の変更方法を示すタイムチャートである。
【図6】投光器の順次発光周期の変更例を示すタイムチャートである。
【図7】投光器の動作の流れを示すフローチャートである。
【図8】受光器の動作の流れを示すフローチャートである。
【図9】多光軸光電センサの外観を示す斜視図である。
【図10】他の多光軸光電センサの検出光が外乱光として入光している状態を示す正面図である。
【図11】従来の外乱光検知方法を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1 投光器
2 受光器
3a〜3d 投光素子
4a〜4d 受光素子
5a〜5d アナログスイッチ
10 投光制御部
20 受光制御部
21 同期信号生成回路
Claims (1)
- 複数個の投光素子が整列して配置された投光器と、各投光素子と対をなす受光素子が整列して配置された受光器とが、対をなす投光素子と受光素子とが一対一に向き合いかつそれぞれの光軸が互いに平行するように所定の距離だけ隔てて設置される多光軸光電センサにおいて、
各投光素子を順次発光動作させるとともにその順次発光動作を繰り返させる投光制御手段と、各投光素子の発光動作タイミングに合わせて各投光素子からの検出光を対をなす受光素子により受光動作させる受光制御手段と、投光器の順次発光動作の繰り返し周期を定める信号を生成する信号生成手段とを備え、前記受光制御手段は、各投光素子の発光動作の直前と直後に、対をなす受光素子について外乱光を受光動作させるようにし、前記信号生成手段は、いずれかの投光素子の発光動作の直前に、対をなす受光素子が外乱光を受光したとき、投光器の順次発光動作の繰り返し周期を現在の設定値より各投光素子間の発光タイミングの時間差だけ大きな値に変更し、いずれかの投光素子の発光動作の直後に、対をなす受光素子が外乱光を受光したとき、投光器の順次発光動作の繰り返し周期を現在の設定値より各投光素子間の発光タイミングの時間差だけ小さな値に変更するようにした多光軸光電センサ。
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