JP5174439B2 - ナトリウムイオン二次電池およびナトリウムイオン二次電池用負極活物質 - Google Patents

ナトリウムイオン二次電池およびナトリウムイオン二次電池用負極活物質 Download PDF

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Description

本発明は、ナトリウムイオン二次電池およびナトリウムイオン二次電池用負極活物質に関するものである。
リチウムイオン二次電池は、非水電解質二次電池として代表的である。リチウムイオン二次電池は、電気自動車、ハイブリッド自動車等の自動車用大型電源や分散型電力貯蔵用電源等の大型二次電池用として使用可能であることから、その需要は増大しつつある。しかしながら、リチウムイオン二次電池においては、その材料に、コバルト、ニッケル、リチウム等の稀少金属が多く使用されており、大型二次電池の需要の増大に対応するための前記希少金属の供給が懸念されている。
これに対し、電池材料の供給懸念を解決することのできる非水電解質二次電池として、ナトリウムイオン二次電池の検討がなされている。ナトリウムイオン二次電池は、ナトリウムイオンをドープかつ脱ドープすることのできる正極活物質を含む正極と、ナトリウムイオンをドープかつ脱ドープすることのできる負極活物質を含む負極と、ナトリウムイオンを含有する非水電解質とを有してなる。ナトリウムイオン二次電池においては、供給量が豊富でしかも安価な材料により構成することができ、これを実用化することにより、大型二次電池を大量に供給可能になるものと期待されている。
ナトリウムイオン二次電池においては、リチウムイオン二次電池におけるリチウムイオンの挙動と同様に、ナトリウムイオンが負極と正極間を電解質を介して往復することによって電池の充放電が生じる。負極から見ると、負極活物質にナトリウムイオンが吸蔵(ドープ)されることが充電に相当し、負極活物質からナトリウムイオンが脱離(脱ドープ)することが放電に相当する。
ところで、リチウムイオン二次電池における負極活物質としては、黒鉛などの黒鉛化度の高い構造の炭素材料を用いるものが実用化され、このような炭素材料につきナトリウムイオン二次電池における負極活物質としての適用が試みられている。しかしながら、このような炭素材料はナトリウムイオンをドープかつ脱ドープし難いものであり、ナトリウムイオン二次電池の製造に際して、上記のようにリチウムイオン二次電池の負極活物質として使用可能とされている炭素材料を、負極活物質としてそのまま使用することは非常に困難であることが知見されていた。特許文献1においては、これを解決するために、ナトリウムイオン二次電池において、負極活物質である黒鉛に、ナトリウムイオンとともにリチウムイオンも挿入することが提案されている。
特開平11−40156号公報
上記特許文献1に開示のナトリウムイオン二次電池においては、負極活物質として、黒鉛などの黒鉛化度の高い炭素材料が使用されているが、ナトリウムイオンとともにリチウムイオンも併用することから、稀少金属であるリチウムをなくすという課題につき、根本的に解決に至るものではない。さらには、リチウムイオンよりイオン半径が大きいナトリウムイオンを半ば強引に、黒鉛にドープ、脱ドープすることから、黒鉛の層間の拡大、収縮幅が大きく、この充放電のサイクルを重ねるにつれて、黒鉛構造が破壊されやすくなり、充放電のサイクル特性の観点からも十分なものとはいえない。
本発明は、上記従来の事情に鑑みてなされたもので、その課題は、充電及び放電を繰り返すことによる放電容量の低下を抑制することのできるナトリウムイオン二次電池およびそれに用いるナトリウムイオン二次電池用負極活物質を提供することにある。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく、既存の多種多様な炭素材料、さらには新たに調製した炭素材料を含む多くの炭素材料を対象として、ナトリウムイオンのドープ、脱ドープ特性と、そのサイクル特性について、鋭意、実験、検討を重ねたところ、次のような知見を得るに至った。
すなわち、下記一般式(1):
Figure 0005174439
[一般式(1)中、Rは炭素数1〜12の炭化水素基を表し、該炭化水素基は、水酸基、アルキル基、アルコキシル基、アリール基、アリールオキシ基、スルホニル基、ハロゲン原子、ニトロ基、チオアルキル基、シアノ基、カルボキシル基、アミノ基又はアミド基を有していてもよく、R’は水素原子又はメチル基を表し、nは3、5又は7を表す。]で表される環状化合物を炭化及び賦活させてなる炭素材料は、ナトリウムイオンをドープ、脱ドープする特性に優れ、ドープ、脱ドープのサイクルの進行に伴うドープ量の減衰が極めて少ないこと、上記環状化合物は、分子内に水酸基を少なくとも2個有するフェノール性化合物とアルデヒド化合物とを重合することにより得ることができることを知見するに至った。
本発明は、かかる知見に基づいてなされたものである。すなわち、本発明にかかるナトリウムイオン二次電池は、ナトリウムイオンをドープかつ脱ドープすることのできる正極活物質を含む正極と、ナトリウムイオンをドープかつ脱ドープすることのできる上記一般式(1)で表される環状化合物を炭化及び賦活させてなる炭素材料を単体としてもしくは主成分として含有する負極活物質を含む負極と、ナトリウムイオンを含有する電解質とを含む。
前記ナトリウムイオン二次電池において、その負極活物質を形成する環状化合物を示す上記一般式(1)中のR’は、水素原子であることが好ましい。
また、前記ナトリウムイオン二次電池において、上記炭素材料が微細孔を有し、その全細孔容積が0.5ml/g以上0.95ml/g未満であることが好ましい。
また、前記ナトリウムイオン二次電池において、上記環状化合物が、分子内に水酸基を少なくとも2個有するフェノール性化合物とアルデヒド化合物とを重合して得られたものであることが好ましい。
また、前記ナトリウムイオン二次電池において、上記炭素材料が、上記環状化合物を、炭素に不活性な気体の雰囲気下、200〜1500℃にて焼成した後、さらに、酸化性ガス存在下に、200〜1500℃にて焼成することにより得られたものであってもよい。
さらに、前記ナトリウムイオン二次電池において、上記炭素材料が、上記環状化合物を、酸化性ガス存在下に400℃以下で焼成した後、炭素に不活性な気体の雰囲気下、200〜1500℃の範囲にて焼成し、さらに、HOまたはCOの存在下に200〜1500℃にて焼成することにより得られたものであってもよい。
本発明にかかるナトリウムイオン二次電池に用いる負極活物質は、上記構成の負極活物質を含む、すなわち、上記一般式(1)で表される環状化合物を炭化及び賦活させてなる炭素材料を単体としてもしくは主成分として含有する負極活物質である。
ナトリウムイオン二次電池用の負極活物質として用いられる炭素材料の主な役割は、前述のように、内部にドープ(吸蔵)していたナトリウムイオンを、放電時に脱ドープ(脱離)し、電解質を介して正極に送り出し、充電時に正極から電解質を介して送り返されたナトリウムイオンを再び内部にドープすることにある。このドープおよび脱ドープは、換言すれば、充電および放電ということであり、この充放電サイクルの繰り返しによってドープ量、脱ドープ量が減衰しない程、二次電池の放電容量の低下が少ない、すなわち、サイクル特性の良好な二次電池であるということになる。
本発明にかかる特定の炭素材料は、ナトリウムイオンを効率的にドープ、脱ドープするに好適な形状およびサイズの微細孔を有していると推測され、それにより、この特定の炭素材料を負極活物質として利用したナトリウムイオン二次電池は、負極活物質に対するナトリウムイオンのドープ、脱ドープの繰り返し、すなわち、充放電の繰り返しによっても、ナトリウムイオンの負極活物質へのドープ、脱ドープ量、すなわち放電容量の低下が生じにくい。
したがって、本発明によれば、充電及び放電を繰り返すことによる放電容量の低下を抑制することのできるナトリウムイオン二次電池を提供することができる。本発明のナトリウムイオン二次電池は、従来のナトリウムイオン二次電池に比し、その放電容量も大きく、急速充放電も可能であり、さらには、資源として豊富なナトリウムイオンを用いていることから、より安価に製造することができ、本発明は工業的に極めて有用である。
上述のように、本発明にかかるナトリウムイオン二次電池は、ナトリウムイオンをドープかつ脱ドープすることのできる正極活物質を含む正極と、ナトリウムイオンをドープかつ脱ドープすることのできる下記一般式(1):
Figure 0005174439
[一般式(1)中、Rは炭素数1〜12の炭化水素基を表し、該炭化水素基は、水酸基、アルキル基、アルコキシル基、アリール基、アリールオキシ基、スルホニル基、ハロゲン原子、ニトロ基、チオアルキル基、シアノ基、カルボキシル基、アミノ基又はアミド基を有していてもよく、R’は水素原子又はメチル基を表し、nは3、5又は7を表す。]で表される環状化合物を炭化及び賦活させてなる炭素材料を単体としてもしくは主成分として含有する負極活物質を含む負極と、ナトリウムイオンを含有する電解質とを含むことを特徴とする。
以下、本発明を、前記炭素材料を中心にして、詳しく説明する。
本発明にかかるナトリウムイオン二次電池の負極活物質に用いられる炭素材料は、上記一般式(1)で表される環状化合物を炭化及び賦活させてなる負極用炭素材料であり、前記環状化合物は、分子内に水酸基を少なくとも2個有するフェノール性化合物とアルデヒド化合物とを重合して得られる。
(環状化合物)
本発明の負極活物質として用いる炭素材料の原料である環状化合物を表す上記一般式(1)中、Rは炭素数1〜12の炭化水素基を表し、該炭化水素基は、水酸基、アルキル基、アルコキシル基、アリール基、アリールオキシ基、スルホニル基、ハロゲン原子、ニトロ基、チオアルキル基、シアノ基、カルボキシル基、アミノ基又はアミド基を有していてもよい。
上記Rを表す炭素数1〜12の炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、ブチル基などのアルキル基、例えば、シクロヘキシル基などのシクロアルキル基、例えば、フェニル基、ナフチル基などの芳香族基が挙げられる。また、前記置換基を有する炭化水素基としては、例えば、2−トリル基、3−トリル基、4−トリル基などのアルキル基が結合した芳香族基、例えば、2−ヒドロキシベンジル基、3−ヒドロキシベンジル基、4−ヒドロキシベンジル基などの水酸基が結合した芳香族基などが挙げられる。中でも、炭化の際の収率の観点から、前記置換基が結合していてもよい芳香族基が好ましく、とりわけ、水酸基、アルキル基が結合していてもよい芳香族基が好ましい。
上記一般式(1)中のR’は、水素原子又はメチル基を表わし、中でも、水素原子であると、製造が容易なことから好ましい。
また、上記一般式(1)中のnは3、5又は7であるが、製造の容易さの観点からnは3であることが好ましい。
上記R’とともに上記一般式(1)のベンゼン環に結合する水酸基は、通常、−CH(R)−のオルト位及びパラ位に結合している。
上記一般式(1)で表される環状化合物は、立体異性体を有するが、いずれか一方のみの立体異性体であっても立体異性体の混合物であってもよい。一般式(1)で表される環状化合物を後述するように酸触媒を用いて製造すれば、通常、立体異性体の混合物が得られる。
上記環状化合物の具体例を示せば、下記一般式(2)で表される化合物が挙げられる。この一般式(2)中のRは、下記一般式(2)の右に示したメチル基(Me)、フェニル基、メチル基で置換されたフェニル基、水酸基で置換されたフェニル基、ナフチル基を示す。
Figure 0005174439
(環状化合物の製造方法)
上記一般式(1)で表される環状化合物の製造方法としては、例えば、P.Timmermanら、Tetrahedron,52,(1996) p2663-2704 に記載のように、水系溶媒存在下、メチル基を有していてもよいレゾルシノール(以下、レゾルシノール類という場合がある。)と、アルデヒドとを、酸触媒を用いて、脱水縮重合する方法などが挙げられる。
上記レゾルシノール類としては、例えば、レゾルシノール、2−メチルレゾルシノール、5−メチルレゾルシノールなどが挙げられ、入手の容易さの観点を考慮すると、好ましくは、レゾルシノールである。
上記アルデヒドとしては、例えば、アセトアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、n−ヘキシルアルデヒド、n−ドデシルアルデヒド、3−フェニルプロピオンアルデヒド、5−ヒドロキシペンタナール、などの脂肪族アルデヒド、例えば、ベンズアルデヒド、1−ナフトアルデヒド、2−メチルベンズアルデヒド、3−メチルベンズアルデヒド、4−メチルベンズアルデヒド、2−ヒドロキシベンズアルデヒド、3−ヒドロキシベンズアルデヒド、4−ヒドロキシベンズアルデヒド、4−t−ブチルベンズアルデヒド、4−フェニルベンズアルデヒド、2−メトキシベンズアルデヒド、3−メトキシベンズアルデヒド、4−メトキシベンズアルデヒド、2−クロロベンズアルデヒド、3−クロロベンズアルデヒド、4−クロロベンズアルデヒド、2−ブロモベンズアルデヒド、3−ブロモベンズアルデヒド、4−ブロモベンズアルデヒド、2−フルオロベンズアルデヒド、3−フルオロベンズアルデヒド、4−フルオロベンズアルデヒド、2−メチルチオベンズアルデヒド、3−メチルチオベンズアルデヒド、4−メチルチオベンズアルデヒド、2−カルボキシベンズアルデヒド、3−カルボキシベンズアルデヒド、4−カルボキシベンズアルデヒド、3−ニトロベンズアルデヒド、4−アミノベンズアルデヒド、4−アセチルアミノベンズアルデヒド、4−シアノベンズアルデヒド、などの芳香族アルデヒドなどが挙げられる。
上記アルデヒドの使用量は、通常、レゾルシノール類1モルに対し、1〜3モル程度であり、好ましくは1.2〜2.5モル程度である。
上記環状化合物の製造に用いられる酸触媒としては、例えば、塩酸、硫酸、リン酸、硝酸、酢酸などが挙げられ、中でも塩酸、硫酸が好ましい。酸触媒の使用量は、通常、レゾルシノール類1モルに対し、0.001〜3モル程度である。
上記環状化合物の製造に用いられる水系溶媒とは、水と任意の割合で混合し得る有機溶媒との混合溶媒または水であり、具体的には、メタノール、エタノール、i−プロピルアルコールなどのアルコール系溶媒、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒などが挙げられる。これらの溶媒を用いる場合には、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
上記水系溶媒としては、炭素数3以下のアルコール溶媒又は水と炭素数3以下のアルコールとの混合溶媒が好ましく、とりわけ炭素数3以下のアルコール溶媒が好ましい。
上記水系溶媒とレゾルシノール類との使用量の比は、水系溶媒1重量部あたり、通常、レゾルシノール類0.5〜5重量部であり、好ましくは1〜2重量部である。
上記環状化合物の具体的な製造方法としては、例えば、(i)レゾルシノール類、アルデヒド、酸触媒及び水系溶媒を一括で混合し、通常、0〜100℃、好ましくは30〜90℃にて攪拌し、上記一般式(1)で表される環状化合物を析出させて濾別する方法;(ii)レゾルシノール類、酸触媒及び水系溶媒からなる混合物にアルデヒドを、通常、0〜100℃、好ましくは30〜90℃にて混合させ、上記一般式(1)で表される環状化合物を析出させて濾別する方法;(iii)アルデヒド、酸触媒及び水系溶媒からなる混合物にレゾルシノール類を、通常、0〜100℃、好ましくは30〜90℃にて混合させ、化合物(1)を析出させて濾別する方法;(iv)レゾルシノール類、アルデヒド及び水系溶媒からなる混合物に酸触媒を、通常、0〜100℃、好ましくは30〜90℃にて混合させ、上記一般式(1)で表される環状化合物を析出させて濾別する方法などが挙げられる。
これらの製造方法において、上記一般式(1)で表される環状化合物を濾別する前に水などの貧溶媒を加えてもよい。
濾別された上記一般式(1)で表される環状化合物は、通常、室温〜100℃程度で通風乾燥、減圧乾燥などの方法で乾燥する。また、濾別された環状化合物を親水性有機溶媒で置換した後で乾燥してもよい。ここで、親水性有機溶媒としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール及びt−ブチルアルコール等のアルコール類;アセトニトリル等の脂肪族ニトリル類;アセトン等の脂肪族ケトン類;ジメチルスルホキシド等の脂肪族スルホキシド類;酢酸等の脂肪族カルボン酸類が挙げられる。
(炭素材料の製造工程1:環状化合物の炭化方法)
本発明の負極活物質として用いる特定の炭素材料は、乾燥して得られた上記一般式(1)で表される環状化合物を炭化及び賦活することにより得ることができる。前記炭化の具体的方法としては、例えば、(I)上記環状化合物を、窒素、アルゴン、ヘリウム、水素等の炭素に不活性な気体雰囲気下、通常、200〜1500℃の範囲、好ましくは600〜1100℃の範囲にて、通常、1分間〜24時間程度焼成(炭化)する方法;(II)上記環状化合物を、酸化性ガス存在下に、通常、200〜1500℃の範囲、好ましくは600〜1100℃の範囲にて、通常、1分間〜24時間程度焼成(炭化)する方法;(III)上記環状化合物を、空気などの酸化性ガスの存在下に、400℃以下、好ましくは200〜300℃で1分間〜24時間程度焼成した後、炭素に不活性な気体雰囲気下、通常、200〜1500℃の範囲、好ましくは600〜1100℃の範囲にて、通常、1分間〜24時間程度焼成(炭化)する方法;(IV)上記環状化合物を、空気などの酸化性ガスの存在下に、通常、400℃以下、好ましくは200〜300℃で、通常、1分間〜24時間程度焼成(炭化)する方法;(V)上記環状化合物を、真空下にて、通常、200〜1500℃の範囲、好ましくは600〜1100℃の範囲の範囲にて、通常、1分間〜24時間程度焼成(炭化)する方法などが挙げられる。
上記方法は、これらの方法によれば、得られる炭素材料中に金属が混入しないため、用いて好ましい方法である。また、上記酸化性ガスとしては、HO、COが好ましい。
(炭素材料の製造工程2:環状化合物炭化物の賦活方法)
本発明における炭素材料は、上記のように環状化合物を炭化して得られた炭化物を、さらに酸化性ガス存在下に、通常、200〜1500℃の範囲、好ましくは600〜1100℃の範囲にて、通常、1分間〜10時間程度焼成(賦活)して得られる。
(炭素材料)
上述のようにして得られた本発明における炭素材料は、黒鉛化度が低く、ミクロンレベルの微小細孔を有し、その全細孔容積は、通常、0.95ml/g未満であり、好ましくは、0.5ml/g以上0.93ml/g以下である。
また、上記炭素材料は、通常、50μm以下、好ましくは30μm以下、とりわけ好ましくは10μm以下の平均粒径に粉砕される。炭素材料を微細に粉砕することにより電極の嵩密度が向上し、内部抵抗を低減させることができる。
ここで、粉砕後の平均粒径とは、粉砕した炭素材料を中性洗剤含有水溶液で分散させ、「SALD2000J」(登録商標、島津製作所製)などのレーザー回折式粒度分布測定装置を用いて測定された体積平均粒径を意味する。
上記炭素材料の粉砕方法としては、例えば、衝撃摩擦粉砕機、遠心力粉砕機、ボールミル(チューブミル、コンパウンドミル、円錐形ボールミル、ロッドミル)、振動ミル、コロイドミル、摩擦円盤ミル、ジェットミルなどの微粉砕用の粉砕機を用いる方法が好適に用いられる。これらの粉砕方法のうち、一般的に、ボールミルを用いる方法が用いられるが、ボールミルを用いる場合、金属粉の混入を避けるために、ボールや粉砕容器は、アルミナ、メノウなどの非金属製であることが好ましい。
上記粉砕方法によって得られる微粉砕炭素材料のアルカリ金属分及びアルカリ土類金属分は100ppm以下に制御することができ、アルカリ金属分及びアルカリ土類金属分が100ppm以下である炭素材料は、該金属分による分極がなく、非水電解質二次電池の負極として好適に用いられる。
(負極のその他の材料)
本発明における炭素材料を有してなる本発明のナトリウムイオン二次電池の負極には、本発明における炭素材料の他に、負極集電体、負極として成形しやすいように加えられるバインダー、導電特性を向上させるために加えられる導電剤などが、用いられる。
負極集電体としては、Cu、Ni、ステンレスなどを用いることができるが、特にリチウムやナトリウムと合金を作り難く、かつ薄膜に加工しやすいという点でCuが好ましい。負極集電体に負極活物質を含有する合剤を担持させる方法としては、加圧成型する方法、または溶媒などを用いてペースト化し、負極集電体上に塗布し、乾燥した後プレスするなどして固着させる方法が挙げられる。
導電剤としては、例えば、グラファイト、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、本発明とは異なる炭素材料等の導電性カーボン;天然黒鉛、熱膨張黒鉛、鱗状黒鉛、膨張黒鉛等の黒鉛系導電剤;気相成長炭素繊維等の炭素繊維;アルミニウム、ニッケル、銅、銀、金、白金等の金属微粒子あるいは金属繊維;酸化ルテニウムあるいは酸化チタン等の導電性金属酸化物;ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン、ポリアセン等の導電性高分子が挙げられる。
少量で効果的に導電性が向上する点で、カーボンブラック、アセチレンブラック及びケッチェンブラックが特に好ましい。
負極における導電剤の配合量は、本発明における炭素材料100重量部に対し、通常、0.1〜50重量部程度、好ましくは、1〜30重量部程度である。
なお、負極における導電剤の必要性について、本発明においては負極活物質自体に導電性があることから、これは必ずしも必要というわけではない。導電剤を用いる目的としては、負極における導電性を向上させるためというよりは、むしろ、負極における負極活物質の充填率を高めるためということができる。これらのことから、導電剤を用いる場合には、その粒径のコントロールを行うことが好ましい。
上記バインダーとしては、熱可塑性樹脂が好ましく、熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンの他にも、例えば、フッ素化合物の重合体が挙げられ、フッ素化オレフィン、テトラフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ヘキサフルオロプロピレンなども挙げられる。
バインダーのその他の例示としては、例えば、デンプン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、ニトロセルロースなどの多糖類及びその誘導体などが挙げられる。
バインダーとしては複数種のバインダーを使用してもよい。
負極におけるバインダーの配合量としては、炭素材料100重量部に対し、通常、0.5〜30重量部程度、好ましくは2〜30重量部程度である。
(ナトリウムイオン二次電池のその他の構成要素)
本発明のナトリウムイオン二次電池は、上述のように、負極を構成する負極活物質に上記一般式(1)で示される環状化合物を炭化及び賦活してなる特定の炭素材料を用いる。この負極以外の電池構成要素として、正極および電解質が、二次電池には、重要な要素である。本発明のナトリウムイオン二次電池の製造においては、例えば、リチウムイオン二次電池に使用されている公知の技術を使用できる。すなわち、正極、セパレータ、負極を積層して巻回することにより得られる電極群を、電池缶内に収納した後、溶質を溶媒に溶解して得られる非水電解質を含浸させて製造することができる。以下、これらについて説明する。
(正極に用いる材料)
本発明のナトリウムイオン二次電池の正極には、正極活物質の他に、通常、正極として成形しやすいように、正極集電体、バインダー、導電剤などの材料が含有される。
(正極活物質)
正極活物質は、ナトリウムイオンをドープかつ脱ドープすることのできる材料である。このような正極活物質としては、NaFeO、NaNiO、NaCoO、NaMnO、NaFe1-x1 x2、NaNi1-x1 x2、NaCo1-x1 x2、NaMn1-x1 x2(ただし、M1は3価金属からなる群より選ばれる1種以上の元素であり、0≦x<0.5である。)で示される化合物等が挙げられる。これらのなかでも、主に鉄とナトリウムとを含有する複合酸化物であって、六方晶の結晶構造からなる複合酸化物を正極活物質として用いることにより、高い放電電圧を得ることができ、エネルギー密度の高いナトリウムイオン二次電池を得ることができる。
正極活物質として、さらに好ましくは、主に鉄とナトリウムとを含有する複合酸化物であって、六方晶の結晶構造を有し、かつ該複合酸化物のX線回折分析において、面間隔2.20Åのピークの強度を面間隔5.36Åのピークの強度で除した値が2以下である複合酸化物を挙げることができる。またナトリウム化合物と鉄化合物とを含有する金属化合物混合物を、400℃以上900℃以下の温度範囲で加熱するにあたり、温度上昇中の100℃未満の温度範囲においては雰囲気を不活性雰囲気として加熱することが好ましい。
正極におけるバインダーとしては、通常は熱可塑性樹脂が用いられ、具体的には、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン・フッ化ビニリデン系共重合体、六フッ化プロピレン・フッ化ビニリデン系共重合体、四フッ化エチレン・パーフルオロビニルエーテル系共重合体などが挙げられる。これらをそれぞれ単独で用いてもよいし、二種以上を混合して用いてもよい。
上記正極集電体としては、Al、Ni、ステンレスなどを用いることができるが、薄膜に加工しやすく、安価であるという点でAlが好ましい。正極集電体に、正極活物質、バインダー、導電剤などを含有する合剤を担持させる方法としては、加圧成型する方法、または溶媒などを用いてペースト化し、正極集電体上に塗布し乾燥した後プレスするなどして固着する方法が挙げられる。また、必要に応じ、複数の活物質を正極に混合してもよい。
なお、ナトリウムイオン二次電池において、炭素材料を含有する電極の対極として、ナトリウム金属(例えば金属箔)を含有する電極を用いる場合には、ナトリウム金属を含有する電極が負極、炭素材料を含有する電極が正極の役割を果たすとされることもあるが、本発明においては、この場合にも、ナトリウム金属を含有する電極が正極、炭素材料を含有する電極が負極であるものとして、これを扱う。
(セパレータ)
本発明のナトリウムイオン二次電池で用いるセパレータとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、フッ素樹脂、ナイロン、芳香族アラミドなどの材質からなる多孔質膜、不織布、織布などの形態を有する材料を用いることができる。該セパレータの厚みは、通常は10〜200μm程度であり、好ましくは10〜30μmである。セパレータは、空孔率の異なるセパレータを積層したものであってもよい。
(非水電解質)
本発明のナトリウムイオン二次電池で用いる非水電解質に用いる溶媒としては、例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ビニレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、4−トリフルオロメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、1,2−ジ(メトキシカルボニルオキシ)エタンなどのカーボネート類;1,2−ジメトキシエタン、1,3−ジメトキシプロパン、ペンタフルオロプロピルメチルエーテル、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルジフルオロメチルエーテル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフランなどのエーテル類;ギ酸メチル、酢酸メチル、γ−ブチロラクトンなどのエステル類;アセトニトリル、ブチロニトリルなどのニトリル類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類;3−メチル−2−オキサゾリドンなどのカーバメート類;スルホラン、ジメチルスルホキシド、1,3−プロパンサルトン、エチレンサルファイト、プロピレンサルファイト、ジメチルサルファイト、ジエチルサルファイトなどの含硫黄化合物、または上記の有機溶媒にさらにフッ素置換基を導入したものを用いることができるが、通常は、これらのうちの二種以上を混合して用いる。中でもカーボネート類を含む混合溶媒が好ましく、環状カーボネートと非環状カーボネート、または環状カーボネートとエーテル類の混合溶媒がさらに好ましい。
また、本発明のナトリウムイオン二次電池で用いる非水電解質に用いる溶質としては、例えば、NaClO、NaPF、NaBF、NaCFSO、NaN(CFSO、NaN(CSO、NaC(CFSOを用いる。溶媒及び溶質の混合比は特に限定されず、目的に応じて適宜設定される。
なお、本発明のナトリウムイオン二次電池で用いる非水電解質としては、固体電解質を用いてもよい。かかる固体電解質としては、例えば、ポリエチレンオキサイド系の高分子化合物、ポリオルガノシロキサン鎖もしくはポリオキシアルキレン鎖の少なくとも一種以上を含む高分子化合物に上記溶質を溶解させた電解質を用いることができる。また、高分子に非水電解質溶液を保持させた、いわゆるゲルタイプのものを用いることもできる。また、無機化合物からなる電解質を用いると、安全性を高めることができることがある。固体電解質を用いる場合には、本発明において、上記のようなセパレータを必要としない場合もある。
(電池形状および外装)
前記特定の炭素材料を有してなる本発明のナトリウムイオン二次電池の形状は特に限定されず、ペーパー型、コイン型、円筒型、角型などのいずれであってもよい。
また、外装として負極または正極端子を兼ねる金属製ハードケースを用いずに、アルミニウムを含む積層シート等からなる袋状パッケージを用いてもよい。
このようにして、前記特定の炭素材料を用いて製造された本発明のナトリウムイオン二次電池は、サイクル特性に優れたものである。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、以下に示す実施例は、本発明を説明するための好適な例示であって、なんら本発明を限定するものではない。
(実施例1)
(本発明のナトリウムイオン二次電池における充放電性能評価)
(1)テトラメチルカリックス[4]レゾルシナレーン(MCRA:一般式(1)にて表される環状化合物)の製造
四つ口フラスコに、窒素気流下でレゾルシノール30.0g、エタノール120ml、アセトアルデヒド12.1gを入れ氷冷し、攪拌しながら36%塩酸53.7gを滴下した。滴下終了後65℃に昇温し、その後、同温度で5時間保温した。得られた反応混合物に水320gを加え、生成した沈殿を濾取し、この濾取物を、濾液が中性になるまで水で洗浄し、乾燥した。乾燥後の濾取物を、水−エタノールの混合溶媒に溶解し、この溶解液から再結晶化してテトラメチルカリックス[4]レゾルシナレーン(MCRA)13.1gを得た。
上記のようにして得られたMCRAの同定値は、以下のようであった。
MCRAの質量分析値(FD−MS) m/z 544
MCRAの1HNMR(DMSO−d6):δ1.29(s,12H)、4.45(q,4H)、6.14(s,4H)、6.77(s,4H)、8.53(s,8H)
(2)負極活物質用炭素材料の製造
上記MCRAをアルゴン雰囲気下に1000℃で4時間焼成(炭化)し、次いで、二酸化炭素雰囲気下に1000℃で2時間焼成(賦活)した。
次に、ボールミル(メノウ製ボール)で、28rpm、5分間の条件にて、粉砕して、負極活物質用炭素材料MA1を得た。この炭素材料MA1には、粉砕時に金属と接触していないことから、金属イオンを含めて金属分はほとんど含まれない。
得られた炭素材料MA1の全細孔容積は0.68ml/g、ミクロ孔容積は0.43ml/gであり、メソ孔容積は0.25ml/gであることが算出された。
本発明において、「細孔」とは、50nm以下の開口部径をもつ空孔を意味し、「ミクロ孔」とは、2nm以下の細孔を意味し、「メソ孔」とは、2〜50nmの開口部径をもつ空孔を意味する。前記全細孔容積は、ユアサアイオニクス社製「AUTOSORB(商品名)」を用い、液体窒素温度での窒素吸着等温線における相対圧0.95付近の窒素吸着量から算出され、またミクロ孔容積は相対圧0.30付近から算出される。
(3)負極の作製
上記炭素材料MA1とバインダーのポリフッ化ビニリデン(PVDF)を、炭素材料MA1:バインダー=95:5(重量比)の組成となるように秤量した。まず、秤量した一方のバインダーをN−メチルピロリドン(NMP)に溶解し、次に他方の炭素材料MA1を加えてスラリー化した。このスラリーを集電体である厚さ10μmの銅箔上にドクターブレードでコートし、これを乾燥機で乾燥することにより電極シートを得た。この電極シートを電極打ち抜き機で直径1.5cmに打ち抜いての円形の負極(作用極)EA1を得た。
(4)負極活物質充放電試験用の試験電池の作製
コインセルの下蓋に、上記負極EA1を、銅箔面を下に向けて、置き、電解液として1M NaClO/PC(プロピレンカーボネート)を用いるとともに、ポリプロピレン多孔質膜(厚み20μm)をセパレータとし、また金属ナトリウム(アルドリッチ社製)を対極とし、それらを組み合わせて試験電池TB1を作製した。なお、試験電池の組み立てはアルゴン雰囲気のグローブボックス内で行った。
(5)充放電試験条件
上述のようにして得た試験電池TB1の充放電試験を、以下の条件で実施した。
充放電条件:
充電(炭素へのNaの挿入(ドープ))は、0.01Vまで、0.2mA/cmでCC(コンスタントカレント:定電流)充電を行った。次に、0.01VでCV(コンスタントボルト:定電圧)充電に切り替え、電流値が0.02mA/cmに低下した時点で停止させた。
放電(炭素からNaの脱離(脱ドープ))は、0.2mA/cmでCC(コンスタントカレント:定電流)放電を行い、電圧1.5Vでカットオフした。
(6)充放電試験結果
図1に示すように、1サイクル目の放電容量に対して、10サイクル目の放電容量はほぼ100%であった。
本発明における炭素材料を有する電極は、ナトリウムイオンを効率よくドープかつ脱ドープでき、しかも充放電を繰り返しても放電時の容量低下が少ない、すなわち、サイクル特性に優れたナトリウムイオン二次電池を得ることができることから、該炭素材料は、ナトリウムイオン二次電池用負極活物質として極めて有用であることがわかる。
また、溶媒に非対称の分子構造を持つプロピレンカーボネート(PC)を用いても低い電位で一定の電位を保つことができるため、プロピレンカーボネートの凝固点、−48.8℃、沸点242℃という、非常に広い動作範囲をもつ非水電解質二次電池を得ることができることがわかる。
しかも、本発明の二次電池では、放電容量0.7mAhに対して、充放電電流が0.35mAという急速なレートで充放電が可能となっており、本発明のナトリウムイオン二次電池は、実用上優れた性能の非水電解質二次電池であることがわかる。
(比較例1)
上記実施例1で用いた炭素材料MA1の代わりに、従来の炭素材料(天然黒鉛)を用いた以外は、実施例1と同様にして作用極(負極)REA1を作製し、この作用極REA1を用いて、実施例1と同様にして試験電池を作製した。
得られた試験電池に対して、実施例と同様の充放電試験を実施した結果、10サイクル目にはほとんど放電容量が得られなくなった。
(比較例2)
(1)試験電池の作製
比較例1における作用極(負極)REA1と同様にして作製した作用極REA2を用いて試験電池を作製した。コインセルの下蓋に、前記作用極REA2をその銅箔面を下に向けて置き、電解液として1M LiPF/EC(エチレンカーボネート):DMC(ジメチルカーボネート)=50:50を用いるとともに、ポリプロピレン多孔質膜(厚み20μm)をセパレータとし、また金属リチウムを対極とし、それらを組み合わせて試験電池RTB2を作製した。なお、試験電池の組み立てはアルゴン雰囲気のグローブボックス内で行った。
(2)充放電試験条件
上記試験電池RTB2の充放電試験を、以下の条件で実施した。
充放電条件:
充電(炭素へのLiの挿入(ドープ))は、レストポテンシャルから0.00Vまで、0.24mA/cmでCC(コンスタントカレント:定電流)充電を行った。放電(炭素からLiの脱離(脱ドープ))は0.24mA/cmでCC(コンスタントカレント:定電流)放電を行い、電圧1.5Vでカットオフした。
(3)充放電試験結果
1サイクル目の放電容量に対して、10サイクル目の放電容量はほぼ100%であった。
比較例1、2の結果から、従来の炭素材料を有する電極においては、リチウムイオンのドープ・脱ドープを繰り返し行うことによる放電容量の低下がほとんど認められないにもかかわらず、ナトリウムイオンのドープ・脱ドープを繰り返し行うことによる放電容量の低下は大きく、従来の炭素材料は、ナトリウムイオン二次電池用負極としては、十分ではないことがわかった。
(比較例3)
(1)試験電池の作製
実施例1と同様にして本発明による炭素材料を用いた負極REA3を作製した。コインセルの下蓋に、この負極(作用極)REA2を銅箔面を下に向けて置き、電解液として1M LiPF/EC(エチレンカーボネート):DMC(ジメチルカーボネート)=50:50を用いるとともに、ポリプロピレン多孔質膜(厚み20μm)をセパレータとし、また金属リチウムを対極とし、それらを組み合わせて試験電池RTB3を作製した。なお、試験電池の組み立てはアルゴン雰囲気のグローブボックス内で行った。
(2)充放電試験条件
上記試験電池RTB3の充放電試験を、以下の条件で実施した。
充放電条件:
充電(炭素へのLiの挿入(ドープ))は、レストポテンシャルから0.00Vまで、0.32mA/cmでCC(コンスタントカレント:定電流)充電を行った。放電(炭素からLiの脱離(脱ドープ))は0.32mA/cmでCC(コンスタントカレント:定電流)放電を行い、電圧1.5Vでカットオフした。
(3)充放電試験結果
1サイクル目の放電容量に対し、10サイクル目の放電容量は100%には至らなかった。
(実施例2)
(ナトリウムイオン二次電池の充放電性能評価)
(1)正極活物質の合成
アルゴン雰囲気のグローブボックス内で、Na(Fluka Chemie AG製)とFe(Aldrich Chemical Company,Inc.製)とを、NaとFeがNaFeOの化学量論比となるように、秤取した後、メノウ乳鉢でよく混合した。得られた混合物をアルミナ製ルツボにいれ、電気炉に入れて、650℃で12時間保持し、取り出すことで、ナトリウムイオン二次電池用正極活物質MC1を得た。
(2)正極の作製
上記(1)で得られた正極活物質MC1と導電材とを、70:25の組成になるように、秤量し、メノウ乳鉢で混合して混合物Xを得た。その後、バインダーのポリフッ化ビニリデン(PVDF)を、MC1:導電材:バインダー=70:25:5(重量比)の組成となるように秤量した。このバインダーをN−メチルピロリドン(NMP)に溶解した後、これに前記混合物Xを加えてスラリー化した。このスラリーを集電体である厚さ10μmのアルミ箔上にドクターブレードでコートし、これを乾燥機で乾燥することにより電極(正極)シートを得た。この電極シートを電極打ち抜き機で直径1.45cmに打ち抜いての円形の正極CE2を得た。
(3)負極の作製
実施例1と同様にして本発明による炭素材料を用いた負極EA2を作製し、ナトリウム金属を対極として、電解液として0.5M NaClO/EC:DMC=50:50を用いた他は実施例1と同様にして、試験電池を作製し、実施例1と同じ充放電条件にて一度だけ充電および放電し、電池を放電状態にした後、コイン電池を分解し負極EA2を取り出した。なお、試験電池の組み立て、負極の取り出しはアルゴン雰囲気のグローブボックス内で行った。
取り出した負極EA2の表面に金属析出が無いことを確認し、ナトリウムイオン状態で本発明のナトリウムイオン二次電池用負極活物質中に吸蔵されていることがわかった。
(4)試験電池の作製
コインセルの下蓋に、上記正極CE2をそのアルミ箔面を下に向けて置き、電解液として0.5M NaClO/(EC+DMC(EC:DMC=50:50))を用いるとともに、ポリプロピレン多孔質膜(厚み20μm)をセパレータとし、さらに銅箔面を上に向けて上記負極EA2を置き、これらを組み合わせて試験電池TB2を作製した。なお、試験電池の組み立てはアルゴン雰囲気のグローブボックス内で行った。
(5)充放電試験
充放電条件:
充電は、4.0Vまで、0.353mAでCC(コンスタントカレント:定電流)充電を行い、4.0Vに達した時点で停止した。
放電は0.353mAでCC(コンスタントカレント:定電流)放電を行い、電圧1.5Vでカットオフした。
(6)充放電試験結果
上記試験電池TB2の放電容量は0.2mAhであった。
(実施例3)
(ナトリウムイオンの特定炭素材料へのドープの確認)
(1)負極の作製
実施例1と同様にして本発明による炭素材料を用いた負極EA3を作製した。
(2)試験電池の作製
コインセルの下蓋に、上記負極EA3をその銅箔面を下に向けて置き、電解液として1M NaClO/PC(プロピレンカーボネート)を用いるとともに、ポリプロピレン多孔質膜(厚み20μm)をセパレータとし、また金属ナトリウム(アルドリッチ社製)を対極とし、それらを組み合わせて試験電池TB3を作製した。なお、試験電池の組み立てはアルゴン雰囲気のグローブボックス内で行った。
(3)充電試験
充放電条件:
充電(炭素へのNaの挿入(ドープ))は、レストポテンシャルから0.01Vまで、0.2mA/cmでCC(コンスタントカレント:定電流)充電を行った。
(4)充電試験後の炭素材料の回収
充電試験後の試験電池TB3を、アルゴン雰囲気のグローブボックス内で分解し、負極EA3を回収した。
この負極EA3から銅箔を取り外し、充電後の負極活物質を含む混合粉末MP3(10mg)を得た。
(5)Na−NMR測定
上記充電後の負極活物質において、Na−NMRを測定すれば、Na金属特有のナイトシフトは見られず、ナトリウムイオン状態で本発明のナトリウムイオン二次電池用負極活物質中に吸蔵されていることがわかる。
上記実施例2、3にて確認できるように、本発明の負極活物質に用いる特定の炭素材料は、ナトリウムイオンをイオンの状態のまま、吸蔵(ドープ)し、脱離(脱ドープ)することができる。これは、使用する特定の炭素材料が、ナトリウムイオンをドープするに好適な形状または/および容量の細孔を有するためであると推測される。このように本発明の負極活物質はナトリウムイオンの状態のまま、ナトリウムイオンのドープ、脱ドープを行うことができるため、ドープ、脱ドープの応答速度が速くなり、かつサイクルの繰り返しによって、ドープ量の減衰が生じにくくなるものと推測される。これは、実施例1、2における性能評価によって確認されるところである。
以上説明したように、本発明にかかるナトリウムイオン二次電池に用いる負極活物質は、ナトリウムイオンのドープ、脱ドープ特性に優れた特定の炭素材料を含むものであり、本発明によれば、充電及び放電を繰り返すことによる放電容量の低下を抑制することのできるナトリウムイオン二次電池を提供することができる。本発明のナトリウムイオン二次電池は、従来のナトリウムイオン二次電池に比し、その放電容量も大きく、急速充放電も可能であり、さらには、資源として豊富なナトリウムイオンを用いていることからより安価に製造することができ、工業的に極めて有用である。
実施例1におけるサイクル特性を示す図である。

Claims (7)

  1. ナトリウムイオンをドープかつ脱ドープすることのできる正極活物質を含む正極と、
    ナトリウムイオンをドープかつ脱ドープすることのできる下記一般式(1):
    Figure 0005174439
    [一般式(1)中、Rは炭素数1〜12の炭化水素基を表し、該炭化水素基は、水酸基、アルキル基、アルコキシル基、アリール基、アリールオキシ基、スルホニル基、ハロゲン原子、ニトロ基、チオアルキル基、シアノ基、カルボキシル基、アミノ基又はアミド基を有していてもよく、R’は水素原子又はメチル基を表し、nは3、5又は7を表す。]で表される環状化合物を炭化及び賦活させてなる炭素材料を単体としてもしくは主成分として含有する負極活物質を含む負極と、
    ナトリウムイオンを含有する電解質と、
    を含むナトリウムイオン二次電池。
  2. 上記一般式(1)中のR’が水素原子である請求項1に記載のナトリウムイオン二次電池。
  3. 上記炭素材料が微細孔を有し、その全細孔容積が0.5ml/g以上0.95ml/g未満であることを特徴とする請求項1又は2に記載のナトリウムイオン二次電池。
  4. 上記環状化合物が、分子内に水酸基を少なくとも2個有するフェノール性化合物とアルデヒド化合物とを重合して得られたものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のナトリウムイオン二次電池。
  5. 上記炭素材料が、上記環状化合物を、炭素に不活性な気体の雰囲気下、200〜1500℃にて焼成した後、さらに、酸化性ガス存在下に、200〜1500℃にて焼成することにより得られたものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のナトリウムイオン二次電池。
  6. 上記炭素材料が、上記環状化合物を、酸化性ガス存在下に400℃以下で焼成した後、炭素に不活性な気体の雰囲気下、200〜1500℃の範囲にて焼成し、さらに、HOまたはCOの存在下に200〜1500℃にて焼成することにより得られたものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のナトリウムイオン二次電池。
  7. ナトリウムイオンをドープかつ脱ドープすることのできる正極活物質を含む正極と、ナトリウムイオンをドープかつ脱ドープすることのできる負極活物質を含む負極と、ナトリウムイオンを含有する電解質とを含むナトリウムイオン二次電池に用いる負極活物質であって、
    下記一般式(1):
    Figure 0005174439
    [一般式(1)中、Rは炭素数1〜12の炭化水素基を表し、該炭化水素基は、水酸基、アルキル基、アルコキシル基、アリール基、アリールオキシ基、スルホニル基、ハロゲン原子、ニトロ基、チオアルキル基、シアノ基、カルボキシル基、アミノ基又はアミド基を有していてもよく、R’は水素原子又はメチル基を表し、nは3、5又は7を表す。]で表される環状化合物を炭化及び賦活させてなる炭素材料を単体としてもしくは主成分として含有することを特徴とするナトリウムイオン二次電池用負極活物質。
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