JP4887489B2 - レゾルシノール系ポリマーを前駆体とした中空状炭素粒子の製造方法 - Google Patents

レゾルシノール系ポリマーを前駆体とした中空状炭素粒子の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、高性能分離剤、吸着剤、物質貯蔵剤、電気二重層キャパシタ、燃料電池用触媒担体、繊維・ゴム・フィルム・プラスチック製品・インキ・塗料などへの添加剤、断熱材、触媒などとして使用されるレゾルシノール/ホルムアルデヒド系共重合体を骨格成分とするチューブ状あるいはバルーン状の中空状構造を有する中空状ポリマー粒子を不活性雰囲気で焼成することにより得られる中空状炭素とその製造方法および用途に関する。
本明細書において、チューブ状、バルーン状は、何れもポリマー粒子の外形・形状であり、チューブ状は、ポリマー粒子がワイヤー状でかつその内部が中空である状態を指す。ワイヤー状の外形は、二つの軸の比が異なる構造を形成している状態で、アスペクト比が小さいロッド状等の外形をした形態も含み得る。また、バルーン状は、ポリマー粒子が球状あるいは楕円球でかつその内部が中空である状態の粒子を指す。球状の外形は、二つの軸の比がほぼ同じ構造を形成している状態を指す。
カーボン材料は単一の元素から成る素材でありながら、電気的・磁気的・力学的および熱的に優れた特性をもち、研磨剤、電極材料、導電材料、耐熱材料、ゴム補強剤、顔料などの工業材料として広く用いられてきている(非特許文献1-3)。さらに、環境汚染度が低く、後処理が容易という利点をも併せ持つことから、近年、機能電極や蓄電材などの電子デバイス、高強度・高配向性を利用した生体材料や苛酷な環境で使用する極限材料などへの応用に期待が集まっている(非特許文献3)。
カーボン材料は、組織的には、グラファイト、ダイヤモンド、フラーレン、カーボンナノチューブから活性炭、カーボンブラック、煤、コークス、樹脂系炭素、さらには木炭まで幅広い。この中で、前4者は結晶性炭素であり、残りの活性炭、煤、コークスなどは規則性が全くない無定形炭素ないし一部規則性を有する炭素類に分類される。さらに、グラファイトが炭素6員環からなるグラフェン層のくり返しによる層状構造体であるのに対して、カーボンナノチューブは、グラフェン層の炭素6員環の一部が5員環となり、円筒状に巻いたチューブ状炭素であり、単独のチューブでできた直径0.4〜5nmの単層型と多重円筒状で直径5〜50nmの多層型が知られている(非特許文献4、5)。カーボンナノチューブは、アーク放電法、レーザーアブレーション法、化学蒸着法などの気相法によって合成される。
一方、高分子から誘導される炭素は多くは無定形であり、その構造は炭素微結晶の間隙にグラファイト化しにくい交差連結格子が混在する難黒鉛化性炭素であるとされ、数層の平行な炭素網面シートからなる結晶と、平行層をつくらない単一な炭素網面層および未組織な炭素で構成されている高次構造をもつと考えられている(非特許文献2、3)。また、炭素原子の不完全な配列による結晶内の微細孔、結晶粒子の不規則な配列により生じた細孔および非結晶部分が活性炭で典型的に見られる吸着現象に関与している。典型的な高分子由来炭素材料である活性炭には比表面積の大きさから吸着剤や特定の大きさの分子吸着分離機能をもつモレキュラーシービングカーボン(非特許文献6)、吸・脱着速度に優れた繊維状活性炭(非特許文献7)、高吸着能を持つ高表面積活性炭などがある(非特許文献8)。活性炭の表面にはフェノール性水酸基、カルボキシル基、ラクトン基、カルボニル基などが存在し(非特許文献9、10)、これらの官能基が化学吸着能、イオン交換機能あるいは触媒能を発現する源となっている(非特許文献1)。
最近、多孔質固体の細孔内に導入した有機ポリマーを炭化する固体鋳型法により、従来法では作製できない多孔質カーボンが開発されている。3次元的に連結した細孔をもつシリカMCM−48にスクロースと酸触媒としての硫酸を含浸し、真空下もしくは不活性ガス中800〜1100℃で焼成した後、シリカ成分をアルカリで除去しメソポーラスカーボンが得られている(非特許文献11)。このようにして生成したポーラスカーボンは、直径3nmのメソ孔(細孔容積1.1cm/g)と0.5〜0.8nmのミクロ孔(同0.3cm/g)をもち、BET比表面積は1380m/gに達する。骨格にAlをドープしたメソ多孔質シリカの細孔内にフェノールとホルムアルデヒドを減圧導入し、窒素中125℃に加熱することによりフェノール樹脂に変換した後、窒素中700℃に加熱し、生成した複合体のシリカ成分をフッ酸で除去することにより、比表面積1257m−1、細孔径2nmのメソポーラスカーボンSNU−1が合成されている(非特許文献12)。この多孔質カーボンを電極とするサイクリックボルタグラムは、モレキュラーシーブスカーボンMSC−25と比較して高い電気化学的応答性を示し、電気二重層キャパシタ(EDLC)としての性能に優れている。
固体鋳型法はチューブ状カーボンの合成にも応用されている。陽極酸化多孔質アルミナを鋳型として、直径30〜200nmのチューブ状カーボンが合成されている(非特許文献13、14)。酒石酸アンモニウムから調製した多孔性のシリカチューブを鋳型として、メソ多孔質壁からなる直径1〜数μmのチューブ状カーボンも得られている(非特許文献15)。ポリエチレンあるいはポリメチルメタアクリレートの直径数百nmの球状粒子をフェノールーホルムアルデヒド(PF)樹脂またはポリアクリロニトリル樹脂とブレンドし、310-320℃で紡糸した後、900-1000℃で炭化することにより直径10-20nmのチューブ状カーボンが作製された(非特許文献16)。同様な手法により直径数十μmの多層型チューブ状カーボンやカーボンファイバーを内臓した直径数十μmのチューブ状カーボンも得られている(非特許文献17)。
フェノールのメタ位にヒドロキシル基が置換したレゾルシノールとホルムアルデヒド等のアルデヒド類を酸またはアルカリで縮合させて得られる油状または固体状の無定形ポリマーであるレゾルシノール樹脂は、フェノール樹脂と同様に、その熱硬化性を利用して、樹脂単独で、あるいはアルコールに溶かしたワニス、または木粉、染料などとともに硬化剤を加えて処理することにより、接着剤、絶縁積層板、化粧板等に用いられてきた。これらはいずれも専ら液状または固体ポリマーとしての流動性、接着性、熱硬化性、成形性を応用したものである。
これに対して近年、レゾルシノール樹脂を多孔質化あるいは微粒子化する技術の開発が進んでいる。Pekalaらは、レゾルシノール(R)−ホルムアルデヒド(F)の加水分解・縮合反応機構と無機酸化物のゾル−ゲル反応との類似性を指摘するとともに、RF縮合体の超臨界乾燥により比表面積約700m/gのエアロゲルが得られることを見出した(非特許文献18)。そして、この多孔性のRFゲルを炭化することにより、多孔質カーボンが得られるとの報告がなされている(非特許文献19)。
さらに、関連技術として、シリカ微粒子(非特許文献20)、ポリスチレンラテックス(非特許文献21)あるいはブロックコポリマー(非特許文献22)とレゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂との複合体を調製後、これを炭化することにより細孔構造を制御した炭素材料を合成したとの報告がされている。
すなわち、レゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂を炭素源として、ポリマーの構造・形態それ自体、あるいは各種多孔体の細孔構造に樹脂を導入してできる骨格構造を炭素構造体として写し取ることにより、特異な形状や細孔構造を有する炭素材料ならびにこれを創製する技術も開発されてきている。
また最近、セチルトリメチルアンモニウムブロミド存在下で、レゾルシノール、ホルムアルデヒド、炭酸ナトリウム、エタノール、水から成る混合溶液を加熱反応させると、100nm以下の不定形のクラスター集合体を生じ、さらに、デシルトリメチルアンモニウムブロミドあるいはテトラプロピルアンモニウムブロミド存在下での同様な反応では直径1〜3μmの球状のレゾルシノール−ホルムアルデヒド重合体粒子が生成し、これを不活性ガス中で焼成すると同様サイズの球状炭素粒子が得られることが報告されている(非特許文献23)。さらに、セチルトリメチルアンモニウムブロミド存在下で、レゾルシノール、ホルムアルデヒド、水から成る混合溶液を加熱反応させると、直径20nm−2μmのレゾルシノール−ホルムアルデヒド重合体粒子が3次元的に架橋した構造体が生成し、これを不活性ガス中で焼成すると、炭素粒子が得られることも報告されている(非特許文献24)。
非水溶媒中で調製した、ハニカム構造を有するブロックポリマー集合体に予め含浸結合させたレゾルシノールとホルムアルデヒド気体を反応させてRF樹脂化した後、不活性ガス中で焼成することにより細孔直径30nmのカーボンハニカム構造体が合成されている(非特許文献25)。
分子状の鋳型を用いてナノスケールの均一な細孔を有するポーラス材料を合成する手法は、無機材料分野において初めて開発された。1992年、Mobil社は界面活性剤を鋳型として2〜8nmのハニカム状メソ細孔を有するメソボーラスシリカを創製することに成功した(非特許文献26)。その後、同様の手法により、シリカ以外の種々の金属酸化物や硫化物を骨格成分とする多種類のメソ多孔体が相次いで合成された(非特許文献27)。発明者らも、ドデシル硫酸イオンを鋳型として六方構造型希土類酸化物メソ多孔体を得ている(非特許文献28、非特許文献29)。
有機物質系についても、安息香酸のm,m’,p位を末端にアクリル基を付加したアルコキシ基で置換した扇形分子とベンゾトリイミダゾールを反応させて液晶様メソ複合体とし、ついでUV照射によりアルキル鎖を架橋後、ベンゾトリイミダゾール核をメタノール/塩酸混合溶液で溶解除去することにより、a=3.78nmの六方構造多孔体が得られている(非特許文献30)。さらに、骨骼にAlを導入したメソポーラスシリカAl−MCM−48を鋳型として、細孔構造を有するフェノール/ホルムアルヒド樹脂が合成されている(非特許文献31)。また、カチオン界面活性剤であるセチルトリメチルアンモニウムイオン集合体を鋳型とする同系の反応により、層状構造ならびにやや乱れた六方構造を有するフェノール/ホルムアルヒド高分子複合体が得られているが、多孔質化には至っていない(非特許文献32)。
さらに、前述した鋳型合成法が無機ナノチューブの合成にも応用され、酸化バナジウム(非特許文献33)、シリカ(非特許文献34)、チタニア(非特許文献35)などの酸化物系ナノチューブが相次いで報告されている。発明者らも、上述したドデシル硫酸イオンを鋳型として尿素を用いる均一沈澱法の反応条件を拡張適用することにより、希土類酸化物ナノチューブの合成に成功している(非特許文献36)。さら、二種類のノニオン性界面活性剤からなる液晶中で塩化白金酸を還元することにより、白金ナノチューブの合成にも成功している(非特許文献37)。
有機物質系についても、鋳型となる円筒状ミセルを高分子化するか架橋を導入して骨格構造を強化する方法、陽極酸化ポーラスアルミナ等の固体鋳型を用いる方法などが開発され、チューブ状高分子が合成されている。イソプレン、シンナモイルエチルメタクリル酸、t−ブチルアクリル酸の1:1:6トリブロックコポリマーでできた円筒状ミセルにUV照射後、その中心核のイソプレンをオゾン分解することにより、外径22nmおよび65nm(内径不祥)のチューブが得られている (非特許文献38)。ポリ(2−メチルオキサゾリン)(PMOXA)をAブロック、ポリ(ジメチルシロキサン)(PDMS)をBブロックとするトリブロックコポリマーを水溶液中で円筒状集合体とし、親水性のAブロック鎖部分を予め導入したメタクリレート基で架橋することにより、直径約40nmのナノチューブが作製されている(非特許文献39)。さらに、グルコースを親水基、長鎖フェノールを疎水基とする界面活性剤分子を反応させ、内径10〜15nm、外径40〜50nmの脂質ナノチューブも得られている(非特許文献40)。高分子溶液を多孔性の陽極酸化ポーラスアルミナに注入し、薄膜フィルムを孔壁面に析出させるポリスチレンやポリテトラフルオロエチレンを骨格とする外径数百nm、壁厚20−50nmのナノチューブを得たとの報告もある(非特許文献41)。
本発明者らも界面活性剤のアルキルトリメチルアンモニウムブロミドの存在下でフェノールとフルフラールを共重合することにより、チューブ状ナノ構造体を合成した(非特許文献42)。
しかし、上記の本発明者らの例を含めて、分子鋳型法により合成したチューブ状高分子を前駆体として、これを不活性ガス中で焼成することによりチューブ状カーボンを得られたとの報告はまだなされていない。
界面活性剤ミセルを鋳型として得られるメソ多孔体、および、ナノチューブの細孔径は、用いる鋳型分子の長さによってほぼ決定され、制御可能な細孔径は2nm〜6nmの範囲に限られる。このため、分子鋳型法の関連技術として界面活性剤のほかにトリメチルベンゼン等の疎水性分子を添加することにより、界面活性剤ミセルを膨潤させ、細孔径の制御範囲を拡大する方法も開発されている(非特許文献43、44)。
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本発明は、以上、紹介、列挙した有機系ポリマー粒子および炭素生成物その調製法に関する多岐にわたる研究報告、先行技術を前提従来技術として念頭に置きつつ、これらとは異なる新規な物性、形態を有する炭素材料とその合成方法を提供しようというものである。
すなわち、炭素の形状を直径10〜400nm、長さ1〜300μmのチューブ状とした、あるいは、直径50nm〜10μmのバルーン状の中空構造を有する構造とすることにより、電気的、化学的、熱的、物理的に優れた機能を特異的に発現しうる炭素粒子材料を提供しようというものである。また、これによって、化学、電子、情報、環境等の技術分野おいて大いに供され、以て、産業の発展に寄与する新規素材を提供しようとするものである。
レゾルシノール(R)−ホルムアルデヒド(F)の加水分解・縮合反応機構が無機酸化物のゾル−ゲル反応と類似していることがPekalaらにより示されて以来、RF高分子ゲルは、その特徴である多孔性と高い比表面積を生かして燃料電池の電極補助剤やカーボン前駆体等として利用されてきた。
そこで、もし、精密にナノ加工された熱硬化性高分子の形態をそのまま炭化物として写し取ることができれば、ナノカーボンの設計と合成を自在に行うことが可能となり、電極、発熱体、強化剤、吸着材、断熱材、導電材、集電体、抵抗、磁気遮蔽材、耐食性材料、多孔性吸着剤等として使用される炭素材料の高性能化・機能化・精密化を図ることが予想できる。
しかしながら、カーボン前駆体としてのRF共重合体自体をナノオーダーレベルで精密に制御し、これによって前駆体としての共重合体をチューブ状ないしはバルーン状といった中空構造とすることに成功したとの報告はまだなされていない。したがって、合成したままの状態での炭素粒子においてかかる中空構造を有してなるものはこれまで存在していない。
先に、本発明者等においては、レゾルシノール/ホルムアルデヒド共重合体を骨格とする層状あるいは層状を構成単位とする、ひも状、球状およびワイヤー状高分子を合成し、これらを焼成することにより同様な形態を有する炭素材料が得られることを見出し、特願2005−223140および特願2005−223142として出願した。しかし、その時点では高分子ナノチューブおよびこれを前駆体とするカーボンナノチューブを合成することはできなかった。
そこで、発明者は、水溶液中におけるレゾルシノールとホルムアルデヒドの反応が、有機テンプレート法で合成されるシリカ多孔体MCM−41のシリカ源であるケイ素アルコキドと類似のゾルーゲル反応を示すことから、レゾルシノール系ポリマーでも同様な鋳型効果が発揮されるとの着想のもとに、炭素前駆体となるポリマー粒子の創製を実現すべく、反応に用いる原料、触媒及び界面活性剤の種類ならびに反応条件についてさらに鋭意研究を進めた。
その結果、鋳型ミセルにカチオン性界面活性剤、触媒にアルカリを使用した条件の下で、高度に形態制御された熱硬化性ポリマー粒子が合成し得ることを知見した。とりわけ、カチオン性界面活性剤を含む反応混合物に塩基性縮合剤とアルキルベンゼン等の添加剤を加えて重合させることにより、チューブ状構造を有する熱硬化性ポリマー粒子が合成されうることを見いだした。さらに、これらを不活性雰囲気下で焼成するとその形態を反映した炭素が得られることを見出した。
本発明は、上記知見に基づいてなされたものであり、その中空状炭素粒子の製造方法の構成は、以下(1)〜(11)に記載する通りである。また、その製造方法によって製造された中空状炭素粒子の用途としては、以下(12)〜(17)に記載するものが挙げられる。
(1)芳香族環に2個以上のヒドロキシル基が置換した構造を持つフェノール類の中から選択される少なくとも1種類のモノマーと、アルデヒド類の中から選択される少なくとも1種類のモノマーを、アルキルアンモニウム塩、アルキルアミンからなる群から選択される少なくとも1種類のカチオン界面活性剤によって形成されたミセルあるいはベシクルを反応鋳型として、このミセルあるいはベシクルによる反応鋳型により、触媒として水酸化ナトリウムを使用し重合させて両モノマーの共重合体を骨格とするチューブ状ないしバルーン状中空構造を有する中空ポリマー粒子を得、この中空ポリマー粒子を不活性雰囲気下で焼成することによって直径10〜400nm、長さ1〜300μmのチューブ状、ないしは、直径50nm〜10μmのバルーン状の中空構造を有する中空状炭素粒子を得ることを特徴とする、中空状炭素粒子の製造方法。
(2)前記芳香族環に2個以上のヒドロキシル基が置換した構造を持つフェノール類がレゾルシノールであることを特徴とする、(1)に記載の中空状炭素粒子の製造方法。
(3)前記アルデヒド類がホルムアルデヒド及びフルフラールから選択される少なくとも1種であることを特徴とする、(1)又は(2)に記載の中空状炭素粒子の製造方法。
(4)前記アルキルアンモニウム塩がセチルトリメチルアンモニウムブロミドであることを特徴とする、(1)〜(3)のいずれか1項に記載の中空状炭素粒子の製造方法。
(5)前記アルキルアミンがヘキサデシルアミンであることを特徴とする、(1)〜(4)のいずれか1項に記載の中空状炭素粒子の製造方法。
(6)前記ミセルあるいはベシクルによる反応鋳型が、疎水性溶媒、あるいは両親媒性溶媒の添加によって、ミセル膜性状あるいはベシクル膜性状が調整、制御され、これによって鋳型内で生成するポリマー粒子の形態が制御されることを特徴とする、(1)〜(5)のいずれか1項に記載中空状炭素粒子の製造方法。
(7)前記疎水性溶媒が、アルキルベンゼンであることを特徴とする、(6)に記載中空状炭素粒子の製造方法。
(8)前記両親媒性溶媒が、アルコールであることを特徴とする、(6)又は(7)に記載中空状炭素粒子の製造方法。
(9)前記反応鋳型による重合工程後、不活性雰囲気で焼成するまでの間に、ポリマー粒子を回収する工程、回収されたポリマー粒子を洗浄する工程を含んでいることを特徴とする、(1)〜(8)のいずれか1項に記載中空状炭素粒子の製造方法。
(10)前記回収工程によって回収されるポリマーが、ポリマー/界面活性剤の複合体として回収され、洗浄工程によって界面活性剤が除去されることを特徴とする、(9)に記載中空状炭素粒子の製造方法。
(11)前記洗浄工程が、アルコールと酸との混合溶液を用いて行われる、(10)に記載中空状炭素粒子の製造方法。
(12)前記(1)ないし(11)の何れか1項に記載の製造方法によって製造された中空状炭素粒子を含んで成り、各種物質の分離剤、吸着剤・貯蔵剤、あるいは繊維、ゴム、フィルムあるいはプラスチック製品などの添加剤・充填財、あるいはまた、塗料、インキ、接着剤あるいは紙塗工剤などの液体製品への添加剤、電池材料、電気二重層キャパシタ材料、の多用途に使用されることを特徴とした、中空状炭素粒子からなる汎用性機能材料。
(13)その用途が各種物質の分離剤、吸着剤または貯蔵剤として供され、使用されることを特徴とした(12)に記載する中空状炭素粒子からなる汎用性機能性材料。
(14)その用途が繊維、ゴム、フィルムあるいはプラスチック製品などの添加剤として使用されることを特徴とした、(12)に記載する中空状炭素粒子からなる汎用性機能性材料。
(15)その用途が塗料、インキ、接着剤あるいは紙塗工剤などの液体製品への添加剤として使用されることを特徴とした、(12)に記載する中空状炭素粒子からなる汎用性機能性材料。
(16)その用途が電池材料として使用されることを特徴とした、(12)に記載する中空状炭素粒子からなる汎用性機能性材料。
(17)その用途が電気二重層キャパシタ材料として使用されることを特徴とした、(12)に記載する中空状炭素粒子からなる汎用性機能性材料。
本発明の炭素粒子の前駆体である中空状ポリマー粒子は、その合成方法において先に紹介した先行文献(非特許文献23)に記載された球状ポリマー粒子の合成法と類似しているところがある。しかし、同報告によるレゾルシノール−ホルムアルデヒドポリマー粒子は、セチルトリメチルアンモニウムブロミド系の反応によって得られる粒径100nm以下のクラスター集合体、ならびにデシルトリメチルアンモニウムブロミドあるいはテトラプロピルアンモニウムブロミド系の反応によって得られる直径1〜3μmの球状粒子に限られ、これを焼成して得られた炭素粒子も球状である。さらに、本発明の中空状ポリマー粒子は、もう一つの先行文献(非特許文献24)に記載されたポリマー粒子にも類似しているところがある。しかし、同報告によるレゾルシノール−ホルムアルデヒドポリマー粒子も、セチルトリメチルアンモニウムブロミド系の反応によって生成した粒径20nm−2μmの粒子が3次元的に架橋した構造体に限られ、これを焼成して得られた炭素粒子も同様な架橋体である。
これに対して、本発明は、以下に示す実施例1および実施例2の電子顕微鏡像からも明らかなように、本発明によって得られるレゾルシノール−ホルムアルデヒドポリマーは、直径10〜400nm、長さ1〜300μmのチューブ状、あるいは、直径50nm〜10μmのバルーン状中空構造を有することを特徴とする、中空状炭素粒子であることが証拠付けられており、これら2つの先行文献の報告例と本発明にかかるものとは構造的、形態的に大きな違いがある。
さらに、これら炭素粒子の前駆体ポリマー粒子の製造方法も、本発明と上記2つの先行文献とでは異なっている。すなわち、先行文献では、前駆体ポリマーを合成するために、触媒としての炭酸ナトリウムの存在下、界面活性剤と水をモル比1:3000で混合した希薄水溶液中でレゾルシノールとホルムアルデヒドの共重合反応を進めるか(非特許文献23)、または、触媒を用いずにレゾルシノールと界面活性剤を1:5×10−1〜2×10−2のモル比で混合し、反応を行っている(非特許文献24)のに対して、本発明では先行文献と同じ界面活性剤を使いつつも、触媒として水酸化ナトリウムを使用し、界面活性剤と水のモル比が1:360と相当に濃厚な溶液中で反応を進行させ、しかも反応混合物にトリメチルベンゼン等の疎水性分子とtert−ブタノール等の両親媒性分子を添加するという決定的な違いがある。
すなわち、セチルトリメチルアンモニウムブロミドという共通の界面活性剤を使用した合成プロセスであっても、得られる生成物は先行文献ではクラスター集合体であるのに対して、本発明ではチューブ状とバルーン状の構造体が得られており、双方において得られるポリマー粒子の形態が全く異なることは明らかである。
さらに、2つの先行文献では、モノマーあるいは界面活性剤濃度が希薄な反応液を用いているのに対して、本発明では、モノマーと界面活性剤をいずれも高濃度に設定し、しかも反応液にトリメチルベンゼン等の疎水性分子とtert−ブタノール等の両親媒性分子を添加することにより、界面活性剤のミセル構造あるいはベシクル構造を反映して、チューブ状もしくはバルーン状の中空状構造を有するレゾルシノール/ホルムアルデヒド共重合体が生成するものと考えられる。
このように、出発原料として用いるレゾルシノール、界面活性剤と水の混合比の大小ならびに添加剤の有無が、先行文献と本発明における生成物の形状に決定的な違いをもたらしていることは明らかである。
以上の構成によって、本発明は以下に列記するように多岐にわたる優れた作用効果が奏せられ、これにより各種分野において使用されることが期待される。
(1)これを物質分離材として用いた場合、酸・アルカリ領域において化学的に安定でかつ粒子形態・サイズが制御されたクロマトグラフィーの担体、イオン交換樹脂等への応用が期待できる。
(2)これを物質貯蔵材として用いた場合、その特異な形状により、水素等の小分子やイオンおよび薬剤等の貯蔵に効果的に働くことが期待される。
(3)これを繊維、ゴム、フィルムあるいはプラスチック製品などの添加剤として用いた場合、化学的熱的に安定でその特異な形状より、製品の改質、補強に大きく貢献できる。
(4)これを塗料、インキ、接着剤あるいは紙塗工剤などの液体製品への添加剤として用いた場合、化学的熱的に安定でその特異な形状より、製品の改質に大きく貢献できる。
(5)これを電池材料として用いた場合、粒子の特異な形状・組成より、電極材料として高性能化が期待できる。
(6)これを電気二重層キャパシタ材料として用いた場合、粒子の特異な形状・組成より、高性能化が期待できる。
この出願の発明は、以上の開示した特徴を持つものであるが、以下、発明を具体的に実施例および添付した図面に基づき、詳細に説明する。ただし、これらの実施例は、あくまでも本発明の一つの態様を開示するものであり、この実施例によって本発明が限定される趣旨ではない。すなわち、本発明のねらいとするところは2個以上のヒドロキシル基が置換した構造を持つフェノール類とアルデヒドの共重合体を主要成分として構成された、直径10〜400nm、長さ1〜300μmのチューブ状、あるいは、直径50nm〜10μmのバルーン状の形態を反映した炭素生成物を提供するところにあることは、前述したとおりである。
炭素粒子の前駆体であるポリマー粒子の構成成分と構造は、少なくとも1種類のフェノール類の中から選択されるモノマーとすくなくとも1種類のアルデヒド類との共重合体を骨格成分とする、特定寸法・形態のポリマー粒子であり、その構成成分であるフェノール類とアルデヒド類に関しても、組成的に多様な組み合わせを許容するものであることに加え、置換反応等の操作により骨格組織中に容易に他の置換基が導入されることから、多様な組み合わせを含みうるものである。
これに加えて、ミセル膜ないしはベシクル膜の性状を調整、制御するアルキルベンゼンとアルコールおよび界面活性剤においても、組成的に多様な組み合わせを許容するものである。
また、製造方法の骨子は、界面活性剤溶液中でフェノール類とアルデヒド類を少なくとも各1種類含むモノマーを混合し、塩基性縮合剤のもとで、あるいはさらにトリメチルベンゼン等の疎水性分子を添加して反応させ、特定寸法・形態のポリマー前駆体を誘導するというものであり、構造体を構築するための各段階での最適反応温度や反応混合物組成も対象とするモノマー種や用いる界面活性剤の特性によって多様に変化し、その結果、前駆体の焼成によって得られる炭素の構造・形態にも違いが現れる。
以下に示す実施例は、本発明の一実施例を示すものであるが、本発明は、この実施例によって限定されない。すなわち、本発明を構成するモノマー種や鋳型材料、および添加剤等は、実施例で示した以外にも、規定した材料に含まれうる多様な組み合わせが存在しうることを理解すべきである。
図1〜図3は、後述する実施例に示す合成の結果得られた本発明の生成物を試料とする走査型電子顕微鏡によるSEM像(図1、図2)と吸着特性、細孔分布特性(図3)を示している。
図1中、(a)のSEM像によると、本発明によって、チューブ状ポリマー粒子が合成され得ることを示しており、このチューブ状ポリマー粒子(a)を窒素雰囲気下で1000℃にて高温焼成することによって、得られた生成物は、走査型電子顕微鏡(SEM)像(b)によると、前駆体の形状・構造を反映し、前駆体と同様、チューブ状炭素粒子が合成され得ることを示している。
また、図2中、(a)、(b)は、バルーン状ポリマー粒子のSEM像を示し、図2中、(c)、(d)は、該バルーン状ポリマー粒子を不活性雰囲気下で1000℃で高温焼成することによりバルーン状炭素粒子が得られることを示しているSEM像である。これによって、本発明はチューブ状以外にもバルーン状のものも合成され、含みうることが確認された。
さらにまた、図3中、(a)は、本発明で合成されたチューブ状ないしバルーン状炭素粒子の窒素吸着等温曲線を示しており、図3中、(b)は、この粒子のBJH細孔径分布曲線を示している。これらの物性を測定した結果、本発明の炭素粒子は、各種分子を分離する等に使用し得ることを示し、特有な吸着特性、細孔分布特性を有していることが確認された。
実施例1;
レゾルシノール、水酸化ナトリウム、セチルトリメチルアンモニウムブロミド、メシチレン、tert−ブタノールおよび水2:0.25:1:1:3:360のモル比の溶液を調製した。この溶液を撹拌しながら、ホルムアルデヒドをモル比4の溶液を添加して50℃で2時間、続いて90℃で24時間反応させた。得られた固相を遠心分離、洗浄し、乾燥を行い、固体生成物を得た。さらに、その乾燥試料1gを2M塩酸5mlとエタノール45mlの混合溶液に添加し、その分散液を室温で24時間処理し、次いで、濾過分離して界面活性剤が除去された精製固体生成物を得た。得られた生成物を窒素雰囲気下で1000℃4時間焼成した。次いで、走査型電子顕微鏡によって観察した。
走査型電子顕微鏡(SEM)像より、前駆体高分子の形態は直径60〜600nmのチューブ状粒子の集合体であることが分かった(図1(a))。不活性雰囲気下、1000℃高温で焼成処理した結果、高分子の形状・構造がほぼそのまま維持され、前駆体の形状・構造を反映して安定に炭素化され、直径40〜300nmのチューブ状の状態で存在しうることが分かった(図1(b)、ならびに図4)。
実施例2;
レゾルシノール、水酸化ナトリウム、セチルトリメチルアンモニウムブロミド、メシチレン、tert−ブタノールおよび水2:0.25:1:1:4:360のモル比の溶液を調製した。この溶液を撹拌しながら、ホルムアルデヒドをモル比4の溶液を添加して50℃で2時間、続いて90℃で24時間反応させた。得られた固相を遠心分離、洗浄し、乾燥を行い、固体生成物を得た。さらに、その乾燥試料1gを2M塩酸5mlとエタノール45mlの混合溶液に添加し、その分散液を室温で24時間処理し、次いで、濾過分離して界面活性剤が除去された精製固体生成物を得た。得られた生成物を窒素雰囲気下で1000℃4時間焼成した。これを走査型電子顕微鏡によって観察した。
走査型電子顕微鏡(SEM)像より、前駆体高分子の形態は直径100nm〜4μmのバルーン状粒子の集合体であることが分かった(図2(a)、(b))。また、炭化した高分子の形態は、前駆体構造を反映していることが分かった(図2(c)、(d))。
本発明は、以上の実施例に加え、多岐にわたる実験例を積み重ね、得られたデータを整理した結果、炭素粒子も、また、その前駆体であるポリマー粒子も、チューブ状ないしバルーン状の中空構造を有していることが確認された。
その結果、本発明は、レゾルシノール系樹脂を主要成分として構成されたポリマー粒子を前駆体し、この前駆体を不活性雰囲気の下で焼成処理することにより直径10〜400nm、長さ1〜300μmのチューブ状、あるいは、直径50nm〜10μmのバルーン状の中空構造の炭素粒子を得ることに成功したものであり、その意義は極めて大であると確信する。その詳細な物性や、諸特性及び各種技術分野における作用効果に関する具体的データ等の開示、及びこれに関連して誘導される新たな技術的可能性、発展性等の研究開発は、今後の研究に待つところ大であるが、その組成と特徴的な構造からして、諸分野において優れた作用効果を奏しうるものと期待される。
すなわち、特有なプロセスによって形態制御されたチューブ状もしくはバルーン状中空状構造を有する炭素粒子の特異な形状とその細孔の微細性、あるいは分子ふるい、物質分離、小分子の貯蔵、電気伝導あるいは電気絶縁性、特定分子に対する選択的吸着特性等の各種有用な機能を有し、これら有用機能の発現によって高性能分離剤、吸着剤、物質貯蔵剤、繊維・フィルム・プラスチック製品・インキ・塗料・接着剤・紙塗工剤などへの添加剤、電池材料、キャパシタ材料など工業的に極めて重要な各種用途に供することのできる炭素を得ることに成功したものである。
2個以上のヒドロキシル基が置換した構造を持つフェノール類とアルデヒドの共重合体を主要成分として組織されたワイヤー状高分子を前駆体として得られた直径10〜400nm、長さ1〜300μmのチューブ状あるいは直径50nm〜10μmのバルーン状の炭素の製造方法は、前記実施例で具体的に開示したところであるが、これを、反応混合物の調製段階から目的物を回収するまでの段階までを実施する場合の製造方法上の反応条件を示す。
チューブ状炭素を得る場合の製造条件;
この製造条件は、直径10〜400nm、長さ1〜300μmのチューブ状炭素を製造する際の条件を具体的に示すものであり、当業者が本発明を実施する際の指針となりうる。
レゾルシノール2モルに対し、セチルトリメチルアンモニウムブロミドを0.1〜2モル好ましくは1モル、水酸化ナトリウムを0.01〜3モル好ましくは0.25モル、メシチレンを0.1〜10好ましくは1モル、tert−ブタノールを0.1〜5好ましくは3、および水を120〜1200モル好ましくは360モルを加えた溶液に、ホルムアルデヒドを1〜6モル好ましくは4モルを加え、撹拌しながら40〜100℃好ましくは50℃で1〜3時間好ましくは2時間、続いて、40〜100℃好ましくは90℃で0〜100時間好ましくは24時間重合反応させる。
得られた生成物粒子は、ポリマー/界面活性剤複合体として回収され、回収試料0.5gあたりエタノール10〜100ml好ましくは50mlを加え、20〜60℃好ましくは25℃で0〜24時間好ましくは1時間浸漬したのち、これに1〜12mol/l好ましくは5mol/lの塩酸0.5〜5ml好ましくは1mlを添加し、20〜60℃好ましくは25℃で0〜24時間好ましくは6時間攪拌して濾過分離し、この操作によって界面活性剤を分離除去し、得られた生成物を洗浄、乾燥し、試料を得る。得られた試料を不活性雰囲気下で600〜3000℃好ましくは600〜1600℃で、0.5〜12時間好ましくは6時間焼成し、目的とする炭素粒子を得ることができる。ここに、上記ポリマー/界面活性剤複合体として得られる生成物粒子は、界面活性剤を除去分離する精製操作を行うことなく、複合体のまま焼成操作に供しても、形状・構造がそのまま維持されたチューブ状炭素粒子を得ることができ、本発明は、この態様によることを含むものでありえるが、前駆形態を保持した炭素粒子を確実に得るためには、界面活性剤を除去分離する操作をおこなうほうが好ましい。
バルーン状炭素の製造条件;
レゾルシノール2モルに対し、セチルトリメチルアンモニウムブロミドを0.1〜2モル好ましくは1モル、水酸化ナトリウムを0.01〜3モル好ましくは0.25モル、メシチレンを0.1〜10好ましくは1モル、tert−ブタノールを2〜6好ましくは4、および水を120〜1200モル好ましくは360モルを加えた溶液に、ホルムアルデヒドを1〜6モル好ましくは4モルを加え、撹拌しながら40〜100℃好ましくは50℃で1〜3時間好ましくは2時間続いて、40〜100℃好ましくは90℃で0〜100時間好ましくは24時間重合反応させる。
得られるポリマー生成物は、上記と同様、ポリマー/界面活性剤複合体として回収され、回収試料0.5gあたりエタノール10〜100ml好ましくは50mlを加え、20〜60℃好ましくは25℃で0〜24時間好ましくは1時間浸漬したのち、これに1〜12mol/l好ましくは5mol/lの塩酸0.5〜5ml好ましくは1mlを添加し、20〜60℃好ましくは25℃で0〜24時間好ましくは6時間攪拌して濾過分離し、界面活性剤を分離除去し、得られる生成物を洗浄、乾燥し、試料を得ることができる。得られた試料を不活性雰囲気下で600〜3000℃好ましくは600〜1600℃で、0.5〜12時間好ましくは6時間焼成し、目的物とするバルーン状炭素粒子を得ることができる。
ここに、上記ポリマー粒子/界面活性剤複合体として得られる生成物粒子は、界面活性剤を除去分離する精製操作を行うことなく、複合体のまま焼成操作に供しても、形状・構造がそのまま維持されたバルーン状炭素粒子を得ることができるが、前駆形態を保持した炭素粒子を確実に得るためには、界面活性剤を除去分離する操作をおこなうほうが好ましい。
以上、レゾルシノール−ホルムアルデヒド系ポリマーを前駆体とする炭素生成物を得る際の反応操作と反応条件を説明したが、それ以外のレゾルシノール−アルデヒド系ポリマー粒子においても前示した反応操作、反応条件と同様の手順ないしはこれに準じた操作条件によって実施される。
すなわち、このポリマー粒子の反応混合物の調製から、最終生成物を得るまでの過程は、次のように構成される。まず、原料の選択の際には、アルキルトリメチルアンモニウムイオンと結合するフェノキシドを与えるフェノール系の中でも水に易溶であるレゾルシノールとホルムアルデヒドのように、モノマーが3次元的に重合し、界面活性剤と結合し、水(水系溶媒)に溶けやすいものを選択し、均一組成溶液から構造化を促すことが望ましい。
水酸化ナトリウムは、レゾルシノールとホルムアルデヒドの反応の触媒作用を示すと同時に、レゾルシノールのヒドロキシル基をイオン化する役割も担うものと考えられるため、アニオン化したレゾルシノールとセチルトリメチルアンモニウムブロミドの相互作用の度合いにより、ミセル形態が変化し、最終生成物の形態にも影響を与えるものと予想される。この水酸化ナトリウム量を考慮しつつ、鋳型ミセル構造あるいはベシクル構造の大きさ・形態を変化させる効果があるメシチレンのような添加剤を添加することで、微細なワイヤー状形態へ導くミセル構造が形成され、さらにtert−ブタノールのような添加剤を添加することで、そのワイヤー状ミセルがチューブ状ミセルへ相変化し、それを鋳型としてレゾルシノールとホルムアルデヒドが重合反応をした結果、チューブ状ポリマーやバルーン状ポリマー粒子が生成されるものと考えられる。つまり、水酸化ナトリウムとメシチレンおよびtert−ブタノールの量を調節することで、レゾルシノール系ポリマーのナノオーダーの形態制御が可能になるものと考えられる。つまり、水酸化ナトリウムとメシチレンおよびtert−ブタノールの量を調節することで、レゾルシノール系ポリマーのナノオーダーの形態制御が可能になるものと考えられる。
以上開示した事項を踏まえて、まず、始めにレゾルシノール、界面活性剤、水酸化ナトリウム、水から成る均一組成の溶液を調製する。この溶液にホルムアルデヒド溶液を添加することで反応開始とし、溶液全体が均一に混合されるように攪拌することが望ましい。反応温度は、仕込み溶液の粘度、最終生成物の形態、収率を考慮して設定するが、反応初期は組成を均一にするために50〜60℃の低温で、それ以降は重合体の架橋密度を上げるために80〜90℃で少なくとも1時間以上加熱することが望ましい。エタノール/塩酸処理は必要に応じて行うことが望ましい。
本発明は、炭素生成物が前述のような構造になっているため、次のような効果が期待でき、各種分野において利用され今後大いに使用され、産業の発展に寄与するものと期待される。
(1)これを物質分離材として用いた場合、酸・アルカリ領域において化学的に安定でかつ粒子形態・サイズが制御されたクロマトグラフィーの担体、イオン交換樹脂等への応用が期待できる。
(2)これを物質貯蔵材として用いた場合、その特異な形状により、水素等の小分子やイオンおよび薬剤等の貯蔵に効果的に働くことが期待される。
(3)これを繊維、ゴム、フィルムあるいはプラスチック製品などの添加剤として用いた場合、化学的熱的に安定でその特異な形状より、製品の改質、補強に大きく貢献できる。
(4)これを塗料、インキ、接着剤あるいは紙塗工剤などの液体製品への添加剤として用いた場合、化学的熱的に安定でその特異な形状より、製品の改質に大きく貢献できる。
(5)これを電池材料として用いた場合、粒子の特異な形状・組成より、電極材料として高性能化が期待できる。
(6)これを電気二重層キャパシタ材料として用いた場合、粒子の特異な形状・組成より、高性能化が期待できる。
本発明のチューブ状のポリマー粒子およびその炭化物の各走査型電子顕微鏡によるSEM観察像。図中、(a)は前駆体であるチューブ状ポリマー粒子のSEM像。(b)は得られたチューブ状炭素粒子のSEM像。 本発明のバルーン状ポリマー粒子とこれを不活性雰囲気下で焼成し手得られたチューブ状炭化粒子の走査型電子顕微鏡によるSEM像。図中、(a)、(b)は前駆体であるバルーン状ポリマー粒子のSEM像。(c)、(d)は得られたバルーン状炭素粒子のSEM像。 本発明のチューブ状炭素粒子の吸着特性、並びに細孔分布特性を示す窒素吸脱着等温曲線図と細孔径分布曲線図。図中、(a)は実施例1で得られた炭素の窒素吸脱着等温曲線。(b)は実施例1で得られた炭素のBJH細孔径分布曲線。 tert−BuOH3.0モル添加の下で重合して得られたチューブ状ポリマー粒子を1000℃不活性雰囲気で焼成処理することによって得られた炭素粒子(チューブ状)の走査型顕微鏡によるSEM像。

Claims (11)

  1. 香族環に2個以上のヒドロキシル基が置換した構造を持つフェノール類の中から選択される少なくとも1種類のモノマーと、アルデヒド類の中から選択される少なくとも1種類のモノマーを、アルキルアンモニウム塩、アルキルアミンからなる群から選択される少なくとも1種類のカチオン界面活性剤によって形成されたミセルあるいはベシクルを反応鋳型として、このミセルあるいはベシクルによる反応鋳型により、触媒として水酸化ナトリウムを使用し重合させて両モノマーの共重合体を骨格とするチューブ状ないしバルーン状中空構造を有する中空ポリマー粒子を得、この中空ポリマー粒子を不活性雰囲気下で焼成することによって直径10〜400nm、長さ1〜300μmのチューブ状、ないしは、直径50nm〜10μmのバルーン状の中空構造を有する中空状炭素粒子を得ることを特徴とする、中空状炭素粒子の製造方法。
  2. 前記芳香族環に2個以上のヒドロキシル基が置換した構造を持つフェノール類がレゾルシノールであることを特徴とする、請求項1に記載の中空状炭素粒子の製造方法。
  3. 前記アルデヒド類がホルムアルデヒド及びフルフラールから選択される少なくとも1種であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の中空状炭素粒子の製造方法。
  4. 前記アルキルアンモニウム塩がセチルトリメチルアンモニウムブロミドであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の中空状炭素粒子の製造方法。
  5. 前記アルキルアミンがヘキサデシルアミンであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の中空状炭素粒子の製造方法。
  6. 前記ミセルあるいはベシクルによる反応鋳型が、疎水性溶媒、あるいは両親媒性溶媒の添加によって、ミセル膜性状あるいはベシクル膜性状が調整、制御され、これによって鋳型内で生成するポリマー粒子の形態が制御されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載中空状炭素粒子の製造方法。
  7. 前記疎水性溶媒が、アルキルベンゼンであることを特徴とする、請求項に記載中空状炭素粒子の製造方法。
  8. 前記両親媒性溶媒が、アルコールであることを特徴とする、請求項6又は7に記載中空状炭素粒子の製造方法。
  9. 前記反応鋳型による重合工程後、不活性雰囲気で焼成するまでの間に、ポリマー粒子を回収する工程、回収されたポリマー粒子を洗浄する工程を含んでいることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載中空状炭素粒子の製造方法。
  10. 前記回収工程によって回収されるポリマーが、ポリマー/界面活性剤の複合体として回収され、洗浄工程によって界面活性剤が除去されることを特徴とする、請求項に記載中空状炭素粒子の製造方法。
  11. 前記洗浄工程が、アルコールと酸との混合溶液を用いて行われる、請求項10に記載中空状炭素粒子の製造方法。
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