JP5154196B2 - 回路基板検査装置 - Google Patents

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Description

本発明は、回路基板に形成された配線パターンの良否を検査する回路基板検査装置に関するものである。
この種の回路基板検査装置として、下記の特許文献1に開示された回路基板検査装置が知られている。この回路基板検査装置では、回路基板(回路板)の一方の面に独立パターンとして形成されている複数の配線パターン(接続導体)の良否を検査するにあたって、複数の配線パターンと対向してその各々との間で静電容量をもつ共通電極板(導電プレート)を回路基板の他方の面側に配置し、配線パターンを一つずつ選択し、その選択された配線パターンと共通電極板との間の静電容量を測定し、その静電容量が基準値の範囲内であれば短絡なし、静電容量が基準値の範囲を超えているときには隣接の配線パターンと短絡ありと判別している。
特公平4−17394号公報(第7頁、第1図)
ところが、従来の回路基板検査装置には、以下の課題が存在している。すなわち、この回路基板検査装置では、配線パターンを一つずつ選択して静電容量を測定し、測定した静電容量に基づいて良否を判別するため、検査に要する時間が長時間化するという解決すべき課題が存在している。この課題を解決する方法として、複数の配線パターンに検査プローブを同時に接触させて、各配線パターンと共通電極板との間の静電容量を同時に測定する方法も考えられる。しかしながら、この方法では、各配線パターンと共通電極板との間の静電容量が互いに相違していることに起因して、各検査プローブで検出される信号が位相の異なる信号となっており、かつ各検査プローブ間には浮遊容量および各配線パターン間の寄生容量が存在していることから、各浮遊容量等を介して検査プローブ相互間に信号が流れる現象が発生し、この現象により、各配線パターンと共通電極板との間の静電容量を正確に測定できない。このため、この方法には、静電容量に基づく配線パターンの検査精度が低下するという課題が存在している。
本発明は、上記の課題を解決すべくなされたものであり、検査精度を低下させることなく検査に要する時間を短縮し得る回路基板検査装置を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載の回路基板検査装置は、回路基板の一方の面に沿って配設される共通電極板と、検査信号を生成して前記共通電極板に印加する信号印加部と、別個独立して移動可能に構成されて、前記回路基板に形成された複数の配線パターンのうちの任意の1つの配線パターンにおける当該回路基板の他方の面に露出する部位にそれぞれ接触可能なn(nは2以上の整数)個の検査プローブと、前記n個の検査プローブにそれぞれ一対一で対応するn個の演算増幅器を有して、当該n個の演算増幅器の各反転入力端子に前記対応する検査プローブがそれぞれ接続されると共に当該n個の演算増幅器の各非反転入力端子が共通の基準電位に接続された状態において、当該n個の検査プローブが接触しているn個の前記配線パターンの静電容量を検出する容量検出部と、前記検出された静電容量に基づいて前記n個の配線パターンの良否を判別する処理部とを備えている。
また、請求項2記載の回路基板検査装置は、請求項1記載の回路基板検査装置において、前記信号印加部は、周波数の異なる2種以上の前記検査信号を生成して前記共通電極板に同時に印加する。
また、請求項3記載の回路基板検査装置は、請求項1または2記載の回路基板検査装置において、前記n個の検査プローブを移動させる移動部と、前記複数の配線パターンにおける前記検査プローブとの接触部位の位置情報が記憶された記憶部とを備え、前記処理部は、前記記憶部に記憶されている前記位置情報に基づいて前記移動部を制御して前記各検査プローブを前記各配線パターンにおける前記接触部位に移動させる。
請求項1記載の回路基板検査装置では、n個の検査プローブが容量検出部における一対一で対応するn個の演算増幅器の反転入力端子にそれぞれ接続されると共に、各演算増幅器の非反転入力端子が共通の基準電位に接続されているため、各演算増幅器のイマジナリーショートにより、反転入力端子に接続されたすべての検査プローブは同電位(基準電位)となっている。したがって、この回路基板検査装置によれば、すべての検査プローブを回路基板に形成された各配線パターンに同時に接続して、これら配線パターンに対する検査を同時に実行することで検査時間の短縮を図ることができると共に、この際にも、各検査プローブ間に存在する浮遊容量や、各検査プローブが接触している各配線パターン間に存在する寄生容量の影響を受けることなく、各配線パターンと共通電極板との間に形成される静電容量の容量値に基づいて、各配線パターンに対する検査を精度よく実行することができる。
請求項2記載の回路基板検査装置では、信号印加部は、周波数の異なる2種以上の検査信号を生成して共通電極板に同時に印加する。したがって、この検査装置によれば、容量検出部において、面積の小さな配線パターンと接触する検査プローブが接続された演算増幅器の出力信号に基づいてこの配線パターンについての静電容量を検出するときには周波数の高い検査信号を使用し、一方、面積の大きな配線パターンと接触する検査プローブが接続された演算増幅器の出力信号に基づいてこの配線パターンについての静電容量を検出するときには周波数の低い検査信号を使用することができるため、共通電極板との間に形成される各配線パターンの静電容量の容量値をより正確に検出できる結果、回路基板の各配線パターンに対する検査の精度をさらに高めることができる。
請求項3記載の回路基板検査装置によれば、記憶部に記憶されている各配線パターンについての接触部位の位置情報に基づいて処理部が移動部を制御して各検査プローブを検査対象となる配線パターンの接触部位に移動させて接触させるため、回路基板に形成された複数の配線パターンに対して、高速で、かつ高精度な検査を自動で実施することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明に係る回路基板検査装置の最良の形態について説明する。
最初に、回路基板検査装置1(以下、「検査装置1」ともいう)について、図面を参照して説明する。
検査装置1は、図1に示すように、共通電極板2、絶縁板3、信号印加部4、n(nは2以上の整数)個の検査プローブ5(本例では一例として検査プローブ5a,5b,5c,5dの4個。特に区別しないときには「検査プローブ5」ともいう)、移動部6、容量検出部7、記憶部8、処理部9および出力部10を備え、回路基板11に形成されている複数の配線パターン12に対する検査を実行可能に構成されている。本例では一例として、同図に示すように、4つの配線パターン12が形成された回路基板11、具体的には、上面(本発明における他方の面)に3つの配線パターン12a,12b,12cが形成され、かつ上面から下面(本発明における一方の面)に亘って1つの配線パターン12dが形成された回路基板11を例に挙げて説明する。
共通電極板2および絶縁板3は、図1に示すように、一例として同じ平面形状に形成されて互いに積層されている。また、絶縁板3は全体が均一な厚みに形成されている。回路基板11は、検査時には、その下面が絶縁板3の表面(同図中の上面)に密着するように配置される。
信号印加部4は、図1に示すように、所定の周波数f1の交流信号である検査信号Sc1を生成して、共通電極板2に印加する。検査プローブ5は、回路基板11の上面に露出する配線パターン12の所定部位に接触可能に配設されている。移動部6は、対応する検査プローブ5a,5b,5c,5dにそれぞれ連結された検査プローブ5と同数の移動アーム21a,21b,21c,21d(以下、特に区別しないときには「移動アーム21」ともいう)を備えている。また、移動部6は、処理部9の制御下で各移動アーム21を駆動することにより、各検査プローブ5を回路基板11に形成されている複数の配線パターン12のうちの任意の配線パターン12における検査プローブとの接触部位(配線パターン12における回路基板11の他方の面に露出する部位に規定された接触部位)に接触させる。
容量検出部7は、図1,2に示すように、n個(検査プローブ5と同数)の演算増幅器(オペアンプ)31a,31b,31c,31d(以下、特に区別しないときには「演算増幅器31」ともいう)、n個の帰還回路32a,32b,32c,32d(本例では一例として帰還用抵抗(以下、特に区別しないときには「帰還回路32」ともいう))、n個の同期検波回路33a,33b,33c,33d(以下、特に区別しないときには「同期検波回路33」ともいう)、n個のバンドパスフィルタ34a,34b,34c,34d(以下、特に区別しないときには「フィルタ34」ともいう)、およびn個の位相比較回路35a,35b,35c,35d(以下、特に区別しないときには「位相比較回路35」ともいう)を備えている。
具体的には、各演算増幅器31a,31b,31c,31dは、対応する帰還回路32a,32b,32c,32dが反転入力端子と出力端子との間に接続され、かつ非反転入力端子が共通の基準電位Vr(本例では一例としてグランド電位)に接続され、かつ対応する検査プローブ5a,5b,5c,5dがケーブルなど(不図示)を介して反転入力端子に接続されて、反転増幅回路として構成されている。各同期検波回路33a,33b,33c,33dは、対応する演算増幅器31a,31b,31c,31dに接続されて、対応する演算増幅器31a,31b,31c,31dの出力信号S2a,S2b,S2c,S2d(以下、特に区別しないときには「出力信号S2」ともいう)を検査信号Sc1で同期検波する。各バンドパスフィルタ34a,34b,34c,34dは、対応する同期検波回路33a,33b,33c,33dに接続されて、対応する同期検波回路33a,33b,33c,33dの出力信号に含まれている検査信号Sc1の周波数f1を中心とする所定の周波数帯域の信号を選択的に通過させる。各位相比較回路35a,35b,35c,35dは、対応するバンドパスフィルタ34a,34b,34c,34dに接続されて、対応するバンドパスフィルタ34a,34b,34c,34dの出力信号および検査信号Sc1の位相差を検出して、この位相差に応じてレベルが変化する(一例として、位相差の増加・減少に応じてレベルが増加・減少する)直流信号S3a,S3b,S3c,S3d(以下、特に区別しないときには「直流信号S3」ともいう)を出力する。
すなわち、演算増幅器31a、同期検波回路33a、バンドパスフィルタ34aおよび位相比較回路35aは、1つの直流信号S3aを出力するための1つの容量検出回路7aを構成する。同様にして、演算増幅器31b、同期検波回路33b、バンドパスフィルタ34bおよび位相比較回路35bは、1つの直流信号S3bを出力するための他の1つの容量検出回路7bを構成し、また演算増幅器31c、同期検波回路33c、バンドパスフィルタ34cおよび位相比較回路35cは、1つの直流信号S3cを出力するための他の1つの容量検出回路7cを構成し、また演算増幅器31d、同期検波回路33d、バンドパスフィルタ34dおよび位相比較回路35dは、1つの直流信号S3dを出力するための他の1つの容量検出回路7dを構成する。また、これらの4つの容量検出回路7a〜7dは、各演算増幅器31、各同期検波回路33、各バンドパスフィルタ34、および各位相比較回路35がそれぞれ同一の構成に形成されている結果、共に同一に構成されている。
この場合、共通電極板2への検査信号Sc1の印加時において、各演算増幅器31a,31b,31c,31dから出力される出力信号S2a,S2b,S2c,S2dの検査信号Sc1に対する位相差は、各検査プローブ5と容量検出部7との間の抵抗値成分(主として各検査プローブ5を容量検出部7に接続するためのケーブルの抵抗値)と相俟って、対応する検査プローブ5a,5b,5c,5dが接触している配線パターン12と共通電極板2との間に形成されている静電容量の容量値に応じて変化する(具体的には、容量値が小さくなる程、位相差は大きくなる)。したがって、各位相比較回路35a,35b,35c,35dから出力される直流信号S3a,S3b,S3c,S3dのレベルは、検査プローブ5a,5b,5c,5dが接触している配線パターン12と共通電極板2との間に形成されている静電容量の容量値を示すものとなることから、容量検出部7は、検査プローブ5a,5b,5c,5dが接触している配線パターン12と共通電極板2との間に形成されている静電容量の容量値を実質的に検出することになる。
記憶部8は、ROMやRAMなどの半導体メモリで構成されて、処理部9の動作を規定するための動作プログラム、直流信号S3のレベルに対する判定データ(一例として上限値Duおよび下限値Dl)、および回路基板11の各配線パターン12a〜12dに規定された複数の接触部位についての位置情報Dpが記憶されている。なお、判定データは、すべての配線パターン12において断線や短絡の発生していない良品の回路基板11を検査装置1で複数枚検査して得られた配線パターン12毎の直流信号S3のレベルに基づいて決定されており、回路基板11が良品であるときにこの回路基板11に形成された各配線パターン12についての直流信号S3のレベルの上限値が上限値Duであり、下限値が下限値Dlである。この場合、一部の配線パターン12間に短絡が発生している不良品としての回路基板11では、この配線パターン12についての静電容量が良品の場合よりも増加し、これに伴い、この配線パターン12について測定された直流信号S3のレベルが下限値Dlを下回る。一方、一部の配線パターン12に断線が発生している不良品としての回路基板11では、この配線パターン12についての静電容量が良品の場合よりも減少し、これに伴い、この配線パターン12について測定された直流信号S3のレベルが上限値Duを超える。したがって、各配線パターン12についての直流信号S3のレベルと、判定データとを比較することにより、回路基板11の配線パターン12に断線や短絡が発生しているか否かの検査が可能となっている。
処理部9は、一例としてn個のA/D変換器およびCPU(いずれも図示せず)を備えて構成されている。また、処理部9では、各A/D変換器が、対応する直流信号S3をディジタルデータに変換し、CPUが、記憶部8に記憶されている動作プログラムに従って作動して、この変換されたディジタルデータに基づいて回路基板11に対する検査処理を実行する。出力部10は、一例として表示装置で構成されて、処理部9が実行した検査処理の結果を出力(表示)する。
次に、検査装置1による回路基板11に対する検査動作について説明する。なお、検査対象となる回路基板11は、図1,2に示すように絶縁板3上に予め配置されているものとする。また、この状態において、絶縁板3の表面に配設された回路基板11の各配線パターン12a,12b,12c,12dと、共通電極板2との間には、図2に示すように、各配線パターン12a,12b,12c,12dの面積および位置(共通電極板2からの距離)に応じた容量値の静電容量C1,C2,C3,C4が形成される。
検査装置1の作動状態において、信号印加部4は、検査信号Sc1を生成して、共通電極板2に印加する。また、容量検出部7は、各演算増幅器31の反転入力端子に入力される電圧に基づく直流信号S3の生成を開始する。処理部9は、この状態において、回路基板11に対する検査処理を開始する。この検査処理では、処理部9は、まず、記憶部8から検査対象とするn個(本例では4個)の配線パターン12についての接触部位の位置情報Dpを読み出し、読み出した位置情報Dpに基づいて移動部6を制御して各移動アーム21を駆動させて、n個の検査プローブ5を検査対象とするn個の配線パターン12上に規定された接触部位に移動させて接触させる。一例として、図1,2に示すように、検査プローブ5a,5b,5c,5dが、配線パターン12a,12b,12c,12dにそれぞれ接触させられたものとする。この状態において、隣接する検査プローブ5相互間には浮遊容量が存在した状態となる。本例では、発明の理解を容易にするため、一例として、隣接する検査プローブ5a,5b間に浮遊容量C5が存在し、隣接する検査プローブ5b,5c間に浮遊容量C6が存在し、隣接する検査プローブ5c,5d間に浮遊容量C7が存在している状態であるものとする。
各検査プローブ5の配線パターン12との接触が完了した状態では、信号印加部4から共通電極板2に対して供給されている検査信号Sc1は、静電容量C1を介して配線パターン12aに伝達され、さらに検査プローブ5aを介して演算増幅器31aに入力される。同様にして、検査信号Sc1は、静電容量C2、配線パターン12bおよび検査プローブ5bを介して演算増幅器31bに入力され、また静電容量C3、配線パターン12cおよび検査プローブ5cを介して演算増幅器31cに入力され、また静電容量C4、配線パターン12dおよび検査プローブ5dを介して演算増幅器31dに入力される。容量検出部7では、4つの容量検出回路7a〜7dが同時に作動して、それぞれ直流信号S3a〜S3dを出力する。この場合、隣接する検査プローブ5間には、図2に示すように、浮遊容量C5,C6,C7が存在し、また各検査プローブ5a〜5dが接触している各配線パターン12a〜12d間には、寄生容量C8,C9,C10が存在しているが、容量検出部7の入力段としての各演算増幅器31の非反転入力端子は基準電位Vr(グランド電位)に接続されて、各演算増幅器31ではいわゆる「イマジナリーショート」によって反転入力端子と非反転入力端子との間の電位差がほぼゼロになるため、非反転入力端子の電位も基準電位Vrとなる。これにより、すべての検査プローブ5の電位が同電位(基準電位Vr)となる結果、浮遊容量C5,C6,C7や寄生容量C8,C9,C10の存在下においても、この浮遊容量C5〜C7や寄生容量C8〜C10を介して各検査プローブ5間に電気信号が流れる事態が回避される。したがって、同時に作動している状況下であっても、4つの容量検出回路7a〜7dは、それぞれ対応する配線パターン12a,12b,12c,12dに静電容量C1,C2,C3,C4を介して共通電極板2から流れ込む検査信号Sc1を正確に入力して、この入力した検査信号Scと、信号印加部4から直接入力した検査信号Sc1との位相差に応じたレベルの直流信号S3a〜S3dを出力する。
次いで、処理部9が、容量検出部7から入力した各直流信号S3a〜S3dをディジタルデータに変換し、記憶部8から読み出した検査対象としている4つの配線パターン12についての判定データ(上限値Duおよび下限値Dl)と比較する。この場合、上記したように、容量検出部7から出力される各直流信号S3a〜S3dのレベルは、検査プローブ5a,5b,5c,5dが接触している配線パターン12と共通電極板2との間に形成されている静電容量C1,C2,C3,C4の容量値を示すものである。このため、検査対象の配線パターン12が、隣接する他の配線パターン12と短絡している異常状態のとき(不良のとき)には、共通電極板2との間に形成される静電容量Cが正常状態のとき(良のとき)と比較して大きくなるため、この検査対象の配線パターン12についての直流信号S3のレベルは、判定データの下限値Dl未満の値となる。また、検査対象の配線パターン12が、断線している異常状態のとき(不良のとき)には、共通電極板2との間に形成される静電容量Cが正常状態のときと比較して小さくなるため、この検査対象の配線パターン12についての直流信号S3のレベルは、判定データの上限値Duを超える値となる。一方、検査対象の配線パターン12が、短絡や断線などしていない正常状態のとき(良のとき)には、共通電極板2との間に形成される静電容量Cは、良品の回路基板11における配線パターン12の静電容量が含まれる所定の範囲内の静電容量となるため、この検査対象の配線パターン12についての直流信号S3のレベルは、判定データの下限値Dl以上で、かつ上限値Du以下の範囲内の値となる。
したがって、処理部9は、検査対象の配線パターン12についての直流信号S3のレベルが判定データの下限値Dl未満の値のときには、この配線パターン12に短絡が発生していると判別し、判定データの上限値Duを超える値のときには、この配線パターン12に断線が発生していると判別し、判定データの下限値Dl以上で、かつ上限値Du以下の範囲内の値のときには正常であると判別して、その判別結果を配線パターン12の識別符号に対応させて記憶部8に記憶させる。最後に、処理部9は、記憶部8に記憶させた各配線パターン12a〜12dについての判別結果(検査結果)を出力部10に出力(表示)させる。これにより、検査装置1による回路基板11に対する検査処理が完了する。
このように、この検査装置1では、すべての検査プローブ5が容量検出部7における一対一で対応する演算増幅器31の反転入力端子に接続されると共に、この演算増幅器31の非反転入力端子が共通の基準電位Vrに接続されているため、各演算増幅器31のイマジナリーショートにより、反転入力端子に接続されたすべての検査プローブ5は同電位(非反転入力端子の電位(基準電位Vr))となっている。したがって、この検査装置1によれば、すべての検査プローブ5a〜5dを回路基板11に形成された各配線パターン12a〜12dに同時に接続して、これら配線パターン12に対する検査を同時に実行することで検査時間の短縮を図ることができると共に、この際にも、各検査プローブ5間に存在する浮遊容量C5〜C7や、各検査プローブ5a〜5dが接触している各配線パターン12a〜12d間に存在する寄生容量C8,C9,C10の影響を受けることなく、各配線パターン12と共通電極板2との間に形成される静電容量C1〜C4の容量値に基づいて、各配線パターン12に対する検査を精度よく実行することができる。
また、この検査装置1では、処理部9が、記憶部8に記憶されている各配線パターン12についての接触部位の位置情報Dpに基づいて移動部6を制御して各検査プローブ5を検査対象となる配線パターン12の接触部位に移動させて接触させる。したがって、回路基板11に形成された複数の配線パターン12に対して、高速で、かつ高精度な検査を自動的に実施することができる。
なお、本発明は、上記の構成に限定されない。例えば、上記した検査装置1では、共通電極板2に対して信号印加部4から1種類の検査信号Sc1(周波数f1)を供給する構成を採用したが、例えば、共通電極板2と各配線パターン12との間に形成される静電容量C1〜C4の容量値が大きく異なっているときには、容量値が小さい配線パターン12に対する検査信号の周波数は高くし、かつ容量値が大きな配線パターン12に対する検査信号の周波数は低くするのが好ましい。例えば、図1,2に示すように、回路基板11の上面から下面に亘って形成された配線パターン12dや、回路基板11の上面にのみ形成されている配線パターン12であっても、配線パターン12bのように面積の大きな配線パターンについては周波数の低い検査信号で検査し、他の配線パターン12a,12cのように面積の小さな配線パターンについては周波数の高い検査信号で検査するのが好ましい。
このため、図1,3に示す検査装置1Aのように、周波数f1の検査信号Sc1と共に周波数f2(>f1)の検査信号Sc2を同時に生成して共通電極板2に印加する信号印加部4Aと、面積の小さな配線パターン12a,12cと接触する検査プローブ5a,5cが接続される容量検出回路7a,7cでは検査信号Sc1(周波数f1)を用いて同期検波および位相比較を実行し、かつ面積の大きな配線パターン12b,12dと接触する検査プローブ5b,5dが接続される容量検出回路7b,7dでは検査信号Sc2(周波数f2)を用いて同期検波および位相比較を実行する容量検出部7Aとを備えた構成とすることもできる。なお、検査装置1における対応する各構成要素と同一の機能を有する検査装置1Aの各構成要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。また、各容量検出回路7を構成するフィルタ34は、同期検波回路33および位相比較回路35で使用する周波数に対応したものを使用する。この検査装置1Aによれば、面積に応じて適切な周波数の検査信号を各配線パターン12に供給できるため、共通電極板2との間に形成される各配線パターン12の静電容量の容量値がより正確に反映された直流信号S3を容量検出部7Aにおいて生成することができ、この直流信号S3に基づいて、回路基板11の各配線パターン12に対する検査の精度をさらに高めることができる。さらに、図示はしないが、各配線パターンについての静電容量の容量値が広範囲に亘る回路基板に対しては、周波数が異なる3種以上の検査信号を発生可能な信号印加部を使用して、共通電極板2に印加させる構成を採用することもできる。
また、上記の例では、回路基板11に形成されたすべての配線パターン12に対して同時に検査プローブ5を接触させて、すべての配線パターン12についての検査を同時に実行する構成を採用したが、検査プローブ5の数(n個)を超える数の配線パターン12が形成されている回路基板11に対しても検査装置1を適用できるのは勿論である。この場合には、n個の検査プローブ5を同数の配線パターン12に同時に接触させて、これらの配線パターン12に対する検査を実行した後、残りの配線パターン12のうちのn個の配線パターン12にn個の検査プローブ5を移動させて接触させて検査するという工程を繰り返し実行する。これにより、検査プローブ5の数(n個)を超える数の配線パターン12が形成されている回路基板11に対しても、配線パターン12を1つずつ検査する構成と比較して大幅な検査時間の短縮を図りつつ、検査精度も十分に向上させることができる。
検査装置1,1Aの構成図である。 図1における回路基板11のW−W線断面図、および容量検出部7の構成図である。 図1における回路基板11のW−W線断面図、および容量検出部7Aの構成図である。
符号の説明
1,1A 検査装置
2 共通電極板
4,4A 信号印加部
5 検査プローブ
6 移動部
7,7A 容量検出部
8 記憶部
9 処理部
11 回路基板
12 配線パターン
31 演算増幅器
C1,C2,C3,C4 静電容量
Dp 位置情報
Sc1,Sc2 検査信号
Vr 基準電位

Claims (3)

  1. 回路基板の一方の面に沿って配設される共通電極板と、
    検査信号を生成して前記共通電極板に印加する信号印加部と、
    別個独立して移動可能に構成されて、前記回路基板に形成された複数の配線パターンのうちの任意の1つの配線パターンにおける当該回路基板の他方の面に露出する部位にそれぞれ接触可能なn(nは2以上の整数)個の検査プローブと、
    前記n個の検査プローブにそれぞれ一対一で対応するn個の演算増幅器を有して、当該n個の演算増幅器の各反転入力端子に前記対応する検査プローブがそれぞれ接続されると共に当該n個の演算増幅器の各非反転入力端子が共通の基準電位に接続された状態において、当該n個の検査プローブが接触しているn個の前記配線パターンの静電容量を検出する容量検出部と、
    前記検出された静電容量に基づいて前記n個の配線パターンの良否を判別する処理部とを備えている回路基板検査装置。
  2. 前記信号印加部は、周波数の異なる2種以上の前記検査信号を生成して前記共通電極板に同時に印加する請求項1記載の回路基板検査装置。
  3. 前記n個の検査プローブを移動させる移動部と、
    前記複数の配線パターンにおける前記検査プローブとの接触部位の位置情報が記憶された記憶部とを備え、
    前記処理部は、前記記憶部に記憶されている前記位置情報に基づいて前記移動部を制御して前記各検査プローブを前記各配線パターンにおける前記接触部位に移動させる請求項1または2記載の回路基板検査装置。
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