JP5149316B2 - タイヤ用ゴム組成物及び空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、タイヤ用ゴム組成物、及びそれを用いた空気入りタイヤに関する。
近年、石油資源の枯渇、転がり抵抗の低減、環境への配慮等の観点から、天然ゴム等を主成分とするタイヤトレッド用ゴム組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、ゴム成分の主成分として天然ゴム(NR)を用いると、例えば、(キャップ)トレッド用としてはウェットグリップ性能の点で従来のスチレンブタジエンゴム(SBR)などを用いたトレッドよりも劣るという問題がある。このため、エポキシ化天然ゴム(ENR)をタイヤトレッドに用いてウェットグリップ性能を向上するとともに、石油資源の枯渇への対応やCO排出量の削減に積極的に取り組みつつある。
このように、ENRの使用によって(キャップ)トレッド用としては良好なウェットグリップ性能は得られるものの、従来のSBR系のトレッドに比較して、特に高性能(高扁平)タイヤ、乗用車でも高荷重車両用のタイヤに用いた場合、耐摩耗性の点で更なる改善が求められている。
また、(キャップ)トレッド用としては低燃費性とウェットグリップ性能を両立できる点から、補強用充填剤としてシリカが使用されているが、ENRを所定量以上含むゴム中でシリカを良好に分散することは非常に困難であり、特に微粒子シリカであればなおさらである。また、シリカ配合では、シリカの分散性などの点から、シランカップリング剤が通常使用されているが、メルカプト基を有するものは、反応性が高く高性能であるが、スコーチタイムがかなり短くなり、タイヤ工業で実用的に使用することは非常に困難である。
一方、従来より、タイヤのサイドウォールやベーストレッドには、優れた引張り強さ、引き裂き強さを示すNR、耐屈曲亀裂成長性に改善効果を示すブタジエンゴム(BR)等をブレンドしたゴム成分に、補強用充填剤としてカーボンブラックを配合したゴム組成物が使用されてきたが、近年トレッドと同様、低燃費化が要求されている。
このため、カーボンブラックの大半、場合によってはすべてをシリカなどの白色充填剤に置換することが検討されている。しかし、白色充填剤に置換すると、カーボンブラックに比べて分散性が低下する場合が多く、破壊エネルギー(引張強度×破断伸び)を充分に確保しにくくなるため、耐クラック性及び耐屈曲亀裂成長性が低下するという問題がある。また、石油資源の枯渇、CO排出規制の強化を考慮すると、カーボンブラックだけでなく、BR等の合成ゴムについてもENRなどの石油外資源のゴム成分に置換し、タイヤにおける石油外資源の使用比率を高めることが望ましい。
この点に関し、特許文献2〜3には、NR及びENRにシリカを配合し、石油外資源の含有比率を高めるとともに、良好な耐屈曲亀裂性能、引き裂き強度を有するサイドウォール用ゴム組成物が開示されている。しかし、耐クラック性、耐屈曲亀裂成長性などについて、未だ改善の余地があり、特に高性能タイヤ用途には更なる改善が望まれている。
特開2003−64222号公報 特開2006−70093号公報 特開2007−56205号公報
本発明は、前記課題を解決し、シリカの分散性、加工性などの種々の性能に優れたタイヤ用ゴム組成物を提供することを目的とする。具体的には、良好な転がり抵抗特性と耐摩耗性を高次元で両立できるとともに、ウェットグリップ性能、ドライグリップ性能にも優れたトレッド用ゴム組成物、並びに転がり抵抗特性、耐クラック性及び耐屈曲亀裂成長性をバランス良く改善したサイドウォール又はベーストレッド用ゴム組成物を提供することを目的とする。また、これらのゴム組成物を用いた空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明者等は、耐摩耗性、耐クラック性、耐屈曲亀裂成長性やシリカの分散性が問題となり易いエポキシ化天然ゴムとシリカとを含む配合系において、特定値以上のCTAB比表面積及びBET比表面積を有するシリカと、メルカプト基を有するシランカップリング剤とを併用することで、該微粒子シリカの良好な分散性と耐スコーチ性を両立できることを見出し、本発明を完成した。
本発明は、エポキシ化天然ゴム、シリカ及びシランカップリング剤を含み、上記ゴム成分100質量%中のエポキシ化天然ゴムの含有量は、15質量%以上であり、上記シリカは、CTAB比表面積が180m/g以上、BET比表面積が185m/g以上であり、上記シランカップリング剤は、メルカプト基を有するものであるタイヤ用ゴム組成物に関する。
上記シリカは、アグリゲートサイズが30nm以上であることが好ましい。
上記シランカップリング剤は、下記一般式(1)で示される結合単位Aと下記一般式(2)で示される結合単位Bとの合計量に対して、結合単位Bを1〜70モル%の割合で共重合したものであることが好ましい。
Figure 0005149316
Figure 0005149316
(式中、x、yはそれぞれ1以上の整数である。Rは水素、ハロゲン、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基若しくはアルキレン基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基若しくはアルケニレン基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルキニル基若しくはアルキニレン基、又は該アルキル基若しくは該アルケニル基の末端の水素が水酸基若しくはカルボキシル基で置換されたものを示す。Rは水素、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキレン基若しくはアルキル基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニレン基若しくはアルケニル基、又は分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルキニレン基若しくはアルキニル基を示す。RとRとで環構造を形成してもよい。)
上記ゴム組成物は、トレッド、サイドウォール又はベーストレッドに使用されることが好ましい。
本発明はまた、上記ゴム組成物を用いた空気入りタイヤに関する。
本発明によれば、特定量のエポキシ化天然ゴムと、特定値以上のCTAB比表面積及びBET比表面積を有するシリカと、メルカプト基を有するシランカップリング剤とを含むタイヤ用ゴム組成物であるので、シリカの分散性、加工性などの種々の性能に優れている。このため、(キャップ)トレッドに使用すると、転がり抵抗特性と耐摩耗性を高次元で両立できるとともに、優れたウェットグリップ性能、ドライグリップ性能も得ることができる。また、サイドウォール又はベーストレッドに使用すると、転がり抵抗特性、耐クラック性及び耐屈曲亀裂成長性をバランス良く改善できる。更にクリンチに使用しても、転がり抵抗特性及び耐摩耗性を高次元で両立できる。従って、タイヤの各部材に適用することにより、これらの性能がバランス良く発揮された空気入りタイヤを提供できる。また、タイヤ製造時の加工性(特に混練り加工性)にも優れている。
細孔分布曲線を示す図である。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、特定量のエポキシ化天然ゴム(ENR)と、特定値以上のCTAB比表面積及びBET比表面積を有するシリカと、メルカプト基を有するシランカップリング剤とを含む。ENRに対して、このようなシリカ及びシランカップリング剤の両成分を配合することにより、シリカを良好に分散できるため、低転がり抵抗と、良好な機械的強度(耐クラック性、耐屈曲亀裂成長性など)、耐摩耗性とを両立できるとともに、優れたウェットグリップ性能、ドライグリップ性能も得られる。また、両成分の併用により、適切なスコーチタイムを保持でき、耐スコーチ性も改善できるため、ゴムやけを防止でき、タイヤ製造時の加工性も良好である。更に、低転がり抵抗と機械的強度や耐摩耗性とを両立できる点から、環境への配慮という点でも望ましい。
本発明ではENRが使用される。これにより、石油資源の枯渇、転がり抵抗の低減、環境への配慮等を行いながらも、(キャップ)トレッド用としては良好なウェットグリップ特性を、またサイドウォール用又はベーストレッド用としては良好な耐クラック性及び耐屈曲亀裂成長性を、更にインナーライナー用としては優れた耐空気透過性、等々の性能を得ることができる。ENRとしては、市販のENRを用いてもよいし、NRをエポキシ化して用いてもよい。NRをエポキシ化する方法としては特に限定されるものではなく、クロルヒドリン法、直接酸化法、過酸化水素法、アルキルヒドロペルオキシド法、過酸法などの方法を用いて行なうことができる(特公平4−26617号公報、特開平2−110182号公報、UK Patent GB2113692、等)。過酸法としては、例えば、NRに過酢酸や過蟻酸などの有機過酸を反応させる方法などが挙げられる。
ENRのエポキシ化率は、好ましくは3モル%以上、より好ましくは5モル%以上、更に好ましくは10モル%以上、最も好ましくは15モル%以上である。ENRのエポキシ化率が3モル%未満では、ウェットグリップ性の向上等の前述の必要特性の改善を十分に行うことが難しくなる。また、ENRのエポキシ化率は、好ましくは80モル%以下、より好ましくは60モル%以下、更に好ましくは40モル%以下である。ENRのエポキシ化率が80モル%を超えると、ポリマーがゲル化する傾向がある。
なお、エポキシ化率とは、エポキシ化前の天然ゴム成分中の炭素間二重結合の全数のうちエポキシ化された数の割合を意味し、例えば、滴定分析や核磁気共鳴(NMR)分析等により求められる。
エポキシ化を施すNRとしては、RSS♯3、TSR20などのゴム工業において一般的なもの又はそれらを製造する前のラテックスを使用することができる。また、ENRとしては、例えば、ENR25、ENR50(MRB社(マレーシア))などが挙げられる。ENRは、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明のゴム組成物において、ゴム成分100質量%中のENRの含有量は、15質量%以上である。15質量%未満であると、(キャップ)トレッド用としてはウェットグリップ性向上、サイドウォール用及びベーストレッド用としては耐クラック性向上及び耐屈曲亀裂成長性向上、インナーライナー用としては耐空気透過性向上等の性能改善が難しくなる。また、該ENRの含有量の上限は特に限定されず、100質量%でもよい。
特にトレッド用途では、ゴム成分100質量%中のENRの含有量は、15質量%以上、好ましくは25質量%以上、より好ましくは30質量%以上、更に好ましくは35質量%以上、特に好ましくは60質量%以上、最も好ましくは85質量%以上である。また、該ENRの含有量の上限は特に限定されず、100質量%でもよく、95質量%以下、90質量%以下でもよい。
また、サイドウォール及びベーストレッド用途では、ゴム成分100質量%中のENRの含有量は、15質量%以上、好ましくは20質量%以上、より好ましくは25質量%以上、更に好ましくは30質量%以上、特に好ましくは35質量%以上である。また、該ENRの含有量は、好ましくは85質量%以下、より好ましくは60質量%以下、更に好ましくは50質量%以下、特に好ましくは45質量%以下である。85質量%を超えると、転がり抵抗が大きくなったり、天然ゴム等の他のゴムとENRで海島構造をつくりにくくなり、耐屈曲亀裂成長性がかえって悪くなったりするおそれがある。
本発明では、ゴム成分としてBRを配合してもよい。これにより、良好な耐摩耗性と耐クラック性が得られる。また、転がり抵抗特性を更に良好とすることができる。耐摩耗性と耐クラック性に関しては、特に、高性能(高扁平)タイヤ、乗用車でも高荷重車両用のタイヤで特にトレッドやサイドウォール用として使用される場合に、より良好な性能を発揮する。
BRとしては、シス含量が80質量%以上のものを用いることが好ましい。これにより、トレッド用とした場合の耐摩耗性をより良好とすることができる。シス含量は、85質量%以上がより好ましく、90質量%以上が更に好ましく、95質量%以上が最も好ましい。
また、BRは、25℃における5%トルエン溶液粘度が80cps以上のものが好ましい。これにより、加工性改善効果や耐摩耗性向上効果を高めることができる。トルエン溶液粘度は、200cps以下が好ましい。200cpsを超えると、粘度が高くなりすぎ、加工性が低下したり、他のゴム成分と混ざりにくくなる傾向にある。トルエン溶液粘度の下限は110cps、上限は150cpsがより好ましい。
耐摩耗性を改善できる点から、BRの分子量分布(Mw/Mn)は3.0以下のものを使用してもよい。また、加工性の改善と耐摩耗性の改善を両立できる点から、Mw/Mnが3.0〜3.4のBRを使用してもよい。
本発明のゴム組成物がBRを含有する場合、ゴム成分100質量%中のBR含有量は、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは15質量%以上である。5質量%未満であると、上述のBRの配合による効果を十分に得ることが難しくなる。該BR含有量は、好ましくは85質量%以下、より好ましくは65量%以下、更に好ましくは40質量%以下である。85質量%を超えると、加工性が悪化するおそれがある。またENRの含有量が相対的に低くなり、ウェットグリップ性向上、耐空気透過性向上等の効果が得られにくくなるおそれがある。
環境への負荷の低減という点で、ブタジエンゴムは、バイオマス由来の材料から合成されたものを使用することが好ましい。このようなブタジエンゴムは、例えば、バイオエタノールに触媒を作用させて、ブタジエンを得、それを原料として合成する等の方法により得ることができる。バイオマス由来の材料から合成されたブタジエンゴムをブレンドしても良いが、特にゴム組成物中のBRとして、バイオマス由来のブタジエンゴムを100質量%含むことが好ましい。なお、バイオマス材料とは、「再生可能な生物由来の有機性資源で化石資源を除いたもの」を意味する。また、バイオマス由来かどうかは、C14の量を同定させる方法(ASTM−D6866)により、確認できる。
本発明のゴム組成物では、ゴム成分としてNRを配合してもよく、特にサイドウォール、ベーストレッド用途では配合することが好ましい。NRとしては、前述のRSS♯3、TSR20などのゴム工業において一般的なものを使用できる。
特にサイドウォール及びベーストレッド用途の場合、ゴム成分100質量%中のNR含有量は、好ましくは15質量%以上、より好ましくは40質量%以上、更に好ましくは50質量%以上、特に好ましくは55質量%以上である。15質量%未満であると、ENRとNRで海島構造をつくりにくくなり、耐屈曲亀裂成長性が悪くなるおそれがある。また、機械的強度が悪化したりするおそれもある。該NR含有量は、好ましくは85質量%以下、より好ましくは75質量%以下、更に好ましくは70質量%以下、特に好ましくは65質量%以下である。85質量%を超えると、ENRが少なくなり過ぎて、NRとENRの間で海島構造をつくりにくくなり、耐屈曲亀裂成長性が悪くなるおそれがある。
ゴム成分としては、ENR、BR、NRの他に、イソプレンゴム(IR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、スチレンイソプレンブタジエンゴム(SIBR)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)等を配合してもよい。
本発明では、CTAB比表面積が180m/g以上、BET比表面積が185m/g以上のシリカ(以下、「微粒子シリカ」ともいう)が使用される。このような微粒子シリカをゴム中に良好に分散させることによって、優れた機械的強度(耐クラック性、耐屈曲亀裂成長性など)、優れた力学強度(破壊エネルギー)、耐摩耗性、ウェットグリップ性能、ドライグリップ性能が得られ、また、転がり抵抗を低くできる。
微粒子シリカのCTAB(セチルトリメチルアンモニウムブロミド)比表面積は、好ましくは190m/g以上、より好ましくは195m/g以上、更に好ましくは197m/g以上である。CTAB比表面積が180m/g未満であると、機械的強度、耐摩耗性の改善効果が十分に得られなくなるおそれがある。該CTAB比表面積は、好ましくは600m/g以下、より好ましくは300m/g以下、更に好ましくは250m/g以下である。CTAB比表面積が600m/gを超えると、分散性に劣り、凝集してしまうため、物性が低下する傾向がある。
なお、CTAB比表面積は、ASTM D3765−92に準拠して測定される。
微粒子シリカのBET比表面積は、好ましくは190m/g以上、より好ましくは195m/g以上、更に好ましくは210m/g以上である。BET比表面積が185m/g未満であると、機械的強度、耐摩耗性の改善効果が十分に得られなくなるおそれがある。
該BET比表面積は、好ましくは600m/g以下、より好ましくは300m/g以下、更に好ましくは260m/g以下である。BET比表面積が600m/gを超えると、分散性に劣り、凝集してしまうため、物性が低下する傾向がある。
なお、シリカのBET比表面積は、ASTM D3037−81に準じて測定される。
微粒子シリカのアグリゲートサイズは、30nm以上、好ましくは35nm以上、より好ましくは40nm以上、更に好ましくは45nm以上、特に好ましくは50nm以上、最も好ましくは55nm以上、より最も好ましくは60nm以上である。また、該アグリゲートサイズは、好ましくは100nm以下、より好ましくは80nm以下、更に好ましくは70nm以下、特に好ましくは65nm以下である。このようなアグリゲートサイズを有することにより、良好な分散性を有しながら、優れた補強性及び破壊エネルギーが得られ、良好な耐摩耗性、耐クラック性、耐屈曲亀裂成長性を与えることができる。
アグリゲートサイズは、凝集体径又は最大頻度ストークス相当径と呼ばれているものであり、複数の一次粒子が連なって構成されるシリカの凝集体を一つの粒子と見なした場合の粒子径に相当するものである。アグリゲートサイズは、例えば、BI−XDC(Brookhaven Instruments Corporation社製)等のディスク遠心沈降式粒度分布測定装置を用いて測定できる。
具体的には、BI−XDCを用いて以下の方法にて測定できる。
3.2gのシリカ及び40mLの脱イオン水を50mLのトールビーカーに添加し、懸濁液を含有するビーカーを氷充填晶析装置内に置く。ビーカーを超音波プローブ(1500ワットの1.9cmVIBRACELL超音波プローブ(バイオブロック社製、最大出力の60%で使用))を使用して懸濁液を8分間砕解し、サンプルを調製する。サンプル15mLをディスクに導入し、撹拌するとともに、固定モード、分析時間120分、密度2.1の条件下で測定する。
装置の記録器において、16質量%、50質量%(又は中央値)及び84質量%の通過直径の値、及びモードの値を記録する(累積粒度曲線の導関数は、分布曲線にモードと呼ばれるその最大の横座標を与える)。
このディスク遠心沈降式粒度分析法を使用して、シリカを水中に超音波砕解によって分散させた後に、Dとして表される粒子(凝集体)の重量平均径(アグリゲートサイズ)を測定できる。分析(120分間の沈降)後に、粒度の重量分布を粒度分布測定装置によって算出する。Dとして表される粒度の重量平均径は、以下の式によって算出される。
Figure 0005149316
(式中、mは、Dのクラスにおける粒子の全質量である)
微粒子シリカの平均一次粒子径は、好ましくは25nm以下、より好ましくは22nm以下、更に好ましくは17nm以下、特に好ましくは14nm以下である。該平均一次粒子径の下限は特に限定されないが、好ましくは3nm以上、より好ましくは5nm以上、更に好ましくは7nm以上である。このような小さい平均一次粒子径を有しているものの、上記のアグリゲートサイズを有するカーボンブラックのような構造により、シリカの分散性をより改善でき、補強性、耐摩耗性、力学強度、耐クラック性、耐屈曲亀裂成長性を更に改善できる。
なお、微粒子シリカの平均一次粒子径は、透過型又は走査型電子顕微鏡により観察し、視野内に観察されたシリカの一次粒子を400個以上測定し、その平均により求めることができる。
微粒子シリカのD50は、好ましくは7.0μm以下、より好ましくは5.5μm以下、更に好ましくは4.5μm以下である。7.0μmを超えると、シリカの分散性がかえって悪くなることを示す。該微粒子シリカのD50は、好ましくは2.0μm以上、より好ましくは2.5μm以上、更に好ましくは3.0μm以上である。2.0μm未満であると、アグリゲートサイズも小さくなり、微粒子シリカとしては十分な分散性が得られにくくなる。
ここで、D50は、微粒子シリカの中央直径であって粒子の50質量%がその中央直径よりも小さい。
また、微粒子シリカは、粒子径が18μmより大きいものの割合が6質量%以下が好ましく、4質量%以下がより好ましく、1.5質量%以下が更に好ましい。これにより、シリカの良好な分散性が得られ、所望の性能が得られる。
なお、微粒子シリカのD50、所定の粒子径を有するシリカの割合は、以下の方法により測定される。
凝集体の凝集を予め超音波砕解されたシリカの懸濁液について、粒度測定(レーザー回折を使用)を実施することによって評価する。この方法では、シリカの砕解性(0.1〜数10ミクロンのシリカの砕解)が測定される。超音波砕解を、19mmの直径のプローブを装備したバイオブロック社製VIBRACELL音波発生器(600W)(最大出力の80%で使用)を使用して行う。粒度測定は、モールバーンマスターサイザー2000粒度分析器でのレーザー回折によって行う。
具体的には、以下の方法により測定される。
1グラムのシリカをピルボックス(高さ6cm及び直径4cm)中で秤量し、脱イオン水を添加して質量を50グラムにし、2%のシリカを含有する水性懸濁液(これは2分間の磁気撹拌によって均質化される)を調製する。次いで、超音波砕解を420秒間実施し、更に、均質化された懸濁液の全てが粒度分析器の容器に導入された後に、粒度測定を行う。
微粒子シリカの細孔容積の細孔分布幅Wは、好ましくは0.7以上、より好ましくは1.0以上、更に好ましくは1.3以上、特に好ましくは1.5以上である。また、該細孔分布幅Wは、好ましくは5.0以下、より好ましくは4.0以下、更に好ましくは3.0以下、特に好ましくは2.0以下である。このようなブロードなポーラスの分布により、シリカの分散性を改善でき、所望の性能が得られる。
なお、シリカの細孔容積の細孔分布幅Wは、以下の方法により測定できる。
微粒子シリカの細孔容積は、水銀ポロシメトリーによって測定される。シリカのサンプルをオーブン中で200℃で2時間予備乾燥させ、次いでオーブンから取り出した後、5分以内に試験容器内に置き、真空にする。細孔直径(AUTOPORE III 9420 粉体工学用ポロシメーター)は、ウォッシュバーンの式によって140°の接触角及び484ダイン/cm(又はN/m)の表面張力γで算出される。
細孔分布幅Wは、細孔直径(nm)及び細孔容量(mL/g)の関数で示される図1のような細孔分布曲線によって求めることができる。即ち、細孔容量のピーク値Ys(mL/g)を与える直径Xs(nm)の値を記録し、次いで、Y=Ys/2の直線をプロットし、この直線が細孔分布曲線と交差する点a及びbを求める。そして、点a及びbの横座標(nm)をそれぞれXa及びXbとしたとき(Xa>Xb)、細孔分布幅Wは、(Xa−Xb)/Xsに相当する。
微粒子シリカの細孔分布曲線中の細孔容量のピーク値Ysを与える直径Xs(nm)は、好ましくは10nm以上、より好ましくは15nm以上、更に好ましくは18nm以上、特に好ましくは20nm以上であり、また、好ましくは60nm以下、より好ましくは35nm以下、更に好ましくは28nm以下、特に好ましくは25nm以下である。上記範囲内であれば、分散性と補強性に優れた微粒子シリカを得ることができる。
本発明のゴム組成物において、上記微粒子シリカの配合量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは5質量部以上、より好ましくは10質量部以上、更に好ましくは15質量部以上である。5質量部未満であると、十分な補強性、機械的強度、耐摩耗性が得られない傾向がある。該微粒子シリカの配合量は、好ましくは150質量部以下、より好ましくは100質量部以下、更に好ましくは80質量部以下である。150質量部を超えると、加工性が悪化するとともに良好な分散性を確保するのが困難となる。
特に(キャップ)トレッド用途では、上記微粒子シリカの配合量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは20質量部以上、より好ましくは40質量部以上、更に好ましくは50質量部以上である。また、該微粒子シリカの配合量は、好ましくは120質量部以下、より好ましくは95質量部以下、更に好ましくは75質量部以下である。下限未満の場合や上限を超える場合は、前述の微粒子シリカの配合量と同様の傾向がある。
また、サイドウォール用途及びベーストレッド用途では、上記微粒子シリカの配合量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは10質量部以上、より好ましくは20質量部以上、更に好ましくは25質量部以上である。また、該微粒子シリカの配合量は、好ましくは80質量部以下、より好ましくは50質量部以下、更に好ましくは40質量部以下である。下限未満の場合や上限を超える場合は、前述の微粒子シリカの配合量と同様の傾向がある。
本発明のゴム組成物では、上記微粒子シリカ以外のシリカを含んでもよい。この場合、シリカの合計含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは15質量部以上、より好ましくは25質量部以上、更に好ましくは45質量部以上である。また、該合計含有量は、好ましくは200質量部以下、より好ましくは150質量部以下、更に好ましくは100質量部以下である。下限未満の場合や上限を超える場合は、前述の微粒子シリカの配合量と同様の傾向がある。
本発明では、メルカプト基を有するシランカップリング剤が使用される。シリカの分散性や耐摩耗性、耐クラック性、耐屈曲亀裂成長性などが懸念されるENR及びシリカを含む配合系において、微粒子シリカとメルカプト基を有するシランカップリング剤を併用すると、該微粒子シリカが加硫速度を遅くする傾向がみられるため、メルカプト基を有するシランカップリング剤を使用しているにもかかわらず、適切なスコーチタイムを保持でき、良好な加工性が得られる。また、上記併用によりENR中に補強性が高い微粒子シリカを均一に分散できるため、優れた補強性、破壊エネルギーが得られ、良好な低燃費性、耐摩耗性、耐クラック性、耐屈曲亀裂成長性を得ることができる。
メルカプト基を有するシランカップリング剤としては特に限定されず、例えば、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシランなどが挙げられる。
なかでも、下記一般式(1)で示される結合単位Aと下記一般式(2)で示される結合単位Bとの合計量に対して、結合単位Bを1〜70モル%の割合で共重合したシランカップリング剤が好適に使用される。
Figure 0005149316
Figure 0005149316
(式中、x、yはそれぞれ1以上の整数である。Rは水素、ハロゲン、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基若しくはアルキレン基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基若しくはアルケニレン基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルキニル基若しくはアルキニレン基、又は該アルキル基若しくは該アルケニル基の末端の水素が水酸基若しくはカルボキシル基で置換されたものを示す。Rは水素、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキレン基若しくはアルキル基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニレン基若しくはアルケニル基、又は分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルキニレン基若しくはアルキニル基を示す。RとRとで環構造を形成してもよい。)
メルカプト基を有するシランカップリング剤は、反応性が高く、シリカ分散性の向上性能が高いが、欠点としてスコーチが短くなり、仕上げ練りや押し出しで、非常にゴムやけが起こりやすくなる。更にENRやNRはリバージョンを抑制することを目的として、加硫促進剤を多量配合した加硫系とすることが多いため、更にメルカプト基を有するシランカップリング剤の使用が困難となる。
これに対し、上記構造のシランカップリング剤は、結合単位Aと結合単位Bのモル比が上記条件を満たすため、ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドなどのポリスルフィドシランに比べ、加工中の粘度上昇が抑制される。これは結合単位Aのスルフィド部分がC−S−C結合であるため、テトラスルフィドやジスルフィドに比べ熱的に安定であることから、ムーニー粘度の上昇が少ないためと考えられる。
また、結合単位Aと結合単位Bのモル比が前記条件を満たす場合、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどのメルカプトシランに比べ、スコーチ時間の短縮が抑制される。これは、結合単位Bはメルカプトシランの構造を持っているが、結合単位Aの−C15部分が結合単位Bの−SH基を覆うため、ポリマーと反応しにくく、スコーチが短くなったり粘度が上昇しにくくなるためと考えられる。
のハロゲンとしては、塩素、臭素、フッ素などが挙げられる。
、Rの分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、へキシル基、へプチル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等が挙げられる。該アルキル基の炭素数は、好ましくは1〜12である。
、Rの分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキレン基としては、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、へプチレン基、オクチレン基、ノニレン基、デシレン基、ウンデシレン基、ドデシレン基、トリデシレン基、テトラデシレン基、ペンタデシレン基、ヘキサデシレン基、ヘプタデシレン基、オクタデシレン基等が挙げられる。該アルキレン基の炭素数は、好ましくは1〜12である。
、Rの分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基としては、ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル基、1−ヘキセニル基、2−ヘキセニル基、1−オクテニル基等が挙げられる。該アルケニル基の炭素数は、好ましくは2〜12である。
、Rの分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニレン基としては、ビニレン基、1−プロペニレン基、2−プロペニレン基、1−ブテニレン基、2−ブテニレン基、1−ペンテニレン基、2−ペンテニレン基、1−ヘキセニレン基、2−ヘキセニレン基、1−オクテニレン基等が挙げられる。該アルケニレン基の炭素数は、好ましくは2〜12である。
、Rの分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルキニル基としては、エチニル基、プロピニル基、ブチニル基、ペンチニル基、ヘキシニル基、へプチニル基、オクチニル基、ノニニル基、デシニル基、ウンデシニル基、ドデシニル基等が挙げられる。該アルキニル基の炭素数は、好ましくは2〜12である。
、Rの分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルキニレン基としては、エチニレン基、プロピニレン基、ブチニレン基、ペンチニレン基、ヘキシニレン基、へプチニレン基、オクチニレン基、ノニニレン基、デシニレン基、ウンデシニレン基、ドデシニレン基等が挙げられる。該アルキニレン基の炭素数は、好ましくは2〜12である。
上記構造のシランカップリング剤において、結合単位Aの繰り返し数(x)と結合単位Bの繰り返し数(y)の合計の繰り返し数(x+y)は、3〜300の範囲が好ましい。この範囲内であると、結合単位Bのメルカプトシランを、結合単位Aの−C15部分が覆うため、スコーチタイムが短くなることを抑制できるとともに、シリカやゴム成分との良好な反応性も両立できる。
上記構造のシランカップリング剤としては、例えば、Momentive社製のNXT−Z30、NXT−Z45、NXT−Z60等を使用することができる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記メルカプト基を有するシランカップリング剤の配合量は、上記微粒子シリカ100質量部に対して、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1.5質量部以上、更に好ましくは2.5質量部以上、最も好ましくは3.5質量部以上である。0.5質量部未満であると、上記微粒子シリカを良好に分散させることが難しくなる。また、該配合量は、好ましくは20質量部以下、より好ましくは15質量部以下、更に好ましくは10質量部以下、最も好ましくは5質量部以下である。20質量部を超えると、それ以上添加量を増やしても、微粒子シリカの分散を向上させる効果が得られず、コストが不必要に増大する傾向がある。また、スコーチタイムが短くなり、練りや押し出しでの加工性が悪化する傾向がある。
本発明のゴム組成物は、脂肪族カルボン酸の亜鉛塩及び芳香族カルボン酸の亜鉛塩の混合物(ストラクトール社製のアクチベーター73Aなど)、並びに/又は、炭素数4〜16(好ましくは6〜14、より好ましくは6〜12、更に好ましくは6〜10)の脂肪族カルボン酸亜鉛塩(ストラクトール社製のストラクトールZEH(Zinc−2−ethyl hexanoate)など)を含んでもよい。
これらの成分は、加硫を遅らせ、メルカプト基を有するシランカップリング剤を用いることで短くなり過ぎるスコーチタイムを改善する上に、シリカの分散性も向上できる。また、これらの成分は、ENRやNRのリバージョンを改善し、優れた操縦安定性とウェットグリップ性能を両立でき、良好な転がり抵抗特性も得られる。更に、これらの成分を使用することで、不必要な硫黄、好ましくない形態で架橋した硫黄が減り、有効でかつ安定な架橋点を提供し、操縦安定性に必要な剛性感をゴムに付与できる。また、ウェットグリップ性能に関係する低温下で、かつグリップ性能に必要な小さな歪みの条件下において、柔軟性も付与できる。よって、特にウェット条件でのグリップ力の高いトレッドゴムを提供できる上、不必要な硫黄や好ましくない形態で架橋した硫黄が少ないことから、良好な転がり抵抗や耐摩耗性が得られ、更には使用時の性能変化が少ない耐久性に優れたトレッドゴムを提供できる。また、転がり抵抗、耐久性に優れたサイドウォールゴム、ベーストレッドゴムも提供できる。
混合物において、脂肪族カルボン酸の亜鉛塩における脂肪族カルボン酸としては、やし油、パーム核油、ツバキ油、オリーブ油、アーモンド油、カノーラ油、落花生油、米糖油、カカオ脂、パーム油、大豆油、綿実油、胡麻油、亜麻仁油、ひまし油、菜種油などの植物油由来の脂肪族カルボン酸、牛脂などの動物油由来の脂肪族カルボン酸、石油等から化学合成された脂肪族カルボン酸などが挙げられるが、環境に配慮することも、将来の石油の供給量の減少に備えることもでき、更に、加硫戻りを充分に抑制できることから、植物油由来の脂肪族カルボン酸が好ましく、やし油、パーム核油又はパーム油由来の脂肪族カルボン酸がより好ましい。
混合物において、脂肪族カルボン酸の炭素数は4以上が好ましく、6以上がより好ましい。脂肪族カルボン酸の炭素数が4未満では、分散性が悪化する傾向がある。脂肪族カルボン酸の炭素数は16以下が好ましく、14以下がより好ましく、12以下が更に好ましい。脂肪族カルボン酸の炭素数が16を超えると、加硫戻りを充分に抑制できない傾向がある。
なお、脂肪族カルボン酸中の脂肪族としては、アルキル基などの鎖状構造でも、シクロアルキル基などの環状構造でもよい。
混合物において、芳香族カルボン酸の亜鉛塩における芳香族カルボン酸としては、例えば、安息香酸、フタル酸、メリト酸、ヘミメリト酸、トリメリト酸、ジフェン酸、トルイル酸、ナフトエ酸などが挙げられる。なかでも、加硫戻りを充分に抑制できることから、安息香酸、フタル酸又はナフトエ酸が好ましい。
混合物中の脂肪族カルボン酸の亜鉛塩と芳香族カルボン酸の亜鉛塩との含有比率(モル比率、脂肪族カルボン酸の亜鉛塩/芳香族カルボン酸の亜鉛塩、以下、含有比率とする)は1/20以上が好ましく、1/15以上がより好ましく、1/10以上が更に好ましい。含有比率が1/20未満では、環境に配慮することも、将来の石油の供給量の減少に備えることもできないうえに、混合物の分散性及び安定性が悪化する傾向がある。また、含有比率は20/1以下が好ましく、15/1以下がより好ましく、10/1以下が更に好ましい。含有比率が20/1を超えると、加硫戻りを充分に抑制できない傾向がある。
混合物中の亜鉛含有率は3質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましい。混合物中の亜鉛含有率が3質量%未満では、加硫戻りを充分に抑制できない傾向がある。また、混合物中の亜鉛含有率は30質量%以下が好ましく、25質量%以下がより好ましい。混合物中の亜鉛含有率が30質量%を超えると、加工性が低下する傾向があるとともに、コストが不必要に上昇する。
上記炭素数4〜16の脂肪族カルボン酸亜鉛塩における脂肪族カルボン酸は、直鎖状、分岐状のいずれでもよく、シクロアルキル基などの環状構造でもよい。また飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸のいずれでもよい。また、脂肪族ジカルボン酸、脂肪族トリカルボン酸等の脂肪族ポリカルボン酸でもよい。
上記炭素数4〜16の脂肪族カルボン酸亜鉛塩における脂肪族カルボン酸としては、例えば、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、イソ酪酸、イソペンタン酸、ピバリン酸、イソヘキサン酸、イソヘプタン酸、イソオクタン酸、ジメチルオクタン酸、イソノナン酸、イソデカン酸、イソウンデカン酸、イソドデカン酸、2−エチル酪酸、2−エチルヘキサン酸、2−ブチルオクタン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、セバシン酸等の飽和脂肪酸;ブテン酸、ペンテン酸、ヘキセン酸、ヘプテン酸、オクテン酸、ノネン酸、デセン酸、ウンデセン酸、ドデセン酸等の不飽和脂肪酸が挙げられる。なかでも、加硫戻り抑制効果が高い点から、また、工業的に豊富で安価に得られる点から、2−エチルヘキサン酸が特に好ましい。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記混合物、及び炭素数4〜16の脂肪族カルボン酸亜鉛塩の合計含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.2質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上、更に好ましくは1質量部以上である。0.2質量部未満では、十分な耐加硫戻り性や架橋密度向上性能が確保できず、転がり抵抗低減、操縦安定性の改善効果等が得られにくくなる傾向がある。該合計含有量は、好ましくは10質量部以下、より好ましくは7質量部以下、更に好ましくは5質量部以下である。10質量部を超えると、ブルームしたり、添加した量の割に効果の向上が少なくなり不必要にコストが上昇したりするおそれがある。
本発明のゴム組成物には、アルカリ性脂肪酸金属塩を配合してもよい。アルカリ性脂肪酸金属塩は、ENR合成の際に使用される酸を中和するため、ENRの混練りや加硫時の熱による劣化を防ぐことができる。また、リバージョンも防ぐことができる。
アルカリ性脂肪酸金属塩における金属としてはナトリウム、カリウム、カルシウム、バリウムなどが挙げられ、なかでも、耐熱性改善効果が大きくなる点とエポキシ化天然ゴムとの相溶性の点から、カルシウム、バリウムが好ましい。アルカリ性脂肪酸金属塩の具体例としては、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム等のステアリン酸金属塩、オレイン酸ナトリウム、オレイン酸マグネシウム、オレイン酸カルシウム、オレイン酸バリウム等のオレイン酸金属塩などが挙げられる。なかでも、耐熱性改善効果が大きく、エポキシ化天然ゴムとの相溶性も高く、コストも比較的安価な点から、ステアリン酸カルシウム、オレイン酸カルシウムが好ましい。
アルカリ性脂肪酸金属塩の含有量は、ENR100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは1.5質量部以上、更に好ましくは3質量部以上である。1質量部未満であると、耐熱性や耐リバージョン性に関して十分な効果を得ることが難しい。該アルカリ性脂肪酸金属塩の含有量は、好ましくは10質量部以下、より好ましくは8質量部以下である。10質量部を超えると、破壊強度や耐摩耗性が悪化する傾向がある。
本発明のゴム組成物には、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、カプリル酸、オレイン酸、リノール酸などの脂肪酸を配合してもよく、なかでも、低コストであることからステアリン酸が好ましい。
本発明のゴム組成物において、アルカリ性脂肪酸金属塩と、脂肪族カルボン酸の亜鉛塩及び芳香族カルボン酸の亜鉛塩の混合物と、炭素数4〜16の脂肪族カルボン酸亜鉛塩と、脂肪酸との合計含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは2.5質量部以上、より好ましくは4質量部以上、更に好ましくは6質量部以上、特に好ましくは7質量部以上である。2.5質量部未満であると、ENRの劣化やリバージョンを十分に防止したり、添加した硫黄を有効に架橋する効率を向上できない傾向がある。該合計含有量は、好ましくは20質量部以下、より好ましくは17質量部以下、更に好ましくは12質量部以下である。20質量部を超えると、転がり抵抗が悪化する傾向にある上、耐摩耗性や力学強度が低下するおそれもある。
本発明のゴム組成物において、アルカリ性脂肪酸金属塩と、脂肪族カルボン酸の亜鉛塩及び芳香族カルボン酸の亜鉛塩の混合物と、炭素数4〜16の脂肪族カルボン酸亜鉛塩と、脂肪酸との合計含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは2.5〜20質量部である。2.5質量部未満であると、ENRの劣化やリバージョンを十分に防止したり、添加した硫黄を有効に架橋する効率を向上できない傾向がある。20質量部を超えると、転がり抵抗が悪化する傾向にある上、耐摩耗性や力学強度(破壊エネルギー)や機械的強度(耐クラック性、耐屈曲亀裂成長性)がかえって低下するおそれもある。
トレッド用途では、上記合計含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは2.5質量部以上、より好ましくは4質量部以上、更に好ましくは6質量部以上、特に好ましくは7質量部以上である。また、該合計含有量は、20質量部以下、より好ましくは17質量部以下、更に好ましくは12質量部以下である。下限未満の場合や上限を超える場合は、前述の合計含有量と同様の傾向がある。
サイドウォール用途及びベーストレッド用途では、上記合計含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは2.5質量部以上、より好ましくは3.0質量部以上、更に好ましくは3.5質量部以上である。また、該合計含有量は、20質量部以下、より好ましくは10質量部以下、更に好ましくは8質量部以下である。下限未満の場合や上限を超える場合は、前述の合計含有量と同様の傾向がある。
上記ゴム組成物には、前記成分の他に、従来ゴム工業で使用される配合剤、例えば、カーボンブラック等の充填剤、オイル又は可塑剤、酸化防止剤、老化防止剤、酸化亜鉛、硫黄、含硫黄化合物等の加硫剤、加硫促進剤等を含有してもよい。
本発明のゴム組成物は、一般的な方法で製造される。すなわち、バンバリーミキサーやニーダー、オープンロールなどで前記各成分を混練りし、その後加硫する方法等により製造できる。該ゴム組成物は、タイヤの各部材に使用でき、なかでも、(キャップ)トレッド、サイドウォール、ベーストレッドに好適に使用できる。
NR、ENR及びシリカを含むゴム組成物の製法としては、天然ゴム及びシリカを混練する混練工程(I)と、エポキシ化天然ゴムを混練する混練工程(II)を含む方法を好適に使用でき、特にサイドウォール、ベーストレッド用ゴム組成物の製造に好適である。
混練工程(I)におけるNRの配合量は、加工性の点から、全混練工程で使用される全NR配合量の40〜100質量%が好ましく、100質量%が特に好ましい。また、混練工程(I)におけるシリカの配合量は、耐屈曲亀裂性能の点から、全混練工程で使用される全シリカ配合量の80〜100質量%が好ましく、100質量%が特に好ましい。なお、混練工程(I)では、軟化剤、老化防止剤、ステアリン酸、酸化亜鉛などのゴム組成物に配合される他の薬品も配合できる。
混練工程(II)におけるENRの配合量は、耐屈曲亀裂性能の点から、全混練工程で使用される全ENR配合量の50〜100質量%が好ましく、100質量%が特に好ましい。また、前述のアルカリ性脂肪酸金属塩については、混練工程(II)において混入することが好ましい。
本発明の空気入りタイヤは、上記ゴム組成物を用いて通常の方法で製造される。
すなわち、前記成分を配合したゴム組成物を、未加硫の段階でトレッド、サイドウォール、ベーストレッドなどの各タイヤ部材の形状にあわせて押出し加工し、他のタイヤ部材とともに、タイヤ成型機上にて通常の方法で成形することにより、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧することによりタイヤを得る。
本発明のゴム組成物を用いた空気入りタイヤの用途は特に限定されないが、特に高性能タイヤ(高偏平タイヤ、競技用タイヤなど)、乗用車の高荷重車両用のタイヤとして好適に使用できる。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下、実施例及び比較例で使用した各種薬品について、まとめて説明する。
エポキシ化天然ゴム1(ENR−25):MRB社(マレーシア)製(エポキシ化率:25mol%、Tg:−47℃)
エポキシ化天然ゴム2(ENR−37.5):試作品(MRB社(マレーシア)製、エポキシ化率:37.5mol%、Tg:−35℃)
BR1:宇部興産(株)製のBR150B(cis1,4結合量:97%、ML1+4(100℃):40、25℃における5%トルエン溶液粘度:48cps、Mw/Mn:3.3)
BR2:宇部興産(株)製のBR A試作品(cis1,4結合量:98%、ML1+4(100℃):47、25℃における5%トルエン溶液粘度:122cps、Mw/Mn:3.3)
NR:RSS#3
シリカ1:Rhodia社製 Zeosil 1115MP(CTAB比表面積:105m/g、BET比表面積:115m/g、平均一次粒子径:25nm、アグリゲートサイズ:92nm、細孔分布幅W:0.63、細孔分布曲線中の細孔容量ピーク値を与える直径Xs:60.3nm)
シリカ2:Rhodia社製 Zeosil HRS 1200MP(CTAB比表面積:195m/g、BET比表面積:200m/g、平均一次粒子径15nm、アグリゲートサイズ:40nm、D50:6.5μm、18μmを超える粒子の割合:5.0質量%、細孔分布幅W:0.40、細孔分布曲線中の細孔容量ピーク値を与える直径Xs:18.8nm)
シリカ3:Rhodia社製 Zeosil Premium 200MP(CTAB比表面積:200m/g、BET比表面積220m/g、平均一次粒子径:10nm、アグリゲートサイズ:65nm、D50:4.2μm、18μmを超える粒子の割合:1.0質量%、細孔分布幅W:1.57、細孔分布曲線中の細孔容量ピーク値を与える直径Xs:21.9nm)
シランカップリング剤1:デグッサ社製のSi69(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド)
シランカップリング剤2:Momentive社製 NXT−Z45(結合単位Aと結合単位Bとの共重合体(結合単位A:55モル%、結合単位B:45モル%))
シランカップリング剤3:デグッサ社製のSi363(メルカプト基の含有量:3.3%)
Figure 0005149316
植物油:日清製油(株)製の大豆白絞油(S)(ヨウ素価:131、炭素数18以上の脂肪酸成分84.9%)
アルカリ性脂肪酸金属塩:日油(株)製のステアリン酸カルシウム
ステアリン酸:日油(株)製の桐
リバージョン防止剤(脂肪族カルボン酸の亜鉛塩及び芳香族カルボン酸の亜鉛塩の混合物):ストラクトール社製のアクチベーター73A((i)脂肪族カルボン酸亜鉛塩:やし油由来の脂肪酸(炭素数:8〜12)の亜鉛塩、(ii)芳香族カルボン酸亜鉛塩:安息香酸亜鉛、含有モル比率:1/1、亜鉛含有率:17質量%)
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛2種
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C(N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン)
ワックス1:大内新興化学工業(株)製のサンノックワックス
ワックス2:日本精鑞(株)オゾエース0355
硫黄:鶴見化学工業(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤TBBS:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
実施例1〜7及び比較例1〜7
表1に示す配合内容に従い、1.7Lバンバリーミキサーを用いて、配合材料のうち、硫黄及び加硫促進剤以外の材料を排出温度が150℃となるように5分間混練りし、混練り物を得た。次に、得られた混練り物に硫黄及び加硫促進剤を添加し、2軸オープンロールを用いて、80℃の条件下で3分間練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。
得られた未加硫ゴム組成物を150℃で30分間プレス加硫し、加硫ゴムシートを得た。
また、得られた未加硫ゴム組成物をトレッド形状に成形して、他のタイヤ部材と貼り合せ、150℃で30分間加硫することにより、試験用タイヤを作製した。
実施例8〜12及び比較例8〜12
バンバリーミキサーを用いて、表2の工程1に示す配合量の薬品を投入して、排出温度が約150℃となるように5分間混練りした。更に、いったん排出した後、工程1で得られた混練物及び工程2に示す配合量のエポキシ化天然ゴム1、アルカリ性脂肪酸金属塩を添加して、排出温度が約150℃となるように混練りした。その後、工程2により得られた混合物に対して、工程3に示す配合量の硫黄及び加硫促進剤を加え、オープンロールを用いて、約80℃の条件下で3分混練りして、未加硫ゴム組成物を得た。
得られた未加硫ゴム組成物を150℃で30分間プレス加硫し、加硫ゴムシート、加硫ゴム試験片を得た。
また、得られた未加硫ゴム組成物をサイドウォール形状及びベーストレッド形状に成形して、他のタイヤ部材と貼り合わせ、150℃で30分間加硫することにより、試験用タイヤを作製した。
得られた未加硫ゴム組成物、加硫ゴムシート、加硫ゴム試験片、試験用タイヤを使用して、下記の評価を行った。それぞれの試験結果を表1及び2に示す。
(1)破壊エネルギー指数
JIS K 6251「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−引張特性の求め方」に従って、各加硫ゴムシートの引張強度と破断伸びを測定した。更に、引張強度×破断伸び/2により破壊エネルギーを計算し、下記式にて、破壊エネルギー指数を計算した。
(破壊エネルギー指数)=(各配合の破壊エネルギー)/(比較例1又は8の破壊エネルギー)×100
(2)耐摩耗性試験(摩耗試験)
製造した試験用タイヤを車に装着し、市街地を8000km走行後の溝深さの減少量を測定し、溝深さが1mm減少するときの走行距離を算出した。更に、比較例1の耐摩耗性指数を100とし、下記計算式により、各配合の溝深さの減少量を指数表示した。なお、耐摩耗性指数が大きいほど、耐摩耗性に優れることを示す。
(耐摩耗性指数)=(各配合で1mm溝深さが減るときの走行距離)/(比較例1のタイヤの溝が1mm減るときの走行距離)×100
(3)スコーチタイム
JIS K6300の未加硫ゴム物理試験方法のムーニースコーチ試験の記述に従って試験を行い、130.0±0.5℃でのt10[分]を測定し、それを、基準配合(比較例1又は8)を100とした指数で示した(ムーニータイムスコーチ指数)。スコーチタイムが短くなるとやけの問題が起こる。今回の評価では、70以下になると、仕上げ練りや押し出し工程等で焼けの問題が起こる可能性がある。
(4)転がり抵抗試験
2mm×130mm×130mmの加硫ゴムシートを作製し、そこから測定用試験片を切り出し、粘弾性スペクトロメーターVES((株)岩本製作所製)を用いて、温度50℃、初期歪10%、動歪2%、周波数10Hzの条件下で、各試験片のtanδを測定した。比較例1又は8の転がり抵抗指数を100として、下記計算式により、転がり抵抗特性をそれぞれ指数表示した。指数が小さいほど、転がり抵抗が低く、優れることを示す。
(転がり抵抗指数)=(各配合のtanδ/比較例1又は8のtanδ)×100
(5)シリカ分散指数
加硫ゴム組成物として、2mm×130mm×130mmの加硫ゴムシートを作製し、そこから測定用試験片を切り出し、JIS K 6812「ポリオレフィン管、継手及びコンパウンドの顔料分散又はカーボン分散の評価方法」に準じて、加硫ゴム組成物中のシリカの凝集塊をカウントして、分散率(%)をそれぞれ算出して、基準配合(比較例1又は8)の分散率を100として、シリカ分散率を指数表示した。シリカ分散指数が大きいほどシリカが分散し、優れることを示す。
(シリカ分散指数)=(各配合の分散率/比較例1又は8の分散率)×100
(6)ウェットグリップ性能
アンチロックブレーキシステム(ABS)評価試験により得られた制動性能をもとにして、グリップ性能を評価した。すなわち、1800cc級のABSが装備された乗用車に、前記試験用タイヤを装着して、アスファルト路面(ウェット路面状態、スキッドナンバー約50)を実車走行させ、時速100km/hの時点でブレーキをかけ、乗用車が停止するまでの減速度を算出した。ここで、減速度とは、乗用車が停止するまでの距離である。そして、比較例1のウェットグリップ性能指数を100とし、下記計算式により、各配合の減速度をウェットグリップ性能指数として示した。なお、ウェットグリップ性能指数が大きいほど制動性能が良好であり、グリップ性能に優れることを示す。
(ウェットグリップ性能指数)=(比較例1の減速度)/(各配合の減速度)×100
(7)ドライグリップ性能
前記試験用タイヤを乗用車に装着してドライアスファルト路面のテストコースを走行し、ハンドル応答性、剛性感、グリップ等に関する特性をドライバーの官能評価により評価した。結果は、比較例1を100とする指数で表示している(ドライグリップ性能指数)。数値が大きい程良好であり、ドライグリップ性能、操縦安定性に優れていることを示す。
(8)引裂試験
JIS K6252「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−引裂強さの求め方」に準じて、切り込みなしのアングル形の試験片(加硫ゴムシート)を用いることにより、引裂強さ(N/mm)を求め、基準配合(比較例8)の引裂強さを100として、以下の式により、引裂強さ指数を算出した。引裂強さ指数が大きいほど、引裂強さが大きく、優れていることを示す。
(引裂強さ指数)=(各配合の引裂強さ)/(比較例8の引裂強さ)×100
(9)デマチャ屈曲亀裂成長試験
JIS K6260「加硫ゴム及び熱可塑性ゴムのデマチャ屈曲亀裂試験方法」に準じて、温度23℃、相対湿度55%の条件下で、加硫ゴム試験片サンプルに関して、100万回試験後の亀裂長さ、又は成長が1mmになるまでの回数を測定した。得られた回数及び亀裂長さをもとに、サンプルに1mmの亀裂が成長するまでの屈曲回数を常用対数値で表し、更にそれを比較例8の常用対数値を100とする指数で以下のように表した。なお、70%及び110%とは、もとの加硫試験片サンプルの長さに対する伸び率を表し、該常用対数値の指数が大きいほど亀裂が成長しにくく、耐屈曲亀裂成長性が優れていることを示す。
(デマチャ屈曲亀裂成長性指数(70%、110%))=(各配合で1mmの亀裂が成長するまでの屈曲回数の常用対数値/比較例8で1mmの亀裂が成長するまでの屈曲回数の常用対数値)×100
(10)定伸張疲労試験
加硫ゴムシートについて、3号ダンベルを用いて、初期亀裂を入れずに、最大歪み50%、周波数5Hzの条件下で、定歪み繰り返し伸張試験を行った。これを500万回繰り返し、破断したものを×、クラックや傷が入ったものを△、異常がないものを○とした。
Figure 0005149316
比較例1では、本発明の微粒子シリカに該当しないシリカとメルカプト基を有しないカップリング剤を用いたので、破壊エネルギーや耐摩耗性が実施例に比べて劣っていた。比較例2では、微粒子シリカを使っているが、メルカプト基を有するカップリング剤を使用していないので、シリカの分散性が悪く、破壊エネルギーが実施例より悪く、耐摩耗性も同等以下だった。また、ウェットグリップ性能も実施例より劣っていた。比較例3では、微粒子シリカを使っているが、メルカプト基を有するカップリング剤を使用していないので、シリカの分散性がかなり悪く、破壊エネルギーや耐摩耗性、ウェットグリップ性能がかなり劣っていた。
比較例4では通常の微粒子でないシリカとメルカプト基を有するカップリング剤を用いたので、スコーチタイムが短くなった。また、微粒子シリカを用いていないので、破壊エネルギーや耐摩耗性が実施例に比べて劣っていた。比較例5では、通常の微粒子でないシリカと比較例4で用いたのとは別のメルカプト基を有するカップリング剤を用いているので、スコーチタイムが非常に短くなり通常の方法では加工が困難であった。また、破壊エネルギーや耐摩耗性、ウェットグリップ性能も劣っていた。
他方、実施例では、耐摩耗性や破壊エネルギー指数が良好であり、特に、実施例1と2で破壊エネルギーと耐摩耗性が良く、特に破壊エネルギーに関しては実施例1で非常に良好であった。更に、アルカリ性脂肪酸金属塩と脂肪族カルボン酸の亜鉛塩及び芳香族カルボン酸の亜鉛塩の混合物とステアリン酸等の脂肪酸との合計配合量が良好な範囲にあり、また分散性に優れた微粒子シリカを用いた実施例1と2、特に合計配合量が特に良好な範囲である実施例1では、転がり抵抗指数が良好であった。
また実施例のシリカの分散性は、良好又は比較的良好であり、なかでも、リバージョン防止剤を用い、かつ分散性の優れた微粒子シリカを用いた実施例2や3で良好であった。ウェットグリップ性能やドライグリップ性能も、いずれの実施例でも良好で、比較例1と同等以上であった。更にBRをブレンドした実施例6や7では耐摩耗性が良好であった。また、エポキシ化率が高いエポキシ化天然ゴム2と機械的強度や耐摩耗性に優れたBR2を用いた実施例7では破壊強度や耐摩耗性を維持したまま、ウェットグリップ性能を大きく向上できた。更に、比較例1(通常のシリカとシランカップリング剤を使用)、比較例2(微粒子シリカと通常のシランカップリング剤を使用)、比較例4(通常のシリカとメルカプト基を有するシランカップリング剤を使用)と、実施例1との結果を対比すると、該実施例1では、破壊エネルギー、耐摩耗性、転がり抵抗、ウエットグリップ性能が相乗的に改善されるとともに、良好なドライグリップ性能も得られた。
Figure 0005149316
比較例8では、本発明の微粒子に該当しないシリカとメルカプト基を有しないカップリング剤を用いたので、破壊エネルギー、引裂強さ、耐屈曲亀裂成長性が実施例に比べて劣っていた。また、定伸張疲労試験の結果も悪く、サイドウォール又はベーストレッドへの使用には、耐久性、耐クラック性の面で懸念があった。比較例9では、微粒子シリカを使用しているが、メルカプト基を有するカップリング剤を使用していないので、シリカ分散性が悪く、破壊エネルキー、引裂強さが実施例より劣っていた。また、耐屈曲亀裂成長性や定伸張疲労試験の結果も実施例より劣っていた。比較例10でも、微粒子シリカを使用し、かつメルカプト基を有するカップリング剤を使用しなかったので、シリカ分散性がかなり悪く、破壊エネルギー、引裂強さ、耐屈曲亀裂成長性がかなり劣り、定伸張疲労試験、転がり抵抗の結果も実施例より劣っていた。
比較例11では、通常のシリカとメルカプト基を有するカップリング剤を用いたので、スコーチタイムが短くなった。また、微粒子シリカを用いていないので、破壊エネルギーや引裂強さ、耐屈曲亀裂成長性が実施例に比べて劣っていた。更に、定伸張疲労試験の結果も悪く、サイドウォール又はベーストレッドへの使用には、耐久性、耐クラック性の面で懸念があった。比較例12では、通常のシリカと、比較例11で用いたものと別のメルカプト基を有するカップリング剤を用いたので、スコーチタイムが非常に短くなり通常の方法では加工が困難であった。また、破壊エネルギー、引裂強さ、耐屈曲亀裂成長性、定伸張疲労試験の結果も劣っていた。
他方、実施例では、破壊エネルギー指数や引裂強さ指数が良好であり、特に、実施例8〜9では破壊エネルギーと引裂強さが良く、特に実施例8は非常に良好であった。更に、アルカリ性脂肪酸金属塩と脂肪族カルボン酸の亜鉛塩及び芳香族カルボン酸の亜鉛塩の混合物と炭素数4〜16の脂肪族カルボン酸亜鉛塩と脂肪酸との総配合量が特に良好な範囲にあり、分散性の良い微粒子シリカを用いた実施例8〜9では、転がり抵抗指数が良好であった。また、実施例のシリカ分散性は、良好若しくは比較的良好であり、中でもリバージョン防止剤及び分散性の優れた微粒子シリカを用いた実施例9〜10で良好であった。耐屈曲亀裂成長性、定伸張疲労試験の結果に関しても、いずれの実施例でも良好で、比較例8と同等以上であった。
更に、比較例8(通常のシリカとシランカップリング剤を使用)、比較例9(微粒子シリカと通常のシランカップリング剤を使用)、比較例11(通常のシリカとメルカプト基を有するシランカップリング剤を使用)と、実施例8との結果を対比すると、該実施例8では、破壊エネルギー、引裂き強さ、転がり抵抗、耐屈曲亀裂成長性、定伸張疲労試験の結果が相乗的に改善された。

Claims (9)

  1. エポキシ化天然ゴム、シリカ及びシランカップリング剤を含み、
    前記ゴム成分100質量%中のエポキシ化天然ゴムの含有量は、15質量%以上であり、
    前記シリカは、CTAB比表面積が180〜600g、BET比表面積が185〜600gであり、
    前記シランカップリング剤は、メルカプト基を有するものであるタイヤ用ゴム組成物。
  2. シリカは、アグリゲートサイズが30〜100mである請求項1記載のタイヤ用ゴム組成物。
  3. シランカップリング剤は、下記一般式(1)で示される結合単位Aと下記一般式(2)で示される結合単位Bとの合計量に対して、結合単位Bを1〜70モル%の割合で共重合したものである請求項1又は2記載のタイヤ用ゴム組成物。
    Figure 0005149316
    Figure 0005149316
    (式中、x、yはそれぞれ1以上の整数である。Rは水素、ハロゲン、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基若しくはアルキレン基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基若しくはアルケニレン基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルキニル基若しくはアルキニレン基、又は該アルキル基若しくは該アルケニル基の末端の水素が水酸基若しくはカルボキシル基で置換されたものを示す。Rは水素、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキレン基若しくはアルキル基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニレン基若しくはアルケニル基、又は分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルキニレン基若しくはアルキニル基を示す。RとRとで環構造を形成してもよい。)
  4. アルカリ性脂肪酸金属塩を含む請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  5. 前記シリカの配合量がゴム成分100質量部に対して5〜150質量部、前記メルカプト基を有するシランカップリング剤の配合量が前記シリカ100質量部に対して0.5〜20質量部である請求項1〜4のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  6. ブタジエンゴム及び/又は天然ゴムを含む請求項1〜5のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  7. 脂肪族カルボン酸の亜鉛塩及び芳香族カルボン酸の亜鉛塩の混合物、並びに/又は、炭素数4〜16の脂肪族カルボン酸亜鉛塩を含む請求項1〜6のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  8. トレッド、サイドウォール又はベーストレッドに使用される請求項1〜のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  9. 請求項1〜のいずれかに記載のゴム組成物を用いた空気入りタイヤ。
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