JP2008231417A - ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ - Google Patents

ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ Download PDF

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Abstract

【課題】ゴム加工時の作業性に優れると共に、耐摩耗性の良好な空気入りタイヤを与えることができるゴム組成物、並びにこのゴム組成物を用いてなる前記の性能を有する空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】(A)(A−1)重量平均分子量が80万以上であるジエン系合成ゴム10〜100質量%と、(A−2)天然ゴム及び/又は重量平均分子量が80万未満であるジエン系合成ゴム90〜0質量%とからなるゴム成分と、その100質量部に対し、(B)無機充填材5〜95質量%を含有する充填材30〜100質量部及び(C)プロセスオイル0〜50質量部を含み、かつ(D)特定の構造を有する化合物を、前記(B)成分のシリカに対して2〜25質量%の割合で含むゴム組成物、及びこのゴム組成物を、トレッドに用いてなる空気入りタイヤである。
【選択図】なし

Description

本発明は、ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤに関する。さらに詳しくは、本発明は、ゴム加工時の作業性に優れると共に、耐摩耗性の良好な空気入りタイヤを与えることができるゴム組成物、並びにこのゴム組成物をトレッドに用いてなる前記の性能を有する空気入りタイヤに関するものである。
従来、乗用車、小型トラック及び小型バスに用いられる空気入りタイヤは、低燃費性、耐破壊性及び耐摩耗性との鼎立を図るべく、シリカ配合や高分子量ポリマーを適用していた。
しかしながら、シリカは、その表面官能基であるシラノール基の水素結合により粒子同士が凝集する傾向にあり、ゴム中へのシリカ粒子の分散が不十分になるため、通常は、シリカ表面のシラノール基がアルコキシシランと縮合反応することを利用して種々のアルコキシシランが、シリカ表面処理剤あるいはカップリング剤として用いられている。例えば、最近シランカップリング剤として、アシルチオアルキルトリアルコキシシランなどの保護化メルカプトシランが開発されている(例えば、特許文献1参照)。この保護化メルカプトシランは、ゴム組成物中へのシリカの分散性を良くし、作業性を向上させる作用を有している。
一方、高分子量のスチレン−ブタジエン共重合ゴムは、力学的特性に優れ、破壊特性や耐摩耗性などに優れるゴム組成物を与えることが知られているが、加工性に劣るという問題がある。したがって、加工性を向上させるためにオイルなどを通常のゴム組成物よりも多く配合することが行われている。しかしながら、オイルなどを多量に配合するとゴム組成物の破壊特性及び耐摩耗性が低下するのを免れないという問題があった。そこで、これを回避するためにゴム成分として用いる重合体の分子量をさらに上げ、そして加工性を改良するために、重合体を油展重合体とするといった手法が用いられている。
しかしながら、シリカ配合系において、重量平均分子量が80万以上のジエン系合成ゴムを用いて、ゴム加工時の作業性を損なうことなく、耐摩耗性や耐破壊特性を向上させることは、未だ困難であるのが実状であった。
特表2001−505225号公報
本発明は、このような状況下で、ゴム加工時の作業性に優れると共に、耐摩耗性の良好な空気入りタイヤを与えることができるゴム組成物、並びにこのゴム組成物を用いてなる前記の性能を有する空気入りタイヤを提供することを目的とするものである。
本発明者らは前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、重量平均分子量が80万以上のジエン系合成ゴムを所定の割合で含むゴム成分と、無機充填材を含む充填材と、プロセスオイルと、特定の構造を有するシランカップリング剤を、それぞれ所定の割合で含むゴム組成物により、その目的を達成し得ることを見出した。
本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、
[1](A)(A−1)重量平均分子量が80万以上であるジエン系合成ゴム10〜100質量%と、(A−2)天然ゴム及び/又は重量平均分子量が80万未満であるジエン系合成ゴム90〜0質量%とからなるゴム成分と、その100質量部に対し、(B)無機充填材5〜95質量%を含有する充填材30〜100質量部及び(C)プロセスオイル0〜50質量部を含み、かつ(D)前記無機充填剤と結合可能な元素もしくは官能基、及び保護されたメルカプト基を少なくとも含むシランカップリング剤を前記(B)成分中の無機充填材に対して2〜25質量%の割合で含むことを特徴とするゴム組成物、
[2] 前記(D)成分の無機充填材と結合することのできる官能基がアルコキシシラン基である上記[1]記載のゴム組成物、
[3] 前記(D)成分が一般式(I)
Figure 2008231417
[式中、R1は−Cl、−Br、R6O−、R6C(=O)O−、R67C=NO−、R67N−又は−(OSiR67m(OSiR6712)(ただし、R6、R7及びR12は、それぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜18の一価の炭化水素基である。)R2はR1、水素原子又は炭素数1〜18の一価の炭化水素基、R3はR1、R2又は−[O(R8O)a]0.5 −基(ただし、R8は炭素数1〜18のアルキレン基、aは1〜4の整数である。)、R4は炭素数1〜18の二価の炭化水素基、R5は炭素数1〜18の一価の炭化水素基を示し、x、y及びzは、x+y+2z=3、0≦x≦3、0≦y≦2、0≦z≦1の関係を満たす数である。]及び/又は一般式(II)
Figure 2008231417
[式中R9は炭素数1〜20の直鎖もしくは、分岐、環状のアルキル基であり、Gはそれぞれ独立して炭素数1〜9のアルカンジイル基又はアルケンジイル基であり、Zaはそれぞれ独立して二つの珪素原子と結合することのできる基で、 [−0−]0.5、[−0−G−]0.5又は[−O−G−O−] 0.5から選ばれる基であり、Zbはそれぞれ独立して二つの珪素原子と結合することのできる基で、 [−O−G−O−] 0.5で表される官能基であり、Zcはそれぞれ独立して−Cl、−Br、−OR10、R10C(=O)O−、R1011C=NO−、R1011N−,R10−,HO−G−O−で表される官能基であり、Gは上記表記と一致し、R10及びR11はそれぞれ独立に炭素数1〜20の直鎖もしくは、分岐、環状のアルキル基である。
m、n、u、v、wはそれぞれ独立して1≦m≦20、0≦n≦20、0≦u≦3、0≦v≦2、0<w≦1であり、かつ1/2u+v+2w=2又は3である。
A部が複数である場合、複数のA部におけるZa u、Zb v及びZc wそれぞれにおいて
、同一でも異なっていてもよく、Bが複数である場合、複数のB部におけるZa u、Zb v及びZc wそれぞれにおいて、同一でも異なってもよい。]で表されるシランカップリング剤である上記[1]又は[2]に記載のゴム組成物。
[4]前記無機充填材がシリカである上記[1]〜[3]いずれかのゴム組成物、
[5] 前記一般式(II)で表される(D)成分が、化学式(III)、
Figure 2008231417
化学式(IV)、及び
Figure 2008231417
化学式(V)
Figure 2008231417
[式中Lはそれぞれ独立して炭素数1〜9のアルカンジイル基又はアルケンジイル基であり、x=m、y=nである。]で表されるシランカップリング剤である上記[3]のゴム組成物、
[6](A)ゴム成分中に、(A−1)成分50〜90質量%及び(A−2)成分50〜10質量%を含有する上記[1]〜[5]いずれかのゴム組成物、
[7](A)ゴム成分100質量部に対し、(B)充填材50〜90質量部を含む上記[1]〜[6]いずれかのゴム組成物、
[8]油展ゴムに含まれるプロセスオイル以外のプロセスオイルを含まない上記[1]〜[7]いずれかのゴム組成物、
[9](D)成分の一般式(I)で表されるシランカップリング剤が、アシルチオアルキルトリアルコキシシランである上記[1]〜[8]いずれかのゴム組成物、及び
[10] 上記[1]〜[9]いずれかのゴム組成物を、トレッドに用いたことを特徴とする空気入りタイヤ、
提供するものである。
本発明によれば、ゴム加工時の作業性に優れると共に、耐摩耗性の良好な空気入りタイヤを与えることができるゴム組成物、並びにこのゴム組成物を用いてなる前記の性能を有する空気入りタイヤを提供することができる。
本発明のゴム組成物は、(A)(A−1)重量平均分子量が80万以上であるジエン系合成ゴムと、所望により用いられる(A−2)天然ゴム及び/又は重量平均分子量が80万未満であるジエン系合成ゴムとからなるゴム成分と、(B)無機充填材5〜95質量%を含有する充填材と、所望により(C)プロセスオイルと、(D)前記無機充填剤と結合可能な元素もしくは官能基、及び保護されたメルカプト基を少なくとも含むシランカップリング剤を含む組成物である。
前記(A)成分のゴム成分に含まれる(A−1)成分のジエン系合成ゴムとしては、重量平均分子量が80万以上のものが用いられる。当該ジエン系合成ゴムの重量平均分子量が80万未満では、耐摩耗性に優れる空気入りタイヤが得られず、本発明の目的が達せられない。また、重量平均分子量が高すぎるとゴム組成物の加工性が低下する。したがって、当該ジエン系合成ゴムの好ましい重量平均分子量は80万〜250万の範囲であり、より好ましくは80万〜150万である。
なお、前記重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC法)により測定されたポリスチレン換算の値である。
このような高分子量のジエン系合成ゴムとしては、例えばスチレン−ブタジエン共重合体(SBR)、ポリブタジエン(BR)、ポリイソプレン(IR)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(NBR)などを挙げることができる。これらの高分子量ジエン系合成ゴムの中で、高分子量スチレン−ブタジエン共合体が、製造しやすさ及び得られるタイヤの性能などの観点から、好ましい。
本発明で用いる重量平均分子量が80万以上の高分子量ジエン系合成ゴムの製造方法に特に制限はなく、いかなる方法によって製造されたものでも用いることができる。当該高分子量ジエン系合成ゴムの製造方法としては、例えば有機溶媒中において、有機リチウムなどの触媒の存在下に重合して得られたジエン系活性重合体にカップリング剤を反応させて分子量を増大させることにより、所望の分子量をもつジエン系合成ゴムを製造する方法を採用することができる。前記カップリング剤としては、例えば四塩化スズなどのポリハロゲン化スズ化合物、テトラクロロシランなどのポリハロゲン化ケイ素化合物、1,3,5−トリ(ブロモメチル)ベンゼンなどのポリハロゲン化置換炭化水素化合物、アジピン酸ジエチルなどのポリカルボン酸エステル類、エポキシ化液体ポリブタジエンやエポキシ化植物油などのポリエポキシ化合物、ポリイソシアネート化合物、ポリイミン化合物、ポリアルデヒド類、ポリケトン類、ポリカルボン酸無水物、ジグリシジルアミノ基含有多官能化合物などが用いられる。
本発明においては、前記(A−1)成分の高分子量ジエン系合成ゴムは一種用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
この(A−1)成分である高分子量ジエン系合成ゴムと、必要に応じて併用することのできるゴム成分としては、(A−2)天然ゴム及び/又は重量平均分子量が80万未満、好ましくは20万〜80万未満のジエン系合成ゴムが挙げられる。(A−2)成分における重量平均分子量が80万未満のジエン系合成ゴムとしては、例えばスチレン−ブタジエン共重合体(SBR)、ポリブタジエン(BR)、ポリイソプレン(IR)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(NBR)及びこれらの混合物等が挙げられる。また、その一部が多官能型変性剤、例えば四塩化スズのような変性剤を用いることにより分岐構造を有しているものでもよい。
本発明のゴム組成物における(A)成分のゴム成分は、前記(A−1)成分の重量平均分子量が80万以上である高分子量ジエン系合成ゴム10〜100質量%、好ましくは50〜90質量%と、(A−2)成分の天然ゴム及び/又は重量平均分子量が80万未満であるジエン系合成ゴム90〜0質量%、好ましくは50〜10質量%を含有するものである。前記(A−1)成分の含有量が10質量%以上であれば、耐摩耗性が良好なタイヤを与えるゴム組成物を得ることができる。
本発明のゴム組成物においては、(B)成分の充填材に無機充填材が含まれる。
無機充填材としては、シリカはじめ、例えば、下記一般式(VII)で表される化合物を挙げることができる。
mM1・xSiOy・zH2O ・・・(VII)
(式中、M1は、アルミニウム、マグネシウム、チタン、カルシウム、及びジルコニウムからなる群から選ばれる金属、これらの金属の酸化物又は水酸化物、及びそれらの水和物、又はこれらの金属の炭酸塩から選ばれる少なくとも一種であり、m、x、y及びzは、それぞれ1〜5の整数、0〜10の整数、2〜5の整数、及び0〜10の整数である。尚、上記式において、x、zがともに0である場合には、該無機化合物はアルミニウム、マグネシウム、チタン、カルシウム及びジルコニウムから選ばれる少なくとも1つの金属、金属酸化物又は金属水酸化物となる。)
上記式で表わされる無機充填材としては、γ−アルミナ、α−アルミナ等のアルミナ(Al23)、ベーマイト、ダイアスポア等のアルミナ一水和物(Al23・H2O)、ギブサイト、バイヤライト等の水酸化アルミニウム[Al(OH)3]、炭酸アルミニウム[Al2(CO32]、水酸化マグネシウム[Mg(OH)2]、酸化マグネシウム(MgO)、炭酸マグネシウム(MgCO3)、タルク(3MgO・4SiO2・H2O)、アタパルジャイト(5MgO・8SiO2・9H2O)、チタン白(TiO2)、チタン黒(TiO2n-1)、酸化カルシウム(CaO)、水酸化カルシウム[Ca(OH)2]、酸化アルミニウムマグネシウム(MgO・Al23)、クレー(Al23・2SiO2)、カオリン(Al23・2SiO2・2H2O)、パイロフィライト(Al23・4SiO2・H2O)、ベントナイト(Al23・4SiO2・2H2O)、ケイ酸アルミニウム(Al2SiO5 、Al4・3SiO4・5H2O等)、ケイ酸マグネシウム(Mg2SiO4、MgSiO3等)、ケイ酸カルシウム(Ca2・SiO4等)、ケイ酸アルミニウムカルシウム(Al23・CaO・2SiO2等)、ケイ酸マグネシウムカルシウム(CaMgSiO4)、炭酸カルシウム(CaCO3)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、水酸化ジルコニウム[ZrO(OH)2・nH2O]、炭酸ジルコニウム[Zr(CO32]、各種ゼオライトのように電荷を補正する水素、アルカリ金属又はアルカリ土類金属を含む結晶性アルミノケイ酸塩等が使用できる。また、前記一般式(VII)中のM1がアルミニウム金属、アルミニウムの酸化物又は水酸化物、及びそれらの水和物、又はアルミニウムの炭酸塩から選ばれる少なくとも一つである場合が好ましい。
上記式で表されるこれらの無機化合物は、単独で使用してもよいし、二種以上を混合して使用してもよい。
上記無機充填材の中でもシリカが好ましい。このシリカとしては特に制限はなく、従来ゴムの補強用充填材として慣用されているものの中から任意に選択して用いることができる。このシリカとしては、例えば湿式シリカ(含水ケイ酸),乾式シリカ(無水ケイ酸),が挙げられるが、中でも破壊特性の改良効果並びにウェットグリップ性及び低転がり抵抗性の両立効果が最も顕著である湿式シリカが好ましい。
この湿式シリカは、補強性、加工性、ウェットグリップ性、耐摩耗性のバランス等の面から、BET法による窒素吸着比表面積(N2SA)が140〜280m2/gであることが好ましく、170〜250m2/gであることがより好ましい。好適な湿式シリカとしては、例えば東ソー・シリカ(株)製のAQ、VN3、LP、NA等、デグッサ社製のウルトラジルVN3(N2SA:210m2/g)等が挙げられる。
本発明のゴム組成物に含まれる充填材は、ゴム成分100質量部に対し、30〜100質量部、好ましくは50〜90質量部の範囲で選定される。充填材量が30質量部未満では、補強性や他の物性の改良効果が不十分であるし、100質量部を超えると作業性が悪化する。
充填材中に、無機充填剤が5〜95質量%含有していれば、グリップ性能や低燃費性が良好となる。無機充填剤の中でもシリカは上記効果に優れており、特に好ましい。
前記充填材中、シリカ以外の充填材として、カーボンブラック及び/又はシリカ以外の無機充填材が用いられるが、カーボンブラックが好ましい。カーボンブラックとしては、例えばFEF、GPF、SRF、HAF、N339、IISAF、ISAF、SAF等が挙げられる。カーボンブラックの窒素吸着比表面積(N2SA、JIS K 6217−2:2001に準拠する)は20〜160m2/gであることが好ましく、70〜160m2/gであることがより好ましい。また、好ましくはジブチルフタレート吸油量(DBP、JIS K 6217−4:2001に準拠する)が80〜170cm3/100gのカーボンブラックである。これらのカーボンブラックを用いることにより、諸物性、特に破壊特性の改良効果は大きくなる。好ましいカーボンブラックはHAF、N339、IISAF、ISAF、SAFである。
本発明のゴム組成物においては、所望により、(C)成分として、プロセスオイルを含有させることができる。このプロセスオイルとしては、例えばパラフィン系、ナフテン系、アロマチック系等を挙げることができる。引張強度、耐摩耗性を重視する用途にはアロマチック系が、ヒステリシスロス、低温特性を重視する用途にはナフテン系又はパラフィン系が用いられる。その使用量は、ゴム成分100質量部に対して、0〜50質量部の範囲で選定される。当該プロセスオイルの含有量が50質量部を超えると、得られるタイヤの耐摩耗性が低下し、本発明の目的は達せられない。
また、本発明のゴム組成物においては、耐摩耗性の観点から、油展ゴムに含まれるプロセスオイル以外のプロセスオイルを含まないことが好ましい。
本発明のゴム組成物においては、(D)成分として前記無機充填剤と結合可能な元素もしくは官能基、及び保護されたメルカプト基を少なくとも含むシランカップリング剤が用いられる。保護されたメルカプト基を有することで、加硫工程以前の加工中に初期加硫(スコーチ)の発生を防止することができるため、加工性が良好になり、かつ、無機充填剤と結合可能な元素もしくは官能基を有しているため、無機充填剤の分散性が良好となる。この中でも、無機充填剤と結合可能な官能基としては、アルコキシシラン基であると、上記効果に優れているため好ましい。
(D)の成分としては、一般式(I)
Figure 2008231417
で表されるシランカップリング剤が用いられる。
一般式(I)において、R1は−Cl、−Br、R6O−、R6C(=O)O−、R67C=NO−、R67N−又は−(OSiR67m(OSiR6712)(ただし、R6、R7及びR12は、それぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜18の一価の炭化水素基である。)、R2はR1、水素原子又は炭素数1〜18の一価の炭化水素基、R3はR1、R2又は−[O(R8O)a0.5−基(ただし、R8は炭素数1〜18のアルキレン基、aは1〜4の整数である。)、R4は炭素数1〜18の二価の炭化水素基、R5は炭素数1〜18の一価の炭化水素基を示し、x、y及びzは、x+y+2z=3、0≦x≦3、0≦y≦2、0≦z≦1の関係を満たす数である。
前記一般式(I)において、炭素数1〜18の一価の炭化水素基としては、例えば炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数7〜18のアラルキル基等を挙げることができる。ここで、上記アルキル基及びアルケニル基は直鎖状、枝分かれ状、環状のいずれであってもよく、前記アリール基及びアラルキル基は、芳香環上に低級アルキル基などの置換基を有していてもよい。
前記一般式(I)において炭素数1〜18の一価の炭化水素基の具体例としては、メチル基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピル基,n−ブチル基,イソブチル基,sec−ブチル基,tert−ブチル基,ペンチル基,ヘキシル基,オクチル基,デシル基,ドデシル基,シクロペンチル基,シクロヘキシル基,ビニル基,プロぺニル基,アリル基,ヘキセニル基,オクテニル基,シクロペンテニル基,シクロヘキセニル基,フェニル基,トリル基,キシリル基,ナフチル基,ベンジル基,フェネチル基,ナフチルメチル基等が挙げられる。
前記一般式(I)において、R8で表される炭素数1〜18のアルキレン基は、直鎖状、枝分かれ状、環状のいずれであってもよいが、特に直鎖状のものが好適である。この直鎖状のアルキレン基の例としては、メチレン基,エチレン基,トリメチレン基,テトラメチレン基,ペンタメチレン基,ヘキサメチレン基,オクタメチレン基,デカメチレン基,ドデカメチレン基等が挙げられる。
また、R4で表される炭素数1〜18の二価の炭化水素基としては、例えば炭素数1〜18のアルキレン基、炭素数2〜18のアルケニレン基、炭素数5〜18のシクロアルキレン基、炭素数6〜18のシクロアルキルアルキレン基、炭素数6〜18のアリーレン基、炭素数7〜18のアラルキレン基を挙げることができる。前記アルキレン基及びアルケニレン基は、直鎖状、枝分かれ状のいずれであってもよく、前記シクロアルキレン基、シクロアルキルアルキレン基、アリーレン基及びアラルキレン基は、環上に低級アルキル基などの置換基を有していてもよい。
このR4としては、炭素数1〜6のアルキレン基が好ましく、特に直鎖状アルキレン基、例えばメチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基を好ましく挙げることができる。
前記一般式(I)で表されるシランカップリング剤の例としては、3−ヘキサノイルチオプロピルトリエトキシシラン、3−オクタノイルチオプロピルトリエトキシシラン、3−デカノイルチオプロピルトリエトキシシラン、3−ラウロイルチオプロピルトリエトキシシラン、2−ヘキサノイルチオエチルトリエトキシシラン、2−オクタノイルチオエチルトリエトキシシラン、2−デカノイルチオエチルトリエトキシシラン、2−ラウロイルチオエチルトリエトキシシラン、3−ヘキサノイルチオプロピルトリメトキシシラン、3−オクタノイルチオプロピルトリメトキシシラン、3−デカノイルチオプロピルトリメトキシシラン、3−ラウロイルチオプロピルトリメトキシシラン、2−ヘキサノイルチオエチルトリメトキシシラン、2−オクタノイルチオエチルトリメトキシシラン、2−デカノイルチオエチルトリメトキシシラン、2−ラウロイルチオエチルトリメトキシシランなどを挙げることができる。
本発明のゴム組成物は、(D)成分として、このようなシランカップリング剤を用いることにより、ゴム加工時の作業性に優れると共に、耐摩耗性の良好な空気入りタイヤを与えることができる。
本発明のゴム組成物において、さらに、(D)成分としては、一般式(II)
Figure 2008231417
一般式(II)において、式中R9は炭素数1〜20の直鎖もしくは、分岐、環状のアルキル基であり、Gはそれぞれ独立して炭素数1〜9のアルカンジイル基又はアルケンジイル基であり、Zaはそれぞれ独立して二つの珪素原子と結合することのできる基で、 [−0−]0.5、[−0−G−]0.5又は[−O−G−O−] 0.5から選ばれる基であり、Zbはそれぞれ独立して二つの珪素原子と結合することのできる基で、 [−O−G−O−] 0.5で表される官能基であり、Zcはそれぞれ独立して−Cl、−Br、−OR10、R10C(=O)O−、R1011C=NO−、R1011N−,R10−,HO−G−O−で表される官能基であり、Gは上記表記と一致し、R10及びR11はそれぞれ独立に炭素数1〜20の直鎖もしくは、分岐、環状のアルキル基である。
m、n、u、v、wはそれぞれ独立して1≦m≦20、0≦n≦20、0≦u≦3、0≦v≦2、0<w≦1であり、かつ1/2u+v+2w=2又は3である。
A部が複数である場合、複数のA部におけるZa u、Zb v及びZc wそれぞれにおいて
、同一でも異なっていてもよく、Bが複数である場合、複数のB部におけるZa u、Zb v及びZc wそれぞれにおいて、同一でも異なってもよい。
上記一般式(II)で得られるシランカップリング剤としては、以下の化学式(III)、
Figure 2008231417
化学式(IV)、及び
Figure 2008231417
化学式(V)、
Figure 2008231417
[式中Lはそれぞれ独立して炭素数1〜9のアルカンジイル基又はアルケンジイル基であり、x=m、y=nである。]を挙げることができる。
化学式(III)で表されるシランカップリング剤としては、Momentive Performance Materials社製、商標「NXT Low−V Silane」、が市販品として入手できる。
また、化学式(IV)で表されるシランカップリング剤としては、Momentive Performance Materials社製、商標「NXT Ultra Low−V Silane」、が同様に市販品として入手することができる。
さらに、化学式(V)で表されるシランカップリング剤としては、Momentive Performance Materials社製、商標、「NXT-Z」として挙げることができる。
上記NXTシランを本願(A−1)の重量平均分子量が80万以上であるジエン系ゴムと併用することにより、損失係数(tanδ)を大きく低減する可能となる。これは、(A−1)の高分子量ポリマーにすることでポリマーの末端数の総数が少なくなることにより、損失係数が低減する。一方のNXTシランも無機充填剤の分散を良好にすることができるため、損失係数が低減する。よって、上記2つを用いることによって大幅に損失係数の低減が可能となる。
化学式(IV)及び(V)で得られるシランカップリング剤はアルコキシシラン炭素数が多いため、揮発性化合物VOC(特にアルコール)の発生が少なく、作業環境上このましい。特に化学式(VI)のシランカップリング剤はタイヤ性能として低発熱性を得ることからさらに好ましい。
本発明においては、この(D)成分のシランカップリング剤は一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。また、その配合量は、前記(B)成分のシリカに対して、2〜25質量%の範囲で選定される。当該シランカップリング剤の配合量が上記範囲にあれば、前記本発明の効果が充分に発揮される。好ましい配合量は5〜15質量%の範囲である。
さらに、当該シランカップリング剤はメルカプト基が保護されているため、脱保護を行ってポリマーをカップリングする必要があるためにDPG(ジフェニルグアニジン)などに代表されるプロトンドナーを脱保護化剤として最終混練工程に配合することが好ましい。その使用量は、ゴム成分100質量部に対し、0.1〜5.0質量部が好ましく、更に好ましくは0.2〜3.0質量部である。
本発明のゴム組成物には、本発明の目的が損なわれない範囲で、所望により、通常ゴム工業界で用いられる各種薬品、例えば加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤、スコーチ防止剤、亜鉛華、ステアリン酸等を含有させることができる。
上記加硫剤としては、硫黄等が挙げられ、その使用量は、ゴム成分100質量部に対し、硫黄分として0.1〜10.0質量部が好ましく、0.5〜5.0質量部がより好ましい。
本発明で使用できる加硫促進剤は、特に限定されるものではないが、例えば、M(2−メルカプトベンゾチアゾール)、DM(ジベンゾチアジルジスルフィド)、CZ(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド)等のチアゾール系、あるいはDPG(ジフェニルグアニジン)等のグアニジン系の加硫促進剤等を挙げることができ、その使用量は、ゴム成分100質量部に対し、0.1〜5.0質量部が好ましく、更に好ましくは0.2〜3.0質量部である。
本発明のゴム組成物は、バンバリーミキサー、ロール、インターナルミキサー等の混練り機を用いて混練りすることによって得られ、成形加工後、加硫を行い、タイヤ用途として、タイヤトレッドに用いられる。また、その他アンダートレッド、サイドウォール、カーカスコーティングゴム、ベルトコーティングゴム、ビードフィラー、チェーファー、ビードコーティングゴム等にも用いることができる。
本発明の空気入りタイヤは、前述の本発明のゴム組成物を用いて通常の方法によって製造される。すなわち、必要に応じて、上記のように各種薬品を含有させたゴム組成物が未加硫の段階でタイヤトレッドに加工され、タイヤ成型機上で通常の方法により貼り付け成型され、生タイヤが成型される。この生タイヤを加硫機中で加熱加圧して、タイヤが得られる。
このようにして得られた本発明の空気入りタイヤは、シリカ配合系であるにもかかわらず、優れた耐摩耗性を有している。
次に、本発明を実施例により、更に詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、ゴム組成物の加工性、及び加硫ゴムの耐摩耗性は、下記の方法に従って評価した。
(1)ゴム組成物の加工性
JIS K 6300に準拠し、130℃にてムーニー粘度[ML1+4/130℃]を測定した。比較例1の逆数を100として指数表示した。指数が大きいほど粘度が低いこと、すなわち、加工性が良好であることを示す。
(2)加硫ゴムの耐摩耗性
ランボーン型摩耗試験機を用い、室温におけるスリップ率60%の摩耗量を測定し、比較例1の耐摩耗性を100として、指数表示した。指数が大きい方が良好となる。
実施例1、2及び比較例1〜3
表1に示す配合組成の5種類のゴム組成物を調製した。各ゴム組成物について、加工性を評価すると共に、加硫温度145℃、加硫時間33分間の条件で加硫ゴムサンプルを作製し、耐摩耗性を評価した。その結果を表1に示す。
また、各ゴム組成物を用い、タイヤサイズ215/45R17の空気入りタイヤを常法に従って試作した。
Figure 2008231417
[注]
1)JSR(株)製「SBR1712」、オイル含量27.3質量%油展SBR、SBRの重量平均分子量:70万
2)旭化成(株)製「TUFDENE E50」、オイル含量27.3質量%油展高分子量SBR、SBRの重量平均分子量:」90万
3)東ソー・シリカ(株)製「VN3」
4)N220、東海カーボン(株)製「シースト6」、窒素吸着比表面積(N2SA)119m2/g、ジブチルフタレート吸油量1140m3/100g
5)デグサ社製、商品名「Si75」、化学名:ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ポリスルフィドの混合物(一分子中のSの数が平均2.4)
6)General Electric社製、商品名「NXTシラン」、化学名:3−オクタノイルチオプロピルトリエトキシシラン
7)富士興産(株)製 アロマオイル
8)精工化学(株)製「サンタイト S」、ミクロクリスタリンワックス
9)N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン:大内新興化学工業(株)製「ノクラック6C」
10)ジフェニルグアニジン:大内新興化学工業(株)製「ノクセラーD」
11)N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド:大内新興化学工業社製「ノクセラーCZ」
12)ジベンゾチアジルジスルフィド:大内新興化学工業(株)製「ノクセラーDM」
表1から、以下に示すことが分かる。
比較例2は、プロセスオイルと本発明に係る「NXT」シランカップリング剤を含むために、比較例1に比べて、耐摩耗性に劣るが、ゴム組成物の加工性に優れている。比較例3は本発明に係る高分子量SBRを含むが、「NXT」シランカップリング剤を含まないために、比較例1に比べて、耐摩耗性に優れているが、ゴム組成物の加工性に劣る。
これに対し、実施例1は、高分子量SBRと「NXT」シランカップリング剤の両方を含むために、比較例1に比べて、耐摩耗性及びゴム組成物の加工性の両方共、優れている。実施例2は、実施例1の組成に、さらにプロセスオイルを含有するため、実施例1に比べて、耐摩耗性は若干低下するが、ゴム組成物の加工性は若干向上する。
実施例3〜11及び比較例4〜8
表2に示す配合組成の14種類のゴム組成物を調製した。各ゴム組成物について、加工性を評価すると共に、加硫温度145℃、加硫時間33分間の条件で加硫ゴムサンプルを作製し、耐摩耗性を評価した。その結果を表2に示す。
また、各ゴム組成物を用い、タイヤサイズ215/45R17の空気入りタイヤを常法に従って試作した。
Figure 2008231417
「注」
13)Momentive Performance Materials社製、化学式(V)で示したシランカップリング剤
表2から、「NXT―Z」シランカップリング剤は、「NXT」シランカップリング剤同様、ゴム組成物の加工性及び加硫ゴムの耐摩耗性に優れることがわかる。
本発明のゴム組成物は、シリカ配合系において、高分子量SBRと保護化メルカプトシランからなるシランカップリング剤を含む組成物であって、ゴム加工時の作業性に優れると共に、耐摩耗性の良好な空気入りタイヤを与えることができる。

Claims (10)

  1. (A)(A−1)重量平均分子量が80万以上であるジエン系合成ゴム10〜100質量%と、(A−2)天然ゴム及び/又は重量平均分子量が80万未満であるジエン系合成ゴム90〜0質量%とからなるゴム成分と、その100質量部に対し、(B)無機充填材5〜95質量%を含有する充填材30〜100質量部及び(C)プロセスオイル0〜50質量部を含み、かつ(D)前記無機充填剤と結合可能な元素もしくは官能基、及び保護されたメルカプト基を少なくとも含むシランカップリング剤を前記(B)成分中の無機充填材に対して2〜25質量%の割合で含むことを特徴とするゴム組成物。
  2. 前記(D)成分の無機充填材と結合することのできる官能基がアルコキシシラン基である請求項1に記載のゴム組成物。
  3. 前記(D)成分が一般式(I)
    Figure 2008231417
    [式中、R1は−Cl、−Br、R6O−、R6C(=O)O−、R67C=NO−、R67N−又は−(OSiR67m(OSiR6712)(ただし、R6、R7及びR12は、それぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜18の一価の炭化水素基である。)R2はR1、水素原子又は炭素数1〜18の一価の炭化水素基、R3はR1、R2又は−[O(R8O)a]0.5 −基(ただし、R8は炭素数1〜18のアルキレン基、aは1〜4の整数である。)、R4は炭素数1〜18の二価の炭化水素基、R5は炭素数1〜18の一価の炭化水素基を示し、x、y及びzは、x+y+2z=3、0≦x≦3、0≦y≦2、0≦z≦1の関係を満たす数である。]及び/又は一般式(II)
    Figure 2008231417
    [式中R9は炭素数1〜20の直鎖もしくは、分岐、環状のアルキル基であり、Gはそれぞれ独立して炭素数1〜9のアルカンジイル基又はアルケンジイル基であり、Zaはそれぞれ独立して二つの珪素原子と結合することのできる基で、 [−0−]0.5、[−0−G−]0.5又は[−O−G−O−] 0.5から選ばれる基であり、Zbはそれぞれ独立して二つの珪素原子と結合することのできる基で、 [−O−G−O−] 0.5で表される官能基であり、Zcはそれぞれ独立して−Cl、−Br、−OR10、R10C(=O)O−、R1011C=NO−、R1011N−,R10−,HO−G−O−で表される官能基であり、Gは上記表記と一致し、R10及びR11はそれぞれ独立に炭素数1〜20の直鎖もしくは、分岐、環状のアルキル基である。
    m、n、u、v、wはそれぞれ独立して1≦m≦20、0≦n≦20、0≦u≦3、0≦v≦2、0<w≦1であり、かつ1/2u+v+2w=2又は3である。
    A部が複数である場合、複数のA部におけるZa u、Zb v及びZc wそれぞれにおいて、同一でも異なっていてもよく、Bが複数である場合、複数のB部におけるZa u、Zb v及びZc wそれぞれにおいて、同一でも異なってもよい。]で表されるシランカップリング剤である請求項1又は2に記載のゴム組成物。
  4. 前記無機充填材がシリカである請求項1〜3のいずれかに記載のゴム組成物。
  5. 前記一般式(II)で表される(D)成分が、化学式(III)、
    Figure 2008231417
    化学式(IV)、及び
    Figure 2008231417
    化学式(V)
    Figure 2008231417
    [式中Lはそれぞれ独立して炭素数1〜9のアルカンジイル基又はアルケンジイル基であり、x=m、y=nである。]で表されるシランカップリング剤である請求項3に記載のゴム組成物。
  6. (A)ゴム成分中に、(A−1)成分50〜90質量%及び(A−2)成分50〜10質量%を含有する請求項1〜5のいずれかに記載のゴム組成物。
  7. (A)ゴム成分100質量部に対し、(B)充填材50〜90質量部を含む請求項1〜6のいずれかに記載のゴム組成物。
  8. 油展ゴムに含まれるプロセスオイル以外のプロセスオイルを含まない請求項1〜7のいずれかに記載のゴム組成物。
  9. (D)成分の一般式(I)で表されるシランカップリング剤が、アシルチオアルキルトリアルコキシシランである請求項1〜8のいずれかに記載のゴム組成物。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載のゴム組成物を、トレッドに用いたことを特徴とする空気入りタイヤ。
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