JP4938562B2 - ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ - Google Patents

ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ Download PDF

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Description

本発明はゴム組成物および該ゴム組成物をトレッドゴムに用いた空気入りタイヤに関する。
従来、タイヤのトレッド用ゴム組成物には、グリップ性能および耐摩耗性を改善する目的で、ブタジエンゴム(BR)などの合成ゴム、カーボンブラックなどが用いられており、その配合成分は、石油資源由来の原料に大きく依存していた。
しかし、近年、環境問題が重視されるようになり、二酸化炭素の排出量の規制が強化されている。また、石油現存量は有限であることから、石油資源由来の原料の使用には限界がある。このような環境重視の傾向は、タイヤの分野においても例外ではなく、現在使用されている石油資源由来の原料の一部または全てを石油外資源由来の原料で代替したトレッド用ゴム組成物の開発が求められている。
ここで、トレッド用ゴム組成物中における石油資源由来の原料を、石油外資源由来の原料で代替する場合、少なくとも石油資源由来の原料を用いた場合と同等の特性を保持しているか、あるいはそれ以上の優れた特性を有していることが要求される。特に、トレッド用ゴム組成物においては、グリップ性能および耐摩耗性に優れることが要求される。また、このような所望の特性を有しつつ、良好な加工性を有することも望まれる。
係る観点から、特許文献1によると石油外資源を使用してタイヤのトレッド部の性能を向上させるために、エポキシ化天然ゴムを用いたゴム組成物が開示されている。
また、特許文献2には、リバージョン及び熱老化によるゴム物性の低下を抑制し、低燃費性及び耐摩耗性を向上するために、1、6−ビス(N、N’−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)へキサンを用いたタイヤ用トレッドゴム組成物が開示されている。
特表2002−533234号公報 特開2006−45471号公報 エポキシ化天然ゴムは天然ゴムと同様に加硫戻りの現象が生じやすく、そのため高温で加硫すると耐摩耗性が低下する欠点がある。また加硫戻りが大きくなると低燃費性も低下する。したがって、耐摩耗性及び低燃費性即ち低転がり抵抗性を改善するにはゴム組成物の加硫戻りを軽減することが重要となる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、石油資源由来の原料の使用量を低減しつつ、グリップ性能、耐摩耗性及び低燃費性(低転がり抵抗性)の低減などの特性を総合的に備えたトレッドゴム組成物およびそれを用いたトレッドゴムを備える空気入りタイヤを提供することである。
本発明は、エポキシ化天然ゴムを含有するゴム成分100質量部に対して、シリカを30〜120質量部、次の一般式(1)で示される結合単位を有する有機硫黄化合物を1〜30質量部含有するゴム組成物である。
−(R−Sxn
(式中、−R−は−(CH2−CH2−O)m−CH2−CH2−であり、xは3〜6の整数であり、nは10〜400の整数であり、mは2〜5の整数である。)
本発明は、ゴム成分中のエポキシ化天然ゴムの含有率が50質量%以上であることが好ましい。また、ゴム成分100質量部に対して、平均一次粒子径が22nm以上のシリカ(1)を5質量部以上、平均一次粒子径が22nm未満のシリカ(2)を25質量部以上含有し、シリカ(1)及びシリカ(2)の合計含有量は30〜120質量部であることが好ましい。また本発明は、前記ゴム組成物をトレッド部に用いた空気入りタイヤである。
本発明によれば、上記ゴム組成物を空気入りタイヤのトレッドゴムに採用することでグリップ性能、耐摩耗性が改善され、低転がり抵抗が低減される。さらに石油資源由来の原料の使用量を低減しているので環境に優しいエコタイヤを提供することができる。
本発明は、エポキシ化天然ゴムを含有するゴム成分100質量部に対して、シリカを30〜120質量部、次の一般式(1)で示される結合単位を有する有機硫黄化合物を1〜30質量部含有するゴム組成物である。
−(R−Sxn
上記式において、−R−は−(CH2−CH2−O)m−CH2−CH2−であり、xは3〜6の整数であり、nは10〜400の整数であり、mは2〜5の整数である。
<ゴム成分>
本発明のトレッド用ゴム組成物において、ゴム成分は、少なくともエポキシ化天然ゴム(ENR)を含有する。
エポキシ化天然ゴムは、天然ゴムの不飽和二重結合がエポキシ化された変性天然ゴムの一種であり、極性基であるエポキシ基により分子凝集力が増大する。そのため、天然ゴムよりもガラス転移温度(Tg)が高く、かつ機械的強度や耐摩耗性、耐空気透過性に優れる。このようなエポキシ化天然ゴムとしては、たとえばENR25(クランプーランスガリー社製)(エポキシ化率:25%)、ENR50(クランプーランスガリー社製)(エポキシ化率:50%)などの市販のものを用いてもよいし、天然ゴムをエポキシ化したものを用いてもよい。天然ゴムをエポキシ化する方法としては、たとえばクロルヒドリン法、直接酸化法、過酸化水素法、アルキルヒドロペルオキシド法、過酸法などを挙げることができる。過酸法としては、天然ゴムのエマルジョンに過酢酸や過蟻酸などの有機過酸をエポキシ化剤として反応させる方法がある。
エポキシ化天然ゴム(ENR)のエポキシ化率は、15モル%以上が好ましく、20モル%以上がより好ましい。ここで、エポキシ化率とは、エポキシ化前の天然ゴム中の二重結合の全数のうちエポキシ化された数の割合((エポキシ化された二重結合の数)/(エポキシ化前の二重結合の数))を意味し、たとえば滴定分析、核磁気共鳴(NMR)分析などにより求められる。エポキシ化天然ゴム(ENR)のエポキシ化率が15モル%未満の場合、エポキシ化天然ゴム(ENR)のガラス転移温度が低くなり、トレッド用ゴム組成物のゴム硬度が低く、該トレッド用ゴム組成物を用いたトレッドゴムを備える空気入りタイヤのグリップ性能が低下する傾向がある。また、エポキシ化天然ゴム(ENR)のエポキシ化率は、85モル%以下が好ましく、50モル%以下がより好ましい。エポキシ化天然ゴム(ENR)のエポキシ化率が85モル%を超える場合、トレッド用ゴム組成物を用いたタイヤの転がり抵抗が大きくなり好ましくない。
エポキシ化天然ゴム(ENR)として、より典型的には、エポキシ化率25モル%のエポキシ化天然ゴム、エポキシ化率50モル%のエポキシ化天然ゴムなどを例示できる。
本発明において、ゴム成分中のエポキシ化天然ゴム成分の含有率は50質量%以上、好ましくは70質量%以上、さらに80質量%以上、特に100質量%が好ましい。ゴム成分中のエポキシ化天然ゴム成分の含有率が50質量%未満であると、ゴム組成物のグリップ性の改善が望めず、また石油資源由来の原料の使用量の低減効果が十分得られないことにもなる。
本発明において、その他のゴム成分として、天然ゴムを混合することができる。天然ゴムは、その原産地等は限定されない。例えば、シス1,4ポリイソプレンを主体として含むが、要求特性に応じてトランス1,4ポリイソプレンを含むこともできる。したがって、上記天然ゴムには、シス1,4ポリイソプレンを主体として含む天然ゴムの他、たとえば南米産アカテツ科のゴムの一種であるバラタなど、トランス1,4イソプレンを主体として含む天然ゴムも含まれる。本発明における天然ゴム成分は、このような天然ゴムを1種または2種以上(すなわち1成分または2成分以上)含むことができる。このような天然ゴムとしては、たとえば、RSS#3、TSRなどがある。
本発明においてエポキシ化天然ゴム以外に変性天然ゴムを用いることができる。ここで変性天然ゴムは、上述した天然ゴムを変性または精製したものを指し、脱タンパク天然ゴム(DPNR)、水素化天然ゴムなどが挙げられる。
また、ゴム成分は、本発明の効果を損なわない範囲で石油資源由来のゴムを含有してもよい。石油資源由来のゴムとしては、たとえば、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンイソプレン共重合体ゴム、イソプレンゴム(IR)、EPDM、ブチルゴム(IIR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、ハロゲン化ブチルゴム(X−IIR)、イソモノオレフィンとパラアルキルスチレンの共重合体、例えばイソブチレンとp−メチルスチレンの共重合体のハロゲン化物などを例示できる。
なお、ゴム成分として、エポキシ化天然ゴムおよび天然ゴムの両者を含有するゴムを用いる場合には、エポキシ化天然ゴムと天然ゴムとの質量比(エポキシ化天然ゴムの質量/天然ゴムの質量)は、1以上であることが好ましく、3以上であることがより好ましい。上記の質量比(エポキシ化天然ゴムの質量/天然ゴムの質量)が1以上、特に3以上とすることで耐摩耗性、転がり抵抗、ウエットグリップおよび加工性などの基本特性を適宜調整するための設計の自由度が高くなる。
<シリカ>
本発明のトレッド用ゴム組成物は、さらにシリカを含有する。シリカは補強用充填剤として機能するものであるが、後述の有機硫黄化合物の配合と相俟ってトレッドゴム組成物の引張強度を向上させ、耐摩耗性およびグリップ性を向上するとともに、転がり抵抗を低減することができる。また、シリカは石油外資源由来であるため、たとえばカーボンブラックなどの石油資源由来の補強剤を主な補強剤として配合する場合と比べて、ゴム組成物中の石油資源由来の原料の使用量を低減できる。
本発明のトレッド用ゴム組成物においては、BET比表面積が30m2/g以上のシリカを用いることが好ましく、BET比表面積が45m2/g以上のシリカを用いることがより好ましい。BET比表面積が30m2/g未満のシリカを用いた場合には、トレッドゴムとして十分な耐摩耗性が得られないためである。また、シリカのBET比表面積は、250m2/g以下であることが好ましく、200m2/g以下であることがより好ましい。BET比表面積が250m2/gを超えるシリカを用いた場合には、ゴムの加工性が低下する。なお、上述したシリカのBET比表面積は、たとえばASTM−D−4820−93に準拠した方法にて測定することができる。
シリカの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、30質量部以上、好ましくは50質量部以上である。シリカの含有量がゴム成分100質量部に対して30質量部未満である場合には、トレッドゴムとして十分な強度及びグリップ性が得られなず、石油外資源の活用という観点から好ましくない。また、シリカの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、120質量部以下、好ましくは80質量部以下、特に70質量部以下である。シリカの含有量がゴム成分100質量部に対して120質量部を超える場合には、ゴムの加工性が低下し、グリップ性の向上との両立を図ることができない。
シリカは、湿式法により調製されたものであってもよく、乾式法により調製されたものであってもよい。また、好ましい市販品としては、たとえば、ウルトラジルVN2(デグッサ製)(BET比表面積:125m2/g)、ウルトラジルVN3(デグッサ製)(BET比表面積:210m2/g)などを例示できる。
本発明においては、平均一次粒子径が22nm以上のシリカ(以下、「シリカ(1)」という。)、平均一次粒子径が22nm未満のシリカ(以下、「シリカ(2)」という。)を含有することが好ましい。
シリカ(1)の平均一次粒子径D1は22nm以上、好ましくは25nm以上であり、50nm以下、好ましくは40nm未満である。平均一次粒子径D1が22nm以上を使用することでゴムの加工性が改善される。なお平均一次粒子径D1が50nmを超えるとゴム組成物の破壊強度が低下する傾向にある。ここで平均一次粒子径D1はシリカを電子顕微鏡で観察し、任意の粒子50個について粒子径を測定し、その平均値より求めることができる。
前記シリカ(1)の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、5質量部以上、好ましくは10質量部以上である。シリカ(1)の含有量が5質量部未満では転がり抵抗を充分に低減することはできない。前記シリカ(1)の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、95質量部以下、好ましくは80質量部以下である。シリカ(1)の含有量が95質量部を超えると破壊強度が低下する傾向にある。
シリカ(2)の平均一次粒子径D2は22nm未満、好ましくは18nm未満である。平均一次粒子径D2が22nm未満を使用することでゴムの破壊強度が改善される。ここでシリカ(1)の平均一次粒子径の値に差をつけえて2種類混合の効果を得るために18nm未満がより好ましい。シリカ(2)の平均一次粒子径は、5nm以上、好ましくは10nm以上である。平均一次粒子径D2が5nm未満の場合、シリカのゴムへの分散が困難になり耐摩耗性が低下する傾向がある。
前記シリカ(2)の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、25質量部以上、好ましくは30質量部以上である。シリカ(2)の含有量が25質量部未満では充分な強度が得られない。前記シリカ(2)の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、115質量部以下、好ましくは80質量部以下である。シリカ(2)の含有量が115質量部を超えると混練が困難となり、耐摩耗性が大きく低下する傾向がある。
シリカ(1)とシリカ(2)の合計含有量は、ゴム成分100質量部に対して、30質量部以上、好ましくは40質量部以上、特に60質量部以上である。30質量部未満の場合、シリカ(1)及びシリカ(2)を配合することによる充填効果に乏しい。シリカ(1)とシリカ(2)の合計含有量は、ゴム成分100質量部に対して、120質量部以下、好ましくは100質量部以下である。120質量部を超えるとゴム組成物中のシリカの均一な分散が困難となり、ゴム組成物の加工性が低下する。
シリカ(1)の平均一次粒子径D1とシリカ(2)の平均一次粒子径D2は、次の関係式を満たすことが好ましい。
D1/D2≧1.4、より好ましくはD1/D2≧2.0
D1/D2が、1.4未満の場合、2種類の混合の効果は小さく、耐摩耗性、転がり抵抗、グリップ性及びゴム加工性の総合的な特性バランスの調整が困難となる。
さらに、シリカ(1)はシリカ全体の10質量%以上が好ましく、15質量%以上がさらに好ましい。シリカ(1)の含有量が10質量%未満では、転がり抵抗を充分に低減することはできない。一方、シリカ(1)の含有量は35質量%以下、好ましくは30質量%以下とすることで、ゴム組成物の破壊強度を維持することができる。シリカ(1)の含有量(W1)と、シリカ(2)の含有量(W2)は次の式を満たすことが好ましい。
W1×0.03≦W2≦W1×14、
ここで、W1×0.15≦W2、さらにW1×0.25≦W2が好ましい。W2がW1×0.03未満の場合、トレッドゴム組成物の硬度が低くなり操縦安定性が低下する。
また、W2≦W1×7、さらにW2≦W1×4が好ましい。W2がW1×14を超えると、転がり抵抗が低下する傾向にある。
<有機硫黄化合物>
本発明のゴム組成物は、次の一般式(1)で示される結合単位を有する有機硫黄化合物を1〜30質量部含有する。
−(R−Sxn− (1)
上記式において、−R−は−(CH2−CH2−O)m−CH2−CH2−であり、xは3〜6の整数であり、nは10〜400の整数であり、mは2〜5の整数である。
上記有機硫黄化合物は加硫剤として配合されるもので、その他の加硫剤、特に不溶性硫黄と併用することもできる。
上記式中xは3〜6の整数であるが、好ましくは3〜5の整数である。xが3未満の化合物を用いた場合、加硫が遅延する傾向にあり、xが6を超えると上記有機硫黄化合物の製造が困難となる。
上記式中、nは10〜400の整数であるが、好ましくは10〜300の整数である。nが10未満の場合、有機硫黄化合物の揮発性が高くなり、取り扱いが困難となり、一方、nが400を超えるとゴムとの相溶性が低下する。
式中、mは2〜5の整数であるが、好ましくは2〜4の整数、より好ましくは2〜3の整数ある。mが2未満の場合、ゴム組成物の屈曲性能が低下し、mが5を超えるとゴム組成物の硬度が不十分になる傾向にある。
有機硫黄化合物は、前記式(1)で示される結合単位がゴムの二重結合と反応して架橋を形成する。その結果、例えば、次の式(2)で示される構造を含む架橋が形成される。係る架橋を形成することで加硫速度およびスコーチに影響されることなく、リバージョンを大幅に抑制することができる。また通常の硫黄加硫では充分得られないゴム組成物の耐熱性や、動的な耐ストレス性が向上される。さらに有機硫黄化合物は、硫黄のようにブルームすることもなく、外観性も改善される。
Figure 0004938562
有機硫黄化合物は、ゴム成分100質量部に対して、1質量部以上、好ましくは3質量部以上配合される。1質量部未満では、充分な耐摩耗性は得られない。一方、有機硫黄化合物は、30質量部以下、好ましくは20質量部以下配合される。30質量部を超えるとゴム組成物の硬度が低くなり好ましくない。
前記一般式を満たす有機硫黄化合物の具体例として、例えばポリ−3,6−ジオキサオクタン−テトラスルフィッド(m=2、x=4、n=200)などがある。
<カーボンブラック>
本発明のトレッド用ゴム組成物は、補強剤としてカーボンブラックをさらに含有する。カーボンブラックを配合することによって、トレッド用ゴム組成物に良好な機械的強度が付与されるが、カーボンブラックは一般に石油資源由来であるため、石油資源由来の原料の使用量を低減するためには、カーボンブラックの配合量は、ゴム成分100質量部に対して10質量部以下、さらに6質量部以下であることが好ましい。また、カーボンブラックの配合による適切な黒色化及び耐候性の向上効果を良好に得る点では、カーボンブラックの配合量が、ゴム成分100質量部に対して2質量部以上であることが好ましく、4質量部以上であることがより好ましい。カーボンブラックは、N220、N234、N330、N351,N550などを例示できるが、なかでもN220カーボンブラックが黒色化及び耐候性の観点から好適である。
<シランカップリング剤>
本発明のトレッド用ゴム組成物はシリカとともに、シランカップリング剤を配合することが好ましい。シランカップリング剤としては、従来公知のシランカップリング剤を用いることができ、たとえば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)ジスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)ジスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリエトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリメトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィドなどのスルフィド系;3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシランなどのメルカプト系;前記メルカプト系のメルカプト基をカルボン酸例えば、オクチル酸、デカン酸などの脂肪酸でエステル化した3−オクタノイルチオ−プロピルトリエトキシシラン、3−デカノイルチオ−プロピルトリエトキシシランなどの保護化メルカプト系;ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシランなどのビニル系;3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノ系;γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシランなどのグリシドキシ系;3−ニトロプロピルトリメトキシシラン、3−ニトロプロピルトリエトキシシランなどのニトロ系;3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、2−クロロエチルトリメトキシシラン、2−クロロエチルトリエトキシシランなどのクロロ系;などを挙げることができる。これらのシランカップリング剤は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なかでも加工性が良好であるという理由から、Si69(デグッサ製)(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド)、Si266(デグッサ製)(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド)、Si75、Si363、NXT、NXT−LV、NXT−ULV、NXT−Zなどが好ましく用いられる。
シランカップリング剤の含有量は、シリカ100質量部に対して1質量部以上が好ましく、3質量部以上がより好ましい。シランカップリング剤の含有量がシリカ100質量部に対し1質量部未満である場合には、ゴム強度が低下する傾向にある。また、シランカップリング剤の含有量は、シリカ100質量部に対して15質量部以下が好ましく、10質量部以下がより好ましい。シランカップリング剤の含有量がシリカ100質量部に対し15質量部を超える場合には、ゴムの混練りおよび押し出し加工性の改善効果は小さい一方、コストが上昇してしまい経済的ではなく、また、ゴム強度が低下する傾向にある。
<その他の配合剤>
本発明のトレッド用ゴム組成物には、上記した成分以外にも、従来ゴム工業で使用される他の配合剤、たとえばその他の加硫剤、ステアリン酸、加硫促進剤、加硫促進助剤、オイル、ワックス、老化防止剤などを配合してもよい。
その他の加硫剤としては、有機過酸化物もしくは硫黄系加硫剤を使用することが可能であり、有機過酸化物としては、たとえば、ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3あるいは1,3−ビス(t−ブチルパーオキシプロピル)ベンゼン、ジ−t−ブチルパーオキシ−ジイソプロピルベンゼン、t−ブチルパーオキシベンゼン、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシロキサン、n−ブチル−4,4−ジ−t−ブチルパーオキシバレレートなどを使用することができる。これらの中で、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゼンおよびジ−t−ブチルパーオキシ−ジイソプロピルベンゼンが好ましい。また、硫黄系加硫剤としては、たとえば、硫黄、モルホリンジスルフィドなどを使用することができる。これらの中では硫黄が好ましい。これらの加硫剤は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
加硫促進剤としては、スルフェンアミド系、チアゾール系、チウラム系、チオウレア系、グアニジン系、ジチオカルバミン酸系、アルデヒド−アミン系またはアルデヒド−アンモニア系、イミダゾリン系、もしくは、キサンテート系加硫促進剤のうち少なくとも一つを含有するものを使用することが可能である。これらの加硫促進剤は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
老化防止剤としては、アミン系、フェノール系、イミダゾール系、カルバミン酸金属塩などを適宜選択して使用することができる。
本発明のトレッド用ゴム組成物は、ステアリン酸金属塩を含有してもよい。ステアリン酸金属塩としては、ステアリン酸マグネシウム、12−ヒドロキシステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、12−ヒドロキシステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、12−ヒドロキシステアリン酸バリウム、ステアリン酸亜鉛、12−ヒドロキシステアリン酸亜鉛などを挙げることができる。
オイルとしては、プロセスオイル、植物油脂、またはこれらの混合物、などを例示できる。プロセスオイルとしては、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイルなどを例示できる。植物油脂としては、ひまし油、綿実油、あまに油、なたね油、大豆油、パーム油、やし油、落花生油、ロジン、パインオイル、パインタール、トール油、コーン油、こめ油、べに花油、ごま油、オリーブ油、ひまわり油、パーム核油、椿油、ホホバ油、マカデミアナッツ油、サフラワー油、桐油、などを例示できる。
<空気入りタイヤ>
本発明のトレッド用ゴム組成物は、石油資源由来の原料の使用量を低減しつつ、グリップ性能および耐摩耗性を改善し転がり抵抗を軽減できる。
本発明は、上述したトレッド用ゴム組成物からなるトレッドゴムを備える空気入りタイヤをも提供する。ここで、図1は、本発明の空気入りタイヤの一例を示す概略断面図である。空気入りタイヤ1は、トレッド部7と、該トレッド部7の両端からタイヤ半径方向内方に延びる一対のサイドウォール部8と、各サイドウォール部8の内方端に位置し、ビードコア4を含むビード部とを備える。また一対のビードコア4の間にはカーカス10が架け渡されるとともに、このカーカス10の外側かつトレッド部7の内側にはタガ効果を有してトレッド部7を補強するベルト層9が配される。
上記カーカス10は、カーカスコードをタイヤ赤道に対して、たとえば70〜90°の角度で配列する1枚以上のカーカスプライから形成され、このカーカスプライは、上記トレッド部7からサイドウォール部8を経てビード部のビードコア4の廻りをタイヤ軸方向の内側から外側に折返されて係止される。
上記ベルト層9は、ベルトコードをタイヤ赤道に対して、たとえば40°以下の角度で配列した2枚以上のベルトプライからなり、各ベルトコードがプライ間で交差するよう向きを違えて重置している。なお、必要に応じてベルト層9の両端部のリフティングを防止するためのバンド層6を、ベルト層9の外側に設けており、このときバンド層6は、低モジュラスの有機繊維コードを、タイヤ赤道とほぼ平行に螺旋巻きした連続プライで形成する。
またビード部には、上記ビードコア5から半径方向外方に延びるビードエイペックスゴム5が配されるとともに、カーカス10の折り返部の外側には、クリンチゴム3およびチェーファ2が配置されリムずれ摩耗を軽減する。
なお図1には、乗用車用の空気入りタイヤについて例示しているが、本発明はこれに限定されず、乗用車用、トラック用、バス用、重車両用など、各種車両の用途に対して用いられる空気入りタイヤを提供する。
本発明の空気入りタイヤは、本発明のトレッド用ゴム組成物を用いて、従来公知の方法により製造される。すなわち、上述した必須成分、および必要に応じて配合されるその他の配合剤を含有するトレッド用ゴム組成物を混練りし、未加硫の段階でタイヤのトレッドゴムの形状に合わせて押出し加工し、タイヤの他の部材とともに、タイヤ成形機上にて通常の方法で成形することにより、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧することにより、本発明のタイヤを得ることができる。
以下に実施例および比較例を挙げて、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
<実施例1、2および比較例1〜
表1に示す配合処方に従い、神戸製鋼所(株)製1.7Lバンバリーミキサーを用いて、硫黄および加硫促進剤を除く配合成分を150℃の条件下で4分間混練りした。ついで、得られた混練り物に硫黄および加硫促進剤を表1に示す配合量で加えた後、オープンロールを用いて、80℃で3分間混練りし表1の実施例1、、比較例1〜の配合の未加硫ゴム組成物を得た。
得られたみ加硫ゴム組成物をトレッド形状に成形し、他のタイヤ部材と貼り合わせ図1に示す構造のタイヤに成形し、150℃で30分間加硫することでタイヤサイズが195/65R15の試験タイヤを製造した。
試験タイヤの基本構造の仕様は次のとおりである。
ここで、試作タイヤの基本構造は次のとおりである。
カーカスプライ
コード角度 タイヤ周方向に88度
コード材料 ポリエステル1670/2 dtex
ブレーカー
コード角度 タイヤ周方向に 20度×20度
コード材料 スチールコード
Figure 0004938562
実施例および比較例で使用した各種配合成分の詳細は以下のとおりである。
(注1)エポキシ化天然ゴム(ENR):クンプーランガスリー社(Kumpulan Guthrie Berhad)マレーシア(エポキシ化率:25モル%)
(注2)天然ゴム(NR):TSR20
(注3)カーボンブラック:ショウブラックN220(キャボットジャパン(株)製)
(注4)シリカ(1):デグッサ社製のウルトラジル360(平均一次粒子径が27nm、BET比表面積:50m2/g)
(注5)シリカ(2):デグッサ社製のウルトラジルVN(平均一次粒子径が15nm、BET比表面積:175m2/g)
(注6)シランカップリング剤:デグッサ社製のSi75(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド)
(注7)オイル:日清オイリオグループ(株)製大豆油
(注8)ワックス:サンノックワックス(大内新興化学工業(株)製)
(注9)老化防止剤:ノクラック6C(大内新興化学工業(株)製)(N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン))
(注10)ステアリン酸:桐(日本油脂(株)製)
(注11)酸化亜鉛:亜鉛華1号(三井金属鉱業(株)製)
(注12)有機硫黄化合物:ポリ−3,6−ジオキサオクタン−テトラスルフィッド(m=2、x=4、n=200)
(注13)硫黄:粉末硫黄(鶴見化学工業(株)製)
(注14)加硫促進剤:ノクセラーCZ(大内新興化学工業(株)製)(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
実施例、比較例の試験タイヤは以下の方法で性能を評価した。その結果を表1に示す。1.転がり抵抗指数
試験タイヤを15×6JJリムに装着し、内圧230KPaを充填し、荷重3.43k
Nで速度80km/h、気温25℃の条件で転がり抵抗試験機を用いて転がり抵抗を測定した。転がり抵抗の測定値を荷重で除した転がり抵抗係数(RRC)につき、実施例1、、比較例2〜の転がり抵抗を、下記の式により比較例1(基準配合)を100として表示した。値が大きいほど転がり抵抗が小さく性能が良好である。結果を表1に示す。
転がり抵抗指数=基準配合の転がり抵抗/各配合の転がり抵抗係数×100
2.グリップ性能指数
アンチブレーキシステム(ABS)評価試験により得られた制動性能をもとにして、グリップ性能を評価した。1800cc級のABSが装備された乗用車に前記試験タイヤを装着して、アスファルト路面(ウエット路面状態、スキッドナンバー約50)を実車走行させ、時速100km/hの時点でブレーキをかけ、乗用車が停止するまでの減速度を算出した。なお、グリップ性能指数が大きいほど制動性能は良好であり、グリップ性に優れることを示す。
グリップ性能指数=各試験タイヤの減速度/比較例1の減速度×100
3.耐摩耗性
前記試験車に、製造した試験タイヤを装着させ、アスファルト路面のテストコースを80km/で走行し、30000km走行後の残溝値を測定し、比較例1の摩耗値を100として、次の式に基づき各試験タイヤの耐摩耗性指数を算出した。指数値が大きいほど耐摩耗性に優れることを意味する。
耐摩耗性指数=各試験タイヤの残溝値/比較例1の残溝値×100
ここで、残溝値とは、トレッドの溝の深さを意味する。
<評価結果>
比較例1は、シリカ(1)および有機硫黄化合物を配合していない例であり、比較例2は、シリカ(1)、シリカ(2)の配合量が12質量部と少なく有機硫黄化合物を配合していない例である。また比較例3は、シリカ(1)、シリカ(2)の配合量が12質量部と少なく有機硫黄化合物を4質量部配合してた例である。また比較例4は、シリカ(2)の配合量が70質量部であり、有機硫黄化合物を4質量部配合してた例である。
実施例1、2はシリカ(1)とシリカ(2)をそれぞれ所定量配合し、合計配合量が70質量部であり、有機硫黄化合物を4質量部配合しているので転がり抵抗性、グリップ性及び耐摩耗性がいずれも総合的に優れている。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明のゴム組成物は、空気入りタイヤのトレッドゴムに使用した場合、グリップ性能、耐摩耗性が改善されさらに転がり抵抗が軽減される。さらにトレッドゴムにおける石油資源由来の成分の含有比率がより低減され、省資源および環境保護への配慮が十分なされているとともに、良好な物理的特性の維持されたゴム組成物が使用されているため、地球環境に優しい「エコタイヤ」である。
本発明の空気入りタイヤの一例を示す概略断面図である。
符号の説明
1 タイヤ、2 チェーファー、3 クリンチゴム、4 ビードコア、5 ビードエーペックス、6 バンド、7 トレッド部、8 サイドウォール部、9 ベルト層、10 カーカス。

Claims (2)

  1. エポキシ化天然ゴムの含有率が50質量%以上であるゴム成分100質量部に対して、シリカを30〜120質量部、次の一般式(1)で示される結合単位を有する有機硫黄化合物を1〜30質量部含有し、
    −(R−Sx)n− (1)
    (式中、−R−は−(CH2−CH2−O)m−CH2−CH2−であり、xは3〜6の整数であり、nは10〜400の整数であり、mは2〜5の整数である。)
    前記シリカを、電子顕微鏡観察で測定される平均一次粒子径が22nm以上のシリカ(1)を5質量部以上、平均一次粒子径が22nm未満のシリカ(2)を25質量部以上含有し、
    前記シリカ(1)の平均一次粒子径D1と前記シリカ(2)の平均一次粒子径D2は、次の関係式を満たし、
    D1/D2≧1.4
    前記シリカ(1)の含有量(W1)と前記シリカ(2)の含有量(W2)は、次の式を満たしている
    W1×0.03≦W2≦W1×14
    ことを特徴とするタイヤトレッド用のゴム組成物。
  2. 請求項1に記載のゴム組成物をトレッド部に用いた空気入りタイヤ。
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