JP5145117B2 - 圧縮機のハウジング - Google Patents
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Description
なお、図7中のハウジング202の中央部に描いた実線は、図6に示すハウジング102の肉厚を示している。
本発明の第1の態様に係る圧縮機のハウジングは、複数枚のブレードと、これら複数枚のブレードの根元部に配置される本体とを備えたインペラを回転軸線回りに回転可能に収容するとともに、一端部に、作動流体を前記インペラに導く吸込流路が形成され、他端部にボリュートが形成された圧縮機のハウジングであって、前記ブレードの翼端を取り囲むように周方向および軸方向に沿って延びる、樹脂材料からなる内筒と、この内筒を取り囲むように周方向および軸方向に沿って延びる、樹脂材料からなる外筒とを備え、前記内筒と前記外筒とが、前記ボリュートの側と反対の側に位置する一端部で接合あるいはかん合され、それ以外の部分には、隙間が設けられている。
これにより、ブレードの翼端と内筒の内周面との隙間(クリアランス)を常に適正な値に保つことができて、圧縮機の効率低下を防止することができる。
また、ハウジングの肉厚を、鋳造アルミ合金や鋳鉄や鋳鋼等の金属材料で作られたハウジングの肉厚と同程度とすることができるので、当該ハウジングの大型化を回避することができて、圧縮機の大型化を回避することができる。
さらに、ハウジング全体が樹脂材料で形成されることとなるので、当該ハウジングの軽量化を図ることができる。
また、本発明に係る圧縮機のハウジングによれば、内筒と外筒とはそれぞれの一端部のみで接合あるいはかん合されており、その他の部分は、隙間を設けているので、圧縮された高温(例えば、180℃)の空気によって、外筒の他端部(ボリュートを備えた端部)のみが熱変形することとなる。さらに隙間を設けていることにより内筒から外筒への熱伝達が抑制されて外筒の温度上昇が抑制されるのでハウジングの変形が抑えられる。
これにより、ブレードの翼端と内筒の内周面との隙間(クリアランス)を常に適正な値に保つことができて、圧縮機の効率低下を防止することができる。
これにより、ブレードの翼端と内筒の内周面との隙間(クリアランス)を常に適正な値に保つことができて、圧縮機の効率低下を防止することができる。
また、内筒を鋳造アルミ合金等の金属材料で作製することにより、万が一、ブレードが損傷して半径方向外側に飛散したとしても、ブレードの破片がハウジングの外側に飛び出すことを防止することができて、圧縮機の信頼性を向上させることができる。
さらに、内筒の肉厚を薄くすることができるので、ハウジング全体の肉厚を薄くすることができて、当該ハウジングおよび圧縮機の小型化を図ることができる。
さらにまた、ハウジングの大部分(主たる部分)が樹脂材料で形成されることとなるので、当該ハウジングの軽量化を図ることができる。
また、本発明に係る圧縮機のハウジングによれば、内筒と外筒とはそれぞれの一端部のみで接合あるいはかん合されており、その他の部分は、隙間を設けているので、圧縮された高温(例えば、180℃)の空気によって、外筒の他端部(ボリュートを備えた端部)のみが熱変形することとなる。さらに隙間を設けていることにより内筒から外筒への熱伝達が抑制されて外筒の温度上昇が抑制されるのでハウジングの変形が抑えられる。
これにより、ブレードの翼端と内筒の内周面との隙間(クリアランス)を常に適正な値に保つことができて、圧縮機の効率低下を防止することができる。
図1は本実施形態に係る圧縮機のハウジング(以下、「ハウジング」という。)を具備した圧縮機(以下、「遠心圧縮機」という。)の断面図、図2は図1の要部を拡大した図である。
図1に示すように、遠心圧縮機1は、ハウジング2と、ハウジング2に軸支されて回転するインペラ3と、インペラ3の周囲にハウジング2と一体に設けられたボリュート(スクロール)4と、インペラ3とボリュート4との間に、インペラ3の周囲を取り囲むように環状に設けられたディフューザ5とを備えている。
なお、図1中の白抜き矢印は空気(作動流体)の流れを、符号Cはインペラ3の回転軸線を、符号Rは吸込流路を示している。
ブレード7はそれぞれ、ハブ6の小径側端部6bにその前縁LEが位置するとともに、ハブ6の大径側端部6cにその後縁TEが位置するようにハブ面6a上に設けられている。
内筒8は、その一端(図1において左側の端)がブレード7の前縁LEよりも上流側に位置し、その他端(図1において右側の端)がブレード7の後縁TEよりも下流側に位置するとともに、その他端部が半径方向外側に拡径する中空円筒状の部材であり、ポリアミド系等の樹脂材料で作られている。また、ブレード7の翼端7aと対向する内筒8の内周面8aは、ブレード7の翼端7aとの間に所定の隙間(クリアランス)ができるように形成されている。
そして、これら内筒8と外筒9とは、半径方向外側に拡径する他端部を除いた部分(すなわち、一端部または中央部)が、例えば、接着剤等を介して接合またはかん合されており、内筒8の他端部と外筒9の他端部とは互いに接合されておらず、外筒9の他端部は、内筒8の他端部に対して変形できるようになっている。
これにより、ブレード7の翼端7aと内筒8の内周面8aとの隙間(クリアランス)を常に適正な値に保つことができて、遠心圧縮機1の効率低下を防止することができる。
また、ハウジング2の肉厚を、アルミ鋳鉄や鋳鋼等の金属材料で作られたハウジングの肉厚と同程度とすることができるので、当該ハウジング2の大型化を回避することができて、遠心圧縮機1の大型化を回避することができる。
さらに、ハウジング2全体が樹脂材料で形成されることとなるので、当該ハウジング2の軽量化を図ることができる。
内筒8を鋳造アルミ合金等の金属材料で作製することにより、万が一、ブレード7が損傷して半径方向外側に飛散したとしても、ブレード7の破片がハウジング2の外側に飛び出すことを防止することができて、遠心圧縮機1の信頼性を向上させることができる。
また、内筒8の肉厚を薄くすることができるので、ハウジング2全体の肉厚を薄くすることができて、当該ハウジング2および遠心圧縮機1の小型化を図ることができる。
図3に示すように、本実施形態に係るハウジング22は、第1参考実施形態および第2参考実施形態のところで説明した外筒9の代わりに、外筒23が設けられているという点で上述した第1参考実施形態および第2参考実施形態のものと異なる。その他の構成要素については上述した第1参考実施形態および第2参考実施形態のものと同じであるので、ここではそれら構成要素についての説明は省略する。
これにより、ブレード7の翼端7aと内筒8の内周面8aとの隙間(クリアランス)を常に適正な値に保つことができて、遠心圧縮機21の効率低下を防止することができる。
また、ハウジング22の肉厚を、鋳造アルミ合金や鋳鉄や鋳鋼等の金属材料で作られたハウジングの肉厚と同程度とすることができるので、当該ハウジング22の大型化を回避することができて、遠心圧縮機21の大型化を回避することができる。
さらに、ハウジング22全体が樹脂材料で形成されることとなるので、当該ハウジング22の軽量化を図ることができる。
内筒8を鋳造アルミ合金等の金属材料で作製することにより、万が一、ブレード7が損傷して半径方向外側に飛散したとしても、ブレード7の破片がハウジング22の外側に飛び出すことを防止することができて、遠心圧縮機21の信頼性を向上させることができる。
また、内筒8の肉厚を薄くすることができるので、ハウジング22全体の肉厚を薄くすることができて、当該ハウジング22および遠心圧縮機21の小型化を図ることができる。
図4に示すように、本実施形態に係るハウジング42は、ポリアミド系等の樹脂材料で作られたハウジング本体43の内部に、鋳造アルミ合金等の金属材料で作られた芯材44が、ブレード7の翼端7aを取り囲むように周方向および軸方向に沿って埋め込まれているという点で上述した実施形態のものと異なる。その他の構成要素については上述した実施形態のものと同じであるので、ここではそれら構成要素についての説明は省略する。
これにより、ブレード7の翼端7aとハウジング本体43の内周面43aとの隙間(クリアランス)を常に適正な値に保つことができて、遠心圧縮機41の効率低下を防止することができる。
また、ハウジング42の肉厚を、アルミ鋳鉄や鋳鋼等の金属材料で作られたハウジングの肉厚と同程度とすることができるので、当該ハウジング42の大型化を回避することができて、遠心圧縮機41の大型化を回避することができる。
さらに、ハウジング42の大部分(主たる部分)が樹脂材料で形成されることとなるので、当該ハウジング42の軽量化を図ることができる。
さらにまた、芯材44が鋳造アルミ合金等の金属材料で作製されているので、ハウジング42全体の肉厚を薄くすることができて、当該ハウジング42および遠心圧縮機41のさらなる小型化を図ることができる。
本実施形態に係るハウジング52は、ポリアミド系等の樹脂材料で作られており、図5に示すように、半径方向内側に位置するボリュート4の内壁面から、インペラ3の回転軸線Cとほぼ直交する平面に沿って半径方向内側に切り込まれたスリット53を備えているという点で上述した実施形態のものと異なる。その他の構成要素については上述した実施形態のものと同じであるので、ここではそれら構成要素についての説明は省略する。
これにより、ブレード7の翼端7aとハウジング52の内周面52aとの隙間(クリアランス)を常に適正な値に保つことができて、遠心圧縮機51の効率低下を防止することができる。
また、ハウジング52の肉厚を、アルミ鋳鉄や鋳鋼等の金属材料で作られたハウジングの肉厚と同程度とすることができるので、当該ハウジング52の大型化を回避することができて、遠心圧縮機51の大型化を回避することができる。
さらに、ハウジング52全体が樹脂材料で形成されることとなるので、当該ハウジング52の軽量化を図ることができる。
例えば、図3を用いて説明した第1実施形態では、隙間24が内筒8の他端部のみに形成されているが、内筒8の一端から他端にわたって隙間24を形成させることもできる。
2 ハウジング
3 インペラ
4 ボリュート
6 ハブ(本体)
7 ブレード
8 内筒
9 外筒
21 遠心圧縮機(圧縮機)
22 ハウジング
23 外筒
41 遠心圧縮機(圧縮機)
42 ハウジング
43 ハウジング本体
44 芯材
51 遠心圧縮機(圧縮機)
52 ハウジング
53 スリット
C 回転軸線
R 吸込流路
Claims (3)
- 複数枚のブレードと、これら複数枚のブレードの根元部に配置される本体とを備えたインペラを回転軸線回りに回転可能に収容するとともに、一端部に、作動流体を前記インペラに導く吸込流路が形成され、他端部にボリュートが形成された圧縮機のハウジングであって、
前記ブレードの翼端を取り囲むように周方向および軸方向に沿って延びる、樹脂材料からなる内筒と、この内筒を取り囲むように周方向および軸方向に沿って延びる、樹脂材料からなる外筒とを備え、
前記内筒と前記外筒とが、前記ボリュートの側と反対の側に位置する一端部で接合あるいはかん合され、それ以外の部分は、隙間を設けたことを特徴とする圧縮機のハウジング。 - 複数枚のブレードと、これら複数枚のブレードの根元部に配置される本体とを備えたインペラを回転軸線回りに回転可能に収容するとともに、一端部に、作動流体を前記インペラに導く吸込流路が形成され、他端部にボリュートが形成された圧縮機のハウジングであって、
前記ブレードの翼端を取り囲むように周方向および軸方向に沿って延びる、金属材料からなる内筒と、この内筒を取り囲むように周方向および軸方向に沿って延びる、樹脂材料からなる外筒とを備え、
前記内筒と前記外筒とが、前記ボリュートの側と反対の側に位置する一端部で接合あるいはかん合され、それ以外の部分は、隙間を設けたことを特徴とする圧縮機のハウジング。 - 請求項1または2に記載の圧縮機のハウジングを備えてなることを特徴とする圧縮機。
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