JP5126762B2 - 一酸化炭素メタネーション用ハニカム触媒および該触媒の製造方法、該触媒を用いた一酸化炭素のメタネーション方法 - Google Patents

一酸化炭素メタネーション用ハニカム触媒および該触媒の製造方法、該触媒を用いた一酸化炭素のメタネーション方法 Download PDF

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Description

本発明は、水素含有ガス中の一酸化炭素メタネーションハニカム触媒および該触媒の製造方法、該触媒を用いた一酸化炭素のメタネーション方法に関する。さらに詳しくは、高い空塔速度においても、差圧等が生じることなく、また暴走反応により反応温度が急激に上昇するなどの問題もなく温度調整が容易で、このため安定的に高効率で水素含有ガス中の一酸化炭素を除去できるハニカム触媒および該触媒の製造方法、該触媒を用いた一酸化炭素のメタネーションによる除去方法に関する。
近年、燃料電池による発電は、低公害でエネルギーロスが少なことから、注目を集めており、実用化に向けた研究開発が進められている。
燃料電池には、燃料や電解質の種類あるいは作動温度等によって種々のタイプのものが知られているが、中でも水素を還元剤(活物質)とし、酸素あるいは空気等を酸化剤とする水素−酸素燃料電池(低温作動型の燃料電池)の開発が最も進んでいる。
水素−酸素燃料電池には電解質の種類や電極等の種類によって種々のタイプのものがあり、その代表的なものとして、例えば、リン酸型燃料電池、固体高分子型燃料電池などがある。このような燃料電池には、多くの場合、電極に白金触媒が使用されている。ところが、電極に用いている白金は一酸化炭素(以下、COともいう。)によって被毒されやすいので、燃料中にCOがあるレベル以上含まれていると発電性能が低下したり、濃度によっては全く発電ができなくなってしまうという重大な問題点がある。
このCO被毒による触媒の活性劣化は、特に低温ほど著しいので、この問題は、低温作動型の燃料電池の場合に特に深刻となる。
したがって、こうした白金系電極触媒を用いる燃料電池の燃料としては純粋な水素が好ましいが、実用的な点からは安価で貯蔵性等に優れたあるいは既に公共的な供給システムが完備されている各種の燃料、例えば、メタン、天然ガス(LNG)、プロパン、ブタン等の石油ガス(LPG )、ナフサ、ガソリン、灯油、軽油等の各種の炭化水素系燃料あ
るいはメタノール等のアルコール系燃料、あるいは都市ガス、その他の水素製造用燃料等の水蒸気改質等によって得られる水素含有ガスを用いることが一般的になっており、このような改質設備を組み込んだ燃料電池発電システムの普及が進められている。しかしながら、こうした改質ガス中には、一般に、水素の他にかなりの濃度のCOが含まれているので、このCOを白金系電極触媒に無害なものに転化し、燃料中のCO濃度を減少させる技術の開発が強く望まれている。例えば、固体高分子型燃料電池ではCO濃度を、通常100容量ppm以下、好ましくは50容量ppm以下、更に好ましくは10容量ppm以下という低濃度にまで低減することが望ましいとされている。
上記の問題を解決するために、燃料ガス(改質ガス中の水素含有ガス)中のCOの濃度を低減させる手段の一つとして、下記の式(1)で表されるシフト反応(水性ガスシフト反応)を利用する技術が提案されている。
CO + H2O = CO2 + H2 (1 )
しかしながら、このシフト反応のみによる反応では、化学平衡上の制約からCO濃度の低減には限界があり、一般に、CO濃度を1%以下にするのは困難である。そこで、CO濃度をより低濃度まで低減する手段として、改質ガス中に酸素または酸素含有ガス(空気等)を導入し、COをCO2に変換する方法が提案されている。しかしながら、この場合
改質ガス中には水素が多量存在しているため、COを酸化しようとすると水素も酸化され
てしまい、水素がロスするとともにCOの除去が不充分となることがあった。
ところで、最近COを水素でメタネーション(以下、メタン化ともいう。)することによりメタンに変換する方法も見直されている。例えば、特開平3−93602号公報(特許文献1)、特開平11−86892号公報(特許文献2)には、γ−アルミナ担体にRuを担持した触媒(Ru/γ−アルミナ触媒)と、COを含有する水素ガスを接触させる方法が開示されている。しかし、水素ガスに二酸化炭素(CO2)が含まれている場合、
副反応である二酸化炭素のメタン化反応も起こり、それだけ水素が消費され望ましくない。したがって、主反応であるCOのメタン化反応の活性が高く、選択率の高い(二酸化炭素のメタン化反応の少ない)触媒の開発が望まれている。
上記問題点を解決するために無機酸化物担体にRu化合物とアルカリ金属化合物および/またはアルカリ土類金属化合物を担持した触媒が提案されている(特開2002−068707号公報、特許文献3)。
しかしながら、上記従来の触媒、特に低温作動型の燃料電池用電極触媒では、活性が不充分であったり、時に暴走反応により反応温度が急激に上昇するなどの問題があった。
特開平3−93602号公報 特開平11−86892号公報 特開2002−068707号公報
本発明は、主反応である一酸化炭素のメタネーション反応の選択率および活性が高く、水素含有ガス中の一酸化炭素を安定的且つ効果的に除去できる触媒および該触媒の製造方法、該触媒を用いた一酸化炭素の除去方法を提供することを目的としている。
このような情況のもと、本発明者等は上記問題点を解決すべく鋭意検討した結果、ハニカム基材に一酸化炭素メタネーションに高活性な触媒層が形成されているために、高い空塔速度においても、差圧等が生じることなく、高効率で水素含有ガス中の一酸化炭素を除去できることを見出して本発明を完成するに至った。
[1]金属製またはセラミックス製ハニカム基材の表面に触媒層が形成されており、該触媒
層が金属と金属酸化物とからなる一酸化炭素メタネーション用ハニカム触媒。
[2]前記金属酸化物がZrO2、CeO2、NiO、CoO、Co34、Al23、TiO2、SiO2から選ばれる1種以上の酸化物、または複合酸化物であり、前記金属が4B族
、6A族、7A族および8族から選ばれる1種以上の金属である[1]の一酸化炭素メタネ
ーション用ハニカム触媒。
[3]前記4B族の金属がMn、Snであり、6A族の金属がMo、Wであり、7A族の金
属がReであり、8族の金属がRu、Pt、Rh,Pd、Fe、Ni、CoおよびIrである[2]の一酸化炭素メタネーション用ハニカム触媒。
[4]前記金属がRuとRu以外の金属とからなり、
触媒層中の金属の含有量が0.5〜15重量%の範囲にある[1]〜[3]の一酸化炭素メタネーション用ハニカム触媒。
[5]触媒層中に含まれる金属中、Ruの割合が20〜100重量%の範囲にある[1]〜[4]
の一酸化炭素メタネーション用ハニカム触媒。
[6]前記ハニカム基材の外径が20〜200mmの範囲にある断面を有し、目開きが1〜
30mmの範囲にあり、壁厚が0.01〜5mmの範囲にあり、長さが30〜1000mmの範囲にある[1]〜[5]の一酸化炭素メタネーション用ハニカム触媒。
[7]前記触媒層の平均厚さが0.5〜500μmの範囲にある[1]〜[6]の酸化炭素メタネ
ーション用ハニカム触媒。
[8]下記の工程(a)〜(d)からなることを特徴とする一酸化炭素メタネーション用ハ
ニカム触媒の製造方法。
工程(a):
(a-1)金属製またはセラミックス製ハニカム基材に、触媒層構成成分の金属酸化物を誘
導する金属塩水溶液、または、酸化物水分散液、水酸化物水分散液と、金属成分を誘導する金属塩水溶液を塗布する工程。
(a-2)80〜200℃で乾燥する工程。
(a-3)金属成分を誘導する金属塩を中和する工程。
工程(b):80〜200℃で乾燥する工程。
工程(c):200〜700℃で焼成する工程。
工程(d):100〜700℃で還元する工程。
[9]下記の工程(a)〜(d)からなる一酸化炭素メタネーション用ハニカム触媒の製造
方法。
工程(a):
(a-4)金属製またはセラミックス製ハニカム基材に、触媒層構成成分の金属酸化物を誘
導する金属塩水溶液、または、酸化物水分散液、水酸化物水分散液を塗布する工程。
(a-5)80〜200℃で乾燥する工程。
(a-6)金属成分を誘導する金属塩水溶液を塗布したのち乾燥する工程。
(a-7)該金属塩を中和する工程。
工程(b):80〜200℃で乾燥する工程。
工程(c):200〜700℃で焼成する工程。
工程(d):100〜700℃で還元する工程。
[10]前記工程(c)についで、工程(a)および(b)を繰り返す[8]または[9]の一酸化炭素メタネーション用ハニカム触媒の製造方法。
[11]工程(c)の後、下記の工程(g)、(h)、(i)および(j)を1回以上実施する[8]の一酸化炭素メタネーション用ハニカム触媒の製造方法。
(g)金属成分用金属塩水溶液あるいは混合金属塩水溶液を塗布する工程。
(h)80〜200℃で乾燥する工程。
(i)金属塩あるいは混合金属塩を中和する工程。
(j)80〜200℃で乾燥する工程。
[12]前記触媒層構成成分の金属塩、酸化物、水酸化物が、Zr、Ce、Ni、Co、Al、Ti、Siから選ばれる1種以上の金属の塩、酸化物、水酸化物である[8]〜[11]の一酸化炭素メタネーション用ハニカム触媒の製造方法。
[13]前記金属成分用金属塩水溶液が4B族、6A族、7A族および8族から選ばれる1種以上の金属の塩水溶液である[8]〜[12]の一酸化炭素メタネーション用ハニカム触媒の製
造方法。
[14][1]〜[7]のメタネーション用触媒と一酸化炭素ガス含有水素ガスと接触させることを特徴とする一酸化炭素のメタネーション方法。
[15]前記、接触させる際の温度(反応温度)が120〜250℃の範囲にある[14]の一酸化炭素のメタネーション方法。
本発明によると、ハニカム基材に一酸化炭素メタネーションに高活性な触媒層が形成されているために、高い空塔速度においても、差圧等が生じることなく、触媒の摩耗が抑制され、また暴走反応により反応温度が急激に上昇するなどの問題もなく温度調整が容易で、このため安定的に高効率で水素含有ガス中の一酸化炭素を除去できるハニカム触媒および該触媒の製造方法、該触媒を用いた一酸化炭素のメタネーションによる除去方法を提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
本発明に係る一酸化炭素メタネーション用触媒は、金属製またはセラミックス製ハニカム基材の表面に金属と金属酸化物とからなる触媒層が形成されたことを特徴としている。
ハニカム基材
本発明に用いる金属製またはセラミックス製ハニカム基材としては従来公知のハニカム基材を用いることができ、金属製としてはアルミ、錫、各種ステンレス等のハニカム基材が挙げられ、セラミックス製ハニカム基材としては酸化チタン、コージライト、炭化ケイ素、窒化ケイ素、ゼオライト等の無機酸化物を主成分とするハニカム基材が挙げられる。
前記ハニカム基材の外径が20〜200mmの範囲にある断面を有し、目開きが1〜30mmの範囲にあり、壁厚が0.01〜5mmの範囲にあり、長さが30〜1000mmの範囲にあることが好ましい。
外径が20mm未満のものは小さすぎて用法に制限があり、セル数も少ないため、外部比表面積がちいさく均一な触媒層の形成が困難であったり、加工費もかさむことから経済性に問題がある。
外径が200mmを超えても触媒層の形成が不均一となる場合があり、この場合は外径が200mm以下のハニカム触媒を積層して用いることが有利である。
また、目開きが0.5mm未満の場合は、得られるハニカム触媒の目開きが狭すぎるために目詰まりを起こす場合があり、また、空塔速度が大きい一酸化炭素メタネーション反応には不向きでハニカム触媒の効果が充分得られないことがある。
目開きが30mmを超えると、得られるハニカム触媒の目開きが大きすぎ、反応ガスの吹き抜けがおこり、十分な触媒性能が得られないことがある。
なお、本発明の目開きは形状を特に限定するものではないが、目開きとは、円形、楕円形、四角形等で一般的に採用される径をいい、円形では直径、楕円形では長径と短径何れかまたは平均値、正方形では1辺の長さ、長方形では縦または横の長さの何れかまたはその平均値をいう。
また、壁厚が0.01mm未満の場合は基材の材質にもよるが、ハニカム基材の強度が弱くなり、ハニカム触媒の製造工程、搬送、充填あるいは使用中等に変形を起こすことがある。
壁厚が5mmを超えるものは、その必要性がなく、非常に重量が嵩んだり、経済性の低下に加えてセル数が少なくなる欠点がある。
また、ハニカム基材の長さが30mm未満のものは使用が不便であり、ハニカム基材の長さが1000mmを超えると触媒層の形成が困難となったり、できたとしても触媒層が不均一となり、性能が充分発揮できない場合がある。
なお、本発明に用いるハニカム基材の形状は、立方体、円柱状、コルゲート等所望の形状を採用することができ、また、目開きの形状も円形、三角形、四角形他種々の形状を採用することができる。
このようなハニカム基材は、表面に凹凸を有することが好ましい。このときの凹凸は波状に限定するものではなく、表面に粗さを有していれば特に制限はなく、形成する触媒層の厚さ、量等によって適宜選択することができる。
例えば波状の凹凸の場合、凹凸差が概ね5nm〜1mmの範囲にあることが好ましく、凸部の間隔も概ね5nm〜1mmの範囲にあることが好ましい。
このような凹凸を有していると後述する触媒成分あるいはバインダー成分との接点が増加し、ハニカム基材への密着性に優れた触媒層を形成することができる。
表面に凹凸を形成する方法としては、金属ハニカム基材の場合、酸あるいはアルカリ溶液でエッチングする方法、ゾルゲル法によって得られる微粒子を塗布した後焼き付ける方法、アルミニウムを含むステンレス鋼を焼結し、アルマイト層を析出させる方法(特開2004−169111号公報)等が挙げられる。
触媒層
本発明に用いる触媒層は金属と金属酸化物とからなっている。
金属と金属酸化物とからなる触媒層としては充分な一酸化炭素メタネーション活性を有していれば特に制限はないが、本発明では、前記金属酸化物がZrO2、CeO2、NiO、CoO、Co34、Al23、TiO2、SiO2から選ばれる1種以上の酸化物、または複合酸化物であり、前記金属が4B族、6A族、7A族および8族から選ばれる1種以上の金属であることが好ましい。かかる金属酸化物中に、金属が担持されている。
金属酸化物としてはNiO、CoO、Co34、ZrO2、CeO2、Al23、TiO2、SiO2から選ばれる1種以上の酸化物、特に複合酸化物からなることが好ましい。複合酸化物としては、ZrO2-CoO、ZrO2-NiO、ZrO2-CeO2、ZrO2-Co
O-NiO、NiO-CoO、CoO-CeO2、NiO-CoO-CeO2、ZrO2-NiO-CoO-CeO2、TiO2-CoO、TiO2-CoO-CeO2、TiO2-NiO、TiO2-SiO2-Co34等が挙げられる。
このような酸化物あるいは複合酸化物を用いると、CO2のメタネーション反応を抑制
でき選択性が向上する他、耐水熱性を向上でき、耐久性に優れた触媒を得ることができる。
前記金属としては、4B族の金属がSnであり、6A族の金属がMo、Wであり、7A族の金属がReであり、8族の金属がRu、Pt、Pd、Rt、Ni、CoおよびIrから選ばれる1種以上が好適に用いられる。
Snは、Ru等の金属上へ吸着した炭素種の脱離を促進すると考えられ、このため活性を促進することができると考えられる。Mo、Wは、H2の吸着解離が起こし、水素化を
促進するために活性を向上させると考えられる。Reは、Ru等の金属上へ吸着した炭素種の脱離を促進するかRe上に炭素種を吸着すると考えられ、このため活性を向上させると考えられる。Ru、Pt、Rh、Pd、Fe、Ni、Co、Irは反応物であるCOおよびH2を解離吸着することにより活性を向上させると考えられる。
このような金属の担持量は、金属と金属酸化物の合計量に対して0.5〜15重量%、さらには1.0〜10重量%の範囲にあることが好ましい。
金属の担持量が少ない場合は、金属の担持量が少ないため活性が不充分となることがある。また金属の担持量が大きすぎると、活性は高いもののCO2のメタネーション反応が
起こり、選択性が低下することがある。
また、前記活性成分は8族から選ばれる1種以上の金属であることが好ましく、とくにRuが含まれていると、反応温度が比較的低い場合であっても水素の解離吸着および脱着が促進され、COの選択的メタネーション反応活性に優れている。
このとき、活性成分である金属中のRuの割合は金属として20〜100重量%、さらには25〜98重量%の範囲にあることが好ましい。Ruの割合がすくないと、反応温度が低い場合の活性および選択性が不充分となることがある。
前記触媒層の平均厚さは目開きによっても異なるが、0.5μm〜500μm、さらには1μm〜200μmの範囲にあることが好ましい。
触媒層の厚さが薄い場合は、触媒性能が不充分となることがあり、触媒層の厚さを厚くしても、高空塔速度下で用いる場合は、さらに触媒性能がさらに向上する効果が得られない場合がある。
一酸化炭素メタネーション用ハニカム触媒の製造方法
本発明に係る一酸化炭素メタネーション用ハニカム触媒の製造方法は、工程(a)〜(d)からなることを特徴としている。
工程(a)
工程(a)は、以下の工程からなる。
(a-1)金属製またはセラミックス製ハニカム基材に、触媒層構成成分の金属酸化物を誘
導する金属塩水溶液、または、酸化物水分散液、水酸化物水分散液と、金属成分を誘導する金属塩水溶液を塗布する工程。
(a-2)80〜200℃で乾燥する工程。
(a-3)金属成分を誘導する金属塩を中和する工程。
工程(a)で用いる金属塩水溶液水溶液としては、前記金属酸化物または金属の原料となる金属塩水溶液を用いる。なお、工程(a)では金属成分用金属塩水溶液を混合して用いることもできるが、好ましくは、後述する工程(g)で用いることが好ましい。
金属酸化物用原料塩水溶液としては、ジルコニウム塩、ニッケル塩、コバルト塩、セリウム塩、チタニウム塩の1種以上金属塩水溶液あるいは混合金属塩水溶液を調製する。ジルコニウム塩としては硝酸ジルコニウム、塩化ジルコニウム、塩化ジルコニル、硫酸ジルコニウム、酢酸ジルコニウム、硝酸ジルコニル、硫酸ジルコニル、炭酸ジルコニウム等が用いられ、ニッケル塩としては硝酸ニッケル、硫酸ニッケル、塩化ニッケル、酢酸ニッケル、炭酸ニッケル等が用いられ、コバルト塩としては硝酸コバルト、硫酸コバルト、塩化コバルト、酢酸コバルト等が用いられ、セリウム塩としては硝酸セリウム、塩化セリウム、硫酸セリウム等が用いられ、アルミニウム塩としては硝酸アルミニウム、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム等が用いられ、チタニウム塩としては四塩化チタン、硫酸チタン等が用いられる。また、金属塩以外に、金属酸化物微粒子分散液(ゾル、ゲルも含む)、金属水酸化物微粒子分散液(ゾル、ゲルも含む)であってもよい。
金属酸化物用金属塩水溶液、酸化物・水酸化物分散液の濃度は酸化物換算で1〜30重量%、さらには5〜25重量%の範囲にあることが好ましい。
濃度が低いものは、濃度が低いために所定の厚さの触媒層を一回で形成することが困難であったり、このため回数を重ねることもできるが触媒層が不均一となったり経済性が低下する。濃度が高すぎると、金属塩の種類によっては溶解しない場合があり、溶解しても粘度が高いために塗布が困難となることがある。
このような金属塩水溶液などをハニカム基材に塗布するが、塗布する方法としては、ハニカム基材に、所定量の触媒層を形成できる程度に金属塩水溶液を塗布できれば特に制限はなく、例えば、ハニカム基材を金属塩水溶液に浸漬する方法は簡便に、かつ均一に塗布できることから一般的である。
担持される金属成分用の金属塩としては、前記した4B族、6A族、7A族および8族
から選ばれる1種以上の金属の金属塩が好適である。具体的には、塩化スズ、酢酸スズ、硫酸スズ、シュウ酸スズ、塩化モリブデン、モリブデン酸アンモニウム、タングステン酸、タングステン酸アンモニウム、塩化レニウム、過レニウム酸アンモニウム、塩化白金酸、ジクロロテトラアミン白金、硝酸パラジウム、塩化パラジウム、硝酸ロジウム、塩化ロジウム、硝酸ニッケル、硫酸ニッケル、塩化ニッケル、硝酸コバルト、塩化コバルト、硫酸コバルト等が好適に用いられる。これらは必要に応じて2種以上併用してもよい。金属
成分用の金属塩水溶液の塗布量は、最終的に形成される触媒層中の金属の含有量が0.5〜15重量%、さらには0.8〜10重量%の範囲にあることが好ましい。金属成分用金属塩水溶液の濃度は、浸漬によって吸収、塗布される金属塩水溶液の量および目標とする金属の含有量を考慮して調整することが好ましいが、通常金属としての濃度が0.5〜10重量%、さらには1〜5重量%の範囲にあることが好ましい。金属成分用金属塩水溶液の濃度が低いと所望量の金属を担持できない場合があり、多すぎると金属微粒子の粒子径が大きくなるためか活性が不充分となることがある。
なお、本発明では、これらの担体用の金属塩水溶液、酸化物・水酸化物分散液および、金属成分用の金属塩水溶液は、別個に塗布しても良いが、相方を混合して使用してもよい。
金属塩水溶液などを塗布したハニカム基材は、ついで、80〜200℃、好ましくは100〜150℃で乾燥する。
乾燥温度が低いと、乾燥不充分のために、中和する際に金属塩の層が脱離することがあり、乾燥温度が高いと、金属塩の分解が起こり、触媒層が多孔質にならず、このため活性が不充分となることがある。なお、乾燥時間は温度によっても異なるが、通常0.5〜24時間である。
なお、触媒層の厚さ、触媒層の形成量を調整するために、必要に応じて再度金属塩水溶液などを塗布し乾燥してもよく、再度繰り返してもよい。
ついで、ハニカム基材に塗布した金属塩を中和する。中和することによって、金属塩が水酸化物となり、この場合、基材に密着して水酸化物層が形成され、その結果、基材に密着した触媒層が得られる。
中和する方法としては、乾燥後のハニカム基材を塩基性化合物の水溶液に浸漬して中和する。塩基性化合物としてはNaOH、KOH等のアルカリ金属水溶液、アンモニア、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド等を用いることができる。
このとき、中和用塩基性化合物の使用量は、中和用塩基性化合物水溶液中のアルカリの当量数(EB)とハニカム基材に塗布した金属塩水溶液の合計の当量数(EM)との比(EB)/(EM)が0.25〜0.75、さらには0.3〜0.7の範囲にあることが好ましい。(EB)/(EM)が小さい場合は、アルカリ当量数が少なく、中和反応が不充分となり、アニオンが多量に残存して活性が不充分となることがある。(EB)/(EM)が大きすぎても、得られる触媒層が多孔質になりすぎて触媒層の強度が低下し、耐摩耗性が不充分となることがある。
なお、中和後は、必要に応じて50〜100℃で概ね0.5〜25時間加温して熟成し、ハニカム基材を取り出して純水あるいは温水を用いて洗浄することが好ましい。
このような熟成を行うと、触媒層が多孔質化して比表面積が向上するために活性が向上する効果が得られる。
また、工程(a)として、以下の工程であってもよい。
(a-4)金属製またはセラミックス製ハニカム基材に、触媒層構成成分の金属酸化物を誘
導する金属塩水溶液、または、酸化物水分散液、水酸化物水分散液を塗布する工程。
(a-5)80〜200℃で乾燥する工程。
(a-6)金属成分を誘導する金属塩水溶液を塗布したのち乾燥する工程。
(a-7)該金属塩を中和する工程。
すなわち、第1段目に、金属塩水溶液、または、酸化物水分散液、水酸化物水分散液を
塗布しておき、次いで、乾燥させたのち、第2段目として、金属成分を誘導する金属塩水
溶液を塗布したのち、金属塩を中和してもよい。
使用される塩、酸化物・水酸化物、濃度、乾燥、中和条件とは上記と同じである。
以上のような工程(a)は2回以上繰り返してもよい。
工程(b)
ついで、80〜200℃、好ましくは120〜180℃で乾燥する。
上記温度範囲で乾燥することにより、触媒層がハニカム基材に強固に密着したハニカム触媒を得ることができる。
工程(c)
ついで、200〜700℃、好ましくは300〜500℃で焼成する。
焼成温度が低いの場合は、金属水酸化物が残存するためか活性が不充分となることがあり、焼成温度が700℃を超えると、金属酸化物の種類によっては焼結を起こすことがあり、比表面積が低下して活性低下の原因となることがある。
焼成時間は、焼成温度によって異なるが、通常0.5〜10時間である。
本発明では、この焼成処理後に、還元処理を行うが、かかる還元工程の前に、必要に応じて下記の工程(g)、(h)、(i)および(j)を実施してもよい。
(g)金属成分用金属塩水溶液あるいは混合金属塩水溶液を塗布する工程。
(h)80〜200℃で乾燥する工程。
(i)金属塩あるいは混合金属塩を中和する工程。
(j)80〜200℃で乾燥する工程。
使用される金属塩、乾燥条件、中和条件としては前記と同様である。
工程(d)
ついで、還元ガス雰囲気下、100〜700℃、好ましくは150〜400℃で還元する。還元ガスとしては通常、水素ガスあるいは水素ガスと窒素ガス等不活性ガスとの混合ガスが用いられる。
還元温度が低いと、易還元性の金属酸化物あるいは金属成分用の金属塩の還元が不充分となり、金属にならず、実質的に金属酸化物あるいは複合金属酸化物にとどまるので充分な活性が得られないことがある。還元温度が高すぎると金属微粒子の粒子径が大きくなる過ぎて活性が不充分となったり、焼結が起こり、得られる触媒の比表面積が小さくなるために活性が不充分となることがある。
一酸化炭素のメタネーション方法
つぎに、本発明に係る一酸化炭素のメタネーション方法について説明する。
本発明に係る一酸化炭素のメタネーション方法は、メタネーション用ハニカム触媒と一酸化炭素ガス含有水素ガスと接触させることを特徴としている。
メタネーション用触媒としては前記した触媒を用いる。
一酸化炭素ガス含有水素ガスとしては燃料ガス(改質ガス中の水素含有ガス)が用いられ
、このガスは通常、水素ガス、一酸化炭素ガス、二酸化炭素ガス、および水蒸気等を含んでおり、メタンを含む場合もある。
本発明に用いる燃料ガス中の水素ガスの濃度は71〜89vol%、一酸化炭素ガス濃度は0.3〜1.0vol%、二酸化炭素ガス濃度は10〜25vol%、メタンガス濃度0〜3.0vol%(ガス組成)である。さらにその燃料中のガスに対して水蒸気を20vol%〜70vol%の割合で含んでいる。
メタネーション用ハニカム触媒と一酸化炭素ガス含有水素ガスとを接触させる際の温度(以下、反応温度という)は100〜250℃、さらには130〜190℃の範囲にあることが好ましい。
反応温度が100℃未満の場合は、反応ガス中に含まれる水蒸気が凝縮し、継続的に反応を行うことが困難である。
反応温度が250℃を超えると、COシフト反応(CO+H2O→CO2+H2)の温度
域となり、COシフト反応により転化することのできる一酸化炭素をメタネーション反応により、メタン化するため、燃料ガス中に含まれる、水素濃度が著しく低下してしまう。このような、本発明に係る一酸化炭素のメタネーション方法で処理された燃料ガスは、一酸化炭素ガス濃度が20ppm以下に除去されている。

[実施例]
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により限定されるものではない。
[実施例1]
メタネーション用ハニカム触媒(1)の調製
硝酸ジルコニル(第1稀元素化学工業(株)製:ジルコンゾール、ZrO2濃度25.
1重量%)61.5gと硝酸コバルト(関西化学(株)製:CoO濃度25.8重量%)4
8.7gを純水29.8gに溶解した合計酸化物濃度20重量%の水溶液に金属製ハニカム基材(新日本製鉄(株)製:外径30mm、長さ50mm、壁厚30μm、目開き600cpsi、表面凹凸1μm、材質成分:Fe,Cr,Al)を15分間浸漬した後、ゆっくり引き上げ、100℃で1時間乾燥した。
ついで、濃度5重量%の水酸化ナトリウム水溶液120g中に1時間浸漬した後引き上
げ、純水で充分洗浄し、ついで、120℃で12時間乾燥し、500℃で1時間焼成した。
ついで、金属酸化物層を形成したハニカム基材を、Ruとしての濃度5.0重量%の硝酸ルテニウム水溶液120gに浸漬し、ゆっくり引き上げた後30分間放置し、ついで120℃で12時間乾燥した。ついで、濃度5重量%のアンモニア水120gに入れ、1時間放置した後、充分に水洗浄した。その後、120℃で16時間乾燥し、450℃で2時間焼成し、ついで、350℃にて4時間水素気流中にて還元処理を行い、メタネーション用ハニカム触媒(1)を調製した。
メタネーション用触媒(1)の組成、触媒層の厚さ、密着性、剥離性、比表面積、細孔容積
を測定し、結果を表1に示す。密着性、膜厚および剥離性については以下の方法および基準により評価した。
密着性
ハニカム基材外表面にコートした触媒層を親指の腹で擦り、
親指に触媒粉が全然付かない : ◎
親指に触媒分が多少付く : ○
親指で擦ると触媒分が剥離する : ×
という尺度で密着性を評価した。
触媒層の厚さ
ハニカム触媒(1)をエポキシ樹脂で固め、金きり鋸で輪切りに切断し、断面を研磨し、
この断面を走査型電子顕微鏡(SEM:日立製作所(株)製)で撮影し、写真上でノギスにより触媒層の厚さを測定した。
耐剥離性
下記触媒性能評価で使用する固定床流通式反応装置の反応管にハニカム触媒(1)を装填
し、これに乾燥空気を流し、剥離(脱離)した触媒を捕集するフイルターを取り付けた装置を組み立てた。この装置を用い、空間速度(SV)5000hr-1で5時間空気を流した後、フイルターで捕集された触媒媒量を測定した。(剥離)脱離した触媒量を測定前の触媒量で除した値(%)を剥離率とした。
触媒性能
メタネーション用ハニカム触媒(1) (外径30mmφ、長さ50mm、目開き600cpsi)を、固定床流通式反応装置の内径30mmφのステンレス製反応管に充填し、触媒層温度400℃で水素−窒素混合ガス(H2濃度10Vol%)の流通下で再び1時間還元処理
し、ついで、触媒層温度を120℃の反応温度にした後、反応用混合ガス(一酸化炭素0.6Vol%、二酸化炭素20.0Vol%、メタン2.0Vol%、水素51.37Vol%、水蒸気3
3.3Vol%)をSV=2,000h-1となるように流通させ、約1時間後の定常状態での
生成ガスをガスクロマトグラフィーおよび赤外分光型ガス濃度計で分析し、反応管出口CO濃度、CO2濃度およびCH4濃度を測定した結果を表1に示す。
同様にして、反応温度を160℃、180℃についても実施し、結果を表1に示す。
[実施例2]
メタネーション用ハニカム触媒(2)の調製
硝酸ジルコニル(第1稀元素化学工業(株)製ジルコンゾール:ZrO2濃度25.1
重量%)58.4gと硝酸コバルト(関西化学(株)製:CoO濃度25.8重量%)46
.2gと、Ruとしての濃度5重量%の硝酸ルテニウム水溶液28gを純水7.4g加え、(酸化物として濃度20重量%)の混合水溶液に金属製ハニカム基材(新日本製鉄(株)製:外径30mm、長さ50mm、壁厚30μm、目開き600cpsi、表面凹凸1μm、材質成分:Fe,Cr,Al)を15分間浸漬した後、ゆっくり引き上げ、ブロワーでハニカム中に溜まっている水溶液を吹き流し、100℃で1時間乾燥した。ついで、
濃度5重量%の水酸化ナトリウム水溶液120g中に1時間浸漬した後引き上げ、純水で
充分洗浄し、さらに、濃度1重量%のアンモニア水で充分に洗浄した後、120℃で12時間乾燥し、500℃で1時間焼成し、ついで、350℃にて4時間水素気流中にて還元処理を行い、メタネーション用ハニカム触媒(2)を調製した。
メタネーション用触媒(2)の組成、触媒層の厚さ、密着性、剥離性、比表面積、細孔容
積を測定し、結果を表1に示す。
触媒性能
実施例1と同様にして評価し、結果を表1に示す。
[実施例3]
メタネーション用ハニカム触媒(3)の調製
実施例1に於いて、硝酸ジルコニル(第1稀元素化学工業(株)製:ジルコンゾール、ZrO2濃度25.1重量%)を56.7g、硝酸コバルト(関西化学(株)製:CoO濃度25.8重量%)を44.7g、および硝酸ルテニウム(小島化学(株)製:Ru濃度5%水溶液)を44.8g用いた以外は同様にしてメタネーション用ハニカム触媒(3)を調製
した。
メタネーション用触媒(3)の組成、触媒層の厚さ、密着性、剥離性、比表面積、細孔容
積を測定し、結果を表1に示す。
触媒性能
実施例1と同様にして評価し、結果を表1に示す。
[実施例4]
メタネーション用ハニカム触媒(4)の調製
実施例1に於いて、硝酸ジルコニル(第1稀元素化学工業(株)製:ジルコンゾール、ZrO2濃度25.1重量%)を60.3g、硝酸コバルト(関西化学(株)製:CoO濃度25.8重量%)を47.6g、および硝酸ルテニウム(小島化学(株)製:Ru濃度5%水溶液)を11.2g用いた以外は同様にしてメタネーション用ハニカム触媒(4)を調製
した。
メタネーション用触媒(4)の組成、触媒層の厚さ、密着性、剥離性、比表面積、細孔容
積を測定し、結果を表1に示す。
触媒性能
実施例1と同様にして評価し、結果を表1に示す。
[実施例5]
メタネーション用ハニカム触媒(3)の調製
実施例1において、Ruとして濃度5.0重量%の塩化ルテニウム水溶液の代わりにRuとしての濃度4.0重量%、Ptとして1.0重量%の硝酸ルテニウムと塩化白金酸の混合水溶液120gに浸漬した以外は同様にしてメタネーション用ハニカム触媒(5)を調
製した。
メタネーション用触媒(5)の組成、触媒層の厚さ、密着性、剥離性、比表面積、細孔容
積を測定し、結果を表1に示す。
触媒性能
実施例1と同様にして評価し、結果を表1に示す。
[実施例6]
メタネーション用ハニカム触媒(3)の調製
実施例1において、金属製ハニカム基材の代わりにセラミックス製ハニカム基材(日本碍子(株)製:外径30mm、長さ50mm、壁厚100μm、目開き600cpsi、表面凹凸:多孔質、材質:コージライトセラミックス製)を用いた以外は同様にしてメタネーション用ハニカム触媒(6)を調製した。
メタネーション用触媒(6)の組成、触媒層の厚さ、密着性、剥離性、比表面積、細孔容
積を測定し、結果を表1に示す。
触媒性能
実施例1と同様にして評価し、結果を表1に示す。
[比較例1]
メタネーション用触媒(R1)の調製
、硝酸ジルコニル(第1稀元素化学工業(株)製:ジルコンゾール、ZrO2濃度25
.1重量%)329.5gと硝酸コバルト(濃度25.77重量%、関西化学(株)製)2
60.6gとを純水3630gに溶解して酸性水溶液とした。水酸化ナトリウム(関東化学(株)製)129.9gを純水1100gに溶解したアルカリ水溶液を室温で撹拌しながら、これに酸性水溶液を10分間で添加した。ついで、添加終了後70℃で2時間熟成した後、濃度63重量%の硝酸を用いpH7.5〜8になるように調整した。その後、濾過し、60℃の温水を充分掛けて洗浄し、120℃で10時間乾燥し、ついで500℃で2時間焼成して複合酸化物粉体(1)を得た。
ついで、複合酸化物粉体(1)を 錠剤成型器に充填し、50Kg/cm2で加圧成型し、ついで粉砕し、粒度を20〜42メッシュに調整してメタネーション触媒用担体(1)を調製
した。
メタネーション触媒用担体(1)95gに硝酸ルテニウム(濃度5重量%、小島化学(株
)製)100gを吸収させ、ついで、120℃で16時間乾燥した。
ついで、濃度5重量%のアンモニア水1666gに分散させ、1時間撹拌した後、濾過し、充分な純水を掛けて洗浄した後、120℃で16時間乾燥し、ついで、400℃で1.5時間水素気流中にて還元処理を行い、メタネーション用触媒(R1)を調製した。メタネーション用触媒(R1)の組成、比表面積、細孔容積を測定し、結果を表1に示す。
触媒性能
メタネーション用触媒(1)4.2mlを、固定床流通式反応装置の内径12mmφのス
テンレス製反応管に充填し、触媒層温度400℃で水素−窒素混合ガス(H2濃度10Vol%)の流通下で再び1時間還元処理し、ついで、触媒層温度を120℃の反応温度にした後
、反応用混合ガス(一酸化炭素0.6Vol%、二酸化炭素20.0Vol%、メタン2.0Vol%、水素51.37Vol%、水蒸気33.3Vol%)をSV=2,000h-1となるように流通させ、約1時間後の定常状態での生成ガスをガスクロマトグラフィーおよび赤外分光型ガス濃度計で分析し、反応管出口CO濃度、CO2濃度およびCH4濃度を測定した結果を表1に示す。
同様にして、反応温度を160℃、180℃についても実施し、結果を表1に示す。
[比較例2]
メタネーション用ハニカム触媒(R2)の調製 (水素還元なし)
実施例1において、450℃で2時間焼成した後の350℃で4時間の水素気流中での還元処理を行わなかった以外は同様にしてメタネーション用ハニカム触媒(R2)を調製した。
メタネーション用ハニカム触媒(R2)の組成、触媒層の厚さ、密着性、剥離性、比表面積、細孔容積を測定し、結果を表1に示す
触媒性能
実施例1と同様にして評価し、結果を表1に示す。
[参考例]
メタネーション用ハニカム触媒(R)の調製 (NaOH中和なし)
硝酸ジルコニル(第1稀元素化学工業(株)製:ジルコンゾール、ZrO2濃度25.
1重量%)61.5gと硝酸コバルト(関西化学(株)製:CoO濃度25.8重量%)4
8.7gを純水29.8gに溶解した合計酸化物濃度20重量%の水溶液に金属製ハニカム基材(新日本製鉄(株)製:外径30mm、長さ50mm、壁厚30μm、目開き600cpsi、表面凹凸1μm、材質成分:Fe,Cr,Al)を15分間浸漬した後、ゆっくり引き上げ、ついで、120℃で12時間乾燥し、500℃で1時間焼成した。
ついで、金属酸化物層を形成したハニカム基材を、Ruとしての濃度5.0重量%の硝酸ルテニウム水溶液120gに浸漬し、ゆっくり引き上げた後30分間放置し、ついで120℃で12時間乾燥した。ついで、濃度5重量%のアンモニア水120gに入れ、1時間放置した後、充分に水洗浄した。その後、120℃で16時間乾燥し、450℃で2時間焼成し、ついで、350℃にて4時間水素気流中にて還元処理を行い、メタネーション用ハニカム触媒(R)を調製した。
メタネーション用触媒(R)の組成、触媒層の厚さ、密着性、剥離性、比表面積、細孔容
積を測定し、結果を表1に示す
触媒性能
実施例1と同様にして評価し、結果を表1に示す。
Figure 0005126762

Claims (5)

  1. 下記の工程(a)〜(d)からなることを特徴とする一酸化炭素メタネーション用ハニカム触媒の製造方法。
    工程(a):
    (a-1)金属製またはセラミックス製ハニカム基材に、触媒層構成成分のZrO2-CoO、ZrO2-NiO、ZrO2-CeO2、ZrO2-CoO-NiO、NiO-CoO、CoO-CeO2、NiO-CoO-CeO2、ZrO2-NiO-CoO-CeO2、TiO2-CoO、TiO2-CoO-CeO2、TiO2-NiO、TiO2-SiO2-Co34から選ばれる少なくとも1種の複合酸化物を誘導する金属塩水溶液、または、酸化物水分散液、水酸化物水分散液と、Ru、ないしRuとRu以外の金属との金属成分を誘導する金属塩水溶液ないし混合金属塩水溶液を塗布する工程。
    (a-2)80〜200℃で乾燥する工程。
    (a-3)金属成分を誘導する金属塩ないし混合金属塩を中和する工程。
    工程(b):80〜200℃で乾燥する工程。
    工程(c):200〜700℃で焼成する工程。
    工程(d):100〜700℃で還元する工程。
  2. 下記の工程(a)〜(d)からなることを特徴とする一酸化炭素メタネーション用ハニカム触媒の製造方法。
    工程(a):
    (a-4)金属製またはセラミックス製ハニカム基材に、触媒層構成成分のZrO2-CoO、ZrO2-NiO、ZrO2-CeO2、ZrO2-CoO-NiO、NiO-CoO、CoO-CeO2、NiO-CoO-CeO2、ZrO2-NiO-CoO-CeO2、TiO2-CoO、TiO2-CoO-CeO2、TiO2-NiO、TiO2-SiO2-Co34から選ばれる少なくとも1種の複合酸化物を誘導する金属塩水溶液、または、酸化物水分散液、水酸化物水分散液を塗布する工程。
    (a-5)80〜200℃で乾燥する工程。
    (a-5')乾燥後のハニカム基材をアルカリ水溶液に浸漬したのち乾燥、焼成する工程
    (a-6)Ru、ないしRuとRu以外の金属との金属成分を誘導する金属塩水溶液ないし混合金属塩水溶液を塗布したのち乾燥する工程。
    (a-7)該金属成分を誘導する金属塩を中和する工程。
    工程(b):80〜200℃で乾燥する工程。
    工程(c):200〜700℃で焼成する工程。
    工程(d):100〜700℃で還元する工程。
  3. 前記工程(c)についで、工程(a)および(b)を繰り返すことを特徴とする請求項1または2に記載の一酸化炭素メタネーション用ハニカム触媒の製造方法。
  4. 工程(c)の後、下記の工程(g)、(h)、(i)および(j)を1回以上実施することを特徴とする請求項1または2に記載の一酸化炭素メタネーション用ハニカム触媒の製造方法。
    (g)金属成分用金属塩水溶液あるいは混合金属塩水溶液を塗布する工程。
    (h)80〜200℃で乾燥する工程。
    (i)金属塩あるいは混合金属塩を中和する工程。
    (j)80〜200℃で乾燥する工程。
  5. Ru以外の金属が、Mn、Sn、Mo、W、Re、Pt、Rh,Pd、Fe、Ni、CoおよびIrから選ばれることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の一酸化炭素メタネーション用ハニカム触媒の製造方法。
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