JP5110605B2 - コンデンサー用二軸延伸ポリプロピレンフィルムおよびその金属蒸着フィルム - Google Patents

コンデンサー用二軸延伸ポリプロピレンフィルムおよびその金属蒸着フィルム Download PDF

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Description

本発明は、耐電圧性にきわめて優れているコンデンサー用二軸延伸ポリプロピレンフィルムおよび金属化ポリプロピレンフィルムに関し、さらに詳しくは、高温下での耐電圧性に優れ、小型で大容量の電子・電気機器用コンデンサーに好適であり、かつ非常に薄いフィルム厚であるコンデンサー用二軸延伸ポリプロピレンフィルム、それを用いた金属蒸着フィルムに関するものである。
二軸延伸ポリプロピレンフィルムは、包装用をはじめ工業用材料フィルムとして広く用いられているが、特に、その耐電圧特性、低い誘電損失特性などの優れた電気特性、及びそれに加え、高い耐湿性を活かしてコンデンサー用の誘電体フィルムとしても、広く利用されている。また、その原料樹脂の価格が、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート、ポリフェニレンサルファイドなどの他のコンデンサー用樹脂に比較して安価であるため、その市場における伸びが大きい。
コンデンサー用ポリプロピレンフィルムは、高電圧コンデンサーをはじめとし、各種スイッチング電源や、コンバーター、インバーター等のフィルター用や平滑用として使用されるコンデンサー類に好ましく用いられている。特に最近のいわゆるエコカー市場の急激な拡大に伴い、ハイブリッド車や電気自動車の需要が増加している。これらの車において、バッテリーとモーターとを連携、制御する部材(ユニット)内には、多くのコンデンサーが使用されている。
この市場では、近年は、特にコンデンサーの小型化、高容量化の要求が非常に強くなっている。そこで、コンデンサーにおいて、一層の高容量化を実現するため、所定の大きさ(低体積=小型)内で巻回数を増やして誘電体の面積を広げることで対処することを目的に、フィルムでは、これまで以上に薄いことが求められるようになってきている。
しかしながら、このような非常に薄いコンデンサー用フィルムでは、加工の際のハンドリング性が極めて悪く、コンデンサー素子を作製する巻回の際、シワや巻きずれを発生し易いと言う難点がある。そこで、加工する際の滑り性を向上させ、コンデンサーを作製する際の素子巻きを容易にする目的で、表面を適度に微細粗面化する事が一般的に行われている。
表面の微細粗面化の方法としては、従来、エンボス法やサンドラミ法などの機械的方法、溶剤を用いたケミカルエッチングなどの化学的方法、ポリエチレンなどの異種ポリマーをブレンドないしは共重合体化したシートを延伸する方法、そして、ポリプロピレンの結晶形の一つであるβ晶を生成させたシートを延伸する方法等が提案されている(非特許文献1)。中でも、β晶を用いた表面粗化方法は、樹脂に添加剤などの不純物を混入させる必要がないため、電気的特性を落とすことがなく、非常にミクロな凹凸を付与させることができるという特徴を持つ。
しかしながら、コンデンサー用フィルムの加工適性を向上させるためには、粗面化は必須であるが、一般的に、粗面化は耐電圧特性の低下を招くというマイナス面も併せ持つ。一方、エコカー等の需要が増える中、産業用コンデンサー市場では、より高耐電圧のコンデンサーへの要求が非常に強く、併せて電気容量のより一層の向上も求められている。
耐電圧特性の向上に関しては、表面の平滑性を増す方法の他、例えば、特許文献1および2などによると、ポリプロピレン樹脂の高立体規則性化・高結晶性化によっても実現できる。しかしながら、高立体規則性化・高結晶性化は延伸性の低下を招き、延伸過程におけるフィルムの破断を発生しやすくなり、製造上、好ましくない。
他方、前述の如く、低体積(小型)のコンデンサーにおいて、電気容量を向上させるためには、誘電体フィルムを薄くする必要がある。そのように極薄のフィルムを得るためには、樹脂及びキャスト原反シートの延伸性向上が必須となるが、この特性は、前述したように、耐電圧性向上のための手法、つまり結晶性向上とは一般的に相容れない物性である。
さらに、市場においては、コンデンサーが高温下で用いられることを想定し、高い温度での耐電圧性も加えて要求するようになってきている。
上記したような、市場が要求する 1)高温高耐電圧性(面平滑化、高結晶性化、高融点化)、2)高電気容量化(フィルム極薄化のための延伸性向上)、の特性を同時に満たし得るコンデンサー用ポリプロピレンフィルムを得る方法を開示している文献は非常に希薄な状況にあり、効果的な解決策は見当たらない。
特許文献3および4には、特定の範囲の分子量分布と立体規則性度をバランスさせた樹脂を用い、β晶量の比較的低いキャスト原反から延伸した微細粗面化フィルムが開示されている。この延伸した微細粗面化フィルムは、耐電圧特性を有する薄いフィルムであり、適度な表面粗化性を有していることから前記2つの特性に関して満足できるレベルに達した微細粗面化フィルムであるが、機械的耐熱性(熱安定性)、高温下での耐電圧性に関する厳しい要求規格を満たすためには改善の余地がある。
また、スチレン系やポリエステルなどの樹脂では、フィルム延伸温度を複数段階に分けることで厚さ方向の屈折率を制御したり、延伸倍率と熱固定温度で面配向度を制御するなど、フィルムの配向によって耐電圧性を向上させる技術が開示されているが(特許文献5および6)、ポリプロピレンフィルムにおける配向と耐電圧性向上を関係付ける技術については、明確な例示や示唆がない。
特許文献7では、チルロールでの冷却を徐冷にすることや、延伸を低温度・高倍率で行うなど、製造条件を変えてポリプロピレンフィルムの面配向度を特定の範囲に制御する技術が開示されているが、巻取り時のシワ混入を防ぐといった加工適性を向上させることのみを目的としており、耐電圧性の向上効果については例示や示唆がない。
他方、市場の要求する課題を、原料樹脂の混合により解決しようとする試みがある。
例えば特許文献8および9には、高温での熱収縮性を小さくし、耐電圧性を向上させる技術として、ポリプロピレン樹脂にポリブテン−1樹脂を含有させる技術が開示されており、また、特許文献10、11および12には、長鎖分岐構造や架橋構造を有する高溶融張力ポリプロピレン樹脂を含有させる技術が開示されている。これらのように樹脂を添加する技術を応用することによって、薄膜化と機械的耐熱性の向上、耐電圧性とのバランスが、図られるようになった。しかしながら、これら技術をもってしても、進展著しいコンデンサー産業からの、高温下の耐電圧性と極薄膜化、素子巻き加工適性に関する厳しい要求規格を、依然充分に満足するには至っていない。
藤山光美、「高分子加工」、38巻3号、139頁(1989年)
特開平8−294962号公報(2−3頁) 特開平9−139323号公報(2−3頁) 特開2007−137988号公報(4−7頁) 特開2007−204646号公報(3−6頁) 特開2009−62456号公報(8−10頁) 特開2003−17360号公報(3頁) 特開平2−129905号公報(2−3頁) 特開2007−169595号公報(3−4頁) 特開2008−111055号公報(3−6頁) 特開2006−63186号公報(3−4頁) 特開2007−84813号公報(4−6頁) 特開2007−246898号公報(4−9頁)
本発明の目的は、高温下で高い耐電圧性を有した、極薄のコンデンサー用二軸延伸ポリプロピレンフィルムと、それを用いたコンデンサー用金属蒸着フィルムを提供することにある。
本発明は、以下に記載の態様を含む。
(1)分子量分布曲線において、対数分子量Log(M)=4.5のときの微分分布値からLog(M)=6のときの微分分布値を引いた差が5%以上15%以下であり、かつ、高温核磁気共鳴(高温NMR)測定によって求められるメソペンタッド分率(mmmm)が95%以上98%未満である分子特性を有する二軸延伸ポリプロピレンフィルムであって、そのフィルムの光学的配向測定におけるフィルム厚さ方向の屈折率Nzが1.47以上1.50以下であることを特徴とする、コンデンサー用二軸延伸ポリプロピレンフィルム。
(2)ゲルパーミエーションクロマトグラフ法で測定した重量平均分子量が25万以上45万以下であって、分子量分布(Mw/Mn)が4以上7以下であることを特徴とする、前記(1)に記載のコンデンサー用二軸延伸ポリプロピレンフィルム。
(3)230℃におけるメルトフローレートが1〜5g/10分であるアイソタックチックポリプロピレンからなる主要ポリプロピレン樹脂(A)と、メルトフローレートが主要ポリプロピレン樹脂(A)より1〜30g/10分大きいアイソタクチックポリプロピレンからなるポリプロピレン樹脂(B)とを含み、樹脂混合体の総質量に対して、ポリプロピレン樹脂(B)の含量が1質量%以上30質量%以下であることを特徴とする樹脂混合体から作製した、前記(1)〜(2)のいずれかに記載のコンデンサー用二軸延伸ポリプロピレンフィルム。
(4)厚さが1μm以上7μm以下であることを特徴とする、前記(1)〜(3)のいずれかに記載のコンデンサー用二軸延伸ポリプロピレンフィルム。

(5)前記(1)〜(4)のいずれか1項に記載のコンデンサー用二軸延伸ポリプロピレンフィルムの片面もしくは両面に金属を蒸着したことを特徴とする、コンデンサー用金属化ポリプロピレンフィルム。
本発明のコンデンサー用二軸延伸ポリプロピレンフィルムおよびその金属化フィルムは、高結晶性であるのと同時に、特徴的な分子量分布を有しており、かつ含有している低分子量成分の効果によってフィルムの配向性が制御されているため、耐電圧特性に優れた高電気容量のコンデンサー用として優れており、特に、高温下で高い電圧を負荷した際の耐性に優れている。
また、優れた延伸性を併せ持つため、薄いフィルムを必要とする加工性が良好な工業用フィルムとして好適であり、特に、厚みが1〜7μm程度である非常に薄いフィルム厚のコンデンサー用耐電圧化フィルムとして優れた効果を有する。
低分子量(Log(M)〜4.5)領域の構成が異なる樹脂1及び2に関する分子量微分分布曲線の例を示す図 積分分布曲線と微分分布曲線の例を示す図 厚さ方向の屈折率Nzによる絶縁破壊強度の変化を示す図 フィルム中の分子鎖と電気伝導性の関係を示す図
本発明のコンデンサー用二軸延伸ポリプロピレンフィルムおよびその金属化フィルムを構成ずるポリプロピレン樹脂は、結晶性のアイソタクチックポリプロピレン樹脂であり、プロピレンの単独重合体である。
本発明のコンデンサー用二軸延伸ポリプロピレンフィルムおよびその金属化フィルムのゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)法で測定した重量平均分子量(Mw)は、25万以上45万以下であり、好ましくは、25万以上40万以下である。さらに好ましくは、28万以上37万未満である。
重量平均分子量が45万を超えると、樹脂流動性が著しく低下し、キャスト原反シートの厚さの制御が困難となり、本発明の目的である非常に薄い延伸フィルムを幅方向に精度良く作製することが出来なくなるため実用上好ましくない。また、重量平均分子量が25万に満たない場合、押し出し成形性には富むが、出来たシートの力学特性や熱−機械的特性の低下とともに延伸性が著しく低下し、二軸延伸成形が出来なくなるという製造上や製品性能上に難点を生じるため好ましくない。
また、GPC法により得られる重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)の比から計算される分子量分布は4以上7以下であり、4.5以上6.5以下がより好ましい。
本発明のコンデンサー用二軸延伸ポリプロピレンフィルムおよびその金属化フィルムの分子量・分子量分布測定値を得るためのゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)装置には特に制限はなく、ポリオレフィン類の分子量分析が可能な一般に市販されている高温型GPC装置を利用することが可能である。本発明においては、東ソー株式会社製、示差屈折計(RI)内蔵型高温GPC測定機、HLC−8121GPC−HTを用いた。GPCカラムには、東ソー株式会社製、TSKgelGMHHR−H(20)HTを3本連結させて用い、カラム温度は140℃、溶離液にはトリクロロベンゼンを用い、流速は1.0ml/minにて測定した。検量線の作製には、東ソー株式会社製の標準ポリスチレンを用い、測定結果はポリプロピレン値に換算した。
本発明のコンデンサー用二軸延伸ポリプロピレンフィルムおよびその金属化フィルムは、前述の分子量・分子量分布の範囲の値を有すると同時に、分子量微分分布曲線において、対数分子量Log(M)=4.5のときの微分分布値からLog(M)=6のときの微分分布値を引いた差が5%以上15%以下であり、好ましくは5%以上12%以下、より好ましくは7%以上12%以下であることを特徴とする。
このことは、対数分子量Log(M)が4〜5の間、つまり重量平均分子量より低分子量側の分子量1万から10万の成分(以下、低分子量成分とも称する)の分布値が、重量平均分子量より高分子量側のLog(M)=6前後(分子量100万前後)の成分(以下、高分子量成分とも称する)の分布値に比較してある程度高い構成であることを意味している(図1参照)。低分子量成分の代表値としてLog(M)=4.5における微分分布値を、高分子量成分の代表値としてLog(M)=6のときの微分分布値を採用した。
つまり、分子量分布Mw/Mnが4〜7であるといっても、単に分子量分布幅の広さを表しているに過ぎず、その中の高分子量成分、低分子量成分の構成状況までは分からない。そこで、本発明においては、広い分子量分布を有すると同時に、その分布構成を調整し、分子量1万から10万の成分を、分子量100万の成分に対して、ある一定割合多く含む分布構成とすることにより耐電圧性と延伸性を両立させており、さらにフィルムに最適な配向を与えている。
本発明のコンデンサー用二軸延伸ポリプロピレンフィルムおよびその金属化フィルムにおいては、低分子量成分の構成を、高分子量成分の構成より多くする必要があるため、重量平均分子量より低分子量側であるLog(M)=4.5の微分分布値から、高分子量側のLog(M)=6のときの微分分布値を引いた差は、「正」でなければならず、その量は5%以上を必要とする。しかしこの差が15%を超えると、低分子量成分が多すぎるため、製膜性や機械的耐熱性に難点が生じるため、実用上好ましくない。
微分分布値は、GPC法においては、一般に次のようにして得る。GPCの示差屈折(RI)検出計において検出される強度分布の時間曲線(一般には、溶出曲線と呼ぶ)を、分子量既知の物質から得た検量線を用い、分子量[Log(M)]に対する分布曲線とする。RI検出強度は、成分濃度と比例関係にあるので、分布曲線の全面積を100%とした場合の対数分子量Log(M)に対する積分分布曲線を得ることができる。微分分布曲線は、この積分分布曲線をLog(M)で微分することによって得る。したがって、ここで言う微分分布とは、濃度分率の対数分子量に対する微分分布を意味する。この曲線から、特定の対数分子量Log(M)のときの微分分布値を読み、本発明に係る関係を得ることができる(図2参照)。
本発明のコンデンサー用二軸延伸ポリプロピレンフィルムおよびその金属化フィルムは、前述の如き分子量・分子量分布を持つと同時に、高温核磁気共鳴(高温NMR)測定によって求められる立体規則性度であるメソペンタッド分率([mmmm])が、95%以上98%未満であり、好ましくは、96%以上98%未満であり、さらに好ましくは、96%以上97.5%以下であることを特徴とするフィルムである。
高い立体規則性成分を持つことで、樹脂の結晶性が向上し、高い機械的耐熱性や高い耐電圧特性が期待されるので、メソペンダット分率[mmmm]=95%以上が良い。それより低いと、所望の耐電圧性や、機械的耐熱性を得ることが出来ず好ましくない。しかしながら、あまり高すぎると、キャスト原反シート成形の際の固化(結晶化)の速さが早くなりすぎ、シート成形用の金属ドラムからの剥離が発生し易くなったり、延伸性が低下するなど製造上の難点を有するので98%未満にすることが好ましい。
本発明のメソペンタッド分率([mmmm])を得るための高温NMR装置には、特に制限はなく、ポリオレフィン類の立体規則性度が可能な一般に市販されている高温型核磁気共鳴(NMR)装置が利用可能である。本発明においては、日本電子株式会社製、高温型フーリエ変換核磁気共鳴装置(高温FT−NMR)、JNM−ECP500を用いた。観測核は、13C(125MHz)であり、測定温度は、135℃、溶媒には、オルト−ジクロロベンゼン〔ODCB:ODCBと重水素化ODCBの混合溶媒(混合比=4/1)〕を用いた。高温NMRによる方法は、公知の方法によって行うことが出来るが、本発明では、例えば、「日本分析化学・高分子分析研究懇談会編、新版 高分子分析ハンドブック、紀伊国屋書店、1995年、610頁」に記載の方法を参考にしながら行った。
測定モードは、シングルパルスプロトンブロードバンドデカップリング、パルス幅は、9.1μsec(45°パルス)、パルス間隔5.5sec、積算回数4500回、シフト基準は、CH(mmmm)=21.7ppmである。
ペンタッド分率の算出方法は、同方向並びの連子「メソ(m)」と異方向の並びの連子「ラセモ(r)」の5連子(ペンタッド)の組み合わせ(mmmmやmrrmなど)に由来する各シグナルの強度積分値より百分率で算出した。
本発明のコンデンサー用二軸延伸ポリプロピレンフィルムおよびその金属化フィルムを製造するためのポリプロピレン樹脂を製造する重合方法としては、一般的に公知の重合方法をなんら制限無く用いることが出来る。一般的に公知の重合方法としては、例えば、気相重合法、塊状重合法、スラリー重合法が例として挙げられる。
また、少なくとも2つ以上の重合反応器を用いた多段重合反応であっても良く、また、反応器中に水素あるいはコモノマーを分子量調整剤として添加して行う重合方法であっても良い。ある程度広い分子量分布を得るためには、多段重合反応を用いるのが好ましい。
使用される触媒は、特に限定されるものではなく、一般的に公知のチーグラー・ナッタ触媒が広く適用される。また、助触媒成分やドナーを含んでも構わない。触媒や重合条件、分子量調整剤などを適宜調整することによって、メルトフローレート(MFR)をコントロールすることが可能となる。
樹脂中には、必要に応じて酸化防止剤、塩素吸収剤や紫外線吸収剤等の必要な安定剤、滑剤、可塑剤、難燃化剤、帯電防止剤などの添加剤を本発明の効果を損なわない範囲であれば添加しても良い。
ここで、酸化防止剤としては、Irganox1010、Irganox1330、BHT等のフェノール系酸化防止剤が、一般的であり、添加量としては、10〜8000ppm程度である。本発明のフィルムよりなるコンデンサー素子を高電圧で使用する場合には、特に、酸化防止剤の総量を、例えば1000ppm〜8000ppmと高配合にしておく事が好ましい。塩素吸収剤としては、ステアリン酸カルシウムなどの金属石鹸が好ましく用いられる。
本発明のコンデンサー用二軸延伸ポリプロピレンフィルムおよびその金属化フィルムは、上記樹脂特性を有するのと同時に、光学的配向測定におけるフィルム厚さ方向の屈折率Nzが1.47以上1.50以下であることを特徴とする。これは、ポリプロピレンフィルムの面方向に配向を与え、厚さ方向の屈折率Nzを変化させると、図3に示すように、Nzが低いほど絶縁破壊電圧が高くなる(耐電圧性が良好になる)という、知見に基づいたものである。これは、分子鎖が面方向に配向しNzが低い状態になると、フィルム厚さ方向の電気伝導性が分子鎖間伝達となるために低くなり、よってNzが高い状態に比べて耐電圧性が増す現象であると考えられる(図4)。
一般的に、配向の制御は、背景技術で述べた通り(特許文献5、6)、製膜条件の変更によって行われるが、実際の極薄フィルムの操業においては、製造安定性(延伸過程での破断多発など)から考えて条件の変更は容易ではない。本発明では、製膜条件ではなく、原料樹脂の特性を変えることでフィルムの配向を制御するという方法を実用的な範囲で完成させ、本発明を得るに至った。原料樹脂の特性を変える手段としては、本発明では、前記微分分布値差で規定したように、分子量分布における低分子量領域を、本発明に係る範囲で多く調整することによって成される。
厚さ方向の屈折率Nzが1.50を超えると、フィルムの配向が十分でなく、本発明の目的である十分な耐電圧性が得られず好ましくない。また、屈折率Nzが1.47未満となるような高配向フィルムを得ようとしても、安定した製膜ができず、フィルムを得ることができない。
本発明のコンデンサー用二軸延伸ポリプロピレンフィルムおよびその金属化フィルムの屈折率Nzを得るための測定装置には特に制限はなく、光学的な配向の測定が可能な一般に市販されている装置が使用可能である。例えば、ジャパンハイテック株式会社製、複屈折・二色性測定ユニット、JHT− BD5や、株式会社アタゴ製、アッベ屈折計、DR−A1などを用いることができる。本発明においては、神崎製紙株式会社(現王子計測機器株式会社)製、自動複屈折計、KOBRA−21ADを用いてレターデーションの測定を行った。得られたレターデーションから、「粟屋裕、高分子素材の偏光顕微鏡入門,105頁 、2001年」に記載の傾斜法による複屈折や屈折率の算出方法に基づき、厚さ方向の屈折率Nzを得た。なお、屈折率を求める際のポリプロピレンの固有屈折率は1.508とした。
本発明のもう一つの態様は、前記コンデンサー用二軸延伸ポリプロピレンフィルムおよびその金属化フィルムを、230℃におけるメルトフローレート(MFR)が1〜5g/10分であるアイソタックチックポリプロピレンからなる主要ポリプロピレン樹脂(A)と、MFRが主要ポリプロピレン樹脂(A)より1〜30g/10分大きいアイソタクチックポリプロピレンからなるポリプロピレン樹脂(B)とを混合した樹脂であって、樹脂混合体の総質量に対して、ポリプロピレン樹脂(B)の含量が1質量%以上30質量%以下であることを特徴とする樹脂混合体から、作製することである。
主要ポリプロピレン樹脂(A)として用いられるポリプロピレン樹脂は、結晶性アイソタクチックポリプロピレン樹脂であり、プロピレンの単独重合体である。
主要ポリプロピレン樹脂(A)の230℃における荷重2.16kgのMFRは、1〜5g/10分であり、より好ましくは、1.5〜4g/10分である。
また、主要ポリプロピレン樹脂(A)のゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)法で測定した重量平均分子量(Mw)は、通常25万以上45万以下であり、好ましくは25万以上40万以下であり、より好ましくは26万以上37万未満であり、よりさらに好ましくは28万以上37万未満である。
また、GPC法により得られる重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)の比から計算される分子量分布(Mw/Mn)は4以上7以下であることが好ましく、4.5以上6.5以下がより好ましい。
主要ポリプロピレン樹脂(A)の分子量・分子量分布測定値は、前記第一の様態において記載の分子量・分子量分布測定法と同様の方法により得ることができる。
主要ポリプロピレン樹脂(A)は、好ましくは、前述の如き分子量・分子量分布を持つと同時に、高温核磁気共鳴(高温NMR)測定によって求められる立体規則性度であるメソペンタッド分率([mmmm])が、95%以上98%未満であり、より好ましくは、95.5%以上97.5%以下であり、さらに好ましくは、96%以上97.5%以下であるアイソタクチックポリプロピレン樹脂である。
主要ポリプロピレン樹脂(A)のメソペンタッド分率([mmmm])は、前記第一の様態に記載の方法によって得ることができる。
前記主要原料ポリプロピレン樹脂(A)に、この樹脂(A)よりも高いMFRを有するポリプロピレン樹脂(B)を、本発明に係る範囲内で制御しながら添加・混合することにより、分子量分布における低分子量領域の構成を調整することで、フィルムの高配向化(低Nz値化)が実現し、耐電圧性が向上した。
主要ポリプロピレン樹脂(A)に添加するMFRの高いポリプロピレン樹脂(B)(以後、添加ポリプロピレン樹脂(B)とも称する)は、結晶性のアイソタクチックポリプロピレン樹脂であり、プロピレンの単独重合体である。
添加ポリプロピレン樹脂(B)の230℃における荷重2.16kgのMFRは、主要ポリプロピレン原料樹脂(A)のMFRよりも、1〜30g/10分高く、1〜15g/10分高いのがより好ましい。
主要ポリプロピレン樹脂(A)と添加ポリプロピレン樹脂(B)とのMFRの差が、1g/10分より小さいと、配向制御の改良において効果は得られない。一方、その差が、30g/10分より高くなると、混合の際の相溶性に劣ったり、混合物の平均分子量が低分子量化して成形性に劣る傾向にあるため好ましくない。
添加ポリプロピレン樹脂(B)の重量平均分子量(Mw)には、前記範囲の高MFRが実現されていれば特に制限はない。しかし、主要ポリプロピレン樹脂(A)と添加ポリプロピレン樹脂(B)の混合物の分子量分布を調整する観点から、添加ポリプロピレン樹脂(B)の重量平均分子量(Mw)は、15万以上40万以下が好ましく、15万以上30万以下がより好ましい。
また、添加ポリプロピレン樹脂(B)の分子量分布(Mw/Mn)にも、前記範囲の高MFRが実現されていれば特に制限はないが、主要ポリプロピレン樹脂(A)との混合性や、分子量分布の調整の観点から、分子量分布(Mw/Mn)は4以上7以下が好ましい。
添加ポリプロピレン樹脂(B)の立体規則性は、主要ポリプロピレン樹脂(A)と同程度であるのがよいが、主要ポリプロピレン樹脂(A)より低くても構わない。しかし、あまりに低すぎると、耐熱性の効果が損なわれ、高温下での耐電圧性にも影響を及ぼす傾向にある。添加ポリプロピレン樹脂(B)の立体規則性は、前記高温NMR法によるメソペンタッド分率([mmmm])で、95%以上98%未満であるのが好ましい。この範囲であれば、主要ポリプロピレン樹脂(A)とメソペンタッド分率が異なっていても実用上問題はない。
主要ポリプロピレン樹脂(A)に添加するMFRの高いポリプロピレン樹脂(B)の添加率は、樹脂混合体の総質量に対して、1質量%以上30質量%以下である。好ましくは、5質量%以上30質量%以下であり、より好ましくは、5質量%以上20質量%以下である。
1質量%より低いと、添加効果が得られず、好ましくない。30質量%より多いと、添加する樹脂のMFRにもよるが、一般的に、相溶性に難点が生じ、キャスト原反シートの押出成形時に、いわゆるフィッシュアイを生じやすく、延伸時に破断しやすくなり、安定して薄いフィルムを製造できなくなるなど、成型加工性に問題を生じやすくなるため好ましくない。
前記主要ポリプロピレン樹脂(A)および添加ポリプロピレン樹脂(B)は、混合した樹脂からキャスト原反を経て二軸延伸フィルムにした時に、本発明に係るフィルムの分子特性等を達成できるように配合することによって、本発明に係る効果を得ることができる。
MFRの異なる2種類のポリプロピレン原料樹脂(A)および(B)を混合する方法としては、特に制限はないが、重合粉あるいはペレットを、ブレンドタンブラー、ミキサー等を用いてドライブレンドする方法や、主要樹脂(A)と添加樹脂(B)の重合粉あるいはペレットを、混練機に供給し、溶融混練してブレンド樹脂を得る方法などがあるが、いずれでも構わない。
ミキサーや混練機にも特に制限は無く、また、混練機も、1軸スクリュータイプ、2軸スクリュータイプあるいは、それ以上の多軸スクリュータイプの何れでも良く、さらに、2軸以上のスクリュータイプの場合、同方向回転、異方向回転のどちらの混練タイプでも構わない。
溶融混練によるブレンドの場合は、良好な混練さえ得られれば、混練温度にも特に制限はないが、一般的には、200℃から300℃の範囲であり、230℃から270℃が好ましい。あまり高い混練温度は、樹脂の劣化を招くので好ましくない。樹脂の混練混合の際の劣化を抑制するため、混練機に窒素などの不活性ガスをパージしても構わない。
溶融混練された樹脂は、一般的に公知の造粒機を用いて、適当な大きさにペレタイズすることによって、混合ポリプロピレン原料樹脂ペレットを得ることが出来る。
本発明のコンデンサー用二軸延伸ポリプロピレンフィルムおよびその金属化フィルムの表面には、素子巻き適正を向上させつつ、コンデンサー特性を良好とする適正な表面粗さを付与することが好ましい。
フィルム表面に微細な凹凸を与える方法としては、エンボス法、エッチング法など、公知の各種粗面化方法を採用することが出来るが、その中でも、不純物の混入などの必要がない、β晶を用いた表面粗化法が好ましい。β晶の生成割合は、本発明の延伸ポリプロピレンフィルムの分子特性の影響により調整され得るが、キャスト温度やキャストスピードによってもβ晶の割合はコントロールされ得る。さらに、縦延伸工程のロール温度ではβ晶の融解/転移割合を制御することができ、これらβ晶生成とその融解/転移の二つのパラメーターについて最適な製造条件を選択することで、微細な粗表面性を得ることが出来る。
本発明のコンデンサー用二軸延伸ポリプロピレンフィルムおよびその金属化フィルムの厚さは、1μm以上7μm以下である。この延伸フィルムは、表面が微細に粗面化されているため、巻き取り、巻き戻しなどの加工性、コンデンサー素子においては、素子巻き加工性に優れており、耐電圧特性も高く、非常に薄いフィルムであるため高い電気容量も発現し易く、コンデンサー用の極薄延伸フィルムとして極めて好適である。
本発明のコンデンサー用二軸延伸ポリプロピレンフィルムおよびその金属化フィルムを得るためのキャスト原反シートを成形する方法としては、公知の各種方法を採用することが出来る。例えば、未混合のポリプロピレン樹脂ペレット、あるいは、ドライブレンドした(もしくは予め溶融混練して作製した)混合ポリプロピレン樹脂ペレット(および/あるいは重合粉)からなる原料ペレット類を押出機に供給し、加熱溶融し、ろ過フィルターを通した後、170℃〜320℃、好ましくは、200℃〜300℃で加熱溶融してTダイから溶融押し出し、70℃〜140℃に保持された少なくとも1個以上の金属ドラムで、冷却、固化させ、未延伸のキャスト原反シートを成形する方法を採用できる。
このシート成形の際に、金属ドラム群のうち少なくとも1つ目のドラムの温度を、70℃〜140℃、好ましくは80℃〜120℃に保持することにより、得られるキャスト原反シートのβ晶分率は、X線法で1%以上50%以下、好ましくは、5%以上30%未満程度となる。なお、この値は、β晶核剤を含まない時の値である。
低すぎるβ晶分率は、フィルム表面を平滑化するため、素子巻き等の加工適性には不利となるが、耐電圧特性などコンデンサーの特性が向上する。しかしながら、前述のβ晶分率の範囲になると、コンデンサー特性と素子巻き加工性の両物性を十分に満足させる。
前記β晶分率は、X線回折強度測定によって得られ、「A.Turner−Jones et al.,Makromol.Chem.,75巻,134頁 、1964年」に記載されている方法によって算出される値であり、K値と呼ばれている値である。即ち、α晶由来の3本の回折ピークの高さの和とβ晶由来の1本の回折ピークの比によってβ晶の比率を表現したものである。
上記キャスト原反シートの厚さには特に制限はないが、通常、0.05mm〜2mm、好ましくは、0.1mm〜1mmであるのが望ましい。
本発明の延伸ポリプロピレンフィルムは、前記ポリプロピレンキャスト原反シートに延伸処理を行って作製することができる。延伸は、縦及び横に2軸に配向せしめる二軸延伸が良く、延伸方法としては、同時二軸延伸、あるいは逐次二軸延伸のどちらでも構わないが、逐次二軸延伸方法が実用的であり好ましい。逐次二軸延伸方法としては、まずキャスト原反シートを100〜160℃の温度に保ち、速度差を設けたロール間に通して流れ方向に3〜7倍に延伸し、直ちに室温に冷却する。この縦延伸工程の温度を適切に調整することにより、β晶は融解しα晶に転移し、凹凸が顕在化する。引き続き、当該延伸フィルムをテンターに導いて160℃以上の温度で幅方向に5〜11倍に延伸した後、緩和、熱固定を施し巻き取る。
巻き取られたフィルムは、20〜50℃程度の雰囲気中でエージング処理を施された後、所望の製品幅に断裁することが出来る。
このような延伸工程によって、機械的強度、剛性に優れたフィルムとなり、また、表面の凹凸もより明確化され、微細に粗面化された延伸フィルムとなる。
本発明の二軸延伸ポリプロピレンフィルムにおいて、金属蒸着加工工程などの後工程において、接着特性を高める目的で、延伸・熱固定工程終了後に、オンラインもしくはオフラインにてコロナ放電処理を行っても構わない。コロナ放電処理としては公知の方法を用いることができるが、雰囲気ガスとして空気、炭酸ガス、窒素ガス、及びこれらの混合ガス中で処理することが望ましい。
本発明のフィルムをコンデンサーとして加工する際の電極は、特に限定されるものではなく、例えば、金属箔や、少なくとも片面を金属化した紙やプラスチックフィルムであるのが良いが、小型・軽量化が一層要求されるコンデンサー用途においては、本発明のフィルムの片面もしくは両面を直接金属化した電極が好ましい。金属化するのに用いられる金属は、亜鉛、鉛、銀、クロム、アルミニウム、銅、ニッケルなどの単体、複数種の混合物、合金などが制限無く用いられるが、環境や、経済性、コンデンサー性能などを考慮すると亜鉛やアルミニウムが好ましい。
本発明の二軸延伸ポリプロピレンフィルムを直接金属化する方法としては、真空蒸着法やスパッタリング法を挙げることが出来、これらに限定されるものではないが、生産性や経済性などの観点から、真空蒸着法が好ましい。真空蒸着法としては、一般的にるつぼ法式やワイヤー方式などを挙げることができるが、特に限定されるものではなく、適宜最適なものを選択すればよい。
蒸着により金属化する際のマージンパターンも特に限定されるものではないが、コンデンサーの保安性等の特性を向上させる点からフィッシュネットパターンないしはTマージンパターン等といった、いわゆる特殊マージンを含むパターンを本発明のフィルムの片方の面上に施した場合は、保安性が高まり、コンデンサーの破壊、ショートの防止、などの点からも効果的であり好ましい。
マージンを形成する方法はテープ法、オイル法など、一般に公知の方法が、何ら制限無く使用することが出来る。
前記金属化フィルムを巻回して作製されるコンデンサーの構造は、乾式であっても液体に含浸する方式であっても良い。また、コンデンサーを作製する方法にも、何ら制限が無く、一般に入手可能な自動巻取り装置が使用可能である。巻き上げられたコンデンサー素子は、丸型であっても扁平型であっても構わない。また、巻き上げられた素子は、素子に熱安定性を付与する目的で、熱処理を施すのが良い。
本発明のフィルムは、小型かつ高容量のコンデンサーに好適である。前記コンデンサーの電気容量は、5μF以上、好ましくは10μF以上、さらに好ましくは20μF以上の素子で構成されるコンデンサーに好ましく用いることが出来る。
次に、本発明を実施例によってさらに具体的に説明するが、もちろん、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。また、特に断らない限り、例中の部及び%はそれぞれ「質量部」及び「質量%」を示す。
〔特性値の測定方法ならびに効果の評価方法〕
実施例における特性値の測定方法及び効果の評価方法はつぎの通りである。
重量平均分子量(Mw)、分子量分布(Mw/Mn)および微分分布値の測定
二軸延伸ポリプロピレンフィルムの分子量(Mw)、分子量分布(Mw/Mn)および微分分布曲線の評価は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)を用い、以下の条件で測定を行った。
測定機:東ソー株式会社製、示差屈折計(RI)内蔵高温GPC、
HLC−8121GPC−HT型
カラム:東ソー株式会社製、TSKgel GMHHR−H(20)HTを3本連結
カラム温度:140℃、
溶離液:トリクロロベンゼン
流速:1.0ml/min
検量線の作製には、東ソー株式会社製の標準ポリスチレンを用い、測定結果はポリプロピレン値に換算した。
微分分布値は、次のような方法で得た。まず、RI検出計において検出される強度分布の時間曲線(溶出曲線)を、検量線を用いて分子量(Log(M))に対する分布曲線とした。次に、分布曲線の全面積を100%とした場合のLog(M)に対する積分分布曲線を得た後、この積分分布曲線をLog(M)で、微分することによってLog(M)に対する微分分布曲線を得ることが出来る。この微分分布曲線から、Log(M)=4.5およびLog(M)=6のときの微分分布値を読んだ。なお、微分分布曲線を得るまでの一連の操作は、通常、GPC測定装置に内蔵の解析ソフトウェアを用いて行うことが出来る。
メソペンタッド分率([mmmm])測定
二軸延伸フィルム試料を溶媒に溶解し、高温型フーリエ変換核磁気共鳴装置(高温FT−NMR)を用いて、以下の条件で、メソペンタッド分率([mmmm])を求めた。
測定機:日本電子株式会社製、高温FT−NMR JNM−ECP500
観測核:13C(125MHz)
測定温度:135℃
溶媒:オルト−ジクロロベンゼン[ODCB:ODCBと重水素化ODCBの混合溶媒(4/1)]
測定モード:シングルパルスプロトンブロードバンドデカップリング
パルス幅:9.1μsec(45°パルス)
パルス間隔:5.5sec
積算回数:4500回
シフト基準:CH(mmmm)=21.7ppm
5連子(ペンタッド)の組み合わせ(mmmmやmrrmなど)に由来する各シグナルの強度積分値より、百分率(%)で算出した。各シグナルの帰属は、「T.Hayashi et al.,Polymer,29巻,138頁、1988年」を参照して行った。
(3)フィルム厚さ方向屈折率Nzの測定
二軸延伸ポリプロピレンフィルムの厚さ方向屈折率Nzは、まず、自動複屈折計を用いてレターデーションを傾斜させながら測定し、下記の通り算出した。
レターデーション測定機:神崎製紙株式会社(現王子計測機器株式会社)製、自動複屈折計、KOBRA−21AD
厚さ方向屈折率Nzは、測定された複数の傾斜角のレターデーションから「粟屋裕、高分子素材の偏光顕微鏡入門,105頁 、2001年」に記載の方法に基づいて算出した。ポリプロピレンの固有屈折率は、1.508として、Nzの計算を行った。
(4)延伸フィルムの厚さの評価
二軸延伸ポリプロピレンフィルムの厚さは、マイクロメーター(JIS−B7502)を用いて、JIS−C2330に準拠して測定した。
(5)フィルムの高温耐電圧性(高温絶縁破壊強度)の評価
二軸延伸ポリプロピレンフィルムの耐電圧性は、JIS−C2330 7.4.11.2(絶縁破壊電圧・平板電極法:B法)に準じて絶縁破壊電圧を測定することによって評価した。印加電圧は直流、昇圧速度は100V/sec、破壊の際の遮断電流は10mAとし、測定回数は18回とした。ここでは、測定された平均電圧値を、フィルムの厚みで割ったものを、絶縁破壊強度として評価に用いた。送風循環式高温槽内にフィルム及び電極冶具をセットして、評価温度100℃にて、測定を行った。
高温絶縁破壊強度450V/μm以上が実用上望ましい。
(6)コンデンサー素子の作製
フィルムに、フィッシュネット蒸着パターン(1mmマージン)と全蒸着(ベタ)パターン(1mmマージン)を蒸着抵抗6Ω/□にてアルミニウム蒸着を施した。小幅にスリットした後、両蒸着パターンを相合わせて、株式会社皆藤製作所製、自動巻取機 3KAW−4L(B)を用い、巻き取り張力400gにて、956ターン巻回を行った。素子巻きした素子は、120℃にて2時間熱処理を施した後、素子端面に亜鉛金属を溶射し、コンデンサーとした。出来上がったコンデンサーの電気容量は、20μF(±1μF)であった。
(7)コンデンサー素子の高温耐電圧性試験
得られたコンデンサー素子の高温耐電圧試験を以下の手順で行った。
まず、予め素子を試験温度(105℃)にて1時間予熱した後、試験前の初期の電気容量を安藤電気株式会社製LCRテスターAG4311にて、評価した。次に、105℃の高温槽中にて、高圧電源を用い、コンデンサー素子に直流1.3KVの電圧を1分間負荷した。電圧負荷を終えた後の素子の容量をLCRテスターで測定し、電圧負荷前後の容量変化率を算出した。ついで、素子を再度高温槽内に戻し、2回目の電圧負荷を行い、2回目の容量変化(累積)を求め、これを4回繰り返した。4回目の容量変化率を評価に用いた。
4回目の電気容量変化率が、−20%以下が実用上好ましいといえる。
(8)コンデンサー用フィルムとしての総合評価
電気容量向上に必要な10μm未満のフィルムの成否、高温での耐電圧特性等、コンデンサー用フィルムとしての好適性を総合的に評価した。従来技術に基づくフィルムより向上したものを「○」、コンデンサーフィルムとして適さないものを「×」とした。
〔ポリプロピレン樹脂〕
プライムポリマー社、およびボレアリス社より、No.1〜6の6種の樹脂を入手した。
〔実施例1〕
低分子量成分を制御して重合したプライムポリマー社製の樹脂No.1ペレット(MFRが4g/10分)を押出機に供給して、樹脂温度250℃の温度で溶融し、Tダイを用いて押出し、表面温度を90℃に保持した金属ドラムに巻きつけて固化させ、厚さ約250μmのキャスト原反シートを作製した。引き続きこの未延伸キャスト原反シートを140℃の温度で、流れ方向に5倍に延伸し、直ちに室温まで冷却した後、ついでテンターにて165℃の温度で横方向に10倍に延伸して、厚さ5μmの薄い二軸延伸ポリプロピレンフィルムを得た。
フィルムの分子特性値とNz値および絶縁破壊電圧値、さらにコンデンサーの評価結果を表1にまとめる。
〔実施例2〕
主要樹脂(A)であるプライムポリマー社製の樹脂No.2ペレット(MFRが3g/10分)に、添加樹脂(B)であるプライムポリマー社製の樹脂No.3ペレット(MFRが10g/10分)を、添加率10質量%にてドライブレンド混合して得た樹脂混合体ペレットを押出機に供給して、樹脂温度250℃の温度で溶融し、Tダイを用いて押出し、表面温度を90℃に保持した金属ドラムに巻きつけて固化させ、厚さ約150μmのキャスト原反シートを作製した。引き続きこの未延伸キャスト原反シートを140℃の温度で、流れ方向に5倍に延伸し、直ちに室温まで冷却した後、ついでテンターにて165℃の温度で横方向に10倍に延伸して、厚さ3μmの非常に薄い二軸延伸ポリプロピレンフィルムを得た。
フィルムの分子特性値とNz値および絶縁破壊電圧値、さらにコンデンサーの評価結果を表1にまとめる。
〔実施例3〕
押出機に供給する樹脂ペレットを、主要樹脂(A)であるプライムポリマー社製の樹脂No.2ペレット(MFRが3g/10分)に、添加樹脂(B)であるボレアリス社製の樹脂No.4ペレット(MFRが9g/10分)を、添加率20質量%にてドライブレンド混合して得た樹脂混合体ペレットに代えた以外は、実施例1と同様にして製膜し、厚さ5μmの薄い二軸延伸ポリプロピレンフィルムを得た。
フィルムの分子特性値とNz値および絶縁破壊電圧値、さらにコンデンサーの評価結果を表1にまとめる。
〔比較例1〕
押出機に供給する樹脂ペレットを、プライムポリマー社製、樹脂No.2ペレットのみと代えた以外は、実施例1と同様にして製膜し、厚さ5μmの薄い二軸延伸ポリプロピレンフィルムを得た。
フィルムの分子特性値とNz値および絶縁破壊電圧値、さらにコンデンサーの評価結果を表1にまとめる。
〔比較例2〕
押出機に供給する樹脂ペレットを、低メソペンダット分率であり、かつ、低分子量成分が少ない、従来型の分子量分布を持った、プライムポリマー社製、樹脂No.5ペレット(MFRが3g/10分)のみと代えた以外は、実施例1と同様にして製膜し、厚さ5μmの薄い二軸延伸ポリプロピレンフィルムを得た。
フィルムの分子特性値とNz値および絶縁破壊電圧値、さらにコンデンサーの評価結果を表1にまとめる。
〔比較例3〕
押出機に供給する樹脂ペレットを、耐電圧性向上の従来技術に基づいて、高立体規則性であり、かつ、広い分子量分布をもった、ボレアリス社製、樹脂No.6ペレット(MFRが2.5g/10分)のみと代えた以外は、実施例1と同様にして製膜し、厚さ5μmの薄い二軸延伸ポリプロピレンフィルムを得た。
フィルムの分子特性値とNz値および絶縁破壊電圧値、さらにコンデンサーの評価結果を表1にまとめる。
〔比較例4〕
押出機に供給する樹脂ペレットを、主要樹脂(A)であるプライムポリマー社製の樹脂No.2ペレット(MFRが3g/10分)に、添加樹脂(B)であるボレアリス社製の樹脂No.4ペレット(MFRが9g/10分)を、添加率40質量%にてドライブレンド混合して得た樹脂混合体ペレットに代えた以外は、実施例1と同様にして、厚さ5μmの薄い二軸延伸ポリプロピレンフィルムの製膜を試みた。しかしながら、安定的に延伸することが出来ず、薄い延伸フィルムを得ることができなかった。
Figure 0005110605


















































実施例1〜3で明らかな通り、本発明に係る範囲の分子特性を有し、低分子量成分の構成を多くした特徴ある分子量分布を有したフィルムは、製膜条件を変えなくても、容易にかつ高度に配向化されるため、厚さ方向の屈折率Nzは本発明に係る範囲で小さくすることができ、よって絶縁破壊電圧が向上するとともに、さらに、高温下でのコンデンサー素子の耐電圧性も向上しており、コンデンサーフィルムとして、優れたものであった(実施例1〜3)。
たとえ高メソペンダット分率の樹脂を用いても、本発明に係る分子量分布での低分子量成分の構成が十分でないと、本発明に係る厚さ方向屈折率Nzを適切に得ることができず、高温下での十分な耐電圧性を得ることができなかった(比較例1)。
ポリプロピレンフィルムの低分子量成分の構成が少なく、かつ、低立体規則性であると、高温下での耐電圧性が良好ではなく、実用に耐えうるものではなかった(比較例2)。また、従来の耐電圧性向上技術による、高立体規則性を有し、分子量分布が広いフィルムを用いても、前記上記微分分布値の差が、本発明のかかる範囲外となっているので、高温下でのコンデンサー素子の耐電圧性が十分高いものではなかった(比較例3)。
高MFR添加樹脂の添加量が、本発明に係る範囲より多すぎると、フィルムの成形状態が不安定となり、延伸中の破断が多発し、薄い延伸フィルムを安定的に作製することが出来なかった(比較例4)。
高耐熱・高耐電圧性を必要とする工業用フィルムとして好適であり、特に、厚みが1〜7μm程度の非常に薄いフィルム厚であるコンデンサー用耐電圧化フィルムとして優れた効果を有するので、小型かつ大容量型のコンデンサーに好ましく利用可能である。特に、ハイブリッド車や電気自動車等のエコカーのパワー制御ユニット用コンデンサーに好ましく利用可能である。
低分子量領域(Log(M)=4.5)の構成割合が多い樹脂
低分子量領域(Log(M)=4.5)の構成割合が少ない樹脂
ポリプロピレンフィルム中の分子鎖

Claims (5)

  1. 分子量分布曲線において、対数分子量Log(M)=4.5のときの微分分布値からLog(M)=6のときの微分分布値を引いた差が5%以上15%以下であり、かつ、高温核磁気共鳴(高温NMR)測定によって求められるメソペンタッド分率(mmmm)が95%以上98%未満である分子特性を有する二軸延伸ポリプロピレンフィルムであって、そのフィルムの光学的配向測定におけるフィルム厚さ方向の屈折率Nzが1.47以上1.50以下であることを特徴とする、コンデンサー用二軸延伸ポリプロピレンフィルム。
  2. ゲルパーミエーションクロマトグラフ法で測定した重量平均分子量が25万以上45万以下であって、分子量分布(Mw/Mn)が4以上7以下であることを特徴とする、前記請求項1に記載のコンデンサー用二軸延伸ポリプロピレンフィルム。
  3. 230℃におけるメルトフローレートが1〜5g/10分であるアイソタックチックポリプロピレンからなる主要ポリプロピレン樹脂(A)と、メルトフローレートが主要ポリプロピレン樹脂(A)より1〜30g/10分大きいアイソタクチックポリプロピレンからなるポリプロピレン樹脂(B)とを含み、樹脂混合体の総質量に対して、ポリプロピレン樹脂(B)の含量が1質量%以上30質量%以下であることを特徴とする樹脂混合体から作製した、前記請求項1〜2のいずれか1項に記載のコンデンサー用二軸延伸ポリプロピレンフィルム。
  4. 厚さが1μm以上7μm以下であることを特徴とする、前記請求項1〜3のいずれか1項に記載のコンデンサー用二軸延伸ポリプロピレンフィルム。
  5. 前記請求項1〜4のいずれか1項に記載のコンデンサー用二軸延伸ポリプロピレンフィルムの片面もしくは両面に金属を蒸着したことを特徴とする、コンデンサー用金属化ポリプロピレンフィルム。
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