JP5102272B2 - 模様面の形成方法 - Google Patents
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Description
しかしながら、このような方法は非常に繁雑であり、多大な手間と時間を要するという問題点がある。また、塗装作業者の熟練した技能を必要とするため、その仕上り具合は作業者の熟練度合によって大きく左右されやすく、常に一定水準の品質で仕上げられるというものではない。
しかしながら、特許文献2の方法は、筋状の模様を形成するのに適したものではない。
すなわち、本発明は以下の特徴を有するものである。
(1)平均粒子径100μm未満の粉体、及び/または平均粒子径0.1mm以上5mm以下の骨材を含む塗材を用いて下地面を形成する工程、
(2)前記下地面に対し、着色塗料が内包された着色粒子を少なくとも1種以上含む上塗材を塗付し、下地面上に着色粒子を分散配置する工程、
(3)前記上塗材の乾燥前に、先端部の毛密度が1000本/cm2以下であるブラシを用いて、前記着色粒子を引き伸ばす工程、
(4)前記上塗材を乾燥させる工程、
を行うことを特徴とする模様面の形成方法。
樹脂成分、及び平均粒子径100μm未満の粉体を必須成分とし、当該樹脂成分の固形分100重量部に対し当該粉体を100重量部以上含む粉体含有塗材を用いて、起伏を有する下地面を形成する工程、
であることを特徴とする1.記載の模様面の形成方法。
平均粒子径0.1mm以上5mm以下の骨材を含む骨材含有塗材を1種以上用いて、骨材による凹凸が形成された凹凸領域と、当該凹凸領域よりも凹凸が平坦化された平坦領域とが混在した下地面を形成する工程、
であることを特徴とする1.記載の模様面の形成方法。
平均粒子径0.1mm以上5mm以下の骨材を含む骨材含有塗材を1種以上塗付し、
その塗面の一部の領域において、骨材を埋没させる処理、骨材を露出させる処理、及び骨材を除去する処理から選ばれる1種以上の処理を施すことにより、
骨材による凹凸が形成された凹凸領域と、当該凹凸領域よりも凹凸が平坦化された平坦領域とが混在した下地面を形成する
ことを特徴とする3.記載の模様面の形成方法。
少なくとも1種以上の骨材含有塗材を、部分的に塗付する
ことを特徴とする3.または4.記載の模様面の形成方法。
骨材の平均粒子径及び/または含有比率が異なる2種以上の骨材含有塗材を用いることを特徴とする3.〜5.のいずれかに記載の模様面の形成方法。
これら基材は、何らかの表面処理(フィラー処理、サーフェーサー処理、シーラー処理等)が施されたものや、予め着色塗料等で着色されたものでもよく、既に塗膜が形成されたものや、壁紙が貼り付けられたものであってもよい。
着色顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、カーボンブラック、酸化第二鉄(ベンガラ)、黄色酸化鉄、酸化鉄、酸化珪素、群青、コバルトグリーン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化イットリウム、酸化インジウム、アルミナ等の無機着色顔料、アゾ系、ナフトール系、ピラゾロン系、アントラキノン系、ペリレン系、キナクリドン系、ジスアゾ系、イソインドリノン系、ベンゾイミダゾール系、フタロシアニン系、キノフタロン系等の有機着色顔料、パール顔料、アルミニウム顔料、蛍光顔料等が挙げられる。
この他、粉体としては、後述の骨材で例示されるものと同様の材料で、平均粒子径が100μm未満のもの等を使用することもできる。
なお、粉体の平均粒子径は、遠心沈降式粒度分布測定装置によって測定される50%粒子径の値である。
なお、骨材の平均粒子径は、JIS Z8801−1:2000に規定される金属製網ふるいを用いてふるい分けを行い、その重量分布の平均値を算出することによって得られる値である。
実施態様1として、粉体含有塗材を用いた場合の態様について説明する。
実施態様1における粉体含有塗材は、樹脂成分、及び平均粒子径100μm未満(好ましくは0.5μm以上50μm以下、より好ましくは1μm以上45μm以下)の粉体を必須成分として含むものである。このような粉体含有塗材は、後述の工程(3)における着色粒子の引き伸ばしに有効に作用するものである。
粉体については、前述のものが使用できる。
本発明では、このような粉体を用いることで、下地面に起伏を形成することが容易となる。また、下地面の表層においてマイクロオーダー以下の微細な凹凸等が形成され、引き伸ばし時の着色粒子の潰れ具合や伸び性等が適度な状態となる。上記粉体が100重量部よりも少ない場合は、多様な筋状模様が得られ難くなる。
このような起伏は、種々の凹凸模様(パターン)からなるものであり、模様の種類としては、例えば、ゆず肌模様、さざ波模様、スタッコ模様、吹放し模様、月面模様、櫛引模様、虫喰模様等が挙げられる。起伏の高低差は、好ましくは0.2〜5mm(より好ましくは0.3〜3mm)程度である。
(ア)粉体含有塗材塗付時に、模様塗りを行うことにより起伏を設ける方法。
(イ)粉体含有塗材塗付後、その乾燥前にその一部を除去したり、押圧したりすることにより起伏を設ける方法。
(ウ)粉体含有塗材の乾燥後、その塗膜を部分的に切削することにより起伏を設ける方法。
着色粒子の色相は、最終的に形成される模様に応じて適宜設定すればよい。本発明において使用する上塗材としては、通常2色以上、好ましくは3〜8色程度の着色粒子が含まれるものが好適である。
上塗材における着色粒子の粒径も、最終的に形成される模様に応じて適宜設定すればよいが、好ましくは0.01〜5mm、より好ましくは0.1〜2mm程度である。粒子径が異なる着色粒子を種々組み合せることによって、意匠性の幅を広げることもできる。
上塗材の塗付け量は、最終的な模様の種類によって異なるが、好ましくは0.1〜1kg/m2程度である。
毛の直径としては、5〜100μm程度のものが好適である。このような直径であれば、適度な柔軟性が発現されやすく、本発明の効果を安定して得ることができる。
実施態様1では、以上の工程を順に行うことにより、美観性に優れた多様な筋状の多彩模様が形成できる。本発明では、ランダムな筋状模様が形成されるため、上塗材の塗り継ぎ、補修等を行った場合においても違和感のない仕上状態を得ることができる。
また、本発明では、通常、下地面に対し直接上塗材を塗付するが、本発明の効果を阻害しない限り、必要に応じ中塗材等を塗付した後に上塗材を塗付することも可能である。
また、目地棒や目地型枠等の目地材の使用によって、格子状、幾何学模様状等の目地部を形成することもできる。この場合は、目地色となる色調で塗装を施した基材に、目地材を貼り付けた後、上記工程(1)〜(4)を行い、その後に目地材を除去すればよい。
次に、実施態様2として、骨材含有塗材を用いた場合の好適な態様について説明する。
この骨材含有塗材における骨材としては、前述のものが使用できる。骨材の平均粒子径が0.1mmよりも小さい場合は、凹凸領域における凹凸の程度が不十分となり、凹凸領域と平坦領域の差に基づく効果が得られ難くなる。骨材の平均粒子径が5mmを超える場合は、塗装作業等に支障をきたすおそれがあり、実用的ではない。実施態様2では、特に、平均粒子径0.15mm以上3mm以下(好ましくは0.2mm以上2mm以下)の骨材を含む骨材含有塗材が好適である。
処理(a)では、骨材含有塗材の塗面に露出した状態の骨材を、押圧することにより、骨材がベース塗材内に埋没した状態となる。押圧の際には、各種押圧具を使用すればよい。押圧具としては、骨材を埋没させることが可能なものであればよく、例えば、コテ、ヘラ、プラスチックローラー等が使用できる。その他、種々の板材やデザインローラー等も使用可能である。
処理(b)では、ベース塗材内に埋没した状態の骨材を露出させるため、骨材周辺のベース塗材を除去すればよい。
ベース塗材を除去するには、例えば、ベース塗材を掻き取る方法や、吸収する方法等を採用することができる。このうち、前者では、ブラシ等を用いて骨材周辺のベース塗材を除去すればよい。後者では、スポンジ、布等の吸液性材料を塗面に接触させる手段を用いることができる。
また、これらの方法を行う際には、ベース塗材を軟化または溶解させることで、作業の効率化を図ることもできる。ベース塗材を軟化または溶解させるには、ベース塗材の塗面に、水、溶剤等の媒体が接触するようにして処理を行えばよい。
処理(c)では、骨材含有塗材の塗面に露出した状態の骨材を除去し、その周辺のベース塗材が残存するように処理すればよい。また、処理(c)では、骨材を除去した箇所に著しい凹み等が残存しないように、骨材除去の方法やタイミング等を選定すればよい。除去の際には、例えば、刷毛、研磨紙等を用いることができる。
また、実施態様2で得られる下地面には、起伏を設けることもできる。このような起伏は、骨材の凹凸よりも大きなものであればよい。
上述の通り、実施態様2における下地面では、骨材による凹凸が形成された凹凸領域と、当該凹凸領域よりも凹凸が平坦化された平坦領域とが混在した状態となっている。このような下地面の平坦領域において、上塗材に含まれる着色粒子は、比較的長く引き伸ばされる。他方、凹凸領域では、骨材が障壁となって着色粒子が伸びにくいため、比較的短い筋状模様や、不連続な筋状模様が形成される。
また、実施態様2では、実施態様1と同様に、必要に応じ、中塗材や目地材等を使用することもできる。
粉体含有塗材としては、以下に示すものを用意した。
・粉体含有塗材1
アクリル樹脂エマルション(樹脂固形分50重量%)200重量部に、重質炭酸カルシウム(平均粒子径5μm)400重量部、重質炭酸カルシウム(平均粒子径20μm)1300重量部、酸化チタン(平均粒子径0.3μm)30重量部、黄色酸化鉄(平均粒子径0.8μm)5重量部、水350重量部、造膜助剤15重量部、分散剤8重量部、増粘剤5重量部を均一に混合して粉体含有塗材1を得た。
アクリル樹脂エマルション(樹脂固形分50重量%)200重量部に、重質炭酸カルシウム(平均粒子径5μm)500重量部、重質炭酸カルシウム(平均粒子径40μm)200重量部、酸化チタン(平均粒子径0.3μm)20重量部、黄色酸化鉄(平均粒子径0.8μm)8重量部、水280重量部、造膜助剤15重量部、分散剤5重量部、増粘剤8重量部を均一に混合して粉体含有塗材2を得た。
アクリル樹脂エマルション(樹脂固形分50重量%)200重量部に、寒水石(平均粒子径250μm)1300重量部、酸化チタン(平均粒子径0.3μm)30重量部、黄色酸化鉄(平均粒子径0.8μm)5重量部、水100重量部、造膜助剤15重量部、分散剤2重量部、増粘剤4重量部を均一に混合して粉体含有塗材3を得た。
骨材含有塗材としては、以下に示すものを用意した。
・ベース塗材1
アクリル樹脂エマルション(樹脂固形分50重量%)200重量部、重質炭酸カルシウム(平均粒子径5μm)120重量部、酸化チタン(平均粒子径0.3μm)25重量部、黄色酸化鉄(平均粒子径0.8μm)4重量部、増粘剤2重量部、造膜助剤18重量部、消泡剤1重量部を均一に攪拌混合してベース塗材1を得た。
上記ベース塗材1の固形分100重量部に、寒水石(平均粒子径0.25mm)80重量部、及び珪砂(粒子径0.5〜2mm、平均粒子径1.2mm)210重量部を均一に混合して、骨材含有塗材1を得た。
上記ベース塗材1の固形分100重量部に、寒水石(平均粒子径0.25mm)60重量部を均一に混合して、骨材含有塗材2を得た。
・比較用塗材
アクリル樹脂エマルション(樹脂固形分50重量%)200重量部、水200重量部、造膜助剤15重量部、増粘剤2重量部を均一に混合して比較用塗材を得た。
上塗材としては、以下に示すものを用意した。
・上塗材1
褐色粒子(アクリル樹脂、黒色酸化鉄、黄色酸化鉄、二酸化チタン、脂肪族炭化水素系溶剤を主成分とする着色塗料の粒状物、粒子径約2mm)と黒色粒子(アクリル樹脂、黒色酸化鉄、脂肪族炭化水素系溶剤を主成分とする着色塗料の粒状物、粒子径約1mm)が水性媒体中に分散した水中油型の多彩模様塗料。褐色粒子:黒色粒子=8:2(重量比率)。
白色粒子(アクリル樹脂、二酸化チタン、脂肪族炭化水素系溶剤を主成分とする着色塗料の粒状物、粒子径約1.5mm)と、黄色粒子(アクリル樹脂、黄色酸化鉄、二酸化チタン、脂肪族炭化水素系溶剤を主成分とする着色塗料の粒状物、粒子径約2mm)と、灰色粒子(アクリル樹脂、黒色酸化鉄、二酸化チタン、脂肪族炭化水素系溶剤を主成分とする着色塗料の粒状物、粒子径約1mm)が水性媒体中に分散した水中油型の多彩模様塗料。白色粒子:黄色粒子:灰色粒子=40:30:30(重量比率)。
試験例1−1〜1−3を行うにあたり、まずスレート板を3枚用意した。その1枚目(「試験例1−1」とする)には塗付け量1.0kg/m2で粉体含有塗材1を平坦に吹付け塗装し、2枚目(「試験例1−2」とする)には塗付け量1.0kg/m2で骨材含有塗材1を平坦に吹付け塗装し、3枚目(「試験例1−3」とする)には塗付け量0.3kg/m2で比較用塗材を平坦に吹付け塗装し、それぞれ24時間乾燥することにより、下地面を形成した。
上記方法で得られた各下地面に対し、上塗材1を塗付量0.6kg/m2でスプレー塗装し、2種の着色粒子をほぼ均一に分散配置させた。その直後、塗装面にブラシ1(毛の材質:植物繊維、先端部の毛密度90本/cm2、毛の直径:20〜50μm)の先端部を接触させ、軽く掃くように一定方向に直線的に引き伸ばした。その後、24時間乾燥した。
以上の方法により得られた模様面のうち、試験例1−1及び試験例1−2において筋状模様に滲みは認められなかったが、試験例1−3では筋状模様に滲みが発生していた。なお、試験例1−1では、比較的長い筋によって模様が形成され、試験例1−2では、比較的短く不連続な筋によって模様が形成されていた。
予めシーラーが塗装されたスレート板に対し、塗付け量1.5kg/m2で粉体含有塗材1を玉状に吹付け塗装し、その直後にプラスチックローラーで塗面全体を軽く押えて凸部処理を行った。この粉体含有塗材を24時間乾燥することにより、台地状凸部(長径:約2〜20mm)が散在する起伏(起伏の高低差:約1mm)を有する下地面を形成した。
この下地面に対し、上塗材1を塗付量0.6kg/m2でスプレー塗装し、2種の着色粒子をほぼ均一に分散配置させた。その直後、塗装面にブラシ1(毛の材質:植物繊維、先端部の毛密度90本/cm2、毛の直径:20〜50μm)の先端部を接触させ、軽く掃くように一定方向に直線的に引き伸ばした。その後、24時間乾燥した。
以上の方法により得られた模様面の外観を目視にて評価した。評価は、筋の長さ、幅、連続性等において多様なものが混在し、美観性の高い仕上りとなったものを「A」とする5段階(優:A>B>C>D>E:劣)で行った。結果を表1に示す。
ブラシ1に代えてブラシ2(毛の材質:植物繊維、先端部の毛密度150本/cm2、毛の直径:20〜50μm)を使用した以外は、試験例2−1と同様の方法で模様面を形成し、その外観を評価した。結果を表1に示す。
ブラシ1に代えてブラシ3(毛の材質:植物繊維、先端部の毛密度360本/cm2、毛の直径:20〜50μm)を使用した以外は、試験例2−1と同様の方法で模様面を形成し、その外観を評価した。結果を表1に示す。
粉体含有塗材1に代えて粉体含有塗材2を使用し、上塗材1に代えて上塗材2を使用した。それ以外は、試験例2−1と同様の方法で模様面を形成し、その外観を評価した。結果を表1に示す。
予めシーラーが塗装されたスレート板に対し、塗付け量1.5kg/m2で粉体含有塗材1を鏝塗りし、平坦な下地面を形成した。この下地面に対し、試験例2−1と同様の方法で模様面を形成し、その外観を評価した。結果を表1に示す。
ブラシ1に代えてブラシ4(毛の材質:植物繊維、先端部の毛密度1200本/cm2、毛の直径:20〜50μm)を使用した以外は、試験例2−1と同様の方法で模様面を形成し、その外観を評価した。結果を表1に示す。
ブラシ1に代えて金鏝を使用した以外は、試験例2−1と同様の方法で模様面を形成し、その外観を評価した。結果を表1に示す。
予めシーラーが塗装されたスレート板に対し、塗付け量1.5kg/m2で粉体含有塗材1を鏝塗りし、平坦な下地面を形成した。この下地面に対し、試験例2−6と同様の方法で模様面を形成し、その外観を評価した。結果を表1に示す。
粉体含有塗材1に代えて粉体含有塗材3を使用した以外は、試験例2−6と同様の方法で模様面を形成し、その外観を評価した。結果を表1に示す。
予めシーラーが塗装されたスレート板に対し、塗付け量4kg/m2で骨材含有塗材1を吹付け塗装し、その直後に塗面を部分的にコテで押え均し、24時間乾燥した。この処理により、コテで押え均した部分は、骨材が埋没して平坦となった。それ以外の部分では、骨材による凹凸が残存した。
この下地面に対し、上塗材1を塗付量0.6kg/m2でスプレー塗装し、2種の着色粒子をほぼ均一に分散配置させた。その直後、塗装面にブラシ1(毛の材質:植物繊維、先端部の毛密度90本/cm2、毛の直径:20〜50μm)の先端部を接触させ、軽く掃くように一定方向に直線的に引き伸ばした。その後、24時間乾燥した。
以上の方法により得られた模様面の外観を目視にて評価した。評価は、筋の長さ、幅、連続性等において多様なものが混在し、美観性の高い仕上りとなったものを「A」とする5段階(優:A>B>C>D>E:劣)で行った。結果を表2に示す。
ブラシ1に代えてブラシ2(毛の材質:植物繊維、先端部の毛密度150本/cm2、毛の直径:20〜50μm)を使用した以外は、試験例3−1と同様の方法で模様面を形成し、その外観を評価した。結果を表2に示す。
ブラシ1に代えてブラシ3(毛の材質:植物繊維、先端部の毛密度360本/cm2、毛の直径:20〜50μm)を使用した以外は、試験例3−1と同様の方法で模様面を形成し、その外観を評価した。結果を表2に示す。
上塗材1に代えて上塗材2を使用した以外は、試験例3−1と同様の方法で模様面を形成し、その外観を評価した。結果を表2に示す。
予めシーラーが塗装されたスレート板に対し、塗付け量1kg/m2で骨材含有塗材2を吹付け塗装し、平坦な面を形成した。2時間乾燥後、塗付け量1.5kg/m2で骨材含有塗材1を島状に吹付け塗装し、24時間乾燥した。以上の方法で得られた下地面において、骨材含有塗材1による島状の部分では、骨材による凹凸が現れ、それ以外の部分(骨材含有塗材2の塗膜が露出した部分)は比較的平坦であった。
この下地面に対し、上塗材1を塗付量0.6kg/m2でスプレー塗装し、2種の着色粒子をほぼ均一に分散配置させた。その直後、塗装面にブラシ1(毛の材質:植物繊維、先端部の毛密度90本/cm2、毛の直径:20〜50μm)の先端部を接触させ、軽く掃くように一定方向に直線的に引き伸ばした。その後、24時間乾燥した。
以上の方法により得られた模様面の外観を目視にて評価した。結果を表2に示す。
予めシーラーが塗装されたスレート板に対し、塗付け量0.5kg/m2でベース塗材1を平坦に鏝塗りし、下地面を形成した。この下地面に対し、試験例3−1と同様の方法で上塗材1の塗装を行って模様面を形成し、その外観を評価した。結果を表2に示す。
ブラシ1に代えてブラシ4(毛の材質:植物繊維、先端部の毛密度1200本/cm2、毛の直径:20〜50μm)を使用した以外は、試験例3−1と同様の方法で模様面を形成し、その外観を評価した。結果を表2に示す。
ブラシ1に代えて金鏝を使用した以外は、試験例3−1と同様の方法で模様面を形成し、その外観を評価した。結果を表2に示す。
予めシーラーが塗装されたスレート板に対し、塗付け量0.5kg/m2でベース塗材1を平坦に鏝塗りし、下地面を形成した。この下地面に対し、試験例3−7と同様の方法で上塗材1の塗装を行って模様面を形成し、その外観を評価した。結果を表2に示す。
予めシーラーが塗装されたスレート板に対し、塗付け量4kg/m2で骨材含有塗材1を吹付け塗装し、下地面を形成した。この下地面に対し、試験例3−7と同様の方法で上塗材1の塗装を行って模様面を形成し、その外観を評価した。結果を表2に示す。
Claims (6)
- 基材に対し、
(1)平均粒子径100μm未満の粉体、及び/または平均粒子径0.1mm以上5mm以下の骨材を含む塗材を用いて下地面を形成する工程、
(2)前記下地面に対し、着色塗料が内包された着色粒子を少なくとも1種以上含む上塗材を塗付し、下地面上に着色粒子を分散配置する工程、
(3)前記上塗材の乾燥前に、先端部の毛密度が1000本/cm2以下であるブラシを用いて、前記着色粒子を引き伸ばす工程、
(4)前記上塗材を乾燥させる工程、
を行うことを特徴とする模様面の形成方法。 - 前記工程(1)が、
樹脂成分、及び平均粒子径100μm未満の粉体を必須成分とし、当該樹脂成分の固形分100重量部に対し当該粉体を100重量部以上含む粉体含有塗材を用いて、起伏を有する下地面を形成する工程、
であることを特徴とする請求項1記載の模様面の形成方法。 - 前記工程(1)が、
平均粒子径0.1mm以上5mm以下の骨材を含む骨材含有塗材を1種以上用いて、骨材による凹凸が形成された凹凸領域と、当該凹凸領域よりも凹凸が平坦化された平坦領域とが混在した下地面を形成する工程、
であることを特徴とする請求項1記載の模様面の形成方法。 - 前記工程(1)では、
平均粒子径0.1mm以上5mm以下の骨材を含む骨材含有塗材を1種以上塗付し、
その塗面の一部の領域において、骨材を埋没させる処理、骨材を露出させる処理、及び骨材を除去する処理から選ばれる1種以上の処理を施すことにより、
骨材による凹凸が形成された凹凸領域と、当該凹凸領域よりも凹凸が平坦化された平坦領域とが混在した下地面を形成する
ことを特徴とする請求項3記載の模様面の形成方法。 - 前記工程(1)では、
少なくとも1種以上の骨材含有塗材を、部分的に塗付する
ことを特徴とする請求項3または4記載の模様面の形成方法。 - 前記工程(1)では、
骨材の平均粒子径及び/または含有比率が異なる2種以上の骨材含有塗材を用いる
ことを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の模様面の形成方法。
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