JP6964738B2 - 模様面の形成方法 - Google Patents
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Description
1.(1)基材に対し、液状着色塗料が内包された着色粒子を少なくとも1種以上含む上塗材の塗付時に、上塗材を部分的に塗り重ね該着色粒子の分布が密である領域(P)と、該着色粒子の分布が疎である領域(Q)とを有する塗面を形成する工程、
(2)該塗面の乾燥前に、押圧具を用いて該着色粒子を押圧しつつ引き伸ばす工程、
(3)塗面を乾燥させる工程、
を有し、
上記(2)工程の押圧具として、該塗面と接する辺が平滑である鏝、またはへらを用いることを特徴とする模様面の形成方法。
2.(1)基材に対し、部分的にマスキング材でマスキングした後、液状着色塗料が内包された着色粒子を少なくとも1種以上含む上塗材を塗付し、マスキング材を除去し、該着色粒子の分布が密である領域(P)と、該着色粒子の分布が存在しない領域(Q)とを有する塗面を形成する工程、
(2)該塗面の乾燥前に、押圧具を用いて該着色粒子を押圧しつつ引き伸ばす工程、
(3)塗面を乾燥させる工程、
を有し、
上記(2)工程の押圧具として、該塗面と接する辺が平滑である鏝、またはへらを用いることを特徴とする模様面の形成方法。
2.押圧具
3.塗面に接する辺
4.凹部
5.凸部
(1)基材に対し、液状着色塗料が内包された着色粒子を少なくとも1種以上含む上塗材を塗付した時、ないし塗付した後に、該着色粒子の分布が密である領域(P)(以下「領域(P)」ともいう。)と、該着色粒子の分布が疎である領域(Q)(以下「領域(Q)」ともいう。)とを有する塗面を形成する工程
(2)該塗面の乾燥前に、該着色粒子を押圧しつつ引き伸ばす工程
(3)塗面を乾燥させる工程
これら基材は、何らかの表面処理(フィラー処理、サーフェーサー処理、シーラー処理等)が施されたものや、予め着色塗料等で着色されたものでもよく、既に塗膜が形成されたものや、壁紙が貼り付けられたものであってもよい。
着色粒子の色相は、最終的に形成される模様に応じて適宜設定すればよい。本発明において使用する上塗材は、好ましくは2色以上、より好ましくは3〜8色程度の着色粒子が含まれるものである。
上塗材における着色粒子の粒径も、最終的に形成される模様に応じて適宜設定すればよいが、好ましくは0.01〜5mm、より好ましくは0.1〜2mm程度である。粒径が異なる着色粒子を種々組み合せることによって、意匠性の幅を広げることもできる。
(a)上塗材の塗付時に、上塗材を部分的に塗り重ねる方法、
(b)上塗材の塗付時に、マスキング等を用いる方法、
(c)上塗材の塗付後に、該着色粒子を部分的に除去または移動させる方法、
等が挙げられる。なお、上記(a)は塗り重ねにより部分的に領域(P)を形成するものであり、その他の部分が領域(Q)となる。一方、上記(b)及び上記(c)はマスキング、または除去・移動により領域(Q)を形成するものであり、その他の部分が領域(P)となる。
上塗材の塗付け量は、最終的な模様の種類によって異なるが、好ましくは0.1〜1kg/m2程度である。
本発明では、以上の工程を順に行うことにより、美観性に優れた流れ状模様(筋状模様)が形成できる。また、本発明の効果を阻害しない限り、上記工程は繰り返し行ってもよい。本発明では、ランダムな流れ状模様が形成されるため、上塗材の塗り継ぎ、補修等を行った場合においても違和感のない仕上状態を得ることができる。
なお、骨材の平均粒子径は、JIS Z8801−1:2000に規定される金属製網ふるいを用いてふるい分けを行い、その重量分布の平均値を算出することによって得られる値である。
着色顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、カーボンブラック、酸化第二鉄(ベンガラ)、黄色酸化鉄、酸化鉄、酸化珪素、群青、コバルトグリーン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化イットリウム、酸化インジウム、アルミナ等の無機着色顔料、アゾ系、ナフトール系、ピラゾロン系、アントラキノン系、ペリレン系、キナクリドン系、ジスアゾ系、イソインドリノン系、ベンゾイミダゾール系、フタロシアニン系、キノフタロン系等の有機着色顔料、パール顔料、アルミニウム顔料、蛍光顔料等が挙げられる。
この他、粉体としては、上記骨材で例示されるものと同様の材料で、平均粒子径が100μm未満のもの等を使用することもできる。
なお、粉体の平均粒子径は、遠心沈降式粒度分布測定装置によって測定される50%粒子径の値である。
また、本発明では、本発明の効果を阻害しない限り、必要に応じ中塗材等を塗付した後に上塗材を塗付することも可能である。
また、目地棒や目地型枠等の目地材の使用によって、格子状、幾何学模様状等の目地部を形成することもできる。この場合は、目地色となる色調で塗装を施した基材に、目地材を貼り付けた後、上記工程(1)〜(3)を行い、その後に目地材を除去すればよい。
上塗材としては、以下に示すものを用意した。
・上塗材1
褐色粒子(アクリル樹脂エマルション、黒色酸化鉄、黄色酸化鉄、二酸化チタンを主成分とする着色塗料の粒状物、粒子径約2mm)と黒色粒子(アクリル樹脂エマルション、黒色酸化鉄を主成分とする着色塗料の粒状物、粒子径約1mm)が水性媒体中に分散した水中水型の多彩模様塗料。褐色粒子:黒色粒子=8:2(重量比率)。
基材(スレート板)上に、下塗材を塗付け量1kg/m2で吹付け塗装し、常温で24時間乾燥することにより、下地面を形成した。
上記方法で得られた下地面に対し、上塗材1を塗付け量0.6kg/m2でスプレー塗装し、2種の着色粒子をほぼ均一に分散配置させた。その直後、図1に示す調整具(プラスチック製へら、凹部の形状:四角形、p:20mm、q:20mm、r:20mm)のを接触させ、軽く掃くように一定方向に直線的に移動させ、着色粒子を除去または移動させスペース(領域(Q))を形成した。次いで、塗面が乾燥する前に、図2に示す押圧具を用いて、着色粒子を引き伸ばし、常温で乾燥させた。
実施例1の調整具として、凹部の間隔pを10mmと20mmに交互に設けたプラスチック製へらを使用した以外は、実施例1と同様にして模様面を形成した。
実施例1の調整具として、プラスチック製へら(凹部の形状:正三角形、p:20mm、r:20mm)を使用した以外は、実施例1と同様にして模様面を形成した。
実施例1と同様にして得られた下地面に対し、上塗材1を塗付け量0.4kg/m2でスプレー塗装し、2種の着色粒子をほぼ均一に分散配置させた。その直後、さらに上塗材1を塗付け量0.2kg/m2で部分的にスプレー塗装し、塗り重ね部(領域(P))を形成した。次いで、塗面が乾燥する前に、図2に示す押圧具を用いて、着色粒子を引き伸ばし、常温で乾燥させた。
実施例1と同様にして得られた下地面を部分的にマスキング材でマスキングした後、上塗材1を塗付量0.6kg/m2でスプレー塗装し、2種の着色粒子をほぼ均一に分散配置させた。その直後、マスキング材を除去し、着色粒子が存在しないスペース(領域(Q))を形成した。次いで、塗面が乾燥する前に、図2に示す押圧具を用いて、着色粒子を引き伸ばし、常温で乾燥させた。
基材(スレート板)上に、下塗材を塗付け量1kg/m2で吹付け塗装し、常温で24時間乾燥することにより、下地面を形成した。
上記方法で得られた下地面に対し、上塗材1を塗付量0.6kg/m2でスプレー塗装し、2種の着色粒子をほぼ均一に分散配置させた。次いで、塗面が乾燥する前に、図2に示す押圧具を用いて、着色粒子を引き伸ばし、乾燥させた。
Claims (2)
- (1)基材に対し、液状着色塗料が内包された着色粒子を少なくとも1種以上含む上塗材の塗付時に、上塗材を部分的に塗り重ね該着色粒子の分布が密である領域(P)と、該着色粒子の分布が疎である領域(Q)とを有する塗面を形成する工程、
(2)該塗面の乾燥前に、押圧具を用いて該着色粒子を押圧しつつ引き伸ばす工程、
(3)塗面を乾燥させる工程、
を有し、
上記(2)工程の押圧具として、該塗面と接する辺が平滑である鏝、またはへらを用いることを特徴とする模様面の形成方法。 - (1)基材に対し、部分的にマスキング材でマスキングした後、液状着色塗料が内包された着色粒子を少なくとも1種以上含む上塗材を塗付し、マスキング材を除去し、該着色粒子の分布が密である領域(P)と、該着色粒子の分布が存在しない領域(Q)とを有する塗面を形成する工程、
(2)該塗面の乾燥前に、押圧具を用いて該着色粒子を押圧しつつ引き伸ばす工程、
(3)塗面を乾燥させる工程、
を有し、
上記(2)工程の押圧具として、該塗面と接する辺が平滑である鏝、またはへらを用いることを特徴とする模様面の形成方法。
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