図1〜図9は、本発明の画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム及び記録媒体の一実施例を示す図であり、図1は、本発明の画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム及び記録媒体の一実施例を適用したMFP(Multi Functional Products:複合装置)1のブロック構成図である。
図1において、MFP1は、読み取り部2、第1画像データ処理部3、バス制御部4、第2画像データ処理部5、HDD(ハードディスク)6、CPU(Central Processing Unit )7、メモリ8、プロッタI/F部9、プロッタ部10、操作表示部11、回線I/F部12、外部I/F部13、SB(サウスブリッジ)14、ROM(Read Only Memory)15及び外部メディア接続部16等を備えている。
読み取り部2は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)を利用したラインイメージセンサ、アナログ/デジタル(A/D)変換回路及びこれらを駆動する駆動回路等を備えており、一般的にADFを備えている。ADFには、複数枚の原稿がセットされ、ADFは、セットされた原稿を1枚ずつ読み取り部2の原稿読み取り位置に送給する。読み取り部2は、ADFから搬送されてきた原稿を主走査及び副走査して原稿の濃淡情報から画像を所定の解像度で読み取って、RGB各所定ビット(例えば、各8ビット)の画像データを生成して第1画像データ処理部3に出力する。なお、読み取り部2は、CCDを用いたものに限るものではなく、例えば、CIS(Contact Image Sensor:密着イメージセンサ)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor )を用いたものであってもよい。 第1画像データ処理部3は、読み取り部2からのデジタル画像データに対して、予め定められている特性に統一する処理を施す。この第1画像データ処理部3の統一する特性は、画像データをMFP1内部に蓄積し、再利用する場合に出力先の変更に適した特性であり、その詳細については後述する。
バス制御部4は、MFP1内で必要な画像データや制御コマンド等の各種データのやり取りを行うデータバスの制御を司り、複数種のバス規格間のブリッジ機能も有している。バス制御部4は、本実施例のMFP1では、第1画像データ処理部3、第2画像データ処理部5、CPU7とはPCI(Peripheral Component Interconnect)−Expressバス、HDD6とはATAバスで接続し、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)化されている。
第2画像データ処理部5は、第1画像データ処理部3で予め定められた特性に統一されたデジタルの画像データ及び回線I/F部12や外部I/F部13を通じて入力される画像データに対して、画像の調整・加工やユーザから指定される出力先に適した画像処理を施すが、その詳細については、後述する。
HDD6は、通常のパーソナルコンピュータ等にも用いられている大容量記憶装置のハードディスクであり、主にデジタルの画像データ及び該画像データの付帯情報を蓄積する。また、本実施例のハードディスク6は、IDE(Integrated Development Environment)を拡張して規格化されているATAバス接続のハードディスクが用いられている。なお、大容量の記憶装置としては、ハードディスク6に限るものではなく、例えば、近年大容量化してきているフラッシュメモリを用いたシリコンディスク等を用いてもよい。
CPU(制御手段)7は、MFP1全体の制御を行うマイクロプロセッサであり、本実施例では、近年普及してきているCPUコア単体に+αの機能を追加したIntegrated CPUを使用している。このIntegrated CPUは、汎用規格I/Fとの接続機能やクロスバースイッチを使用したこれらバス接続機能がインテグレイトされたCPUである。
メモリ8は、複数種のバス規格間をブリッジする際の速度差や接続された部品自体の処理速度差を吸収するために、一時的にやりとりするデータの記憶やCPU7がMFP1の制御を行う際に、プログラムや中間処理データを一時的に記憶する揮発性メモリである。CPU7には高速処理が求められるため、通常起動時にROM15に記憶されたブートプログラムによってシステムを起動し、その後は高速にアクセス可能なメモリ8に展開されたプログラムによって処理を行う。本実施例のMFP1では、メモリ8として、規格化されパーソナルコンピュータに使用されているDIMMが使用されている。
プロッタI/F部9は、CPU7にインテグレイトされた汎用規格I/F経由で送られてくるCMYKからなるデジタル画像データを受け取ると、該画像データをプロッタ部10の専用I/Fに出力するバスブリッジ処理を行い、この汎用規格I/Fとしては、PCI−Expressバスが用いられている。
プロッタ部10は、CMYKからなるデジタル画像データを受け取ると、レーザビームを用いた電子写真プロセスによって、記録材に該画像データの画像を記録出力する。プロッタ部10は、その画像形成プロセスが電子写真プロセスに限るものではなく、任意の画像形成プロセスであってよく、例えば、インク噴射プロセスであってもよい。
SB14は、パーソナルコンピュータに使用されるチップセットのひとつであり、サウスブリッジ(South Bridge)と呼ばれる汎用の電子デバイスである。SB14は、主にPCI−Expressである汎用規格の拡張バス17とISA(Industrial Standard Architecture)ブリッジを含むCPUシステムを構築する際によく使用されるバスのブリッジ機能を汎用回路化したものであり、ROM15との間をブリッジしている。
ROM15は、MFP1の基本プログラム及び後述する本発明の画像処理方法を実行する画像処理プログラム等のプログラム及び必要なシステムデータが格納されており、CPU7が、該ROM15内のプログラムに基づいて上記メモリ8をワークメモリとして利用しつつ、MFP1の各部を制御して、MFP1の基本動作制御及び後述する画像処理を実行する。
操作表示部11は、ユーザへのインターフェイスを行う部分であって、ディスプレイ、例えば、LCD(Liquid Crystal Display:液晶表示装置)及びキースイッチ等を備えている。操作表示部11は、PCI−Expressバスである拡張バス17を介してCPU7と接続されており、CPU7の制御下で、MFP1の各種状態や操作方法をディスプレイに表示し、また、ユーザからのキースイッチ入力操作を検知する。
回線I/F部12は、PCI−Expressバスである拡張バス17と電話回線を接続し、MFP1の電話回線を介した各種データのやり取り、例えば、外部のファクシミリ装置FXとのファクシミリ通信を可能としている。
外部I/F部13は、PCI−Expressバスである拡張バス17と外部装置GSを接続し、外部装置GSと各種データのやり取りを行う。外部I/F部13は、例えば、ネットワーク(イーサネット:登録商標)に接続され、該ネットワーク上の外部装置GSと接続される。また、外部I/F部13は、USB(Universal Serial Bus)等の外部メディア接続部16によって、外部メディアGMに接続されている。外部装置GSは、例えば、パーソナルコンピュータ等であり、ユーザは、パーソナルコンピュータ等の外部装置GSにインストールされているアプリケーションソフトやドライバを利用して、外部I/F部13を介して、MFP1の各種制御や画像データの入出力を行うことができる。外部メディアGMは、いわゆるコンパクトフラッシュ(登録商標)カードやSDカード等のメモリデバイスであり、画像データを含む各種電子データを記録している。外部I/F部13は、外部メディアGMとの間で、画像データの入出力を行う。
上記第1画像データ処理部3は、図2に示すようにブロック構成されており、カラー原稿判定部21、黒文字検出部22、γ変換部23、フィルタ処理部24、色変換部25及び解像度変換部26等を備えている。第1画像データ処理部3は、カラー原稿判定部21、黒文字検出部22及びγ変換部23に、読み取り部2からの画像データが入力画像データとして入力され、入力画像データを予め定めた特性に統一して、バス制御部4に送り、また、入力画像データからカラー判定情報を抽出する。
黒文字検出部(黒文字識別手段)22は、読み取り部2から入力され、デジタル化された入力画像データを反射率を基にした特性の元で、黒文字部の領域を分離して、判定結果である黒文字検出データを、画像データに付随する形で後段の処理ブロックへと送るとともに、フィルタ処理部24に出力する。黒文字検出部22による黒文字検出は、既知の技術(例えば、特許第3983101号公報参照)を用いることができる。
γ変換部23は、読み取り部2から入力されるデジタル化された入力画像データをγ変換して反射率を基にした特性から予め定められた特性、例えば、γ=2.2にγ特性を変換する。特に、γ変換部23は、図3に示すようなチャートを読み取り部2でスキャンしたときに、所定のγ特性になるように変換する。
フィルタ処理部24は、γ補正された入力画像データに所定のフィルタ処理を施し、読み取り部2の有しているMTF(Modulation Transfer Function)特性等の特性を予め定められた特性に補正する。具体的には、フィルタ処理部24は、図4に示すような基準チャートのパターンを読み取り部2でスキャンしたときに、線数毎に予め定められたMTF特性値になるように変換する。また、フィルタ処理部24は、黒文字検出データを用いて第2画像データ処理部5の各種処理を必要に応じて切り替える。
色変換部(色変換手段)25は、読み取り部2の色空間から予め定められた色空間に変換する。色変換部25での色空間は、入力される画像データに対して、クリップや圧縮がかからないようになるべく大きい方がよいが、余り大きすぎると階調段差が問題になるため、本実施例のMFP1では、図3に示したようなチャートを読み取り部2でスキャンしたときに、規格化された色空間の一つであるAdobeRGBになるように変換する。
解像度変換部26は、読み取り部2から入力された画像データの解像度から予め定められた解像度、例えば、600dpiへと解像度を変換する。
第1画像データ処理部3は、上述のようにして特性を統一した画像データと黒文字検出データをバス制御部4に送る。
また、カラー原稿判定部(画像判定手段)21は、上記入力画像データの特性の統一処理に並行して、読み取り部2から入力される入力画像データがカラー原稿の画像データであるかモノクロ判定の画像データであるかを判定するACS(Auto Color Select)処理を行う。カラー原稿判定部21によるカラー原稿判定は、既知の技術(例えば、特許第3983101号公報参照)を用いることができる。原稿判定部11は、この判定結果を上述した画像データと合わせてデータバスに流してもよいが、本実施例のMFP1では、画像データ1フレームに対して処理し終わった後に、カラー原稿判定部21の判定結果だけをCPU7が読み取る。
そして、バス制御部4は、第1画像データ処理部3からRGB画像データと付随する黒文字検出データを受け取ると、CPU7を介してメモリ8に蓄積する。
MFP1は、メモリ8に展開されたRGB画像データとそれに付随する黒文字検出データを、再出力等の必要に応じてハードディスクへも蓄積保存し、メモリ8に蓄積したRGB画像データとそれに付随する黒文字検出データを、CPU7及びバス制御部4を介して第2画像データ処理部5に送る。
第2画像データ処理部5は、図5に示すように、フィルタ処理部31、色変換部32、解像度変換部33、γ変換部34及び中間調処理部35等を備えており、第1画像データ処理部3で処理された画像データと黒文字検出データ及び必要なカラー原稿判定結果がメモリ8からフィルタ処理部31に入力される。
フィルタ処理部31は、入力されるRGB画像データの鮮鋭性やS/N(信号/ノイズ)比を補正して、プロッタ部10に出力する場合の画像データの再現性を向上させている。具体的には、フィルタ処理部31は、ユーザによって設定されている画像処理モードまたはMFP1に予め設定されている画像処理モードに従って画像データに対して、鮮鋭化/平滑化処理を施す。例えば、フィルタ処理部31は、文字のみを重視する文字モードでは、文字をハッキリ/クッキリとさせるために、鮮鋭化処理を施し、絵柄を重視する写真モードでは、滑らかに階調性を表現するために、平滑化処理を施す。
色変換部(色変換手段)32は、フィルタ処理部31でフィルタ処理されたRGB各所定ビット、例えば、8ビットの画像データを受け取ると、プロッタ部10用の色空間であるCMYK各所定ビット、例えば、8ビットに変換する。このとき、色変換部32は、自動カラー出力モードが選択されている場合には、第1画像データ処理部3で判定されたカラー原稿判定結果に従って、カラー原稿のときには、CMYKでの再現ができるように、モノクロ原稿のときには、K単色(黒単色)での再現ができるように、色変換処理を行う。また、色変換部32は、カラーモードがカラー出力モードのときには、CMYKでの再現を行うように色変換処理を行い、モノクロ出力モードのときには、K単色での再現を行うように色変換処理を行う。さらに、色変換部32は、付随する黒文字検出データで黒文字と判定されている画素データについては、カラー出力モードであっても、K単色での再現を行うように色変換処理を行う。
解像度変換部33は、CMYK画像データの解像度を、プロッタ部10の性能に従って解像度変換を行う。例えば、プロッタ部10の性能が600dpi出力であると、第1画像データ処理部3の解像度変換部26で既に600dpiに変換しているときには、解像度変換部33は、特に解像度の変換を行わない。
γ変換部34は、CMYK画像データのγ特性を、プロッタ部10のプロセス特性に従ってγ変換する。
中間調処理部35は、CMYK各所定ビット、例えば、8ビットをγ変換部34から受け取ると、プロッタ部10の階調処理能力に従った中間調処理を行う。例えば、中間調処理部35は、CMYK各2ビットとし、疑似中間調処理の一つである誤差拡散法を用いて中間調処理を行い、処理後のCMYK2ビットの画像データをバス制御部4に送る。
バス制御部4は、第2画像データ処理部5で処理された画像データを、CPU7を介してメモリ8に蓄積する。
なお、MFP1は、ROM、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory )、EPROM、フラッシュメモリ、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory )、CD−RW(Compact Disc Rewritable )、DVD(Digital Video Disk)、SD(Secure Digital)カード、MO(Magneto-Optical Disc)等のコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されている本発明の画像処理方法を実行する画像処理プログラムを読み込んでROM15やHDD6に導入することで、後述する安価に画像品質を向上させて画像の集約出力を行う画像処理方法を実行するMFP1として構築されている。この画像処理プログラムは、アセンブラ、C、C++、C#、Java(登録商標)等のレガシープログラミング言語やオブジェクト指向ブログラミング言語等で記述されたコンピュータ実行可能なプログラムであり、上記記録媒体に格納して頒布することができる。
次に、本実施例の作用を説明する。本実施例のMFP1は、画像データを集約出力する場合の画像品質を安価に向上させる画像出力制御処理を行う。
以下、MFP1の備えている画像データの各動作処理モードについて順次説明し、その後に、集約出力時の画像処理について説明する。
<スキャナ入力⇒プリンタ出力動作処理>
まず、読み取り部2でスキャナ入力した画像データをプロッタ部10でプリント出力するコピー動作処理について説明する。スキャナ入力⇒プリンタ出力動作処理(コピー動作処理)では、ユーザが原稿を読み取り部2にセットし、所望する画像処理モード等の設定とコピー開始の入力を操作表示部11の操作によって行う。
操作表示部11は、ユーザから入力された情報を、MFP1の制御コマンドデータに変換して、PCI−Expressバスを介してCPU7に通知し、CPU7は、コピー開始の制御コマンドデータに従って、コピー動作プロセスのプログラムを実行し、コピー動作に必要な設定や動作を順次行う。
このコピー動作プロセスにおいては、MFP1は、読み取り部2が原稿の画像を読み取って、RGB各所定ビット(8ビット等)の画像データとして、第1画像データ処理部3に出力し、第1画像データ処理部3が、γ変換部23、フィルタ処理部24、色変換部25及び解像度変換部26によって読み取り部2からの入力画像データを予め定められた特性に統一して黒文字検出部22で検出した黒文字検出データを付随させてバス制御部4に送り、また、カラー原稿判定部21によって入力画像データからカラー判定情報を抽出する。
すなわち、第1画像データ処理部3は、そのγ変換部23で、読み取り部2から入力されるデジタル化された入力画像データをγ変換して反射率を基にした特性から予め定められた特性に変換する。次に、第1画像データ処理部3は、フィルタ処理部24で、γ補正された入力画像データに所定のフィルタ処理を施し、読み取り部2の有しているMTF特性等の特性を予め定められた特性に補正する。第1画像データ処理部3は、次に、その色変換部25で、読み取り部2の色空間から予め定められた色空間になるように変換し、解像度変換部26で、読み取り部2から入力された画像データの解像度から予め定められた解像度、例えば、600dpiへと解像度を変換する。さらに、第1画像データ処理部3は、上述のようにして特性を統一した画像データと黒文字検出データをバス制御部4に送る。
バス制御部4は、第1画像データ処理部3からRGB画像データと付随する黒文字検出データを受け取ると、CPU7を介してメモリ8に蓄積し、MFP1は、メモリ8に蓄積したRGB画像データとそれに付随する黒文字検出データを、CPU7及びバス制御部4を介して第2画像データ処理部5に送る。
第2画像データ処理部5は、受け取ったRGB画像データと付随する黒文字検出データを、プロッタ出力用のCMYK画像データに変換して、バス制御部4に送る。すなわち、第2画像データ処理部5は、そのフィルタ処理部31で、入力されるRGB画像データの鮮鋭性やS/N(信号/ノイズ)比を補正して、プロッタ部10に出力する場合の画像データの再現性を向上させる。次に、第2画像データ処理部5は、その色変換部32が、フィルタ処理部31でフィルタ処理されたRGB各所定ビット、例えば、8ビットの画像データを受け取ると、プロッタ部10用の色空間であるCMYK各所定ビット、例えば、8ビットに変換する。このとき、色変換部32は、自動カラー出力モードが選択されている場合には、第1画像データ処理部3で判定されたカラー原稿判定結果に従って、カラー原稿のときには、CMYKでの再現ができるように、モノクロ原稿のときには、K単色(黒単色)での再現ができるように、色変換処理を行う。また、色変換部32は、カラーモードがカラー出力モードのときには、CMYKでの再現を行うように色変換処理を行い、モノクロ出力モードのときには、K単色での再現を行うように色変換処理を行う。さらに、色変換部32は、付随する黒文字検出データで黒文字と判定されている画素データについては、カラー出力モードであっても、K単色での再現を行うように色変換処理を行う。第2画像データ処理部5は、その解像度変換部33が、CMYK画像データの解像度を、プロッタ部10の性能に従って解像度変換、例えば、600dpiに変換する。第2画像データ処理部5は、そのγ変換部34で、CMYK画像データのγ特性を、プロッタ部10のプロセス特性に従ってγ変換し、その中間調処理部35で、プロッタ部10の階調処理能力に従った中間調処理、例えば、CMYK各2ビットとし、疑似中間調処理の一つである誤差拡散法を用いて中間調処理を行って、処理後のCMYK2ビットの画像データをバス制御部4に送る。
バス制御部4は、該CMYK画像データをCPU7を介してメモリ8に送り、CPU7は、メモリ8内の画像データをプロッタI/F部9を介してプロッタ部10に送る。
プロッタ部10は、受け取ったCMYK画像データに基づいて、電子写真プロセス等の所定の記録プロセスで用紙、フィルム等の記録材に画像を出力し、原稿のコピーを生成する。
なお、MFP1においては、画像のバスを介した転送時やHDD6への蓄積等において、必要に応じて画像圧縮・伸張処理を行って、効率的にデータ転送及びデータ蓄積を行ってもよい。
<スキャナ入力⇒ファクシミリ送信動作処理>
次に、読み取り部2で読み取った原稿の画像データを回線I/F部12からファクシミリ送信するスキャナ入力⇒ファクシミリ送信動作処理(ファクシミリ送信動作処理)について説明する。ファクシミリ送信動作処理では、ユーザが原稿を読み取り部2にセットし、操作表示部11で、所望する画像処理モード等の設定と送信宛先等のファクシミリ送信に必要な入力操作及びファクシミリ開始操作を行う。
操作表示部11は、ユーザから入力された情報を、MFP1の制御コマンドデータに変換して、PCI−Expressバスを介してCPU7に通知し、CPU7は、コピー開始の制御コマンドデータに従って、ファクシミリ送信動作プロセスのプログラムを実行し、ファクシミリ送信動作に必要な設定や動作を順に行う。
このファクシミリ送信動作プロセスにおいては、MFP1は、読み取り部2が原稿の画像を読み取って、RGB各所定ビット(8ビット等)の画像データとして、第1画像データ処理部3に出力し、第1画像データ処理部3が、上記プリンタ出力の場合と同様に、γ変換部23、フィルタ処理部24、色変換部25及び解像度変換部26によって読み取り部2からの入力画像データを予め定められた特性に統一して黒文字検出部22で検出した黒文字検出データを付随させてバス制御部4に送り、また、カラー原稿判定部21が入力画像データからカラー判定情報を抽出する。
バス制御部4は、第1画像データ処理部3からのRGB画像データとそれに付随する黒文字検出データを受け取ると、CPU7を介してメモリ8に蓄積し、メモリ8に展開したRGB画像データとそれに付随する黒文字検出データを、再出力等の必要に応じてHDD6へも蓄積保存する。
次に、MFP1は、メモリ8に蓄積したRGB画像データとそれに付随する黒文字検出データを、CPU7及びバス制御部4を介して、第2画像データ処理部5に送り、第2画像データ処理部5が、受け取ったRGB画像データをそれに付随する黒文字検出データを参照して、ファクシミリ送信用のモノクロ2値の画像データに変換する。この場合、第2画像データ処理部5のフィルタ処理部31は、RGB画像データの鮮鋭性を、ファクシミリ送信する場合の再現性を向上させるように補正、具体的には、所望する画像処理モードに従って鮮鋭化/平滑化処理を施す補正を行う。例えば、フィルタ処理部31は、文字モードでは、文字をハッキリ/クッキリとするために鮮鋭化処理を施し、写真モードでは、滑らかに階調性を表現するため平滑化処理を施す。第2画像データ処理部5の色変換部32は、RGB各8ビットのデータを受け取ると、ファクシミリ通信において一般的に用いられている単色(モノクロ)8ビットに変換する。ただし、送信先がカラーファクシミリに対応している場合には、上記プリンタ出力の場合の色変換処理と同様の色変換処理を行う。具体的には自動カラー出力モードが選択されている場合には、第1画像データ処理部3で判定されたカラー原稿判定結果に従って、カラー原稿のときにはRGBでの再現ができるように色変換処理し、モノクロ原稿のときにはK単色(グレイスケール)での再現ができるように色変換処理を行う。また、色変換部32は、カラーモードがカラー出力モードのときには、RGBでの再現を行うように色変換処理を行い、モノクロ出力モードのときにはK単色(グレイスケール)での再現を行うように色変換処理を行う。次に、第2画像データ処理部5の解像度変換部33は、モノクロ画像データの解像度を、相手先ファクシミリ装置FXで受信される解像度、例えば、主走査:200dpi×副走査:100dpiに変換し、そのγ変換部34で、モノクロ画像データのγ特性を、ファクシミリ送信する場合の再現性が良くなるように補正する。例えば、γ変換部34は、文字モードでは、文字をハッキリ/クッキリさせるためにコントラストを高めにしたγ変換を行い、写真モードでは、滑らかに階調が表現できるようにやや寝かせ気味のγ変換を行う。そして、第2画像データ処理部5の中間調処理は、モノクロ8ビットを受け取ると、ファクシミリ送受信に適した中間調処理能力に従った中間調処理、例えば、疑似中間調処理の一つである誤差拡散法を用いて2値のデータとし、カラーファクシミリ送信では、8ビットのまま中間調処理は施さずに出力する。
バス制御部4は、第2画像データ処理部5からのモノクロ2値画像データを受け取ると、CPU7を介してメモリ8に蓄積し、次に、メモリ8に蓄積されたモノクロ2値画像データを、CPU7を介して、回線I/F部12に送る。回線I/F部12は、受け取ったモノクロ2値画像データを、回線を介して接続されている相手ファクシミリ装置FXにファクシミリ送信する。
<スキャナ入力⇒スキャナ配信動作>
次に、読み取り部2で読み取った原稿画像データを外部I/F部13から外部装置GSに配信するスキャナ入力⇒プリンタ出力動作処理(スキャナ配信動作処理)について説明する。スキャナ配信動作処理では、ユーザが原稿を読み取り部2にセットし、所望する画像処理モード等の設定とスキャナ配信開始の入力を操作表示部11の操作によって行う。
操作表示部11は、ユーザから入力された情報を、MFP1の制御コマンドデータに変換して、PCI−Expressバスを介してCPU7に通知し、CPU7は、スキャナ配信開始の制御コマンドデータに従って、スキャナ配信動作プロセスのプログラムを実行し、スキャナ配信動作に必要な設定や動作を順に行う。
このスキャナ配信動作プロセスにおいては、MFP1は、読み取り部2が原稿の画像を読み取って、RGB各所定ビット(8ビット等)の画像データとして、第1画像データ処理部3に出力し、第1画像データ処理部3が、γ変換部23、フィルタ処理部24、色変換部25及び解像度変換部26によって読み取り部2からの入力画像データを予め定められた特性に統一して黒文字検出部22で検出した黒文字検出データを付随させてバス制御部4に送り、また、カラー原稿判定部21によって入力画像データからカラー判定情報を抽出する。この第1画像データ処理部3による画像データ処理は、コピー動作処理の場合と同様である。
バス制御部4は、第1画像データ処理部3からのRGB画像データとそれに付随する黒文字検出データを受け取ると、CPU7を介してメモリ8に蓄積する。このとき、バス制御部4は、メモリ8に蓄積したRGB画像データとそれに付随する黒文字検出データを、再出力など必要に応じてHDD6へも蓄積保存してもよい。
次に、MFP1は、メモリ8に蓄積されたRGB画像データとそれに付随する黒文字検出データを、CPU7及びバス制御部4を介して、第2画像データ処理部5に送り、第2画像データ処理部5は、受け取ったRGB画像データとそれに付随する黒文字検出データを、スキャナ配信用の画像データ(RGB多値、グレイスケール、モノクロ2値等)に変換して出力する。
すなわち、第2画像データ処理部5は、そのフィルタ処理部31が、RGB画像データの鮮鋭性を、スキャナ配信する場合の再現性が良くなるように補正、具体的には、所望する画像処理モードに従って鮮鋭化/平滑化処理を施す。フィルタ処理部31は、例えば、文字モードでは、文字をハッキリ/クッキリとするために鮮鋭化処理を施し、写真モードでは、滑らかに階調性を表現するため平滑化処理を施す。第2画像データ処理部5は、その色変換部32が、フィルタ処理部31からRGB各8ビットのデータを受け取ると、指定される色空間、例えば、スキャナ配信で一般的なsRGB規格化された色空間に各色8ビットで変換する。ただし、上記プリンタ出力動作やファクシミリ送信動作の場合の色変換と同様に、sRGB以外にもグレイスケールによる配信やモノクロ2値による配信も可能であるため、様々な色への変換を行うことも可能である。具体的には、色変換部32は、自動カラー出力モードが選択されている場合には、第1画像データ処理部3のカラー原稿判定部21で判定されたカラー原稿判定結果に従って、カラー原稿のときには、sRGBでの再現ができるように色変換処理を行い、モノクロ原稿のときには、K単色(グレイスケール)での再現ができるように色変換処理を行う。また、色変換部32は、カラーモードがカラー出力モードのときには、sRGBでの再現を行うように色変換処理を行い、モノクロ出力モードのときには、K単色(グレイスケール)での再現を行うように色変換処理を行う。第2画像データ処理部5の解像度変換部33は、色変換部32からのsRGB画像データの解像度を、指定されたスキャナ配信で送受信される解像度、例えば、主走査:200dpi×副走査:200dpiに変換し、γ変換部34が、RGB画像データのγ特性を、スキャナ配信する場合の再現性が良くなるように補正するが、本実施例の場合、sRGB規格化された色空間に既にカラーマッチングされているため、γ変換は行わない。そして、第2画像データ処理部5の中間調処理部35は、γ変化部34からのRGB画像データを、指定されたスキャナ配信で送受信される中間調処理能力に従った中間調処理を行う。例えば、中間調処理部35は、RGB各8bitの16万色が指定されたものとして、階調処理は特に実施しない。
バス制御部4は、第2画像データ処理部5からの画像データを受け取ると、CPU7を介してメモリ8に蓄積し、該メモリ8に蓄積した画像データを、CPU7を介して、外部I/F部13に送る。外部I/F部13は、受け取った画像データを、ネットワークを介して該ネットワークに接続されているパーソナルコンピュータ等の外部装置GSに送信する。
<外部I/F入力⇒プリンタ出力動作処理>
次に、外部I/F部13から入力された画像データをプロッタ部10で出力する外部I/F入力⇒プリンタ出力動作処理(プリント動作処理)について説明する。
プリント動作処理では、ユーザが画像データの記録された外部メディアGMを外部メディア接続部16に装着して外部I/F部13に接続し、所望する画像処理モード等の設定とプリント動作開始の入力を操作表示部11の操作によって行う。また、外部装置GSからのプリント出力の場合には、ユーザが、所望する画像処理モード等の設定とプリント動作開始の入力を外部装置GSから行う。
外部I/F部13は、ユーザから入力された情報を、MFP1内部の制御コマンドデータに変換して、該制御コマンドデータをPCI−Expressバスを介してCPU7に発行する。
CPU7は、プリント開始の制御コマンドデータに従って、プリント動作プロセスのプログラムを実行し、プリント動作に必要な設定や動作を順に行っていく。
このプリント動作処理においては、MFP1は、外部メディアGMから外部I/F部13経由で得られたRGB各8ビットの規格化された色空間に基づいたデジタル画像データ、または、外部装置GSからプリント要求されたレンダリング済みRGB各8ビットの規格化された色空間に基づいたデジタル画像データを、その規格化された色空間のままCPU7を介してメモリ8に蓄積する。なお、規格化された色空間にはいろいろな定義があるが、一般的には、sRGBやAdobeRGBが用いられることが多い。
MFP1は、入力されたRGB画像データが想定された規格化された色空間以外のデータであると、メモリ8に蓄積したRGB画像データを、CPU7及びバス制御部4を介して、第2画像データ処理部5に送り、ユーザの設定した規格化された色空間に変換して再度メモリ8に蓄積する。また、MFP1は、外部装置GSからの画像データをプリント出力する場合であって、外部装置GSでレンダリングするときには、外部装置GSに搭載しているソフトウェアによってカラー原稿判定を行い、その原稿判定結果を画像データに添付する。
そして、MFP1は、メモリ8に展開されたRGB画像データとそれに付随する黒文字検出データを、再出力等の必要に応じてHDD6へも蓄積保存してもよい。
また、デジタルカメラの写真データのようにカラー原稿判定結果を事前に用意できない場合には、MFP1側のCPU7によるソフト処理でカラー原稿判定処理を行ったり、カラー原稿判定のハードウェアブロックを追加することにより、外部I/Fからの入力時にカラー原稿判定処理を行うことができる。ただし、フレーム単位で別途処理時間が必要になるため生産性が低下、特に、CPU7によるソフト処理でカラー原稿判定処理を行う場合には生産性が低下する。そのため、生産性が問題になる場合には、カラー原稿判定処理を行わずに、カラー原稿判定結果を常にカラー原稿として処理を行ってもよい。
さらに、黒文字検出についても、外部装置GSでレンダリングするときに、ソフトウェアによって黒文字検出を行い、その黒文字検出結果を画像データに添付してもよい。なお、一般的なプリントデータの場合、文字オブジェクトでかつ色が黒のものを黒文字とする。また、デジタルカメラの写真データのように黒文字検出結果を事前に用意できない場合には、MFP1側のCPU7によるソフトウェア処理で黒文字検出処理を行ったり、黒文字検出用のハードウェアブロックを追加することにより、外部I/F部13からの画像データの入力時に黒文字検出処理を行うことができる。
この外部I/F部13からの画像データに対して黒文字検出処理をMFP1で行う場合、第1画像データ処理部3を、図6に示すように、図2に示した第1画像データ処理部3の構成から黒文字検出部22を取り除いた構成とし、第2画像データ処理部5に、図7に示すように、図5に示した第2画像データ処理部5の構成に黒文字検出部22を追加した構成としてもよい。
このように構成した第2画像データ処理部5は、メモリ8またはHDD6に格納された画像データを、出力時に、バス制御部4を介して受け取ると、黒文字検出部22が、該画像データの黒文字の検出を行い、検出結果をフィルタ処理部31に出力する。フィルタ処理部31は、該黒文字検出部22の検出結果に基づいて、所望する画像処理モードに従って画像データに対して、鮮鋭化/平滑化処理を施す。例えば、フィルタ処理部31は、文字モードでは、文字をハッキリ/クッキリとさせるために、鮮鋭化処理を施し、写真モードでは、滑らかに階調性を表現するために、平滑化処理を施す。
したがって、メモリ8やHDD6へ蓄積後の画像データの出力時に黒文字を検出するため、メモリ8上に黒文字検出結果を保持する必要がないが、蓄積時に画質の劣化する非可逆の圧縮伸張処理を適用する場合には、精度が落ちるおそれがあるため、注意を要する。 また、CPU7によるソフト処理では、別途処理時間が必要となり、生産性が低下するため、生産性が問題になる場合には、CPU7によるソフトウェア処理での黒文字検出処理を省き、黒文字検出結果を常に否としてもよい。
次に、MFP1は、メモリ8に蓄積された規格化された色空間のRGB画像データとそれに付随する黒文字検出データを、CPU7及びバス制御部4を介して、第2画像データ処理部5に送り、第2画像データ処理部5で、規格化された色空間のRGB画像データをそれに付随する黒文字検出データを参照して、プロッタ出力用のCMYK画像データに変換して、バス制御部4に渡す。この第2画像データ処理部5での画像データは、上記スキャナ入力⇒プリンタ出力動作処理(コピー動作処理)と同様である。
バス制御部4は、第2画像データ処理部5からのCMYK画像データを受け取ると、CPU7を介してメモリ8に蓄積し、その後、メモリ8に蓄積したCMYK画像データを、CPU7及びプロッタI/F部9を介して、プロッタ部10に送る。
プロッタ部10は、受け取ったCMYK画像データを記録材に出力し、外部メディアGMに記録された画像データや外部装置GSで作成等された画像データのプリント画像を生成する。
<外部I/F入力⇒ファクシミリ送信動作処理>
次に、外部I/F部13から入力された画像データを回線I/F部12を介して外部のファクシミリ装置FXにファクシミリ送信する外部I/F入力⇒ファクシミリ送信動作処理(外部入力ファクシミリ送信動作処理)について説明する。
外部入力ファクシミリ送信動作処理では、ユーザが画像データの記録された外部メディアGMを外部メディア接続部16に装着して外部I/F部13に接続し、所望する画像処理モード等の設定と送信宛先等のファクシミリ動作開始の入力を操作表示部11の操作によって行う。また、外部装置GSからのファクシミリ送信動作の場合には、ユーザが、所望する画像処理モード等の設定と送信宛先の設定等のファクシミリ送信動作開始の入力を外部装置GSから行う。
操作表示部11または外部I/F部13は、ユーザから入力された情報を、MFP1内部の制御コマンドデータに変換して、該制御コマンドデータをPCI−Expressバスを介してCPU7に発行する。
CPU7は、外部入力ファクシミリ送信動作開始の制御コマンドデータに従って、外部入力ファクシミリ送信動作プロセスのプログラムを実行し、外部入力ファクシミリ送信動作に必要な設定や動作を順に行っていく。
この外部入力ファクシミリ送信動作処理においては、MFP1は、外部メディアGMから外部I/F部13経由で得られたRGB各8ビットの規格化された色空間に基づいたデジタル画像データ、または、外部装置GSからプリント要求されたレンダリング済みRGB各8ビットの規格化された色空間に基づいたデジタル画像データを、外部I/F入力⇒プリンタ出力動作処理(プリント動作処理)の場合と同様に、その規格化された色空間のままCPU7を介してメモリ8に蓄積する。
そして、MFP1は、メモリ8に展開されたRGB画像データとそれに付随する黒文字検出データを、再出力等の必要に応じてHDD6へも蓄積保存してもよい。
次に、MFP1は、メモリ8に蓄積された規格化された色空間のRGB画像データとそれに付随する黒文字検出データを、CPU7及びバス制御部4を介して、第2画像データ処理部5に送る。
第2画像データ処理部5は、受け取った規格化された色空間のRGB画像データとそれに付随する黒文字検出データを、スキャナ入力⇒ファクシミリ送信動作処理(ファクシミリ送信動作処理)の場合と同様に、ファックス送信用のモノクロ2値の画像データに変換して出力する。
MFP1は、バス制御部4が、第2画像データ処理部5からのモノクロ2値画像データを受け取ると、CPU7を介してメモリ8に蓄積し、その後、メモリ8に蓄積したモノクロ2値画像データを、CPU7を介して回線I/F部12に渡す。回線I/F部12は、受け取ったモノクロ2値画像データを、回線を介して接続されている相手ファクシミリ装置FXにファクシミリ送信する。
<外部I/F入力⇒スキャナ配信動作>
次に、外部I/F部13から入力された画像データを外部I/F部13から外部装置GSに配信する外部I/F入力⇒スキャナ配信動作処理(外部入力スキャナ配信動作処理)について説明する。外部入力スキャナ配信動作処理では、ユーザが画像データの記録された外部メディアGMを外部メディア接続部16に装着して外部I/F部13に接続し、所望する画像処理モード等の設定とスキャナ配信動作開始の入力を操作表示部11の操作によって行う。また、外部装置GSからの外部入力スキャナ配信動作の場合には、ユーザが、所望する画像処理モード等の設定と外部入力スキャナ配信動作開始の入力を外部装置GSから行う。
CPU7は、外部入力スキャナ配信動作開始の制御コマンドデータに従って、外部入力スキャナ配信動作プロセスのプログラムを実行し、外部入力スキャナ配信動作に必要な設定や動作を順に行っていく。
この外部入力スキャナ配信動作処理においては、MFP1は、外部メディアGMから外部I/F部13経由で得られたRGB各8ビットの規格化された色空間に基づいたデジタル画像データ、または、外部装置GSからプリント要求されたレンダリング済みRGB各8ビットの規格化された色空間に基づいたデジタル画像データを、外部I/F入力⇒プリンタ出力動作処理(プリント動作処理)の場合と同様に、その規格化された色空間のままCPU7を介してメモリ8に蓄積する。
この外部入力スキャナ配信動作処理においては、MFP1は、外部メディアGMから外部I/F部13経由で得られたRGB各8ビットの規格化された色空間に基づいたデジタル画像データ、または、外部装置GSからプリント要求されたレンダリング済みRGB各8ビットの規格化された色空間に基づいたデジタル画像データを、外部I/F入力⇒プリンタ出力動作処理(プリント動作処理)の場合と同様に、その規格化された色空間のままCPU7を介してメモリ8に蓄積する。
そして、MFP1は、メモリ8に展開されたRGB画像データとそれに付随する黒文字検出データを、再出力等の必要に応じてHDD6へも蓄積保存してもよい。
次に、MFP1は、メモリ8に蓄積された規格化された色空間のRGB画像データとそれに付随する黒文字検出データを、CPU7及びバス制御部4を介して、第2画像データ処理部5に送る。
次に、MFP1は、メモリ8に蓄積されたRGB画像データとそれに付随する黒文字検出データを、CPU7及びバス制御部4を介して、第2画像データ処理部5に送り、第2画像データ処理部5は、受け取ったRGB画像データとそれに付随する黒文字検出データを、スキャナ配信用の画像データ(RGB多値、グレイスケール、モノクロ2値等)に変換して出力する。この第2画像データ処理部5における処理は、スキャナ入力⇒プリンタ出力動作処理(スキャナ配信動作処理)と同様である。
バス制御部4は、第2画像データ処理部5からの画像データを受け取ると、CPU7を介してメモリ8に蓄積し、該メモリ8に蓄積した画像データを、CPU7を介して、外部I/F部13に送る。外部I/F部13は、受け取った画像データを、ネットワークを介して該ネットワークに接続されているパーソナルコンピュータ等の外部装置GSに送信する。
上記各動作処理においては、読み取り部2、回線I/F部12、外部I/F部13等の入力デバイスから画像データを入力している場合について説明したが、HDD6やメモリ8に再出力用に待避した画像データを処理対象の画像データとしても、上記同様に処理することができる。
<集約記録出力動作処理>
次に、複数ページの画像データを1ページに集約してプロッタ部10で記録出力する集約記録出力動作処理について説明する。この集約記録出力処理では、集約対象となる画像データは、読み取り部2で読み取られたスキャナ画像データ、回線I/F部12を使用してファクシミリ受信によって入力されたファクシミリ画像データ、外部I/F部13を使用して外部メディアGMまたは外部装置GSから入力された外部入力画像データのいずれであってもよい。また、集約出力においては、2ページの画像データを1ページに集約する2in1、4ページの画像データを1ページに集約する4in1、8ページの画像データを1ページに集約する8in1等種々の集約があるが、以下の説明では、一例として、A4サイズの画像データ2ページをA4サイズの画像データ1ページに集約する2in1の場合について説明する。
まず、例えば、画像データをスキャナ入力する場合には、MFP1は、2枚の原稿を読み取り部2で読み取って、上記スキャナ入力⇒プリンタ出力動作処理(コピー動作処理)と同様の処理手順に従って、画像データを第1画像データ処理部3で処理した後、メモリ8またはHDD6に展開する。
その後、カラー原稿判定結果及び黒文字検出結果とともに、スキャナ入力⇒プリンタ出力動作処理(コピー動作処理)、スキャナ入力⇒ファクシミリ送信動作処理(ファクシミリ送信動作処理)、スキャナ入力⇒プリンタ出力動作処理(スキャナ配信動作処理)での第2画像データ処理部5の動作に従って出力画像を生成する。
ただし、A4サイズの2ページ分の画像データをA4サイズの画像データ1ページ分にまとめるために、第2画像データ処理部5の解像度変換部33で、600dpiの画像を300dpiへ変換、すなわち50%の縮小変倍を行う。
次に、MFP1は、バス制御部4が、第2画像データ処理部5から解像度を集約に合わせて調整された画像データを受け取ると、CPU7を介してメモリ8に蓄積し、この2ページ分の画像データを指定の並べ順に並べてメモリ8上に展開して、プロッタI/F部9及びプロッタ部10に送って、プロッタ部10で、記録材に並べて記録出力することで、2in1の出力画像を出力する。
この記録材に並べて記録出力する方法としては、上述のように、メモリ8上への2ページの画像データを並べ順のアドレスで展開して、該展開した画像データを順番に読み出してプロッタ部10で記録出力してもよいし、メモリ8上に2ページの画像データを、並べ順に応じて読み出しアドレスを制御して読み出して並べ順に連続させプロッタ部10で記録出力、すなわち、メモリ8への書込時ではなく、メモリ8からの画像データの読み出し時に集約配置に合わせてメモリ8から読み出してもよい。
なお、上記説明では、A4サイズ2ページの画像データをA4サイズ1ページに集約する場合について説明したが、A4サイズ2ページの画像データをA3サイズ1ページに集約してもよく、この場合、A3サイズにA4サイズの画像データをそのまま2ページ並べることができるので、第2画像データ処理部5の解像度変換部33で、縮小変倍することなく、600dpiのまま(等倍)として、記録出力する。
また、上記説明では、説明を明確にするために、解像度変換以外の処理については、集約の方法によって変更する処理を行っていないが、画質をより一層向上させるために、集約による解像度変換の処理に応じて、フィルタ処理や色変換処理等の画像処理パラメータを調整してもよい。
さらに、範実施例のMFP1は、画像データのメモリ8やHDD6での蓄積による再利用性を高めるために、読み取り解像度のまま蓄積しているが、再利用性よりも生産性を重視する場合には、第2画像データ処理部5の解像度変換部33によって全ての解像度変換を行うか、または、第2画像データ処理部5の解像度変換部33と第1画像データ処理部3の解像度変換部26を組み合わせて段階的に解像度変換を行ってもよい。
そして、上記処理を行うと、例えば、図8(a)に示すような1ページのモノクロの文字原稿、2ページのモノクロの絵柄と文字の混在した原稿及び1ページの色の付いた文字とモノクロの絵柄の原稿の画像データを、1ページに集約する4in1で記録出力する場合、図8(b)に示すように、1ページのモノクロの文字、2ページの4色グレイ絵柄とモノクロ文字及び1ページの4色グレイ絵柄とモノクロ文字の画像が1ページに集約されて記録出力されたものとなる。
すなわち、MFP1は、1ページのモノクロの文字原稿、2ページのモノクロの絵柄と文字の混在した原稿及び1ページの色の付いた文字とモノクロの絵柄の画像データに対しては、カラー原稿判定部21で、色の付いた文字のある原稿画像データ(図8(a)の右下の画像データ)のみがカラー原稿と判定し、その他の3ページの画像データについては、モノクロ画像データと判定する。
MFP1は、このカラー原稿判定結果に基づいて、上述のように、第1画像データ処理部3及び第2画像データ処理部5において、コピー動作処理、プリント動作処理等で説明した画像データ処理を行って、4in1で集約してプロッタ部10で記録材に記録出力する。この場合、ユーザあるいはMFP1の指定した画像処理モードが集約対象の画像データ全ての絵柄を重視するモードのときには、モノクロ判定されたページの画像データについては、カラー原稿判定結果に関わらず、通常のカラー出力を実施する。すなわち、MFP1は、黒文字検出部22の黒文字検出結果に基づいて、集約対象の画像データの黒文字部のみを、集約記録出力では、モノクロ単色で記録出力して再現し、逆に、モノクロ判定された集約対象の画像データについては、黒文字部以外はカラー判定での処理と同じ、4色グレイで記録出力して再現する。
したがって、集約対象のカラー画像データのうち、モノクロ絵柄の再現方法と同じ手法で再現されることとなり、集約して記録出力された結果が、イメージとして統一感のあるものとなり、画質を向上させることができる。また、集約対象のモノクロの絵柄の画像データが、4色グレイで記録出力されて再現され、濃度も引き出され、粒状性も単色の場合よりも向上し、光沢も高くなる等の画質を向上させることができる。さらに、CMYKによるカラーシミュレーションによるグレイ再現を行うため、原稿のモノクロの色味をより考慮した画質を得られる。
もちろん、モノクロ原稿との判定がなされているため、文字部は黒文字検出結果によってモノクロ単色での再現となり、トナーチリなどの画質上の問題は発生しない。
なお、上記説明においては、4in1の集約の場合について説明しているが、4in1に限るものではなく、他の集約においても、同様に適用することができる。
また、上記説明においては、集約対象の画像データ全ての絵柄を重視するモードについて説明したが、画像処理モードが他の画像処理モードの場合には、該画像処理モードに適した画像処理を行う。例えば、ユーザあるいはMFP1の指定した画像処理モードが、粒状性を重視する画像処理モード、集約対象を全てコート紙へ出力するような光沢度を重視するような画像処理モードや印画紙のような高濃度域での再現が必要な画像処理モード、プリンタシミュレーションやユーザによる登録色等の厳密なモノクロ色再現が必要な画像処理モードであると、カラー原稿判定結果がモノクロ判定のときにも、集約時の統一感のある画質を重視したカラー出力となる画像処理を行う。逆に、画像処理モードが、文字のみを重視するような画像処理モードの場合には、画質を高めたいという要求は無いため、カラー原稿判定結果にそのまま従って画像処理を行う。
そして、MFP1は、原稿の画像処理モードが集約される原稿間で矛盾する場合には、統一感のある画質を確保するために、カラー原稿判定結果にそのまま従って画像処理を行う。
また、MFP1は、集約される原稿のカラー原稿判定結果が全てモノクロ原稿判定の場合には、モノクロ単色での再現を行っても統一感があり、課金上も有利であるため、カラー原稿判定結果に従ってモノクロ単色での記録出力を行う。
<集約送信出力動作処理>
次に、複数ページの画像データを1ページに集約してファクシミリ送信や配信出力する集約送信出力動作処理について説明する。
いま、図9(a)に示すような1ページのモノクロの文字原稿、2ページのモノクロの絵柄と文字の混在した原稿及び1ページの色の付いた文字とモノクロの絵柄の画像データを、1ページに集約する4in1で記録出力する場合、図9(b)に示すように、1ページのRGBグレイの文字、2ページのRGBグレイ絵柄と文字及び1ページのRGBグレイ絵柄とRGBカラー文字の画像が1ページに集約された画像データをファクシミリ送信またはスキャナ配信の送信出力画像となる。
すなわち、MFP1は、図8の場合と同様に、1ページのモノクロの文字原稿、2ページのモノクロの絵柄と文字の混在した原稿及び1ページの色の付いた文字とモノクロの絵柄の画像データに対しては、カラー原稿判定部21で、色の付いた文字のある原稿画像データ(図9(a)の右下の画像データ)のみをカラー原稿と判定し、その他の3ページの画像データについては、モノクロ画像データと判定する。
MFP1は、このカラー原稿判定結果に基づいて、上述のように、第1画像データ処理部3及び第2画像データ処理部5において上記ファクシミリ送信動作、スキャナ配信動作等で説明した画像データ処理を行って、4in1で集約して、ファクシミリ送信または配信出力用の画像データを生成する。
いま、ユーザあるいはMFP1の指定した画像処理モードが集約される原稿全ての絵柄を重視するモードのときには、モノクロ判定された集約対象画像データはカラー原稿判定結果に関わらず、通常のカラー出力(カラーの送信用画像データの生成)を実施する。すなわち、MFP1は、黒文字検出結果に基づき、黒文字部のみをR=G=Bとなるようにグレイスケールでの送信用画像データの生成を行って再現し、逆に、モノクロ判定された集約対象画像データであっても、黒文字部以外はカラー判定での処理と同様に、入力画像データのRGBバランスのままのグレイ再現を行う。したがって、カラー原稿中のモノクロ絵柄の再現方法と同じ手法になるため、集約したイメージとして統一感のある画像を生成することができる。また、MFP1は、モノクロの絵柄の再現においても、RGBによるカラーシミュレーションによるグレイ再現を行う。したがって、集約対象画像データのモノクロの色味をより考慮した画質を得ることができる。さらに、MFP1は、モノクロ原稿と判定しているので、文字部は、黒文字検出結果によって、R=G=Bのグレイスケールの画像データとして生成して再現している。したがって、文字部分の画像データについては、画像を送信先で記録する際には、プリンタドライバによりモノクロ単色と認識され、トナーチリ等の画質上の問題が発生することなく、高品質の文字画像を記録出力することができる。
なお、上記説明においては、4in1の集約の場合について説明しているが、4in1に限るものではなく、他の集約においても、同様に適用することができる。
また、上記説明においては、集約対象の画像データ全ての絵柄を重視するモードについて説明したが、画像処理モードが他の画像処理モードの場合には、該画像処理モードに適した画像処理を行って、ファクシミリ送信または配信用の画像データを生成する。例えば、ユーザあるいはMFP1の指定した画像処理モードが、粒状性を重視するような画像処理モード、集約対象の画像データを最終的には全てコート紙へ出力するような光沢度を重視するような画像処理モードや印画紙のような高濃度域での再現が必要な画像処理モード、プリンタシミュレーションやユーザによる登録色等の厳密なモノクロ色再現が必要な画像処理モードであると、カラー原稿判定結果がモノクロ判定のときにも、集約時の統一感のある画質を重視したカラー出力となる画像処理を行ってファクシミリ送信用または配信用の画像データを生成する。逆に、画像処理モードが、文字のみを重視するような画像処理モードの場合には、画質を高めたいという要求は無いため、カラー原稿判定結果にそのまま従って画像処理を行ってファクシミリ送信用または配信用の画像データの生成を行う。
そして、MFP1は、原稿の画像処理モードが集約される原稿間で矛盾する場合には、統一感のある画質を確保するために、カラー原稿判定結果にそのまま従って画像処理を行う。
また、MFP1は、集約される原稿のカラー原稿判定結果が全てモノクロ原稿判定の場合には、モノクロ単色での再現を行っても統一感があり、課金上も有利であるため、カラー原稿判定結果に従ってモノクロ単色での画像データの生成を行う。
このように、本実施例のMFP1は、1ページの画像に集約する集約対象の各画像の黒文字部を黒文字検出部22で識別し、色変換部25及び色変換部32で集約対象の画像に対してカラー変換及びモノクロ変換のいずれかの色変換を行うとともに該黒文字識別された黒文字部分については黒単色への色変換を行う場合に、各種画像処理モードのうち設定されている画像処理モードを判別し、集約対象の各画像がカラー画像と白黒画像のいずれであるかの画像判定をカラー原稿判定部21で行い、該集約対象画像にカラー画像が含まれていると判定すると、判別された画像処理モードに応じて、該集約対象の画像をカラーに色変換し、該色変換された該複数の集約対象画像を1ページに集約して出力する。
従って、黒文字を高品質に再現するとともに、画像処理モードに応じて高画質な集約画像を安価に生成して、出力することができる。
すなわち、カラー原稿判定部21の判定結果がモノクロの場合、集約対象の原稿が文字原稿の場合であれば、モノクロ単色にしてしまった方が好ましいが、文字と絵柄の混在した原稿では、絵柄はそのままカラーの4色グレイとして表現した方が画質がよく、特に他の集約される原稿のいずれか一つでもカラーの画像の原稿がある場合には、4色グレイに色変換すると、そのモノクロの絵柄部はフルカラーで表現されるため、全体の集約イメージのトーンを揃えることがで、画像品質を向上させることができる。また、この場合、モノクロの文字は、黒文字と判定されて、4色カラーにおいても、モノクロ単色化されるので、文字画像の品質を向上させることができる。
また、MFP1は、カラー原稿判定部21の判定結果がモノクロの場合にも、課金に影響が無い限り、集約画像のトーンを統一化することができるだけでなく、モノクロの再現と言う点においても、モノクロ単色での再現よりも高画質な4色グレイによる高画質な集約画像を得ることができる。
ただし、集約される原稿全てのカラー原稿判定部21での判定結果がモノクロ判定されている場合には、一般的に、課金料金の安い出力形態となっているため、集約対象の原稿画像を全てモノクロに色変換して集約出力するが、仮に課金上の問題で有利な条件から外れなければ、この限りではない。
また、本実施例のMFP1は、従来のように集約対象の原稿画像毎に画像処理のパラメータを切り替える必要がなく、出力までの処理速度を高速化することができる。
なお、MFP1は、カラー原稿判定部21の判定結果に応じて画一的に色変換処理を行うのではなく、集約対象の原稿画像で構成される集約画像の最終イメージを操作表示部11のディスプレイ等で確認した後に、処理を決定するようにしてもよい。
このようにすると、より一層ユーザの意図する集約画像を適切に生成することができる。
また、本実施例のMFP1は、画像処理モードが絵柄を重視する画像処理モードであると、カラー原稿判定部21による各集約対象画像の判定結果に関わらず、該画像をカラーに色変換している。
したがって、絵柄を重視した画像処理が選択されているときには、該選択に応じて絵柄を重視した集約画像を生成することができ、ユーザの意図する高品質の集約画質を生成することができる。
さらに、本実施例のMFP1は、画像処理モードが文字のみを重視する画像処理モードであると、カラー原稿判定部21による各集約対象画像の判定結果に応じて、該画像を色変換している。
したがって、各集約対象画像の画像品質を向上させつつ、文字を先鋭化した集約画像を生成することができ、ユーザの意図する高品質の集約画像を生成することができる。
また、本実施例のMFP1は、画像処理モードが粒状性、光沢度、色再現性、または、高濃度域の再現のいずれかを重視する画像処理モードであると、各集約対象画像の判定結果に関わらず、該画像をカラーに色変換している。
したがって、集約対象画像の粒状性、光沢度、色再現性及び高濃度域の再現を適切に行った集約画像を生成することができ、ユーザの意図する高品質の集約画像を生成することができる。
さらに、本実施例のMFP1は、1ページに集約される集約対象画像のうち、画像処理モードの判別及びカラー原稿判定部21による判定が不可能な画像がある場合には、該集約対象画像毎のカラー原稿判定部21の判定結果に基づいて色変換している。したがって、適切な画像処理を行って、集約画像を生成することができる。
また、カラー原稿判定結果に従って画像処理モードによらず画一的に画像処理を行う場合は、判定結果がカラー原稿とモノクロ原稿の間を遷移するたびに、第2画像データ処理部5のパラメータを設定しなおす必要があり、その度にパラメータの設定に関するモード判定やレジスタ設定が必要となるため、生産性が若干低下してしまう。
ところが、本実施例のMFP1は、集約対象の全ての原稿画像データのカラー原稿判定結果がモノクロでなく、いずれかはカラー原稿と判定されるか、画像処理モードが等しい画質の狙いに基づいているので、カラー処理とモノクロ処理との画像処理を切り替える必要が無く、生産性を向上させることができる。
なお、ファクシミリ送信用や配信用等の送信用画像データを集約する場合、集約画像をコピー出力等のように記録出力する場合とは異なり、1ページの画像データに集約するためには、単一の画像フォーマットに統一する必要がある。
したがって、カラー原稿判定結果に基づいてR=G=Bによるグレイスケールによって集約画像データを生成して再現する処理を行っても、集約される画像のいずれかがカラー原稿判定された画像が存在すると、集約後は常にカラーの画像フォーマットとなり、集約画像データがモノクロの画像フォーマットとなるのは、集約される画像データ全てがモノクロ原稿と判定されている場合に限られる。
また、ファクシミリ送信においては、カラーファクシミリ送信の場合には、上記画像処理による集約画像データの生成が可能であるが、レガシーなモノクロファクシミリ送信の場合には、カラー原稿と判定されても、グレイスケールへ変換する。
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例で説明したものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。