JP5096945B2 - インクジェット記録媒体 - Google Patents
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[下層塗工組成物1の調製]
水350部に四ホウ酸ナトリウム十水和物6部(H3BO3換算で0.97部)を溶解し、ここに湿式合成シリカ(トクヤマ社製ファインシールX−37B)100部を添加した後ノコギリ型ブレードを有する分散機を用いて十分に分散した。次いでウレタン系重合体(第一工業製薬社製スーパーフレックス500)88.9部(固形分として40部)を添加・混合して下層塗工組成物1を得た。なお、ここで用いた湿式合成シリカについて、アマニ油の代わりに水を用い、JIS K 5101に定められた吸油量の試験に準じた試験を行ったところ、吸水量として、終点までにその100gあたり300mLの水が使用された。
水299部に無機オキソ酸であるアミド硫酸1部を混合し、擬ベーマイト構造を有するアルミナ水和物(サソール社製Disperal HP14)100部を添加し、そのまま2時間攪拌し、固形分濃度25%のアルミナ水和物ゾルを得た。この分散物を水で100倍に希釈し、ガラス基板上に散布して走査型電子顕微鏡で観察したところ、観察野において粒子が占める面積の80%以上を、長辺100〜400nmの粒子が占めていた。
上で得られたアルミナ水和物ゾルの100部(固形分25部)に、けん化度88mol%、4%水溶液の25℃における粘度95mPa・秒のポリビニルアルコール(クラレ社製PVA235)の10%水溶液75部(固形分7.5部)を添加し、上層塗工組成物1を調製した。
坪量157g/m2の原紙(三菱製紙社製ダイヤフォーム)上に、下層塗工組成物1を、乾燥後の塗工量が10g/m2となるようにエアナイフコーターを用いて塗工し、熱風型乾燥機を用いて乾燥させた。次いで得られた塗工紙をソフトカレンダーを用いて処理した後、上層塗工組成物1を、乾燥後の塗工量が10g/m2となるようにエアナイフコーターを用いて塗工し、熱風型乾燥機を用いて乾燥させた。さらに得られた塗工紙をソフトカレンダーを用いて処理した。この塗工紙の塗工面を、水に5秒間接触させて湿潤した後、温度95℃に加熱したキャスト装置の鏡面クロムメッキシリンダーに、線圧30kN/m、速度25m/minで圧着し、乾燥後にシリンダーより剥離することで実施例1のインクジェット記録媒体を作製した。
上層塗工組成物1のアミド硫酸の代わりに、硝酸を、固形分が同量になるように調製した以外には、実施例1と同様にして参考例1のインクジェット記録媒体を作製した。
上層塗工組成物1のアミド硫酸の代わりに、硫酸を、固形分が同量になるように調製した以外には、実施例1と同様にして参考例2のインクジェット記録媒体を作製した。
上層塗工組成物1のアミド硫酸の代わりに、リン酸を、固形分が同量になるように調製した以外には、実施例1と同様にして参考例3のインクジェット記録媒体を作製した。
下層塗工組成物1のウレタン系重合体の代わりに、スチレン−ブタジエン共重合体(JSR社製0623N)を、固形分が同量になるように調製した以外には、実施例1と同様にして実施例2のインクジェット記録媒体を作製した。
下層塗工組成物1のウレタン系重合体の代わりに、エチレン−酢酸ビニル共重合体(ニチゴー・モビニール社製モビニール180E)を、固形分が同量になるように調製した以外には、実施例1と同様にして実施例3のインクジェット記録媒体を作製した。
[気相法シリカ分散液の調製]
水392部を攪拌しながら、400mPa・秒の粘度を有するジメチルジアリルアンモニウムクロライド重合体の50%水溶液8部(固形分4部)、気相法シリカ(BET法による比表面積90m2/g)100部を添加し、ブレード型分散機を使用して予備分散した。得られた予備分散液をコロイドミルで処理して、固形分濃度20.8%の気相法シリカ分散液を得た。この分散物を水で100倍に希釈し、ガラス基板上に散布して走査電子顕微鏡で観察したところ、観察野において粒子が占める面積の80%以上を、長辺が100〜400nmの粒子が占めていた。
上で得られた気相法シリカ分散液の100部(固形分20.8部)に、けん化度88mol%、4%水溶液の25℃における粘度95mPa・秒のポリビニルアルコール(クラレ社製PVA235)の10%水溶液150部(固形分15部)を添加し、さらにアミド硫酸(固形分として1部)を添加、混合し、上層塗工組成物2を調製した。
上層塗工組成物1の代わりに、上層塗工組成物2を用いた以外には、実施例1と同様にして実施例4のインクジェット記録媒体を作製した。
[下層塗工組成物2の調製]
水350部に四ホウ酸ナトリウム十水和物6部(H3BO3換算で0.97部)を溶解し、さらにBET比表面積230m2/gのコロイダルシリカ(日産化学工業社製スノーテックス40)62.5部(固形分として25部)を添加した。さらに湿式合成シリカ(トクヤマ社製ファインシールX−37B)100部を添加した後ノコギリ型ブレードを有する分散機を用いて十分に分散した。次いでウレタン系重合体(第一工業製薬社製スーパーフレックス500)88.9部(固形分として40部)を添加・混合して下層塗工組成物2を得た。
下層塗工組成物1の代わりに、下層塗工組成物2を用いた以外には、実施例1と同様にして実施例5のインクジェット記録媒体を作製した。
上層塗工組成物1において、アミド硫酸を添加しなかった以外には、実施例1と同様にして比較例1のインクジェット記録媒体を作製した。
下層塗工組成物1の代わりに、上層塗工組成物1を用いた以外には、実施例1と同様にして比較例2のインクジェット記録媒体を作製した。
上層塗工組成物1のアミド硫酸の代わりに、乳酸を、固形分が同量になるように調製した以外には、実施例1と同様にして比較例3のインクジェット記録媒体を作製した。
[下層塗工組成物3の調製]
水350部に四ホウ酸ナトリウム十水和物6部(H3BO3換算で0.97部)を溶解し、さらにBET比表面積230m2/g、固形分40%のコロイダルシリカ(日産化学工業社製スノーテックス40)62.5部(固形分として25部)を添加した。また、アミド硫酸(固形分として1部)を添加、混合した。さらに湿式合成シリカ(トクヤマ社製ファインシールX−37B)100部を添加した後ノコギリ型ブレードを有する分散機を用いて十分に分散した。次いでウレタン系重合体(第一工業製薬社製スーパーフレックス500)88.9部(固形分として40部)を添加・混合して下層塗工組成物3を得た。
下層塗工組成物1の代わりに、下層塗工組成物3を用い、かつ上層塗工組成物1のアミド硫酸の代わりに、乳酸を、固形分が同量になるように用いた以外には、実施例1と同様にして比較例4のインクジェット記録媒体を作製した。
下層塗工組成物1において、四ホウ酸ナトリウム十水和物を添加しなかった以外には、実施例1と同様にして比較例5のインクジェット記録媒体を作製した。
光沢の評価は、視覚的な光沢との相関性に優れる写像性を測定することによって行った。なお、測定はスガ試験機社製写像性測定器を用い、測定角45°、光学くし幅2.0mmにて行った。本方法による測定においては一般に、60%以上の写像性を与えるインクジェット記録媒体は高い光沢感を有し、65%以上の写像性を与えるインクジェット記録媒体は非常に高い光沢感を有する。
キヤノン社製PIXUS850i型インクジェットプリンターを用いて、シアンインク、マゼンタインクからなる混色ベタパターン中に白線(非印字部)の格子パターンを作成し、格子へのインクの滲み出しについて、下記基準に従い、目視にて評価した。評価の△及び×は、実質上問題となるレベルである。
◎:格子が完全にクリアーである。
○:格子のほんの一部にインクの滲み出しが見られる。
△:格子が狭くなり、インクの滲み出しが全般的に見られる。
×:インクの滲み出しにより、格子が欠如している。
前記のインクジェットプリンターを用いて、ブラックインクでベタパターンを印字し、印字部をマクベスRD−918型により、光学反射濃度を測定した。
前記のインクジェットプリンターを用いて、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのインクでそれぞれベタ印字を行い、アトラス社製サンテストCPS光退色試験機にて600W/m2で30時間照射した。画像の各色濃度の退色の度合いを観察し、下記の基準で評価した。評価の△及び×は、実質上問題となるレベルである。
◎:ほとんど退色は見られない。
○:僅かに退色が見られる。
△:かなりの退色が見られる。
×:退色の度合いが著しい。
セイコーエプソン社製PM−G800型インクジェットプリンターを用いて、黒ベタパターンを印字し、インクジェット記録媒体を1分間、水に浸漬した後、自然乾燥した。乾燥後のインクの流出度合いを観察し、下記の基準で評価した。評価の△及び×は、実質上問題となるレベルである。
◎:流出の痕跡がほとんどない。
○:流出の痕跡が僅かに見られる。
△:流出の痕跡がかなり見られる。
×:インクの流出が大きく、インクの定着性が全くない。
セイコーエプソン社製PM−G800型インクジェットプリンターを用いて、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックインクによるベタパターン(インク打込み量100%)を印字した後、インクジェット記録媒体を30℃、80%RHの環境下に1週間暴露し、各色の滲み度合いを目視にて観察し、下記の基準で評価した。評価の△及び×は、実質上問題となるレベルである。
◎:各色とも滲みは見られない。
○:いずれかの色で僅かに滲みが見られる。
△:いずれかの色でかなり滲みが見られる。
×:いずれかの色で著しく滲みが見られる。
塗工面を目視で観察し、ひび割れ状態を下記の基準で評価した。評価の△及び×は、実質上問題となるレベルである。
◎:全くひび割れは見られず。
○:僅かに極小さいひび割れが見られる。
△:かなりひび割れが見られる。
×:明らかに全面にひび割れが見られる。
Claims (3)
- 透気性の支持体上に少なくとも下層と上層を設け、キャスト処理をして製造されてなるインクジェット記録媒体において、前記下層が吸水性無機顔料、ラテックス、ホウ酸またはその塩を含有する塗工組成物から形成され、かつ前記上層がサブミクロン顔料、ポリビニルアルコール、アミド硫酸を含有する塗工組成物から形成されることを特徴とするインクジェット記録媒体。
- 前記下層塗工組成物の吸水性無機顔料が、湿式合成シリカであることを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録媒体。
- 前記下層塗工組成物が、コロイダルシリカを含有することを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録媒体。
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