JP5093252B2 - 電子部品 - Google Patents

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Description

本発明は、コイル部品などの電子部品に関する。
コイル部品の小型化に伴い、必要な特性を得るために、従来のNi−ZnコアからMn−Znコアの使用が検討されている。ところが、Mn−Znコアは、導電性であるために、コアの表面に直接に電極を設けることができないため、コアの表面に絶縁膜を設ける必要がある。
特許文献1では、フェライトコアの表面にガラス膜を形成し、コアの絶縁性を確保するという記載がある。しかしながら、製造工程などにおいてガラス膜に物理的な衝撃や熱衝撃が加わると、ガラス膜にクラックが発生しやすい。また、クラックが進行すると、ガラス膜が欠けるなどして、絶縁不良を起こすおそれがある。
特開2001−237135号公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、クラックの発生および進行を抑えることが可能で、耐久性および信頼性に優れた電子部品を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明に係る電子部品は、
素子本体と、
前記素子本体の少なくとも一部を被うガラス膜とを有し、
前記ガラス膜の内部に空孔が存在していることを特徴とする。
本発明では、素子本体を被うガラス膜の内部に空孔が存在している。内部に空孔を存在させることで、ガラス膜に物理的な衝撃や熱衝撃が加わっても、クラックの進行を大幅に低減できることが本発明者等により新たに見い出された。また、内部に空孔を存在させても、本発明で特徴とする空孔率の範囲内において、ガラス膜の表面硬度は大幅には減少しないことが本発明者等により確認された。したがって、本発明では、ガラス膜の十分な強度を確保しつつも、クラックの発生および進行を抑えることが可能になると共に、ガラス膜の耐久性および信頼性を向上させることができる。
好ましくは、前記空孔の直径は、0.1〜10.6μmである。また、好ましくは、前記ガラス膜を、前記素子本体の平坦部との界面と直交する少なくとも一つの横断面で見た場合に、前記横断面の面積に対して、前記空孔の面積が占める面積比を空孔率とした場合に、前記空孔率は、0.1〜15.1%である。
空孔率が0.1%より小さいと、ガラス膜に物理的な衝撃や熱衝撃が加わった場合に、ガラス膜に比較的大きなクラックが発生する傾向にある。また、空孔率が15.1%より大きいと、ガラス膜の強度が低下する傾向にある。したがって、空孔率を0.1〜15.1%の範囲にすることにより、ガラス膜の強度を良好に高めつつ、クラックのサイズを小さく抑えることができる。
さらに好ましくは、前記空孔率は、0.6〜6%である。空孔率が0.6〜6%の範囲にあることにより、ガラス膜の強度をさらに良好に高めつつ、クラックのサイズをさらに小さく抑えることができる。
好ましくは、前記ガラス膜を、表面に接する第1層と、前記界面に接する第2層とで分離して観察した場合に、前記第1層よりも前記第2層の方が、前記空孔率が大きい。
表面に接する第1層において、第2層に比べ空孔率を小さくすることで、特に、ガラス膜の表面の硬度を向上させることができ、ガラス膜の十分な強度を確保することができる。
好ましくは、前記ガラス膜の前記表面は平滑な面をしている。表面平滑性を高くすることにより、表面への印字などが容易になる。
前記素子本体は導電性を有していても良い。
図1は、本発明の一実施形態に係る電子部品の断面図である。 図2は、図1に示す電子部品に用いられるコア部品の断面図である。 図3は、ガラス塗膜が形成されたコア部品の断面図である。 図4は、図1のIV部拡大図である。 図5は、電子部品の製造方法で用いるバレル装置の概略断面図である。 図6(A)は、図1に示すガラス膜断面の走査型電子顕微鏡写真、図6(B)は、比較例におけるガラス膜の走査型電子顕微鏡写真である。 図7は、本発明の他の実施形態に係る電子部品に用いられるコア部品の断面図である。 図8は、図7に示すガラス膜の断面図である。 図9は、本発明の他の実施形態に係る電子部品に用いられるコア部品の断面図である。 図10は、硬さ試験を行った時のガラス膜表面の写真である。 図11は、空孔率における、亀裂長さとビッカース硬度の測定結果を示すグラフである。
第1実施形態
図1に示すように、本発明の一実施形態に係る電子部品1は、たとえばコイル部品であり、コア部品10を有する。
この実施形態のコア部品10は、Mn−Znフェライト、パーマロイなどの軟磁性金属、金属圧粉などの磁性材料で構成してあり、図2に示すようにドラムコア形状を有している。
本実施形態では、図1に示すように、コア部品10の表面には、ガラス膜6bが被覆してある。図1に示す電子部品1は、ガラス膜6bが被覆されたコア部品10と、コア部品10における一方の鍔部14(図2で述べる)の端面に形成してある一対の端子電極32と、巻芯部12(図2で述べる)の周囲に巻回されるワイヤ30とを有する。
端子電極32は、銀、チタン、ニッケル、クロム、銅などで構成され、印刷、転写、浸漬、スパッタ、メッキ法などで形成されている。端子電極32は、コア部品10が導電性であっても、ガラス膜6bのために絶縁されている。
ワイヤ30の両端30aは、それぞれ端子電極32に熱圧着、超音波やレーザなどによる溶接、はんだ法などで接続されている。
コア部品10は、図2に示すように、円柱または角柱状の巻芯部12と、その巻芯部12の軸方向に沿って両側に一体的に形成してある一対の鍔部14とを有する。鍔部14の外径は、巻芯部12の芯径よりも大きく、巻芯部12の外周には、鍔部14にて囲まれた凹部16が形成してある。
この実施形態では、巻芯部12の芯径は、0.6〜1.2mmであり、巻芯部12の軸方向幅Wは、0.3〜1.0mm、鍔部14の外径は、2.0〜3.0mmであり、鍔部14の厚みは0.2〜0.3mm、鍔部14の外周表面から巻芯部12の外周表面までの深さDは、0.5〜1.0mmである。しかも本実施形態では、D/Wが1以上、好ましくは1.0〜1.5である。なお、鍔部14の形状は、円形の他、四角形、八角形などでもよい。また、図2の形状のようなドラムコア形状に限らず、円柱形状、角柱形状、あるいはトロイダルコアのようなリング形状などであってもよい。
コア部品10は、以下のようにして製造される。まず、所定の磁性材料を調合し、顆粒にして、不図示の金型に充填した後、プレス成型され、成型体ができる。その成型体は、切削加工が施された後、大気中あるいは所定の窒素雰囲気中にて、例えば1000〜1500度の温度で焼成される。
図4に示すように、ガラス膜6bの内部には、空孔7が形成されている。なお、本実施形態において、空孔7の直径φ=0.1〜10.6μmであることが好ましい。空孔7は、独立した気泡であることが好ましいが、空孔7の一部が互いにつながっていても良い。
図4では、ガラス膜6bを、コア部品10との界面6cと直交する任意の横断面8で観察した様子を模式的に示している。観察を行う任意の横断面8の幅W1は、たとえば100〜150μmである。膜厚t1で形成されるガラス膜6bが界面6cにおいて、コア部品10と接している。なお、膜厚t1=1〜30μmであることが好ましい。
横断面8の面積に対して、空孔7の面積が占める面積比を空孔率Pとした場合に、空孔率P=0.1〜15.1%であることが好ましく、さらに好ましくは、0.6〜6%である。空孔率Pは、図4に示す空孔7の孔径や、空孔7の数によって変化する。また、ガラス膜6の表面6bは平滑な面をしていることが好ましい。
このガラス膜6bをコア部品10の表面に被覆形成する際に用いるガラス粉末としては、例えば、シリカ系ガラスの中から、シリカ−ボロン系のガラスが好ましく、たとえばホウ珪酸鉛系ガラス、ホウ珪酸ビスマス系ガラス、ホウ珪酸亜鉛系ガラス等の非晶質ガラス粉末や結晶化ガラス粉末等が挙げられる。
次に、上述したガラス膜6bの被覆形成方法について、以下に述べる。
ガラス膜6bの被覆形成方法
図5に示すように、コイル部品の製造方法に用いるバレル装置20は、円柱状または角柱状のシリンダケーシング20aを有し、その中空の内部に、バレル容器22が、その軸芯回りに矢印A方向(またはその逆方向)に回転自在に収容してある。
ケーシング20aには、入口管23と出口管24とが、バレル容器22を挟んでケーシング20aの反対側に、それぞれ形成してある。入口管23からは乾燥用気体がケーシング20aの内部に入り込み、出口管24からケーシング内部の空気を排出可能になっている。
バレル容器22の内部における軸芯位置には、スプレーノズル25が軸方向に沿って配置してあり、ノズル25から、バレル容器22の内部に貯留してある多数のコア部品10に向けてスラリー26を吹き付け可能になっている。バレル容器22は、矢印A方向に回転するために、バレル容器22の内部に貯留してあるコア部品10は、バレル容器22の鉛直方向直下よりも回転方向A側に偏って集められ、バレル容器22の回転により撹拌される。
ノズル25は、バレル容器22の鉛直方向直下よりも回転方向A側に偏って集められるコア部品10の集合に向けてスラリー26を噴霧することができるようになっている。なお、ノズル25からのスラリーの噴霧方向を自由に変えられるようにしても良い。バレル容器22の下方に位置するケーシング20aには、図示省略してある排出パイプが接続してあり、余分なスラリー26を排出可能になっている。
バレル容器22の壁には、外部と内部とを連通する多数の孔が形成してあり、ケーシング20aに形成してある入口管23から出口管24へと、ケーシング20aの内部を流れる乾燥用気体がバレル容器22の内部にも流通するようになっている。
次に、図5に示すバレル装置を用いて、電子部品1を製造する方法について説明する。まず、図2に示すコア部品10を準備する。
このようなコア部品10を、図5に示すバレル容器22の内部に多数収容し、まず、ノズル25からスラリー26のみを吹き付ける。その際に、バレル容器22を回転させ、コア部品10を撹拌しながら、ノズル25からスラリー26を吹き付ける。
スラリー26は、ガラス粉末と、バインダ樹脂と、溶剤とを含む。このスラリー26中におけるガラス粉末に対するバインダ樹脂の含有量は、本実施形態では、好ましくは2〜40重量%、さらに好ましくは、3〜25重量%である。このような範囲にすることで、上述した空孔率Pを、P=0.1〜15.1%の範囲にすることができる。
なお、本明細書において、特に断りがない限り、バインダ樹脂の含有量(バインダ濃度)とは、ガラス粉末に対する含有割合(重量%)である。たとえばバインダ樹脂の含有量10%とは、ガラス粉末が100gに対してバインダ樹脂が10gである。
スラリー26に含まれるバインダ樹脂はポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂変性体、またはこれらの混合物であることが好ましい。その理由は、これらを含むガラス塗膜がフェライトコアなどの部品10との密着性に優れているからなどの理由による。
ガラス粉末の軟化温度は800℃以下であることが好ましい。ガラス粉末は、特に限定されないが、好ましくは、0.75〜1.5μm、さらに好ましくは1.0〜1.5μmの間に平均粒径(メジアン径)のピークが存在するものが用いられる。
ガラス粉末の粒径分布は、平均粒径のピークがシャープであることが好ましく、平均粒径±0.2μmの範囲内のガラス粉末が、ガラス粉末の全体の70重量%以上であることが好ましい。ガラス粉末としては、既述したものが挙げられる。
溶剤は、水を含むことが好ましい。溶剤は水100%でもよいが、ガラス粉末の表面と水との接触角が大きいときは、エタノール、イソプロピルアルコール(IPA)、IBA(イソブチルアルコール)等の水溶性のアルコールを一定の割合で混ぜることにより、ガラス粉末の沈降や凝集を抑制することが好ましい。
ガラス粉末の軟化点は300℃以上800℃以下であることが好ましい。このように、800℃以下の軟化点をもつガラス粉末を使用することにより、バインダ樹脂の熱分解温度からガラスの軟化点までの温度領域を狭くするか、無くすることが可能となる。そのために、焼成工程においてガラスの軟化点まで昇温する間のガラス粉層の形状を保持できるので好ましい。また、300℃以上と規定したのは、多くのガラス粉末の軟化点が300℃以上であることによる。
図5に示すバレル容器22を回転させて部品10を容器22内で撹拌させながら、これらの部品10にノズル25からスラリー26を吹き付ける。部品10に吹き付けられたスラリー26は、各部品10の表面を覆い、余分なスラリー26は、図示省略してあるパイプを通して排出される。バレル容器22を回転させて部品10にノズル25からスラリー26を吹き付ける処理時間は、特に限定されないが、たとえば30〜180分程度である。
スプレー時のスラリー26の温度は、溶剤の組成にもよるが40℃以上100℃以下が好ましい。沸点の低い溶剤を使用する場合は、上記温度範囲内で温度を下げることが好ましい。
被処理対象である部品10の量が少ない場合は、部品10と比重及び体積の近いボールをメディアとしてバレル容器22内に投入し、メディア及び部品10の量を一定に保ってもよい。
スラリーをスプレーしながら同時にガラス塗膜の乾燥処理を行う。入口管23から乾燥用気体をケーシング20aの内部に流し込み、出口管24から排出させる。図3に示すように、部品10の表面に塗布されたガラス塗膜6aを乾燥させる。この乾燥処理に用いる乾燥用気体は、たとえば温度50〜100℃の空気である。スプレー終了後さらに乾燥処理を、たとえば5〜30分行ってもよい。
スラリー26をノズル25から吐出する時の周速度Vs1は、好ましくは0.01m/sec以上0.1m/sec以下であり、好ましくは0.01m/sec以上0.08m/sec以下、さらに好ましくは0.01m/sec以上0.06m/sec以下である。
図3に示すように、乾燥処理後の部品10の表面には、ガラス塗膜6aが形成される。ガラス塗膜の厚みは、50μm以下、好ましくは40μm以下、さらに好ましくは30μm以下である。ガラス塗膜の厚みが厚すぎると、剥がれやすくなる傾向にある。また、ガラス塗膜の厚みの下限は、ガラス塗膜を硬化した後のガラス膜の保護機能などとの兼ね合いで決定され、好ましくは、1μm以上、さらに好ましくは2μm以上である。ガラス膜を絶縁膜として用いる場合は、5μm以上、さらに好ましくは10μm以上である。
乾燥処理後には、部品10は、バレル容器22から取り出され、ガラス塗膜に含まれるバインダ除去のための熱処理(脱バイ処理)が行われる。脱バイ処理は、熱処理温度が焼成処理に比較して低いため、部品本体の酸化を心配する必要が無く、空気中で行っても良い。
その後に、部品10は、焼成(硬化)処理される。焼成条件は、ガラス塗膜6aに含まれるガラス粉末の軟化点などに応じて決定され、好ましくはガラス粉末の軟化温度以上でガラス塗膜6aを焼成する。具体的には、焼成温度は、好ましくは600〜800℃であり、焼成時間は、5〜30分である。焼成温度の上限は、ガラス塗膜に含まれるガラス粉末の軟化点などに応じて決定され、たとえばガラス粉末の軟化点+100℃が上限である。なお、上述した脱バイ処理は、焼成と共に行っても良い。
焼成は、酸素分圧0.1%以下での窒素ガス雰囲気下で焼成を行う。酸素分圧を低くすることで、たとえばMn−Zn系フェライトなどのコア部品の酸化を防止することができる。Mn−Zn系フェライトは、酸化されるとヘマタイトが形成され、特性劣化の原因となる。また、Ni−Zn系フェライトにおいても、組成によっては酸化の課題を有する。
なお、酸素分圧を低くするのは、焼成時においてガラス塗膜6aが軟化するまででよい。ガラス塗膜6aが軟化した後は、部品10は、酸素分圧が高い状態、たとえば空気中で焼成しても良い。また、軟化する前であっても、酸化の影響が小さい温度帯(例として500℃以下)では空気中で焼成することもできる。焼成の後には、部品10は冷却され、ガラス塗膜6aはガラス膜6bとなる。
上述した工程を経て、図1に示す電子部品1が製造される。この電子部品1のガラス膜6bを、コア部品10との界面6cと直交する任意の横断面8で見て、走査型電子顕微鏡で観察した写真を図6(A)に示す。図6(B)に示す比較例ではガラス膜6b’の内部に空孔が形成されていないのに対し、図6(A)では、ガラス膜6bの内部に空孔7が形成されている。
本実施形態では、ガラス粉末の平均粒径を特定の範囲に設定し、バインダ樹脂の含有量を特定範囲にすると共に、その含有量を変化させることで、コア部品10を被うガラス膜6bの内部に空孔7を存在させている。本実施形態では、ガラス膜の十分な強度を確保しつつも、クラックの発生および進行を抑えることが可能になると共に、ガラス膜の耐久性および信頼性を向上させることができる。
本実施形態では、ガラス膜6bの表面6dを平滑な面にすることができる。表面平滑性を高くすることにより、表面6dへの印字などが容易になる。
第2実施形態
この実施形態では、コア部品10の表面にガラス塗膜6aを形成する際に、以下に示す方法を用いる以外は、前述した第1実施形態と同様にして、電子部品1を製造する。以下、第1実施形態の方法と異なる部分について説明し、共通する部分の説明は省略する。
この実施形態では、図1に示すノズル25から吹き出されるスラリー26中におけるガラス粉末に対するバインダ樹脂の含有量を、初期と終期で変化させて、空孔7の密度を異ならせる。塗布工程の初期時には、スラリー26中におけるガラス粉末に対するバインダ樹脂の含有量は、好ましくは15〜40重量%、さらに好ましくは、15〜25重量%である。
また、スラリー26中におけるガラス粉末に対するバインダ樹脂の含有量は、塗布工程の終期には、好ましくは2〜10重量%、さらに好ましくは3〜8重量%である。
図7に示すように、本実施形態では、電子部品1の製造途中のコア部品10の表面には、第1ガラス塗膜6a1および第2ガラス塗膜6a2からなるガラス塗膜6aが形成され、上述した実施形態で述べた工程を経て、ガラス膜6bが形成される。
このようにしてスラリー26中におけるガラス粉末に対するバインダ樹脂の含有量を、塗布工程の初期と終期とで変化させることで、本実施形態では、図8に示すようなガラス膜6bを得ることができる。すなわち、ガラス膜6bを、表面6dに接する第1層6b1と、コア部品10との界面6cに接する第2層6b2とで分離して観察した場合に、第1層6b1に比較して第2層6b2の方が、空孔率Pが大きいガラス膜6bを得ることができる。
本実施形態では、第1層6b1に比較して第2層6b2の方が、空孔7の直径φが大きい。また、第1層6b1に比較して第2層6b2の方が、空孔7の数が多い。
なお、スラリー26に含まれるバインダ樹脂の含有量を切り替える方法としては、特に限定されないが、バインダ樹脂の含有量が異なる2種類以上のスラリー26を準備しておき、スプレー塗布の途中で、スラリー26の種類を変えてもよい。あるいは、スラリー26に含まれるガラス粉末に対するバインダ樹脂の含有量を徐々に小さくするために、ガラス粉末を、徐々にスラリーに加えていくことでも良い。
スラリー26に含まれるバインダ樹脂の含有量を切り替えるタイミングについては、たとえばスプレー塗布の初期に形成される第1ガラス塗膜の膜厚t3および第2ガラス塗膜(図示省略)の膜厚t4などにより決定される。たとえば第1ガラス塗膜および第2ガラス塗膜からなるガラス塗膜6aの合計膜厚をt2とした場合に、t3/t2が1/8〜1/2であり、t4/t2が1/2〜7/8となるように、スラリー中のバインダ樹脂の含有量が切り替えられる。t3よりもt4が大きい方が好ましいのは、バインダ樹脂の含有量が少ない膜厚t4の方が脱バインダ処理が良好で焼成後のガラス膜の強度が高くなることなどの理由による。ガラス塗膜6aの合計膜厚t2は、好ましくは2〜30μmである。薄すぎると、ガラス塗膜としての効果が少なく、厚すぎると、応力が強くなって塗膜が剥がれるおそれがあると共に経済的ではない。
本実施形態では、図8に示す第1層6b1の空孔率Pを、第2層6b2に比べ小さくすることが可能になり、特に、ガラス膜6bの表面6dの硬度を向上させることができ、ガラス膜6bの十分な強度を確保することができる。また、ガラス膜6bの第2層6b2を構成することになる第1ガラス塗膜は、バインダ樹脂を多く含むため、コア部品10との密着性にも優れている。
第3実施形態
この実施形態では、図8に示すガラス膜6bの第1層6b1の空孔率Pを、第2層6b2に比べ小さくするために、スラリー26中に含まれるガラス粒子の粒径を、スプレー塗布の途中で変化させる以外は、第2実施形態と同様であり、同様な作用効果を奏するので、重複する説明は省略する。
この実施形態では、たとえば第1ガラス塗膜6a1に含まれるガラス粒子の粒径に比較して、第2ガラス塗膜6a2に含まれるガラス粒子の粒径を小さくすることで、図8に示す第1層6b1の空孔率Pを、第2層6b2に比べ小さくすることができる。
たとえば第1ガラス塗膜6a1に含まれるガラス粒子の粒径を1.0〜3.0μmとし、第2ガラス塗膜6a2に含まれるガラス粒子の粒径を0.3〜1.0μmとすることで、図8に示す第1層6b1の空孔率Pを、第2層6b2に比べ小さくすることができる。
第4実施形態
この実施形態では、図9に示すように、コア部品10の表面にガラス塗膜6aを形成する際に、以下に示す方法を用いる以外は、前述した第1実施形態と同様にして、電子部品1を製造する。以下、第2実施形態と異なる部分について説明し、共通する部分の説明は省略する。
スラリー26は、ガラス粉末と、バインダ樹脂と、溶剤とを含む。または、さらにその他の添加物とを含んでいてもよい。アルカリ金属酸化物等のその他の添加物は、ガラス粉末中に既に含まれているのが通常である。添加物を混ぜ込んだガラスを作成し、これを砕いて粉末にしたものをガラス粉末として用いてスラリーを形成している。ガラス塗膜の軟化点を変えるためには、ガラス粉末に最初から含まれている添加物の量や種類が異なるガラス粉末を用いればよい。
本実施形態では、塗布工程の最終には、たとえばスラリー26に含まれるその他の添加物の種類を変化させたり、添加量を変化させたりする。あるいは、最初からガラス粉末中に含まれる添加物の種類や量の異なるガラス粉末を用いる。そのようにすることで、図9に示すガラス塗膜6aの表層6a5に位置する外側ガラス塗膜成分の軟化点を、その表層6a5よりも内側に位置する第1下地膜6a3および第2下地膜6a4を構成する内側ガラス塗膜成分の軟化点よりも高く設定させる。
具体的には、外側ガラス塗膜成分の軟化点は、内側ガラス塗膜成分の軟化点よりも、好ましくは30〜100℃、さらに好ましくは50〜80℃高く設定される。外側ガラス塗膜成分と内側ガラス塗膜成分の軟化点の差が小さすぎると外側ガラス塗膜成分の軟化が進みすぎてしまい、差が大きすぎると外側ガラス塗膜成分をガラス化するために、内側ガラス塗膜成分に対して、必要以上の熱を加えなくてはならないからである。なお、ガラス塗膜成分の軟化点は、たとえば示差熱分析により測定される。
表層6a5に位置する外側ガラス塗膜成分の軟化点を高く設定するための方法としては、スラリー26に含まれるその他の添加物の種類を変化させたり、添加量を変化させたりする以外に、ガラス粉末の種類を変化させても良い。ガラス粉末の種類が異なる場合というのは、鉛系やビスマス系のように、ガラス自体が異なる場合もあれば、添加物の量や種類が異なる場合もある。
スラリー26におけるガラス塗膜成分を切り替える方法は、スラリー26に含まれるバインダ樹脂の含有量を切り替える方法と同様にして行うことができる。スラリー26に含まれるその他の添加物としては、Na2 O、KO、CaO等のアルカリ金属酸化物やアルカリ土類金属酸化物などが例示される。
図9に示すように、まず、バインダ樹脂が相対的に多く含まれるスラリー26により塗布初期に形成される第1下地膜6a3が形成される。その第1下地膜6a3の表面にバインダ樹脂が相対的に少なく含まれるスラリー26により形成される第2下地膜6a4と、第1下地膜6a3および第2下地膜6a4よりも軟化点が高く設定してある表層6a5が形成された状態を示す。
スラリー26におけるガラス塗膜成分を切り替えるタイミングについては、たとえば第1下地膜6a3の膜厚t3、第2下地膜6a4の膜厚t4および表層6a5膜厚t5などにより決定される。たとえば第1下地膜6a3、第2下地膜6a4および表層6a5からなるガラス塗膜6aの合計膜厚をt2とした場合に、好ましくはt3/t2が1/8〜1/2であり、t4/t2が1/8〜1/2であり、t5/t2が1/8〜1/2となるように、スラリーにおけるガラス塗膜成分が切り替えられる。特に、t5/t2は、さらに好ましくは1/8〜1/5である。ガラス塗膜6aの合計膜厚t2は、好ましくは5〜30μmである。
第1下地膜6a3および第2下地膜6a4に含まれるガラス粉末の軟化点は300℃以上800℃以下であることが好ましい。また、表層6a5に含まれるガラス粉末の軟化点は300℃以上920℃以下であることが好ましい。このような軟化点をもつガラス粉末を使用することにより、バインダ樹脂の熱分解温度からガラスの軟化点までの温度領域を狭くするか、無くすることが可能となる。そのために、焼成工程においてガラスの軟化点まで昇温する間のガラス粉層の形状を保持できるので好ましい。また、300℃以上と規定したのは、多くのガラス粉末の軟化点が300℃以上であることによる。
本実施形態では、表層6a5に含まれるガラス粉末の軟化点は、第1下地膜6a3および第2下地膜6a4に含まれるガラス粉末の軟化点に対して、同じでも良いが、好ましくは30〜100℃高いことが好ましい。なお、ガラス粉末自体の軟化点は、たとえば示差熱分析により測定される。
本実施形態においても、図8に示す第1層6b1の空孔率Pを、第2層6b2に比べ小さくすることができる。なお、本実施形態では、表層6a5に相当するガラス膜部分は、空孔率Pをゼロにすることができ、表面が特に平滑になる。
特に本実施形態では、焼成の過程でガラス塗膜の表層6a5の全体又は少なくとも表層6a5の表面は軟化点が焼成温度よりも高いことから軟化しないか、もしくは軟化の初期段階の粘度が低い状態にしか至らないと考えられ、そのため、コア部品10同士のくっつきや焼成炉への付着によるガラス塗膜6aの欠けや膜厚バラツキを有効に防止することができる。また、ガラス塗膜6aへの異物の付着をも有効に防止することができる。しかも、必ずしも理由は明らかではないが、表層6a5のガラス塗膜成分も、それよりも内側に位置する第1および第2下地膜6a3,6a4と同様にガラス化されて硬化することが確認されている。内側に位置する第1および第2下地膜6a3,6a4のガラス化に影響を受けるためと考えられる。
第5実施形態
この実施形態では、スラリー26に、さらに発泡剤を含ませることで、図4に示すように、コア部品10を被うガラス膜6bの内部に空孔7を存在させている。本実施形態において、スラリー26中におけるガラス粉末に対する発泡剤の含有量は、好ましくは0.1〜3.0重量%である。なお、発泡剤の含有量(発泡剤の濃度)とは、ガラス粉末に対する含有量である。
発泡剤としては、例えばBaCO、CaCO、NaHCOなどの炭酸塩や、石灰石、タルクなどを用いることが好ましい。発泡剤は、ガラス塗膜の焼成工程において発泡し、ガラス塗膜内に空孔が形成される。
なお、図8に示すガラス膜6bの第1層6b1の空孔率Pを、第2層6b2に比べ小さくするために、発泡剤の含有量を、初期と終期で変化させても良い。
なお、ガラス膜6bの内部に空孔を形成する手段としては上述した実施形態に限定されない。例えば、脱バインダ温度を300〜500度の範囲に設定することにより、空孔を形成しても良い。脱バインダ温度を上述した範囲のように通常より低くすることで、空孔7をガラス膜6bの内部に形成しやすくなる。
なお、他の方法を用いて空孔を形成しても良い。
なお、ガラス膜を形成するためのコア部品10の材質としては、特に限定されず、例えば、酸化アルミニウム、鉄などであっても良い。また、ガラス膜が形成される電子部品としては、特に限定されず、バリスタ、サーミスタ、コンデンサ、コイルなどのセラミックチップ部品、あるいはNd−Fe−B系金属、Sm−Co系、フェライト系などの磁石などにも適用することができる。
以下、本発明を、さらに詳細な実施例に基づき説明するが、本発明は、これら実施例に限定されない。
実施例1
図2に示すコア部品10のサイズは、巻芯部12の芯径をφ1.1mmとし、巻芯部12の軸方向幅Wを0.6mm、鍔部14の外径をφ3.0mm、鍔部14の厚みを0.4mm、鍔部14の外周表面から巻芯部12の外周表面までの深さDを0.95mmとした。
上記のコア部品10を準備し、図5に示すバレル容器22の内部に多数収容した。スラリー26としては、ガラス粉末として、軟化温度が790度のシリカ系ガラス粉末を用い、バインダ樹脂としてPVA樹脂を用い、溶剤として水とエタノールの混合液を用いた。バインダ樹脂の含有量は、ガラス粉末に対して5重量%であった。ガラス粉末としては、平均粒径のピークが1.1μm±3μmとなるものが80重量%以上含まれるものを用いた。上記のスラリー26を、コア部品10に以下の条件で吹き付けた。
スプレー時のスラリー26の温度を60〜100℃とし、乾燥用気体は、温度50〜100℃の空気にし、スラリー26をノズル25から吐出する時の周速度Vs1を0.01m/sec以上0.1m/sec以下とした。その後、バレル容器22からコア部品10を取り出し、そのコア部品10を大気中で470〜500℃、5時間の条件で脱バインダ処理し、その後、酸素分圧0.1%以下の窒素ガス雰囲気下で700〜800℃で焼成を行った。
上述した工程で、表面にガラス膜6bが形成されたコア部品10について、図4に示す横断面8の幅W1=130μmの範囲について、空孔7の観察を行った。ガラス膜6bの平均膜厚t1=7〜14μmであった。直径φ=0.1〜10.6μmを有する空孔7の総面積を求め、横断面8の面積から、空孔率Pを求めた。空孔率Pは0.3%であった。
次に、表面にガラス膜6bが形成されたコア部品10について加圧試験を行い、ガラス膜6bに生じる亀裂の長さを測定した。Mitsutoyo製の微小硬さ試験機(HM−211)を用いて、4秒間の加圧を行い、4秒間の除圧を行った。試験力は、1kgfとした。試験後に、Nikon製の実体顕微鏡を用い、接眼×10、対物×50倍にて、図10に示す亀裂C1〜C4の長さを測定した。なお、亀裂C1〜C4の長さの平均値を、本実施例における亀裂長さとした。
次に、表面にガラス膜6bが形成されたコア部品10の鍔部14の平坦部について、ビッカース硬度の測定を行った。Mitsutoyo製の微小硬さ試験機(HM−211)を用いて、4秒間の加圧を行い、5秒間安定させ、4秒間の除圧を行った。試験力は、1kgfとした。
亀裂長さおよびビッカース硬度の測定結果を、図11および表1に示す。
Figure 0005093252
実施例2〜8
実施例1では、スラリー26に用いるバインダ樹脂のガラス粉末に対する含有量は5重量%であったが、実施例2〜8では、バインダ樹脂の含有量を実施例1と異ならせて、空孔率Pの異なるコア部品10を製造した。すなわち、実施例2ではバインダ樹脂の含有量を8重量%とした。そして、図4に示す横断面8の幅W1=130μmの範囲について空孔率Pを測定した結果は、表1に示すように空孔率P=0.6%であった。
また、実施例3ではバインダ樹脂の含有量を10重量%とした結果、表1に示す空孔率P=0.9%であった。実施例4ではバインダ樹脂の含有量を12重量%とした結果、表1に示す空孔率P=3.0%であった。実施例5ではバインダ樹脂の含有量を15重量%とした結果、表1に示す空孔率P=5.0%であった。実施例6ではバインダ樹脂の含有量を17重量%とした結果、表1に示す空孔率P=6.1%であった。実施例7ではバインダ樹脂の含有量を20重量%とした結果、表1に示す空孔率P=15.1%であった。実施例8ではバインダ樹脂の含有量を25重量%とした結果、表1に示す空孔率P=17.9%であった。
そして、実施例2〜8についても、実施例1と同様にして亀裂長さおよびビッカース硬度の測定を行った。結果を表1に示す。
比較例1
スラリー26に用いるバインダ樹脂の含有量を3.5重量%とした結果、表1に示す空孔率P=0.0%であった。すなわち、ガラス膜6bに空孔が存在しないようにコア部品10を製造した。断面写真を図6(B)に示す。そして、亀裂長さおよびビッカース硬度の測定を行った。
評価1
図11および表1から、ガラス膜の内部に空孔を存在させることで、ガラス膜に物理的な衝撃や熱衝撃が加わっても、クラックの進行を大幅に低減できることが確認できた。また、内部に空孔を存在させても、ガラス膜の表面硬度は大幅には減少しないことが新たに確認できた。特に、空孔率Pを0.1%以上にすることで、ガラス膜6bに物理的な衝撃や熱衝撃が加わった場合に、ガラス膜6bに発生するクラックを抑制できることが確認できた。また、空孔率Pを15.1%以下にすることで、ガラス膜6bの強度を低下させる割合を小さくできることが確認できた。したがって、空孔率Pを0.1〜15.1%の範囲にすることにより、ガラス膜6bの強度を良好に高めつつ、クラックのサイズを小さく抑えることが確認できた。また、さらに好ましくは、空孔率Pは、0.6〜6%である。空孔率Pが0.6〜6%の範囲にあることにより、ガラス膜6bの強度をさらに良好に高めつつ、クラックのサイズをさらに小さく抑えることが確認できた。
実施例9
次に、上述した実施例5について、コア部品10の製造工程において、スラリー26中におけるガラス粉末に対するバインダ樹脂の含有量を、初期と終期で変化させて、空孔7の密度を異ならせた。初期時には、バインダ樹脂の含有量を15重量%とし、終期には、5重量%とした。スラリー26に含まれるバインダ樹脂の含有量を切り替えるタイミングについては、図7に示す膜厚の比率t3/t2が1/2であり、t4/t2が1/2となるように、スラリー中のバインダ樹脂の含有量を切り替えた。
上記の条件にて、コア部品10(表2に示す試料5a〜5c)を製造し、上述した実施例と同様の条件で、亀裂長さおよびビッカース硬度の測定を行った。結果を以下に示す。
Figure 0005093252
表2より、表面に接する第1層6b1(図8に示す)において、第2層6b2に比べ空孔率Pを小さくすることで、特に、ガラス膜6bの表面6dの硬度を向上させることができ、ガラス膜の十分な強度を確保することができることが判明した。
1…電子部品
6a…ガラス塗膜
6b…ガラス膜
6b1…第1層
6b2…第2層
6c…表面
6d…界面
7…空孔
8…横断面
10…コア部品

Claims (4)

  1. 素子本体と、
    前記素子本体の少なくとも一部を被うガラス膜とを有し、
    前記ガラス膜の内部に空孔が存在し、
    前記空孔の直径は、0.1〜10.6μmであり、
    前記ガラス膜を、前記素子本体の平坦部との界面と直交する少なくとも一つの横断面で見た場合に、前記横断面の面積に対して、前記空孔の面積が占める面積比を空孔率とした場合に、前記空孔率は、0.1〜15.1%であり、
    前記ガラス膜を、表面に接する第1層と、前記界面に接する第2層とで分離して観察した場合に、
    前記第1層よりも前記第2層の方が、前記空孔率が大きく、
    前記第1層に比較して前記第2層の方が、前記空孔の数が多く、
    前記ガラス膜の厚みが1〜30μmであることを特徴とする電子部品。
  2. 前記空孔率は、0.6〜6%であることを特徴とする請求項1に記載の電子部品。
  3. 前記ガラス膜の前記表面は平滑な面をしていることを特徴とする請求項1または2に記載の電子部品。
  4. 前記素子本体は導電性を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電子部品。
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