JP2022123936A - 積層セラミックコンデンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】仮に積層体にクラックが生じてしまった場合であってもショート不良に至らない積層セラミックコンデンサを提供する。【解決手段】本発明にかかる積層セラミックコンデンサ10は、複数の誘電体層14及び複数の内部電極層16が積層された積層体12と、内部電極層16と電気的に接続され、積層体12の両端面に形成された一対の外部電極30とを備える。積層体12は、有効部18と、両主面と両主面側の有効部18の最表面との間に位置する主面側外層部20a,20bと、両端面と両端面側の有効部18の最表面との間に位置する端面側外層部24a,24bとを有する。主面側外層部20a,20bには、有効部18と対向するように配置されるガラス層15を有する。ガラス層15は、両主面の一部および両側面部の一部に配置される外部電極30の先端とオーバーラップするように配置され、かつ有効部18から両端面において露出しないように配置される。【選択図】図2

Description

この発明は、積層セラミックコンデンサに関する。
一般に、積層セラミックコンデンサは、チタン酸バリウムなどの誘電体セラミックスからなるセラミック焼結体を用いて構成され、セラミック焼結体の内部には、誘電体層を介して重なり合うように内部電極が形成されている。また、セラミック焼結体の一方端面上には、内部電極に電気的に接続されるように外部電極が形成され、他方端面上には、内部電極に電気的に接続されるように外部電極が形成されている(たとえば、特許文献1参照)。
特開平08-306580号公報
しかしながら、特許文献1に記載されているような積層セラミックコンデンサにおいては、実装基板に積層セラミックコンデンサを直接、半田を用いて実装した場合、実装基板およびセラミック焼結体(積層体)は、温度変化が生じた際、それぞれの熱膨張係数に基づいて膨張または収縮する。ここでの両者の熱膨張係数の差によって、セラミック焼結体に応力がかかり、セラミック焼結体にクラックが生じてしまう場合があった。また、そのクラックが内部電極にまで達してしまった場合、ショート不良が生じる場合がある。
また、たとえば、上述の特許文献1のような積層セラミックコンデンサが、携帯電話、携帯音楽プレーヤーなどのモバイル機器に用いられた場合、モバイル機器が落下した時の衝撃(応力)によってもセラミック焼結体にクラックが生じてしまう場合があり、同様にショート不良が生じる場合がある。
それゆえに、この発明の主たる目的は、仮に積層体にクラックが生じてしまった場合であってもショート不良に至らない積層セラミックコンデンサを提供することである。
この発明に係る積層セラミックコンデンサは、積層された複数の誘電体層と、誘電体層上に積層された複数の内部電極層とを有し、高さ方向に相対する第1の主面および第2の主面と、高さ方向に直交する幅方向に相対する第1の側面および第2の側面と、前記高さ方向および前記幅方向に直交する長さ方向に相対する第1の端面および第2の端面と、を含む積層体と、複数の誘電体層上に配置され、第1の端面に露出する第1の内部電極層と、複数の誘電体層上に配置され、第2の端面に露出する第2の内部電極層と、第1の内部電極層に接続され、第1の端面上および第1の主面の一部、第2の主面の一部、第1の側面の一部、第2の側面の一部に配置される第1の外部電極と、第2の内部電極層に接続され、第2の端面上および第1の主面の一部、第2の主面の一部、第1の側面の一部、第2の側面の一部に配置される第2の外部電極と、を有する積層セラミックコンデンサにおいて、積層体は、複数の内部電極層が対向する有効部と、第1の主面側に位置し、第1の主面と第1の主面側の有効部の最表面と、該最表面の延長線上との間に位置する複数の誘電体層から形成される第1の主面側外層部と、第2の主面側に位置し、第2の主面と第2の主面側の有効部の最表面と、該最表面の延長線上との間に位置する複数の誘電体層から形成される第2の主面側外層部と、第1の端面側に位置し、第1の端面と第1の端面側の有効部の最表面との間に位置する複数の誘電体層から形成される第1の端面側外層部と、第2の端面側に位置し、第2の端面と第2の端面側の有効部の最表面との間に位置する複数の誘電体層から形成される第2の端面側外層部と、を有し、第1の主面側外層部および第2の主面側外層部には、誘電体層上に配置され、有効部と対向するように配置されるガラス層を有し、ガラス層は、第1の主面の一部、第2の主面の一部、第1の側面の一部、および第2の側面の一部に配置される第1の外部電極の先端および第2の外部電極の先端と、平面視でオーバーラップするように配置され、ガラス層は、有効部側から第1の端面および第2の端面において露出しないように配置されている、積層セラミックコンデンサである。
この発明に係る積層セラミックコンデンサでは、第1の主面側外層部および第2の主面側外層部には、誘電体層上に配置され、有効部と対向するように配置されるガラス層を有し、ガラス層が、第1の主面の一部、第2の主面の一部、第1の側面の一部、および第2の側面の一部に配置される第1の外部電極の先端および第2の外部電極の先端と、平面視でオーバーラップするように配置され、かつ、ガラス層が、有効部側から第1の端面および第2の端面において露出しないように配置されているので、有効部へのクラックの伸展を抑制しうる。その結果、積層セラミックコンデンサの耐湿信頼性を向上させることができる。
この発明によれば、仮に積層体にクラックが生じてしまった場合であってもショート不良に至らない積層セラミックコンデンサを提供することができる。
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明を実施するための形態の説明から一層明らかとなろう。
この発明の実施の形態に係る積層セラミックコンデンサの一例を示す外観斜視図である。 図1の線II-IIにおける断面図である。 図1の線III-IIIにおける断面図である。 (a)この発明の第1の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサの内部電極層の対向電極部が2つに分割された構造を示す図1の線II-IIにおける断面図であり、(b)この発明にかかる積層セラミックコンデンサの内部電極層の対向電極部が3つに分割された構造を示す図1の線II-IIにおける断面図であり、(c)この発明にかかる積層セラミックコンデンサの内部電極層の対向電極部が4つに分割された構造を示す図1の線II-IIにおける断面図である。
1.積層セラミックコンデンサ
この発明の第1の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサについて説明する。図1は、この発明の実施の形態に係る積層セラミックコンデンサの一例を示す外観斜視図である。図2は、図1の線II-IIにおける断面図である。図3は、図1の線III-IIIにおける断面図である。図4は、図3に示す図の拡大断面図である。
図1ないし図3に示すように、積層セラミックコンデンサ10は、直方体状の積層体12と、積層体12の両端部に配置される外部電極30を含む。外部電極30は、後述するように、第1の外部電極30aおよび第2の外部電極30bを有する。
積層体12は、積層された複数の誘電体層14と複数の内部電極層16とを有する。さらに、積層体12は、高さ方向xに相対する第1の主面12aおよび第2の主面12bと、高さ方向xに直交する幅方向yに相対する第1の側面12cおよび第2の側面12dと、高さ方向xおよび幅方向yに直交する長さ方向zに相対する第1の端面12eおよび第2の端面12fとを有する。この積層体12には、角部および稜線部に丸みがつけられている。なお、角部とは、積層体の隣接する3面が交わる部分のことであり、稜線部とは、積層体の隣接する2面が交わる部分のことである。また、第1の主面12aおよび第2の主面12b、第1の側面12cおよび第2の側面12d、ならびに第1の端面12eおよび第2の端面12fの一部または全部に凹凸などが形成されていてもよい。
積層体12は、単数もしくは複数枚の誘電体層14cとそれらの上に配置される複数枚の内部電極層16から構成される有効部18を有する。内部電極層16は、第1の端面12eに引き出される第1の内部電極層16aと第2の端面12fに引き出される第2の内部電極層16bを有し、有効部18では、複数枚の第1の内部電極層16aおよび第2の内部電極16bが誘電体層14cを介して対向している。
積層体12は、第1の主面12a側に位置し、第1の主面12aと第1の主面12a側の内層部18の最表面とその最表面の一直線上との間に位置する複数の誘電体層14aから形成される第1の主面側外層部20aを有する。
同様に、積層体12は、第2の主面12b側に位置し、第2の主面12bと第2の主面12b側の内層部18の最表面とその最表面の一直線上との間に位置する複数の誘電体層14bから形成される第2の主面側外層部20bを有する。
積層体12は、第1の側面12c側に位置し、第1の側面12cと第1の側面12c側の内層部18の最表面との間に位置する複数の誘電体層14cから形成される第1の側面側外層部22aを有する。
同様に、積層体12は、第2の側面12d側に位置し、第2の側面12dと第2の側面12d側の内層部18の最表面との間に位置する複数の誘電体層14cから形成される第2の側面側外層部22bを有する。
積層体12は、第1の端面12e側に位置し、第1の端面12eと第1の端面12e側の内層部18の最表面との間に位置する複数の誘電体層14cから形成される第1の端面側外層部24aを有する。
同様に、積層体12は、第2の端面12f側に位置し、第2の端面12fと第2の端面12f側の内層部18の最表面との間に位置する複数の誘電体層14cから形成される第2の端面側外層部24bを有する。
第1の主面側外層部20aは、積層体12の第1の主面12a側に位置し、第1の主面12aと最も第1の主面12aに近い内部電極層16との間に位置する複数枚の誘電体層14aの集合体である。
第2の主面側外層部20bは、積層体12の第2の主面12b側に位置し、第2の主面12bと最も第2の主面12bに近い内部電極層16との間に位置する複数枚の誘電体層14bの集合体である。
積層体12の寸法は、特に限定されないが、長さ方向zの寸法が0.2mm以上10mmm以下、幅方向yの寸法が0.1mm以上10mm以下、高さ方向xの寸法が0.1mm以上5mm以下であることが好ましい。
誘電体層14は、たとえば、セラミック材料として、誘電体材料により形成することができる。このような誘電体材料としては、たとえば、BaTiO3、CaTiO3、SrTiO3、またはCaZrO3などの成分を含む誘電体セラミックを用いることができる。上記の誘電体材料を主成分として含む場合、所望する積層体12の特性に応じて、たとえば、Mn化合物、Fe化合物、Cr化合物、Co化合物、Ni化合物などの主成分よりも含有量の少ない副成分を添加したものを用いてもよい。
焼成後の誘電体層14の厚みは、0.5μm以上10μm以下であることが好ましい。
第1の主面側外層部20aおよび第2の主面側外層部20bの内部には、ガラス層15が配置される。以下、より詳細に説明する。
第1の主面側外層部20aには、誘電体層14a上に配置され有効部18と対向するように配置されるガラス層15aを有する。また、第2の主面側外層部20bには、誘電体層14b上に配置され有効部18と対向するように配置されるガラス層15bを有する。そのため、実装基板に実装された積層セラミックコンデンサ10において、温度変化が生じ、実装基板と積層体12のそれぞれの熱膨張係数の差によって、積層体12に応力がかかり積層体12自体にクラックが生じてしまった場合であっても、応力をガラス層15a,15bで吸収することが可能となり、有効部18に含まれる内部電極層16にまでクラックが伸展することを抑制することができる。その結果、ショート不良を抑制することができる。
ガラス層15a,15bは、第1の主面12aの一部、第2の主面12bの一部、第1の側面12cの一部および第2の側面12dの一部に配置される第1の外部電極30aの先端および第2の外部電極30bの先端を、平面視でオーバーラップするように配置される。そのため、この積層セラミックコンデンサ10が実装される実装基板の熱収縮や実装基板の曲げ時に加わる応力が集中しやすい外部電極30の先端からのクラックに対しても、確実にガラス層15a,15bへ逃がすことができる。その結果、ショート不良を抑制することができる。
ガラス層15a,15bは、有効部18側から第1の端面側外層部24aおよび第2の端面側外層部24bの第1の端面12eおよび第2の端面12fを結ぶ長さ方向zの寸法の50%以下となるように、積層体12の内部に配置されることが好ましい。また、ガラス層15a,15bの長さ方向zの長さは、有効部18の長さ方向zの長さと同じ長さ以上の長さで、積層体12の内部に配置されている。言い換えると、ガラス層15a,15bは、積層体12の第1の端面12eおよび第2の端面12fには露出しないように配置されている。これにより、仮にクラックが発生し、クラックが発生した部分から水分が浸入してしまったとしても、クラックだけでなく水分においてもガラス層15a,15b内に留めておくことが可能となる。従って、有効部18の内部への水分の浸入経路となりやすい積層体12と外部電極30との界面に水分が到達してしまうことを抑制することができる。その結果、積層セラミックコンデンサ10の耐湿信頼性を維持することが可能となる。
ここで、ガラス層15の有効部18側からの第1の端面側外層部24aおよび第2の端面側外層部24bの第1の端面12eおよび第2の端面12fを結ぶ長さ方向zの寸法に対する割合の算出は、以下に記載の方法により行われる。
まず、試料である積層セラミックコンデンサ10において、積層体12の側面に対して平行な面方向に沿って積層体12の幅方向yの寸法wの1/2w寸法となる位置まで積層セラミックコンデンサのLT面が露出するように断面研磨を行う。
次に、第1の端面側外層部24aにおいて、第1の端面12eに露出していない側の第2の内部電極層16bの最も第1の主面12a側に位置する第1の端面12e側の先端の点と、第1の端面12eに露出していない側の第2の内部電極層16bの積層体12の高さ方向xの寸法tの1/2t地点に位置する第1の端面12e側の先端の点と、第1の端面12eに露出していない側の第2の内部電極層16bの最も第2の主面12b側に位置する第1の端面12e側の先端の点を取り、その中線を延長方向にとり、図2に示すように、基準線A1を引く。
次に、第1の端面12eに露出している第1の内部電極層16aの最も第1の主面12a側に位置する点と、第1の端面12eに露出している第1の内部電極層16aの積層体12の高さ方向xの寸法tの1/2t地点に位置する点と、第1の端面12eに露出している第1の内部電極層16aの最も第2の主面12b側に位置する点とを取り、その中線を延長方向にとり、図2に示すように、基準線A2を引く。
そして、基準線A1と基準線A2との間の第1の端面12eおよび第2の端面12fを結ぶ方向の距離を距離L1とする。
同様に、第2の端面側外層部24bにおいて、第2の端面12fに露出していない側の第1の内部電極層16aの最も第1の主面12a側に位置する第2の端面12f側の先端の点と、第2の端面12fに露出していない側の第1の内部電極層16aの積層体12の高さ方向xの寸法tの1/2t地点に位置する第2の端面12f側の先端の点と、第2の端面12fに露出していない側の第1の内部電極層16aの最も第2の主面12b側に位置する第2の端面12f側の先端の点を取り、その中線を延長方向にとり、図2に示すように、基準線A3を引く。
次に、第2の端面12fに露出している第2の内部電極層16bの最も第1の主面12a側に位置する点と、第2の端面12fに露出している第2の内部電極層16bの積層体12の高さ方向xの寸法tの1/2t地点に位置する点と、第2の端面12fに露出している第2の内部電極層16bの最も第2の主面12b側に位置する点とを取り、図2に示すように、その中線を延長方向にとり、基準線A4を引く。
そして、基準線A3と基準線A4との間の第1の端面12eおよび第2の端面12fを結ぶ方向の距離を距離L2とする。
そして、上述した方法により測定された距離L1と距離L2の平均値であるLを、第1の端面側外層部24aの距離、第2の端面側外層部24bのそれぞれの距離と規定する。
次に、図2に示すように、第1の主面側外層部20aに位置するガラス層15aにおいて、基準線A1から第1の端面12e側にはみ出したガラス層15aの端部までの距離B1と、基準線A3から第2の端面12f側にはみ出したガラス層15aの端部までの距離B2を測定する。
同様に、図2に示すように、第2の主面側外層部20bに位置するガラス層15bにおいて、基準線A1から第1の端面12e側にはみ出したガラス層15bの端部までの距離B3と、基準線A3から第2の端面12f側にはみ出したガラス層15bの端部までの距離B4を測定する。
そして、距離B1、B2、B3およびB4の平均値であるBを、有効部18からはみ出したガラス層15の長さと規定する。
そして、上述したように規定されたLおよびBを用いて、ガラス層15の有効部18側からの第1の端面側外層部24aおよび第2の端面側外層部24bの第1の端面12eおよび第2の端面12fを結ぶ長さ方向zの寸法に対する割合としてB/Lを算出し、その割合を、ガラス層15の有効部18側からの第1の端面側外層部24aおよび第2の端面側外層部24bの第1の端面12eおよび第2の端面12fを結ぶ長さ方向zの寸法に対する長さ割合と定義し、算出する。
ガラス層15a,15bは、第1の側面側外層部22aおよび第2の側面側外層部22bにおいても、有効部18側から第1の側面側外層部22aおよび第2の側面側外層部22bの第1の側面12cおよび第2の側面12dを結ぶ幅方向yの寸法の50%を超えないように積層体12の内部に配置されている。また、ガラス層15a,15bの幅方向yの長さは、有効部18の幅方向yの長さと同じ長さ以上の長さで、積層体12の内部に配置されている。言い換えると、ガラス層15a,15bは、積層体12の第1の側面12cおよび第2の側面12dには露出しないように配置されている。これにより、仮にクラックが発生し、クラックが発生した部分から水分が浸入してしまったとしても、クラックだけでなく水分においてもガラス層15a,15b内ないに留めておくことが可能となる。従って、有効部18の内部への水分の浸入経路となりやすい積層体12と外部電極30との界面に水分が到達してしまうことを抑制することができる。その結果、積層セラミックコンデンサ10の耐湿信頼性を維持することが可能となる。
ガラス層15の第1の主面12aおよび第2の主面12bを結ぶ高さ方向xの厚みは、0.2μm以上13μm以下であることが好ましい。ガラス層15の厚みの範囲が、0.2μm以上13μm以下であると、ガラス層15の方へクラックが誘導されることとなり、内部電極層16へのクラックの伸展を確実に防ぐことができる。その結果、積層体12の内部におけるショート不良を抑制することが可能となり、積層セラミックコンデンサ10の耐湿信頼性を維持することが可能となる。
一方、ガラス層15の厚みが0.2μmより小さくなると、応力(クラック)を吸収する効果が低下して、クラックが有効部18である内部電極層16まで到達してしまう場合がある。また、ガラス層15の厚みが13μmより大きくなると、誘電体層14間の密着力が低下して、構造欠陥が発生しやすくなる場合がある。
ガラス層15a,15bの厚みの測定は、以下に記載する方法により行う。
すなわち、まず、積層セラミックコンデンサ10において、積層体12の側面に対して平行な面方向に沿って積層体12の幅方向yの寸法wの1/2w寸法となる位置まで積層セラミックコンデンサ10のLT面が露出するように断面研磨を行う。次に、研磨断面における第1の主面側外層部20a側のガラス層15aの中央部において、走査型電子顕微鏡を用いてSEM像を撮影する。この時の撮影の範囲は、20μm×15μmであり、倍率は6000倍とする。この範囲におさまるガラス層15aの長さ方向zの寸法の等間隔で5点となるように区切り、その5点の位置のガラス層15aの厚みを測定する。さらに、同様にして研磨断面における第2の主面側外層部20b側のガラス層15bの中央部において、走査型電子顕微鏡を用いてSEM像を撮影する。この時の撮影の範囲は、20μm×15μmであり、倍率は6000倍とする。この範囲におさまるガラス層15bの長さ方向zの寸法の等間隔で5点となるように区切り、その5点の位置のガラス層15bの厚みを測定する。ここで、第1の主面側外層部20a側のガラス層15aの5点および第2の主面側外層部20b側のガラス層15bの5点の合計10点の平均値を算出し、その値を、第1の主面側外層部20aおよび第2の主面側外層部20bのガラス層15の厚みとする。
ガラス層15のビッカース硬度は、誘電体層14のビッカース硬度よりも低いことが好ましい。これにより、上述した有効部18内に配置される内部電極層16にまでクラックが伸展することを完全に抑制することができる。その結果、積層体12の内部におけるショート不良を抑制することが可能となり、積層セラミックコンデンサ10の耐湿信頼性を維持することが可能となる。
ガラス層15のビッカース硬度は、誘電体層14のビッカース硬度である8GPaより低いことが好ましい。これにより、本発明の効果をより顕著なものとすることができる。
ガラス層15のビッカース硬度は、以下に記載する方法により行う。
すなわち、ガラス層15のビッカース硬度は、まず、積層セラミックコンデンサ10において、積層体12の側面に対して平行な面方向に沿って積層体12の幅方向yの寸法wの1/2w寸法となる位置まで積層セラミックコンデンサ10のLT面が露出するように断面研磨を行う。次に、研磨断面における第1の主面側外層部20a側のガラス層15aの中央部において、微小硬度計を用いて、ビッカース圧子をガラス層15aに押し当て、第1の主面側外層部20a側のガラス層15aのビッカース硬度を測定する。次に、研磨断面における第2の主面側外層部20b側のガラス層15bの中央部において、微小硬度計を用いて、ビッカース圧子をガラス層15bに押し当て、第2の主面側外層部20b側のガラス層15bのビッカース硬度を測定する。ここで、第1の主面側外層部20a側のガラス層15aのビッカース硬度と、第2の主面側外層部20b側のガラス層15bのビッカース硬度の平均値を算出し、その値を、積層セラミックコンデンサ10のガラス層15のビッカース硬度とする。
一方、誘電体層14のビッカース硬度は、以下に記載する方法により行う。
すなわち、誘電体層14のビッカース硬度は、まず、積層セラミックコンデンサ10において、積層体12の側面に対して平行な面方向に沿って積層体12の幅方向yの寸法wの1/2w寸法となる位置まで積層セラミックコンデンサ10のLT面が露出するように断面研磨を行う。次に、研磨断面における第1の主面側外層部20a側の中央部において、微小硬度計を用いて、ビッカース圧子を誘電体層14aに押し当て、第1の主面側外層部20a側の誘電体層14aのビッカース硬度を測定する。次に、研磨断面における第2の主面側外層部20b側の中央部において、微小硬度計を用いて、ビッカース圧子を誘電体層14bに押し当て、第2の主面側外層部20b側の誘電体層14bのビッカース硬度を測定する。ここで、第1の主面側外層部20a側の誘電体層14aのビッカース硬度と、第2の主面側外層部20b側の誘電体層14bのビッカース硬度の平均値を算出し、その値を、積層セラミックコンデンサ10の誘電体層14のビッカース硬度とする。
ガラス層15に用いられるガラスとしては、ホウケイ酸ガラス、アルカリケイ酸塩ガラス、アルカリ土類ケイ酸塩ガラス等の任意のガラスを用いることができる。その中でも、ガラス中のイオン充填率が低い、アルカリ金属を含むガラスであることが好ましい。これにより、ガラスの強度を低下させることができて、クラックを逃しやすい効果を得ることができる。
積層体12は、複数の内部電極層16として、たとえば略矩形状の複数の第1の内部電極層16aおよび複数の第2の内部電極層16bを有する。複数の第1の内部電極層16aおよび複数の第2の内部電極層16bは、積層体12の高さ方向xに沿って誘電体層14を挟んで等間隔に交互に配置されるように埋設されている。
第1の内部電極層16aは、第2の内部電極層16bと対向する第1の対向電極部26aと、第1の内部電極層16aの一端側に位置し、第1の対向電極部26aから積層体12の第1の端面12eまでの第1の引出電極部28aとを有する。第1の引出電極部28aは、その端部が第1の端面12eに引き出され、露出している。
第1の内部電極層16aの第1の対向電極部26aの形状は、特に限定されないが平面視矩形状であることが好ましい。もっとも、平面視コーナー部を丸められていたり、コーナー部を平面視斜めに形成したりしてよい(テーパー状)。また、どちらかに向かうにつれて傾斜がついている平面視テーパー状であってもよい。
第1の内部電極層16aの第1の引出電極部28aの形状は、特に限定されないが平面視矩形状であることが好ましい。もっとも、平面視コーナー部を丸められていたり、コーナー部を平面視斜めに形成したりしてよい(テーパー状)。また、どちらかに向かうにつれて傾斜がついている平面視テーパー状であってもよい。
第1の内部電極層16aの第1の対向電極部26aの幅と、第1の内部電極層16aの第1の引出電極部28aの幅は、同じ幅で形成されていてもよく、どちらか一方の幅が狭く形成されていてもよい。
第2の内部電極層16bは、第1の内部電極層16aと対向する第2の対向電極部26bと、第2の内部電極層16bの一端側に位置し、第2の対向電極部26bから積層体12の第2の端面12fまでの第2の引出電極部28bを有する。第2の引出電極部28bは、その端部が第2の端面12fに引き出され、露出している。
第2の内部電極層16bの第2の対向電極部26bの形状は、特に限定されないが平面視矩形状であることが好ましい。もっとも、平面視コーナー部を丸められていたり、コーナー部を平面視斜めに形成したりしてよい(テーパー状)。また、どちらかに向かうにつれて傾斜がついている平面視テーパー状であってもよい。
第2の内部電極層16bの第2の引出電極部28bの形状は、特に限定されないが平面視矩形状であることが好ましい。もっとも、平面視コーナー部を丸められていたり、コーナー部を平面視斜めに形成したりしてよい(テーパー状)。また、どちらかに向かうにつれて傾斜がついている平面視テーパー状であってもよい。
第2の内部電極層16bの第2の対向電極層26bの幅と、第2の内部電極層16bの第2の引出電極部28bの幅は、同じ幅で形成されていてもよく、どちらか一方の幅が狭く形成されていてもよい。
第1の内部電極層16aおよび第2の内部電極層16bは、たとえば、Ni、Cu、Ag、Pd、Auなどの金属や、Ag-Pd合金等の、それらの金属の少なくとも一種を含む合金などの適宜の導電材料により構成することができる。
内部電極層16、すなわち第1の内部電極層16aおよび第2の内部電極層16bのそれぞれの厚みは、0.2μm以上2.0μm以下であることが好ましい。
また、第1の内部電極層16aおよび第2の内部電極層16bの枚数は、合わせて15枚以上200枚以下であることが好ましい。
積層体12の第1の端面12e側および第2の端面12f側には、図1ないし図3に示されるように、外部電極30が配置される。
外部電極30は、金属成分およびガラス成分を含む下地電極層32と、下地電極層32の表面に形成されるめっき層34とを含む。
外部電極30は、第1の外部電極30aおよび第2の外部電極30bを有する。
第1の外部電極30aは、第1の内部電極層16aに接続され、第1の端面12eの表面に配置されている。また、第1の外部電極30aは、第1の端面12eから延伸して第1の主面12aの一部および第2の主面12bの一部、ならびに第1の側面12cの一部および第2の側面12dの一部にも配置される。この場合、第1の外部電極30aは、第1の内部電極層16aの第1の引出電極部28aと電気的に接続される。
第2の外部電極30bは、第2の内部電極層16bに接続され、第2の端面12fの表面に配置されている。また、第2の外部電極30bは、第2の端面12fから延伸して第1の主面12aの一部および第2の主面12bの一部、ならびに第1の側面12cの一部および第2の側面12dの一部にも配置される。この場合、第2の外部電極30bは、第2の内部電極層16bの第2の引出電極部28bと電気的に接続される。
積層体12内においては、第1の内部電極層16aの第1の対向電極部26aと第2の内部電極層16bの第2の対向電極部26bとが誘電体層14cを介して対向することにより、静電容量が形成されている。そのため、第1の内部電極層16aが接続された第1の外部電極30aと第2の内部電極層16bが接続された第2の外部電極30bとの間に、静電容量を得ることができ、コンデンサの特性が発現する。
なお、図1に示す積層体12は、図4に示されるように、第1の内部電極層16aおよび第2の内部電極層16bに加えて、第1の端面12eおよび第2の端面12fのどちらにも引き出されない浮き内部電極層16cが設けられており、浮き内部電極層16cによって、対向電極部26cが複数に分割された構造としてもよい。たとえば、図4(a)に示される2連、図4(b)に示される3連、図4(c)に示されるような4連構造であり、4連以上の構造でもよいことは言うまでもない。このように、対向電極部26cを複数個に分割した構造とすることによって、対向する内部電極層16a、16b、16c間において複数のコンデンサ成分が形成され、これらのコンデンサ成分が直列に接続された構成となる。そのため、それぞれのコンデンサ成分に印加される電圧が低くなり、積層セラミックコンデンサ10の高耐圧化を図ることができる。
下地電極層32は、焼付け層および薄膜層等から選ばれる少なくとも1つを含む。
以下、下地電極層32を上記の焼付け層および薄膜層とした場合の各構成について説明する。
下地電極層32は、第1の下地電極層32aおよび第2の下地電極層32bを有する。
第1の下地電極層32aは、第1の内部電極層16aに接続され、第1の端面12eの表面に配置されている。また、第1の下地電極層32aは、第1の端面12eから延伸して第1の主面12aの一部および第2の主面12bの一部、ならびに第1の側面12cの一部および第2の側面12dの一部にも配置される。この場合、第1の下地電極層32aは、第1の内部電極層16aの第1の引出電極部28aと電気的に接続される。
第2の下地電極層32bは、第2の内部電極層16bに接続され、第2の端面12fの表面に配置されている。また、第2の下地電極層32bは、第2の端面12fから延伸して第1の主面12aの一部および第2の主面12bの一部、ならびに第1の側面12cの一部および第2の側面12dの一部にも配置される。この場合、第2の下地電極層32bは、第2の内部電極層16bの第2の引出電極部28bと電気的に接続される。
(焼付け層の場合)
焼付け層は、ガラス成分と金属成分とを含む。焼付け層のガラス成分は、B、Si、Ba、Mg、Al、Li等から選ばれる少なくとも1つを含む。焼付け層の金属成分としては、たとえば、Cu、Ni、Ag、Pd、Ag-Pd合金、Au等から選ばれる少なくとも1つを含む。焼付け層は、ガラス成分および金属成分を含む導電性ペーストを積層体12に塗布して焼付けたものである。内部電極層16および誘電体層14を有する積層チップと積層チップに塗布した導電性ペーストとを同時焼成したものでもよく、内部電極層16および誘電体層14を有する積層チップを焼成して積層体12を得た後に積層体12に導電性ペーストを塗布して焼き付けたものでもよい。なお、焼付け層を内部電極層16および誘電体層14を有する積層チップと積層チップに塗布した導電性ペーストとを同時に焼成する場合には、焼付け層は、ガラス成分の代わりに誘電体材料を添加したものを焼き付けて形成することが好ましい。焼付け層は、複数層であってもよい。
第1の端面12eに位置する第1の下地電極層32aの高さ方向xの中央部における第1の端面12eおよび第2の端面12fを結ぶ長さ方向zの厚みは、たとえば、3μm以上160μm以下程度であることが好ましい。
第2の端面12fに位置する第2の下地電極層32bの高さ方向xの中央部における第1の端面12eおよび第2の端面12fを結ぶ長さ方向zの厚みは、たとえば、3μm以上160μm以下程度であることが好ましい。
また、第1の主面12aおよび第2の主面12bの一部に位置する第1の下地電極層32aの第1の端面12eおよび第2の端面12fを結ぶ長さ方向zの中央部における第1の主面12aおよび第2の主面12bを結ぶ高さ方向xの厚みは、たとえば、3μm以上40μm以下程度であることが好ましい。
また、第1の主面12aおよび第2の主面12bの一部に位置する第2の下地電極層32bの第1の端面12eおよび第2の端面12fを結ぶ長さ方向zの中央部における第1の主面12aおよび第2の主面12bを結ぶ高さ方向xの厚みは、たとえば、3μm以上40μm以下程度であることが好ましい。
また、第1の側面12cおよび第2の側面12dの一部に位置する第1の下地電極層32aの第1の端面12eおよび第2の端面12fを結ぶ長さ方向zの中央部における第1の側面12cおよび第2の側面12dを結ぶ幅方向yの厚みは、たとえば、3μm以上40μm以下程度であることが好ましい。
また、第1の側面12cおよび第2の側面12dの一部に位置する第2の下地電極層32bの第1の端面12eおよび第2の端面12fを結ぶ長さ方向zの中央部における第1の側面12cおよび第2の側面12dを結ぶ幅方向yの厚みは、たとえば、3μm以上40μm以下程度であることが好ましい。
(薄膜層の場合)
下地電極層32を薄膜層で形成する場合、薄膜層は、スパッタ法または蒸着法等の薄膜形成法により形成され、金属粒子が堆積されて形成される。
めっき層34は、第1のめっき層34aおよび第2のめっき層34bを有する。
第1のめっき層34aおよび第2のめっき層34bは、複数層によって形成されていてもよい。
第1のめっき層34aは、第1の下地電極層32aを覆うように配置されている。
第2のめっき層34bは、第2の下地電極層32bを覆うように配置されている。
めっき層34は、たとえば、Cu、Ni、Sn、Ag、Pd、Ag-Pd合金、Au等から選ばれる少なくとも1つを含む。
めっき層34は、複数層により形成されていてもよい。好ましくは、下層めっき層と上層めっき層の2層構造である。下層めっき層はNiめっき層により形成され、上層めっき層は、Snめっき層により形成されるのが好ましい。Niめっき層は、積層セラミックコンデンサ10を実装する際に、下地電極層32が半田によって浸食されることを防止することができ、Snめっき層は、積層セラミックコンデンサ10を実装する際の半田の濡れ性を向上させ、積層セラミックコンデンサ10を実装基板に容易に実装させることができる。
めっき層34一層あたりの厚みは、1μm以上15μm以下であることが好ましい。
なお、下地電極層32を設けずにめっき層だけで外部電極30を形成してもよい。
以下、下地電極層32を設けずにめっき層を設ける構造について説明する。
第1の外部電極30aおよび第2の外部電極30bのそれぞれは、下地電極層32を設けずに、めっき層が積層体12の表面に直接形成されていてもよい。すなわち、積層セラミックコンデンサ10は、第1の内部電極層16aと第2の内部電極層16bに直接電気的に接続されるめっき層を含む構造であってもよい。このような場合、前処理として積層体12の表面に触媒を配設した後で、めっき層が形成されてもよい。
なお、下地電極層32を設けずに積層体12上に直接めっき層を形成する場合は、下地電極層32の厚みを削減した分を低背化、すなわち薄型化または、積層体12の厚み、すなわち有効部18の厚みに転化できるため、薄型チップの設計自由度を向上させることができる。
めっき層は、積層体12の表面に形成される下層めっき電極と、下層めっき電極の表面に形成される上層めっき電極とを含むことが好ましい。
下層めっき電極および上層めっき電極はそれぞれ、たとえば、Cu、Ni、Sn、Pb、Au、Ag、Pd、Bi又はZnなどから選ばれる少なくとも1種の金属または当該金属を含む合金を含むことが好ましい。
下層めっき電極は、半田バリア性能を有するNiを用いて形成されることが好ましく、上層めっき電極は、半田濡れ性が良好なSnやAuを用いて形成されることが好ましい。
また、たとえば、第1の内部電極層16aおよび第2の内部電極層16bがNiを用いて形成される場合、下地めっき電極は、Niと接合性のよいCuを用いて形成されることが好ましい。なお、上層めっき電極は必要に応じて形成されればよく、第1の外部電極30aおよび第2の外部電極30bはそれぞれ、下層めっき電極のみで構成されてもよい。
めっき層は、上層めっき電極を最外層としてもよいし、上層めっき電極の表面にさらに他のめっき電極を経営してもよい。
めっきの厚みは、1μm以上15μm以下であることが好ましい。
めっき層は、ガラスを含まないことが好ましい。めっき層の単位体積あたりの金属割合は、99体積%以上であることが好ましい。
積層体12、第1の外部電極30aおよび第2の外部電極30bを含む積層セラミックコンデンサ10の長さ方向zの寸法をL寸法とし、積層体12、第1の外部電極30aおよび第2の外部電極30bを含む積層セラミックコンデンサ10の高さ方向xの寸法をT寸法とし、積層体12、第1の外部電極30aおよび第2の外部電極30bを含む積層セラミックコンデンサ10の幅方向yの寸法をW寸法とする。
積層セラミックコンデンサ10の寸法は、長さ方向zのL寸法が0.2mm以上10.0mm以下、幅方向yのW寸法が0.1mm以上5.0mm以下、高さ方向xのT寸法が0.05mm以上5.0mm以下である。また、積層セラミックコンデンサ10の寸法は、マイクロスコープにより測定することができる。
図1に示す積層セラミックコンデンサ10は、第1の主面側外層部20aおよび第2の主面側外層部20bには、誘電体層14上に配置され有効部18と対向するように配置されるガラス層15を有し、ガラス層15は、第1の主面12aの一部、第2の主面12bの一部、第1の側面12cの一部、および第2の側面12dの一部に配置される第1の外部電極30aの先端および第2の外部電極30bの先端と、平面視でオーバーラップするように配置され、かつ、有効部18側から第1の端面12eおよび第2の端面12fにおいて露出しないように配置されているので、有効部18へのクラックの伸展を抑制しうる。その結果、積層セラミックコンデンサ10の耐湿信頼性を向上させることができる。
2.積層セラミックコンデンサの製造方法
次に、積層セラミックコンデンサの製造方法について説明する。
まず、誘電体層用の誘電体シートおよび内部電極層用の導電性ペーストが準備される。誘電体シートおよび内部電極層用の導電性ペーストは、バインダおよび溶剤を含む。バインダおよび溶剤は、公知のものであってよい。
そして、誘電体シート上に、内部電極層用の導電性ペーストが、たとえば、スクリーン印刷やグラビア印刷などにより所定のパターンで印刷される。これにより、第1の内部電極層のパターンが形成された誘電体シート、および第2の内部電極層のパターンが形成された誘電体シートが準備される。
また、誘電体シート上に、ガラスペーストが、たとえば、スクリーン印刷やグラビア印刷などにより所定のパターンで印刷される。これにより、ガラス層のパターンが形成された誘電体シートが準備される。ガラス層の厚みは、印刷版の厚みを変更することにより、厚みをコントロールすることができる。また、ガラス層の硬度は、ガラス組成比を変更することでコントロールすることができる。さらに、誘電体シートに関しては、内部電極層のパターンが印刷されていない外層用の誘電体シートも準備される。
続いて、内部電極層のパターンが印刷されていない外層用の誘電体シートが所定枚数積層されることにより、第2の主面側の第2の主面側外層部となる部分が形成される。ここで、第2の主面側外層部となる部分を形成する際において、ガラス層を設けたい任意の箇所に、ガラス層のパターンが形成された誘電体シートを積層することによって、第2の主面側外層部中にガラス層を形成することができる。そして、第2の主面側外層部となる部分の上に第1の内部電極層のパターンが印刷された誘電体シート、および第2の内部電極層のパターンが印刷された誘電体シートを本発明の構造となるように順次積層されることにより、有効部となる部分が形成される。この有効部となる部分の上に、内部電極層のパターンが印刷されてない外層用の誘電体シートが所定枚数積層されることにより、第1の主面側の第1の主面側外層部となる部分が形成される。ここで、第1の主面側外層部となる部分を形成する際において、ガラス層を設けたい任意の箇所に、ガラス層のパターンが形成された誘電体シートを積層することによって、第1の主面側外層部中にガラス層を形成することができる。これにより、ガラス層を有する積層シートが作製される。
次に、積層シートが静水圧プレスなどの手段により積層方向にプレスされることにより、積層ブロックが作製される。
そして、積層ブロックを所定のサイズにカットされることにより、積層チップが切り出される。このとき、バレル研磨などにより積層チップの角部および稜線部に丸みをつけてもよい。
次に、積層チップが焼成されることにより、積層体12が作製される。焼成温度は、誘電体である誘電体層14や内部電極層16の材料にもよるが、900℃以上1400℃以下であることが好ましい。
次に、積層体の両端面に下地電極層となる導電性ペーストが塗布される。本実施の形態においては、下地電極層は、焼付け層である。ガラス成分と金属とを含む導電性ペーストが、たとえば、ディッピングなどの方法により、積層体に塗布される。その後、焼き付け処理が行われ、下地電極層が形成される。このときの焼き付け処理の温度は、700℃以上900℃以下であることが好ましい。
なお、下地電極層を薄膜層で形成する場合は、スパッタ法または蒸着法の薄膜形成法により下地電極層を形成することができる。薄膜層で形成された下地電極層は金属粒子が堆積された1μm以下の層とする。
続いて、めっき層が形成される。なお、めっき層は、下地電極層の表面に形成されてもよく、積層体上に直接形成されてもよい。本実施の形態においては、めっき層は、下地電極層の表面に形成される。より詳細には、下地電極層上に、Niめっき層およびSnめっき層が形成される。Niめっき層およびSnめっき層は、たとえば、バレルめっき法により、順次形成される。
一方、下地電極層を設けずに積層体の内部電極層の露出部にめっき層を設けてもよい。その場合は、以下の方法で形成することができる。
すなわち、積層体の第1の端面および第2の端面にめっき処理を施し、内部電極層の露出部上に下層めっき電極を形成する。めっき処理を行うにあたっては、電解めっき、無電解めっきのどちらを採用してもよい。ただし、無電解めっきはめっき析出速度を向上させるために、触媒などによる前処理が必要となり、工程が複雑化するというデメリットがある。したがって、通常は、電解めっきを採用することが好ましい。また、必要に応じて、下層めっき電極の表面に形成される上層めっき電極を同様に形成してもよい。
上述のようにして、本実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサ10が製造される。
3.実験例1
上述した製造方法にしたがって、積層セラミックコンデンサを作製し、積層体内へのクラックの有無の確認、および耐湿信頼性試験により評価を行った。積層体内へのクラックの有無による評価は、積層体の内部方向へのクラックの有無の確認、および有効部へのクラックの有無の確認により行った。
(a)実施例の試料の仕様
実施例として、以下の仕様の積層セラミックコンデンサを準備した。準備された実施例1ないし実施例8の試料は、表1に示すように、ガラス層の長さ方向zの長さをそれぞれ変化させたものである。より詳細には、ガラス層の有効部側からの第1の端面側外層部および第2の端面側外層部の第1の端面および第2の端面を結ぶ長さ方向zの寸法に対する長さの割合を変化させた。
・積層セラミックコンデンサの寸法(設計値):L×W×T=1.0mm×0.5mm×0.5mm

・誘電体層の仕様
・誘電体層の主成分の材料:BaTiO3
・誘電体層の層厚み:1.5μm
・誘電体層のビッカース硬度:8.0GPa

・ガラス層の仕様
・ガラス層のガラスの種類:Na2O-SiO2系ガラスであって、40Na2O-60SiO2とした。
・ガラス層の厚み:5μm
・ガラス層を設ける範囲:表1を参照
・ガラス層のビッカース硬度:7.7GPa

・内部電極層の仕様
・内部電極層の材料:Ni

・外部電極層の仕様
下地電極層の仕様
・下地電極層:導電性金属(Cu)とガラス成分を含む焼付け層
・第1の端面および第2の端面に位置する焼付け層の高さ方向xの中央部における長さ方向zの厚み:30μm
・第1の主面および第2の主面に位置する焼付け層の長さ方向zの中央部における第1の主面および第2の主面を結ぶ高さ方向xの厚み(e寸中央部部分の下地電極層の厚み):10μm
・第1の側面および第2の側面に位置する焼付け層の長さ方向zの中央部における第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向yの厚み(e寸中央部部分の下地電極層の厚み):10μm

下層めっき層の仕様
・下層めっき層:Niめっき層
・第1の端面および第2の端面に位置する下層めっき層の高さ方向xの中央部における長さ方向zの厚み:3μm
・第1の主面および第2の主面に位置する下層めっき層の長さ方向zの中央部における第1の主面および第2の主面を結ぶ高さ方向xの厚み(e寸中央部部分の下地電極層の厚み):3μm
・第1の側面および第2の側面に位置する下層めっき層の長さ方向zの中央部における第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向yの厚み(e寸中央部部分の下地電極層の厚み):3μm

上層めっき層の仕様
・上層めっき層:Snめっき層
・第1の端面および第2の端面に位置する上層めっき層の高さ方向xの中央部における長さ方向zの厚み:3μm
・第1の主面および第2の主面に位置する上層めっき層の長さ方向zの中央部における第1の主面および第2の主面を結ぶ高さ方向xの厚み(e寸中央部部分の下地電極層の厚み):4μm
・第1の側面および第2の側面に位置する上層めっき層の長さ方向zの中央部における第1の側面および第2の側面を結ぶ幅方向yの厚み(e寸中央部部分の下地電極層の厚み):4μm
(b)比較例の試料の仕様
比較例として、ガラス層を有さない積層セラミックコンデンサを準備した。比較例では、ガラス層を設けない以外は、実施例と同じ仕様とした。
(c)測定および試験方法
(ガラス層の有効部側からの第1の端面側外層部および第2の端面側外層部の第1の端面および第2の端面を結ぶ長さ方向zの寸法に対する割合の算出方法)
まず、各実施例および比較例の試料である積層セラミックコンデンサにおいて、積層体の側面に対して平行な面方向に沿って積層体の幅方向yの寸法wの1/2w寸法となる位置まで積層セラミックコンデンサのLT面が露出するように断面研磨を行った。
次に、第1の端面側外層部において、第1の端面に露出していない側の第2の内部電極層の最も第1の主面側に位置する第1の端面側の先端の点と、第1の端面に露出していない側の第2の内部電極層の積層体の高さ方向xの寸法tの1/2t地点に位置する第1の端面側の先端の点と、第1の端面に露出していない側の第2の内部電極層の最も第2の主面側に位置する第1の端面側の先端の点を取り、その中線を延長方向にとり、基準線A1を引いた。
次に、第1の端面に露出している第1の内部電極層の最も第1の主面側に位置する点と、第1の端面に露出している第1の内部電極層の積層体の高さ方向xの寸法tの1/2t地点に位置する点と、第1の端面に露出している第1の内部電極層の最も第2の主面側に位置する点とを取り、その中線を延長方向にとり、基準線A2を引いた。
ここで、基準線A1と基準線A2との間の第1の端面および第2の端面を結ぶ方向の距離を距離L1とした。
同様に、第2の端面側外層部において、第2の端面に露出していない側の第1の内部電極層の最も第1の主面側に位置する第2の端面側の先端の点と、第2の端面に露出していない側の第1の内部電極層の積層体の高さ方向xの寸法tの1/2t地点に位置する第2の端面側の先端の点と、第2の端面に露出していない側の第1の内部電極層の最も第2の主面側に位置する第2の端面側の先端の点を取り、その中線を延長方向にとり、基準線A3を引いた。
次に、第2の端面に露出している第2の内部電極層の最も第1の主面側に位置する点と、第2の端面に露出している第2の内部電極層の積層体の高さ方向xの寸法tの1/2t地点に位置する点と、第2の端面に露出している第2の内部電極層の最も第2の主面側に位置する点とを取り、その中線を延長方向にとり、基準線A4を引いた。
ここで、基準線A3と基準線A4との間の第1の端面および第2の端面を結ぶ方向の距離を距離L2とした。
そして、上述した方法により測定された距離L1と距離L2の平均値であるLを、第1の端面側外層部の距離、第2の端面側外層部のそれぞれの距離と規定した。
次に、第1の主面側外層部に位置するガラス層において、基準線A1から第1の端面側にはみ出したガラス層の端部までの距離B1と、基準線A3から第2の端面側にはみ出したガラス層の端部までの距離B2を測定した。
同様に、第2の主面側外層部に位置するガラス層において、基準線A1から第1の端面側にはみ出したガラス層の端部までの距離B3と、基準線A3から第2の端面側にはみ出したガラス層の端部までの距離B4を測定した。
そして、距離B1、B2、B3およびB4の平均値であるBを、有効部からはみ出したガラス層の長さと規定した。
そして、上述したように規定されたLおよびBを用いて、ガラス層の有効部側からの第1の端面側外層部および第2の端面側外層部の第1の端面および第2の端面を結ぶ長さ方向zの寸法に対する割合としてB/Lを算出し、その割合を、ガラス層の有効部側からの第1の端面側外層部および第2の端面側外層部の第1の端面および第2の端面を結ぶ長さ方向zの寸法に対する長さ割合と定義し、算出した。
(積層体へのクラックの有無の確認方法)
積層体へのクラックの有無の確認方法は、以下に記載する方法により行った。
すなわち、まず、各実施例および比較例の試料である積層セラミックコンデンサを、半田ペーストを用いて1.6mmの厚さの実装基板に実装した。
その後、積層セラミックコンデンサの実装されていない実装基板の裏面から径1mmの押し棒にて実装基板を曲げ、機械的ストレスをかけた。この時の保持時間は60秒とし、曲げ量は8mmとした。なお、本試験では、通常の条件よりも厳しい条件とした。基板曲げを行った後、実装基板から試料である積層セラミックコンデンサを外し、断面研磨を行い、クラックの有無を観察した。断面研磨は、積層セラミックコンデンサの積層体の側面に対して平行な面方向に沿って積層体の幅方向yの寸法wの1/2w寸法となる位置まで積層セラミックコンデンサのLT面が露出するように研磨を行った。観察倍率は、100倍とした。第1の主面および第2の主面上に位置する外部電極の先端付近を起点として、積層体の内部方向に伸展するクラックが認められた場合は、積層体へのクラック有りと判定した。
(有効部へのクラックの有無の確認方法)
有効部へのクラックの確認は、上記の積層体へのクラックの有無の確認方法と同様にすすめ、有効部まで伸展するクラックが認められた場合は、有効部へのクラック有りと判定した。
(耐湿信頼性試験の方法)
耐湿信頼性試験は、以下に記載する方法により行った。
すなわち、まず、各実施例および比較例の試料である積層セラミックコンデンサを、半田を用いてガラスエポキシ基板に実装した。その後、各試料を、85℃、相対湿度85%RHの高温高湿槽内にて、6.3V、1000時間の条件で耐湿加速試験を行い、絶縁抵抗値を測定した。この際、絶縁抵抗値(IR値)が107Ω未満のものを不良と判定した。
(d)結果
表1は、実施例1ないし実施例8の各試料に対するB/L、積層体へのクラックの有無、有効部へのクラックの有無、および耐湿信頼性試験の試験結果を示す。
Figure 2022123936000002
表1によれば、実施例1ないし実施例8の試料では、ガラス層は、第1の主面の一部、第2の主面の一部、第1の側面の一部、および第2の側面の一部に配置される第1の外部電極の先端および第2の外部電極の先端と、平面視でオーバーラップするように配置されており、かつ積層体の第1の主面側外層部および第2の主面側外層部にガラス層を、有効部側から第1の端面および第2の端面において露出しないように設けているので、積層体へのクラックが生じたとしても、有効部へのクラックは確認されなかった。また、実施例1ないし実施例8では、耐湿信頼性試験の結果は、すべての実施例で、10個中5個以下の結果が得られた。
また、実施例1ないし実施例5の試料は、ガラス層の有効部側からの第1の端面側外層部および第2の端面側外層部の第1の端面および第2の端面を結ぶ長さ方向zの寸法に対する割合であるB/Lが、50%以下であるので耐湿信頼性試験の結果、10個中不良と判定された試料がなく、良好な結果が得られた。
一方、比較例の試料は、積層体の第1の主面側外層部および第2の主面側外層部にガラス層を設けていないので、有効部へのクラックが10個中6個生じ、有効部へのクラックが抑制しえず、かつ、耐湿信頼性試験の結果、10個中6個の不良が生じた。
以上の結果から、ガラス層は、第1の主面の一部、第2の主面の一部、第1の側面の一部、および第2の側面の一部に配置される第1の外部電極の先端および第2の外部電極の先端と、平面視でオーバーラップするように配置されており、かつ、有効部側から第1の端面および第2の端面において露出しないように配置されているので、有効部へのクラックの伸展を抑制しうることが明らかとなった。
また、ガラス層が、有効部側から第1の端面側外層部および第2の端面側外層部の第1の端面および第2の端面を結ぶ長さ方向zの寸法の50%以下となるように積層体の内部に配置されると、有効部へのクラックを抑制することができ、耐湿信頼性を備えた積層セラミックコンデンサを得ることができることが明らかとなった。すなわち、実施例1ないし実施例5の試料では、ガラス層が、有効部側から第1の端面側外層部および第2の端面側外層部の第1の端面および第2の端面を結ぶ長さ方向zの寸法の50%を超えて、積層体の第1の端部および第2の端部方向に延びて配置されず、積層体の第1の端面および第2の端面にガラス層が露出しないように配置されている。これにより、仮に、積層体にクラックが発生し、クラックが発生した部分から水分が浸入してしまったとしても、クラックだけでなく水分においてもガラス層内に留めておくことが可能となる。これにより、有効部内部への水分の浸入経路となりやすい積層体と外部電極との界面に水分を到達してしまうことを抑制しうることが示唆された。
4.実験例2
次に、上述した製造方法にしたがって、表1の実施例3の設計において、ガラス層の第1の主面および第2の主面を結ぶ高さ方向xの厚みを変化させた積層セラミックコンデンサを作製し、積層体内へのクラックの有無の確認、および耐湿信頼性試験により評価を行った。積層体内へのクラックの有無による評価は、積層体の内部方向へのクラックの有無の確認、および有効部へのクラックの有無の確認により行った。
(a)実験に用いた試料
表1の実施例3の設計において、ガラス層の第1の主面および第2の主面を結ぶ高さ方向xの厚みを変化させた試料である積層セラミックコンデンサは、表2に示すように、試料番号1ないし試料番号7の各試料を準備した。
(b)測定および試験方法
(ガラス層の厚みの測定方法)
ガラス層の厚みの測定は、記載する方法により行った。
すなわち、まず、試料番号1ないし試料番号7の試料である積層セラミックコンデンサにおいて、積層体の側面に対して平行な面方向に沿って積層体の幅方向yの寸法wの1/2w寸法となる位置まで積層セラミックコンデンサのLT面が露出するように断面研磨を行った。次に、断面研磨における第1の主面側外層部側のガラス層の中央部において、走査電子顕微鏡を用いてSEM像を撮影した。この時の撮影の範囲は、20μm×15μmとし、倍率は6000倍とした。この範囲におさまるガラス層の長さ方向zの寸法の等間隔で5点となるように区切り、その5点の位置のガラス層の厚みを測定した。さらに、同様にして研磨断面における第2の主面側外層部側のガラス層の中央部において、走査型電子顕微鏡を用いてSEM像を撮影した。この時の撮影の範囲は、20μm×15μmとし、倍率は6000倍とした。この範囲におさまるガラス層の長さ方向zの寸法の等間隔で5点となるように区切り、その5点の位置のガラス層の厚みを測定した。ここで、第1の主面側外層部側のガラス層の5点および第2の主面側外層部側のガラス層の5点の合計10点の平均値を算出し、その値を、第1の主面側外層部および第2の主面側外層部のガラス層の厚みとした。
積層体へのクラックの有無の確認方法、および有効部へのクラック有無の確認方法は、実験例1と同様の方法により行った。
(c)結果
表2は、実験例1の実施例3の設計において、ガラス層の第1の主面および第2の主面を結ぶ高さ方向の厚みを変化させた試料番号1ないし試料番号7の各試料に対するガラス層の厚み、積層体へのクラックの有無、有効部へのクラックの有無、および耐湿信頼性試験の試験結果を示す。
Figure 2022123936000003
表2によれば、試料番号2ないし試料番号6の試料では、ガラス層の厚みが0.2μm以上13μm以下であるので、積層体へのクラックが生じたとしても、有効部へのクラックは確認されず、かつ、耐湿信頼性試験の結果も、10個中不良と判定された試料がなく、良好な結果が得られた。
一方、試料番号1の試料では、ガラス層の厚みが0.1μmであるので、応力(クラック)を吸収する効果が低下して、有効部へのクラックが10個中1個生じ、耐湿信頼性の結果についても、10個中1個であるが不良と判定された。従って、試料番号1の試料では、クラックが有効部である内部電極層まで到達してしまう場合があることが確認された。また、試料番号7では、ガラス層の厚みが15μmであるので、有効部へのクラックは確認されなかったが、耐湿信頼性試験の結果、10個中1個不良と判定され、誘電体層間の密着力が低下して、構造欠陥が発生しやすくなる場合があることが確認された。
以上の結果から、ガラス層の第1の主面および第2の主面を結ぶ高さ方向xの厚みは、0.2μm以上13μm以下の範囲であれば、ガラス層へのクラックが誘導されることとなり、内部電極層へのクラックの伸展を確実に抑制しうることが明らかとなった。その結果、ショート不良を抑制することが可能となり、積層セラミックコンデンサの耐湿信頼性を維持しうることが示唆された。
5.実験例3
次に、上述した製造方法にしたがって、表1の実施例3の設計で、かつガラス層の厚みを2μmとして試料番号3の試料において、ガラス層のビッカース硬度と誘電体層のビッカース硬度を変化させた積層セラミックコンデンサを作製し、積層体内へのクラックの有無の確認により評価を行った。積層体内へのクラックの有無による評価は、積層体の内部方向へのクラックの有無の確認、および有効部へのクラックの有無の確認により行った。
(a)実験に用いた試料
表1の実施例3の設計で、かつガラス層の厚みを2μmとして試料番号3の試料において、ガラス層のビッカース硬度と誘電体層のビッカース硬度を変化させた試料である積層セラミックコンデンサは、表3に示すように、試料番号8ないし試料番号12の各試料を準備した。
試料番号8の試料のガラスの種類は、Na2O-SiO2系ガラスであって、43Na2O-57SiO2ガラスとした。
試料番号9の試料のガラスの種類は、Na2O-SiO2系ガラスであって、40Na2O-60SiO2ガラスとした。
試料番号10の試料のガラスの種類は、Na2O-SiO2系ガラスであって、40Na2O-60SiO2ガラスとした。
試料番号11の試料のガラスの種類は、Na2O-SiO2系ガラスであって、37Na2O-63SiO2ガラスとした。
試料番号12の試料のガラスの種類は、Na2O-SiO2系ガラスであって、34Na2O-66SiO2ガラスとした。
(b)測定および試験方法
(ガラス層のビッカース硬度の測定方法)
ガラス層のビッカース硬度は、以下に記載する方法により行った。
すなわち、ガラス層のビッカース硬度は、まず、積層セラミックコンデンサにおいて、積層体の側面に対して平行な面方向に沿って積層体の幅方向yの寸法wの1/2w寸法となる位置まで積層セラミックコンデンサのLT面が露出するように断面研磨を行った。次に、研磨断面における第1の主面側外層部側のガラス層の中央部において、微小硬度計を用いて、ビッカース圧子をガラス層に押し当て、第1の主面側外層部側のガラス層のビッカース硬度を測定した。次に、研磨断面における第2の主面側外層部側のガラス層の中央部において、微小硬度計を用いて、ビッカース圧子をガラス層に押し当て、第2の主面側外層部側のガラス層のビッカース硬度を測定した。ここで、第1の主面側外層部側のガラス層のビッカース硬度と、第2の主面側外層部側のガラス層のビッカース硬度の平均値を算出し、その値を、積層セラミックコンデンサのガラス層のビッカース硬度とした。
(誘電体層のビッカース硬度の測定方法)
誘電体層のビッカース硬度は、以下に記載する方法により行った。
すなわち、誘電体層のビッカース硬度は、まず、積層セラミックコンデンサにおいて、積層体の側面に対して平行な面方向に沿って積層体の幅方向yの寸法wの1/2w寸法となる位置まで積層セラミックコンデンサのLT面が露出するように断面研磨を行った。次に、研磨断面における第1の主面側外層部側の中央部において、微小硬度計を用いて、ビッカース圧子を誘電体層に押し当て、第1の主面側外層部側の誘電体層のビッカース硬度を測定した。次に、研磨断面における第2の主面側外層部側の中央部において、微小硬度計を用いて、ビッカース圧子を誘電体層に押し当て、第2の主面側外層部側の誘電体層のビッカース硬度を測定した。ここで、第1の主面側外層部側の誘電体層のビッカース硬度と、第2の主面側外層部側の誘電体層のビッカース硬度の平均値を算出し、その値を、積層セラミックコンデンサの誘電体層のビッカース硬度とした。
積層体へのクラックの有無の確認方法、および有効部へのクラック有無の確認方法は、実験例1と同様の方法により行った。
(c)結果
表3は、表1の実施例3の設計で、かつガラス層の厚みを2μmとして試料番号3の試料において、ガラス層のビッカース硬度と誘電体層のビッカース硬度を変化させた試料番号8ないし試料番号12の各試料に対するガラス層の厚み、積層体へのクラックの有無、有効部へのクラックの有無の試験結果を示す。
Figure 2022123936000004
表3によれば、試料番号8および試料番号9では、ガラス層のビッカース硬度が誘電体層のビッカース硬度よりも低いことから、積層体へのクラックが生じたとしても、有効部へのクラックは確認されなかった。
また、試料番号8および試料番号9では、ガラス層のビッカース硬度が、誘電体層のビッカース硬度である8GPaより低いことから、有効部へのクラックが抑制しうることが確認された。
一方、試料番号10ないし試料番号12の試料では、ガラス層のビッカース硬度が、誘電体層のビッカース硬度以上であることから、いずれの試料も10個中4個以下であるが、有効部へのクラックが生じることが確認された。
また、試料番号10ないし試料番号12の試料では、ガラス層のビッカース硬度が、誘電体層のビッカース硬度である8GPa以上の硬度であるので、有効部へのクラックが生ずることが確認された。
以上の結果から、ガラス層のビッカース硬度が、誘電体層のビッカース硬度よりも低い場合、有効部となる内部電極層へのクラックの伸展を確実に抑制しうることが明らかとなった。その結果、ショート不良を抑制することが可能となり、積層セラミックコンデンサの耐湿信頼性を維持しうることが示唆された。
なお、以上のように、本発明の実施の形態は、前記記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。
すなわち、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなく、以上説明した実施の形態に対し、機序、形状、材質、数量、位置又は配置等に関して、様々の変更を加えることができるものであり、それらは、本発明に含まれるものである。
10 積層セラミックコンデンサ
12 積層体
12a 第1の主面
12b 第2の主面
12c 第1の側面
12d 第2の側面
12e 第1の端面
12f 第2の端面
14、14a、14b、14c 誘電体層
15、15a、15b ガラス層
16 内部電極層
16a 第1の内部電極層
16b 第2の内部電極層
18 有効部
20a 第1の主面側外層部
20b 第2の主面側外層部
22a 第1の側面側外層部
22b 第2の側面側外層部
24a 第1の端面側外層部
24b 第2の端面側外層部
26a 第1の対向電極部
26b 第2の対向電極部
28a 第1の引出電極部
28b 第2の引出電極部
30 外部電極
30a 第1の外部電極
30b 第2の外部電極
32 下地電極層
32a 第1の下地電極層
32b 第2の下地電極層
34 めっき層
34a 第1のめっき層
34b 第2のめっき層
x 高さ方向
y 幅方向
z 長さ方向

Claims (5)

  1. 積層された複数の誘電体層と、前記誘電体層上に積層された複数の内部電極層とを有し、高さ方向に相対する第1の主面および第2の主面と、高さ方向に直交する幅方向に相対する第1の側面および第2の側面と、前記高さ方向および前記幅方向に直交する長さ方向に相対する第1の端面および第2の端面と、を含む積層体と、
    前記複数の誘電体層上に配置され、前記第1の端面に露出する第1の内部電極層と、
    前記複数の誘電体層上に配置され、前記第2の端面に露出する第2の内部電極層と、
    前記第1の内部電極層に接続され、前記第1の端面上および前記第1の主面の一部、前記第2の主面の一部、前記第1の側面の一部、前記第2の側面の一部に配置される第1の外部電極と、
    前記第2の内部電極層に接続され、前記第2の端面上および前記第1の主面の一部、前記第2の主面の一部、前記第1の側面の一部、前記第2の側面の一部に配置される第2の外部電極と、
    を有する積層セラミックコンデンサにおいて、
    前記積層体は、
    前記複数の内部電極層が対向する有効部と、
    前記第1の主面側に位置し、前記第1の主面と前記第1の主面側の前記有効部の最表面と、該最表面の延長線上との間に位置する前記複数の誘電体層から形成される第1の主面側外層部と、
    前記第2の主面側に位置し、前記第2の主面と前記第2の主面側の前記有効部の最表面と、該最表面の延長線上との間に位置する前記複数の誘電体層から形成される第2の主面側外層部と、
    前記第1の端面側に位置し、前記第1の端面と前記第1の端面側の前記有効部の最表面との間に位置する前記複数の誘電体層から形成される第1の端面側外層部と、
    前記第2の端面側に位置し、前記第2の端面と前記第2の端面側の前記有効部の最表面との間に位置する前記複数の誘電体層から形成される第2の端面側外層部と、
    を有し、
    前記第1の主面側外層部および前記第2の主面側外層部には、誘電体層上に配置され、前記有効部と対向するように配置されるガラス層を有し、
    前記ガラス層は、前記第1の主面の一部、前記第2の主面の一部、前記第1の側面の一部、および前記第2の側面の一部に配置される前記第1の外部電極の先端および第2の外部電極の先端と、平面視でオーバーラップするように配置され、
    前記ガラス層は、前記有効部側から前記第1の端面および前記第2の端面において露出しないように配置されている、積層セラミックコンデンサ。
  2. 前記ガラス層は、前記有効部側から前記第1の端面側外層部および前記第2の端面側外層部の前記第1の端面および前記第2の端面を結ぶ長さ方向の寸法の50%以下となるように前記積層体内に配置される、請求項1に記載の積層セラミックコンデンサ。
  3. 前記ガラス層の前記第1の主面および前記第2の主面を結ぶ前記高さ方向の厚みは、0.2μm以上13μm以下である、請求項1または請求項2に記載の積層セラミックコンデンサ。
  4. 前記ガラス層のビッカース硬度は、前記誘電体層のビッカース硬度よりも低い、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の積層セラミックコンデンサ。
  5. 前記ガラス層のビッカース硬度は、8GPa以下である、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の積層セラミックコンデンサ。
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