JP5089097B2 - 非水電解質二次電池及びその充放電方法 - Google Patents

非水電解質二次電池及びその充放電方法 Download PDF

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Description

本発明は、コバルト酸リチウムを正極活物質として含む非水電解質二次電池に関するものである。
近年、金属リチウムまたはリチウムイオンを吸蔵・放出し得る合金、もしくは炭素材料などを負極活物質とし、化学式:LiMO(Mは遷移金属)で表されるリチウム遷移金属複合酸化物を正極材料とする非水電解質二次電池が、高エネルギー密度を有する電池として注目されている。
上記リチウム遷移金属複合酸化物の例としては、コバルト酸リチウム(LiCoO)が代表的なものとして挙げられ、既に非水電解質二次電池の正極活物質として実用化されている。コバルト酸リチウムなどのリチウム遷移金属複合酸化物を正極活物質として用い、黒鉛などの炭素材料を負極活物質として用いた非水電解質二次電池においては、一般に、充電終止電圧を4.1〜4.2Vとしている。この場合、正極活物質は、その理論容量に対して50〜60%しか利用されていない。従って、充電終止電圧をより高くすれば、正極の容量(利用率)を向上させることができ、容量及びエネルギー密度を高めることができる。
しかしながら、電池の充電終止電圧を高めると、LiCoOの構造劣化及び正極表面における電解液の分解等が生じ易くなる。特に、充電状態において高温下に保存した場合、正極と電解液との反応により生じるガスに起因する電池厚みの増加や、反応生成物による抵抗の増加、または正極材料の崩壊などにより、充放電特性の劣化が生じるという問題があった。
上記問題を解決するため、特許文献1においては、正極活物質としてZr及びMgを含むコバルト酸リチウムを主剤に用い、電解液にスルホニル基を有する化合物を添加することにより、充電保存特性が改善できることを提案している。なお、正極活物質としてコバルト酸リチウム、負極活物質として黒鉛材料を用い、4.3Vまで充電した電池において、負極の作動電位は0.1V(vs.Li/Li)であるため、正極の電位は4.4V(vs.Li/Li)まで上昇していると考えられる。
特許文献2においては、2−ビニルピリジンを非水電解液中に含有する非水電解液電池が開示されているが、電池電圧が4.2Vまでの充電であり、4.3V以上での充電はなされていない。
特開2005−285630号公報 特開2000−149989号公報
本発明の目的は、コバルト酸リチウムを正極活物質として含み、正極の電位が4.4〜4.5V(vs.Li/Li)に達するまで充電される非水電解質二次電池において、充電保存特性に優れた非水電解質二次電池を提供することにある。
本発明は、正極活物質を含む正極と、金属リチウム以外の負極活物質を含む負極と、非水電解質とを備える非水電解質二次電池において、正極活物質の主剤としてコバルト酸リチウムを含み、2−ビニルピリジンが前記非水電解質中に0.1〜0.5重量%含有されており、正極の電位が4.4〜4.5V(vs.Li/Li)に達するまで充電した際の正極に対する負極の充電容量比が1.0〜1.2となるように正極活物質及び負極活物質が含まれていることを特徴としている。
コバルト酸リチウムを正極活物質として含む非水電解質二次電池において、正極の電位を4.4V(vs.Li/Li)以上に高めて充電し、充電状態で保存すると、電池の厚み増加や容量の低下が生じる。この原因として、充電により酸化状態が高くなった正極活物質中のコバルトの触媒的作用で、電解液の分解が生じ、ガス発生による膨れや、反応生成物による抵抗増加が生じるものと考えられる。
本発明に従い、2−ビニルピリジンを非水電解質中に含有させることにより、複2−ビニルピリジンが正極活物質表面で分解し、正極活物質表面に被膜が形成され、これによって正極と非水電解質の副反応が抑制され、充電保存特性が改善されるものと考えられる。
本発明において、2−ビニルピリジンは、非水電解質中に0.1〜0.5重量%含有されていることが好ましい。含有量が少なすぎると、正極活物質表面に形成される被膜が、正極活物質表面を十分に覆うことができないため、電池膨れや容量劣化を十分に抑制できない場合がある。また、含有量が多すぎると、正極活物質表面上に形成される被膜が厚くなりすぎ、電池性能に悪影響を及ぼす場合がある。
また、本発明においては、非水電解質中に、ビニレンカーボネートが含有されていることが好ましい。ビニレンカーボネートの含有量としては、非水電解質中に0.5〜5重量%含有されていることが好ましい。ビニレンカーボネートを含有させることにより、ビニレンカーボネートが分解して、負極活物質表面上に被膜を形成し、これによって充電状態での高温保存時における負極活物質と非水電解質との反応を抑制することができる。特に、負極活物質として黒鉛材料を用いる場合に、ビニレンカーボネートを含有させることが好ましい。ビニレンカーボネートの含有量が0.5重量%未満であると、負極活物質と非水電解質との反応の抑制が十分になされない場合がある。また、ビニレンカーボネートの含有量が5重量%を超えると、負極表面での被膜が厚くなりすぎ、電池性能に悪影響を及ぼす場合がある。
本発明の非水電解質二次電池は、正極の電位が4.4〜4.5V(vs.Li/Li)に達するまで充電される。この場合、電池の設計基準となる充電電圧において、正極と負極の対向する部分での充電容量比(負極充電容量/正極充電容量)は、1.0〜1.2の範囲内に設定される。さらに好ましくは、1.05〜1.15の範囲内に設定される。充電容量比が小さくなりすぎると、正極の反応が場所によって不均一になった場合に、正極から放出されるリチウムの量が設計値より多くなり、対向する負極表面に金属リチウムが析出し、電池が劣化する可能性がある。また、充電容量比が大きくなりすぎると、電池内に占める負極の割合が増える一方で、正極の割合が減少し、電池の容量が低下する。従って、充電容量比が大きくなりすぎると、充放電容量の高い非水電解質二次電池を提供することができなくなる場合がある。
上述のように、黒鉛材料を負極として用いた場合の負極の作動電位は0.1V(vs.Li/Li)となる。従って、正極の電位が4.4〜4.5V(vs.Li/Li)となったときの電池電圧は4.3〜4.4Vとなる。後述する参考実験で示すように、充電終止電圧を従来の4.2Vとした場合、2−ビニルピリジンを含有させることにより、充電保存特性を改善することができるという本発明の効果は得られない。従って、このような本発明の効果は、従来より高い充電終止電圧を設定した場合に得られる効果である。
負極活物質として黒鉛材料を用いることにより、例えば、Liと合金化するSiやAlなどを負極活物質として用いた場合に比べ、負極の作動電位を低くすることができ、電池のエネルギー密度をより高めることができる。このことから、負極活物質としては黒鉛材料を用いることが好ましい。
本発明において、コバルト酸リチウムは、正極活物質の主剤として含有されており、正極活物質として51重量%以上含まれていることが好ましい。また、本発明におけるコバルト酸リチウムには、ジルコニウム(Zr)及びマグネシウム(Mg)が含まれていることが好ましい。含まれるZrの量は、0.01モル%以上2.0モル%以下の範囲であることが好ましい。含有量が少なすぎると、電解液の酸化分解を抑制する効果が十分に得られない場合があり、一方含有量が多すぎると、正極の放電特性に悪影響を及ぼすおそれがある。また、Zrは、化合物粒子の形態でコバルト酸リチウムの表面に付着していることが好ましい。Zrが、コバルト酸リチウムの表面に付着していることにより、コバルト酸リチウムの結晶構造の安定化に寄与するのではなく、充放電時のコバルト酸リチウムの表面でのリチウムイオン及び電子の授受を容易にし、劣化反応である電解液の酸化分解を抑制できるものと考えられる。
また、Mgを同時に添加すると、Zrを含む化合物とコバルト酸リチウムの両方にMgが拡散するとともに、Zrを含む化合物とコバルト酸リチウムとが強固に焼結されることが確認されている。従って、Mgの添加により、Zrを含む化合物とコバルト酸リチウムの接合状態が強くなり、電解液の分解抑制の効果が大幅に向上するものと考えられる。Mgは0.1モル%以上2.0モル以下の範囲で含有することが好ましい。含有量が少なすぎると、Zrを含む化合物とコバルト酸リチウムの接合状態を強くする効果が現れず、一方含有量が多すぎると、正極の放電特性に悪影響を及ぼすおそれがある。
本発明において用いるコバルト酸リチウムは、化学式LiCo1−x−y−zZrMg(MはAl、Ti、及びSnから選ばれる少なくとも1つの元素、0≦a≦1.1、x>0、y>0、z≧0、0<x+y+z≦0.03を満たす。)で表されるものであることが好ましい。
本発明において、非水電解質に用いる溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどの環状カーボネートと、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネートなどの鎖状カーボネートとの混合溶媒が好ましく、本発明においては、鎖状カーボネートとしてジエチルカーボネートを含有することが特に好ましい。溶媒としてジエチルカーボネートを含有することにより、高い電位での充電状態及び高温下における電解液の酸化分解反応をより進行しにくくすることができる。また、一般に、環状カーボネートは、高い電位において分解を生じ易いので、負極活物質として黒鉛材料を用い、4.3V以上の高い電池電圧で充電する場合、溶媒中の環状カーボネートの割合は、10〜50体積%の範囲であることが好ましく、さらに好ましくは20〜30体積%の範囲である。負極活物質として黒鉛材料を用いる場合、環状カーボネートとしてはエチレンカーボネートを用いることが好ましい。しかしながら、エチレンカーボネートは、高い電位での分解を生じ易いので、高い電位における分解を抑制するためには、エチレンカーボネートの代わりに、より酸化分解しにくいプロピレンカーボネート及び/またはブチレンカーボネートを用いてもよい。
本発明において用いる非水電解質の溶質としては、LiPF、LiBF、LiCFSO、LiN(CFSO、LiN(CSO、LiN(CFSO)(CSO)、LiC(CFSO、LiC(CSO、LiAsF、LiClO、Li10Cl10、Li12Cl12など及びそれらの混合物が例示される。これらの中でも、LiPF(ヘキサフルオロリン酸リチウム)が好ましく用いられる。
本発明における負極活物質としては、黒鉛材料が好ましく用いられる。上記のビニレンカーボネートは、このような黒鉛材料の表面に良好な被膜を形成させることができる。
本発明によれば、コバルト酸リチウムを正極活物質として含み、正極の電位が4.4〜4.5V(vs.Li/Li)に達するまで充電される非水電解質二次電池において、充電保存特性を大幅に改善することができる。
以下、本発明を実施例に基づき更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例により何ら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することが可能なものである。
以下に記載した方法により非水電解質二次電池を作製し、その充電保存特性を評価した。
(実施例1)
[正極活物質の作製]
LiCOと、Coと、ZrOと、MgOとを、Li:Co:Zr:Mgのモル比が1:0.993:0.002:0.005となるようにして石川式らいかい乳鉢にて混合した後、空気雰囲気中にて850℃で20時間熱処理し、その後に粉砕することにより、平均粒子径が約7.2μmの正極活物質を得た。BET比表面積は0.38m/gであった。
[正極の作製]
分散媒としてのN−メチル−2−ピロリドンに、結着剤としてポリフッ化ビニリデンを溶解させ、さらに正極活物質と、導電剤としての炭素とを、活物質と導電剤と結着剤の重量比が90:5:5の比率になるようにして加えた後に混練して、正極スラリーを作製した。作製したスラリーを集電体としてのアルミニウム箔状に塗布した後、乾燥し、その後圧延ローラーを用いて圧延し、集電タブを取り付けることで、正極を作製した。
[負極の作製]
増粘剤であるカルボキシメチルセルロースを水に溶かした水溶液中に、負極活物質として人造黒鉛と、結着剤としてのスチレン−ブタジエンゴムとを、活物質と結着剤と増粘剤の重量比が95:3:2の比率になるようにして加えた後に混練して、負極スラリーを作製した。作製したスラリーを集電体としての銅箔上に塗布した後、乾燥し、その後圧延ローラーを用いて圧延し、集電タブを取り付けることで、負極を作製した。
[電解液の作製]
エチレンカーボネートと、エチルメチルカーボネートと、ジエチルカーボネートとを体積比2:5:3で混合した溶媒に対し、ヘキサフルオロリン酸リチウムをその濃度が1モル/リットルとなるよう溶解した。さらにビニレンカーボネート(VC)を電解液全量に対し2.0重量%、2−ビニルピリジン(2−VP)を電解液全量に対し0.3重量%添加し溶解させて、電解液を作製した。
[電池の作製]
このようにして得た正極及び負極を、セパレーターを介して対向するように巻き取って巻取り体を作製し、Ar雰囲気下のグローブボックス中にて、巻取り体を電解液とともにアルミニウムラミネートに封入することにより、設計容量が650mAh、電池規格サイズとして、厚み3.6mm×幅3.5cm×長さ6.2cmの非水電解質二次電池A1を得た。
ここで、使用した正極活物質及び負極活物質の量は、充電終止電圧を4.4Vとした場合の対向する部分における正極と負極の充電容量比(負極の充電容量/正極の充電容量)が、1.15となるようにしている。なお、この正極と負極の充電容量比は、以下の実施例及び比較例においても同様である。
[充電保存特性の評価]
作製した非水電解質二次電池を、650mAの定電流で、電圧が4.4Vに達するまで充電し、さらに、4.4Vの定電圧で電流値が32mAになるまで充電した後、650mAの定電流で、電圧が2.75Vに達するまで放電することにより、電池の保存前放電容量(mAh)を測定した。
次に当該電池を650mAの定電流で、電圧が4.4Vに達するまで充電し、さらに、4.4Vの定電圧で電流値が32mAになるまで充電し、1kHzの交流抵抗及び電池厚みを測定後、60℃に昇温した恒温槽中で5日間保存した。保存した電池を取り出し、室温で十分に冷却した後、1kHzの交流抵抗及び電池厚みを測定した。
冷却後の電池を、650mAの定電流で、電圧が2.75Vに達するまで放電することにより、保存後残存放電容量(mAh)を測定した。保存後残存放電容量を保存前放電容量で割ることにより容量残存率を得た。さらに、残存放電容量を測定した電池を保存前放電容量の測定法と同じ方法で充放電することにより、保存後復帰放電容量(mAh)を測定した。保存後復帰放電容量を保存前放電容量で割ることにより容量復帰率を得た。
(実施例2)
電解液の作製において、2−VPの添加量を電解液全体に対し0.5重量%としたこと以外は、実施例1と同様にして非水電解質二次電池A2を作製し、充電保存特性を評価した。
参考例3)
電解液の作製において、2−VPの添加量を電解液全量に対し1重量%としたこと以外は、実施例1と同様にして非水電解質二次電池A3を作製し、充電保存特性を評価した。
(比較例1)
電解液の作製において、VCを電解液全量に対し2.0重量%、ジビニルスルホン(VS)を電解液全量に対し0.3重量%添加し溶解させたこと以外は、実施例1と同様に非水電解質二次電池X1を作製し、充電保存特性を評価した。
(比較例2)
電解液の作製において、VCを電解液全量に対し2.0重量%添加し溶解させたこと以外は、実施例1と同様に非水電解質二次電池X2を作製し、充電保存特性を評価した。
上記のようにして作製した実施例1〜3の非水電解質二次電池A1〜A3及び比較例1、2の非水電解質二次電池X1、X2の充電保存特性の評価結果を表1に示す。
表1から明らかなように、本発明に係る実施例の電池A1〜A2は、VCのみを添加した電池X2と比較して、評価項目の全てにおいて優れた特性を示すことがわかる。また、スルホニル基を含む化合物を添加した電池X1では、無添加の電池X2と比較して電池膨れは増大しており、充電保存特性の改善効果が十分でない。これらの結果から、2−ビニルピリジンを電解液に添加した本発明に係る非水電解質二次電池は、優れた充電保存特性を示すことがわかる。
[参考実験]
(参考例1)
電池の作製において、正極活物質及び負極活物質の量を、充電終止電圧を4.2Vとしたときの対向する部分における正極と負極の充電容量比が1.15となるようにしたこと以外は、実施例1と同様にして非水電解質二次電池B1を得た。次に、充電保存特性の評価において、650mAの定電流で、電圧が4.2Vに達するまで充電し、さらに、4.2Vの定電圧で電流値が32mAになるまで充電した後、650mAの定電流で、電圧が2.75Vに達するまで放電することにより、電池の保存前放電容量(mAh)を測定した。
次に当該電池を650mAの定電流で、電圧が4.2Vに達するまで充電し、さらに、4.2Vの定電圧で電流値が32mAになるまで充電し、1kHzの交流抵抗及び電池厚みを測定後、60℃に昇温した恒温槽中で5日間保存した。保存した電池を取り出し、室温で十分に冷却した後1kHzの交流抵抗及び電池厚みを測定した。
冷却後の電池を、650mAの定電流で、電圧が2.75Vに達するまで放電することにより、保存後残存放電容量(mAh)を測定した。保存残存放電容量を保存前放電容量で割ることにより容量残存率を得た。さらに、残存放電容量を測定した電池を保存前放電容量の測定法と同じ方法で充放電することにより、保存後復帰放電容量(mAh)を測定した。保存後復帰放電容量を保存前放電容量で割ることにより容量復帰率を得た。
(参考例2)
電池の作製において、正極及び負極を、充電電圧を4.2Vとしたときの対向する部分における正極と負極の充電容量比が1.15となるようにしたこと以外は、比較例2と同様にして非水電解質二次電池Y1を得た。作製した非水電解質二次電池を、参考例1と同様の方法で、充電保存特性を評価した。
上記のようにして作製した参考例1及び2の非水電解質二次電池B1、Y1の充電保存特性の評価結果を表2に示す。
表2から明らかなにように、本発明に従う2−ビニルピリジンを添加した電池B1であっても、従来の充電電圧である4.2Vで充電した場合には、充電保存特性評価において容量残存率、及び容量復帰率が低下したことから、2−ビニルピリジンは、従来の充電電圧系では効果を発現しないことがわかる。これは、充電電圧を4.2Vとした電池では、正極電位が4.3V(vs.Li/Li)までしか上昇しないため、添加した化合物が初回充電時に正極表面で十分に分解せず、正極表面を被膜で被覆する効果が十分に得られないため、劣化が進行したものと考えられる。
以上のことから、2−ビニルピリジンを電解液に添加して得られる本発明の効果は、充電電圧が従来の4.2Vよりも高い電池においてのみ、発現することがわかる。

Claims (6)

  1. 正極活物質を含む正極と、金属リチウム以外の負極活物質を含む負極と、非水電解質とを備える非水電解質二次電池において、
    前記正極活物質の主剤としてコバルト酸リチウムを含み、2−ビニルピリジンが前記非水電解質中に0.1〜0.5重量%含有されており、前記正極の電位が4.4〜4.5V(vs.Li/Li)に達するまで充電した際の前記正極に対する前記負極の充電容量比が1.0〜1.2となるように前記正極活物質及び前記負極活物質が含まれていることを特徴とする非水電解質二次電池。
  2. 前記コバルト酸リチウムが、Zr及びMgを含むことを特徴とする請求項1に記載の非水電解質二次電池。
  3. 前記コバルト酸リチウムの表面に、Zr含有化合物が粒子の状態で付着していることを特徴とする請求項2に記載の非水電解質二次電池。
  4. 前記負極活物質が黒鉛材料であり、前記正極の電位が4.4〜4.5V(vs.Li/Li)となったときの電池電圧が4.3〜4.4Vであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池。
  5. 前記非水電解質中に、ビニレンカーボネートが0.5〜5重量%含有されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の非水電解質二次電池を充放電する方法であって、
    前記正極の電位が4.4〜4.5V(vs.Li/Li)に達するまで充電することを特徴とする非水電解質二次電池の充放電方法。
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