JP5085094B2 - 高炉鋳床の連続精錬方法 - Google Patents

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本発明は、溶銑を連続的に精錬する高炉鋳床の連続精錬方法に関する。
高炉で還元されて出銑された溶銑は、通常0.3〜0.5%程度の珪素[Si]の他に、4.3〜4.6%程度の炭素[C],0.09〜0.13%程度のりん[P]を含んでいる。この溶銑を精錬して所定の鋼とするには、炭素[C]やりん[P]を所定濃度まで低減する必要があるが精錬効率の観点から脱炭,脱りんに先立って珪素[Si]や硫黄[S]を極力低濃度(例えば、珪素[Si]0.25%)まで除去しておくことが望ましい。
また、脱硫は吸熱反応であるため、高炉からの出銑後の最も高温時期である溶銑流路内を流れる過程で脱硫処理することが最も望ましい。
従来から、高炉から出銑した溶銑に対して脱珪,脱硫等の処理を行う方法として、例えば、特許文献1〜4に示す方法がある。
特許文献1は、高炉の傾注樋にて溶銑と精錬剤とを強制的に攪拌し、溶銑中に精錬剤を巻き込ませることによって、溶銑の精錬を行う精錬方法である。
特許文献2は、高炉から出銑された溶銑に脱硫剤を添加することで脱硫処理を行う方法である。この脱硫処理を行う方法では、溶銑樋を流れる溶銑に脱硫剤を添加した後、脱硫剤を添加した溶銑を傾斜壁を介して急速流下(落下)させることで、脱硫を行っている。
特許文献3は、特許文献2と同様に、高炉から出銑された溶銑に脱硫剤を添加することで脱硫処理を行う方法である。この脱硫を行う方法では、高炉から出銑された溶銑が流れる溶銑樋を2分割にして、一方側(上流側)の溶銑樋を流れる溶銑に脱硫剤を添加した後、脱硫剤を添加した溶銑を他方側(下流側)の溶銑樋に落下させることによって、脱硫を行っている。なお、特許文献3における脱硫方法では、下流側の溶銑樋に溶銑を落下させた際に、当該溶銑に対して圧縮気体を吹き付けることで、未反応の脱硫剤を攪拌流の中心に吹き寄せることを行っている。
特許文献4は、高炉から出銑された溶銑に脱硫剤を添加して、棒状の耐火物を回転させることによって溶銑と脱硫剤とを強制的に攪拌し、溶銑中に脱硫剤を巻き込ませることによって、脱硫を行う精錬方法である。
特開昭63−105914号 特開平02−250912号 特公昭50−33010号 特開昭62−202011号
特許文献1や特許文献4に示すように、溶銑を攪拌することによって精錬剤(脱硫剤)を溶銑中に巻き込ませるという方法では、一部の精錬剤(脱硫剤)が溶銑中に巻き込まれずに流れていくことがあり、反応に関与しない精錬剤が多く、反応効率がよくない場合がある。特に、特許文献1に示すように、脱硫処理の際にスラグが生成され、当該スラグが溶銑を搬送する混銑車又は取鍋等に混入することとなり、次工程で除滓が必要であり、熱的にも時間的にもロスが生じる虞がある。
特許文献2や特許文献3に示すように、溶銑に脱硫剤を添加し、脱硫剤を添加した溶銑を落下させることで脱硫剤を溶銑中に巻き込ませるという方法では、溶銑に対する攪拌力が十分でない場合があり、反応効率がよくない場合があった。また、特許文献2及び特許
文献3では、溶銑をどの程度落下させるか等の条件が開示されておらず、実際に実施しても、十分な脱硫が得られないのが実情である。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、精錬剤を溶銑中に確実に巻き込ませることで、脱硫処理や脱珪処理等の精錬処理の効率を向上させることができる高炉鋳床の連続精錬方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は、次の手段を講じた。
即ち、本発明における課題解決のための技術的手段は、高炉鋳床の溶銑流路内を流れる溶銑に精錬剤を添加し、1基のインペラを溶銑に浸漬して回転させることにより溶銑と精錬剤とを混合することで溶銑を連続的に精錬する高炉鋳床の連続精錬方法において、前記溶銑流路内に溶銑を落下させるための段差を配置し、この段差の下流側に前記インペラを配置し、このインペラの下流側に前記精錬剤を添加する添加場所を定め、この添加場所の下流側に前記インペラで溶銑を攪拌した後に生成されたスラグを取り除く場所を定めており、
前記インペラの幅が式(1)を満たすように設定し、前記段差が式(2)〜式(4)を満たすように設定し、前記精錬剤を添加する添加場所が式(5)を満たすように設定し、前記スラグを取り除く場所が式(6)を満たすように設定したうえで、溶銑を精錬する点にある。
0.3≦d/D<1 ・・・(1)
0<L/D≦1.5 ・・・(2)
H/Z≧1 ・・・(3)
θ≧30 ・・・(4)
0<M/D≦0.8 ・・・(5)
1.2≦R/D≦5 ・・・(6)
ただし、
d:インペラの幅(m)
D:溶銑流路の最大幅(m)
L:段差からインペラまでの距離(m)
H:段差の高さ(m)
Z:溶銑の深さ(m)
θ:段差の勾配(deg)
M:インペラの回転軸中心から添加場所までの距離(m)
R:インペラの回転軸中心からスラグを取り除く場所までの距離(m)
発明者は、精錬剤を溶銑中に確実に巻き込ませることで、精錬処理の効率を向上させる方法について様々な角度から検証した。
具体的には、発明者は、溶銑をインペラによって攪拌するという点と溶銑を落下によって攪拌するという点とに着目し、インペラの幅,溶銑を落下させる段差の位置,段差の高
さ,段差の勾配(傾斜角度),精錬剤を添加する添加場所,インペラの回転軸の位置に対
するスラグの取り除く位置を変更して、脱硫処理又は脱珪処理を行う実験を行った。
実験の結果、インペラの幅が式(1)を満たし、段差が式(2)〜式(4)を満たし、精錬剤を添加する添加場所が式(5)を満たし、溶銑流路におけるスラグを取り除く位置が式(6)を満たすようにすれば、精錬剤を溶銑中に確実に巻き込ませることができ、精錬処理の効率が向上することを見出した。
本発明における課題解決のための他の技術的手段は、高炉鋳床の溶銑流路内を流れる溶銑に精錬剤を添加し、1基のインペラを溶銑に浸漬して回転させることにより溶銑と精錬剤とを混合することで溶銑を連続的に精錬する高炉鋳床の連続精錬方法において、
前記溶銑流路内に溶銑を落下させるための段差を配置し、この段差の下流側に前記インペラを配置し、このインペラの下流側に前記精錬剤を添加する添加場所を定め、この添加場所の下流側に前記インペラで溶銑を攪拌した後に生成されたスラグを取り除く場所を定めており、前記インペラの幅が式(1a)を満たすように設定し、前記段差が式(2a)〜式(4a)を満たすように設定し、前記精錬剤を添加する添加場所が式(5a)を満たすように設定し、前記スラグを取り除く場所が式(6a)を満たすように設定したうえで、溶銑を精錬する点にある。
0.55≦d/D<1 ・・・(1a)
0<L/D≦1.0 ・・・(2a)
H/Z≧2.2 ・・・(3a)
θ≧45 ・・・(4a)
0<M/D≦0.66 ・・・(5a)
1.2≦R/D≦4.4 ・・・(6a)
ただし、
d:インペラの幅(m)
D:溶銑流路の最大幅(m)
L:段差からインペラまでの距離(m)
H:段差の高さ(m)
Z:溶銑の深さ(m)
θ:段差の勾配(deg)
M:インペラの回転軸中心から添加場所までの距離(m)
R:インペラの回転軸中心からスラグを取り除く場所までの距離(m)
インペラの幅が式(1a)を満たし、段差が式(2a)〜式(4a)を満たし、精錬剤を添加する添加場所が式(5a)を満たし、溶銑流路におけるスラグを取り除く位置が式(6a)を満たすようにすれば、精錬剤を溶銑中に確実に巻き込ませることができ、精錬処理の効率が向上する。
本発明によれば、精錬剤を溶銑中に確実に巻き込ませることで、脱硫処理や脱珪処理等の精錬処理の効率を向上させることができる。
まず、本発明の高炉鋳床の連続精錬方法を適用する高炉鋳床設備の一例について説明する。ただし、本発明の高炉鋳床の連続精錬方法は、この設備のみに適用されるものではない。
図1、2に示すように、高炉の周りには高炉鋳床1が設けられており、この高炉鋳床1は高炉2から出銑された溶銑が流れる出銑樋4を有している。
出銑樋4は、高炉2から出銑した溶銑を、溶銑を入れる溶銑鍋や混銑車等に導く溶銑流路である。図1の左側から右側へ溶銑が流れる。ゆえに、図1の左側を上流、図1の右側を下流と呼ぶ。
出銑樋4の上流側には、第1排滓樋5が分岐形成されており、この第1排滓樋5の分岐点よりも下流側には溶銑上に浮かぶスラグ6が第1排滓樋5に流れるように案内する第1潜り堰7が設けられている。潜り堰とは、矩形状のものであって、下部が出銑樋4の底部から離れ、上部が溶銑から突出している堰のことで、溶銑上に浮かぶスラグを堰止め、溶銑自体を下側から通すものである。
第1潜り堰7の下流側には、出銑樋4の底部から上方に突出した段差部8が設けられている。この段差部8は、出銑樋4の上流側の底部4a(言い換えれば、第1潜り堰7に近接する底部)から略直角に立ち上がる垂直部8aと、この垂直部8aから下流側に向けて
水平に延びる水平部8bと、この水平部8bから出銑樋4の下流側の底部4b(後述するインペラ10が配置された側の底部)へ向けて傾斜する傾斜部8cとを有している。
段差部8の下流側には回転によって溶銑を攪拌するインペラ10が配置され、このインペラ10の下流側には精錬剤を添加する添加装置12が配置されている。
添加装置12の下流側には、インペラ10で攪拌した後に生成されたスラグを排滓する第2排滓樋13が分岐形成されている。第2排滓樋13の分岐点よりも出銑樋4の下流側には、インペラ10によって攪拌された後に生成されたスラグ14を第2排滓樋13に流れるように案内する第2潜り堰18が設けられている。なお、出銑樋4は、断面視で矩形状となっている。
図5に示すように、出銑樋4は、底部4aや底部4bを構成する底壁20と、この底壁20から立ち上がる側壁21とを有し、側壁21が底壁20の両端部から上方にいくにしたがって徐々に外側に移行するような断面台形状となっている。底壁20及び側壁21は、不定形の耐火物を流し込むことで形成されている。
インペラ10は回転自在に支持されており、当該インペラ10は耐火物などで構成されている。このインペラ10は、筒状又は棒状の回転軸15と、回転軸15の先端に設けられた複数の羽根16とを有している。各羽根16は回転軸15の先端から径外方向に突出した略矩形状のものである。
インペラ10の羽根16の枚数は4枚とされている。各羽根16はその枚数に対応して回転軸15に対し均等な角度(例えば、90deg)の間隔で回転軸15に取り付けられて
いる。
連続精錬方法では、溶銑の精錬処理を行う前に、溶銑流路(以下、出銑樋4ということがある)内に溶銑を落下させるための段差を配置した上で、この段差の下流側にインペラ10を配置することとしている。具体的には、出銑樋4に段差部8を設け、この段差部8の下流側にインペラ10を配置したことにある。
また、連続精錬方法では、溶銑の精錬処理を行う前に、インペラ10の下流側に精錬剤を添加する添加場所を定め、この添加場所の下流側にインペラ10で攪拌した後に発生したスラグ14を取り除く場所を定めている。具体的には、インペラ10の下流側に添加装置12を設け、この添加装置12の下流側に第2排滓樋13、第2潜り堰18を設けたことにある。
以下、インペラ10の幅、段差(段差部8)の位置、段差の高さ、段差の勾配(角度)、添加場所(添加装置12の位置)、スラグ14を取り除く場所(第2排滓樋13の位置)について、詳しく説明する。
インペラ10の幅が式(1)を満たすように、当該インペラの幅が設定されている。
0.3≦d/D<1 ・・・(1)
ただし、
d:インペラの幅(m)
D:溶銑流路の最大幅(m)
図3、4に示すように、インペラの幅dは、互いに対向しているそれぞれの羽根16の幅(回転軸15から突出している長さ)と回転軸15の直径とを加算したものである(d=d1+d2+d1)。
溶銑流路の最大幅Dは、出銑樋4に溶銑を流した際に、溶銑と出銑樋4(出銑樋4の側壁21)とが接触している接触部分における当該出銑樋4の最大幅である。言い換えれば、溶銑流路の最大幅Dは、出銑樋4に溶銑を通過させた際、出銑樋4内を流れる溶銑の最大幅である。図5に示すように、出銑樋4の形状が断面視で、台形状であるときには、出
銑樋4を流れる溶銑の湯面幅が溶銑流路の最大幅Dとなる。
なお、出銑樋4において、溶銑流路の最大幅Dを採用する場所は、インペラ10を浸漬した場所(攪拌場所)の近傍であることが好ましい。
段差が式(2)〜式(4)を満たすように、当該段差の位置、段差の高さ及び勾配(傾斜角度)が設定されている。
0<L/D≦1.5 ・・・(2)
H/Z≧1 ・・・(3)
θ≧30 ・・・(4)
ただし、
L:段差からインペラまでの距離(m)
H:段差の高さ(m)
Z:溶銑の深さ(m)
θ:段差の勾配(deg)
図3、4に示すように、段差からインペラまでの距離Lは、溶銑と段差部8の傾斜部8cとが接触している接触部分Tから羽根16を回転させたときの軌道Kまでの水平距離のことである。言い換えれば、段差からインペラまでの距離Lは、溶銑と段差部8の傾斜部8cとが接触している接触部分Tから羽根16の先端部までの水平距離である。
前記段差の高さHは、段差部8の高さのことで、詳しくは、段差部8よりも下流側の出銑樋4の底部4bから段差部8の水平部8bまでの距離である。前記溶銑の深さZは、段差部8より下流側における溶銑の深さを示したものである。溶銑の深さZは出銑毎に略同じである。式(4)におけるθは、溶銑流路の水平な底面に対する段差の勾配であって、詳しくは、出銑樋4の底部4bと段差部8の傾斜部8cとの成す狭角のことである。
精錬剤を添加する添加場所が式(5)を満たすように、当該添加場所は設定されている。
0<M/D≦0.8 ・・・(5)
ただし、
M:インペラの回転軸中心から添加場所までの距離(m)
前記添加場所とは添加装置12の位置のことで、詳しくは、添加装置12に設けた精錬剤を添加する筒状の剤投入ランス17の位置のことである。式(5)に示すMは、詳しくは、インペラ10の回転軸15の中心(軸芯)から剤投入ランス17の中心(軸芯)までの水平距離のことである。
インペラ10で攪拌した後に生成されたスラグ14を取り除く場所が式(6)を満たすように、当該スラグ14の取り除く場所が設定されている。
1.2≦R/D≦5 ・・・(6)
ただし、
R:インペラの回転軸中心からスラグを取り除く場所までの距離(m)
前記スラグ14を取り除く場所とは、第2排滓樋13の位置のことで、詳しくは、第2排滓樋13において下流側の側壁13a(側壁13aの上端)の位置のことである。式(6)に示すRは、インペラ10の回転軸15の中心から第2排滓樋13の下流側の側壁13a(側壁13aの上端)までの水平距離のことである。
高炉鋳床の連続精錬方法では、式(1)〜式(6)に基づいて、インペラ10の幅、段差、添加場所、スラグ14を取り除く場所を予め決めている。
高炉2から出銑した溶銑は、第1潜り堰7下を通過して段差部8に向けて下流側へ流れ、スラグ6は第1排滓樋5に流れる。そして、段差部8の水平部8b上を流れていた溶銑は、段差部8の傾斜部8cに到達し、傾斜部8cに沿ってさらに下流側に流れることとな
る。
傾斜部8cに到達した溶銑は傾斜部8cに沿って流れるが、このとき、当該溶銑は段差部8(水平部8b)から出銑樋4の底部4bに向けて落下することとなる。段差部8から落下した溶銑は、段差部8から落下したことで攪拌される。
段差部8から落下して攪拌された溶銑は、インペラ10に到達して当該インペラ10によって機械攪拌され、インペラ10よりもさらに下流側に流れることとなる。添加装置12付近に到達した溶銑には、精錬剤(例えば、脱珪剤又は脱硫剤)が添加され、溶銑の脱珪や脱硫が行われる。
脱珪処理又は脱硫処理された溶銑は、第2潜り堰18下を通過して段差部8に向けて下流側へ流れ、インペラ10の攪拌又精錬剤の添加によって生成されたスラグ14は第2排滓樋13に流れることになる。
なお、溶銑が出銑されて溶銑の深さZが略一定になったとき、即ち、出銑樋4に流れる溶銑が定常状態になったときに、精錬処理を行うようにしている。
以下、式(1)〜式(6)に基づいて、インペラの幅、段差、添加場所、スラグを取り除く場所を予め決めた上で脱珪処理又は脱流処理を行った本発明の実施例と、比較例とを例示して説明する。実施条件は表1の通りである。
なお、出銑樋4は、図5に示すような出銑する前に断面視で台形状であるものを使用した。
Figure 0005085094
溶銑中の珪素[Si]は、脱珪剤(精錬剤)中の酸素[O]と反応して、Si+2O=SiOの反応式にしたがって(SiO)として溶銑から除去される。溶銑へ添加された脱珪剤が効率的に脱珪反応に寄与したかを表す指標として、式(7)に示される脱珪酸素効率ηO2を用いた。
脱珪酸素効率ηO2は、脱珪剤中の酸素分に対して溶銑中のSiの酸化に使用された酸素分の割合を示したものである。
溶銑へ添加された脱硫剤(精錬剤)が効率的に脱硫反応に寄与したかを表す指標として、式(8)に示される脱硫効率ηSを用いた。
Figure 0005085094
Figure 0005085094
精錬剤の組成は、脱珪剤の場合、FeO及び/又はFe23を、脱硫剤の場合、CaOを含んでいればよい。この実施の形態では、脱珪剤として5FeO−58Fe23−21CaO−8SiO2(in mass%)、脱硫剤として80CaO−3SiO2−3MgO−6
Al23−8M.Al(in mass%)を用いた。
従来ような機械的な攪拌のみの精錬では、同じ脱珪剤原単位で比較した場合、脱珪酸素効率ηO2は30〜40%であった。それを鑑み、まず、脱珪酸素効率ηO2は高効率である50%以上になることを基準とした。この場合、出銑時の珪素[Si]が0.38〜0.42mass%であったが、処理後の珪素[Si]は、0.25mass%以下となる。
同様に、同じ脱硫剤原単位で比較した場合、脱硫効率ηSは30〜40%であった。そ
れを鑑み、まず、脱硫効率ηSは高効率である50%以上になることを基準とした。この
場合、出銑時の硫黄[S]が0.022〜0.023mass%であったが、処理後の硫黄[
S]は、0.010mass%以下とした。
脱珪酸素効率ηO2の基準を50%以上とすることで、本処理の後工程に行われる脱りん処理における効率(脱りん時間の短縮、脱りん量の向上)を向上させることができる。
また、脱硫効率ηSが50%未満の場合、さらに追加の脱硫工程が必要となる場合があ
り、生産性低下や熱ロスを招くため、操業上好ましくない。したがって、脱硫効率ηS
50%以上確保する必要がある。
さて、実際の操業においては、高炉2より出銑される溶銑の珪素[Si]が0.50mass%と比較的高濃度となる場合があり、この場合であっても、処理後の珪素[Si]を0.25mass%にするためには、脱珪酸素効率ηO2の基準を60%以上とする必要がある。
したがって、高炉2より出銑される溶銑の珪素[Si]が比較的高濃度である場合には、脱珪酸素効率ηO2の基準を60%以上とすることが好ましい。
また、後工程で起こる可能性のある復硫に対応するために、脱硫効率ηSを60%以上
とすることが好ましい。
表2,表3,図6〜11は脱珪処理又は脱流処理を行った際の脱珪酸素効率ηO2,脱流効率についてまとめたものである。以下、表2,表3,図6〜11に示した結果について説明をする。
なお、表2,表3に示す直線樋とは、図1に示すような出銑樋4の直線部分にてインペラ10を浸漬させると共に、精錬剤を添加したことを示している。また、表2,表3に示す丸樋とは、図12に示すような出銑樋4の円弧部分にてインペラ10を浸漬させると共に、精錬剤を添加したことを示している。丸樋の場合は、溶銑流路の最大幅Dは円弧部分におけるものとした。
Figure 0005085094
Figure 0005085094
[インペラの幅について]
高炉鋳床での精錬処理では、出銑樋4を流れる溶銑に対して脱珪処理又は脱流処理行う
ことから、連続的に脱珪剤又は脱流剤を添加する必要がある。
精錬処理では、連続的に精錬剤を添加する場合であっても精錬剤を確実に溶銑に巻き込ませることが重要である。溶銑流路の最大幅Dに対してインペラ10の幅dが小さければ、インペラ10の回転によって生じる攪拌渦も小さくなり(攪拌力小)、一部或いは大部分の精錬剤が溶銑中に巻き込まれずに反応に寄与しないまま上流から下流へと流れていき、その結果、反応効率が低下する。
表3や図6に示すように、溶銑流路の最大幅Dに対してインペラ10の幅dの割合を示すd/Dが0.3未満のとき、即ち、溶銑流路の最大幅Dに対してインペラ10の幅dが小さければ、脱珪酸素効率ηO2が50%未満となった(比較例45〜47)。
一方で、表2や図6に示すように、0.3≦d/D<1のとき、即ち、溶銑流路の最大幅Dに対してインペラ10の幅dが十分大きければ、攪拌力は大であると考えられ、脱珪酸素効率ηO2は50%以上となる(実施例1〜44)。
なお、式(1)を満たす場合で、d/D≒1のとき、出銑樋4に対するインペラ10の上下方向の位置によっては、インペラ10が出銑樋4に接する。即ち、インペラ10の幅dと溶銑流路の最大幅Dとが同じとなる場合がある。この条件ではインペラ10が出銑樋4と接触してインペラ10自体を回転させることができず操業として成り立たない。式(1)の適用にあっては、インペラ10と出銑樋4とが接触しない範囲、即ち、インペラ10が回転できる条件で式(1)を満たすようにするのは当然である。
図6に示すように、脱珪酸素効率ηO2が60%以上となる条件、即ち、
0.55≦d/D<1 ・・・(1a)
を高炉鋳床の連続精錬方法の条件として採用することは非常に好ましい。
[段差及び段差の位置について]
出銑樋4に段差を設けることで溶銑を落下させ、この落下によって溶銑に乱流を発生させることができる。溶銑の乱流によって、溶銑は攪拌されるため精錬剤を溶銑に巻き込ませる効果が期待できる。
即ち、インペラ10よりも下流側で添加された精錬剤の一部は、インペラ10の回転によって段差部8の傾斜部8cへ向けて戻ってくることがあるが、段差へ戻ってきた未反応の精錬剤を段差による攪拌によって、溶銑内に確実に巻き込ませることができる。
これに加え、段差部8の傾斜部8cが邪魔板として働いて溶銑の流れに乱れを起こし、その結果、戻ってきた未反応の精錬剤を溶銑に巻き込ませるという邪魔板効果も期待できる。
このように、段差を設けることで溶銑の攪拌を引き起こさせ、未反応の精錬剤を溶銑に巻き込ませるという効果を得ることができるため、段差による攪拌とインペラ10による機械攪拌との両者を合わせることで、溶銑に精錬剤を確実に巻き込ませることができることが期待できる。
さて、両者による攪拌を最大限に生かすには、段差とインペラ10との位置関係が重要となる。図4、式(2)に示すように、段差とインペラ10との位置関係は、溶銑流路の最大幅Dに対する段差部8の立ち上がりとインペラ10までの距離との割合(L/D)で示すことができる。L/Dの値が大きくなればなるほど、段差とインペラ10とが離れていることを意味する。
表3や図7に示すように、L/Dの値が1.5よりも大きいとき、脱珪酸素効率ηO2が50%未満となった(比較例52〜57)。
L/Dの値が1.5を超えると、段差とインペラ10とが離れ過ぎているため、殆どの精錬剤がインペラ10の攪拌によって段差に戻ってくることが無く、その結果、脱珪酸素効率ηO2が低下したと考えられる。即ち、L/Dの値が1.5より大きい場合は、段差に
よる溶銑の攪拌では精錬剤を溶銑に巻き込ませるという巻き込み効果は非常に小さく、実質的に、インペラ10の攪拌のみで精錬剤を溶銑に巻き込ませているのと同じである。
なお、L/D=0であるときは、段差とインペラ10との両者の位置が同じであることを意味するが、この条件ではインペラ10自体を回転させることができず操業として成り立たないため、L/D=0を除外し、0<L/D≦1.5とした。
また、図7に示すように、脱珪酸素効率ηO2が60%以上となる条件、即ち、
0<L/D≦1.0 ・・・(2a)
を高炉鋳床の連続精錬方法の条件として採用することは非常に好ましい。
[段差の高さについて]
段差の高さHが大きくなればなるほど、溶銑の落下する落下エネルギーは大きくなる。落下エネルギーが大きいと、溶銑に対する精錬剤の巻き込み効果が大になって、反応効率が向上する。
表2,図8に示すように、溶銑の深さZに対して段差の高さHが高い、即ち、H/Zの値が1を超えると、脱珪酸素効率ηO2が50%以上となった(実施例1〜44)。表3,図8に示すように、逆に、溶銑の深さZに対して段差の高さHが低い、即ち、H/Zの値が1未満であると、脱珪酸素効率ηO2が50%未満となった(比較例48〜50)。なお、H/Zの値の上限値、即ち、段差の高さHは、設備制約により決定することが好ましい。例えば、図8に示すように、H/Zの値が4.0であっても、脱珪酸素効率ηO2は50%以上であり、設備制約も問題はなかった。
また、図8に示すように、脱珪酸素効率ηO2が60%以上となる条件、即ち、
H/Z≧2.2 ・・・(3a)
を高炉鋳床の連続精錬方法の条件として採用することは非常に好ましい。
[段差の勾配について]
段差の勾配θが大きくなればなるほど、溶銑に対する精錬剤の巻き込み効果が大になる(反応効率が向上する)。表2,図9に示すように、段差の勾配θが30degを超えると
、脱珪酸素効率ηO2が50%以上となった(実施例1〜44)。表3,図9に示すように、逆に、段差の勾配θが30deg未満であると、脱珪酸素効率ηO2が50%未満となった(比較例51,52)。なお、段差の勾配θを90degの最大値にしても脱珪酸素効率ηO2が50%以上であった。
また、図9に示すように、脱珪酸素効率ηO2が60%以上となる条件、即ち、
θ≧45 ・・・(4a)
を高炉鋳床の連続精錬方法の条件として採用することは非常に好ましい。
[添加場所について]
精錬剤の添加場所については、溶銑を機械的に攪拌するインペラ10の位置に対して上流側と下流側との2パターン考えることができる。添加装置12の剤投入ランス17をインペラ10よりも上流側に配置した場合、溶銑にほとんど巻き込まれずに下流側へと流れる精錬剤の量が多かった。
攪拌場所よりも下流側に精錬剤を添加する添加場所を設定した場合、精錬剤がインペラ10の回転によって、溶銑の流れとは逆らって段差部8側へ流れやすくなり、その結果、溶銑にほとんど巻き込まれずに下流側へと流れる精錬剤の量は少なかった。
表2,図10に示すように、攪拌場所に対する精錬剤の添加場所を示すM/Dにおいて、M/D≦0.8であれば、脱珪酸素効率ηO2は50%以上を確保することができる(実施例1〜44)。
表3,図10に示すように、M/Dの値が0.8を超えると、攪拌場所と添加場所とが非常に離れてしまうため、攪拌によって精錬剤を溶銑に巻き込ませることができず、脱珪酸素効率ηO2が50%未満になったと考えられる(比較例58〜60)。
なお、M/Dの値が0以下となることは、添加位置がインペラ10よりも上流側となることを意味していることから、0<M/D≦0.8とした。また、M/D=0は、添加場所と攪拌場所とが同一であることを意味しており、添加場所と攪拌場所とを同じ場所にすることは物理的に不可能であることから、M/D=0を除外した。
図10に示すように、脱珪酸素効率ηO2が60%以上となる条件、即ち、
0<M/D≦0.66 ・・・(5a)
を高炉鋳床の連続精錬方法の条件として採用することは非常に好ましい。
[スラグを取り除く場所について]
攪拌位置の近く、即ち、インペラ10を配置した場所の近くに、スラグ14を取り除く場所(第2排滓樋13)を設けてしまうと、攪拌処理後のスラグ14中に溶銑が混入し、スラグ14と溶銑とが分離されないまま、スラグ14に溶銑が混ざった状態で当該スラグ14が第2排滓樋13へと流れてしまう虞がある。その結果、鉄ロスとなるばかりか、スラグ14に溶銑が混入したことでスラグ14の特性が変化する。
スラグ14の特性が変化したスラグ14を、第2排滓樋13を通過後にスラグ鍋に装入すると、スラグ鍋に設けた耐火物の損耗(損傷)が激しくなるため、スラグ鍋の寿命を短くしてしまう虞がある。
一方で、インペラ10を配置した場所から遠く離れた場所に第2排滓樋13を設けてしまうと、スラグ14が第2排滓樋13へ排滓される前にスラグ14が固まってしまう。その結果、インペラ10の近傍に初期に添加した精錬剤によって生成するスラグ14が堆積し、操業に支障をきたす虞がある。
表3,図11に示すように、攪拌場所(インペラ10の場所)に対するスラグの取り除く場所(第2排滓樋13の場所)を示すR/Dにおいて、R/D>5.0のときは、インペラ10の場所と第2排滓樋13とが離れ過ぎている。このため、脱珪酸素効率ηO2が50%以上であるものの、スラグ14が生成されてから排滓されるまでの温度が200℃以上低下してしまい(図11及び表2,表3ではスラグの温度低下の度合いは表面温度低下量ΔTsで示している)、スラグ14が固化して流れ難くなる(比較例63)。
また、R/D<1.2のときは、インペラ10の場所と第2排滓樋13とが近すぎるため、スラグ14に溶銑が混入し、脱珪酸素効率ηO2が50%以上であるものの、スラグ14に含まれる鉄成分が増加してしまう(比較例61,62)。
図11に示すように、R/D<1.2のときは、スラグ14に含まれるM.Feが20%を超えてしまう(M.Fe>20%)。実操業では、スラグ14に含まれるM.Feは20%以下で、且つ、スラグ14の表面温度低下量ΔTsは200℃未満であることが、良好な操業条件とされている。
図11に示すように、脱珪酸素効率ηO2が60%以上となる条件、即ち、
1.2≦R/D≦4.4 ・・・(6a)
を高炉鋳床の連続精錬方法の条件として採用することは非常に好ましい。
以上、高炉鋳床の連続精錬方法では、式(1)〜式(6)に基づいて、インペラ10の幅d、段差、添加場所、スラグを取り除く場所を予め決めた上で精錬処理を行うことによって、精錬処理の効率を向上させることができる。
上記の実施の形態では、出銑樋4が断面視で台形状の場合について説明したが、図13(b)に示すように、溶銑の流動に伴う浸食によって出銑樋4が断面視で略円弧状に変化しても本発明に示した条件を採用しても何ら問題がない。また、図13(a)に示すように、出銑樋4が断面視で略矩形状であっても本発明に示した条件を採用しても何ら問題が
ない。
つまり、インペラの幅、段差の位置、段差の高さ及び勾配、添加装置の位置、第2排滓樋が式(1)〜式(6)や式(1a)〜式(6a)を満たすようにすれば、脱硫処理や脱珪処理等の精錬処理の効率を向上させることができる。
本発明は、高炉から出銑した溶銑を連続的に精錬する方法に利用することができる。
図1は、高炉鋳床設備の概略平面図である。 図2は、高炉鋳床設備の概略断面図である。 図3は、高炉鋳床設備における寸法を説明する平面図である。 図4は、高炉鋳床設備における寸法を説明する斜視図である。 図5は、出銑樋にインペラを浸漬したときの概略断面図である。 図6は、d/Dと脱珪酸素効率との関係をまとめた図である。 図7は、L/Dと脱珪酸素効率との関係をまとめた図である。 図8は、H/Zと脱珪酸素効率との関係をまとめた図である。 図9は、段差の勾配と脱珪酸素効率との関係をまとめた図である。 図10は、M/Dと脱珪酸素効率との関係をまとめた図である。 図11は、R/Dと脱珪酸素効率との関係をまとめた図である。 図12は、出銑樋を円形状にして円形部分にインペラ及び剤投入ランスを配置した配置図である。 図13は、他の出銑樋にインペラを浸漬したときの概略断面図である。
符号の説明
1 高炉鋳床
2 高炉
4 出銑樋
5 第1排滓樋
8 段差部
10 インペラ
12 添加装置
13 第2排滓樋
17 剤投入ランス

Claims (2)

  1. 高炉鋳床の溶銑流路内を流れる溶銑に精錬剤を添加し、1基のインペラを溶銑に浸漬して回転させることにより溶銑と精錬剤とを混合することで溶銑を連続的に精錬する高炉鋳床の連続精錬方法において、
    前記溶銑流路内に溶銑を落下させるための段差を配置し、この段差の下流側に前記インペラを配置し、このインペラの下流側に前記精錬剤を添加する添加場所を定め、この添加場所の下流側に前記インペラで溶銑を攪拌した後に生成されたスラグを取り除く場所を定めており、
    前記インペラの幅が式(1)を満たすように設定し、
    前記段差が式(2)〜式(4)を満たすように設定し、
    前記精錬剤を添加する添加場所が式(5)を満たすように設定し、
    前記スラグを取り除く場所が式(6)を満たすように設定したうえで、溶銑を精錬することを特徴とする高炉鋳床の連続精錬方法。
    0.3≦d/D<1 ・・・(1)
    0<L/D≦1.5 ・・・(2)
    H/Z≧1 ・・・(3)
    θ≧30 ・・・(4)
    0<M/D≦0.8 ・・・(5)
    1.2≦R/D≦5 ・・・(6)
    ただし、
    d:インペラの幅(m)
    D:溶銑流路の最大幅(m)
    L:段差からインペラまでの距離(m)
    H:段差の高さ(m)
    Z:溶銑の深さ(m)
    θ:段差の勾配(deg)
    M:インペラの回転軸中心から添加場所までの距離(m)
    R:インペラの回転軸中心からスラグを取り除く場所までの距離(m)
  2. 高炉鋳床の溶銑流路内を流れる溶銑に精錬剤を添加し、1基のインペラを溶銑に浸漬して回転させることにより溶銑と精錬剤とを混合することで溶銑を連続的に精錬する高炉鋳床の連続精錬方法において、
    前記溶銑流路内に溶銑を落下させるための段差を配置し、この段差の下流側に前記インペラを配置し、このインペラの下流側に前記精錬剤を添加する添加場所を定め、この添加場所の下流側に前記インペラで溶銑を攪拌した後に生成されたスラグを取り除く場所を定めており、
    前記インペラの幅が式(1a)を満たすように設定し、
    前記段差が式(2a)〜式(4a)を満たすように設定し、
    前記精錬剤を添加する添加場所が式(5a)を満たすように設定し、
    前記スラグを取り除く場所が式(6a)を満たすように設定したうえで、溶銑を精錬することを特徴とする高炉鋳床の連続精錬方法。
    0.55≦d/D<1 ・・・(1a)
    0<L/D≦1.0 ・・・(2a)
    H/Z≧2.2 ・・・(3a)
    θ≧45 ・・・(4a)
    0<M/D≦0.66 ・・・(5a)
    1.2≦R/D≦4.4 ・・・(6a)
    ただし、
    d:インペラの幅(m)
    D:溶銑流路の最大幅(m)
    L:段差からインペラまでの距離(m)
    H:段差の高さ(m)
    Z:溶銑の深さ(m)
    θ:段差の勾配(deg)
    M:インペラの回転軸中心から添加場所までの距離(m)
    R:インペラの回転軸中心からスラグを取り除く場所までの距離(m)
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