JP5077687B2 - 動作機器の権限管理システム - Google Patents

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Description

本発明は、動作機器に関する待受者及び来訪者の操作権限を管理する動作機器の権限管理システムに関するものである。
例えばある会社(待受者)の社員が、来客(来訪者)の訪問を受ける場合における来客の入場管理に関する従来技術として、例えば、特許文献1に記載のものがある。
この従来技術では、ドア(動作機器)の脇にゲート装置が設けられている。社員はこのドアを開閉するためのICカードを所持しており、上記ゲート装置にICカードを挿入することにより、ドアを開閉することができる。外部からの来客はICカードがないため、単独ではドアを開けることができない。この場合、ゲート装置に一体化されたチャイムスイッチでチャイムを鳴らし、社員に連絡をすることで、ドアをあけてもらい入場することができる。以上のようにして、社員の了解のない者の不法侵入を防止し、セキュリティを確保できるようになっている。
特開平6−36122号公報
上記従来技術においては、待受者(社員)には動作機器(ドア)への操作権限(開閉権限)を与える一方、来訪者(来客)については動作機器への操作自由度を大幅に制限することにより、セキュリティを維持するようになっている。
しかしながら、前述のようにいったん待受者の補助によって入場した来訪者は、不法侵入者ではなく(待受者の招きによって来訪した)信頼できる者である。したがって、少なくとも、待受者と合流(面会)した後は上記操作権限の制限は緩和したほうが、待受者にとっても来訪者にとっても便利かつ合理的である。上記従来技術では、このような点については特に配慮されていない。このため、上記のようにして待受者の補助によって入場できた来訪者が、その後も、待受者の同伴や補助なしでは上記ドアを通過(退場や再入場等)できなかったり、あるいは、入場した後も建造物内の入場管理区域等に単独では入退場できない等、不便が生じていた。
本発明の目的は、来訪者の動作機器に対する操作自由度を向上し、来訪者及び待受者双方の利便性を向上することができる動作機器の権限管理システムを提供することにある。
上記目的を達成するために、第1の発明は、待受者に関連づけられ、情報を記憶する第1記憶部と情報を送受信する第1アンテナ手段とを備え、所定の移動可能領域を移動可能な第1移動局と、前記待受者に招待された来訪者に関連づけられ、情報を記憶する第2記憶部と情報を送受信する第2アンテナ手段とを備え、所定の移動可能領域を移動可能な第2移動局と、前記第1移動局及び前記第2移動局に対し無線通信により情報送受信を行う第3アンテナ手段を備え、既知の位置に固定的に配置された基地局とを有し、動作機器に関する前記待受者及び前記来訪者の操作権限を管理する動作機器の権限管理システムであって、前記第1移動局及び前記第2移動局の前記第1アンテナ手段及び第2アンテナ手段から送信され前記基地局の前記第3アンテナ手段で受信した電波信号に基づき、前記第1移動局及び前記第2移動局の位置検出を行う位置検出手段と、前記位置検出手段の検出結果に基づき、前記待受者と前記来訪者との面会状態を検出可能な面会検出手段と、前記面会検出手段で前記待受者と前記来訪者との面会状態が検出された場合は、所定内容の第2権限情報を、前記第2移動局に関連づける権限付与手段とを有することを特徴とする。
本願第1発明においては、第1移動局が待受者に関連づけられ(好適には例えば所持される等)、来訪者は第2移動局に関連づけられる(例えば所持される等)。これら第1及び第2移動局からの電波信号に基づき、位置検出手段でそれら第1及び第2移動局の位置検出が行われる。これら第1及び第2移動局の位置は、それぞれ待受者及び来訪者の位置に対応していることから、上記位置検出手段の位置検出結果に基づき、面会検出手段が、待受者と来訪者との面会状態を検出することができる。
面会状態が検出された場合には、権限付与手段が、第2移動局に対し、所定の内容の第2権限情報を関連づける。これにより、待受者と来訪者が面会を行った場合に、その面会実績に対応した所定の権限を付与することが可能となり、来訪者は所定の動作機器の操作権限を持つことができる。したがって、来訪者の動作機器に対する操作自由度が向上し、(待受者の同伴や補助がなくても)単独で所定の動作機器の操作を行うことができる。この結果、来訪者及び待受者双方の利便性を向上することができる。
また、面会検出手段は、位置検出手段の検出結果に基づき、第1移動局の位置と第2移動局の位置との距離が所定範囲内であるか否かを判定する距離判定手段を備える。距離判定手段の判定が満たされることにより、来訪者と待受者との距離が比較的近づいたことを検知することができる。そして、この検知を面会状態の検出のための条件の1つとすることができる。
第2発明は、上記第1発明において、前記第1移動局の前記第1アンテナ手段から送信され前記基地局の前記第3アンテナ手段で受信した電波信号に含まれる、前記第1記憶部の記憶情報に基づき、前記待受者に与えられた前記動作機器の操作権限に関する第1権限情報を取得する第1情報取得手段を有し、前記権限付与手段は、前記面会検出手段で前記面会状態が検出された場合は、前記第1権限情報に対応した内容の前記第2権限情報を、前記第2移動局に関連づけることを特徴とする。
これにより、待受者と来訪者が面会を行った場合に、予め待受者側が有していた動作機器の操作権限(第1権限情報に対応)の少なくとも一部を来訪者側にも付与する等、待受者の操作権限に対応した所定の権限を付与することが可能となる。これにより、来訪者は、待受者と同等の内容若しくは同等の内容を一部縮小した内容等の操作権限を持つことができる。したがって、来訪者の動作機器に対する操作自由度が向上し、単独で所定の動作機器の操作を行うことができる。この結果、来訪者及び待受者双方の利便性を向上することができる。
第3発明は、上記第2発明において、前記第2移動局の前記第2アンテナ手段から送信され前記基地局の前記第3アンテナ手段で受信した電波信号に含まれる、前記第2記憶部の記憶情報に基づき、前記来訪者に与えられた前記動作機器に関する初期権限情報を取得する第2情報取得手段を有し、前記権限付与手段は、前記面会検出手段で前記待受者と前記来訪者との面会状態が検出された場合に、前記第2情報取得手段で取得した前記来訪者の前記初期権限情報を、前記第1情報取得手段で取得した前記待受者の前記第1権限情報に対応した内容の前記第2権限情報に変更する、権限変更手段であることを特徴とする。
面会前(例えば来訪時)に来訪者に対し最初に付与された動作機器の操作権限(初期権限情報に対応)を面会後に権限変更手段で変更する。これにより、来訪者は、待受者と同等の内容(若しくは同等の内容を一部縮小した内容)の動作機器の操作権限を持つことができる。また、最初に初期権限情報を付与することで、面会前にも来訪者に対し最小限の動作機器の操作権限を持たせることが可能となり、さらに来訪者及び待受者双方の利便性が向上する。
第4発明は、上記第2又は第3発明において、前記第1権限情報又は前記第2権限情報に基づき、前記動作機器の動作を制限する機器制御手段を有することを特徴とする。
これにより、待受者又は来訪者は、第1権限情報又は第2権限情報の許す範囲内で動作機器の操作を行うことができる。待受者及び来訪者における動作機器の操作可能範囲をそれぞれ明確に規定し、動作機器の動作を個別に制限できる。この結果、セキュリティや安全性を確保しつつ、来訪者に対し一律操作禁止する場合のような不便さを回避することができる。
第5発明は、上記第4発明において、前記動作機器は、建造物に設けられた開閉扉であり、前記機器制御手段は、前記第1権限情報又は前記第2権限情報に基づき、前記開閉扉の開閉動作を制限する扉制御手段であることを特徴とする。
これにより、待受者又は来訪者は、第1権限情報又は第2権限情報の許す範囲内で開閉扉の開閉を行うことができる。待受者及び来訪者による開閉扉の開閉の動作を個別に制限し、立ち入り禁止区域や立ち入り許可区域の設定が可能となる。この結果、セキュリティや安全性を確保しつつ、来訪者に対し一律立ち入り禁止とする場合のような不便さを回避することができる。
第6発明は、上記第4発明において、前記動作機器は、複数の人数で共用して使用可能な事務機であり、前記機器制御手段は、前記第1権限情報又は前記第2権限情報に基づき、前記事務機の動作を制限する事務機制御手段であることを特徴とする。
これにより、待受者又は来訪者は、第1権限情報又は第2権限情報の許す範囲内で事務機(例えばコピー機、ファックス機、プリンタ、パソコン等のOA機器や、プロジェクタ、デジタルカメラ、電話等)の操作を行うことができる。待受者及び来訪者における事務機の操作可能範囲をそれぞれ明確に規定し、事務機の動作を個別に制限できる。この結果、セキュリティや安全性を確保しつつ、来訪者に対し一律操作禁止する場合のような不便さを回避することができる。
第7発明は、上記第1乃至第6発明のいずれかにおいて、前記面会検出手段は、前記位置検出手段の検出結果に基づき、前記第1移動局及び前記第2移動局が略静止状態であるか否かを判定する静止判定手段と、前記静止判定手段の判定が満たされるとともに前記距離判定手段の判定が満たされた状態が、所定時間の間継続したか否かを判定する静止時間判定手段を備えることを特徴とする。
静止判定手段の判定が満たされることにより、来訪者及び待受者がそれぞれ動かない状態(着座状態等)であることを検知することができる。そして、さらに静止時間判定手段の判定が満たされた場合、来訪者及び待受者が動かず、かつ互いの距離が比較的近い状態が所定時間継続している。したがって、この場合は、来訪者と待受者とは着座して会話中であるとみなし、面会状態として検出することが可能となる。
第8発明は、上記第7発明において、前記面会検出手段は、前記位置検出手段の検出結果に基づき、前記第1移動局及び前記第2移動局が略静止状態となる直前の動作方向が、互いに向かい合う方向であったか否かを判定する対向判定手段を備えることを特徴とする。
対向判定手段の判定が満たされた場合、来訪者及び待受者が動かない静止状態であり、かつその直前、互いに向かい合う方向に動作してから静止状態に至っている。したがって、この場合は、来訪者と待受者とが互いに向かい合って着座したものとみなして、面会状態として検出することが可能となる。
第9発明は、上記第1乃至第8発明のいずれかにおいて、前記面会検出手段は、前記移動可能領域の地図情報に基づき、前記第1移動局及び前記第2移動局の位置が、所定の面会可能領域内であるか否かを判定する領域判定手段を備え、前記距離判定手段、又は前記静止時間判定手段、又は前記対向判定手段の判定が満たされるとともに前記領域判定手段の判定が満たされた場合に、前記面会状態として検出することを特徴とする。
これにより、静止時間判定手段や対向判定手段の判定が満たされ、かつ来訪者及び待受者が所定の面会可能領域にいる場合にのみ、面会状態として検出することができる。この結果、面会可能領域外において静止時間判定手段や対向判定手段の判定が満たされる場合(例えば社員立ち会いで各種業者が作業している場合や、偶然通りかかっての単なる立ち話、等)を除外し、面会であることを正確に識別することができる。
第10発明は、上記第1乃至第8発明のいずれかにおいて、前記面会検出手段は、前記移動可能領域の地図情報に基づき、前記略静止状態となったときの前記第1移動局の位置と前記第2移動局の位置との間に、所定の遮蔽物があるか否かを判定する遮蔽物判定手段を備え、前記距離判定手段、又は前記静止時間判定手段、又は前記対向判定手段の判定が満たされるとともに前記遮蔽物判定手段の判定が満たされない場合に、前記面会状態として検出することを特徴とする。
これにより、遮蔽物を介在させた状態で偶然に第1移動局と第2移動局とが近接し静止した場合等を、誤って面会状態として検出するのを防止できる(遮蔽物を挟んで面会することはあり得ないため)。この結果、面会であることを正確に識別することができる。
第11発明は、上記第1乃至第6発明のいずれかにおいて、前記面会検出手段は、前記位置検出手段の検出結果に基づき、前記第1移動局及び前記第2移動局が実質的な移動状態であるか否かを判定する移動判定手段を備えることを特徴とする
移動判定手段の判定が満たされることにより、来訪者及び待受者がそれぞれ移動中の状態(歩行状態等)であることを検知することができる。これにより、来訪者と待受者との距離が比較的近いことに加え、両者が移動中の状態であることを、(例えば待受者が来訪者を連れて案内中であるとみなし)面会状態の検出のための条件とすることができる。
第12発明は、上記第11発明において、前記面会検出手段は、前記移動判定手段の判定が満たされるとともに前記距離判定手段の判定が満たされた状態が、所定時間の間継続したか否かを判定する移動時間判定手段を備えることを特徴とする。
移動時間判定手段の判定が満たされた場合、来訪者及び待受者が移動中で、かつ互いの距離が比較的近い状態が所定時間継続している。したがって、この場合は、待受者が来訪者を連れて所定箇所まで案内しているとみなし、面会状態として検出することが可能となる。
第13発明は、上記第11発明において、前記面会検出手段は、前記位置検出手段の検出結果に基づき、前記移動判定手段の判定が満たされるとともに前記距離判定手段の判定が満たされた状態で、第1移動局及び第2移動局が所定距離以上移動したか否かを判定する移動距離判定手段を備えることを特徴とする。
移動距離判定手段の判定が満たされた場合、来訪者及び待受者が移動中で、かつ互いの距離が比較的近い状態で、所定距離だけ移動している。したがって、この場合は、待受者が来訪者を連れて所定箇所まで案内しているとみなし、面会状態として検出することが可能となる。
第14発明は、上記第1乃至第13発明のいずれかにおいて、前記権限付与手段は、前記第1権限情報と実質同一の権限である前記第2権限情報を、前記第2移動局に関連づけることを特徴とする。
これにより、来訪者は、動作機器に対し、(待受者の同伴や補助がなくても)単独で、待受者と同等の操作を行うことができる。
第15発明は、上記第1乃至第13発明のいずれかにおいて、前記権限付与手段は、前記動作機器の配置箇所情報に基づき、前記第1権限情報において操作権限がある前記動作機器のうち、前記静止判定手段により前記略静止状態と判定された当該静止箇所又はその近傍にある動作機器、若しくは、前記移動判定手段により前記移動状態であると判定された当該移動時の通過箇所又はその近傍にある動作機器、についての操作権限を含む前記第2権限情報を、前記第2移動局に関連づけることを特徴とする。
これにより、来訪者は、略静止して面会している箇所やその近傍にある動作機器、あるいは、待受者とともに移動してきた通り道やその近傍にある動作機器に対し、(待受者の同伴や補助がなくても)単独で、待受者と同等の操作を行うことができる。
第16発明は、上記第1乃至第13発明のいずれかにおいて、前記権限付与手段で前記第2権限情報が前記第2移動局に関連づけられたとき、対応する権限付与通知信号を生成し、出力する付与通知出力手段を有することを特徴とする。
これにより、付与通知出力手段から出力された権限付与通知信号を例えばネットワーク接続された携帯端末、パソコン等に送信することができる。この結果、待受者や建造物の管理者・警備員等に対して、来訪者に一定の権限が付与されたことを報知することが可能となる。あるいは、付与通知出力手段からの権限付与通知信号を(基地局を介し)第1移動局へ送信することで待受者側に報知することも可能である。
第17発明は、上記第14乃至第16発明のいずれかにおいて、前記権限付与手段で行った前記第2権限情報と前記第2移動局との関連づけを消滅させる権限消滅手段を有することを特徴とする。
これにより、利便性向上のために操作権限が必要な状態が終了した場合には、来訪者に対し付与された動作機器の操作権限を削除することで、本来のセキュリティや安全性を確保することができる。
第18発明は、上記第17発明において、前記権限消滅手段で前記第2権限情報と前記第2移動局との関連づけが消滅されたとき、対応する権限消滅通知信号を生成し、出力する消滅通知出力手段を有することを特徴とする。
これにより、消滅通知出力手段から出力された権限消滅通知信号を例えばネットワーク接続された携帯端末、パソコン等に送信することができる。この結果、待受者や建造物の管理者・警備員等に対して、来訪者へ付与された権限が削除され消滅したことを報知することが可能となる。あるいは、消滅通知出力手段からの権限消滅通知信号を(基地局を介し)第1移動局へ送信することで待受者側に報知することも可能である。
本発明によれば、来訪者の動作機器に対する操作自由度を向上し、来訪者及び待受者双方の利便性を向上することができる。
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
(A)システム基本構成
図1は、本発明の動作機器の権限管理システムの一実施形態の全体構成を概略的に示す説明図である。
図1において、この例では、本実施形態の動作機器の権限管理システム1を、建造物(この例では所定の会社の社屋)の1フロア全体に適用した場合を示している。当該フロアには、実験室Z1と、居室Z2と、トイレZ3と、ミーティングスペースM(面会可能領域)と、それら複数の部屋Z1〜Z3,M(以下適宜、ミーティングスペースMを含めこのように「部屋Z1〜Z3,M」と称する)を連絡する廊下とが備えられ、これらが測位可能領域(所定の移動可能領域)となっている。また、それらとは別に、管理担当の操作者(図示せず、以下管理者という)用の管理室ZSが、同じフロアに設けられている。ミーティングスペースMは、この例では2つの壁WA,WAを介して3つの領域Ma,Mb,Mcに仕切られている。各領域Ma,Mb,Mcのそれぞれには、1つのテーブルTTと、4つの椅子CHとが設けられている。
このとき、実験室Z1及び居室Z2は、この例では、権限がある者のみが入室を行える入室管理区域となっている。このため、実験室Z1には、入口のドアD1(開閉扉)をロック可能なロック機構LM1が設けられ、居室Z2には、入口のドアD2(開閉扉)をロック可能なロック機構LM2が設けられている。これらロック機構LM1,LM2は、常時はドアD1,D2を開閉不能にロックしており、予め入退室権限(言い換えればドアD1,D2の操作権限)を付与された者のみがロック機構LM1,LM2のロックを解除(詳細は後述)して、入室可能となっている(なお、この例では室内からの退室は権限がなくても行える場合を例にとっている)。
また、ミーティングスペースMの廊下側の部分には、複数人で共用するコピー機CP(事務機)が設けられている。このコピー機CPも、上記同様、常には操作不能にロックされており、予め操作権限を付与された者のみが使用できるようになっている(詳細は後述)。
すなわち、本実施形態では、上記ドアD1,D2と、コピー機CPとが、動作機器の権限管理システム1の権限の対象となる動作機器として設定されている。以下適宜、これらをまとめて「動作機器D1,D2,CP」と称する。なお操作権限が管理される動作機器として、上記以外にもファックス機、プリンタ、パソコン等の他のOA機器や、プロジェクタ・デジタルカメラや、内線又は外線電話等を設定する(操作権限がある者のみが操作可能とする)ようにしてもよい。
本実施形態の動作機器の権限管理システム1は、前述の会社の社員P1(待受者)が所持する移動局(第1移動局)T1と、社員P1により招かれて当該会社に来訪した来客P2(来訪者)が所持する移動局(第2移動局)T2と、フロア内にそれぞれ設置された複数(図示の例では4つ)の基地局R1,R2,R3,R4と、管理室ZS内に設置されて上記各基地局R1〜R4と通信ネットワークNWを介して接続されている管理サーバSと、この管理サーバSに接続され、上記動作機器D1,D2,CPの動作を制御する機器制御部CC(機器制御手段)とを有している。
各基地局R1,R2,R3,R4は、フロアの例えば壁面に設置され、協働してフロア内の全域を通信範囲としている。そして、社員P1及び来客P2(以下適宜、総称して「人物P」という)とともに移動する移動局T1,T2(以下適宜、総称して単に「移動局T」という)に対し無線通信を介した情報送受信を行い、その結果によってフロア内の人物Pの位置を管理サーバSにて検出できるようになっている。
管理サーバSは、当該フロアの地図情報を記憶している。この管理サーバSは、各基地局R1〜R4にそれぞれ検出させた移動局Tまでの距離に基づく、移動局Tのフロア内存在位置(つまり人物Pの存在位置)の監視を行う(詳しくは後述する)。なお、フロアには例えば平面座標系が設定され、予め各部屋Z1〜Z3,Mが占有する座標領域、各基地局R1〜R4の設置位置、動作機器D1,D2,CPの配置位置が上記地図情報として管理サーバSに記憶されている(後述の図11参照)。
なお、端末用基地局BA(例えば廊下に設けられている)については、後述する。
図2は、本実施形態の動作機器の権限管理システム1の機能的構成を表す機能ブロック図である。
図2において、動作機器の権限管理システム1は、前述したように、社員P1及び来客P2がそれぞれ所持する上記移動局T1,T2と、それら移動局Tと無線通信を行う上記基地局R1〜R4と、これら基地局R1〜R4に適宜の通信ネットワークNWでそれぞれ接続された上記管理サーバSとを有している。
例えば管理サーバSは通信ネットワークNWを介し各基地局R1〜R4へと制御信号を出力し、移動局Tの位置検出結果を含む信号が管理サーバSへと出力される。管理サーバSは、各移動局Tに係わる人物Pの動作機器D1,D2,CPに関する操作権限情報をデータベース(後述)で管理しており、各人物Pの操作権限に応じて、機器制御部CCに指示信号を出力する。このとき、本実施形態では、社員P1は予め動作機器D1,D2,CPに関する所定の操作権限を有しているのに対し、来客P2は動作機器D1,D2,CPに関する操作権限を当初は有していない。そして、上記位置検出結果に基づき社員P1と来客P2とが面会状態であると判定することにより、来客P2に対し動作機器D1,D2,CPに関してある範囲の操作権限を付与する。このようにして社員P1や来客P2が保有する動作機器D1,D2,CPに対する操作権限に基づき、機器制御部CCが、各動作機器D1,D2,CPに制御信号を出力して、それぞれの動作を制御するようになっている(詳細は後述)。
なお、上記のようにして来客P2に対して操作権限が付与された場合には、管理サーバSは、ネットワークNWにより接続された上記端末用基地局BAを介し、社員P1の所有する携帯端末100に通知メールを作成して送信し、上記権限の付与を通知して表示させる。図3は、上記携帯端末100の外観図である。携帯端末100は、アンテナ102を介し周知の電話機能、ネットワーク機能、及び近距離通信機能を有する携帯電話型端末である。携帯端末100の前面パネルには、各種表示を行う表示部109と、電話機能を使用する際の番号入力や表示部109内の表示情報に基づき各種操作入力を行うための複数の操作キーからなる操作部110とが設けられている。この例では、表示部109に、上記受信した通知メールの内容が表示され、社員P1は、来客P2へ所定の操作権限が付与されたことと、その権限内容とを確認することができる。
図2に戻り、基地局R1〜R4(以下、単体を指す場合は単に「基地局R」と称する)は、本体部11と、アンテナ(第3アンテナ手段)12とを有している。
本体部11は、無線部16と、RSSI部17と、ネットワーク通信制御部18と、時計部19Aと、到来時刻検出部19と、制御部20とを有する。
無線部16は、いわゆる無線通信機能を実現するものであって、アンテナ12を用いて電波の送受信を行なう。無線部16は、前記移動局Tの作動を制御する指令を含む電波を送信する。また、無線部16は、移動局Tによって送信される電波を受信し、その内容を必要に応じて後述する到来時刻検出部19などに渡し、処理を実行させる。すなわち、無線部16は、所定の周波数の搬送波を発生する発振器、電波により送信する信号に基づいて前記搬送波を変調し、またデジタル変調などを行なう変調器、前記変調された搬送波を所定の出力に増幅する送信アンプなどを有し、また、アンテナ12によって受信された受信波を増幅する受信アンプ、受信波から所定の周波数成分のみを取り出すフィルタ、デジタル復調や検波器などによる復調を行なう復調器などによって実現される。このとき、無線部16が行なう無線通信は例えばいわゆるデジタル通信が好適に用いられるので、無線部16はそのデジタル通信に必要となる変調あるいは復調のための機構を含む。
到来時刻検出部19は、移動局Tから送信される電波に含まれる拡散符号と、その拡散符号のレプリカ符号との相関値を算出する。具体的には、予め移動局Tが送信する拡散符号と同一のレプリカ符号を到来時刻検出部19が有しておき、そのレプリカ符号と、受信された移動局Tからの電波から取り出された拡散符号(受信符号)とをマッチドフィルタに入力することにより、両者の相関値を得ることができる。この相関値のピークを示す時刻が電波の受信時刻となる。したがって相関値のピークを示す時刻を後述の時計19Aより得ることにより受信時刻が検出される。
RSSI部17は、受信信号の信号強度を検出する。
ネットワーク通信制御部18は、上記通信ネットワークNWを介して管理サーバSとの制御信号及び情報信号の授受の制御を行う。時計部19Aは、現在時刻(時刻情報)を出力する機能を備えている。各基地局R1〜R4は各々の時計を有しており、それらの時刻は予め基地局間通信を行うことにより同期されている。なお、本実施形態では、通信ネットワークNWにケーブル等を使用した有線ネットワークを想定しているが、これに限らず、無線ネットワークを用いてもよい。
制御部20は、上記無線部16、RSSI部17、ネットワーク通信制御部18、到来時刻検出部19、及び時計部19Aを含む基地局R全体の動作を制御する。すなわち、制御部20は、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行う。具体的には、制御部20は、管理サーバSからの位置検出処理の実行命令の入力を受け付け、アンテナ12を介した無線通信により移動局Tへの送信指令、及び移動局Tからの送信信号の検出処理を行い、その検出結果を上記通信ネットワークNWを介して管理サーバSへ出力する。
アンテナ12は、上述したように、無線部16が電波の送受信を行う際に用いられる。移動局Tの位置に関わらず電波が受信できるように、アンテナ12には無指向性アンテナが好適に使用される。
また、管理サーバSは、CPU(中央演算装置)21と、メモリ22と、操作部23と、表示部24と、大容量記憶装置25と、ネットワーク通信制御部26とを備えている。
メモリ22は、例えばRAMやROM等から構成される。操作部23には、管理者からの指示や情報が入力される。表示部24では、各種情報やメッセージを表示される。大容量記憶装置25は、ハードディスク装置からなり、フロアの地図情報や人物Pなどに関する各種情報を記憶するデータベースとして機能する(詳細は後述)。ネットワーク通信制御部26は、上記通信ネットワークNWを介し各基地局R1〜R4や携帯端末100への端末用基地局BAとの信号授受の制御を行う。ネットワーク通信制御部26はまた、機器制御部CCと制御信号の授受を行い、機器制御部CCを介し各動作機器D1,D2,CPの動作を制御する。
機器制御部CCは、上記ロック機構LM1を介しドアD1のロック及びロック解除の制御を行うための第1扉開閉制御部CC1(扉制御手段)と、上記ロック機構LM2を介しドアD2のロック及びロック解除の制御を行うための第2扉開閉制御部CC2(扉制御手段)と、コピー機CPのロック及びロック解除の制御を行うためのコピー機制御部CC3(事務機制御手段)とを備えている。
また、移動局T1,T2は、例えば図4に示すように、カードの形でポケットに入れたり、あるいは首からぶら下げたり等の適宜の手法で、前述したように対応する人物Pにより所持又は付随されている。この移動局Tは、IC回路部31(第1移動局の第1記憶部;第2移動局の第2記憶部)と、タグアンテナ32(第1移動局の第1アンテナ手段;第2移動局の第2アンテナ手段)とを有している(時計部35については後述)。
IC回路部31は、電波信号を送受信するための変調、復調、増幅などの無線機能を実現する無線部33と、この無線部33を含む移動局T全体の動作を制御する制御部34とを有する。
無線部33は、所定の周波数の搬送波を発生する発振器、電波により送信する信号に基づいて前記搬送波を変調し、またデジタル変調などを行なう変調器、前記変調された搬送波を所定の出力に増幅する送信アンプなどを有する。さらに、無線部33は、アンテナ32によって受信された受信波を増幅する受信アンプ、受信波から所定の周波数成分のみを取り出すフィルタ、デジタル復調や検波器などによる復調を行なう復調器などによって実現される受信機能を含む。このとき、無線部33が行なう無線通信は例えばいわゆるデジタル通信が好適に用いられるので、無線部33はそのデジタル通信に必要となる変調あるいは復調のための機構を含む。
制御部34は無線部33に対して送信または受信の切り替え、搬送波周波数の設定、送信アンプにおける出力の設定を行なう。また、無線部33で復調された、基地局R1〜R4からの電波の内容より、移動局Tの制御作動に関する指令を解析する。また制御部34は、移動局Tが電波によって送信する拡散符号を、図示しない記憶手段から記憶された拡散符号を読み出すことにより、あるいは所定の生成方法、例えば予め定められた原始多項式に基づいて生成することにより決定する。
なお、この例で用いる移動局Tは、その内部に独自に備えた電源(特に図示せず)により駆動するアクティブタグである。この結果、移動局Tは、自ら電波を発信することができ、距離の離れた基地局と通信することが可能となっている。
また、携帯端末100は、端末用基地局BAを介してネットワークNWに対し無線通信を行うための上記アンテナ102と、このアンテナ102を介して通話の音声信号や各種データ信号(メールを含む)の送受信を行うデータ送受信部103と、データ送受信部103、上記操作部110、上記表示部109を含む携帯端末100の各構成要素を制御する制御部106とを有している。
以上において、本実施形態の最も大きな特徴は、社員P1に係る移動局T1(以下適宜、「社員用移動局T1」という)の検出位置と、来客P2に係る移動局T2(以下適宜、「来客用移動局T2」という)の検出位置とに応じて、それら社員P1及び来客P2が面会状態であることを判定し、(もともと操作権限を有しない)来客P2に対し、動作機器D1,D2,CPに対する所定の操作権限(この例では社員P1と同等の操作権限)を付与することにある。以下、その詳細を順次説明する。
(B)移動局の位置検出の手法原理
図5は、本実施形態の動作機器の権限管理システム1において移動局T(社員用移動局T1及び来客用移動局T2)の位置を検出する方法の原理を説明する図である。なお、図5中においては、図示の煩雑を避けるために3つの基地局R1〜R3によって一つの移動局Tの位置を検出する例を示している。
図5において、人物Pが所持する移動局Tは上述したように平面座標系が設定されているフロア内を自由な座標位置に移動できるのに対し、3つの基地局R1〜R3は同じフロア内でそれぞれ既知の設置位置に固定的に配置されている。そして各基地局R1〜R3は通信ネットワークNWを介して一つの管理サーバSに情報を送受可能に接続されている。
この構成において、各基地局R1〜R3での移動局Tからの電波信号の受信時刻差に基づき、管理サーバSは、各基地局R1〜R3から移動局Tまでの距離をそれぞれ測定検出する。つまり、各基地局R1〜R3の少なくとも1つが移動局Tに対し所定の送信要求信号を送信し、それに対応して移動局Tが電波信号(距離検出用の電波信号)を各基地局R1〜R3に向けて送信する。このとき、移動局Tが距離検出用の電波信号が送信してから基地局Rにおいて受信されるまでの時間(到来時間)は、基地局Rと移動局Tとの空間的な距離に比例する。各基地局Rから移動局Tまでの距離が異なる場合には、上記到来時間は、各基地局Rごとに異なる値となって時間差が生じる。管理サーバSは、その時間差に基づいて移動局Tの位置を算出することができる。
基地局R1、R2、R3の座標をそれぞれ、(x1,y1)、(x2,y2)、(x3,y3)とする。そして、第1基地局R1、第2基地局R2、第3基地局R3それぞれにおいて、移動局Tから時刻T0で送信された距離検出用の電波信号を受信した受信時刻をT1,T2,T3とする。
以上のような条件においては、図5において、
c×(T1−T0)=√{(x−x1)+(y−y1)} ・・(1A)
c×(T2−T0)=√{(x−x2)+(y−y2)} ・・(1B)
c×(T3−T0)=√{(x−x3)+(y−y3)} ・・(1C)
が成り立つ。
すると、式(1A)から式(1B)を減じることで、
√{(x−x1)+(y−y1)}−√{(x−x2)+(y−y2)}=c×(T1-T2) …(1D)
また、式(1A)から式(1C)を減じることで、
√{(x−x1)+(y−y1)}−√{(x−x3)+(y−y3)}=c×(T1-T3) …(1E)
で表される関係が成り立つ。なお、cは電波速度(光速:約3.0×108[m/s])である。
このとき、(受信時刻T1,T2,T3は測定値として既知であり)変数はx、yの2つのみであるから、上記(1D)(1E)の2つの式を例えばニュートンラプソン法などにより解くことにより、移動局Tの位置のx,y座標(x,y)を特定することができる。なお、本実施形態のように4つの基地局R1〜R4を設けることで、さらに精度のよい位置検出を行うことができる。
なお、上記の例では、各基地局R1〜R3は電波信号の受信時刻を検出し管理サーバSに送信するのみであり、測位処理(基地局R1〜R3から移動局Tまでの距離の算出)は管理サーバSが行うが、これに限られない。すなわち、各基地局R1〜R3のうちの1つの制御部20が他の受信時刻情報を収集し、測位するようにしてもよい。
(C)管理区域での入退室
例えば、会社内の特定の部屋に対して、セキュリティ確保の観点から、予め権限が付与された者(社員一般。あるいは特定の社員)のみ入室可能とし、それ以外の者(来客、出入り業者等)は単独では入室不可能とすることが、一般的によく行われている。
例えば図6に示すように、社員P1が来客P2を伴って(上記入室管理の行われている)実験室Z1へ入室しようとする場合、実験室Z1への入室権限を付与された社員P1が所定の操作を行う(例えばIDカードを読み取らせる)ことで、ドアD1のロック機構LM1をロック解除する。これにより、図7に示すように、ドアD1を開けた状態で、社員P1と来客P2とが一緒に実験室Z1へと入室することができる。
この後、来客P2が単独で実験室Z1から退出する場合がありうる。例えば図8に示すように、実験室Z1に社員P1が在室したまま、来客P2が単独でトイレZ3に行く場合である。この例ではトイレZ3は実験室Z1と異なり、入室管理区域ではないため、来客P2は単独でトイレZ3へと入室することができる。
しかしながら、トイレZ3から戻った来客P2が廊下から再び実験室Z1へ入室しようとしても、図9に示すように、実験室Z1が入室管理区域であることから単独では入室することができない。このため、例えば図10に示すように、ドアD1をノックして実験室Z1内に残った社員P1に知らせ、実験室Z1の中からドアD1を開けてもらうしか手段がないこととなる。これを回避するためには、ドアD1の操作権限を有する社員P1が来客P2と同伴してトイレZ3へ赴くか、あるいはドアD1近くで来客P2がトイレZ3から戻るのを待つ必要がある。いずれにしても、社員P1にとっても、来客P2にとっても非常に不便なものとなる。
また、上記のようにして社員P1及び来客P2が実験室Z1に入室後、先に社員P1が実験室Z1から退出し、来客P2が単独で実験室Z1に残る場合もある。この場合にも、上記同様、来客P2は単独でトイレZ3へ行くことはできるが、実験室Z1内には誰もいなくなるため、来客P2は実験室Z1内に戻ることができず、同様に不便である。
(D)面会検出による来客への権限付与
(D−1)地図情報のデータベース
次に、上記地図情報の詳細について説明する。地図情報は、図11に概念的に示すように、平面座標系において、各部屋(実験室Z1、居室Z2、トイレZ3、ミーティングスペースM)が占有する座標領域、各基地局R1〜R4の設置位置、各動作機器(ドアD1、ドアD2、コピー機CP)の配置位置等を含んでおり、以下に説明する部屋データベースと動作機器データベースとから構成される。
図12は、管理サーバSの大容量記憶装置25に記憶されている、各部屋の名称、ID、x座標y座標の範囲の関係を含む部屋データベースを表す図である。図12において、ミーティングスペースMの座標範囲はx座標がXca<x<Xccかつy座標がYcb<y<Yccの範囲であり、実験室Z1の座標範囲はx座標が0<x<Xcaかつy座標がYcb<y<Yccの範囲であり、居室Z2の座標範囲はx座標がXca<x<Xcbかつy座標が0<y<Ycaの範囲であり、トイレZ3の座標範囲はx座標が0<x<Xcaかつy座標が0<y<Ycaの範囲である。したがって、検出された移動局Tの座標と上記した各部屋の座標範囲データとを比較することで、移動局Tが実験室Z1、居室Z2、トイレZ3、ミーティングスペースMのうちどこにいるのか判定できるようになっている。この部屋データベースは、例えば面会検出を行う際において、面会者(社員P1及び来客者P2)がミーティングスペースMにいるかどうかを判定するのに用いられる。
図13は、管理サーバSの大容量記憶装置25に記憶されている、動作機器D1,D2,CPの位置情報を含む動作機器データベースを表す図である。図13に示すように、実験室ドアD1が配置されている位置座標は(X1,Y1)であり、居室ドアD2が配置されている位置座標は(X2,Y2)であり、コピー機CPが配置されている位置座標は(Xp,Cp)である。
この動作機器データベースは、動作機器D1,D2,CPに対し所定の操作権限を有している社員P1、又は、社員P1との面会により動作機器D1,D2,CPに対し所定の操作権限を付与された来客P2が、その操作権限のある動作機器D1,D2,CPに近づいたか(操作しようとしているか)どうかを判定するのに用いられる。すなわち、前述の移動局T1,T2の位置検出結果により、各動作機器D1,D2,CPに対し操作権限を有している社員P1(又は来客P2)が当該動作機器D1,D2,CPに近づいたと管理サーバSが判定した場合、機器制御部CCを介して対応する動作機器D1,D2,CPのロックが解除され、使用可能とされるのである(後述の図18のフロー等を参照)。
(D−2)社員の権限情報データベース
前述したように、社員P1(全ての社員。あるいは特定の社員)には、動作機器D1,D2,CPに関する操作権限が与えられている。図14は、管理サーバSの大容量記憶装置25に記憶されている、社員P1の権限情報を含む社員権限データベースを表す図である。この例では、このデータベースには、社員P1の氏名と、社員P1に対応する社員用移動局T1の識別情報(タグID)と、動作機器D1,D2,CP等に対する操作権限の有無(操作権限がある場合は○、ない場合は×で表している)とが記憶項目として設けられている。
そして、本実施形態では、上記各社員P1との面会が検出された来客P2に対しては、当該社員P1と同等の操作権限が付与される。これに応じて、社員権限データベースにはさらに、来客P2に対し社員P1と同等の操作権限が付与されたことを通知する前述の通知メールの宛先として、各社員P1のメールアドレス(この場合は各社員P1の携帯端末100のメールアドレス)も併せて記憶されている。
(D−3)面会検出
図15(a)及び図15(b)を用いて、本実施形態で実行する前述の社員P1と来客P2との面会検出の手法について説明する。面会とは、何らかの用事、用件、打ち合わせ、商談等があって行うものであるから、通常は、面談する両者が至近距離にて着席し、かつその着席した状態がある程度継続する。そこで本実施形態では、面会検出のための条件として、来客P2の社員P1からの距離が所定距離(この例では5m)以内で、かつその状態が所定時間(この例では10分間)継続した場合において、両者は面会したと判定する。また特にこの例では、面会を行う場所がフロア内のミーティングスペースMにほぼ限定されている場合を想定している。したがって、管理サーバSは、上述した移動局T1,T2の位置検出結果に基づき、図15(a)に示すように、それら移動局T1,T2がともにミーティングスペースM内に位置し、図15(b)に示すように上記5m以内の距離にある状態が10分間継続したら、社員P1と来客P2とは面会したものと認識する。そして、前述したように、社員P1に対しこの時点で付与されている動作機器D1,D2,CPについての操作権限(図14参照)と同等の権限を、当該面会した来客P2に対しても付与する。
(D−4)来客の権限情報データベース
図16は、管理サーバSの大容量記憶装置25に記憶された、来客P2の権限情報を含む来客権限データベースを表す図である。
図16において、このデータベースには、記憶項目として、来客P2に対応する来客用移動局T2の識別情報(タグID)と、上記図14と同様の(面会相手の)社員P1の氏名と、社員用移動局T1の識別情報(タグID)と、動作機器D1,D2,CP等に対する操作権限の有無と、社員メールアドレスとが記憶項目として設けられている。また、本実施形態では、上記のようにして面会後に来客P2に対して付与される操作権限が面会状態解消後に自動的削除される(詳細は後述)ことから、来客P2に対する操作権限の付与状態、すなわち付与中であるか、削除済みであるかも記憶される。また、権限付与時(又は後述の権限削除時)における前述の通知メールの送信が済んでいるか済んでいないかも記憶されるようになっている。
そして、図16に示す例は、前述の図14に示した社員権限データベースに対応し、図14の各社員P1について1人ずつ面会した来客P2があった場合に、各来客P2に対し該当する社員P1と同等の権限が与えられた場合を示している。すなわち、例えばタグID「BB0001」の来客P2は、図14に示すタグID「AA0001」の氏名「堀田一郎」の社員P1と面会し、その結果同等の操作権限が与えられている。したがって、この来客P2は、実験室Z1のドアD1の開閉、居室Z2のドアD2の開閉、コピー機CPの利用が可能である。このような権限を取得した来客P2は、図8を用いて前述したように社員P1を実験室P1を残したままトイレZ3に行った場合であっても、上記のように実験室Z1のドアD1の開閉権限を有していることから、図17に示すように、単独で実験室Z1へ再入室することができる。
具体的には、以下のようである。すなわち、機器制御部CCには、前述の基地局R1〜R4を用いた移動局T2の位置検出結果(移動局T2のタグIDを含む)が、所定間隔で管理サーバSより入力されている。そして、機器制御部CCは、管理サーバSの前述の動作機器データベースを参照することで、来客P2が実験室Z1のドアD1に近づいたことを認識する。このとき、機器制御部CCはまた、管理サーバSの前述の来客権限データベースを参照することで、来客P2が当該ドアD1の操作権限を有していることも認識する。この結果、機器制御部CCは、ロック機構LM1に対し制御信号を出力し、ドアD1のロックを解除することで、来客P2がドアD1を開けて実験室Z1へ入室できるようにするのである。
図18(a)は、機器制御部CCの上記第1扉開閉制御部CC1によってロック機構LM1を介しドアD1に対して行われる上記ロック解除に係わる制御手順を表すフローである。
図18(a)において、まずステップS200において、管理サーバSで検出した移動局T(社員用移動局T1及び来客用移動局T2)の位置検出結果に基づき、管理サーバSの前述の動作機器データベースを参照し、社員P1又は来客P2のいずれかが実験室Z1のドアD1の近く(例えばドアD1の位置座標から廊下側の半径1m等、予め所定範囲内に設定されている)に存在するかどうかを判定する。社員P1又は来客P2のいずれかが上記所定範囲内に存在するようになるまで判定が満たされずループ待機し、所定範囲内に存在するようになったらステップS200の判定が満たされ、ステップS205に移る。
ステップS205では、上記ステップS200で近くにいることが検出された社員P1(又は来客P2)に対し、位置検出時に併せて取得したタグID(後述の図19のステップSS20参照)をキーとして管理サーバSの社員権限データベース(又は来客権限データベース)にアクセスし、実験室Z1のドアD1の操作権限があるかどうかを判定する。操作権限がなければ判定が満たされずステップS200に戻って同様の手順を繰り返す。操作権限があれば判定が満たされ、ステップS210に移る。
ステップS210では、ロック機構LM1に制御信号を出力し、(開閉不能のロック状態となっている)実験室D1のドアD1のロックを解除する。
その後、ステップS215に移り、上記ステップS210におけるドアD1のロック解除後、ドアD1の開閉が行われたどうかを判定する。この判定は、例えば、単純にステップS210でロック解除した後の経過時間が所定のしきい値をこえたかどうかをタイマーでカウントしてもよいし(ドアD1は通常は常に閉じるようになっているものとする)、別途設けたドアD1の開閉検出センサで開閉を検出してもよい。あるいは、もう一度ステップS200と同様に管理サーバSからこの時点での位置検出結果を取得し、前述の部屋データベースを参照して、移動局Tが実際に実験室Z1内に入室したかどうかを判定するようにしてもよい(ドアD1は通常では常に閉じるようになっているものとする)。以上のようにしてドアD1の開閉が検出されるまでは判定が満たされずステップS210に戻って同様の手順を繰り返し、ドアD1の開閉が検出されたらステップS215の判定が満たされ、ステップS220へ移る。
ステップS220では、ロック機構LM1に制御信号を出力し、ロック解除状態となっている実験室D1のドアD1を、再び開閉不能のロック状態に復帰させ、このフローを終了する。
なお、上記に限られず、来客P2がドアD1に近づいた旨と、来客P2がドアD1の操作権限を有している旨とを、管理サーバSのCPU21が認識して、その認識結果により機器制御部CCに対しロック解除を指示する制御信号を出力し、これによって機器制御部CCがロック解除の制御信号をロック機構LM1に出力するようにしてもよい(後述のドアD2やコピー機CPに対しても同様)。
また、上記第2扉開閉制御部CC2によってロック機構LM2を介しドアD2に対して行わせる制御手順も、上記図18(a)と同様であるので、説明を省略する。
図18(b)は、機器制御部CCの上記コピー機制御部CC3によってコピー機CPに対して行われる上記ロック解除に係わる制御手順を表すフローである。
図18(b)において、このフローは、基本的には図18(a)に示すフローにおいて制御対象がドアD1からコピー機CPに代わっただけであり、制御内容はほぼ同様である。
すなわち、まずステップS250において、管理サーバSで検出した移動局T(社員用移動局T1及び来客用移動局T2)の位置検出結果に基づき、管理サーバSの前述の動作機器データベースを参照し、社員P1又は来客P2のいずれかがコピー機CPの近く(例えばコピー機CPの位置座標から半径1m等、予め所定範囲内に設定されている)に存在するかどうかを判定する。社員P1又は来客P2のいずれかが上記所定範囲内に存在するようになるまで判定が満たされずループ待機し、所定範囲内に存在するようになったらステップS250の判定が満たされ、ステップS255に移る。
ステップS255では、上記ステップS250で近くにいることが検出された社員P1(又は来客P2)に対し、位置検出時に併せて取得したタグID(後述の図19のステップSS20参照)をキーとして管理サーバSの社員権限データベース(又は来客権限データベース)にアクセスし、コピー機CPのドアD1の操作権限があるかどうかを判定する。操作権限がなければ判定が満たされずステップS250に戻って同様の手順を繰り返す。操作権限があれば判定が満たされ、ステップS260に移る。
ステップS260では、コピー機CPに制御信号を出力し、(常にはコピー操作不能のロック状態となっている)コピー機CPのロックを解除する。
その後、ステップS265に移り、上記ステップS260におけるコピー機CPのロック解除後、コピー機CPのコピー操作が行われたどうかを判定する。この判定は、上記ステップS215同様、例えば、単純にステップS260でロック解除した後の経過時間が所定のしきい値をこえたかどうかをタイマー(コピー機CPに設けてもよい)でカウントすればよい。あるいは、コピー機CPより、例えば操作者の適宜のボタン操作に応じた操作終了信号を機器制御部CCへ出力させ、この操作終了信号の入力の有無を検出するようにしてもよい。あるいは、もう一度ステップS200と同様に管理サーバSからこの時点での位置検出結果を取得し、前述の機器データベースを参照して、移動局Tがコピー機CPの位置から離れた(前述の所定範囲外に出た)かどうかを判定するようにしてもよい。以上のようにしてコピー機CPのコピー操作終了が検出されるまでは判定が満たされずステップS260に戻って同様の手順を繰り返し、コピー操作の終了が検出されたらステップS265の判定が満たされ、ステップS270へ移る。
ステップS270では、コピー機CPに制御信号を出力し、ロック解除状態から、再び操作不能のロック状態に復帰させ、このフローを終了する。
(E)制御シーケンス
図19は、本実施形態において、管理サーバS、基地局R1〜R4、移動局T(社員用移動局T1及び来客用移動局T2)、携帯端末100の間で送受される各種信号の送受と制御動作の一例を表すシーケンス図である。図19において、基本的に図中上側から下側に向かっての時系列変化で各手順を表している。上述したように、管理サーバSと基地局R1〜R4との間は通信ネットワークNWを介した信号の送受である。また、基地局R1〜R4と移動局Tとの間、及び、管理サーバSと携帯端末100との間は、無線通信を介した信号の送受となっている。
まず最初に、ステップSS5において、管理サーバSのCPU21が、来客P2への権限付与の有無を表すフラグFを0に初期化する。
その後、ステップSS10に移り、管理サーバSのCPU21が、ネットワーク通信制御部26を介し、特定の1つの基地局Rに対し、移動局Tへの送受信を指示する指示信号を出力する。上記特定の1つの基地局Rは、ステップSR5で上記指示信号の入力の有無を検査しており、指示信号が検出された場合には、ステップSR10で、当該特定の1つの基地局Rの無線部16がアンテナ12を介し移動局Tに向けて電波送信要求信号を送信する。
そして、この送信要求信号を受信した移動局Tの無線部33が、ステップST10において、タグアンテナ32を介し、対応する距離検出用の電波信号を送信する。なお、本実施形態では、各移動局Tの無線部33から当該移動局T(社員用移動局タグ及び来客用移動局T2)の上記タグIDを含む上記距離検出用電波信号が送信される。各基地局R1〜R4の無線部16は、ステップSR20で、アンテナ12を介しそれぞれ距離検出用の電波信号を受信する。そして、到来時刻検出部19がそのときの受信時刻情報を検出し、制御部20がその受信時刻情報を(前述の移動局TのタグIDとともに)ネットワーク通信制御部18を介して管理サーバSに出力する。
そして管理サーバSのCPU21が、ステップSS20において、各基地局R1〜R4から入力した受信時刻の差(=到来時間の差)に基づき、移動局Tの位置座標を、図5を用いて上述した手法により算出する(=位置検出手段)。
なお、上記ステップST10における管理サーバSから基地局Rへの送信要求の送信は、前述したように所定の時間間隔で常時行われる。この結果、上記移動局T(社員用移動局T1及び来客用移動局T2)の位置検出も、リアルタイムで常時行われることとなっている。また、このような基地局R1〜R4(又は特定の基地局R)からの送信要求に応じた移動局Tからの距離検出用電波信号の送信にも限られない。すなわち、移動局Tが一定時間間隔で自発的に電波信号を発信し続け、各基地局Rがその発信し続ける電波信号を受信し、これに基づき管理サーバSで距離検出を行うようにしてもよい。この場合も、移動局Tの位置検出はリアルタイムで常時行われる。
次にステップSS40で、管理サーバSのCPU21は、フラグF=0であるかどうかを判定する。来客者F2に対する操作権限の付与がまだ行われていない場合は上記ステップSS05によりフラグF=0のままであるため判定が満たされ、ステップSS50に移る。
ステップSS50では、管理サーバSのCPU21は、上記ステップSS20で算出した社員用移動局T1と来客用移動局T2の位置座標と、予め大容量記憶装置25に記憶している前述の部屋データベースを用いて、来客P2が、ミーティングスペースM内において社員P1から距離5m以内に略静止状態で存在しているかどうかを判別する(距離判定手段、領域判定手段、制止判定手段)。略静止状態であることの判別は、上記位置検出結果の履歴に基づき移動速度を算出し、その速度が非常に小さいしきい値(例えば0.5m/s)以下であるかどうかで判別すれば足りる。社員P1から来客P2までの距離が5mを超えているか、略静止状態でないか、あるいはミーティングスペース外であった場合にはステップSS50の判定が満たされず、ステップSS10に戻って同様の手順を繰り返す。社員P1と来客P2とがともにミーティングスペースM内に存在し、かつ社員P1から来客P2までの距離が5m以内の略静止状態であったら(例えば着座した会話状態であるとみなして)ステップSS50の判定が満たされ、ステップSS60に移る。
ステップSS60では、管理サーバSのCPU21は、上記ステップSS50の判定が満たされる状態(社員P1と来客P2がミーティングスペースM内におり、社員P1から来客P2まで距離5m以内)で10分が経過したかどうかを判定する(静止時間判定手段)。ステップSS50の判定が満たされた状態が維持され、かつ10分経過するまではステップSS60の判定が満たされずステップSS10へ戻って同様の手順を繰り返す。ステップSS50の判定が満たされた状態(社員P1と来客P2がミーティングスペースM内におり、社員P1から来客P2まで距離5m以内)が維持され、かつ10分が経過すると、ステップSS60の判定が満たされ、社員P1と来客P2とは面会状態にあるとみなして、ステップSS70に移る。なお、上記ステップSS50とステップSS60とが、各請求項記載の面会検出手段を構成する。
ステップSS70では、管理サーバSのCPU21は、ステップSR20で取得した社員用移動局T1のタグIDをキーとして大容量記憶装置25の社員権限データベースにアクセスし、対応する動作機器D1,D2,CPの社員P1の操作権限情報(第1操作権限情報)を取得する(第1情報取得手段)。
そして、ステップSS80に移り、管理サーバSのCPU21は、上記ステップSS70で取得した社員P1の操作権限情報に基づき、対応する動作機器D1,D2,CPに対する来客P2の操作権限情報(第2操作権限情報)を生成し(=権限を付与し)、大容量記憶装置25の来客権限データベースに当該操作権限情報を書き込んで更新する(権限付与手段)。これにより、来客P2(言い換えれば移動局T2)と当該第2権限情報との関連づけが行われる。
なお、この例では、前述したように社員P1の動作機器D1,D2,CPに対する操作権限と同等の操作権限を付与するが、これに限られない。社員P1の有する操作権限のうち一部の操作権限のみを付与するようにしてもよい。一例としては、例えば社員P1が実験室Z1のドアD1及び居室Z2のドアD2の操作権限を有している場合に、来客P2には実験室Z1のドアD1の操作権限を付与するが、居室Z2のドアD2の操作権限は付与しない等が考えられる。また、社員P1と面会したという実績に基づき、社員P1の操作権限の内容と必ずしも直接関係しない内容の操作権限を付与する場合も考えられる。一例としては、例えば社員P1がコピー機CPの操作権限を有しているかいないかに関係なく、社員P1と面会したことが認識されたことによって来客P2にコピー機CPの操作権限を付与する場合等が考えられる。
また、以上においては、当初(面会検出の前までは)来客用移動局T2には動作機器D1,D2,CPに対する操作権限が一切付与されておらず、社員P1との面会によって新規に動作機器D1,D2,CPに対する所定範囲の操作権限が付与された場合を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、面会検出の前に、予め動作機器D1,D2,CPの一部に関して所定の操作権限が付与されており、面会検出によってこれをその権限範囲を拡張するようにしてもよい。この場合、例えば当該フロアに到達する以前に当該建造物に入る際(受付時)に、管理サーバSのCPU21が大容量記憶装置25に上記来客権限データベースを作成して上記一部の動作機器D1,D2,CPについての操作権限情報(初期権限情報)を書き込む。そして、面会検出後に、管理サーバSのCPU21が、上記来客権限データベースにアクセスして初期権限情報を取得し(第2情報取得手段)、その取得した初期権限情報を上記したように(社員P1の操作権限情報に対応させて)権限範囲を拡張した後(権限変更手段)、その内容でデータベースを更新すれば足りる。このように最初に初期権限情報を付与する場合、面会前にも来客P2に対し必要最小限の操作権限(上述の例ではコピー機CPの操作)を持たせることができ、利便性が向上する。
以上のようにしてステップSS80が終了したら、ステップSS90に移り、上記フラグFを来客P2への権限付与を行ったことを表す1とする。その後、ステップSS100に移る。
ステップSS100では、管理サーバSのCPU21が、上記来客P2への権限付与に基づく上記通知メールに対応するメール情報(権限付与通知信号)を作成し、ネットワーク通信制御部26、ネットワークNWを介して出力し(付与通知出力手段)、これによって端末用基地局BAから携帯端末100へ上記通知メールを送信させる。これにより、携帯端末100は、ステップSM10で、アンテナ102を介しデータ送受信部103で上記送信された通知メールを受信し、制御部106がそのメール内容を表示部109に表示させる(前述の図3参照)。なお、ステップSS100が終了した後、管理サーバSは、ステップSS10に戻り同様の手順を繰り返す。
なお、来客P2に権限を付与した旨の上記通知メールは、社員P1のみならず(あるいは社員P1に代えて)当該社屋又はフロアの警備員(管理サーバSの管理者が兼ねてもよい)に送信するようにしてもよい。この場合、携帯端末100へのメール送信による通知に代えて、例えば警備員の使用するパソコン等の端末へメールを送信するようにしてもよいし、パソコンへのメール以外の通知態様としてもよい。また、社員P1の所持する移動局T1に対し最寄りの基地局Rから送信し、移動局T1に別途設けた表示手段に対応する表示を行わせるようにしてもよい。
上述のようにステップSS80で来客P2に対し操作権限を付与した以降、ステップSS10に戻って同様の手順を繰り返す場合、(ステップSS90でF=1となっていることから)、ステップSS40での判定が満たされなくなり、ステップSS110に移る。
ステップSS110では、上記ステップSS50と同様、管理サーバSのCPU21が、上記ステップSS20で算出した社員用移動局T1と来客用移動局T2の位置座標と、予め大容量記憶装置25に記憶している前述の部屋データベースを用いて、社員P1と来客P2とがミーティングスペースM内におり、かつ社員P1から来客P2まで距離5m以内に存在しているかどうかを判別する。社員P1と来客P2とがともにミーティングスペースM内に存在し、かつ社員P1から来客P2までの距離が5m以内であったらステップSS110の判定が満たされ、ステップSS10に戻って同様の手順を繰り返す。社員P1から来客P2までの距離が5mを超えているか、あるいはミーティングスペース外であった場合にはステップSS110の判定が満たされず、ステップSS120に移る。
ステップSS120では、管理サーバSのCPU21が、上記ステップSS60と同様、ステップSS110の判定が満たされない状態(社員P1から来客P2までの距離が距離5m超え、あるいはミーティングスペースMの外)で10分が経過したかどうかを判定する。ステップSS110の判定が満たされない状態が維持され、かつ10分経過するまではステップSS120の判定が満たされずステップSS10へ戻って同様の手順を繰り返す。ステップSS110の判定が満たされない状態(社員P1から来客P2までの距離5m超え、あるいはミーティングスペースMの外)が維持され、かつ10分が経過すると、ステップSS120の判定が満たされ、社員P1と来客P2とは面会状態が解消された(来客P2に対し動作機器D1,D2,CPへの操作権限を付与しておく必要がなくなった)とみなして、ステップSS130に移る。
ステップSS130では、管理サーバSのCPU21は、大容量記憶装置25の来客権限データベースに再びアクセスし、先にステップSS80で書き込んだ動作機器D1,D2,CPに対する操作権限情報(第2権限情報)を消去する(権限消滅手段)。すなわち図16に示す例では、「付与権限」の各項目に記載の「○」を全て「×」に変える。これに伴い、「状態」の項目は「削除済み」に書き換えられる。なおこれ以外に、来客タグIDのID自体を削除することで、来客P2(言い換えれば移動局T2)と当該第2権限情報との関連づけを消滅させるようにしてもよい。
以上のようにしてステップSS130が終了したら、ステップSS140に移り、上記フラグFを権限付与前と同じ0に復帰させる。その後、ステップSS150に移る。
ステップSS150では、管理サーバSのCPU21が、(上記権限付与時の通知メールと同様の)権限削除の旨の通知メールに対応するメール情報(権限消滅通知信号)を作成し、ネットワーク通信制御部26、ネットワークNWを介して出力し(消滅通知出力手段)、これによって端末用基地局BAから携帯端末100へ上記権限削除の通知メールを送信させる。これにより、携帯端末100は、ステップSM20で、上記ステップSM10と同様、上記送信された権限削除の通知メールを受信し、表示部109に対応するメール内容を表示させる(図示省略)。そしてこのフローを終了する。
なお、来客P2への権限を削除した旨の上記通知メールは、前述の権限付与の通知メールと同様、警備員の携帯端末100やパソコン等の端末へ送信してもよい(メール以外の通知態様としてもよい)。また、移動局T1に別途設けた表示手段に対応する表示を行わせるようにしてもよい。
以上のように構成した本実施形態においては、社員用移動局T1及び来客用移動局T2から距離検出用の電波信号が送信されると、その電波信号が基地局R1〜R4の無線部16にて受信され、このときの電波信号の受信時刻が到来時刻検出部19で検出される。これにより、管理サーバSが、基地局R1〜R4の受信時刻差情報に基づき社員用移動局T1及び来客用移動局T2の位置検出をリアルタイムで行う(ステップSS20)。
そして、この位置検出結果から、社員P1と来客P2とが面会状態であるかどうかを判定し(ステップSS50及びステップSS60)、面会状態であれば、動作機器D1,D2,CPに対し社員P1の有する操作権限に対応した(この例では同等の)操作権限を付与する(ステップSS80)。これにより、来客P2の動作機器D1,D2,CPに対する操作自由度が向上し、(社員P1の同伴や補助がなくても)単独で所定の動作機器D1,D2,CPの操作を行うことができる(図17参照)。この結果、社員P1及び来客P2双方の利便性を向上することができる。
また、本実施形態では特に、上記権限付与の際、管理サーバSの大容量記憶装置25に来客権限データベースを設け、動作機器D1,D2,CPに対する操作権限を個別に設定することができる。この結果、来客P2に対し一律操作禁止する場合のような不便さを(セキュリティや安全性を確保しつつ)回避することができる。
また、本実施形態では特に、位置検出結果に基づき、ステップSS50で、社員P1及び来客P2が所定の面会可能領域(この例ではミーティングスペースM)にいる場合にのみ、面会状態として検出する。この結果、ミーティングスペースM外において社員P1から来客P2まで5m以内の距離であった場合(例えば図20に示すようにトイレZ3の中である場合や、その他、社員P1立ち会いで各種業者が作業している場合や、偶然通りかかっての廊下での単なる立ち話、等)を除外し、面会であることを正確に識別することができる。
また、これをさらに進めて、社員P1と来客P2とがミーティングスペースMでかつ社員P1から来客P2までの距離が5m以内であっても、領域Ma,Mb,Mc(図1参照)のうち互いに異なる領域に存在している場合は除外するように(ステップSS50やステップSS110での判定を満たさないように)してもよい。この場合は、図12に示した部屋データベースにおいて、ミーティングスペースMをさらに領域Ma,Mb,Mcに細分して範囲設定しておき、社員用移動局T1と来客用移動局T2とが互いに異なる領域Ma,Mb,Mcにいるかどうかを加味して判定すれば足りる(遮蔽物判定手段)。あるいは領域を仕切る壁WA(遮蔽物)の占める座標範囲を部屋データベースに設定しておき、社員用移動局T1と来客用移動局T2との間に、壁WA(あるいはその他自動販売機等の遮蔽物でも同様)が介在しているかどうかを判定する(遮蔽物判定手段)ようにしてもよい。この場合、図21に示すように、壁WAを介在させた状態で偶然に社員用移動局T1と来客用移動局T2とが近接し静止した場合等を、誤って面会状態として検出するのを防止できる(壁WAを挟んで面会することはあり得ないため)。この結果、面会であることを正確に識別することができる。
また、本実施形態では特に、面会状態が解消された場合には、面会検出時に来客P2に対して付与した動作機器D1,D2,CPに対する操作権限を消滅させる(ステップSS130)。このように、操作権限が必要な状態が終了した場合には、来客P2に対し付与された操作権限を削除することで、本来のセキュリティや安全性を確実に確保することができる。なお図19のステップSS120では、面会状態解消後所定期間の経過(この例では10分経過)をもって自動削除を行ったが、これに代えて、面会検出による権限付与時(ステップSS80)から所定期間(例えば3時間等)の経過をもって自動削除するようにしてもよい。
また、本実施形態では特に、上記操作権限の消滅時に、権限消滅の旨をメール等により社員P1又は警備員(若しくは来客P2本人)等に通知する(ステップSS150)。これにより、来客P2へ付与された権限が削除され消滅したことを確実に報知することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。以下、そのような変形例を説明する。
(1)静止状態となる直前の移動方向で判定する場合
すなわち、社員P1と来客P2との上記面会検出の際に、前述のようにミーティングスペースMで静止状態となる(ステップSS50参照)直前に、社員P1及び来客P2がどのような移動方向であったかを参酌して判定を行う場合である。
例えば図22(a)〜(c)に示すように、社員P1と来客P2とがそれぞれ別々の方向から(異なるタイミングでもよい)ミーティングスペースMに到達し(図22(a)参照)、その後お互いを認識して互いに近づくような向きに移動した(図22(b))ような場合、このような移動軌跡が前述の社員用移動局T1及び来客用移動局T2の位置検出を繰り返し行うことにより管理サーバSで取得される。したがって、図22(b)に示すような静止直前の移動方向が互いに向かい合う方向であったかどうかを管理サーバSで判定する(対向判定手段)ことにより、この判定が満たされることを(ステップSS50やステップSS60と同様に)面会検出のための一条件とすることができる。あるいはこの場合には、ステップSS60における継続時間の判定を短くする(例えば1分とする。図22(c)参照)ようにしてもよい。さらにはステップSS60での継続時間の判定手順自体を省略するようにしてもよい。
本変形例によっても、上記実施形態と同様の効果を得る。
(2)近接した移動状態の継続で面会状態を判定する場合
すなわち、以上説明したような社員P1と来客P2とが略静止して所定距離範囲内にいることを含む条件で(静止前提で)面会状態を判定するのではなく、社員P1と来客P2とが所定距離範囲内で連れ立って移動している場合も、他の所定条件を満たすことによって面会状態と判定する場合である。
例えば、図23に示すように、社員P1が来客P2を案内して実験室Z1へ向かって移動している場合を想定すると、廊下を通って移動している間も(図24参照)、社員P1の所有する入室権限(予め付与)により実験室Z1へともに入室した後も(図25参照)、通常、両者の距離は所定距離範囲内(この例では社員P1から来客P2までの距離5m以内)にある。したがって、管理サーバSが、前述の社員用移動局T1及び来客用移動局T2の位置検出結果に基づき、社員P1及び来客P2が移動状態であることを判定し(移動判定手段;例えば移動速度が所定のしきい値以上であることを判定する)、さらにその移動中ずっと上記所定距離範囲内を維持しつつ所定時間(例えば3分)継続したことを判定し(移動時間判定手段)、この両方の判定が満たされたことをもって面会状態であると判定するようにしてもよい(面会検出手段。図26参照)。なお、上記移動時間判定手段に代えて、移動中ずっと上記所定距離範囲内を維持しつつ所定距離(例えば100m)継続したことを判定するようにしてもよい(移動距離判定手段)。
本変形例によっても、上記実施形態と同様の効果を得る。
なお、この変形例の場合に、来客P2に対して付与する動作機器D1,D2,CPの操作権限を、図26に示す所定時間経過(又は前述の所定距離移動)による面会検出までの道のり(図26中の破線の移動軌跡を参照)に応じたものに限定するようにしてもよい。すなわち、図23〜図26に示した例では、廊下→実験室P1→廊下→ミーティングスペースMという移動となっていることから、社員P1が実験室Z1のドアD1、居室Z2のドアD2、コピー機CPの操作権限を有していたとしても、来客P2には上記移動履歴に対応して実験室Z1のドアD1のみ(あるいはコピー機CPも)の操作権限を付与すればよい。
(3)権限消滅を手動操作で行う場合
すなわち、以上においては、面会検出に基づき来客P2に対して付与した動作機器D1,D2,CPに対する操作権限を、所定の条件(面会状態解消後の所定時間経過、面会検出後の所定時間経過等)に基づき自動消滅させたが、これに限られない。すなわち、社員P1による適宜の手動操作によって消滅させるようにしてもよい。具体的には、例えば社員用移動局T1に設けた適宜の操作手段により消滅操作を行い、対応する操作信号が最寄りの基地局Rで読み取られて管理サーバSへ送られ、管理サーバSが来客権限データベースにおいて対応する削除処理を行う。あるいは社員P1の所持する携帯端末100で適宜の操作を行うことで、対応する操作信号がアンテナ102、端末用基地局BA、ネットワークNWを介して管理サーバへ入力され、管理サーバSが来客権限データベースにおいて対応する削除処理を行うようにしてもよい。これにより、社員P1の意思により適宜のタイミングで来客P2に対する動作機器D1,D2,CPの操作権限を削除し、確実にセキュリティや安全性を確保することができる。
(4)TOA方式
なお、以上においては、移動局Tからの距離検出用の電波信号に対する各基地局Rの受信時刻差により測距処理を行う、いわゆるTDOA(Time Difference of Arrival)方式を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、RSSI(受信信号強度)を用いる方式やTOA(Time of Arrival)方式を用いて測距処理を行うようにしてもよい。TOA方式の場合は移動局T1,T2に前述の時計35を設けるともに移動局T1,T2と基地局R1〜R4との時計合わせを行う。そして、移動局T1,T2での送信時刻と基地局R1〜R4での受信時刻とにより、移動局T1,T2から基地局R1〜R4までの到来時間(伝搬時間)を算出し、これに基づき、各移動局T1,T2で位置検出処理を行うことができる。
本変形例によっても、上記実施形態や各変形例と同様の効果を得る。
(5)その他
以上においては、動作機器D1,D2,CPに対する操作権限を予め有する社員P1、又は、面会によって操作権限が付与された来客P2が、当該操作権限を行使する際には、管理サーバSでの位置検出結果に基づき、社員P1(又は来客P2)が当該動作機器D1,D2,CPに近づいたかどうかを判定してロック解除を行った。しかしながら、これに限られず、前述の図7を用いて説明したように、例えば当該動作機器D1,D2,CP近くに別途用意した読み取り装置にIDカード(いわゆるRFIDタグ等でもよい。この場合、移動局TのタグIDとRFIDタグのタグIDとを関連づけてデータベース化しておけば足りる)を読み取らせることで、操作権限がある者による権限行使の旨を管理サーバSに認識させ、ロック解除するようにしてもよい。この場合も同様の効果を得る。
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
本発明の一実施形態である動作機器の権限管理システムの全体構成を概略的に示す説明図である。 動作機器の権限管理システムの機能的構成を表す機能ブロック図である。 携帯端末の外観図である。 移動局の所持の態様を表す図である。 移動局の位置検出の手法原理を説明するための説明図である。 社員が来客を伴い実験室へ入室する様子を表す説明図である。 社員が来客を伴い実験室へ入室する様子を表す説明図である。 来客が単独でトイレに行く様子を表す説明図である。 来客がトイレから戻る様子を表す説明図である。 来客が実験室ドアをノックしている様子を表す説明図である。 地図情報の概略を概念的に表した図である。 部屋データベースを表す図である。 動作機器データベースを表す図である。 社員権限データベースを表す図である。 面会検出の一例を説明する説明図である。 来客権限データベースを表す図である。 来客が単独で実験室に再入室する様子を表す説明図である。 機器制御部による制御手順を表すフローチャートである。 管理サーバ、基地局、移動局、携帯端末の間で送受される各種信号の送受と制御動作の一例を表すシーケンス図である。 面会可能領域外で社員と来客とが近接している様子を表す説明図である。 壁を挟んで社員と来客とが近接している様子を表す説明図である。 静止状態となる直前の移動方向で判定する変形例を表す説明図である。 近接した移動状態の継続で面会状態を判定する変形例を表す説明図である。 近接した移動状態の継続で面会状態を判定する変形例を表す説明図である。 近接した移動状態の継続で面会状態を判定する変形例を表す説明図である。 近接した移動状態の継続で面会状態を判定する変形例を表す説明図である。
符号の説明
1 権限管理システム
12 アンテナ(第3アンテナ手段)
31 IC回路部(第1記憶部;第2記憶部)
32 タグアンテナ(第1アンテナ手段;第2アンテナ手段)
CP コピー機(動作機器)
D1 ドア(動作機器)
D2 ドア(動作機器)
P1 社員(待受者)
P2 来客(来訪者)
R1〜4 基地局
T1 社員用移動局(第1移動局)
T2 来客用移動局(第2移動局)

Claims (18)

  1. 待受者に関連づけられ、情報を記憶する第1記憶部と情報を送受信する第1アンテナ手段とを備え、所定の移動可能領域を移動可能な第1移動局と、
    前記待受者に招待された来訪者に関連づけられ、情報を記憶する第2記憶部と情報を送受信する第2アンテナ手段とを備え、所定の移動可能領域を移動可能な第2移動局と、
    前記第1移動局及び前記第2移動局に対し無線通信により情報送受信を行う第3アンテナ手段を備え、既知の位置に固定的に配置された基地局と
    を有し、
    動作機器に関する前記待受者及び前記来訪者の操作権限を管理する動作機器の権限管理システムであって、
    前記第1移動局及び前記第2移動局の前記第1アンテナ手段及び第2アンテナ手段から送信され前記基地局の前記第3アンテナ手段で受信した電波信号に基づき、前記第1移動局及び前記第2移動局の位置検出を行う位置検出手段と、
    前記位置検出手段の検出結果に基づき前記第1移動局の位置と前記第2移動局の位置との距離が所定範囲内であるか否かを判定する距離判定手段を備え、前記待受者と前記来訪者との面会状態を検出可能な面会検出手段と、
    前記面会検出手段で前記待受者と前記来訪者との面会状態が検出された場合は、所定内容の第2権限情報を、前記第2移動局に関連づける権限付与手段と
    を有することを特徴とする動作機器の権限管理システム。
  2. 前記第1移動局の前記第1アンテナ手段から送信され前記基地局の前記第3アンテナ手段で受信した電波信号に含まれる、前記第1記憶部の記憶情報に基づき、前記待受者に与えられた前記動作機器の操作権限に関する第1権限情報を取得する第1情報取得手段を有し、
    前記権限付与手段は、
    前記面会検出手段で前記面会状態が検出された場合は、前記第1権限情報に対応した内容の前記第2権限情報を、前記第2移動局に関連づける
    ことを特徴とする請求項1記載の動作機器の権限管理システム。
  3. 前記第2移動局の前記第2アンテナ手段から送信され前記基地局の前記第3アンテナ手段で受信した電波信号に含まれる、前記第2記憶部の記憶情報に基づき、前記来訪者に与えられた前記動作機器に関する初期権限情報を取得する第2情報取得手段を有し、
    前記権限付与手段は、
    前記面会検出手段で前記待受者と前記来訪者との面会状態が検出された場合に、前記第2情報取得手段で取得した前記来訪者の前記初期権限情報を、前記第1情報取得手段で取得した前記待受者の前記第1権限情報に対応した内容の前記第2権限情報に変更する、権限変更手段である
    ことを特徴とする請求項2記載の動作機器の権限管理システム。
  4. 前記第1権限情報又は前記第2権限情報に基づき、前記動作機器の動作を制限する機器制御手段を有することを特徴とする請求項2又は請求項3記載の動作機器の権限管理システム。
  5. 前記動作機器は、
    建造物に設けられた開閉扉であり、
    前記機器制御手段は、
    前記第1権限情報又は前記第2権限情報に基づき、前記開閉扉の開閉動作を制限する扉制御手段である
    ことを特徴とする請求項4記載の動作機器の権限管理システム。
  6. 前記動作機器は、
    複数の人数で共用して使用可能な事務機であり、
    前記機器制御手段は、
    前記第1権限情報又は前記第2権限情報に基づき、前記事務機の動作を制限する事務機制御手段である
    ことを特徴とする請求項4記載の動作機器の権限管理システム。
  7. 前記面会検出手段は、
    前記位置検出手段の検出結果に基づき、前記第1移動局及び前記第2移動局が略静止状態であるか否かを判定する静止判定手段と、
    前記静止判定手段の判定が満たされるとともに前記距離判定手段の判定が満たされた状態が、所定時間の間継続したか否かを判定する静止時間判定手段を備える
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載の動作機器の権限管理システム。
  8. 前記面会検出手段は、
    前記位置検出手段の検出結果に基づき、前記第1移動局及び前記第2移動局が略静止状態となる直前の動作方向が、互いに向かい合う方向であったか否かを判定する対向判定手段を備える
    ことを特徴とする請求項7記載の動作機器の権限管理システム。
  9. 前記面会検出手段は、
    前記移動可能領域の地図情報に基づき、前記第1移動局及び前記第2移動局の位置が、所定の面会可能領域内であるか否かを判定する領域判定手段を備え、
    前記距離判定手段、又は前記静止時間判定手段、又は前記対向判定手段の判定が満たされるとともに前記領域判定手段の判定が満たされた場合に、前記面会状態として検出する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項記載の動作機器の権限管理システム。
  10. 前記面会検出手段は、
    前記移動可能領域の地図情報に基づき、前記略静止状態となったときの前記第1移動局の位置と前記第2移動局の位置との間に、所定の遮蔽物があるか否かを判定する遮蔽物判定手段を備え、
    前記距離判定手段、又は前記静止時間判定手段、又は前記対向判定手段の判定が満たされるとともに前記遮蔽物判定手段の判定が満たされない場合に、前記面会状態として検出する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項記載の動作機器の権限管理システム。
  11. 前記面会検出手段は、
    前記位置検出手段の検出結果に基づき、前記第1移動局及び前記第2移動局が実質的な移動状態であるか否かを判定する移動判定手段を備える
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載の動作機器の権限管理システム。
  12. 前記面会検出手段は、
    前記移動判定手段の判定が満たされるとともに前記距離判定手段の判定が満たされた状態が、所定時間の間継続したか否かを判定する移動時間判定手段を備える
    ことを特徴とする請求項11記載の動作機器の権限管理システム。
  13. 前記面会検出手段は、
    前記位置検出手段の検出結果に基づき、前記移動判定手段の判定が満たされるとともに前記距離判定手段の判定が満たされた状態で、第1移動局及び第2移動局が所定距離以上移動したか否かを判定する移動距離判定手段を備える
    ことを特徴とする請求項11記載の動作機器の権限管理システム。
  14. 前記権限付与手段は、
    前記第1権限情報と実質同一の権限である前記第2権限情報を、前記第2移動局に関連づける
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項13のいずれか1項記載の動作機器の権限管理システム。
  15. 前記権限付与手段は、
    前記動作機器の配置箇所情報に基づき、前記第1権限情報において操作権限がある前記動作機器のうち、前記静止判定手段により前記略静止状態と判定された当該静止箇所又はその近傍にある動作機器、若しくは、前記移動判定手段により前記移動状態であると判定された当該移動時の通過箇所又はその近傍にある動作機器、についての操作権限を含む前記第2権限情報を、前記第2移動局に関連づける
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項13のいずれか1項記載の動作機器の権限管理システム。
  16. 前記権限付与手段で前記第2権限情報が前記第2移動局に関連づけられたとき、対応する権限付与通知信号を生成し、出力する付与通知出力手段を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項13のいずれか1項記載の動作機器の権限管理システム。
  17. 前記権限付与手段で行った前記第2権限情報と前記第2移動局との関連づけを消滅させる権限消滅手段を有する
    ことを特徴とする請求項14乃至請求項16のいずれか1項記載の動作機器の権限管理システム。
  18. 前記権限消滅手段で前記第2権限情報と前記第2移動局との関連づけが消滅されたとき、対応する権限消滅通知信号を生成し、出力する消滅通知出力手段を有する
    ことを特徴とする請求項17記載の動作機器の権限管理システム。
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