JP5072750B2 - 耐油性に優れた配管機材用シール部材を有する配管機材及びバタフライ弁 - Google Patents

耐油性に優れた配管機材用シール部材を有する配管機材及びバタフライ弁 Download PDF

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Description

本発明は、耐油性に優れた配管機材用シール部材を有する配管機材及びバタフライ弁に関する。
水、油、ガスなどの各種流体用の配管に配設し、これらの流体の流路を開閉するバルブなどの配管機材は、ゴムなどの弾性材料からなるシール部材を装着していた。このような配管機材用シール部材は、硬さ、引張強さ、伸び、引裂き強さ、圧縮弾性、耐摩耗性、耐油性、耐薬品性、耐温度性、耐ガス透過性などの様々な特性が要求されていた(例えば、特許文献1)。そこで、各種機械的強度に優れているエチレン・プロピレンゴム(EPDM)にカーボンブラックを配合して加硫成形した配管機材用シール部材が用いられていた。しかしながら、エチレン・プロピレンゴムは特に非極性油である鉱物油やガソリンなどによって膨潤するため耐油性に劣る傾向があり、耐油性の要求される配管機材用途にはニトリルゴム(NBR)をシール部材に採用していた。そこで、エチレン・プロピレンゴムを用いた配管機材用シール部材は、耐油性の一層の向上が望まれていた。
また、エラストマーにカーボンナノファイバーとカーボンブラックが均一に分散された複合材料が提案されていた(例えば、特許文献2参照)。
特許第2932420号公報 特開2007−39649号公報
本発明の目的は、耐油性に優れた配管機材用シール部材を有する配管機材及びバタフライ弁を提供することにある。
本発明にかかる配管機材は、
エチレン・プロピレンゴム100質量部に対して、平均直径が4nm〜230nmのカーボンナノファイバー15質量部〜65質量部と、平均粒径が10nm〜10μmのカーボンブラック0質量部〜120質量部と、を含み、かつ、前記カーボンナノファイバーと前記カーボンブラックとの合計が50質量部〜190質量部である、耐油性に優れた配管機材用シール部材を有し、
前記シール部材は、環状であって、内周面にシール面を有し、
前記カーボンナノファイバーは、気相成長法で製造された後、黒鉛化処理することなく、不活性ガス雰囲気中で該気相成長法における反応温度よりも高温であって、かつ、1100℃〜1600℃で熱処理して得られる。
本発明にかかるバタフライ弁は、
エチレン・プロピレンゴム100質量部に対して、平均直径が4nm〜230nmのカーボンナノファイバー15質量部〜65質量部と、平均粒径が10nm〜10μmのカーボンブラック0質量部〜120質量部と、を含み、かつ、前記カーボンナノファイバーと前記カーボンブラックとの合計が50質量部〜190質量部である、耐油性に優れた配管機材用シール部材を有し、
前記カーボンナノファイバーは、気相成長法で製造された後、黒鉛化処理することなく、不活性ガス雰囲気中で該気相成長法における反応温度よりも高温であって、かつ、1100℃〜1600℃で熱処理して得られる。
本発明にかかるバタフライ弁において、
前記シール部材を内周面に装着した円筒形のボデーと、
前記ボデーに対し回転自在に設けられた円盤状のジスクと、
をさらに有し、
前記シール部材は、環状であって、内周面に形成されたシール面が流路の外周を成し、
前記ジスクの外周面が前記シール面に接触することで前記流路を閉止することができる
本発明にかかる配管機材及びバタフライ弁によれば、エチレン・プロピレンゴム中に分散されたカーボンナノファイバーによってシール部材が膨潤することを物理的に抑制することができるため、耐油性の要求される用途に採用することができる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明の一実施形態にかかる配管機材は、エチレン・プロピレンゴム100質量部に対して、平均直径が4nm〜230nmのカーボンナノファイバー15質量部〜65質量部と、平均粒径が10nm〜10μmのカーボンブラック0質量部〜120質量部と、を含み、かつ、前記カーボンナノファイバーと前記カーボンブラックとの合計が50質量部〜190質量部である、耐油性に優れた配管機材用シール部材を有し、前記シール部材は、環状であって、内周面にシール面を有し、前記カーボンナノファイバーは、気相成長法で製造された後、黒鉛化処理することなく、不活性ガス雰囲気中で該気相成長法における反応温度よりも高温であって、かつ、1100℃〜1600℃で熱処理して得られることを特徴とする。
本発明の一実施形態にかかるバタフライ弁は、エチレン・プロピレンゴム100質量部に対して、平均直径が4nm〜230nmのカーボンナノファイバー15質量部〜65質
量部と、平均粒径が10nm〜10μmのカーボンブラック0質量部〜120質量部と、を含み、かつ、前記カーボンナノファイバーと前記カーボンブラックとの合計が50質量部〜190質量部である、耐油性に優れた配管機材用シール部材を有し、前記カーボンナノファイバーは、気相成長法で製造された後、黒鉛化処理することなく、不活性ガス雰囲気中で該気相成長法における反応温度よりも高温であって、かつ、1100℃〜1600℃で熱処理して得られることを特徴とする
(I)カーボンナノファイバー
カーボンナノファイバーは、例えば気相成長法によって製造される。気相成長法は、炭化水素等のガスを金属系触媒の存在下で気相熱分解させてカーボンナノファイバーを製造する方法である。より詳細に気相成長法を説明すると、例えば、ベンゼン、トルエン等の有機化合物を原料とし、フェロセン、ニッケルセン等の有機遷移金属化合物を金属系触媒として用い、これらをキャリアーガスとともに高温例えば400℃〜1000℃の反応温度に設定された反応炉に導入し、カーボンナノファイバーを基板上に生成させる方法、浮遊状態でカーボンナノファイバーを生成させる方法、あるいはカーボンナノファイバーを反応炉壁に成長させる方法等を用いることができる。また、あらかじめアルミナ、炭素等の耐火性支持体に担持された金属含有粒子を炭素含有化合物と高温で接触させて、平均直径が70nm以下のカーボンナノファイバーを得ることもできる。気相成長法で製造されたカーボンナノファイバーの平均直径は、平均直径が4nm〜20nmである。
このように気相成長法で製造されたカーボンナノファイバーを不活性ガス雰囲気中において2000℃〜3200℃で熱処理することができる。この熱処理温度は、2500℃〜3200℃がさらに好ましく、特に2800℃〜3200℃が好ましい。熱処理温度が、2000℃以上であると、気相成長の際にカーボンナノファイバーの表面に沈積したアモルファス状の堆積物や残留している触媒金属などの不純物が除去されるので好ましい。また、カーボンナノファイバーの熱処理温度が、2500℃以上であると、カーボンナノファイバーの骨格が黒鉛化(結晶化)し、カーボンナノファイバーの欠陥が減少し強度が向上するため好ましい。なお、カーボンナノファイバーの熱処理温度が、3200℃以下であれば、黒鉛が昇華することによる黒鉛骨格の破壊が発生しにくいため好ましい。
カーボンナノファイバーは、例えば、いわゆるカーボンナノチューブなどが例示できる。カーボンナノチューブは、炭素六角網面のグラファイトの1枚面を1層もしくは多層に巻いた構造を有する。また、部分的にカーボンナノチューブの構造を有する炭素材料も使用することができる。なお、カーボンナノチューブという名称の他にグラファイトフィブリルナノチューブ、気相成長炭素繊維といった名称で称されることもある。
また、カーボンナノファイバーはエチレン・プロピレンゴムに混合される前に、エチレン・プロピレンゴムとの濡れ性を向上させるため、各種表面処理を行うことができる。例えば、カーボンナノファイバーは、気相成長法によって製造されたカーボンナノファイバーを表面酸化処理することができる。カーボンナノファイバーは、前記黒鉛化処理を施したもの表面酸化処理してもよい。表面酸化処理の工程は、X線光電子分光法(XPS)で測定した、処理前のカーボンナノファイバーの表面の酸素濃度が、処理後のカーボンナノファイバーの表面の酸素濃度より0.5atm%〜2.6atm%高くなるように酸化処理を行うことができる。また、表面酸化処理の工程は、X線光電子分光法(XPS)で測定した、処理前のカーボンナノファイバーの表面の酸素濃度が、処理後のカーボンナノファイバーの表面の酸素濃度に対し20%〜120%高くなるように酸化処理を行うことができる。表面酸化処理の工程で得られたカーボンナノファイバーのX線光電子分光法(XPS)で測定した表面の酸素濃度は、2.6atm%〜4.6atm%であることができる。表面酸化処理の工程は、カーボンナノファイバーを酸素を含有する雰囲気中で600℃〜800℃で熱処理することができる。例えば、大気雰囲気の炉内にカーボンナノファイバーを配置し、600℃〜800℃の温度範囲の所定温度に設定し、熱処理することによって、カーボンナノファイバーの表面が所望の酸素濃度に酸化できる。
また、本発明の他の一実施形態にかかる配管機材に用いるカーボンナノファイバーは、気相成長法によって製造されたカーボンナノファイバーを、黒鉛化処理をせずに、前記気相成長法における反応温度より高温であって、かつ、1100℃〜1600℃で熱処理(不活性ガス雰囲気中)して得られる。このように熱処理されたカーボンナノファイバーは、適度に表面に非結晶部分が存在するため、エチレン・プロピレンゴムとの濡れ性が良好であり、比較的欠陥も少ないのでカーボンナノファイバーの強度も十分であるため好ましい。
(II)カーボンブラック
カーボンブラックは、平均粒径が10nm〜10μmのカーボンブラックであれば、種々の原材料を用いた種々のグレードのカーボンブラックを1種類もしくは複数種類を組み合わせて用いることができる。カーボンブラックは、基本構成粒子の平均粒径が10〜150nmであることがさらに好ましい。カーボンブラックは、エチレン・プロピレンゴムの系を分割することができるためエチレン・プロピレンゴムの配合量及びカーボンナノファイバーの配合量を節約できて経済的に優れる。
(III)エチレン・プロピレンゴム
エチレン・プロピレンゴムとしては、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエン共重合体)を用いることが好ましい。また、本実施の形態にかかるエチレン・プロピレンゴムは、ピストンシール部材に必要な耐熱性、耐寒性、シール性を得るため、エチリデンノルボルネンなどの第3成分を含み、かつ、エチレンとプロピレンの共重合比は、エチレン含量で45%〜80%のEPDMが好ましい。エチレン・プロピレンゴムの重量平均分子量は、通常5万以上のものが望ましく、より好ましくは7万以上、特に好ましくは10〜50万程度のものを用いることができる。エチレン・プロピレンゴムの分子量がこの範囲であると、エチレン・プロピレンゴム分子が互いに絡み合い、相互につながっているので、エチレン・プロピレンゴムは、凝集したカーボンナノファイバーの相互に侵入しやすく、したがってカーボンナノファイバー同士を分離する効果が大きい。エチレン・プロピレンゴムの分子量が5000より小さいと、エチレン・プロピレンゴム分子が相互に充分に絡み合うことができず、後に説明する工程で剪断力をかけてもカーボンナノファイバーを分散させる効果が小さくなる傾向がある。また、エチレン・プロピレンゴムの分子量が500万より大きいと、エチレン・プロピレンゴムが固くなりすぎて加工性が低下する傾向がある。
(IV)配管機材用シール部材の製造方法
配管機材用シール部材の製造方法は、カーボンブラックとカーボンナノファイバーとを、エチレン・プロピレンゴムに混合し、剪断力で該エチレン・プロピレンゴム中に分散する。
エチレン・プロピレンゴムとカーボンナノファイバーとを混合する方法としては、オープンロール、単軸あるいは2軸の押出機、バンバリーミキサー、ニーダーなど公知の混合機に供給し、混練する方法が挙げられる。カーボンブラックなどのカーボンナノファイバー以外の充填材は、カーボンナノファイバーを供給する前に混合機に供給することが好ましい。エチレン・プロピレンゴムとカーボンブラックとカーボンナノファイバーとを混練する工程は、エチレン・プロピレンゴムと、カーボンブラック及びカーボンナノファイバーと、を第1の温度で混練する第1の混練工程と、第1の混練工程で得られた混合物を第2の温度で混練する第2の混練工程と、第2の混練工程で得られた混合物を薄通しする第3の混練工程と、を含むことができる。本実施の形態では、第1の混練工程及び第2の混練工程として密閉式混練法を用い、第3の混練工程としてオープンロール法を用いた例について図1及び図2を用いて詳細に説明する。
図1は、2本のロータを用いた密閉式混練機11による混合工程を模式的に示す図である。図2は、オープンロール機による配管機材用シール部材の第3の混練工程(薄通し)を模式的に示す図である。
図1において、密閉式混練機11は、第1のロータ12と、第2のロータ14と、を有する。
(混合工程)
まず、密閉式混練機11の材料供給口16からエチレン・プロピレンゴム200を投入し、第1,第2のロータ12,14を回転させる。さらに、チャンバー18内に所定量のカーボンブラック212及びカーボンナノファイバー220を加えて、さらに第1,第2のロータ12,14を回転させることにより、エチレン・プロピレンゴム200とカーボンブラック212及びカーボンナノファイバー220との混合が行われる。
(第1の混練工程)
ついで、混合工程で得られた混合物を、さらに第1,第2のロータ12,14を所定の速度比で回転させて高い剪断力で混練する第1の混練工程が行なわれる。第1の混練工程では、できるだけ高い剪断力を得るために、エチレン・プロピレンゴムとカーボンナノファイバーとの混合は、第2の混練工程より50〜100℃低い第1の温度で行なわれる。第1の温度は、好ましくは0〜50℃、より好ましくは5〜30℃の第1の温度である。第1の温度の設定は、チャンバー18の温度によって設定しても、第1、第2のロータ12,14の温度によって設定してもよく、あるいは混合物の温度を測定しながら速度比の制御や各種温度制御を行なってもよい。また、前述の混合工程に引き続いて同じ密閉式混練機11で第1の混練工程を行なう場合は、あらかじめ第1の温度に設定しておいてもよい。
エチレン・プロピレンゴム200として非極性のEPDM(エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム)を用いた場合、第1の混練工程によって、カーボンナノファイバー220は、凝集塊を残しながらもエチレン・プロピレンゴム200全体に分散する。
(第2の混練工程)
さらに、第1の混練工程によって得られた混合物を別の密閉式混練機に投入し、第2の混練工程が行なわれる。第2の混練工程では、エチレン・プロピレンゴムの分子を切断してラジカルを生成させるため、第1の温度よりも50〜100℃高い第2の温度で混練が行なわれる。第2の混練工程で用いられる密閉式混練機は、ロータ内に内蔵したヒータもしくはチャンバーに内蔵されたヒータによって第2の温度まで昇温させられており、第1の温度よりも高温の第2の温度で第2の混練工程を行うことができる。第2の温度は、用いられるエチレン・プロピレンゴムの種類によって適宜選択することができるが、50〜150℃が好ましい。このようにして第2の混練工程を行なうことで、エチレン・プロピレンゴムの分子が切断されてラジカルが生成し、カーボンナノファイバーがエチレン・プロピレンゴム分子のラジカルと結合しやすくなる。
(第3の混練工程)
そして、第2の混練工程によって得られた混合物36をさらに第1の温度に設定されたオープンロール30に投入し、図2に示すように、第3の混練工程(薄通し工程)を例えば1回〜10回行い、分出しする。第1のロール32及び第2のロール34のロール間隔d(ニップ)は、第1、第2の混練工程よりも剪断力が大きくなる0〜0.5mm、例えば0.3mmに設定され、ロール温度は第1の混練工程と同じ0〜50℃、より好ましくは5〜30℃の第3の温度に設定される。第1のロール32の表面速度をV1、第2のロール34の表面速度をV2とすると、薄通しにおける両者の表面速度比(V1/V2)は、1.05〜3.00であることが好ましく、さらに1.05〜1.2であることが好ましい。このような表面速度比を用いることにより、所望の剪断力を得ることができる。薄通しされた混合物36は、ロールで圧延されてシート状に分出しされる。第3の混練工程は、エチレン・プロピレンゴム中にカーボンナノファイバーをさらに均一に分散させる仕上げの分散工程であり、より均一な分散性を要求されるときに有効である。この第3の混練工程(薄通し工程)によって、ラジカルが生成したエチレン・プロピレンゴムがカーボンナノファイバーを1本づつ引き抜くように作用し、カーボンナノファイバーをさらに分散させることができる。また、第3の混練工程で加硫剤(架橋剤)を投入し、加硫剤の均一分散も行うことができる。
このように、第1の温度による第1の混練工程を行なうことで、高い剪断力によってエチレン・プロピレンゴム全体にカーボンナノファイバーを分散させることができ、さらに第2の温度による第2の混練工程と第1の温度による第3の混練工程とを行なうことで、エチレン・プロピレンゴム分子のラジカルによってカーボンナノファイバーの凝集塊を解くことができる。本実施の形態によれば、第3の混練工程において混合物が狭いロール間から押し出された際に、エチレン・プロピレンゴムの弾性による復元力で混合物はロール間隔より厚く変形する。その変形は、強い剪断力の作用した混合物をさらに複雑に流動させ、カーボンナノファイバーをエチレン・プロピレンゴム中に分散させると推測できる。そして、一旦分散したカーボンナノファイバーは、エチレン・プロピレンゴムとの化学的相互作用によって再凝集することが防止され、良好な分散安定性を有することができる。したがって、EPDMのような非極性のエチレン・プロピレンゴムでもカーボンナノファイバーを全体に分散させると共に、カーボンナノファイバーの凝集塊の無い配管機材用シール部材を製造することができる。しかも、カーボンナノファイバーの表面は適度に酸化処理されていることによってエチレン・プロピレンゴムとの濡れ性が向上している。
なお、エチレン・プロピレンゴムにカーボンナノファイバーを剪断力によって分散させる第1、第2の混練工程においては、加工性から密閉式混練機を用いることが好ましいが、オープンロール法などの他の混練機を用いてもよい。密閉式混練機としては、バンバリミキサ、ニーダ、ブラベンダーなどの接線式もしくは噛合い式を採用することができる。第1、第2、第3の混練工程は、上記密閉式混練法、オープンロール法に限定されず、多軸押出し混練法(例えば二軸押出機)によって行うことができる。混練機は、生産量などに応じて適宜組み合わせて選択することができる。特に、第3の混練工程におけるオープンロール法は、ロール温度の管理だけでなく、混合物の実際の温度を測定し管理することができるため、好ましい。
配管機材用シール部材の製造方法は、薄通し後の分出しされたシート状の混合物にさらに加硫剤を混合し、もしくは第2の工程中に加硫剤を混合しておき、一般に採用されるゴムの成形加工例えば、射出成形法、トランスファー成形法、プレス成形法、押出成形法、カレンダー加工法などによって各種配管機材に要求されるシール部材の形状に成形し、例えば型加硫方式などにより加熱・加硫して配管機材用シール部材を成形することができる。
本実施の形態にかかる配管機材用シール部材の製造方法において、通常、エチレン・プロピレンゴムの加工で用いられる配合剤を加えることができる。配合剤としては公知のものを用いることができる。配合剤としては、例えば、架橋剤、加硫剤、加硫促進剤、加硫遅延剤、軟化剤、可塑剤、硬化剤、補強剤、充填剤、老化防止剤、着色剤などを挙げることができる。これらの配合剤は、例えばオープンロールにおけるカーボンナノファイバーの投入前もしくは投入後にエチレン・プロピレンゴムに投入することができる。
(V)配管機材用シール部材及びバタフライ弁
次に、配管機材用シール部材及びバタフライ弁について、図3及び図4を用いて以下に説明する。
図3は、配管機材の一実施形態であるバタフライ弁の概略構成を示す縦断面図である。図4は、配管機材の一実施形態であるバタフライ弁の開閉動作を説明する図3のX−X’断面図である。
配管機材用シール部材は各種流体の配管やこれらの流体の流路を開閉するバルブなどの各種配管機材に用いることができるが、ここでは図3及び図4に示す配管機材の一実施形態であるバタフライ弁20を用いて配管機材用シール部材の構成の概略を説明する。
バタフライ弁20は、金属などの剛性材料からなる円筒形のボデー21の内周面に装着した環状のシール部材(シートリング、シートラバー、ラバーライナーまたはラバーシートと呼ぶこともある)22と、シール部材22内に円板状のジスク24を回転自在に設けている。環状のシール部材22は、前記(IV)で説明した製造方法によって得られたものを使用する。ジスク24の中心軸線上に円柱状のステム23、23がジスク24の上下から突出するように装着されると共に、ステム23、23がボデー21とシール部材22を貫通して回転自在に装着されている。ジスク24の外周面24aは、ジスク24を回動させることによって、シール部材22の内周面にあるシール面22aに外周面24aを押し付けてバルブを閉止する。したがって、ステム23、23の縦軸を中心にしてジスク24を回動させることで、バルブ内の各種流体例えばオイルの流路28を開閉することができる。このような構造のバタフライ弁20は、耐油性に優れた配管機材用シール部材22を用いることでオイルによる膨潤が低減できる。
なお、配管機材とは、仕切弁、玉形弁、ニードル弁、逆止め弁、ボール弁、コック、バタフライ弁、ダイヤフラム弁、安全弁、逃がし弁、減圧弁、調節弁、蒸気トラップ、電磁弁、通気弁、給水栓等のバルブ、およびねじ込み式継手、溶接式継手、溶着式継手、融着式継手、接着式継手、迅速流体継手、くい込み式継手、締め付け式継手、伸縮式継手、クランプ式継手、ワンタッチ式継手、スライド式継手、圧縮式継手、拡管式継手、転造ねじ式継手、挿し込み式継手、カップリング式継手、ハウジング式継手、可とう式継手等の継手を指す。
配管機材用シール部材は、エチレン・プロピレンゴム100質量部に対して、カーボンナノファイバー5質量部〜70質量部と、カーボンブラック0質量部〜120質量部と、を含み、かつ、前記カーボンナノファイバーと前記カーボンブラックとの合計が50質量部〜190質量部である。図5及び図6を用いて配管機材用シール部材の耐油性について説明する。図5は、配管機材用シール部材の一部を拡大した断面を示す模式図である。図6は、従来の配管機材用シール部材の一部を拡大した断面を示す模式図である。
図6に示すように、従来の配管機材用シール部材はカーボンブラック58によって補強されていたので、矢印56で示すようにオイルがエチレン・プロピレンゴム50中に浸入して膨潤することになっていた。これに対して、一実施形態にかかる配管機材用シール部材は、図5に示すように、エチレン・プロピレンゴム50中に分散されたカーボンナノファイバー52及びその周囲に形成されたバウンドラバー状の界面相54がネットワークを形成し、矢印で示したオイル56の浸入を阻止する。また、カーボンナノファイバー52及び界面相54によって形成されたネットワークによってエチレン・プロピレンゴム50が移動を制限されるため、浸入してきたオイルによって膨潤することを物理的に抑制することができると推測できる。なお、図5においては、説明を簡単にするためにカーボンブラックを含まない図とした。
また、配管機材用シール部材は、カーボンナノファイバーによって補強されているため、配管機材用シール部材に要求される物理的強度の基本性能を有すると共に、摩擦係数を下げることができる。これは、シール部材の表面にカーボンナノファイバーと界面相とからなる高弾性率部分が多数点在し、しかもこの高弾性率部分がシール部材表面から突出して凹凸を形成するためと推測できる。このように摩擦係数を下げた配管機材用シール部材を、例えばシール部材22の内周面22aにジスク24の外周面24aのほぼ全周が接触するようなバタフライ弁20に採用することで、ジスク24の回転トルクを下げることができるため省エネルギーとなる。また、配管機材用シール部材の表面の摩擦係数を下げることにより、配管機材用シール部材の摩耗を低減することができ、長寿命化が期待できる。
エチレン・プロピレンゴムに対するカーボンナノファイバー及びカーボンブラックの配合量は、配管機材用シール部材の用途による補強の程度や他の充填剤の配合量によって適宜調整することができる。例えば、カーボンナノファイバーの配合量を増やすことで耐油性が向上し、摩擦係数が下げることができるが、カーボンナノファイバーは高価であるため経済性を考慮してカーボンブラックを合わせて配合することが好ましい。配管機材用シール部材は、エチレン・プロピレンゴム100質量部に対して、平均直径が4nm〜230nmのカーボンナノファイバー15質量部〜65質量部と、平均粒径が10nm〜10μmのカーボンブラック0質量部〜120質量部と、を含み、かつ、前記カーボンナノファイバーと前記カーボンブラックとの合計が50質量部〜190質量部である。カーボンナノファイバーの配合量が15質量部以上であればカーボンブラックの配合量を多くすることでエチレン・プロピレンゴムに対する補強効果、耐油性、低摩擦係数が得られ、65質量部以下であればカーボンブラックの配合量を少なくすることで適度な硬度に調整することができると共に加工も可能である。
以下、本発明の実施例について述べるが、本発明はこれらに限定されるものではない。(1)カーボンナノファイバーの製造
縦型加熱炉(内径17.0cm、長さ150cm)の頂部に、スプレーノズルを取り付ける。加熱炉の炉内壁温度(反応温度)を1000℃に昇温・維持し、スプレーノズルから4重量%のフェロセンを含有するベンゼンの液体原料20g/分を100L/分の水素ガスの流量で炉壁に直接噴霧(スプレー)散布するように供給する。この時のスプレーの形状は円錐側面状(ラッパ状ないし傘状)であり、ノズルの頂角が60°である。このような条件の下で、フェロセンは熱分解して鉄微粒子を作り、これがシード(種)となってベンゼンの熱分解による炭素から、カーボンナノファイバーを生成成長させた。本方法で成長したカーボンナノファイバーを5分間隔で掻き落としながら1時間にわたって連続的に製造した。
このように気相成長法によって製造されたカーボンナノファイバーを、不活性ガス雰囲気中において2800℃で熱処理して黒鉛化した。黒鉛化したカーボンナノファイバー(表1、2では「CNT−N」と示す)は、平均直径87nm、平均長さ10μm、ラマンピーク比(D/G)0.08、窒素吸着比表面積25m/g、表面の酸素濃度2.1atm%であった。
また、このように気相成長法によって製造されたカーボンナノファイバーを、黒鉛化処理せず、不活性ガス雰囲気中で前記気相成長法における反応温度より高温である熱処理温度(1200℃)で熱処理してマトリックスとの濡れ性を向上したカーボンナノファイバー(表1,2では「CNT-F」と示す)は、平均直径87nm、平均長さ10μm、ラマンピーク比(D/G)1.29、タップ密度0.013g/cm、窒素吸着比表面積35m/gであった。
さらに、黒鉛化したカーボンナノファイバー(CNT−N)100gを大気雰囲気の加熱炉(卓上電気炉AMF−20Nアサヒ理化製作所製)に入れ、650℃で2時間加熱炉内で保持して熱処理することで表面酸化処理を施したカーボンナノファイバー(表1,2では「CNT-C」と示す)を得た。表面酸化処理カーボンナノファイバーは、平均直径87nm、平均長さ10μm、ラマンピーク比(D/G)0.19、窒素吸着比表面積43m/g、表面の酸素濃度2.1atm%であった。
なお、ラマンピーク比は、KAISER OPTICAL SYSTEM社製HOLOLAB−5000型(532nmND:YAG)を用いてラマン散乱分光法によってカーボンナノファイバーにおける1600cm−1付近のピーク強度Gに対する1300cm−1付近のピーク強度Dの比(D/G)を測定した。窒素吸着比表面積(m/g)は、ユアサアイオニクス社製NOVA3000型(窒素ガス)を用いて測定した。カーボンナノファイバーの表面の酸素濃度は、XPS(X線光電子分光分析法(X−ray Photoelectron Spectroscopy))を用いて測定した。具体的には、まず、カーボンナノファイバーを金属台上のカーボンテープ上にふりかけてカーボンテープに付着させ、カーボンテープに付着しなかった余分なカーボンナノファイバーを振り落として取り除いて、金属台をXPS装置の中に装着した。XPS装置は、日本電子社製の「マイクロ分析用X線光電子分光装置JPS−9200を用いた。次に、粉体状の試料であるカーボンナノファイバーをアルゴンガス濃度8×10−2Pa、0.5分間でアルゴンガスエッチングを行い、カーボンナノファイバーの清浄な表面を出した。さらに、XPS装置のX線源を分析径1mm、対陰極Al/Mgツインターゲット、加速電圧10kV、エミッション電流30mAに設定してカーボンナノファイバーの表面の酸素濃度を測定した。XPSによって検出されたカーボンナノファイバーの表面の元素は酸素と炭素であった。
(2)実施例1、参考例1〜6及び比較例1〜4のシール部材サンプルの作製
実施例1、参考例1〜6及び比較例1〜3サンプルとして、オープンロール(ロール設定温度20℃)に、表1,2に示す所定量のエチレン・プロピレンゴムを投入し、カーボンブラック、カーボンナノファイバー、オイルなどをエチレン・プロピレンゴムに投入し素練りの後、第1の混練工程を行いロールから取り出した。さらに、その混合物をロール温度100℃に設定されたオープンロールに再度投入し、第2の混練工程を行って取り出した。
次に、この混合物をオープンロール(ロール温度10〜20℃、ロール間隔0.3mm)に巻きつけ、薄通しを繰り返し5回行なった。このとき、2本のロールの表面速度比を1.1とした。さらに、ロール間隙を1.1mmにセットして、薄通しして得られたシートを投入し、分出しした。
薄通しして得られた無架橋のシートに有機過酸化物と共架橋剤とを配合して混合し、ロール間隙を1.1mmにセットしたオープンロールに投入し、分出しした。分出しして金型サイズに切り取ったシートを金型にセットし、175℃、100kgf/cm、20分間圧縮成形して厚さ1mmの実施例1、参考例1〜6及び比較例1〜3の架橋体の配管機材用シール部材サンプルを得た。
表1,2において、「HAF−CB」は平均粒径28nmのHAFグレードのカーボンブラック、「SRF−CB」は平均粒径69nmのSRFグレードのカーボンブラック、「MT−CB」は平均粒径122nmのMTグレードのカーボンブラックであり、「EPDM」はJSR社製のエチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)の商品名EP103AF(ムーニー粘度(ML1+4、125℃)が91、エチレン含量59質量%、ジエン含量4.5質量%)と商品名EP24(ムーニー粘度(ML1+4、125℃)が42、エチレン含量54質量%、ジエン含量4.5質量%)であった。
また、比較例4として、現行品のバタフライ弁用のシール部材と同様の配合で成形されたシート状サンプルを用いて以下の各種測定を行った。現行品のシール部材は、EPDMにFEF(平均粒径43nm)とHAF(平均粒径28nm)とを所定量配合していた。
(3)硬度(Hs)の測定
実施例1、参考例1〜6及び比較例1〜4の配管機材用シール部材サンプル試験片(JIS K 6251ダンベル3号片)のゴム硬度(JIS−A)をJIS K 6253スプリング式硬さ試験(A形)に基づいて測定した。測定結果を表1,2に示す。
(4)引張強さ(Tb)及び破断伸び(Eb)の測定
実施例1、参考例1〜6及び比較例1〜4の配管機材用シール部材サンプルを1A形のダンベル形状に切り出した試験片について、東洋精機社製の引張試験機を用いて、23±2℃、引張速度500mm/minでJIS K6251に基づいて引張試験(列理方向
に引っ張る)を行い引張強さ(MPa)及び破断伸び(%)を測定した。これらの結果を表1,2に示す。
(5)100%モジュラス(M100)の測定
実施例1、参考例1〜6及び比較例1〜4の配管機材用シール部材サンプル(幅5mm×長さ50mm×厚さ1mm)を10mm/minで伸長し、100%変形時の応力(M100:100%モジュラス(MPa))を求めた。測定結果を表1,2に示す。
(6)引裂き強度の測定
実施例1、参考例1〜6及び比較例1〜4の配管機材用シール部材サンプルからJIS
K 6252に準拠して切込みなし無しアングル型試験片を打ち抜いて作製し、JIS
K 6252に準拠して引裂き試験(列理方向に引っ張る)を行って、引裂き強度(N/mm)を測定した。結果を表1,2に示す。
(7)耐油性試験
JIS K 6258試験用潤滑油No.1(SUNOCO社製)の試験液を用いて、実施例1、参考例1〜6及び比較例1〜4の配管機材用シール部材サンプルの試験片を該試験液に100℃で70時間浸漬し、浸漬前後における各サンプルの試験片について前記(3)の測定(硬度)を行い、また各サンプルの試験片の体積及び長さを測定した。硬度については浸漬前後の硬度の差を求め、その他の測定値については浸漬前の測定値に対する浸漬後の測定値の変化率を計算した。結果を表1,2に示す。
(8)摩擦試験
実施例1、参考例1〜6及び比較例1〜4の配管機材用シール部材サンプルの試験片(幅20mm×長さ70mm×厚さ2mm)60を、図7に示す試験装置のように、ディスク(材質はSUS14A、面粗度はRa0.18)62上に配置し、その上に金属片64を載せて10Nでディスク押し付けた後、水平方向(図7の右方向)へ金属片を引っ張り、摩擦力を測定し、静摩擦係数及び動摩擦係数を計算した。結果を表1,2に示す。
Figure 0005072750
Figure 0005072750
表1,2から、本発明の実施例1、参考例1〜6によれば、以下のことが確認された。すなわち、本発明の実施例1、参考例1〜6の配管機材用シール部材サンプルは、耐油性試験において体積変化率及び長さ変化率が小さく、比較例4の現行品サンプルに比べて膨潤しにくく耐油性に優れていることがわかった。特に、カーボンナノファイバーの配合量が同じ実施例1、参考例及び4を比較すると、カーボンナノファイバーの表面の濡れ性が高い方が耐油性も向上することがわかった。また、比較例3のMTグレードのカーボンブラックを用いたサンプルの耐油性が優れていることから、大径のカーボンブラックが小径のカーボンブラックより耐油性に優れることがわかった。また、実施例1、参考例1〜6によれば、比較例4の現行品サンプルに比べて摩擦係数が小さいことがわかった。比較例1〜3のサンプルは、比較例4の現行品サンプルに比べて特に引裂き強度が小さかった。
密閉式混練機による混合工程を模式的に示す図である。 オープンロール機によるゴム組成物の第3の混練工程(薄通し)を模式的に示す図である。 配管機材の一実施形態であるバタフライ弁の概略構成を示す縦断面図である。 配管機材の一実施形態であるバタフライ弁の開閉動作を説明する図3のX−X’断面図である。 配管機材用シール部材の一部を拡大した断面を示す模式図である。 従来の配管機材用シール部材の一部を拡大した断面を示す模式図である。 摩擦試験装置を説明する模式図である。
符号の説明
11 密閉式混練機
12、14 第1、第2のロータ
20 バタフライ弁
22 シール部材
24 ジスク
30 オープンロール
32、34 第1、第2のロール
36 混合物
60 試験片
62 ディスク
64 金属片
200 エチレン・プロピレンゴム
212 カーボンブラック
220 カーボンナノファイバー

Claims (3)

  1. エチレン・プロピレンゴム100質量部に対して、平均直径が4nm〜230nmのカーボンナノファイバー15質量部〜65質量部と、平均粒径が10nm〜10μmのカーボンブラック0質量部〜120質量部と、を含み、かつ、前記カーボンナノファイバーと前記カーボンブラックとの合計が50質量部〜190質量部である、耐油性に優れた配管機材用シール部材を有し、
    前記シール部材は、環状であって、内周面にシール面を有し、
    前記カーボンナノファイバーは、気相成長法で製造された後、黒鉛化処理することなく、不活性ガス雰囲気中で該気相成長法における反応温度よりも高温であって、かつ、1100℃〜1600℃で熱処理して得られる、配管機材。
  2. エチレン・プロピレンゴム100質量部に対して、平均直径が4nm〜230nmのカーボンナノファイバー15質量部〜65質量部と、平均粒径が10nm〜10μmのカーボンブラック0質量部〜120質量部と、を含み、かつ、前記カーボンナノファイバーと前記カーボンブラックとの合計が50質量部〜190質量部である、耐油性に優れた配管機材用シール部材を有し、
    前記カーボンナノファイバーは、気相成長法で製造された後、黒鉛化処理することなく、不活性ガス雰囲気中で該気相成長法における反応温度よりも高温であって、かつ、1100℃〜1600℃で熱処理して得られる、バタフライ弁。
  3. 請求項2において、
    前記シール部材を内周面に装着した円筒形のボデーと、
    前記ボデーに対し回転自在に設けられた円盤状のジスクと、
    をさらに有し、
    前記シール部材は、環状であって、内周面に形成されたシール面が流路の外周を成し、
    前記ジスクの外周面が前記シール面に接触することで前記流路を閉止する、バタフライ
    弁。
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