JP5065891B2 - エレベータ装置 - Google Patents

Description

発明の分野

本発明は、エレベータシステムにおける呼び入力に関する。とくに本願は、呼び入力方法および装置、ならびに無線による装置の設定について述べる。

発明の背景

エレベータシステムを利用する乗客は、エレベータシステムの制御システムに、到着階および自分が行きたい行先階を知らせる必要がある。従来、乗客は２つの手順を踏んでこの呼び情報を提供している。その手順において乗客はまず、到着階で乗り場呼びを、一般的には上り下りを示すボタンを使用して提供し、次に、エレベータが利用者の出発階に到着すると、エレベータ乗りかごの操作パネルの乗りかごボタンを押して、行先階情報をシステムに提供する。この二段階式の性質上、従来のシステムでは、エレベータがたまたま初めから乗客のいる到着階に停止しているか、あるいは同じ方向に移動する他の乗客が乗り場呼びを入力していない限り、乗客は１回のエレベータ乗車につき、２つの別々の呼びを入力する必要がある。

１回のエレベータ移動に入力される呼び回数は、いわゆる行先呼びシステムを利用することで１回に削減できる。このようなシステムは周知であり、このタイプのシステムが、例えば、すでに1968年に交付された米国特許第3,374,864号に記載されている。この行先呼びシステムでは、乗客はエレベータの外の乗り場階にいる時点で行先階呼びを提供する。この１回の呼びに基づいて、エレベータシステムにより最適なエレベータが利用者に割り当てられ、利用者はエレベータ乗りかごに乗ったときに、乗りかご内で別途行先呼びを提供する必要がない。

米国特許第4,655,324号の明細書には、エレベータシステムへの呼びが携帯無線送信機から入力される方法および装置が記載されている。このシステムでは、呼びは、従来のように乗りかご操作パネルから入力される場合と同様の方法で登録される。呼び入力装置はキーを有するキーパッドを備え、これを行先階の選択、またはエレベータシステムへの専用コマンドの提供に使用することができる。受信機とそのアンテナは、エレベータ乗りかご内で無線によって提供される呼びが受信されれば、乗りかごパネルに設けることができる。また米国特許第4,655,324号の明細書では、乗りかごの外のエレベータロビーからの呼びの無線入力について記載されている。エレベータの利用者は個人の「遠隔制御装置」を所持し、この装置によって、エレベータロビーにいる時点で、あるいはロビーに接近中に行先階呼びを提供することができる。またロビーには受信機が設置され、この場合では、受信機は呼び情報をエレベータ制御システムに送信する。

米国特許第6,223,160号の明細書には、エレベータシステムへの呼び入力に使用可能な携帯装置が開示されている。この装置は、表示部とキーパッドを有する入力器を含み、この入力器を、例えば腕時計のように使用者の手首にはめることができる。この入力機器は音声装置を含む。この音声装置はマイクおよびスピーカーを備えていてもよい。利用者は行先階を声に出して指定することで呼びを入力し、入力機器がこの音響信号を記録する。受信された信号は、別の送信機で送信可能な電磁信号に変換される。この信号を行先呼び端末装置で受信することができる。この端末装置は、乗り場階に設けられ、また、行先制御と同様の方法による従来の行先呼びの入力に使用可能である。行先呼び端末装置から、呼び情報はエレベータ制御システムへさらに送信される。また無線接続によって、情報を他方向に送信してよい。このような場合、例えば複数基のエレベータで構成されるエレベータシステムでは、利用者のもとに到着するエレベータの識別子（例えば、文字コード）を、手首の装置の表示部に示すことが可能である。

従来技術の方式における問題点は、ユーザーインターフェースが利用者の利用するすべてのビルで同じことである。エレベータシステムのある場所に関係なく、利用者は行先階の番号を従来の０〜９のテンキーから入力しなければならない。従来技術の方式では、行先階を選択するためのいわゆる単一ボタン簡易選択を使用しない。なぜなら機器が建物の階数に左右されるようになるからである。したがって従来方式には、さまざまな建物との適合性が欠如しているという問題があり、その結果、呼び入力機器の利便性を低下させていた。

発明の目的

本発明は、携帯型の呼び入力装置、およびエレベータシステムにおいて呼びを無線で入力する方法の開示を目的とする。この呼び入力装置は、建物毎の簡易選択を可能にし、簡易選択についての容易な設定を可能とする。

発明の簡単な説明

本発明の特徴に関しては、特許請求の範囲を参照されたい。

本発明の方法およびシステムは、請求項１および21の特徴段に開示されている事項により特徴付けられる。本発明の他の実施例は、他の請求項に開示されている事項により特徴付けられる。本発明の実施例は、本願の明細書および図面にも示されている。本願に開示されている発明の内容は、特許請求の範囲に規定されているものとは別の形で規定することも可能である。また、本発明の内容は、とくに外在あるいは内在するサブタスクの点から見た場合、または達成される利点あるいは一連の利点から見た場合、いくつかの別々の発明から成っていてもよい。その場合、特許請求の範囲に含まれる属性のいくつかは、別々の発明の概念からみて不必要であるかもしれない。本発明の様々な実施例における特徴は、基本的な発明の概念の範囲において、他の実施例と併せて適用可能である。

本発明は、エレベータ呼びを、携帯型呼び入力装置を介して入力する方法および装置を開示する。簡易選択の選択肢を呼び入力装置に対して規定でき、この選択肢を装置に登録できる。一実施例では、Bluetooth（登録商標）技術をエレベータシステムのユーザーインターフェースとして利用し、利用者の携帯電話を呼び入力装置として利用する。別の実施例では、RFID技術を、呼び入力装置とエレベータシステム制御装置との通信に利用可能である。本発明の他の実施例では、呼び入力装置でバーコードを使用し、バーコード読取り装置をシステム制御装置に接続させて使用する。

本発明の方法では、呼び入力を行う者の無線端末装置とエレベータの制御システムとの間で、接続を確立する。この接続は、例えば利用者がエレベータロビーに到着した際に確立可能である。接続確立用に、各階のロビーに１つ以上の基地局が設けられている。この基地局はエレベータシステムの制御装置に接続され、端末装置との無線接続の確立に使用される。呼び入力装置の所有者が識別されると、システム制御装置はこの利用者のユーザープロフィールを利用するようになる。プロフィールとして記憶されるのは、例えば利用者名、出発階および当該建物内で利用者が一番頻繁に選択する行先階に関する統計情報、および起動させた付加サービスについての情報である。またプロフィールには、利用者がいる建物（階数およびフロア名称情報）も含まれる。

一実施例において、簡易選択の選択肢名が呼び入力装置に送信される。これらの事前選択項目には、出発階を基準にして得られる、その利用者が最も利用する行先階を選択肢として設定できる。事前選択肢は建物毎に設定でき、呼び入力装置の表示部で具体名称と対応させることもできる。

利用者は、エレベータ付近に到達するよりも前に、エレベータロビーで行先階選択を行うことができる。選択された行先階は端末装置の位置から得られる出発階情報と組み合わされる。エレベータを割り当てるために、この一組の呼び情報がエレベータ制御システムに送信される。

本発明の一実施例において、呼びは端末装置のボタンを軽く押すことで入力される。新たな行先階は、使用者が所望の行先階にいる際に所望の簡易選択ボタンを長押しすることにより、簡易選択肢として呼び入力装置に登録される。なお登録は、登録される階がある建物以外の場所でも行うことができる。この場合、建物の識別子を、端末装置が該当する建物内にあるときに前もって端末装置に送信しておく。識別子を利用することで、簡易選択ボタンを登録場所に関係なく設定できる。

ひとたび呼びが処理されて、その呼びに応じたエレベータが割り当てられると、呼びに応じるエレベータの情報が利用者の端末装置の表示部に送信される。この情報は、エレベータロビーが広い場合には利用者をエレベータに案内する情報と組み合わせることができる。また予想待ち時間を利用者に伝達してもよい。ユーザープロフィールを用いて、例えば、障害者向けの障害者利用サービスなどの付加サービスを起動させることも可能である。

RFID技術を利用する実施例では、複数の共振回路のうちの所望の１つをバブルスイッチによって閉じることで、呼びを入力できる。このように、共振回路はトランスポンダの機能を果たし、システム制御装置に接続されたRFID送信機は読取り装置の役割を果たす。

本発明の一実施例において、呼び入力装置は、複数のバーコードを有するカード型の装置であってよい。その場合、システムの読取り装置は、バーコード読取り装置である。呼びは、所望のコードを、カードに表示されている他のコードを覆った状態で光学読取り装置に提示することで入力される。

本発明では、エレベータの利用に関連するサービスを利用者に提供する際に、Bluetooth（登録商標）技術を活用できる。これは、制御システムおよび呼び入力装置を、例えばインターネットなどのサービスを提供するネットワークに接続することで可能となる。インターネットを経由して、エレベータ制御装置および呼びシステムは、建物における他の利用可能な機能部と通信できる。

発明の詳細な説明

本発明では、エレベータシステムにおける呼びを、携帯型呼び入力装置を用いて入力する方法および装置を開示する。呼び入力装置の例としては、携帯電話が挙げられる。しかし、例えばこの目的用に作られた携帯型装置を呼び入力装置として使用することも可能である。呼び入力装置の大きさは、既存の携帯電話機と実質的に同じである。

図１は、呼び入力装置の一例を示す図であり、この装置は本例ではエレベータ乗客の携帯電話である。呼び入力装置が有する主要部分は、キーパッド10および表示部11である。携帯電話のキーパッド10は、呼び入力装置における簡易選択ボタンとして機能する。異なるタイプの呼び入力装置の場合、一般的な電話機キーパッドの代わりに簡易選択ボタンを所望の数だけ有していてもよい。利用者が最も頻繁に利用する行先階は、これらのボタンに登録されている。登録する階は、例えば建物毎に指定可能であり、その場合、例えば「Exit」ボタンで別の建物における別の階を示すようにしてもよい。簡易選択ボタンは、簡単な方法で設定でき、これについては後に詳細に述べる。

本発明による、エレベータシステム用の呼び入力設備の一例を図２に示す。この建物のエレベータシステムを利用する乗客は、携帯型の呼び入力装置20を操作する。この装置は携帯電話であるのが好ましい。建物の各階には、呼び入力装置20と通信可能な基地局21が設けられている。基地局21のアンテナは、エレベータに到達した乗客が通常移動するエレベータロビーにおける各区画から、呼び入力装置20によって送られてくる信号を基地局のアンテナが受信できるように、位置決めされ設置される。呼び入力装置20の基本的な要素は、表示部、設定可能な簡易選択ボタン、および送受信機部である。最後に挙げた要素である送受信機部は、例えば赤外線送受信機または無線送受信機であってよい。同様に基地局21は、複数の呼び入力装置との通信が可能な送受信機を有して、数台の呼び入力装置から同時に送信される信号を処理できる。

基地局21はエレベータ制御システム22に接続し、このシステムはエレベータの割り当てを行う処理装置を有する。基地局21は、受信した呼び情報を処理して制御システム22が理解できる形式にする。またシステムは、一般的な従来の乗り場呼び入力に用いられる上下呼びボタン23と、エレベータ乗りかご内のかごボタンとを有する。システムはさらに、例えば、いわゆる行先呼びシステムを有していてもよい。その場合、乗客はいわゆるDOP（Destination Operating Panel）を使用して、かごに乗る前の乗り場にいる段階で行先階呼びを発することができる。呼び入力装置20を所持している乗客は、この装置を呼び入力に使用する。その他の乗客は、上下呼びボタン23を押す従来の方法で乗り場呼びを発したり、乗りかごパネルから呼びを発したりする。

呼び入力装置20を所持しているエレベータの乗客が呼びボタンを押すと、呼び入力装置20と基地局21は接続を確立して双方向のデータ通信を可能にする。建物内の階に設けられた各基地局21は、基地局が位置する建物と、局が設置されている階とを示す名前情報を認識する。乗客が簡易選択ボタン（例えば「Exit」ボタン）を押して呼びを発すると、通信サイクルが呼び入力装置20と基地局21との間で開始する。実施例では、呼び入力装置20によって開始された通信サイクル期間中に、
−基地局21は呼び入力装置20に、建物の名称と、呼び入力装置20が現在位置する建物および階を特定する階識別子とを伝達し、
−呼び入力装置20の簡易選択ボタンにおける選択肢が、利用者が事前に登録しておいた当該建物用の行先階選択肢に切り替わり、
−簡易選択ボタンが短時間だけ押されると、呼び入力装置20は押されたボタンに対応する行先階情報を基地局21に送信し、また、呼び入力装置20は入力された呼びに応じて利用者に短い音響信号を提供し、
−基地局21が、行先階情報を、局の現在の位置を示す情報、すなわち呼びが発せられた階を示す情報と組み合わせ、
−基地局21は、一組の呼び情報項目である「呼び入力階、行先階」をエレベータ制御システム22に送信する。

制御システム22が呼びに応じるエレベータを決定してその情報を基地局21に送信すると、基地局21によって第２通信サイクルが開始され、その期間中に、
−呼びを送信した呼び入力装置20が、呼びに応じるエレベータ24の情報を受信する。

呼び入力装置20は、音響信号を発し、また呼びに応じるエレベータ24を識別するための数字または他のコードを表示することができる。数基のエレベータを備える建物では、利用者はこの表示によって適切なエレベータへ前もって移動し、そこで待つことができる。また、エレベータドアの上部または側部に設けられてエレベータの到着および出発方向を知らせる従来の照光表示器25を利用して、呼びに応じるエレベータ24を示すこともできる。エレベータ利用者がエレベータ24に乗ると、行先階呼びがすでに入力されているので（所望の行先階を示す照光表示器が点灯しているので）、乗客はエレベータ乗りかご内で新たに呼びを提供しなくてもよい。この点において本発明は、遠隔操作式の行先呼びシステムの一種である。なお基地局21は、エレベータの予測待ち時間などの有用な情報を、乗客の呼び入力装置20の表示部に送信することができる。

呼び入力装置20における簡易選択ボタンの設定には、エレベータシステムにおける呼び入力の際に使用されるユーザーインターフェースを間接的に使用する。特定の建物の新規の行先階を簡易選択ボタンに登録すれば、利用者は呼び入力装置を使用して、支障なく当該行先階に行くエレベータに乗ることができる。利用者は、行先階に到着すると、所望の簡易選択ボタンを長押しする。長押しすることで、基地局21と呼び入力装置20の間の通信サイクルが開始し、
−基地局21は、建物の名称と、呼び入力装置20が現在位置する建物および階に関する階データとを示す情報を呼び入力装置20に送信し、
−呼び入力装置20の簡易選択ボタンにおける情報が、利用者があらかじめ登録しておいた当該建物内の行先階に関する情報に切り替わり、
−簡易選択ボタンを長押しした後に放すと、基地局21から提供された階データが、呼び入力装置20の該当する簡易選択ボタンに保存される。

この際呼びは、呼び入力装置20から基地局21へ送信されない。なお、保存された行先階データは、建物固有のデータである。したがって、建物Aで記録された行先階は、利用者が建物Bで保存した行先階選択肢に対し効力を持たない。情報が保存されると、保存された行先階は、上述したように選択可能となる。

また行先階選択肢は、別の方法で登録可能である。また本例では、行先階が登録される建物とは異なる場所で登録することが可能である。まず、呼び入力装置20を所持する者は、のちに登録される建物を訪れる必要がある。この状況において、呼び入力装置20が基地局21の範囲内に位置するときに、呼び入力装置20はシステム制御装置22から基地局21を介して建物識別情報を受け取る。また、この一義的な識別情報に加え、とくに建物に関連する他の情報、例えば建物の階数に関する情報や、あるとすれば特定の指定階の情報を通信することが可能である。呼び入力装置を所持する者が所望する建物における行先階選択肢を登録したい場合、この登録を建物の外、例えば自宅で行うことができる。このとき、登録した情報は呼び入力装置20に保存されるため、基地局21と接続する必要はない。利用者は、呼び入力装置20のユーザーインターフェースを介して、識別情報（これは、例えば建物の名称で構成される）を選択し、この選択に基づいて、登録が行われる建物が選択される。実際の登録時には、ユーザーインターフェースが利用者に、登録されるショートカットキーおよび行先階を入力するように要求し、また呼び入力装置20におけるメモリへの登録の成否を知らせるフィードバックを返す。登録は、事前に選択された所望の選択肢すべてが呼び入力装置20に保存されるまで繰り返し行える。登録後は、前述したように、該当する建物内で簡易選択ボタンを押すことによって行先階呼びが入力される。

RFID技術の使用も本発明の一例に含まれる。RFIDシステムは一般に、読取り装置と、いくつかのトランスポンダ、すなわち識別信号を含んでいる。トランスポンダが読取り装置の発信域に到達すると、トランスポンダに記録されている情報が読取り装置に送信される。

エレベータシステムでは、読取り装置をエレベータロビーに設置することによってRFID技術を利用することができる。ここでも、エレベータ利用者は呼び入力装置を所持する。本実施例では、使用する呼び入力装置はアクセスカードであり、このカードは２つ以上のRFID共振回路を有している。各RFID共振回路は、電流回路を閉じるのに使用できるスイッチを有している。共振回路が閉じられると、回路はRFIDトランスポンダと同様の働きをする。アクセスカードは、好ましくは４つのRFID共振回路とそこに組み込まれた４つのバブルスイッチとを含むとよく、所望の共振回路を適切なスイッチを押すことで選択してよい。各バブルスイッチに対して、利用者は所望の行先階を前述のように設定できる。利用者は、遠隔読取り機の前を通りかかったときに、所望の行先階に対応するバブルスイッチを押し、それによって行先階呼びがエレベータ制御システムに送られる。

個人識別子をカードに付与することもでき、識別子は呼び情報と共にエレベータ制御システムに送信される。それによって特別な機能、例えば、体に障害のある利用者であれば、エレベータのドアを通常よりもやや長めに開放可能にする機能が利用可能となる。個人の識別は、優先呼びの識別に適用できる。希望した人物のみ、特定階を利用することが可能である。１つの可能性として、優先度の高い利用者に、他の利用者よりも早くエレベータサービスを提供できる。言い換えれば、他の作動中の呼びよりも先に、優先度の高い利用者からの呼びに応じることが可能になる。

低層の建物で使用される、バブルスイッチを備えたアクセスカードの場合、各階を別々のスイッチに設定できる。高層の建物では、必然的に前述の方法に従うことになり、例えばエレベータの乗客またはエレベータシステムを操作する者が、もっとも利用する行先階をあらかじめカードに設定する。

本発明の一例として、呼びカードでバーコードを使用する。本実施例では、カードに４つのバーコードを設けることができ、バーコードがカードの両側に２つずつ配されている。本実施例における遠隔読取り機は、例えば食品雑貨店の金銭登録機に使用されるのと同様のバーコード読取り装置である。呼びカードは、エレベータにやって来た利用者が、カードの同じ側にあるバーコードの１つを手で覆いながらカードを読取り機に示すことで、使用できる。このようなカードは４つの行先階選択肢を有するが、カードの両側にさらにバーコードを設けることも可能である。なお、多種のバーコードの有用性を損なうことなく１枚のカードに設けることができるバーコードの数は、カードのデザインに左右される。

本実施例におけるカードは、建物別のカードでもよいし、汎用のカードでもよい。汎用カードの場合、各階を次のように登録しなければならない。例えば、特定のバブルスイッチまたはバーコードが、建物に到着した利用者が向かう階（例えば、利用者が居住する階あるいは職場のある階）に常に対応し、また同様に、他のバブルスイッチまたはバーコードが、常に建物の出口階あるいはロビー階に対応する。本発明におけるバブルスイッチの数は２個または４個以外でもよく、登録を他の適切な方法で行うこともできる。

本発明の一例では、いわゆるBluetooth（登録商標）技術を利用する。Bluetooth（登録商標）は、移動電話環境における短距離無線データ通信に関する標準規格である。この規格は、低価格で短距離の無線接続を基礎とする。Bluetooth（登録商標）技術では、タイプの異なる多数の無線および有線装置を相互に無線接続できる。使用する無線周波数帯は2.4〜2.4835 GHzで、これはISM分野を対象とする免許が不要な周波数領域である。送受信機は周波数ホッピング方式を利用して、障害を減らしている。最大ホッピング速度は毎秒1600回であり、個別の周波数のチャネル数は79、チャネル間隔は1 MHzである。データ通信はパケットベースで行い、一般的には送信機が、パケット転送後に送信周波数を変更する。送信出力は一般に1 mWで、これにより送信機と受信機の間の接続距離を10mにできる。なお、送信出力は最大100mWまで増大でき、これによって接続距離を100mにすることができる。Bluetooth（登録商標）は非同期データ通信に対応し、一方向へのデータ転送速度が721 kb/sであるのに対し、戻り方向のデータ転送速度は57.6 kb/sである。

ピコネットは、Bluetooth（登録商標）技術に適合するリンクおよびネットワークのことであり、異なる装置間で一時的に利用するために形成される。一般に、例えば携帯電話とパソコンとでピコネットを構成してよい。ピコネットでは、１つの装置をマスタとみなし、そこに他の装置（スレーブ）が従属する。システムを制御するクロック信号は、例えばマスタから得られる。複数のピコネットのネットワークを共に繋ぐことができ、各ネットワークは、それぞれが有する個々の周波数ホッピングシーケンスで識別可能である。

Bluetooth（登録商標）はオープンスタンダードであるため、第三者によるアプリケーションプログラムの作成を可能とする。このアプリケーションはBluetooth（登録商標）システム内で十分に活用できる。本発明の呼びシステムは、このようなアプリケーションである。Bluetooth（登録商標）技術では、ネットワーク範囲内の携帯電話に電話機自身の位置を把握させることができ、この特性を利用して、携帯電話の利用者にその範囲内で利用可能なサービスを提供している。

本発明の一実施例では、エレベータシステムがBluetooth（登録商標）無線通信機器を備えてよく、エレベータ呼びの入力に用いるパーソナルインターフェースをエレベータシステムの利用者に提供してよい。またBluetooth（登録商標）技術では、サービスが向上して、向上したサービスに対する料金を利用者に請求できる見込みがある。Bluetooth（登録商標）技術は、前述した場合と同様に携帯電話からの呼びの無線入力、および建物毎の呼び設定を可能にする。

本発明による方式におけるBluetooth（登録商標）技術を活用した一例を図３に示す。携帯電話30を携行した乗客が、エレベータロビーに到着する。ロビーには、数台の同様の電話機が同時に存在してよい。エレベータが運行する階毎に低電力のRF装置31が設置され、これはエレベータシステムと携帯電話30との間のデータ転送を可能にしている。乗客は、エレベータ製造会社のサーバ33からインターネット32を経由して、ユーザーインターフェースのアプリケーションをダウンロードできる。インターフェースの利用者登録が済むと、利用者の携帯電話はエレベータ群管理システム34と接続を確立できる。ダウンロード作業中および登録作業中に利用者は識別情報を要求され、その後、利用者にはユーザ名が付与される。ユーザ名はこれ以降、利用者を識別するために使用される。原理上は、サービス利用者に登録料を請求することも可能である。利用者は、いったんユーザ名を取得すれば、個人ユーザープロフィールをサーバ33に作成することができ、その後プロフィールを変更することもできる。プロフィールを用いて種々のサービスを起動できる。例を挙げると、障害者は、発した呼びが制御システムにおいて特殊呼びとして処理され、障害のある乗客用のサービスを受けることができる。特殊呼びは、通常のサービスよりも早い提供、または車椅子の乗客がエレベータ乗りかご内で空間的余裕を必要とすることを考慮したエレベータの割り当てを可能にする。また本システムは、限定期間だけユーザ名を付与してもよい。すなわち、ユーザ名を所望の期間だけ有効としてもよい。

このようにして、登録された利用者は自分の携帯電話30から呼びを入力できる。各エレベータ群は、個々の識別子を有する。この識別子によって、利用者が移動している領域のエレベータ群を識別できる。階は、携帯電話30が接続しているピコネットの階を基準に特定できる。同じ階にあるRF装置31および携帯電話30はピコネットを形成し、このピコネットは、エレベータシステムの群制御をつかさどるコンピュータ34に接続する。RF装置31から制御用コンピュータ34への接続は、例えばUSBバスまたはシリアルポートを介して行うことができる。広いロビーでは数台のRF装置31を設置すると、利用者の位置をおおよその精度で認識することができる。この位置データは、利用者を適切なエレベータ36に案内するのに利用できる。

乗客は、エレベータロビーで、自分の携帯電話30のキーパッドとエレベータ製造会社または他の関係社が制作したアプリケーションソフトウェアを使用して、自分の行先階を発する。出発階は携帯電話30が接続しているピコネットによって識別されるため、発信階−目的階の組み合わせが認識される。これを基準にしてエレベータの割り当てが実行され、その結果利用者に最適なエレベータが選択される。到着するエレベータに関する情報、乗客を基準とした広いロビーにおけるエレベータの到着場所に関する情報、および予想待ち時間に関する情報を、携帯電話30の表示部に表示することができる。送信する情報は、例えば表示部11に示すようなものでよい。エレベータが階に到着すると、乗客は、通常の信号灯37（例えばエレベータドア36の上部または側部の方向灯）に加え、携帯電話30を介して例えば音響信号または他の信号を受けることができる。このエレベータシステムは上り下り呼びボタン38も備える。これらのボタンは呼びシステムに登録されていない乗客のためのものである。

乗客が建物内のエレベータを常時利用する者である場合、すなわち、いわゆる長期利用者の場合、この利用者の携帯電話に、利用者が最も頻繁に選択する行先階を標準選択肢として割り当てることができる。この場合、利用者はボタンを押すだけで、割り当てられた標準行先階の選択を確定または無効にできる。

本発明の一実施例において、多数の会社が入っているオフィス用建物では、携帯電話の表示部に、建物内にあるすべての会社の一覧を表示することができる。エレベータ利用者は、この一覧から向かおうとしている会社を選択できる。制御システムは、呼び情報を受信してエレベータを割り当てると、インターネット32を経由して訪問客または従業員の個別情報を該当する会社の受付に送信する。これによって、会社では、到着する客の待ち時間および乗車時間に応じて、例えば、社員を前もって社のロビーに待機させることができる。この用途の場合、会社はエレベータシステムの管理会社からサービスの利用権を購入している必要がある。実際面ではこの権利は、エレベータの利用者を利用者登録するときと同じ方式を用いてウェブサーバ33に登録することで取得できる。

エレベータ乗りかごに、RF装置を設けることも可能である。これにより、エレベータ利用者の携帯電話に、行先階に関する個別情報を例えばガイダンス方式で送信することが可能となる。原理上では現在のBluetooth（登録商標）技術によって、広告を携帯電話に送信することも可能である。

一実施例として、個人毎に乗客案内を高層の建物で行うことも可能である。建物は別のエレベータシステムを複数備えていてもよい。案内は、利用者が移動の際にあるエレベータ群から別のエレベータ群へ乗り換えを要する際に必要とされる。利用者がエレベータで移動して新たなピコネット領域に到達すると、利用者はその位置が特定されて次のエレベータ群へと直接案内され、エレベータは乗客に割り当てられる。利用者が次のエレベータ群の領域に到着したことをシステムが検知すると、継続して乗り継ぐエレベータを自動的に呼ぶことができる。

システムを制御するコンピュータ34は、内蔵の携帯電話35でコンピュータに接続することによって、インターネット32に接続できる。この携帯電話によって、エレベータ制御システムは建物内の他の機能と交信できる。携帯電話は、機能を制御する処理装置に接続される。またさらに携帯電話を、インターネット32との接続を確立するために使用でき、このインターネットを介してさまざまな機能部間でデータを送信することが可能である。したがって、エレベータシステムの利用者にさまざまなサービスを提供でき、そのサービスに、近距離のピコネットから（作動範囲が10mの一般的な無線送受信機を使って）供される利用者の位置データを活用できる。

本発明は、本発明の一例として説明されている上記実施例に限定されるものではない。本発明のさまざまな実施例を、特許請求の範囲に記載された発明の概念の範囲で実施可能であることは、当業者にとって明らかである。

呼び入力装置を介して発せられた呼びに対してエレベータが割り当てられた際の、本発明の呼び入力装置の一例を示した図である。 本発明の無線呼び入力装置の一例を示した図である。 Bluetooth技術を用いた、本発明によるエレベータ呼び入力装置の一例を示した図である。

Claims (42)

1. エレベータシステムに呼びを無線で入力する方法において、該方法は、
   呼び入力者が携帯する無線端末装置とエレベータの制御システムとの接続を確立する工程と、
   該無線端末装置に基づいて前記呼び入力者を識別し、前記無線端末装置の位置に基づいて該呼び入力者の居る建物および出発階を識別し、少なくとも前記呼び入力者が利用する建物、出発階および行き先階が登録された前記呼び入力者のユーザープロフィールを前記制御システムから選択する工程と、
   該制御システムから前記端末装置へ、前記ユーザープロフィールにおける、前記建物および前記出発階に基づく行先階選択肢を送信する工程と、
   前記行先階選択肢の中から行先階呼びを、前記無線端末装置を用いて入力する工程と、
   エレベータの割り当て用に該行先階呼びを、前記エレベータの制御システムに送信する工程と、
   前記無線端末装置における呼び入力ボタンが行先階を選択するときよりも実質的に長く押されることによって、新規の行先階選択肢を前記ユーザープロフィールとして前記システムに登録する工程とを含むことを特徴とする方法。
2. 請求項１に記載の方法において、前記ユーザープロフィールは、前記呼び入力者により設定された初期の行先階選択項目、建物の階数、フロア名称、および該呼び入力者用に起動されるサービスに関する情報を含むことを特徴とする方法。
3. 請求項２に記載の方法において、前記フロア名称に関する情報は、その階で事業を営む会社名または団体名であることを特徴とする方法。
4. 請求項１から３のいずれかに記載の方法において、前記無線端末装置は、携帯電話であることを特徴とする方法。
5. 請求項１から４のいずれかに記載の方法において、前記無線端末装置は、RFIDトランスポンダであることを特徴とする方法。
6. 請求項１から５のいずれかに記載の方法において、前記エレベータシステムと前記無線端末装置との間のデータ通信は、無線データ通信に関する標準規格に基づいて行われることを特徴とする方法。
7. 請求項１から６のいずれかに記載の方法において、該方法はさらに、
   利用者および建物毎に、利用者の行先階選択項目に関する統計情報を各出発階から収集する工程と、
   前記出発階から考慮された、前記利用者が最も頻繁に選択する行先階の選択項目を、簡易選択肢として前記端末装置に送信する工程とを含むことを特徴とする方法。
8. 請求項１から７のいずれかに記載の方法において、該方法はさらに、
   呼び入力ボタンを行先階を選択するときよりも実質的に長く押すことによって、建物毎の行先階選択肢を前記システムに登録する工程を含むことを特徴とする方法。
9. 請求項１から８のいずれかに記載の方法において、該方法はさらに、
   前記端末装置が所望の建物内にあるときに、該建物に関する識別子データを受信する工程と、
   前記端末装置の位置に関係なく、該識別子データに基づいて該端末装置に１つ以上の建物別の行先階選択肢を登録する工程とを含むことを特徴とする方法。
10. 請求項１から９のいずれかに記載の方法において、該方法はさらに、
    前記無線端末装置と前記エレベータシステムとの間で、基地局を介して前記呼び情報を送信する工程と、
    少なくとも１つの基地局を前記建物の各階に設置する工程とを含むことを特徴とする方法。
11. 請求項１から１０のいずれかに記載の方法において、該方法はさらに、
    エレベータの割り当て後に、前記呼びに応じる該エレベータに関するエレベータ情報を前記端末装置に送信する工程を含むことを特徴とする方法。
12. 請求項１から１１のいずれかに記載の方法において、該方法はさらに、
    エレベータ割り当て後に、エレベータサービスに関する情報を前記端末装置に送信する工程を含むことを特徴とする方法。
13. 請求項１２に記載の方法において、前記エレベータサービスに関する情報は、乗客の予想される待ち時間であることを特徴とする方法。
14. 請求項１２に記載の方法において、前記エレベータサービスに関する情報は、前記呼び入力者に割り当てられたエレベータへ前記乗客を案内する案内情報であることを特徴とする方法。
15. 請求項１から１４のいずれかに記載の方法において、前記ユーザープロフィールによって、エレベータでの移動に関する個人対応サービスの起動および停止を実現可能であることを特徴とする方法。
16. 請求項１から１５のいずれかに記載の方法において、該方法はさらに、
    RFID共振回路を前記端末装置に設ける工程と、
    スイッチで所望の共振回路を閉じることで行先呼び選択を発する工程とを含むことを特徴とする方法。
17. 請求項１から１５のいずれかに記載の方法において、該方法はさらに、
    バーコードを前記端末装置に設ける工程と、
    所望のバーコードを光学式バーコード読取り装置に提示することで行先呼び選択を発する工程とを含むことを特徴とする方法。
18. 請求項１から１７のいずれかに記載の方法において、該方法はさらに、
    前記制御システムと、前記端末装置と、前記エレベータシステムのサービス区画内にある少なくとも１つの会社あるいは団体とを、サービスを提供するネットワークに接続する工程を含むことを特徴とする方法。
19. 請求項１８に記載の方法において、前記ネットワークは、インターネットであることを特徴とする方法。
20. 請求項１８に記載の方法において、該方法はさらに、
    前記ネットワークに接続する会社または団体が所在する階に対する行先階呼びが入力された後に、該会社または団体に、乗客の到着に関する事前情報を送信する工程を含むことを特徴とする方法。
21. 少なくとも１基のエレベータと、
    該エレベータを制御する制御システムとを含むエレベータ呼びの無線入力システムにおいて、該無線入力システムはさらに、
    呼び入力者が携帯し、該呼び入力者によって呼びが入力される無線端末装置と、
    該無線端末装置と前記エレベータ制御システムとの間の接続を確立する基地局と、
    前記呼び入力者を識別する識別データと、
    少なくとも前記呼び入力者が利用する建物、出発階および行き先階が登録されたユーザープロフィールと、
    前記無線端末装置にあり、前記行先階選択肢の中から行先階呼びが入力され、前記行先階呼びが選択されるときよりも実質的に長く押されることによって新規の行先階選択肢を前記ユーザープロフィールとして登録する呼び入力手段と、
    エレベータ割り当て用に前記行先階呼びを前記制御システムに送信する呼び送信手段とを含み、
    前記呼び入力者および該呼び入力者のユーザープロフィールは、前記識別データに基づいて識別され、前記呼び入力者の居る建物および出発階は前記無線端末装置の位置に基づいて識別され、前記無線端末装置は、該ユーザープロフィールにおける前記建物および前記出発階に基づく行先階選択肢を受信することを特徴とするシステム。
22. 請求項２１に記載のシステムにおいて、前記ユーザープロフィールは、前記呼び入力者により設定された初期の行先階選択項目、建物の階数、フロア名称、および該呼び入力者用に起動されるサービスに関する情報を含むことを特徴とするシステム。
23. 請求項２２に記載のシステムにおいて、前記フロア名称に関する情報は、その階で事業を営む会社名または団体名であることを特徴とするシステム。
24. 請求項２１から２３のいずれかに記載のシステムにおいて、前記無線端末装置は、携帯電話であることを特徴とするシステム。
25. 請求項２１から２４のいずれかに記載のシステムにおいて、前記無線端末装置は、RFIDトランスポンダであることを特徴とするシステム。
26. 請求項２１から２５のいずれかに記載のシステムにおいて、前記エレベータシステムと前記無線端末装置との間のデータ通信は無線データ通信に関する標準規格に基づいて行われることを特徴とするシステム。
27. 請求項２１から２６のいずれかに記載のシステムにおいて、該システムはさらに、
    利用者の前記行先階選択項目に関する、該利用者および建物毎の統計情報をそれぞれの出発階から収集する統計手段と、
    前記出発階から考慮された、前記利用者が最も頻繁に選択する行先階の選択項目を、簡易選択肢として前記端末装置に送信する前記基地局とを含むことを特徴とするシステム。
28. 請求項２１から２７のいずれかに記載のシステムにおいて、前記入力手段は、
    建物毎の行先階選択肢を、該システムに登録することを特徴とするシステム。
29. 請求項２１から２８のいずれかに記載のシステムにおいて、該システムはさらに、
    前記建物に付され、前記端末装置が所望の建物内にあるときに該端末装置が受信する識別子と、
    登録時における前記端末装置の位置に関係なく、該識別子に基づいて、該端末装置に１つ以上の建物別の行先階選択肢を登録する第１の登録手段とを含むことを特徴とするシステム。
30. 請求項２１から２９のいずれかに記載のシステムにおいて、該システムはさらに、
    前記建物の各階に設置され、前記無線端末装置と前記エレベータシステムとの間で前記呼び情報を送信する少なくとも１つ以上の基地局を含むことを特徴とするシステム。
31. 請求項２１から３０のいずれかに記載のシステムにおいて、該システムはさらに、
    エレベータの割り当て後に、前記呼びに応じるエレベータに関するエレベータ情報を前記端末装置に送信するデータ通信手段を含むことを特徴とするシステム。
32. 請求項２１から３１のいずれかに記載のシステムにおいて、該システムはさらに、
    エレベータの割り当て後に、エレベータのサービスに関連する情報を前記端末装置に送信する前記データ通信手段を含むことを特徴とするシステム。
33. 請求項３２に記載のシステムにおいて、前記エレベータサービスに関連する情報は、乗客の予想される待ち時間であることを特徴とするシステム。
34. 請求項３２に記載のシステムにおいて、前記エレベータサービスに関連する情報は、前記呼び入力者に割り当てられたエレベータへ前記乗客を案内する案内情報であることを特徴とするシステム。
35. 請求項２１から３４のいずれかに記載のシステムにおいて、前記ユーザープロフィールによって、エレベータでの移動に関する個人対応サービスの起動および停止を実現可能であることを特徴とするシステム。
36. 請求項２１から３５のいずれかに記載のシステムにおいて、該システムはさらに、
    前記端末装置にあるRFID共振回路と、
    所望の共振回路に対応するスイッチを閉じることで、行先階呼びを発するスイッチとを含むことを特徴とするシステム。
37. 請求項２１から３５のいずれかに記載のシステムにおいて、該システムはさらに、
    前記端末装置にあるバーコードと、
    所望のバーコードが提示されることで行先呼び選択を発する光学読取り装置とを含むことを特徴とするシステム。
38. 請求項２１から３７のいずれかに記載のシステムにおいて、該システムはさらに、
    前記制御システムと、前記端末装置と、前記エレベータシステムのサービス区画内にある少なくとも１つの会社あるいは団体とを、相互に接続するサービスを提供するネットワークを含むことを特徴とするシステム。
39. 請求項３８に記載のシステムにおいて、前記ネットワークは、インターネットであることを特徴とするシステム。
40. 請求項３８に記載のシステムにおいて、該システムはさらに、
    前記ネットワークに接続する会社または団体が所在する階に対する行先階呼びが入力された後に、該会社または団体に、乗客の到着に関する事前情報を送信する手段を含むことを特徴とするシステム。
41. 請求項２１から４０のいずれかに記載のシステムにおいて、該システムはさらに、
    該システムへの登録、前記サービスの実施、付加サービスの導入、およびユーザープロフィールの記憶をするサーバを含むことを特徴とするシステム。
42. 請求項２１から４１のいずれかに記載のシステムにおいて、該システムはさらに、
    前記制御システムを、前記サービスを提供するネットワークに接続する内蔵型の携帯電話を含むことを特徴とするシステム。

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