JP6190200B2 - エレベータの運行システム - Google Patents

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この発明は、エレベータの運行システムに関するものである。
従来のエレベータの運行システムにおいては、例えば、特許文献1においては、エレベータへの搭乗までの待ち時間の短縮を図り、利用者の心理的負担を低減することを目的に、エレベータの運行監視システム及び監視カメラシステムからのデータに基づき、運行状況に関するコンテンツを作成する手段を構成すると共に、作成したコンテンツを、利用者の通信端末へ送信していた。また、通信端末からのエレベータ操作要求から運行指令データを作成し、エレベータ運行監視システムへ送信することを可能としていた。
特開2005−193998号公報
しかし、前記のような従来のエレベータの運行システムでは、監視カメラシステムや人数カウンタによる人員数検出装置と、利用者の通信端末からの操作要求に基づく、その時点でのエレベータ運行状況に関するコンテンツを提供することで、エレベータの混雑状況や到着予想の判断は利用者に委ねるものであり、逐次変化するエレベータの運行状況により、利用者が想定した判断結果と違う結果となった場合には、心理的負担を増大させるという問題があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、エレベータ側で予測した運行状況を利用者に提供することで、エレベータへの搭乗まで待つことによる、利用者の心理的負担を低減することが可能なエレベータの運行システムを提供することを目的とする。
本発明のエレベータの運行システムは、上記目的を達成するために、複数台のエレベータ、及び複数台の前記エレベータの運行に係る情報を制御する情報制御装置を有するエレベータの運行システムであって、
前記情報制御装置は、複数台の前記エレベータの搭乗を待っている利用者が所持する情報端末からの、前記利用者に係る情報の受信に応答して、複数台の前記エレベータの運行状況を確認し、複数台の前記エレベータがいずれも積載可能量を超え、かつ、行先階を登録した利用者が前記エレベータに搭乗できるまでの時間が所定時間を超えた際には、前記エレベータ以外の他の昇降手段を利用した方が登録した前記行先階に早く到着すると判定して前記昇降手段の利用を薦める情報を送信するか、
或は、前記情報制御装置は、前記エレベータの搭乗を待っている車椅子利用者或いはベビーカーがある利用者が所持する情報端末からの、前記車椅子利用者或いはベビーカーがある利用者に係る情報の受信に応答して、前記エレベータの運行状況を確認し、前記エレベータへ搭乗しようとする他の利用者に対しては、前記エレベータを含む他の昇降手段の利用を薦める情報を送信し、前記車椅子利用者或いはベビーカーがある利用者が優先的に前記エレベータに搭乗できる情報を提供することを特徴とする。
本発明によれば、エレベータに搭乗しようとする利用者の各々が、携帯端末によりエレベータの混雑状況を確認することができ、搭乗まで待ち時間に対する、利用者の心理的負担を低減することが可能となる。
実施例1のエレベータの運行システムの構成図である。 実施例1の情報端末の操作画面例である。 実施例1の情報端末の操作画面例である。 実施例1の情報端末の操作画面例である。 実施例2のエレベータの運行システムの構成図である。 実施例2の情報端末の操作画面例である。 実施例2の情報端末の操作画面例である。 実施例3の情報端末の操作画面例である。
以下本発明の一実施形態を図面によって説明する。本実施形態のエレベータの運行システムは、エレベータの搭乗を待っている利用者が所持する情報端末からの、利用者に係る情報の受信に応答して、エレベータの運行状況を確認し、確認した運行状況に応じた、利用者によるエレベータの利用の態様を示す情報を情報端末に送信する情報制御装置を有する。以下の実施例では、利用者に係る情報の態様に応じた、利用者によるエレベータの利用の態様を示す情報を具体的に説明する。
図1は、本実施例の構成図である。図1において、エレベータ1は、エレベータ制御装置2と、このエレベータ制御装置2によって回転が制御される巻上機3と、この巻上機3によって駆動される乗りかご4と、乗りかご4とともにロープ5を介してつるべ状に連結されるつり合いおもり6とを備える。エレベータ制御装置2は、エレベータ1の運行制御情報を監視する情報制御装置7と接続し、情報制御装置7は通信装置8を介してインターネット網9と接続している。
また、インターネット網9へは例えば携帯電話などの情報端末10が接続する。情報端末10は、以下に説明する専用アプリケーションを実行する。
図2から図4は、情報端末10にインストールされた専用アプリケーションの画面例を示す図である。
各階床でエレベータの搭乗を待っている利用者(図示しない)は、持参する情報端末10にインストールされた専用アプリケーションを用いる。利用者が、図2に示す情報端末10の操作画面12aにより、行先階を登録すると、登録された行先階を示す情報(行先階登録)は、インターネット網9と通信装置8を介して、情報制御装置7へ送信される。情報制御装置7は、受信した行先階登録をエレベータ制御装置2へ送信すると共に、エレベータの運行状況を確認する。
例えば、情報制御装置7は、複数人の乗客11が乗りかご4に搭乗しており、これ以上乗客が乗ると乗りかご4の積載可能量を超えると判定した場合、情報制御装置7は、通信装置8とインターネット網9を介して、行先階を登録した情報端末10に対して、図3に示す操作画面12bにより、エレベータが満員であるという情報を送信する。
また他の例では、受信した行先階登録に応答して、情報制御装置7は、エレベータの搭乗を待っている利用者がいる階床へエレベータが到着するまでの時間を予測する。情報制御装置7は、通信装置8とインターネット網9を介して、行先階登録をした情報端末10に対して、図4に示す操作画面12cにより、エレベータの到着予想時間の情報を送信する。
本実施例においては、情報制御装置7から通信装置8とインターネット網9を介して、エレベータの搭乗を待っている利用者が持参した情報端末10に対し、エレベータ1の運行状況の情報を提供することで、搭乗まで待ち時間に対する、利用者の心理的負担を低減することが可能となる。
なお本実施例においては、情報制御装置7は、エレベータの搭乗を待っている複数の利用者(図示しない)の情報端末10からの行先階登録と、エレベータ1の乗りかご4内の乗客11の積載量に加えて、既に登録されているエレベータの行先階情報に基づく途中階での停車時間を含んで到着予想時間を求めることにより、エレベータの行先階を登録した利用者が搭乗を待っている階床に到着するまでの到着予想時間をより正確に求めることができる。
図5は、本実施例の構想図であり、実施例1の図1から図4と同様の部分は同一符号により示し、説明は省略する。また、必要に応じて実施例1を説明した図面を引用する。また図6と図7は情報端末10にインストールされた専用アプリケーションの画面例を示す図である。
図5において、エレベータ1a、1b、1cは同じ建屋(図示しない)内で併設されたエレベータを示すものとする。各エレベータの制御装置2a、2b、2cは、情報制御装置7とつながっている。
各階床でエレベータの搭乗を待っている利用者(図示しない)は、持参する情報端末10にインストールされた専用アプリケーションを用いる。利用者が、図2に示す情報端末10の操作画面12aにより、行先階を登録すると、登録された行先階を示す情報(行先階登録)は、インターネット網9と通信装置8を介して、情報制御装置7へ送信される。情報制御装置7は、受信した行先階登録をエレベータ制御装置2へ送信すると共に、エレベータの運行状況を確認する。
例えば、情報制御装置7は、エレベータ1a(1号機)には複数人の乗客11aが乗りかご4に搭乗しており、これ以上乗客が乗ると積載可能量を超える状況であり、エレベータ1b(2号機)は、行先階登録をした利用者が搭乗を待っている階床から離れている状況であり、エレベータ1c(3号機)は、行先階登録をした利用者(図示しない)が搭乗を待っている階床の近くにいる場合に、情報制御装置7は、エレベータ制御装置2a、2b、2cから各エレベータの前述の運行状況を収集し、通信装置8とインターネット網9を介して、行先階登録をした情報端末10に対して、図6に示す操作画面12dにより、エレベータ1c(3号機)への搭乗を薦める情報を送信する。
また他の例では、エレベータ1a、1b、1cが併設された建屋(図示しない)には、エスカレータ(図示しない)も併設されている場合がある。エレベータ1a、1b、1cは何れも、これ以上乗客が乗ると積載可能量を超える状況であった場合に、情報制御装置7が、行先階登録をした利用者(図示しない)がエレベータに搭乗できるまでの時間が所定時間を超え、エスカレータ(図示しない)を利用した方が早く行先階へ到着可能と判定したときには、情報制御装置7は、通信装置8とインターネット網9を介して、行先階登録をした情報端末10に対して、図7に示す操作画面10eにより、エスカレータへの搭乗を薦める情報を送信する。
本実施例においては、情報制御装置7から通信装置8とインターネット網9を介して、エレベータの搭乗を待っている利用者が持参した情報端末10に対し、複数台併設されたエレベータの運行状況の情報を提供し、最も早く行先階へ到着可能な昇降手段に関する情報を提供することで、搭乗まで待ち時間に対する、利用者の心理的負担を低減することが可能となる。
図8は、本実施例の情報端末10の操作画面であり、図1から図7と同様の部分は同一符号により示し、説明は省略する。また、必要に応じて実施例1および実施例2を説明した図面を引用する。
エレベータへ搭乗しようとする利用者(図示しない)が、車椅子利用者やベビーカーがある利用者であることを、情報端末10の操作画面12fより登録することで、インターネット網9と通信装置8を介して、エレベータ利用者の情報が情報制御装置7へ送信される。情報制御装置7は、受信した利用者の情報を元にエレベータの運行状況を確認し、エレベータへ搭乗しようとする他の利用者(図示しない)に対しては、図6や図7に示すような、他の昇降手段を薦める情報を提供することで、車椅子利用者やベビーカーがあるエレベータ利用者が優先的にエレベータを利用できるようにする。
本実施例においては、情報制御装置7から通信装置8とインターネット網9を介して、エレベータの搭乗を待っている利用者が持参した情報端末10に対し、車椅子利用者やベビーカーを連れた利用者が優先してエレベータへ搭乗できるよう情報を提供することで、利用者の心理的負担を低減することが可能となる。
なお、以上説明した各実施例において説明を省略した、情報端末10を操作する利用者がエレベータの搭乗を待っている階床の情報の情報制御装置7による把握は次のようにする。情報端末10が無線LANを介してインターネット網9に接続する端末の場合は、情報制御装置7は、各階床と各階床に備えられた無線LANのアクセスポイントのアドレスとの対応表を参照することにより、利用者がエレベータの搭乗を待っている階床を認識できる。また、携帯電話のように基地局を経由してインターネット網9に接続する端末の場合は、行先階登録と共に待っている階床を登録するか、専用アプリケーションが赤外線通信などにより階床を認識できるように、エレベータの扉の階床側の前や横に階床を発信する装置を備え、情報端末10の専用アプリケーションが利用者がエレベータの搭乗を待っている階床を認識し、情報制御装置7に送信すればよい。
本実施形態によれば、エレベータに搭乗しようとする利用者の各々が、携帯端末によりエレベータの混雑状況を確認することができ、搭乗まで待ち時間に対する、利用者の心理的負担を低減することが可能となる。
1:エレベータ、2:エレベータ制御装置、3:巻上機、4:乗りかご、5:ロープ、6:つり合いおもり、7:情報制御装置、8:通信装置、9:インターネット網、10:情報端末、11:乗客、12a〜12f:操作画面 。

Claims (2)

  1. 複数台のエレベータ、及び複数台の前記エレベータの運行に係る情報を制御する情報制御装置を有するエレベータの運行システムであって、
    前記情報制御装置は、複数台の前記エレベータの搭乗を待っている利用者が所持する情報端末からの、前記利用者に係る情報の受信に応答して、複数台の前記エレベータの運行状況を確認し、複数台の前記エレベータがいずれも積載可能量を超え、かつ、行先階を登録した利用者が前記エレベータに搭乗できるまでの時間が所定時間を超えた際には、前記エレベータ以外の他の昇降手段を利用した方が登録した前記行先階に早く到着すると判定して前記昇降手段の利用を薦める情報を送信することを特徴とするエレベータの運行システム。
  2. エレベータ、及び前記エレベータの運行に係る情報を制御する情報制御装置を有するエレベータの運行システムであって、
    前記情報制御装置は、前記エレベータの搭乗を待っている車椅子利用者或いはベビーカーがある利用者が所持する情報端末からの、前記車椅子利用者或いはベビーカーがある利用者に係る情報の受信に応答して、前記エレベータの運行状況を確認し、前記エレベータへ搭乗しようとする他の利用者に対しては、エレベータを含む他の昇降手段の利用を薦める情報を送信し、前記車椅子利用者或いはベビーカーがある利用者が優先的に前記エレベータに搭乗できる情報を提供することを特徴とするエレベータの運行システム。
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