JP5051553B2 - 導電性ペーストの製造方法 - Google Patents
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Description
しかし、ビーズミルによる分散手法では、メディアによる導電性金属粉末の変形が生じる問題があり、ボールミルによる分散手法では、導電性金属粉末が強固な凝集である場合、十分に分散させることには限界がある。
第二に導電性粗ペーストに混ざりきらない有機ビヒクルが存在し、それが高圧ホモジナイザーに投入されると、有機ビヒクルを含んだ固形分が装置内に付着し、正常に作動しにくくなる。
第三に有機ビヒクルにブロックされ、高圧ホモジナイザーによる導電性金属粉末やセラミック粉末に対する衝突力やせん断力が最大限に引き出せない(有機ビヒクルがクッションとなり、導電性金属粉末やセラミック粉末に機械的せん断力が効率良く機能せず、十分な分散性が得られない)。
第四に導電性金属粉末やセラミック粉末の表面が十分に濡れていないため、導電性ペーストに光沢がほとんどなく、またノズル径より大きな凝集物が存在するため、ノズル詰まりが発生する頻度が高くなる。
さらに、3本ロールで処理する場合、開始直後に導電性金属粉がフレーク状になったり、機械的せん断力が弱いため、原料粉末の表面の濡れが不十分である場合、所望の分散性を得るには限界がある。
(1)導電性金属粉末およびセラミック粉末の「濡れ」、すなわち2次粒子表面および、2次粒子内部の空隙に存在する空気が有機溶剤および分散剤により置換される過程、
(2)分散機により2次粒子が分散・粉砕される過程、
(3)分散・粉砕した粒子表面に分散剤が吸着し、粒子の「再凝集防止」が行われる過程からなる。
しかしながら、ニッケル粉末の微粒化に伴い、分散剤の選定やニッケル表面への分散剤の吸着が、経時による導電性ペーストの粘度変化を制御するためには重要となる。特に、0.2μm以下の微粒なニッケル粉を使用した導電性ペーストは、従来の3本ロールによる機械的せん断だけで分散させるには限界があり、ニッケル表面への分散剤の吸着が不十分となるため、結果として経時による粘度変化を制御することが困難となる。
つまり、従来の前処理方法では、有機ビヒクル存在下で、導電性金属粉末やセラミック粉末の表面が濡れにくいが、本発明では、有機ビヒクル存在下でも加熱することで粘度を落として流動性を持たせ、オリフィス径を有するノズルを通過させる際、有機ビヒクルによりクッションされずに、導電性金属粉末やセラミック粉末の粒子表面を濡れやすくする事ができる。さらに、前処理工程において導電性金属粉末やセラミック粉末の表面が濡れ、有機ビヒクルが存在する状態でも、加熱して流動性を持たせた導電性ペーストであれば、次工程の高圧ホモジナイザーに投入しても、導電性金属粉末やセラミック粉末にかかる強力なせん断力が有機ビヒクルによりクッションされずに効率良く機能し、分散効率が向上する。
以上のことから、積層セラミック電子部品の小型化、薄型化のために微細化した導電性金属粉やセラミック粉に対して、有機ビヒクルが存在する高粘度の導電性ペーストでも、高圧ホモジナイザーを用いた製造が可能となり、高い分散性かつ粘度安定性に優れた積層セラミック電子部品用の導電性ペーストを提供することを目的とする。
[第1工程] 少なくとも導電性金属粉末、分散剤、有機バインダー及び有機溶剤を含有する導電性粗ペーストを、熱を加えながら混合攪拌した後、オリフィス径が0.2〜0.5mmのオリフィスを備えるノズルを通過させることにより分散処理する前処理分散工程。
[第2工程] 第1工程により前処理分散された加熱した粘度10Pa・sの導電性ペーストを、オリフィス径が0.05〜0.2mmのオリフェスを備える高圧ホモジナイザーにより50〜250MPaの圧力で、オリフェス通過速度を100〜1000m/secとする分散処理を行う分散工程。
[第3工程] 第2工程により分散処理された導電性ペーストをフィルターによる濾過工程。
このような導電性ペーストは、以下の3工程を経て形成されるものである。
1.第1工程〔前処理分散工程〕
少なくとも導電性金属粉末、分散剤、有機バインダー及び有機溶剤を含有する導電性粗ペーストを、熱を加えながら混合攪拌した後、オリフィスを備えるノズルを通過させることにより分散処理するものである。
2.第2工程〔分散工程〕
第1工程により前処理分散された導電性ペーストを、高圧ホモジナイザーを用いてより分散させる分散処理である。
3.第3工程
第2工程により分散処理された導電性ペーストを、フィルターを使用して濾過するものである。
以下で、これらの工程を詳細に説明する。
第1工程では、少なくとも導電性金属粉末、分散剤、バインダーおよび有機溶剤を含む導電性粗ペーストを、熱を加えながら混合攪拌した後、駆動式ポンプに取り付けたオリフィスを備えるノズルを通過させることにより、機械的せん断を付与して前処理分散を行う工程である。なお、熱を加えながら攪拌する理由は、前処理分散時における導電性粗ペーストの粘度を下げることにより、流動性を付与するためである。
この導電性粗ペーストをノズルに送り込み、オリフィスを通過させるための輸送法としては、フィードポンプ、モーノポンプ、ダイヤフラムポンプ、ギアポンプなどの種々のポンプから適宜選択して使用できる。このポンプによる導電性粗ペーストに付加される圧力は、特に限定されないが、生産性などに影響を与えない範囲で使用することが好ましく、5kg/cm2以上であると良い。
導電性粗ペーストにせん断作用を及ぼすオリフィスの内径(以下、オリフィス径と称し、図2の符号「d」で示される)は、0.2〜0.5mmのオリフィス径を有するノズルを使用することが好ましい。
このオリフィス径が、0.2mmより小さい場合、前処理分散工程でノズル詰まりが発生する可能性があり、0.5mmより大きい場合、有機ビヒクル存在下では導電性金属粉末やセラミック粉末の表面の濡れが不十分になる。また、オリフィス径は、内径0.2〜0.5mmのノズルであれば組み合わせることができる。
この第2工程では、第1工程によって前処理分散された導電性ペーストを、高圧ホモジナイザーを用いてさらに分散するものである。
本発明の高圧ホモジナイザーの圧力は、50〜250MPaが好ましく、より好ましくは100〜200MPaで処理するものである。その圧力が50MPa未満であると、オリフィスから噴出したジェット流の速度が不十分であるため、処理物にかかるエネルギーが弱いため分散不良となる。また、圧力が250MPa以下である理由は、分散機の部材の摩耗を抑制し、長期間の使用に耐えられるようにする観点から選択したものである。
この通過速度の調整は、オリフィス径、処理圧等の条件によって行うもので、ペーストのオリフィス通過速度を100〜1000m/secの範囲に調整することにより、粒子を適度な微細粒径のままにして、凝集を防止することができる。
例えば、図4の導電性ペーストの温度と粘度の関係が示すように、ペースト温度が25℃における粘度が30Pa・sの導電性ペーストでは、加熱されると導電性ペーストの温度が上昇すると共に、粘度は低下する。
この粘度が10Pa・sより高い場合、導電性ペーストに流動性がないため、高圧ホモジナイザーに投入すると処理圧が上げられず、分散処理を施せない。また、導電性ペーストの温度が70℃より高い場合、導電性ペーストの粘度は10Pa・s以下となるが、使用する有機溶剤の揮発性、引火性などの安全面や導電性ペーストの組成バランスが変わりやすくなるので好ましくない。
第3工程は、第2工程の高圧ホモジナイザーによる分散処理された導電性ペーストを所定規格のフィルターで濾過するものである。
フィルター濾過としては、99%カットろ過精度で、目開きが5μm以下のフィルターでろ過する。目開きが5μmを超えるフィルターを用いた場合、無機物の未分散物、粗大粒子などが除去できなくなり、誘電体層の厚みより大きい物質が混入していると、ペースト塗膜表面に突起が生じるため、平滑性が低下する。そのため、平滑性に優れた導電性ペーストを得ることができない。
乾燥塗膜の平滑性及び乾燥膜密度が向上できる導電性ペーストを得るために、ニッケル粉末は粒径0.03〜0.5μmの微粉末を用いることが望ましい。ニッケル粉末は凝集により粗大粒子が生じることがあり、ニッケル粉末の粒径が0.5μmを超えると、ペーストの塗布膜を薄層化するときの成膜性が悪化し、所定の静電容量が得られないばかりでなく、粗大粒子の混入確率が増大して破壊電圧(BDV)が下がる不良を発生しやすくなる。また、薄層化対応となるような電極膜を形成しようとすると、乾燥膜で平滑性が不十分であり、かつニッケル粉末粒子の充填が不十分となり、所望の乾燥膜密度が確保できない。
一方、ニッケル粉末の粒径を0.5μm以下とする理由としては、積層コンデンサの薄層化において連続性に優れた電極膜を形成するのに必須だからである。さらに、粒径が0.03μmを下回ると粒子の比表面積が大きくなりすぎ、金属粒子の表面活性が高くなりすぎ、乾燥、脱バインダー特性に悪影響をおよぼすだけでなく、適正な粘度特性が得られなかったり、導電性ペーストの長期保存中に変質する恐れがあるためである。
一方、セラミック粉末の粒径が0.01μmを下回ると、導電性ペーストの焼結遅延効果が困難となり、デラミネーションやクラックなどの構造欠陥が生じる。さらに、上述の乾燥膜密度の低下やセラミック粉末の凝集粉末を起因に誘電体層の薄層化が困難になるなどのコンデンサの信頼性(絶縁抵抗の低下やショート率の上昇など)が悪化する問題が発生する。
さらに、必要に応じて消泡剤、可塑剤、増粘剤など導電性ペーストで公知の添加物を加えることもできる。
(1)導電性ペーストの粘度
本発明の導電性ペーストの粘度は、ブルックフィールド社製B型粘度計を用いて10rpm(ずり速度=4sec−1)の条件で測定した。なお、実施例に示す粘度は、ペースト製造後8時間を経過した時の粘度を表している。
導電性ペーストの経時粘度変化率は、導電性ペースト製造後8時間を経過した時の粘度を初期粘度とし、常温(25℃)で30日間静置した後、再度測定した粘度との粘度変化量を初期粘度で割り、百分率(%)で表している。なお、導電性ペーストの経時粘度変化率は少ないほど好ましい。
アプリケーター(ギャップ厚5μm)を用いてガラス基板上にNiペーストを塗布後、120℃で5分間、空気中で乾燥させ、膜厚約3μmの乾燥膜を作製する。
この乾燥膜について、位相シフト干渉方式による光学的な方法によって、表面の突起を測定した。具体的には、特定波長領域に限定された光源から光を、試料およびリファレンス鏡に照射し、試料およびリファレンス鏡に照射した光の干渉縞により表面状態を観察するもので、さらに言えば、試料を1/4波長ごとに光が照射される方向に移動させて光の干渉縞から表面状態を観察することである。この乾燥膜の表面粗さは、光干渉式表面形状測定装置(WYCO製NT−1100)を用いて測定した。
乾燥膜密度の測定方法は、以下の方法で測定した。
導電性ペーストをPETフィルム上に5×10cmの面積で膜厚30μmとなるように印刷後、120℃で40分間、空気中で乾燥させ、乾燥したペースト乾燥膜の光沢度(60℃)を、光沢度計(堀場製作所製グロスチェッカー;IG―320)を用いて測定した。さらに、ペースト乾燥膜を1×1cmに切断し、その厚みと質量を測定して、乾燥膜密度を算出した。
乾燥膜密度の測定はPETフィルム上に導電性ペーストを印刷して行っているが、本発明の導電性ペーストを誘電体層グリーンシートに印刷しても同様の特性が発揮されるのはもちろんである。
ここで、乾燥膜密度とは、導電性ペーストを乾燥させた後の密度のことである。
実施例で用いる有機ビヒクルAは、バインダー樹脂成分としてエチルセルロースを13mass%、有機溶剤としてターピネオールを87mass%配合し、60℃に加熱して作製した。
同様に有機ビヒクルBは、バインダー樹脂成分としてエチルヒドロキシエチルセルロースを18mass%、有機溶剤としてイソボニルプロピオネートを82mass%配合し、60℃に加熱して作製した。
導電性金属粉末に粒径0.4μmのニッケル粉末(Ni)を47mass%、有機ビヒクルAを21.69mass%、さらに0.2mass%の分散剤、31.11mass%のターピネオールを配合して、加熱しながら混合攪拌した後、駆動式ポンプ出口部に取り付けたオリフィス径が1.0mmのオリフィスを各6個直列に接続させたノズルに、60℃の導電性粗ペーストを通過させて、機械的せん断を付与して前処理分散を施した導電性ペーストを作製し、そのペースト乾燥膜の光沢度を測定した。その結果を表1から表3に示す。
導電性金属粉末に粒径0.4μmのニッケル粉末(Ni)を47mass%、有機ビヒクルAを21.69mass%、さらに0.2mass%の分散剤、31.11mass%のターピネオールを配合して、プラネタリーミキサ(プライミクス株式会社製T.K.ハイビスディスパーミックス 3D−125型)を用いて混合攪拌して導電性ペーストを作製し、そのペースト乾燥膜の光沢度を測定した。その結果を表1から表3に示す。なお、プラネタリーミキサの攪拌時間は30分とした。
導電性金属粉末に粒径0.4μmのニッケル粉末(Ni)を47mass%、有機ビヒクルAを21.69mass%、さらに0.2mass%の分散剤、31.11mass%のターピネオールを配合して、プラネタリーミキサ(プライミクス株式会社製T.K.ハイビスディスパーミックス 3D−125型)を用いて混合攪拌して導電性ペーストを作製し、そのペースト乾燥膜の光沢度を測定した。その結果を表1から表3に示す。なお、プラネタリーミキサの攪拌時間は120分とした。
導電性金属粉末に粒径0.4μmのニッケル粉末(Ni)を47mass%、セラミック粉末に粒径0.1μmのチタン酸バリウム(BT)を11.75mass%、有機ビヒクルAを19.88mass%、さらに0.3mass%の分散剤、21.07mass%のターピネオールを配合して、プラネタリーミキサ(プライミクス社製T.K.ハイビスディスパーミックス 3D−125型)を用いて混合攪拌した後、3本ロールにより分散処理を施して導電性ペーストを作製してペースト特性(粘度、表面粗さ、DFD)、および粘度変化率を測定した。その結果を表1から表3に示す。
導電性金属粉末に粒径0.4μmのニッケル粉末(Ni)を47mass%、セラミック粉末に粒径0.1μmのチタン酸バリウム(BT)を11.75mass%、有機ビヒクルAを19.88mass%、さらに0.3mass%の分散剤、21.07mass%のターピネオールを配合して、加熱しながら混合攪拌した後、駆動式ポンプ出口部に取り付けたオリフィス径が0.5mmのオリフィスを6個直列に接続させたノズルに、60℃の導電性粗ペーストを通過させて、機械的せん断を付与して前処理分散を施した。次に、3本ロールにより分散処理を施して、導電性ペーストを作製してペースト特性(粘度、表面粗さ、DFD)、および粘度変化率を測定した。その結果を表1から表3に示す。
導電性金属粉末に粒径0.2μmのニッケル粉末(Ni)を48.12mass%、セラミック粉末に粒径0.04μmのチタン酸バリウム(BT)を4.81mass%、有機ビヒクルBを16.06mass%、さらに0.43mass%の分散剤、21.93mass%のイソボニルプロピオネート、8.65mass%のエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートを配合して、プラネタリーミキサ(プライミクス社製T.K.ハイビスディスパーミックス 3D−125型)を用いて混合攪拌した後、3本ロールにより分散処理を施して導電性ペーストを作製し、そのペースト特性および粘度変化率を測定した。その結果を表1〜表3に示す。
導電性金属粉末に粒径0.08μmのニッケル粉末(Ni)を48.12mass%、セラミック粉末に粒径0.03μmのチタン酸バリウム(BT)を4.81mass%、有機ビヒクルBを16.06mass%、さらに0.43mass%の分散剤、21.93mass%のイソボニルプロピオネート、8.65mass%のエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートを配合して、プラネタリーミキサ(プライミクス社製T.K.ハイビスディスパーミックス 3D−125型)を用いて混合攪拌した後、加熱した導電性ペーストを、オリフィス径0.09mm、処理圧力250MPa、分散パス回数:10回の処理条件による高圧ホモジナイザーによって分散処理を施しで導電性ペーストを作製し、そのペースト特性および粘度変化率を測定した。その結果を表1から表3に示す。
前処理分散工程の効果について、表4に示す実施例1、および比較例1〜3で作製した第1工程の前処理分散状態の導電性ペーストの乾燥塗膜の光沢度を用いて説明する。
このように、オリフィス径0.5mmのノズルで前処理分散した時の機械的せん断力は、オリフィス径1.0mmのノズル、あるいは従来からのミキサを使用して前処理分散した時よりも大きく、光沢度の差から乾燥膜表面の濡れ性が著しく改善されたことがわかる。
第2工程の分散処理を高圧ホモジナイザーを用いて行った場合のペースト特性への影響を、表5に示す第2工程の分散処理に高圧ホモジナイザーを用いた実施例2〜4と、従来からの3本ロール法によって行った比較例4、5のペースト特性を比較して説明する。
さらに、オリフィス径が0.5mmのノズルを用いて、実施例2〜4と同様の条件でオリフィスせん断による前処理分散した後、3本ロールにより分散処理した場合(比較例5参照)でも、ニッケル粉が分散不良となり、表面粗さやDFDが劣る結果が示されている。
第1工程および第2工程の分散処理の組合せによるペースト特性への影響を表7に、粘度変化率への影響を表8に示す。
一方、従来からのミキサによる前処理分散を施し、高圧ホモジナイザーによる分散処理で製造した導電性ペースト(比較例7参照)は、同条件で高圧ホモジナイザーを行った実施例6で製造した導電性ペーストと比較して、粒子表面の濡れ性が悪く、かつ分散性も悪いため、分散剤が粒子表面へ十分に吸着されず、粒子の「再凝集」が防止できないため、導電性ペーストの分散安定性が悪く、そのために粘度変化率が大きくなっていることが表8からわかる。
2 ヒーター
3 攪拌羽根
4 ポンプ
5 ノズル
D ノズルの直径(外径)
L オリフィス間の距離
6 オリフィス
d オリフィス径(オリフィスの内径)
Claims (5)
- 導電性ペーストの製造方法であって、
下記の第1工程から第3工程を有することを特徴とする。
[第1工程]
少なくとも導電性金属粉末、分散剤、有機バインダー及び有機溶剤を含有する導電性粗ペーストを、熱を加えながら混合攪拌した後、オリフィス径が0.2〜0.5mmのオリフィスを備えるノズルを通過させることにより分散処理する前処理分散工程。
[第2工程]
第1工程により前処理分散された加熱した粘度10Pa・s以下の導電性ペーストを、オリフィス径が0.05〜0.2mmのオリフィスを備える高圧ホモジナイザーにより50〜250MPaの圧力で、オリフィス通過速度を100〜1000m/secとする分散処理を行う分散工程。
[第3工程]
第2工程により分散処理された導電性ペーストのフィルターによる濾過工程。 - 前記第1工程のオリフィスを備えるノズルが、2個以上を直列に並べて導電性粗ペーストを分散することを特徴とする請求項1に記載の導電性ペーストの製造方法。
- 前記高圧ホモジナイザーが、前記オリフィスの出口部側に冷却器を備えていることを特徴とする請求項1に記載の導電性ペーストの製造方法。
- 請求項1記載の導電性ペーストの製造方法により形成された導電性ペーストであって、
導電性金属粉末の含有量が、導電性ペースト全量に対して30〜70重量%であることを特徴とする。 - 前記導電性ペーストが、焼結抑制剤としてセラミック粉末を含むことを特徴とする請求項4に記載の導電性ペースト。
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