JP2020050947A - 易解砕性銅粉及びその製造方法 - Google Patents
易解砕性銅粉及びその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2020050947A JP2020050947A JP2019059248A JP2019059248A JP2020050947A JP 2020050947 A JP2020050947 A JP 2020050947A JP 2019059248 A JP2019059248 A JP 2019059248A JP 2019059248 A JP2019059248 A JP 2019059248A JP 2020050947 A JP2020050947 A JP 2020050947A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- copper powder
- paste
- preferred
- copper
- crushing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P10/00—Technologies related to metal processing
- Y02P10/25—Process efficiency
Landscapes
- Powder Metallurgy (AREA)
- Conductive Materials (AREA)
- Non-Insulated Conductors (AREA)
- Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
- Manufacture Of Metal Powder And Suspensions Thereof (AREA)
Abstract
Description
(1)
湿式法によって製造された銅粉であって、ゼータ電位の絶対値が20mV以上である、銅粉。
本発明に係る銅粉は、湿式法によって製造された銅粉であって、ゼータ電位の絶対値が20mV以上である。
易解砕性とは、乾燥ケーキからの解砕が容易であって、分級の工程を行わなくても、二次粒子の残存が十分に低減されたものとなっていることをいい、具体的には、後述する実施例に記載の条件で作成したペーストについて、スライドガラス上にペーストの乾燥塗膜を形成した場合、Raが0.2μm以下、Rzが2μm以下となっていることをいう。
好適な実施の態様において、本発明に係る銅粉は、pH7の条件下で測定されたゼータ電位の絶対値を、例えば20mV以上、好ましくは20から100mVの範囲とすることができる。ゼータ電位は、公知の手段によって測定することができ、具体的には、実施例において後述する手段と条件によって、測定することができる。
好適な実施の態様において、本発明に係る銅粉は、BET比表面積を、例えば2m2g-1以上、好ましくは2m2g-1以上100m2g-1以下、さらに好ましくは2.5m2g-1以上20m2g-1以下、さらに好ましくは3m2g-1以上15m2g-1以下とすることができる。BET比表面積は、公知の手段によって測定することができ、具体的には、実施例において後述する手段と条件によって、測定することができる。
好適な実施の態様において、本発明に係る銅粉は、燃焼法によって測定される炭素付着量として、銅粉に対する炭素付着量を、例えば0.1〜0.6質量%の範囲、好ましくは0.1〜0.5質量%の範囲、さらに好ましくは0.2〜0.5質量%の範囲、さらに好ましくは0.2〜0.4質量%の範囲とすることができる。燃焼法による炭素付着量は、公知の手段によって測定することができ、具体的には、実施例において後述する手段と条件によって、測定することができる。銅粉から測定される炭素付着量は、湿式法による銅粉の製造の工程に由来する。炭素を含む添加材の添加量が同じであれば、小さい銅粉(比表面積の大きい銅粉)ほど、炭素付着量が多くなる。また、炭素付着量が多い銅粉ほど、後述するpH処理によりゼータ電位変動の影響を受けやすくなる。好適な実施の態様において、この特定の炭素付着量とゼータ電位の組みあわせを備えた銅粉とすることによって、優れた易解砕性を実現できると、本発明者は考えている。
好適な実施の態様において、本発明に係る銅粉は、TMA1%収縮温度を、例えば500℃以下、好ましくは200〜500℃、さらに好ましくは200〜400℃の範囲とすることができる。TMA1%収縮温度は、公知の手段によって測定することができ、具体的には、実施例において後述する手段と条件によって、測定することができる。すなわち、ネッチ・ジャパン(株)製のTMA4000を使って測定することができ、その条件は、以下とすることができる:圧粉体密度:4.7g/cm3、測定雰囲気:窒素、昇温速度:5℃/min、荷重:10mN。
好適な実施の態様において、本発明に係る銅粉は、タップ密度(固めかさ密度)を、例えば3g/cm3以下、好ましくは3.0g/cm3未満、好ましくは2.9g/cm3以下、好ましくは2.5g/cm3以下とすることができる。上記の上限よりもタップ密度(固めかさ密度)を小さくすることによって、ペースト中における銅粉の分散性を良好なものとすることができる。タップ密度は、公知の手段によって測定することができ、具体的には、実施例において後述する手段と条件によって、測定することができる。すなわち、ホソカワミクロン(株)製のパウダテスタPT−Xを使って測定することができる。具体的には10ccのカップにガイドを取り付けて粉体を入れ、1000回タップさせて、ガイドを外して、10ccの容積を上回っている部分を摺り切り、容器に入っている粉体の重量を測定し、固めかさ密度を求めることができる。
好適な実施の態様において、本発明の易解砕性銅粉は、湿式法によって製造された銅粉を、pH8〜14のアルカリ水溶液、又はpH0〜4の酸水溶液と接触させる、pH処理工程、を含む方法によって製造することができる。
好適な実施の態様において、pH処理工程は、上記pHのアルカリ水溶液又は酸水溶液と接触させることによって行われる。好適な実施の態様において、接触としては、例えば、湿式法によって製造された銅粉を、上記水溶液中で撹拌することによって行うことができる。撹拌は、例えば、公知の手段によって行うことができ、例えば回転羽根、ミキサー、及び撹拌子を用いて撹拌することができる撹拌の時間は、例えば5分以上48時間以内、好ましくは10分以上、24時間以内とすることができる。好適な実施の態様において、接触としては、例えば、湿式法によって製造された銅粉に対して、上記水溶液を通液することによって行うことができる。アルカリ水溶液又は酸水溶液との接触は、例えばバッチ式で1回行ってもよく、あるいは複数回行うこともできる。アルカリ水溶液又は酸水溶液と接触させた後の銅粉は、公知の手段によって固液分離して、ケーキとして得ることができる。好適な実施の態様において、アルカリ水溶液又は酸水溶液と接触させた後の銅粉を、純水で洗浄することができる。
好適な実施の態様において、湿式法によって製造された銅粉と接触させるアルカリ水溶液のpHは、例えばpH8〜14、好ましくはpH8〜13、好ましくはpH9〜13とすることができる。上記pHへと調整されたアルカリ水溶液としては、例えばアンモニア水、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、分子末端にアミノ基を含む有機物の水溶液、あるいはこれらの混合水溶液を使用することができる。
好適な実施の態様において、湿式法によって製造された銅粉と接触させる酸水溶液のpHは、例えばpH0〜4、好ましくはpH1〜4好ましくはpH1〜3とすることができる。上記pHへと調整された酸水溶液としては、例えば希硫酸、メタンスルホン酸等の有機酸の水溶液、あるいはこれらの混合水溶液を使用することができる。
好適な実施の態様において、pH処理された銅粉は、その後に乾燥される。乾燥は、公知の手段によって行うことができ、例えば60〜300℃、好ましくは60〜150℃で、窒素雰囲気あるいは真空雰囲気で乾燥することができる。このようにして得られた銅粉は、しばしば乾燥ケーキの形態として得られる。
好適な実施の態様において、pH処理されて次に乾燥された銅粉は、その後に解砕される。解砕は、公知の手段で行うことができ、例えば乳棒、乳鉢、ミキサーを使用することができる。本発明によれば、このような簡易な手段による粗解砕によって十分に解砕されて、二次粒子が十分に低減されたものとなっているので、従来は必要であるとされていたその後の強力な解砕手段による解砕の工程と、分級の工程が必要ではない。また、セラミックビーズを用いるビーズミル解砕のような強力な解砕手段を必要としないことから、湿式法によって製造された銅粉の自然な形状を保持することができ、機械的に変形した形状となること回避できる。本発明によれば、このように簡易な手段による粗解砕によって十分に解砕されるのであるが、所望により、その後に、ヘンシェルミキサーのような機械的な解砕や、ジェットミル解砕を行うことを排除するものではなく、所望により、その後に、分級の工程を行うことを排除するものではない。本発明による銅粉は、pH処理によって易解砕性を実現しており、容易に解砕することができ、例えば乳棒、乳鉢、ミキサーによって、十分な解砕を達成することができる。ただし、易解砕性の銅粉の解砕手段としては、さらに強力な解砕手段を採用することを除外するものではなく、例えばヘンシェルミキサーのような機械的な解砕や、ジェットミル解砕を行ってもよい。
好適な実施の態様において、本発明の易解砕性の銅粉は、この銅粉を含む銅粉ペーストの態様として好適に使用することができる。銅粉ペーストは、例えば易解砕性の銅粉を、バインダー樹脂、有機溶剤と混練して調製することができ、所望によりさらにガラスフリットを添加してもよく、所望によりさらに分散剤、チキソ剤及び/又は消泡剤を添加してもよい。本発明の易解砕性の銅粉は、簡易な手段によっても十分に解砕されていて、一次粒子同士が互いに反発し合うため、その後の再凝集のリスクが低減されたものとなっており、ペースト中に高度に分散されたものとなる。そのため、本発明による銅粉ペーストは、これを印刷し焼成して得られた電極は、表面が滑らかなものとなり、配線の断線のリスクが低減されたものとなっている。
このような銅粉ペーストは、インクジェット印刷用の金属インクとして好適に用いられる。その理由は、インクジェット印刷用の金属インクには、ノズルでつまらない特性が要求されるところ、上述の易解砕性の銅粉は、ノズルで詰まりにくいためである。これは、易解砕性の銅粉が分散性に優れ、二次粒子を形成しづらいことに起因する。
好適な実施に態様において、本発明の易解砕性の銅粉を含む銅粉ペーストは、所望によりこれを印刷あるいは塗工した後に、焼結して、焼結体とすることができる。好適な実施に態様において、得られた焼結体は、その表面が滑らかなものとなっている。
好適な実施の態様において、pH処理工程に供される銅粉は、湿式法によって製造された銅粉である。湿式法には、いわゆる不均化法といわゆる化学還元法が含まれる。
Cu2O+H2SO4 → Cu↓+CuSO4+H2O
本発明は次の(1)以下の実施態様を含む。
(1)
湿式法によって製造された銅粉であって、ゼータ電位の絶対値が20mV以上である、銅粉。
(2)
BET比表面積が2m2g-1以上である、(1)に記載の銅粉。
(3)
炭素付着量が0.1〜0.6%の範囲にある、(1)〜(2)のいずれかに記載の銅粉。
(4)
TMA1%収縮温度が200〜500℃の範囲にある、(1)〜(3)のいずれかに記載の銅粉。
(5)
タップ密度が3gcm-3未満である、(1)〜(4)のいずれかに記載の銅粉。
(6)
銅粉が易解砕性銅粉である、(1)〜(5)のいずれかに記載の銅粉。
(7)
銅粉が積層造形用銅粉である、(1)〜(6)のいずれかに記載の銅粉。
(8)
(1)〜(7)のいずれかに記載の銅粉を含む、銅粉ペースト。
(9)
銅粉ペーストがインクジェット印刷用インクである、(8)に記載の銅粉ペースト。
(10)
(1)〜(7)のいずれかに記載の銅粉、又は(8)〜(9)のいずれかに記載の銅粉ペーストが焼結されてなる、焼結体。
(11)
湿式法によって製造された銅粉を、pH8〜14のアルカリ水溶液、又はpH0〜4の酸水溶液と接触させる、pH処理工程、
を含む、銅粉に易解砕性を付与する方法。
(12)
湿式法によって製造された銅粉を、pH8〜14のアルカリ水溶液、又はpH0〜4の酸水溶液と接触させる、pH処理工程、
を含む、易解砕性銅粉の製造方法。
[不均化法による銅粉の製造 (製粉法A)]
亜酸化銅1kg、アラビアゴム4g、純水7Lからなるスラリーに、25vol%の希硫酸2.5Lを瞬間的に添加し、500rpmで10分間撹拌した。この操作で得られた銅粉が十分に沈降した後に上澄み液を取り除き、純水を7L加え500rpm、10分間撹拌した。上澄み液中のCu2+由来のCu濃度が1g/Lを下回るまでこの操作を繰り返した。その後、デカンテーションして、不均化法による銅粉のスラリーを得た。不均化法による銅粉を表1の製法として「A」と記載する。
デカンテーションして得られた上澄み液を取り除き、沈降していた銅粉のスラリー500g(湿質量)を、pH8へ調製したアンモニア水1L中に投入して、攪拌した。攪拌は、25℃で1時間行った。その後、吸引ろ過によって固液分離して、pH処理された銅粉のケーキを得た。得られたケーキを、ろ過後の純水のpHが8を下回ることを目安として純水によって洗浄した。
洗浄後の銅粉のケーキを、100℃で窒素雰囲気下で乾燥して、pH処理された銅粉の乾燥ケーキを得た。
得られた乾燥ケーキを、乳棒と乳鉢によって粗解砕した。このようにして、実施例1による銅粉を得た。
実施例1による銅粉に対して、次の条件でタップ密度を測定した。
ホソカワミクロン(株)パウダテスタPT−Xを使って測定した。10ccのカップにガイドを取り付けて粉体を入れ、1000回タップさせて、ガイドを外して、10ccの容積を上回っている部分を摺り切り、容器に入っている粉体の重量を測定し、タップ密度(固めかさ密度)を求めた。
実施例1による銅粉に対して、マイクロトラック・ベル社のBELSORP−miniIIを使い、真空中で200℃、5時間加熱する前処理後にBET比表面積を測定した。
実施例1による銅粉に対して、LECO社のCS600を使って燃焼法による炭素付着量を測定した。
実施例1による銅粉に対して、次の条件でTMA1%収縮温度を測定した。
ネッチ・ジャパン(株)製のTMA4000を使って測定した。その条件は、以下とした:
圧粉体密度:4.7g/cm3
測定雰囲気:窒素
昇温速度:5℃/min
荷重:10mN
実施例1による銅粉に対して、pH7の条件で、次のようにゼータ電位を測定した。
マルバーンパナリティカルのゼータサイザーナノZSを用いて、粉体のゼータ電位を測定した。より具体的には、50mLの試料瓶に約50mgのサンプルを採取し、全量が50gとなるように0.1wt%ヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液を注入し、3分間超音波照射した。その際、超音波照射装置として、アズワン製のUS−4Rを用い、出力を180W、周波数を40kHzに設定した。その後、900μLの0.1%ヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液で100μLの上記分散液を希釈し、マイクロピペットで900μLを測定セルに注入した。液温は25℃に調整した。
あらかじめターピネオールとエチルセルロースを自転公転ミキサー、および3本ロールに通して十分に混練したビークルと、オレイン酸、および実施例1の銅粉の比率が銅粉:エチルセルロース:オレイン酸:ターピネオール=80:2.3:1.6:16.1(重量比)となるように混合し、自転公転ミキサーで予備混練した後、3本ロールに通し(仕上げロールギャップ5μm)、自転公転ミキサーを使って脱泡した。得られたペーストを25μmギャップのアプリケーターを使ってスライドガラス上に塗膜し、120℃、10分で乾燥させた。得られた塗膜の塗工方向のRaをJIS B 0601−2001に従って触針式粗さ計で計測し、5点平均で算出した。
実施例1の銅粉に対して上記測定した結果を、表1にまとめて示す。
[不均化法による銅粉の製造 (製粉法A)]
実施例1と同様にして、不均化法による銅粉のスラリーを得た。
処理に用いたアンモニア水のpHを、実施例1とは変更するか(実施例2〜4)、あるいはアンモニア水に代えてpH1へ調製した希硫酸(実施例5)又はpH13へ調製した水酸化カリウム水溶液で1時間撹拌後、吸引ろ過で固液分離を行い、pH1の希硫酸5Lで回収ケーキをろ過し、さらにろ液のpHが5を上回るまでケーキを純水で洗浄した(実施例6)ことを除いて、実施例1と同様にして、pH処理を行って、pH処理された銅粉のスラリーを得た。
その後、吸引ろ過によって固液分離して、pH処理された銅粉のケーキを得た。得られたケーキを、ろ過後の純水のpHが5を上回ることを目安として純水によって洗浄した。
ただし、実施例6については、得られたケーキの洗浄を純水に代えて、銅粉100gに対してpH1の希硫酸1250mLを使用して、吸引ろ過によってケーキ洗浄した。
実施例2〜6において用いたpHの値を、それぞれ表1にまとめて示す。なお、pH調製は、アンモニア及び希硫酸を適宜添加して行った。また、pH処理の処理方法について、さらに表2にまとめて示す。
銅粉のケーキを、実施例1と同様に処理して、乾燥ケーキを得て、これを粗粉砕して、実施例2〜6の銅粉を得た。
実施例2〜6の銅粉に対して、実施例1と同様にして、測定した結果を、表1にまとめて示す。
[還元法による銅粉の製造 (製粉法B)]
特許文献3(特許第4164009号)に従い、化学還元法によって銅粉を得た。すなわち、アラビアゴム2gを2900mLの純水に添加した後、硫酸銅125gを添加し撹拌しながら、80%ヒドラジン一水和物を360mL添加した。ヒドラジン一水和物の添加後〜3時間かけて室温から60℃に昇温し、更に3時間かけて酸化銅を反応させた。反応終了後、得られたスラリーをヌッチェでろ過し、ろ液のpHが7台になるまで純水ろ過を繰り返し、銅粉スラリーを得た。このようにして、還元法による銅粉のスラリーを得た。還元法による銅粉を表1の製法として「B」と記載する。
得られた銅粉のスラリーに対して、処理に用いたアンモニア水のpHを、実施例1とは変更したことを除いて、実施例1と同様にして、pH処理を行って、pH処理された銅粉のケーキを得た。得られたケーキを、実施例1と同様にして、純水によって洗浄した。実施例7において用いたpHの値を、表1に示す。
銅粉のケーキを、実施例1と同様に処理して、乾燥ケーキを得て、これを粗粉砕して、実施例7の銅粉を得た。
実施例7の銅粉に対して、実施例1と同様にして、測定した結果を、表1に示す。
[還元法による銅粉の製造 (製粉法B)]
実施例7と同様にして、還元法による銅粉のスラリーを得た。
アンモニア水に代えてpH3又はpH1へ調製した希硫酸(実施例8〜9)を使用したことを除いて、実施例1と同様にして、pH処理を行って、pH処理された銅粉のケーキを得た。得られたケーキを、ろ液のpHが5を上回るまで純水で洗浄した。実施例8〜9において用いたpHの値を、それぞれ表1にまとめて示す。
pH処理された銅粉のスラリーを、実施例1と同様にして、乾燥ケーキを得て、これを粗粉砕して、実施例8〜9の銅粉を得た。
実施例8〜9の銅粉に対して、実施例1と同様にして、測定した結果を、表1にまとめて示す。
[不均化法による銅粉の製造 (製粉法A)]
実施例1と同様にして、不均化法による銅粉のスラリーを得た。
銅粉のスラリーに対して、pH処理を行うことなく、実施例1と同様にして、乾燥ケーキを得て、これを粗粉砕して、比較例1の銅粉を得た。
比較例1の銅粉に対して、実施例1と同様にして、測定した結果を、表1にまとめて示す。
[還元法による銅粉の製造 (製粉法B)]
実施例7と同様にして、還元法による銅粉のスラリーを得た。
銅粉のスラリーに対して、pH処理を行うことなく、実施例1と同様にして、乾燥ケーキを得て、これを粗粉砕して、比較例2の銅粉を得た。
比較例2の銅粉に対して、実施例1と同様にして、測定した結果を、表1にまとめて示す。
実施例3と比較例1の銅粉を用いて、実施例1と同様にしてペーストを作製した。得られたペーストの粘度を、E型粘度計MCR102を使って測定した(2°のコーンプレート、25℃、せん断速度範囲0.01〜1000s-1)。この結果を図1に示す。図1に示すように、0.2s-1以下の低せん断速度領域では実施例3の銅粉を使ったペーストの粘度が高く、10s-1を超えるせん断速度領域では実施例3の銅粉を使ったペーストの方が粘度が低い。このように、本発明による銅粉のペーストは、低せん断速度領域の挙動から形状保持性、高せん断速度領域の挙動から印刷性に優れたものとなっていた。
Claims (10)
- 湿式法によって製造された銅粉であって、ゼータ電位の絶対値が20mV以上である、銅粉。
- BET比表面積が2m2g-1以上である、請求項1に記載の銅粉。
- 炭素付着量が0.1〜0.6%の範囲にある、請求項1〜2のいずれかに記載の銅粉。
- TMA1%収縮温度が200〜500℃の範囲にある、請求項1〜3のいずれかに記載の銅粉。
- タップ密度が3gcm-3未満である、請求項1〜4のいずれかに記載の銅粉。
- 銅粉が易解砕性銅粉である、請求項1〜5のいずれかに記載の銅粉。
- 銅粉が積層造形用銅粉である、請求項1〜6のいずれかに記載の銅粉。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の銅粉を含む、銅粉ペースト。
- 銅粉ペーストがインクジェット印刷用インクである、請求項8に記載の銅粉ペースト。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の銅粉、又は請求項8〜9のいずれかに記載の銅粉ペーストが焼結されてなる、焼結体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019059248A JP7208842B2 (ja) | 2019-03-26 | 2019-03-26 | 易解砕性銅粉及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019059248A JP7208842B2 (ja) | 2019-03-26 | 2019-03-26 | 易解砕性銅粉及びその製造方法 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018177901A Division JP6549298B1 (ja) | 2018-09-21 | 2018-09-21 | 易解砕性銅粉及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020050947A true JP2020050947A (ja) | 2020-04-02 |
JP7208842B2 JP7208842B2 (ja) | 2023-01-19 |
Family
ID=69995993
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019059248A Active JP7208842B2 (ja) | 2019-03-26 | 2019-03-26 | 易解砕性銅粉及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7208842B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7122436B1 (ja) * | 2021-06-08 | 2022-08-19 | Jx金属株式会社 | 銅粉 |
US11920215B2 (en) | 2018-09-21 | 2024-03-05 | Jx Metals Corporation | Easily-crushable copper powder and manufacturing method therefor |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015002250A (ja) * | 2013-06-14 | 2015-01-05 | 日揮触媒化成株式会社 | 積層セラミックコンデンサ内部電極層形成用ペーストおよび積層セラミックコンデンサ |
-
2019
- 2019-03-26 JP JP2019059248A patent/JP7208842B2/ja active Active
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015002250A (ja) * | 2013-06-14 | 2015-01-05 | 日揮触媒化成株式会社 | 積層セラミックコンデンサ内部電極層形成用ペーストおよび積層セラミックコンデンサ |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11920215B2 (en) | 2018-09-21 | 2024-03-05 | Jx Metals Corporation | Easily-crushable copper powder and manufacturing method therefor |
JP7122436B1 (ja) * | 2021-06-08 | 2022-08-19 | Jx金属株式会社 | 銅粉 |
WO2022259630A1 (ja) * | 2021-06-08 | 2022-12-15 | Jx金属株式会社 | 銅粉 |
TWI825594B (zh) * | 2021-06-08 | 2023-12-11 | 日商Jx金屬股份有限公司 | 銅粉 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP7208842B2 (ja) | 2023-01-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4344001B2 (ja) | 微小銀粒子含有組成物、その製造方法、微小銀粒子の製造方法および微小銀粒子を有するペースト | |
JP5826435B1 (ja) | 銅粉 | |
JP4145127B2 (ja) | フレーク銅粉及びそのフレーク銅粉の製造方法並びにそのフレーク銅粉を用いた導電性ペースト | |
KR101236245B1 (ko) | 전기전도성 페이스트용 금속 분말 및 전기전도성 페이스트 | |
JP6274444B2 (ja) | 銅粉末の製造方法 | |
CN113677458B (zh) | 混合银粉和包含其的导电糊 | |
JP5181434B2 (ja) | 微小銅粉及びその製造方法 | |
TW201619400A (zh) | 銀粉末及其製造方法、以及導電性糊 | |
JP5323461B2 (ja) | 導電塗料用の片状金属微粉末及びその製造方法 | |
US6395332B1 (en) | Fine copper powder and process for producing the same | |
JP5092630B2 (ja) | 微粒銀粉およびその製造方法並びにその微粒銀粉を用いた導電性ペースト用分散液 | |
JP7208842B2 (ja) | 易解砕性銅粉及びその製造方法 | |
JPH1088207A (ja) | 銀粉およびその製造方法 | |
WO2020059291A1 (ja) | 易解砕性銅粉及びその製造方法 | |
JP6975527B2 (ja) | 球状銀粉およびその製造方法、ならびに導電性ペースト | |
JP5429491B2 (ja) | 無機材料スラリを用いた導電性ペーストおよび該ペーストの製造方法 | |
JP2000080409A (ja) | 扁平状微小銅粉及びその製造方法 | |
JP4230017B2 (ja) | 微小銅粉の製造方法 | |
TW202030033A (zh) | 單分散銀粉末的製造方法 | |
JP2006169557A (ja) | 金属超微粒子スラリーの製造方法及びその製造方法で得られた金属超微粒子スラリー | |
KR102401091B1 (ko) | 탄성도가 우수한 전도성 페이스트용 은 분말 및 이의 제조방법 | |
KR100850874B1 (ko) | 초미세 니켈 나노입자의 제조방법, 초미세 니켈입자 및이를 포함하는 잉크 조성물 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20200217 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20200302 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210826 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220720 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20220902 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20221118 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20221227 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230106 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 7208842 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |