JP5049775B2 - 蒸発型ゲッタ装置およびそれを用いた電子管 - Google Patents

蒸発型ゲッタ装置およびそれを用いた電子管 Download PDF

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Description

本発明は陰極線管(CRT)等の電子管内部の不要なガス成分を吸着し、電子管に必要な真空状態を実現するために使用される蒸発型ゲッタ装置およびそれを用いた電子管に係り、特にゲッタ成分の蒸発量を安定した状態で適正に制御することが可能であり、また加熱開始からゲッタ成分が蒸発を開始するまでの時間が短く応答性に優れた蒸発型ゲッタ装置およびそれを用いた電子管に関する。
陰極線管(CRT)などの電子管では真空排気が不十分な状態で電子管を動作させると特性に悪影響を及ぼす。このため、電子管内には不要なガスを十分に除去し高真空を実現するためのゲッタ装置が設けられている。最近、例えば民生用テレビの分野においては、32インチから37インチ程度の大型テレビが普及しており、このような大型テレビに使用するCRTも大型化している。このような大型電子管になると、管内部品点数も多くなると同時に、その体積も増大するため、電子管製造工程で排気ポンプによる真空排気終了後の管内残留ガスおよび真空容器を含む電子管内の各部品から放出される不要なガスを吸着して電子管内を高真空に保つためのゲッタ装置の特性とその安定性向上がますます重要になってきている。
具体的には、Ba,Alを主成分とするBaAl合金粉末とNi粉末との混合体から成るゲッタ材料を用い、そのゲッタ材料をFeやNiなどを主成分とする合金、例えば鉄鋼、Ni合金、ステンレス鋼などから成る金属容器に充填した蒸発型ゲッタ装置がCRTに代表される電子管内の不純物ガス吸着のために装備されている。
このゲッタ装置においては、Ba−Al合金粉末とNi粉末との混合体から成るゲッタ材料を加熱して温度を上げて行くと、ある一定温度でAl成分とNi成分とが化合する発熱反応が開始され、ゲッタ材料中のBa成分が蒸発気化(ゲッタフラッシュ)し、このBa成分により不純物ガス吸着機能が発揮される結果、電子管内の真空度が所定の値に保持される。
このように電子管内に装備される蒸発型ゲッタ装置は、電子管内の不純物ガスを吸着して真空度を高めるために一定量のBaを蒸発させることが必要とされる。すなわちBa蒸発量が少ないと電子管に必要とされる所定の真空度が得られない。逆にBa蒸発量が過剰になると、電子管内壁等の構成部品に付着するBa量が過大となるため、異常放電の原因となったり、管壁から一部が脱落して電子管内の他の部分に付着することにより電子管の正常な動作に不具合を生じたりする原因となる。したがってBa蒸発量は電子管に必要とされる或一定の範囲に制御することが重要である。
しかしながら従来のゲッタ材料では上記Ba蒸発量にゲッタ材料の発熱反応開始温度が大きく影響することについては全く把握されておらず、もとより発熱反応開始温度の明確な範囲は定められていなかった。そのため、ゲッタ材料の発熱反応のばらつきが大きくなり、Ba蒸発量を十分に制御することができないという問題点があった。さらにゲッタ材料は一般にゲッタリングと称されるBa蒸発のための開口面を持つ金属容器に充填して使用されるが、ゲッタ材料の発熱反応開始温度が高過ぎると金属容器自体の熱変形や溶融が起こり易くなり、Baの蒸発を安定した状態で継続することができないという問題点もあった。
電子管内に装備したゲッタ装置からBaを蒸発させる方法としては、一般的に、電子管内に設置されたゲッタ材料に対して電子管外から非接触状態で一定の高周波電力による高周波磁界を印加してゲッタ材料を加熱する方法が採用されている。この加熱方法によれば、真空状態に封止した電子管においてゲッタ装置以外の部分への影響を少なくしてゲッタ材料を加熱できること、また急速な加熱が容易で電子管生産の上で工程時間が短くて済むという利点がある。
しかしながら、高周波磁界の印加による加熱方法では、ゲッタ材料の加熱に際して、ゲッタ材料を充填した金属容器も加熱してしまう。このとき従来のゲッタ装置では、この金属容器の仕様と高周波加熱条件との関係には全く配慮がなされていないために下記のような問題も生起していた。すなわち金属容器への高周波電力による加熱の割合がゲッタ材料に対する加熱割合よりも著しく大きい場合には、金属容器の温度上昇がゲッタ材料の温度上昇より著しく大きくなり、ゲッタ材料の発熱反応が始まる前に容器が変形したり溶融したりしてしまう結果、ゲッタ成分を安定した状態で蒸発させることが困難になるという問題が起こると共に、ゲッタ材料自体の温度上昇が遅くなりゲッタ材料の加熱蒸発工程時間を長くとらないと電子管において所定の真空度を得るまでのBa蒸発量が得られず(加熱時間に対するBa蒸発量および所定の真空度を得るまでの応答性が低下)、電子管生産工程のネックになる。他方、加熱蒸発工程時間を短くするとBa蒸発量が不足して電子管に必要な真空度を得ることが困難になるという問題も生じていた。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、ゲッタ成分の蒸発量を安定した状態で適正に制御することが可能であり、また加熱開始からゲッタ成分が蒸発を開始するまでの時間が短く(加熱時間に対するBa蒸発量および所定の真空度を得るまでの)応答性に優れた蒸発型ゲッタ装置およびそれを用いた電子管を提供することを目的とする。
またゲッタ材料を充填する金属容器が変形したり溶融したりすることが無く、ゲッタ材料の加熱蒸発工程時間を短くでき電子管が所定の真空度を得るまでの時間が短い優れた蒸発型ゲッタ装置およびそれを用いた電子管を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明者らは種々の粒径を有する原料粉末を用意し種々の成形圧力にてゲッタ材料を調製し、そのゲッタ材料を種々の厚さを有する金属容器に充填してゲッタ装置を組立てて、ゲッタ材料の発熱反応開始温度等の条件がゲッタ成分の蒸発量の大小、その制御性、安定性、ゲッタ成分が蒸発を開始するまでの加熱時間で示される応答性の良否、および金属容器の変形・溶融の有無等に及ぼす影響を比較検討した。その結果、特に所定の微細粒径を有する原料粉末を所定の成形圧力にて成形し圧粉混合体の発熱反応開始温度を所定の範囲に規定することによりゲッタ成分の蒸発量を安定した状態で適正に制御することが可能となり、また加熱開始からゲッタ成分が蒸発を開始するまでの時間が短く応答性に優れたゲッタ材料および蒸発型ゲッタ装置が初めて得られるという知見を得た。また、ゲッタ材料を充填するFeやNiなどを主成分とする合金、例えば鉄鋼、Ni合金、ステンレス鋼などで構成される金属容器の厚さと電子管内でゲッタからBaを蒸発させるために用いる加熱用高周波の周波数とが一定の関係となるように両者を調整した時に、金属容器が変形したり溶融することが無く、ゲッタ材料の加熱蒸発工程時間を短くでき電子管が所定の真空度を得るまでの時間が短く応答性に優れた蒸発型ゲッタ装置が初めて得られるという知見を得た。本発明は上記知見に基づいて完成されたものである。
すなわち本発明に係る蒸発型ゲッタ装置は、平均粒径が10μm以下であり粒径が20μm以上のNi粉末の割合が10質量%以下であるNi粉末とBa−Al合金粉末とから成る圧粉混合体から構成されたゲッタ材料であり、このゲッタ材料を真空中または不活性ガス中で加熱した場合に、上記圧粉混合体が発熱反応を開始する温度が750℃以上900℃以下の範囲であるゲッタ材料を金属容器内に充填し、上記金属容器はFe、Ni、Fe合金およびNi合金のいずれかから構成されており、上記金属容器の板厚をtcm、ゲッタ材料からBaを蒸発させるために用いる加熱用交流磁界の周波数をfHzとしたときに、上記金属容器の板厚tおよび交流磁界周波数fが関係式t≦12.7/(f) 1/2 を満足することを特徴とする。
上記ゲッタ材料を構成するBa−Al合金粉末としては、BaAl粉末に限定されることはなく、基本的にはNi成分とAl成分とを発熱反応させてNi−Al合金を形成し、その際にゲッタ成分としてのBaを蒸発させる原料であれば使用することができる。このような発熱反応はBa−Al合金とNiとを微細な粉末として混合加熱したときに生起し易い。ここで、粒径が10μm以下のNi粉末はカーボニルニッケルとして容易に入手できる。一方、Ba−Al合金粉末は溶解した合金塊を粉砕する方法で製造される。その際に特に金属間化合物であるBaAlは脆くなるため粉砕操作が容易となる。なお、粉砕の観点から実用上は厳密に化学量論的組成を有するBaAl化合物である必要はなく、BaAl近傍の組成、すなわちAl質量比がBaAlの組成中のAl量+10%から同じく金属間化合物であるBaAlの間の組成、さらに具体的にはBa−Al合金中のAl量が質量比で27〜50%であるBa−Al合金粉末が好適に使用可能である。
上記ゲッタ材料において、Ba,Alを主成分とするBaAl合金粉末とNi粉末との圧粉混合体から成るゲッタ材料が加熱されて温度が上昇すると、下記の発熱反応の反応式(1)に従ってNi成分とAl成分が化合すると同時に、Ba成分が蒸発して不純物を吸着することにより蒸発型ゲッタとしての機能が発揮される。
BaAl+4Ni→4NiAl+Ba …(1)
上記ゲッタ材料の発熱反応式から明らかなように、ゲッタ材料中のBaAl合金粉末とNi粉末との質量比率は50%:50%に近い値をとることが一般的である。ゲッタ材料の発熱反応では他のNi:Al比率が1:1以外の組成の合金を生じたり、BaAl中のBaが全て蒸発することなくBaAlとは組成比が異なる合金となって残留したりするものもあるため、ゲッタ材料の状態、ゲッタ材料を金属容器に入れたゲッタ装置の状態、ゲッタ材料に加える温度や時間等の条件により、同一ゲッタ材料を同一量だけ使用したゲッタ装置であってもBaの蒸発量は大きく異なる。
本発明に係るゲッタ材料において、圧粉混合体から成るゲッタ材料を真空中または不活性ガス中で加熱した場合に、この圧粉混合体が発熱反応を開始する温度は750℃以上900℃以下の範囲に規定される。
この発熱反応開始温度が750℃未満の場合には、ゲッタ成分であるBaが低温度で過剰に蒸発し易くなりBaの蒸発量の制御が困難に成ると共に、大気中で反応し易い状態になるために、電子管の組立工程に必要とされる低温度の加熱操作によっても容易に酸化などによる劣化を生じ易くなる。
一方、上記発熱反応開始温度が900℃を超えるように過度に高い場合には、ゲッタ材料に加えなければならない加熱エネルギー量が大きくなるので加熱を開始しても反応開始温度に至るまでの時間が長くなり短時間でゲッタ成分の十分な蒸発量が確保できず、この場合においても蒸発量自体の制御が困難になる上に、電子管内において所定の真空度を得るまでの応答時間が遅れることになる。従って、上記の発熱反応開始温度は750℃以上900℃以下の範囲に規定される。
なお、ゲッタ材料を調製する際に混合するBaAl合金粉末およびNi粉末の粒径を1μm程度以下の極めて微細な領域に設定すれば、発熱反応開始温度そのものを700℃未満まで下げゲッタ成分の蒸発量を高めることは可能である。しかしながら、前記のようにBa−Al合金粉末は大気中で酸化等の反応で劣化し易い性質を有しており、電子管製造工程においてBa−Al合金粉末を含むゲッタ装置は電子管内に取り付けられて真空排気されるまでの工程間に大気に暴露されて劣化することを防止することは現実的に極めて困難である。さらにCRT(ブラウン管等の陰極線管)ではゲッタ装置の取り付け部位によっては真空排気以前にフェイス部とファンネル部とのガラスフリット工程で高温にさらされる場合がある。このときBaAl等のBa−Al合金は活性なため、ある程度の酸化等による劣化は不可避である。特にBa−Al合金粉末の粒径が、1μm程度以下の極めて微細な領域になると、劣化現象が急速に顕著になり、ゲッタ性能が大幅に低下してしまう。そこでBaAl合金粉末については粒径が1μm未満の微細粉末がBaAl原料中に質量比で10%以下となるよう調整することが望ましい。一方、Ni粉末はBaAlと比較して酸化劣化が起こり難いため、特に粒径の下限値を制限する必要はない。
上記構成に係るゲッタ材料によれば、圧粉混合体が発熱反応を開始する温度が750℃以上900℃以下の範囲に規定されているために、ゲッタ成分の蒸発量を過不足なく安定した状態で適正に制御することが可能となり、また加熱開始からゲッタ成分が蒸発を開始するまでの時間が短く応答性に優れたゲッタ材料および蒸発型ゲッタ装置が得られる。またゲッタ材料を充填する金属容器が変形したり溶融したりすることが無く、ゲッタ材料の加熱蒸発工程時間を短くでき電子管が所定の真空度を得るまでの時間が短く応答性に優れた蒸発型ゲッタ装置が得られる。
上記蒸発型ゲッタを用いたCRT(陰極線管)等の電子管では電子管本体内部に残留する不要なガスおよび電子管内で電子管を構成する真空容器を含む各部分品から発生する不要なガスを吸着して真空度を高めるために、一定量のBaをゲッタ成分(ガス吸着成分)として蒸発させることが必要とされる。ここでBa蒸発量が少ないと電子管に必要とされる真空度が得られない。逆にBa蒸発量が過剰になると、電子管内壁等に付着するBa量が過大となるため、異常放電の原因となったり、管壁から付着物の一部が脱落して電子管内の他の部分に付着することで電子管の正常な動作に不具合を生ずる原因となったりする。したがってBa蒸発量は電子管に必要とされる一定の範囲に制御することが重要である。
これに対して従来のゲッタ材料では、発熱反応開始温度の適当な範囲が定まっていなかったため、発熱反応のばらつきが大きく、Ba蒸発量を十分に制御することが困難であった。さらにゲッタ材料はゲッタリングと称されるBa蒸発のための開口面を持つ金属容器に充填して用いられるが、ゲッタ材料の発熱反応開始温度が高すぎると金属容器の熱変形や溶融を引き起こすという問題も生じていた。
また、ゲッタ材料はBaAlなどのBa−Al合金粉末とNi粉末との混合体を圧縮成形して得られる圧粉混合体として形成されるが、その圧粉混合体の発熱反応開始温度はゲッタ材料中のBaAlなどのBa−Al合金粉末とNi粉末との組成比、それぞれの原料粉末の粒子サイズ、原料混合体を圧縮成成形する際の成形圧力などにより変化する。この発熱反応開始温度はゲッタの加熱時間が少なくて済み、金属容器の溶融の問題も小さくなるように低い温度であることが適当と考えられるが、実際のゲッタではBa蒸発量を制御するうえで、反応開始温度との関係が明らかになっていなかった。
これに対して本発明に係るゲッタ材料とそれを用いたゲッタ装置は、BaAlなどのBa−Al合金粉末とNi粉末との混合体から成るゲッタ材料を用いた蒸発型ゲッタにおいて、その発熱反応開始温度を750℃以上900℃以下の範囲に定めることにより、ゲッタの高周波磁界による加熱開始以後Ba成分の蒸発開始までの時間が短く、且つBa蒸発量が安定した一定の範囲に入ることを見出し、その知見に基づいて完成したものである。
上記ゲッタ装置に用いたゲッタ材料の発熱反応開始温度は、BaAlなどのBa−Al合金粉末およびNi粉末の粒径を微細化すると低温度側へ移り、反対に粒径を大きくすると高温度側へ移る。これは原料粉の微細化によりBa−Al合金粉末とNi粉末との接触面積が増加するなどの理由で発熱開始温度が低温側に移行するためである。BaAlなどのBa−Al合金粉末およびNi粉末の双方の粒子経をいずれも10μm以下に設定すると発熱反応開始温度が750℃や700℃未満のゲッタ材料を製作することも可能である。しかしながら、BaAlなどのBa−Al合金粉末は本来化学的に活性な原料であるため、1μm以下の粉末では電子管の生産工程で電子管部品が暴露される雰囲気環境下(大気中)でも酸化などにより特性が容易に変動劣化してしまう難点がある。
そこで本発明では、Ba−Al合金粉末の粒径としてゲッタ装置が装備される電子管の製造プロセス条件の範囲内でより安定な特性を維持させるために平均粒径で44μm以下(但し、BaAlなどのBa−Al合金については粒径が1μm未満の微細粉末がBaAl原料粉末中に質量比で10%を越えない範囲が望ましい)或いは平均粒径で数十〜150μmの範囲(粒径の最大値は300μmを越えない範囲が望ましい)に設定することにより、750℃以上900℃以下の発熱反応開始温度範囲で十分なBa蒸発量が安定して得られることが判明した。
一方、Ni粉末はBaAlなどのBa−Al合金粉末よりも電子管の製造環境下で安定な特性を有し、また酸化による劣化も少ないため、粉末粒径は小さくなっても問題はない。ただBa−Al合金粉末との接触面積を高め反応性を向上させるために10μm以下の粒径が望ましいことも判明した。なお、Ni粉末とBaAl粉末との混合比(質量比)が48:52〜56:44とした時に、Ba蒸発量が最大になることも判明した。なお、BaAlからやや組成がずれたBa−Al合金粉末を使用する場合には、Niに対するAl混合比を上記のBaAl合金とほぼ同一の範囲とすることが望ましい。
また、BaAl粉末とNi粉末との接触面積を考慮すると、Ba−Al合金粉末の粒径の絶対値が1μm以下であるBa−Al合金粉末が質量比で10%未満の粉末であり、最大粒径は300μm以下であることが好ましい。一方、Ni粉末として最大粒径が20μm以下であり、平均粒径が10μm以下の範囲であることが好ましい。
さらに上記ゲッタ材料のNi粉末において、粒径が20μm以上のNi粉末の割合が10質量%以下であることが好ましい。Ni粉末の粒径が過度に大きいとBa−Al合金粉末とNi粉末との接触面積が小さくなるので発熱反応開始温度が高くなり、Ba蒸発量が不十分になり易い。したがって、Ni粉末原料粉末において粒径が20μm以上のNi粉末の割合は10質量%以下であることが好ましい。
また上記ゲッタ材料において、前記圧粉混合体が前記Ba−Al合金粉末とNi粉末との混合体を400MPa以上の圧力で加圧成形した圧粉成形体であることが好ましい。
同一のBaAl合金粉末とNi粉末との圧粉混合体を加圧成形によりゲッタ材料として製造した場合には、このゲッタ材料は、ある成形圧力以下では発熱反応開始温度が急上昇し、その圧力以上では比較的安定した発熱反応開始温度を有することも判明している。実用的な粒径である44μm以下あるいは数十〜150μmの範囲のBaAl粉末と10μm以下のNi粉末とを原料とした加圧成形法により製造したゲッタ材料においては、400MPa以上の成形圧力を付加することにより所望範囲内の発熱反応開始温度が得られる。ところが、Ni粉末の粒径を10〜20μmに設定した場合には、1000MPa未満の成形圧力で発熱反応開始温度が上昇し安定したBa蒸発量が得られる750℃〜900℃の発熱反応開始温度が得られなかった。つまり、適正なBa蒸発量を得るためには、上記のようにゲッタ材料の原料粉末の粒径に応じて成形圧力を適正に調整することが重要である。
本発明に係る蒸発型ゲッタ装置は、上記圧縮成形体としてのゲッタ材料を金属容器内に充填して構成される。
上記ゲッタ材料は金属容器内に圧着した状態で充填し、金属容器と充填したゲッタ材料との間に隙間が形成されないようにすることが重要である。ゲッタ材料と金属容器との間に遊びが形成されると、金属粉末の圧縮成形体であるゲッタ材料全体または一部が金属容器から脱落する危険が高くなる。僅かな量のゲッタ材料が脱落しても、異常放電の原因になったり、CRTのシャドウマスクの穴に目詰まりを生じたりして電子管の性能を低下させることに繋がる。
電子管内に装備されたゲッタ装置からBaを蒸発させる操作は、一般的に電子管内に設置されたゲッタ装置に対して電子管外から非接触で一定の高周波電力による高周波磁界を印加して加熱する方式が採用される。この方式によれば、真空状態に封止した電子管においてゲッタ装置以外の部分への熱影響を低減して少なくしてゲッタ装置のみを加熱できること、急速な加熱が容易で電子管生産の上で工程時間が短くて済むという利点がある。
しかしながら、高周波磁界の印加による加熱方式でゲッタ材料を加熱する場合には、ゲッタ材料のみならず、ゲッタ材料を充填した金属容器も同時に加熱してしまう。この点、従来のゲッタ装置では、この金属容器と加熱高周波条件との相互関係については全く着目されていないために以下に示すような問題点が生起されていた。すなわち、高周波電力による金属容器への加熱割合がゲッタ材料に対する加熱割合よりも著しく大きくなる場合には、金属容器の温度上昇がゲッタ材料の温度上昇より著しく大きくなる結果、ゲッタ材料の発熱反応が開始される前に金属容器が変形したり溶融したりしてBa蒸発が阻害されてしまう問題があった。またゲッタ材料の温度上昇が遅く、ゲッタ材料の加熱蒸発工程時間が長くなってしまうという問題も生じていた。
これらの問題に対して本発明では、ゲッタ材料を充填するFeやNiなどを主成分とする合金、例えば鉄鋼、Ni合金、ステンレス鋼などで構成される金属容器の厚さと加熱用高周波の周波数とが一定の関係となるように両者を調整することにより、金属容器が変形したり溶融することが無く、ゲッタ材料の加熱蒸発工程時間を短くでき電子管が所定の真空度を得るまでの時間が短く応答性に優れた蒸発型ゲッタ装置を得ている。
すなわち、本発明に係る蒸発型ゲッタ装置は、Fe、Ni、Fe合金およびNi合金のいずれかから構成された金属容器内にBaAl合金粉末とNi粉末との圧粉混合体から成るゲッタ材料を充填した蒸発型ゲッタ装置において、上記金属容器の板厚をtcmとし、ゲッタ材料を加熱してゲッタ材料からBa成分を蒸発させるために用いる加熱用交流磁界の周波数をfHzとした場合に、上記金属容器の板厚tおよび交流磁界周波数fが関係式t≦12.7/(f)1/2を満足することを特徴とする。
ゲッタ材料とそれを充填した金属容器とから成るゲッタ装置に対して、高周波電力を磁界発生コイルに加えて発生させた高周波磁界を印加する方法で加熱をした場合、高周波電力により投入される熱エネルギーはゲッタ材料と金属容器とにそれぞれに付加されることになる。
金属容器の構成材としては、ゲッタ材料の発熱反応温度よりも融点が十分に高く構造強度および耐熱性に優れたFe、Fe基合金、Ni、Ni基合金、FeまたはNiとFe,Ni,Cr,Mnから選択される少なくとも1種以上の元素とから成る合金材で形成される。合金材としては、例えば不銹鋼(ステンレス鋼)などが好適に採用できる。特にステンレス鋼としては、Feの他に合金中に含まれるCrやNi,Mnなどの成分量が数質量%から数十質量%の合金材が用いられる。またFeやNiの構造強度や耐熱性を増加させる目的で1〜5質量%程度のCr、Mn、Ni(Feへの添加のみ),Fe(Niへの添加のみ)などを添加した合金材、例えばクロム鋼を使用することもできる。
これらの金属材料で形成した金属容器に対して高周波磁界発生コイルで高周波電力を加えた場合に、その高周波電力の周波数(fHz)および金属容器の板厚(tcm)が下記の関係式(2)を満足する範囲に設定した場合において、金属容器中に充填されたゲッタ材料に良好に高周波電力が付加され十分な温度上昇速度が得られ金属容器の変形や溶解を生じることなく効率的にBa蒸発量を確保できることが判明している。
t≦12.7/(f)1/2 …(2)
上記高周波磁界発生装置で、ある周波数(fHz)おける板厚(tcm)が上記関係式で計算される値よりも大きい場合には、高周波電力は金属容器に集中するため、ゲッタ材料に付加される電力が相対的に小さくなり、ゲッタ材料の温度上昇が遅くなって、短時間での高周波加熱により所望のBa蒸発量を得ることが困難となる。この時点でさらに加熱電力を増加したり、より長時間の加熱を継続したりすると、金属容器がその構成材の2次再結晶温度を遙かに超えるまで加熱されるため、変形を生じたり、さらに温度が上昇して金属容器が溶融したりするのでいずれにしても電子管の特性に悪影響を及ぼすことになる。
ここで上記金属容器(ゲッタリング)2は図1に概略的に示すように、金属平板を絞り加工して中心部に突起を立設した有底円筒状に形成され、厚さt1の外側側壁2aと、厚さがt2の底壁2bと、厚さがt3の内側側面2cと、厚さがt4の中心頂部壁2dとから成る。しかしながら、高周波加熱により熱影響を受ける大きさの順序は、第1位は外側側壁2aであり、第2位が底壁2bである。そのため、少なくとも上記外側側壁2aの厚さt1と底壁2bの厚さt2とが前記関係式(2)で算出される板厚(tcm)以下となるように薄くすることが必要である。なお、金属容器(ゲッタリング)2の各部の熱容量を均一にして高周波加熱による熱影響を容器全体で均一にするために、上記金属容器2における各部の厚さt1、t2、t3、t4の全てが関係式(2)で算出される板厚(tcm)以下となるように薄くすることがより好ましい。
BaAlなどのBa−Al合金粉末とNi粉末との混合体を加圧成形したゲッタ材料の電気抵抗は、BaAlなどのBa−Al合金やNiの固有な電気抵抗率よりも高くなる。他方、金属容器の電気抵抗は容器を構成する金属材料の固有の電気抵抗率に等しい。
本発明に係るゲッタ材料または蒸発型ゲッタ装置において、前記圧粉成形体の電気抵抗率が20mΩcm以下であることが好ましい。すなわち、BaAlなどのBa−Al合金粉末とNi粉末との混合体を加圧成形したゲッタ材料の電気抵抗率が20mΩcmを超えるように過大になると、一般的に使用されるBa蒸発部の直径(楕円形など外形が円形でないゲッタではその短径)が10mm〜数十mmであるゲッタ装置では高周波加熱の効率が極端に悪化するため、ゲッタ装置に用いるゲッタ材料の電気抵抗率は20mΩcm以下であることが望ましい。ゲッタ材料の電気抵抗率は電気抵抗や粒径が異なる原料粉末を適宜組み合わせ、成形圧力を制御することにより調整できる。なお原料粉末の粒径を過度に微細化すると、ゲッタ材料の電気抵抗率が大きくなって高周波加熱が困難になる。したがって、前記のような粒径範囲または平均粒径を有するBa−Al合金粉末とNi粉末とを用いることが肝要である。
本発明に係る電子管は上記のように構成した蒸発型ゲッタ装置を装着したことを特徴とする。本発明の電子管によれば、大型電子管とした場合においても十分なゲッタ材を安定した状態で飛散させることができ、大型電子管の品質および信頼性の向上に大きく寄与する。
本発明に係るゲッタ材料を金属容器中に充填して形成したゲッタ装置の一実施形態を模式的に示す断面図。 ゲッタ原料粉末の成形圧力とその発熱反応の開始温度との関係を示すグラフ。 仕様が異なる他の原料粉末を使用した場合におけるゲッタ原料粉末の成形圧力とその発熱反応の開始温度との関係を示すグラフ。 ゲッタ材料の加熱開始時からBa成分が蒸発を開始するまでの時間と、30秒間加熱した場合におけるBa成分の蒸発量との関係を示すグラフ。
次に本発明に係るゲッタ材料の実施形態について以下に示す実施例および比較例を参照して具体的に説明する。
[実施例1〜4および比較例1]
平均粒径が5μmであり20μm以上の粒径を有する割合がNi全質量の5%であるNi粉末を54質量%と、残部が粒径44μm以下であり平均粒径が31μmであるBaAl組成の合金粉末とから成る混合物を各実施例用および比較例用のゲッタ材料の原料として調製した。なお、ゲッタ材料を構成する各粉末の平均粒径および最大粒径は篩分け方法による粒度分布測定およびレーザ散乱回折法を用いた粒度分布測定により求めた。
次に調製したゲッタ材料の原料を表1に示すようにそれぞれ成形圧力を変化させて加圧成形することにより各圧粉混合体から成る実施例1〜4および比較例1に係るゲッタ材料3を調製した。これらの各実施例および比較例に係るゲッタ材料3の発熱反応開始温度を、示差熱重量分析装置(DTA)を用い室温から10℃/分の速度で温度を上げる方法で測定した。上記各ゲッタ材料の発熱反応開始温度は、過熱操作の継続中においてゲッタ材料における発熱量が急激に増加して形成された発熱量のピークに対応する加熱温度として容易に測定することができた。なお発熱反応開始温度が本発明で規定する範囲外のゲッタ材料を比較例1とした。
次いで図1に示すように外周側壁2aおよび底壁2bの板厚t1、t2が0.02cmであるSUS304製の金属容器2にゲッタ材料3を1.1gずつ充填して、発熱反応開始温度を測定した際に使用した成形圧力と同一の押圧力でゲッタ材料3を金属容器2に成形圧着して各実施例1〜4および比較例1に係るゲッタ装置1を調製した。図1は各実施例および比較例に係るゲッタ装置1の断面構造を模式的に示す断面図であり、各ゲッタ装置1は絞り加工によって形成されたSUS304製の金属容器2と、この金属容器2の凹部に圧着により充填されたゲッタ材料3とから構成される。
上記のように調製した各実施例および比較例に係るゲッタ装置1を、周波数が300kHzで一定強度の高周波磁界で加熱した際の加熱開始からBa蒸発開始までの時間と30秒間加熱後のBa蒸発量とを測定した。なお、Ba蒸発量は蒸発前と蒸発後におけるゲッタ材料の重量差から求めた。上記Ba蒸発量の測定結果を上記成形圧力と共に表1にまとめて示す。
Figure 0005049775
上記表1に示す結果から明らかなように、各圧粉混合体から成るゲッタ材料の発熱反応開始温度を782℃以上883℃以下の所定範囲に規定した実施例1〜4に係るゲッタ装置においては、30秒間加熱後のBa蒸発量も多く、その値も安定しており、ゲッタ成分の優れた蒸発特性を発揮することが確認できた。また加熱開始からBa蒸発開始までの時間はいずれも9秒台と短時間であり優れた応答性が実証された。
一方、ゲッタ材料の発熱反応開始温度が900℃を越えるように過大な条件となるように作成したゲッタ材料を充填した比較例1に係るゲッタ装置においては、Ba蒸発量は他の実施例と比較して急激に低下するとともに、加熱開始からBa蒸発開始までの時間は11秒超と相対的に長く応答性が劣ることが判明した。
一方、上記比較例の他に、BaAl合金粉末をさらに微細に粉砕して平均粒径を10μm以下にすることにより発熱反応開始温度を750℃よりも降下させ700〜740℃に規定したゲッタ材料も調製した。これらのゲッタ材料を充填したゲッタ装置について同様に30秒間加熱後のBa蒸発量を測定したところ、いずれの場合もBa蒸発量は十分で安定していた。しかしながら、このゲッタ材料を用いたゲッタ装置は、ゲッタ材料の大気中での劣化が迅速であるため、ゲッタ装置を電子管に組み込み固定する工程において酸化による劣化が急速に進行し、実用時において十分なBa蒸発量が得られなかった。したがって、ゲッタ材料の実用上の発熱反応開始温度としては750℃以上がより望ましい範囲と言える。
[実施例5]
実施例5として粒径分布が異なる3種類の原料混合物を800〜1500MPaの成形圧力で加圧成形して試料1〜3のゲッタ材料を調製した例を示す。
すなわち試料1用の原料混合物として平均粒径が6.5μmであり20μm以上の粒径割合が5質量%であるNi粉末を53質量%と、残部が最大粒径150μmであり平均粒径が77μmのBaAl組成の合金粉末とから成る混合物をゲッタ材料の原料として調製した。
また試料2用の原料混合物として、平均粒径が13μmであり20μm以上の粒径割合が8質量%であるNi粉末を53質量%と、残部が最大粒径150μmであり平均粒径が77μmであるBaAl組成の合金粉末とから成る混合物をゲッタ材料の原料として調製した。
さらに試料3用の原料混合物として、平均粒径が8μmであり20μm以上の粒径割合が13質量%Ni粉末を53質量%と、残部が最大粒径150μmであり平均粒径77μmであるBaAl組成の合金粉末とから成る混合物をゲッタ材料の原料として調製した。
こうして調製した各試料用のゲッタ材料の原料を、図2に示すように800MPa〜1500MPaの成形圧力で成形して各試料のゲッタ材料を調製し、さらに各ゲッタ材料について実施例1と同様にして発熱反応開始温度を測定し、その測定結果を図2に示す。
図2に示す結果から明らかなように、試料1に係るゲッタ材料では800MPa〜1500MPaの成形圧力の範囲において、反応開始温度が860〜880℃の範囲であり、好適なゲッタ成分の蒸発量が期待できる。一方、試料1、2に係るゲッタ材料においては成形圧力が800〜900MPaと低圧力範囲で処理したものでは、急激に発熱反応開始温度が上昇してしまい、ゲッタ成分の十分な蒸発が期待できないことが判明した。この場合でも成形圧力が1000〜1200MPaであれば、所定の発熱反応開始温度が得られている。したがって、ゲッタ材料の原料粉末の粒径と成形圧力とを調整することにより、好適な反応開始温度を得ることができる。
[実施例6]
この実施例6では前記実施例5よりもさらに微細なNi粉末とBa−Al合金粉末との混合体をゲッタ材料の原料として使用した例を示す。すなわち、平均粒径が4.5μmであり20μm以上の粒径割合が2質量%であるのNi粉末を53質量%と、残部が平均粒径44μmであるBaAl組成の合金粉末を35質量%含有し残部が粒径70〜44μmであるBaAl組成の合金粉末とから成る混合物をゲッタ材料の原料として調製した。次に、この原料を図3に示すように、成形圧力を300〜800MPaの範囲で変化させて加圧成形したゲッタ材料をそれぞれ調製し、各ゲッタ材料の発熱反応開始温度を実施例1と同様にして測定した。測定結果を図3に示す。
図3に示す結果から明らかなように、実施例6に係るゲッタ材料では400MPa〜800MPaの成形圧力の範囲において、反応開始温度が800〜900℃の範囲であり、好適なゲッタ成分の蒸発量が得られることが明白である。一方、成形圧力が400MPa未満と低圧力で処理した場合には、発熱反応開始温度が急激に上昇してしまい、ゲッタ成分の十分な蒸発が期待できないことが判明した。
[実施例7〜9および比較例2〜4]
粒径分布が異なる3種類のゲッタ原料混合体を用意する一方、板厚が異なる2種類の金属容器を用意し、各ゲッタ原料混合体を各金属容器に充填し所定圧力で圧着して各実施例および比較例に係るゲッタ装置を作成し、その特性を比較した。
すなわち、平均粒径が4.5μmであり20μm以上の粒径割合が2質量%であるNi粉末を54質量%と、平均粒径が44μm以下であるBaAl組成の合金粉末を35質量%と、残部が粒径53〜44μmのBaAl組成の合金粉末とから成る混合物をゲッタ材料の第1原料として用意した(実施例7および比較例2)。
また、平均粒径が4μmで20μm以上の粒径割合が3質量%であるNi粉末を50質量%と、平均粒径が44μm以下のBaAl組成の合金粉末を10質量%、残部が粒径44〜53μmのBaAl組成の合金粉末とから成る混合物をゲッタ材料の第2原料として用意した(実施例8および比較例3)。
さらに、粒径が3〜10μmのNi粉末を54質量%と、平均粒径が44μm以下のBaAl組成の合金粉末を10質量%と、残部が粒径53〜44μmのBaAl組成の合金粉末とから成る混合物をゲッタ材料の第3原料として用意した(実施例9および比較例4)。
一方、図1に示す形状を有し外側側壁2aおよび低壁2bを含めた全ての部位の板厚tが0.02cmまたは0.025cmである2種類のSUS316製金属容器2を調製した。
そして、上記板厚tが0.02cmである薄いSUS316製金属容器2に上記第1〜3原料を1.1g充填し、1000MPaの成形圧力で加圧成形してそれぞれ実施例7〜9に係るゲッタ装置を製造した。
一方、上記板厚tが0.025cmである厚いSUS316製金属容器2に上記第1〜3原料を1.1g充填し、1000MPaの成形圧力で加圧成形してそれぞれ比較例2〜4に係るゲッタ装置を製造した。
このように製造した各実施例および比較例に係るゲッタ装置に、周波数が330kHzであって同一の強度を有する加熱用高周波磁界を印加して加熱した場合における加熱開始時刻からBa蒸発開始時刻までの所要時間、および30秒間加熱後のBa蒸発量を測定して図4に示す結果を得た。ここで前記(2)式であるt≦12.7/(f)1/2の関係式に加熱用高周波の周波数330kHzを代入して対応する金属容器の板厚tを算出するとt≦0.0221(cm)となる。すなわち、上記板厚tが0.02cmである薄い金属容器2を有する実施例7〜8に係るゲッタ装置の仕様は関係式(2)を満足するものである一方、板厚tが0.025cmである厚い金属容器2を有する比較例2〜4に係るゲッタ装置の仕様は関係式(2)を満足しない。
図4に示す結果から明らかなように、薄い金属容器2を使用した実施例7〜8に係るゲッタ装置においては、金属容器中のゲッタ材料に高周波電力が効果的に付加され十分な温度上昇速度が得られるために、30秒間加熱後におけるBaの蒸発量が十分であり、また加熱開始時刻からBa蒸発開始時刻までの所要時間も10秒未満であり、優れた応答性が実現している。
一方、厚い金属容器2を使用した比較例2〜4に係るゲッタ装置においては、金属容器に熱が奪われゲッタ材料の温度上昇が遅れるために、30秒間加熱後におけるBaの蒸発量が不十分であり、また加熱開始時刻からBa蒸発開始時刻までの所要時間も11秒を超えており応答性が劣ることが再確認された。
[実施例10〜11および比較例5〜6]
この例では実施例7〜9とは高周波加熱時の周波数を変えて検討してみた。
平均粒径が4.5μmであり、粒径が20μm以上の粒径割合が2質量%未満であるNi粉末を54質量%と、平均粒径が44μm以下のBaAl組成を有する合金粉末を35質量%と、残部である粒径が44〜53μmであるBaAl組成の合金粉末とからなる混合物をゲッタ材料の原料として1.1g用いたものから以下の方法でゲッタ装置としたものである。すなわち、板厚0.015cmの低炭素鋼板製容器に充填し、成形圧力800MPaで成形してゲッタ装置としたものを実施例10とし、板厚が0.022cmである低炭素鋼板製容器に充填し、成形圧力800MPaで成形してゲッタ装置としたものを比較例6とした。実施例10および比較例5のゲッタ装置を500kHzの高周波で加熱し、実施例10のゲッタに対して加熱開始後Ba蒸発までの時間が9.5秒になるように高周波電力を設定すると、30秒加熱で228mgのBa蒸発量が得られた。一方、同一の高周波加熱電力で比較例6のゲッタ装置を加熱すると、加熱開始後Ba蒸発までに11.6秒を要し、30秒加熱後でのBa蒸発量は182mgであった。このときの周波数を前記t≦12.7/(f)1/2の関係式にあてはめると、t≦0.018(cm)となる。
次に実施例10と同じゲッタ材料の原料を1.1g用い、以下の方法でゲッタ装置としたものを実施例11および比較例6とした。すなわち、板厚が0.02cmのフェライト系ステンレス鋼板製容器に充填し、成形圧力1000MPaで成形してゲッタ装置としたものを実施例11とし、板厚が0.03cmのフェライト系ステンレス鋼板製容器に充填し、成形圧力1000MPaで成形してゲッタ装置としたものを比較例7とした。実施例11および比較例7のゲッタ装置を250kHzの高周波で加熱し、実施例11のゲッタに対して加熱開始後Ba蒸発までの時間が9.6秒になるように高周波電力を設定すると、30秒加熱で230mgのBa蒸発量が得られた。一方、同一の高周波加熱電力で比較例7では加熱開始後Ba蒸発までの時間が11.7秒かかり、30秒加熱によるBa蒸発量は177mgであった。250kHzの場合で前記t≦12.7/(f)1/2の関係式にて板厚を計算すると、t≦0.0254(cm)となる。
本発明で使用するゲッタ材料によれば、圧粉混合体が発熱反応を開始する温度が750℃以上900℃以下の範囲に規定されているために、ゲッタ成分の蒸発量を過不足なく安定した状態で適正に制御することが可能となり、また加熱開始からゲッタ成分が蒸発を開始するまでの時間が短く応答性に優れたゲッタ材料および蒸発型ゲッタ装置が得られる。またゲッタ材料を充填する金属容器が変形したり溶融したりすることが無く、ゲッタ材料の加熱蒸発工程時間を短くでき電子管が所定の真空度を得るまでの時間が短く応答性に優れた蒸発型ゲッタ装置が得られる。

Claims (5)

  1. 平均粒径が10μm以下であり、粒径が20μm以上のNi粉末の割合が10質量%以下であるNi粉末とBa−Al合金粉末とから成る圧粉混合体から構成されたゲッタ材料であり、このゲッタ材料を真空中または不活性ガス中で加熱した場合に、上記圧粉混合体が発熱反応を開始する温度が750℃以上900℃以下の範囲であるゲッタ材料を金属容器内に充填し、上記金属容器はFe、Ni、Fe合金およびNi合金のいずれかから構成されており、上記金属容器の板厚をtcm、ゲッタ材料からBaを蒸発させるために用いる加熱用交流磁界の周波数をfHzとしたときに、上記金属容器の板厚tおよび交流磁界周波数fが関係式t≦12.7/(f) 1/2 を満足することを特徴とする蒸発型ゲッタ装置
  2. 前記圧粉混合体が前記Ba−Al合金粉末とNi粉末との混合体を400MPa以上の圧力で加圧成形した圧粉成形体であることを特徴とする請求項1に記載の蒸発型ゲッタ装置
  3. 前記圧粉成形体の電気抵抗率が20mΩ・cm以下であることを特徴とする請求項記載の蒸発型ゲッタ装置
  4. Fe、Ni、Fe合金およびNi合金のいずれかから構成された金属容器内にBa−Al合金粉末とNi粉末との圧粉混合体から成るゲッタ材料を充填した蒸発型ゲッタ装置において、上記金属容器の板厚をtcmとし、ゲッタ材料を加熱してゲッタ材料からBa成分を蒸発させるために用いる加熱用交流磁界の周波数をfHzとした場合に、上記金属容器の板厚tおよび交流磁界周波数fが関係式t≦12.7/(f)1/2を満足することを特徴とする蒸発型ゲッタ装置。
  5. 請求項乃至のいずれか1項に記載の蒸発型ゲッタ装置を装着したことを特徴とする電子管。
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