JPH0582054A - 大型電子管用ゲツタ装置 - Google Patents
大型電子管用ゲツタ装置Info
- Publication number
- JPH0582054A JPH0582054A JP24612691A JP24612691A JPH0582054A JP H0582054 A JPH0582054 A JP H0582054A JP 24612691 A JP24612691 A JP 24612691A JP 24612691 A JP24612691 A JP 24612691A JP H0582054 A JPH0582054 A JP H0582054A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- getter
- barium
- getter material
- getter device
- container
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- Vessels, Lead-In Wires, Accessory Apparatuses For Cathode-Ray Tubes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 超大型電子管に十分に対応可能なバリウム飛
散量が得られるゲッタ装置を提供する。 【構成】 上部開放金属製環状容器1に、バリウム―ア
ルミニウム合金粉末およびニッケル粉末を主体とする混
合粉末2を充填し圧縮成型してなるゲッタ装置におい
て、前記混合粉末2の上面を、外周縁から中心に向かっ
て高くなるテーパ状4に成型し、かつ前記容器外周部側
面に複数個の熱放出部材6を取り付ける。その結果、環
状容器とゲッタ材との昇温が均一に行われ、ゲッタ材の
浮き上がり現象が抑制され、十分なバリウム飛散量が得
られる。
散量が得られるゲッタ装置を提供する。 【構成】 上部開放金属製環状容器1に、バリウム―ア
ルミニウム合金粉末およびニッケル粉末を主体とする混
合粉末2を充填し圧縮成型してなるゲッタ装置におい
て、前記混合粉末2の上面を、外周縁から中心に向かっ
て高くなるテーパ状4に成型し、かつ前記容器外周部側
面に複数個の熱放出部材6を取り付ける。その結果、環
状容器とゲッタ材との昇温が均一に行われ、ゲッタ材の
浮き上がり現象が抑制され、十分なバリウム飛散量が得
られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ブラウン管などの大型
電子管に使用されるゲッタ装置に関し、さらに詳しく
は、超大型管とよばれる30インチ以上の電子管に適した
ゲッタ装置に関する。
電子管に使用されるゲッタ装置に関し、さらに詳しく
は、超大型管とよばれる30インチ以上の電子管に適した
ゲッタ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子管の製造において、排気終了後の電
子管内は、管内面あるいは管内部品に吸着・吸蔵されて
いた種々のガスが徐々に放出されるため、圧力が増加す
る傾向にある。このような排気不十分の状態で電子管を
動作させると各種特性が悪影響をうけるため、動作前に
不要なガス、とくに酸化性ガスを除去する必要が生じ
る。その目的のため、気体分子を化学的に吸着するゲッ
タ装置を管内部に配置して加熱することにより、排気終
了後の管内圧力の増加を防ぎ真空を維持することが行わ
れている。
子管内は、管内面あるいは管内部品に吸着・吸蔵されて
いた種々のガスが徐々に放出されるため、圧力が増加す
る傾向にある。このような排気不十分の状態で電子管を
動作させると各種特性が悪影響をうけるため、動作前に
不要なガス、とくに酸化性ガスを除去する必要が生じ
る。その目的のため、気体分子を化学的に吸着するゲッ
タ装置を管内部に配置して加熱することにより、排気終
了後の管内圧力の増加を防ぎ真空を維持することが行わ
れている。
【0003】上記目的で使用されるゲッタ装置として
は、たとえばSUS304などのステンレス製の上部開放環状
容器内に、ゲッタ材としてバリウムーアルミニウム合金
粉末とニッケル粉末からなる混合粉末を充填したものな
どがある。
は、たとえばSUS304などのステンレス製の上部開放環状
容器内に、ゲッタ材としてバリウムーアルミニウム合金
粉末とニッケル粉末からなる混合粉末を充填したものな
どがある。
【0004】このようなゲッタ装置は、電子管内部の所
定の位置に配設され、排気終了後高周波誘導加熱などの
方法により外部から 700〜 800℃に加熱される。加熱に
より、アルミニウムとニッケル間にテルミット反応がお
こり 1,100〜 1,200℃に温度が上昇する。そして、この
反応を利用してバリウムを飛散させ、管内壁にバリウム
膜を形成する。形成されたバリウム膜は、管内で発生す
る不要な酸化性ガスを化学的に吸着し、管内の真空を維
持するようにはたらく。
定の位置に配設され、排気終了後高周波誘導加熱などの
方法により外部から 700〜 800℃に加熱される。加熱に
より、アルミニウムとニッケル間にテルミット反応がお
こり 1,100〜 1,200℃に温度が上昇する。そして、この
反応を利用してバリウムを飛散させ、管内壁にバリウム
膜を形成する。形成されたバリウム膜は、管内で発生す
る不要な酸化性ガスを化学的に吸着し、管内の真空を維
持するようにはたらく。
【0005】このようなゲッタ装置の製造にあたって
は、通常、粒径40〜250 μm のバリウムーアルミニウム
合金粉末と、平均粒径 3〜 7μm のニッケル粉末とを重
量比1:1で混合してなるゲッタ材を金属製環状容器に
収容し、プレス圧15〜 30 t/cm2 程度で加圧して、3.5
〜5.5 g/cm3 程度の充填密度にすることが行われてい
る。ゲッタ材充填密度が上記範囲より小さい場合には、
ゲッタ材を成型し容器内に保持固定することが難しくな
る。また、ゲッタ材充填密度を上記範囲より大きくした
場合には、バリウムの飛散が制限されるので好ましくな
い。
は、通常、粒径40〜250 μm のバリウムーアルミニウム
合金粉末と、平均粒径 3〜 7μm のニッケル粉末とを重
量比1:1で混合してなるゲッタ材を金属製環状容器に
収容し、プレス圧15〜 30 t/cm2 程度で加圧して、3.5
〜5.5 g/cm3 程度の充填密度にすることが行われてい
る。ゲッタ材充填密度が上記範囲より小さい場合には、
ゲッタ材を成型し容器内に保持固定することが難しくな
る。また、ゲッタ材充填密度を上記範囲より大きくした
場合には、バリウムの飛散が制限されるので好ましくな
い。
【0006】従来、大型電子管用ゲッタ装置としては、
200 mgフラッシュタイプ(バリウム量として250 mgを含
むゲッタ材が充填されている)のものが一般に使用され
ている。大型電子管、なかでも超大型管とよばれる30イ
ンチ以上の電子管においては、大型化に伴い管容積が増
大するとともに管内部品数も多くなることから、除去す
べき酸化性ガスの発生も増加する。したがって、200 mg
フラッシュタイプのゲッタ装置を30インチ以上の超大型
電子管に使用した場合には、管の大きさに対してバリウ
ム飛散量が不足するため、初期にゲッタ能力が失われ真
空度が不十分となる。その結果、画面の映りが低下する
など電子管の特性面にも支障を来し、必要な製品寿命が
得られないという問題が生じる。
200 mgフラッシュタイプ(バリウム量として250 mgを含
むゲッタ材が充填されている)のものが一般に使用され
ている。大型電子管、なかでも超大型管とよばれる30イ
ンチ以上の電子管においては、大型化に伴い管容積が増
大するとともに管内部品数も多くなることから、除去す
べき酸化性ガスの発生も増加する。したがって、200 mg
フラッシュタイプのゲッタ装置を30インチ以上の超大型
電子管に使用した場合には、管の大きさに対してバリウ
ム飛散量が不足するため、初期にゲッタ能力が失われ真
空度が不十分となる。その結果、画面の映りが低下する
など電子管の特性面にも支障を来し、必要な製品寿命が
得られないという問題が生じる。
【0007】そのため、充填されるゲッタ材の量を、バ
リウム量として 340〜440 mg程度に増やすことにより、
超大型電子管に対応させたゲッタ装置が開発されてい
る。上記ゲッタ装置は、1,200 〜1,500 mgのゲッタ材
を、たとえば外径φ26mm、内径φ16mm、高さ2.4 mmのス
テンレス製の上部開放環状容器などに充填し、プレスな
どにより加圧して製造される。
リウム量として 340〜440 mg程度に増やすことにより、
超大型電子管に対応させたゲッタ装置が開発されてい
る。上記ゲッタ装置は、1,200 〜1,500 mgのゲッタ材
を、たとえば外径φ26mm、内径φ16mm、高さ2.4 mmのス
テンレス製の上部開放環状容器などに充填し、プレスな
どにより加圧して製造される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、超大型
電子管に対応させるためにゲッタ材の量を増やしたゲッ
タ装置の場合には、電子管内に配設後外部から加熱する
際に金属製環状容器からゲッタ材が浮き上がる現象が、
従来の200 mgフラッシュタイプに比べて発生しやすいと
いう難点があった。
電子管に対応させるためにゲッタ材の量を増やしたゲッ
タ装置の場合には、電子管内に配設後外部から加熱する
際に金属製環状容器からゲッタ材が浮き上がる現象が、
従来の200 mgフラッシュタイプに比べて発生しやすいと
いう難点があった。
【0009】この浮き上がり現象の原因の一つには、ゲ
ッタ材の充填密度の不均一がある。このゲッタ材の充填
密度の不均一は、プレスなどにより加圧する際に外周縁
部に加えられる単位圧力が中心部に比べて相対的に低下
するため、とくに外周縁部の充填密度が小さくなるため
に生じる。浮き上がり現象の他の原因としては、たとえ
ば容器とゲッタ材の昇温の不均一や局部的な過熱などが
あげられる。
ッタ材の充填密度の不均一がある。このゲッタ材の充填
密度の不均一は、プレスなどにより加圧する際に外周縁
部に加えられる単位圧力が中心部に比べて相対的に低下
するため、とくに外周縁部の充填密度が小さくなるため
に生じる。浮き上がり現象の他の原因としては、たとえ
ば容器とゲッタ材の昇温の不均一や局部的な過熱などが
あげられる。
【0010】上記ゲッタ材を増量したゲッタ装置におい
て、従来の200 mgフラッシュタイプに比べて浮き上がり
現象が発生しやすいという問題は、環状容器の外径が挿
入される電子管の口径により制限を受けるため、ゲッタ
材増量の場合には容器内のゲッタ材の充填厚みを大きく
せざるを得ないことに因る。なぜならば、容器内のゲッ
タ材の厚みが大きくなることにより、位置の上下により
ゲッタ材の充填密度に差ができやすくなるとともに、ゲ
ッタ材や金属製容器の昇温の不均一そして熱膨張の不均
一も起こりやすくなるからである。
て、従来の200 mgフラッシュタイプに比べて浮き上がり
現象が発生しやすいという問題は、環状容器の外径が挿
入される電子管の口径により制限を受けるため、ゲッタ
材増量の場合には容器内のゲッタ材の充填厚みを大きく
せざるを得ないことに因る。なぜならば、容器内のゲッ
タ材の厚みが大きくなることにより、位置の上下により
ゲッタ材の充填密度に差ができやすくなるとともに、ゲ
ッタ材や金属製容器の昇温の不均一そして熱膨張の不均
一も起こりやすくなるからである。
【0011】なお、図2は従来のゲッタ装置の一例の断
面を示したものである。同図において、環状容器1に充
填されたゲッタ材2が、加熱により一部分浮き上がった
状態が示されている。
面を示したものである。同図において、環状容器1に充
填されたゲッタ材2が、加熱により一部分浮き上がった
状態が示されている。
【0012】このような浮き上がり現象が発生した場合
には、環状容器1とゲッタ材2との間にすき間3が生じ
るため浮き上がり部分のゲッタ材が加熱されなくなり、
所定のゲッタフラッシュが行われなくなる。そして、浮
き上がり部分のゲッタ材からのバリウム飛散がおこらな
くなることにより、飛散されるバリウムの総量が減少す
る。したがって、形成されるバリウム膜表面積を増やす
ためにゲッタ材を増量したとしても、浮き上がり現象が
発生した場合には、その目的が達成されなくなる。
には、環状容器1とゲッタ材2との間にすき間3が生じ
るため浮き上がり部分のゲッタ材が加熱されなくなり、
所定のゲッタフラッシュが行われなくなる。そして、浮
き上がり部分のゲッタ材からのバリウム飛散がおこらな
くなることにより、飛散されるバリウムの総量が減少す
る。したがって、形成されるバリウム膜表面積を増やす
ためにゲッタ材を増量したとしても、浮き上がり現象が
発生した場合には、その目的が達成されなくなる。
【0013】さらに、このような浮き上がり現象によっ
て、管内の本来バリウム膜が形成されるべきでない箇所
にバリウム膜が形成される場合があり、これは電子管の
耐圧特性の劣化の原因ともなっていた。また、ゲッタ材
の浮き上がりの度合いによっては、ゲッタ材の反り、剥
がれが生じ、ゲッタフラッシュ後のゲッタ残留物が管内
に落下することもあった。このような落下物は管内の塵
芥のもととなり、電子管機能を著しく損っていた。
て、管内の本来バリウム膜が形成されるべきでない箇所
にバリウム膜が形成される場合があり、これは電子管の
耐圧特性の劣化の原因ともなっていた。また、ゲッタ材
の浮き上がりの度合いによっては、ゲッタ材の反り、剥
がれが生じ、ゲッタフラッシュ後のゲッタ残留物が管内
に落下することもあった。このような落下物は管内の塵
芥のもととなり、電子管機能を著しく損っていた。
【0014】そこで、ゲッタ材の浮き上がり現象を防止
して十分なバリウムの飛散量を得るため、従来より種々
の提案がなされている。たとえば、実公昭48-12038号に
は容器に充填されたゲッタ材にV溝を形成したものが開
示されており、U.S.P.第3,428,168 号には金属製環状容
器の底面にL型部品を取りつけたもの、あるいは金属製
環状容器の底面の内側に突起を設けたものについて述べ
られ、U.S.P.第4,128,782 号には金属製環状容器の内側
面に凹凸を具備したものについて、述べられている。ま
た、金属製環状容器の底面と側面の少なくとも底面に連
なる部分との断面形状を半円形もしくは四角形以上の多
角形に形成するものなどが提案されている。
して十分なバリウムの飛散量を得るため、従来より種々
の提案がなされている。たとえば、実公昭48-12038号に
は容器に充填されたゲッタ材にV溝を形成したものが開
示されており、U.S.P.第3,428,168 号には金属製環状容
器の底面にL型部品を取りつけたもの、あるいは金属製
環状容器の底面の内側に突起を設けたものについて述べ
られ、U.S.P.第4,128,782 号には金属製環状容器の内側
面に凹凸を具備したものについて、述べられている。ま
た、金属製環状容器の底面と側面の少なくとも底面に連
なる部分との断面形状を半円形もしくは四角形以上の多
角形に形成するものなどが提案されている。
【0015】一方、金属製環状容器の形状に関する改良
の他にも、たとえば窒化ホウ素などの滑沢剤を上記した
ゲッタ材に添加することにより、熱伝導の不均一を減少
させる提案もある。
の他にも、たとえば窒化ホウ素などの滑沢剤を上記した
ゲッタ材に添加することにより、熱伝導の不均一を減少
させる提案もある。
【0016】しかしながら上記した各種の改良ゲッタ装
置は、200 mg程度のバリウムを飛散させるためには効果
があっても、バリウムの飛散量として300 〜350 mgを必
要とする大型の電子管に使用した場合には、十分な効果
が得られていない。
置は、200 mg程度のバリウムを飛散させるためには効果
があっても、バリウムの飛散量として300 〜350 mgを必
要とする大型の電子管に使用した場合には、十分な効果
が得られていない。
【0017】そこで、本発明はこのような従来のゲッタ
装置の難点を解消すべくなされたものであり、30インチ
以上の超大型電子管に対応させるためにゲッタ材の量を
増やしたゲッタ装置において、電子管内に配設後に外部
から加熱する際に金属製環状容器からゲッタ材が浮き上
がる現象を防止して、十分なバリウム飛散量が得られる
ゲッタ装置を提供することを、その目的とする。
装置の難点を解消すべくなされたものであり、30インチ
以上の超大型電子管に対応させるためにゲッタ材の量を
増やしたゲッタ装置において、電子管内に配設後に外部
から加熱する際に金属製環状容器からゲッタ材が浮き上
がる現象を防止して、十分なバリウム飛散量が得られる
ゲッタ装置を提供することを、その目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、上部開放金属
製環状容器に、バリウム―アルミニウム合金粉末および
ニッケル粉末を主体とする混合粉末を充填し圧縮成型し
てなるゲッタ装置において、前記混合粉末の上面が、外
周縁から中心に向かって高くなるテーパ状に成型され、
かつ、前記容器外周部側面には複数個の熱放出部材が取
り付けられていることを特徴とする。
製環状容器に、バリウム―アルミニウム合金粉末および
ニッケル粉末を主体とする混合粉末を充填し圧縮成型し
てなるゲッタ装置において、前記混合粉末の上面が、外
周縁から中心に向かって高くなるテーパ状に成型され、
かつ、前記容器外周部側面には複数個の熱放出部材が取
り付けられていることを特徴とする。
【0019】本発明のゲッタ装置においては、ゲッタ材
として、バリウム―アルミニウム合金粉末およびニッケ
ル粉末からなる混合粉末に、さらに窒化ホウ素などの滑
沢剤を添加したものを使用することがより好ましい。
として、バリウム―アルミニウム合金粉末およびニッケ
ル粉末からなる混合粉末に、さらに窒化ホウ素などの滑
沢剤を添加したものを使用することがより好ましい。
【0020】本発明のゲッタ装置の製造において、混合
粉末の上面をテーパ状に成型するあたっては、環状容器
内に所定量の混合粉末を均一な厚みで充填した後、所望
のテーパを与えるポンチなどの部材を用いて加圧すれば
よい。混合粉末の上面の勾配としては、1/1.3 〜1/
1.7 の範囲が好ましい。
粉末の上面をテーパ状に成型するあたっては、環状容器
内に所定量の混合粉末を均一な厚みで充填した後、所望
のテーパを与えるポンチなどの部材を用いて加圧すれば
よい。混合粉末の上面の勾配としては、1/1.3 〜1/
1.7 の範囲が好ましい。
【0021】なお、本発明において環状容器に充填され
たゲッタ材の上面は、その全面が上記した勾配を有する
テーパ面となっていてもよい。あるいは、外周縁にテー
パ面が形成され、内周部近傍はそのテーパ面に連なる環
状平坦面となっていてもよい。
たゲッタ材の上面は、その全面が上記した勾配を有する
テーパ面となっていてもよい。あるいは、外周縁にテー
パ面が形成され、内周部近傍はそのテーパ面に連なる環
状平坦面となっていてもよい。
【0022】本発明において、環状容器外周部側面に取
り付けられる熱放出部材は、容器の熱伝導均一化の目的
のためにも、複数個の単位部材から構成され、そしてそ
れらが容器外周部側面に均等な間隔で取り付けられてい
ることが好ましい。また、熱放出部材の形状は、たとえ
ば棒状や板状などどのようなものであってもよいが、各
単位部材の一部分が容器外周部側面から突出しているこ
とがより好ましい。突出部分を有することにより、熱の
放出がより効果的に行われ、容器の局部的な過熱を防止
することができる。熱放出部材の材質は非磁性であれば
とくに制限はないが、たとえばφ5 mm程度のステンレス
ワイヤなどが好適に使用される。
り付けられる熱放出部材は、容器の熱伝導均一化の目的
のためにも、複数個の単位部材から構成され、そしてそ
れらが容器外周部側面に均等な間隔で取り付けられてい
ることが好ましい。また、熱放出部材の形状は、たとえ
ば棒状や板状などどのようなものであってもよいが、各
単位部材の一部分が容器外周部側面から突出しているこ
とがより好ましい。突出部分を有することにより、熱の
放出がより効果的に行われ、容器の局部的な過熱を防止
することができる。熱放出部材の材質は非磁性であれば
とくに制限はないが、たとえばφ5 mm程度のステンレス
ワイヤなどが好適に使用される。
【0023】
【作用】このように構成された本発明のゲッタ装置にお
いては、環状容器内に充填される混合粉末からなるゲッ
タ材の上面をテーパ状に成型することにより、外周縁部
には中心部近傍に比較して高い圧力がかかるように構成
している。その結果、ゲッタ材全体の充填密度が均一化
され、ゲッタ材の昇温の均一化が達成される。
いては、環状容器内に充填される混合粉末からなるゲッ
タ材の上面をテーパ状に成型することにより、外周縁部
には中心部近傍に比較して高い圧力がかかるように構成
している。その結果、ゲッタ材全体の充填密度が均一化
され、ゲッタ材の昇温の均一化が達成される。
【0024】さらに、容器外周部側面に複数個の熱放出
部材を取り付けることにより、容器が局部的に過熱され
ることが防止される。
部材を取り付けることにより、容器が局部的に過熱され
ることが防止される。
【0025】このため、ゲッタ材の浮き上がり現象が防
止され、十分なバリウム飛散量を有するゲッタ装置が得
られる。
止され、十分なバリウム飛散量を有するゲッタ装置が得
られる。
【0026】
【実施例】以下、本発明のゲッタ装置を図に示した実施
例にしたがって説明する。
例にしたがって説明する。
【0027】図1(a)は、本発明の一実施例の縦断面
図、図1(b)は、横断面図である。
図、図1(b)は、横断面図である。
【0028】本発明のゲッタ装置の製造にあたり、ゲッ
タ材としてバリウム―アルミニウム合金粉末48.5%およ
びニッケル粉末48.5%からなる混合粉末に、さらに滑沢
剤として窒化ホウ素(BN)3.0 %を添加して混合した
ものを使用した。
タ材としてバリウム―アルミニウム合金粉末48.5%およ
びニッケル粉末48.5%からなる混合粉末に、さらに滑沢
剤として窒化ホウ素(BN)3.0 %を添加して混合した
ものを使用した。
【0029】上記した混合粉末からなるゲッタ材2を、
外径φ26mm、内径φ16mm、高さ2.4mmのステンレス製の
上部開放環状容器1に充填し、外周縁から1/1.5 の勾
配で中心に向かって高くなるテーパ状にプレスにより成
型した。内周部近傍はそのテーパ面4に連なる環状平坦
面5とした。
外径φ26mm、内径φ16mm、高さ2.4mmのステンレス製の
上部開放環状容器1に充填し、外周縁から1/1.5 の勾
配で中心に向かって高くなるテーパ状にプレスにより成
型した。内周部近傍はそのテーパ面4に連なる環状平坦
面5とした。
【0030】その後、環状容器1の外周部側面に8本の
φ5mm、長さ50mmのステンレスワイヤ6を等間隔に抵抗
溶接により取り付けて、本発明のゲッタ装置を得た。
φ5mm、長さ50mmのステンレスワイヤ6を等間隔に抵抗
溶接により取り付けて、本発明のゲッタ装置を得た。
【0031】このようにして製造されたゲッタ装置を高
周波発生装置により外部から加熱しフラッシュさせた。
そして、その際のゲッタ材各部の温度を測定したとこ
ろ、ほぼ均一に昇温することが確認された。また、加熱
開始10秒経過でフラッシュが開始し、総加熱時間30秒間
でフラッシュされたバリウム量は320 mgに達した。フラ
ッシュ開始後8秒経過まで浮き上がり現象も見られなか
った。
周波発生装置により外部から加熱しフラッシュさせた。
そして、その際のゲッタ材各部の温度を測定したとこ
ろ、ほぼ均一に昇温することが確認された。また、加熱
開始10秒経過でフラッシュが開始し、総加熱時間30秒間
でフラッシュされたバリウム量は320 mgに達した。フラ
ッシュ開始後8秒経過まで浮き上がり現象も見られなか
った。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、環
状容器に充填したゲッタ材混合粉末の上面が、外周縁か
ら中心に向かって高くなるテーパ状に成型され、かつ、
前記容器外周部側面には複数個の熱放出部材が取り付け
られていることから、環状容器とゲッタ材との昇温が均
一に行われ、ゲッタ材の浮き上がり現象を抑制しうる。
その結果、超大型電子管に十分に対応可能なバリウム飛
散量が得られるゲッタ装置が提供される。
状容器に充填したゲッタ材混合粉末の上面が、外周縁か
ら中心に向かって高くなるテーパ状に成型され、かつ、
前記容器外周部側面には複数個の熱放出部材が取り付け
られていることから、環状容器とゲッタ材との昇温が均
一に行われ、ゲッタ材の浮き上がり現象を抑制しうる。
その結果、超大型電子管に十分に対応可能なバリウム飛
散量が得られるゲッタ装置が提供される。
【図1】本発明の一実施例のゲッタ装置の、縦断面図
(a)および横断面図(b)である。
(a)および横断面図(b)である。
【図2】従来のゲッタ装置において、ゲッタ材の浮き上
がり現象を説明するための縦断面図である。
がり現象を説明するための縦断面図である。
1………環状容器 2………ゲッタ材 3………すき間 4………テーパ面 5………平坦面 6………ステンレスワイヤ
Claims (1)
- 【請求項1】 上部開放金属製環状容器に、バリウム―
アルミニウム合金粉末およびニッケル粉末を主体とする
混合粉末を充填し圧縮成型してなるゲッタ装置におい
て、前記混合粉末の上面が、外周縁から中心に向かって
高くなるテーパ状に成型され、かつ、前記容器外周部側
面には複数個の熱放出部材が取り付けられていることを
特徴とする大型電子管用ゲッタ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24612691A JPH0582054A (ja) | 1991-09-25 | 1991-09-25 | 大型電子管用ゲツタ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24612691A JPH0582054A (ja) | 1991-09-25 | 1991-09-25 | 大型電子管用ゲツタ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0582054A true JPH0582054A (ja) | 1993-04-02 |
Family
ID=17143870
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24612691A Withdrawn JPH0582054A (ja) | 1991-09-25 | 1991-09-25 | 大型電子管用ゲツタ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0582054A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2006080091A1 (ja) | 2005-01-27 | 2006-08-03 | Kabushiki Kaisha Toshiba | ゲッタ材料およびそれを用いた蒸発型ゲッタ装置並びに電子管 |
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1991
- 1991-09-25 JP JP24612691A patent/JPH0582054A/ja not_active Withdrawn
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