JP3619635B2 - 電子管用ゲッタ材およびその製造方法と、それを用いた電子管用ゲッタ装置および電子管 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、大型電子管やCDT(カラーディスプレイ用電子管)等に使用される電子管用ゲッタ材とその製造方法、およびそれを用いた電子管用ゲッタ装置と電子管に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、例えば民生用テレビの分野においては、32インチから37インチ程度の大型テレビが普及しつつあり、このような大型テレビに使用する電子管は、当然超大型となる。このような超大型電子管になると、管内部品数も多くなると同時に管容積も増大するため、排気終了後の管内圧力が増大し、それに伴って酸化性ガス比も従来の電子管に比べて増加する傾向にある。このような排気が不十分な状態で電子管を動作させると特性に悪影響を及ぼすため、動作前にゲッタ装置を用いて、不要なガスを十分に除去する必要がある。
【0003】
ゲッタ装置は、例えばステンレス等からなる金属製のゲッタ容器内に、Ba−Al合金粉末とNi粉末との混合粉末からなるゲッタ材を充填したものであり、通常、排気、封止された電子管内の所定の位置に配設される。そして、高周波誘導加熱等の外部からの加熱によりBaを気化(ゲッタフラッシュ)させ、管内壁にBaのゲッタ膜を形成するものである。
【0004】
ところで、一般的な大型電子管に用いられている 200mgフラッシュタイプのゲッタ装置を、30インチ以上の超大型電子管に使用すると、初期にゲッタ能力が失われて寿命的に問題を生じることから、例えばフラッシュBa量的に 300〜 350mg程度の能力を有するゲッタ装置が必要となる。そのため、充填するゲッタ材の量を増やしたゲッタ装置が検討されている。
【0005】
しかし、電子管内壁に被着させるBaゲッタ膜の表面積を増やす目的で、ゲッタ材量を増やしたゲッタ装置においては、ゲッタ材量を増やしたことによって、ゲッタフラッシュ時にゲッタ容器からゲッタ材が浮き上がりやすくなるという問題が生じている。
【0006】
このようなゲッタ材の浮き上がり現象が発生すると所定量のゲッタフラッシュが行われず、Ba膜の表面積を増やすという目的が達成されなくなってしまう。すなわち、ゲッタ材の浮き上がりによりゲッタ容器とゲッタ材との間に隙間が生じるため、ゲッタ材が十分に加熱されなくなり、浮き上がり部分のゲッタ材からはBa飛散が起こらなくなる。従って、飛散されるBa量も減り、Ba膜の表面積を増やす目的でゲッタ材を増やしたことが何ら効果を示さないことになる。
【0007】
さらに、上記したようなゲッタ材の浮き上がり現象は、電子管内の本来Ba膜が形成されるべきではない箇所へのBa膜の形成を招くおそれもあり、耐圧特性の劣化原因となっている。またさらに、ゲッタフラッシュ後にゲッタ残留物が管内に落下し、管内の塵芥のもととなって電子管機能を著しく損うというような問題も招いてしまう。
【0008】
一般的な電子管用のゲッタ装置における浮き上がり現象の防止対策としては種々の提案がなされている。例えば、実公昭48−12038号公報には、容器に充填されたゲッタ材にV溝を形成することが記載されており、また米国特許第 3,428,168号には環状金属製容器の底面にL型部品を取り付けたもの、あるいは環状金属製容器の底面内側に突起を設けたものが記載されている。さらに、米国特許第 4,128,782号には、環状金属製容器の内側面に凹凸を具備したものが記載されている。しかしながら、上述した各種のゲッタ装置は 200mg程度のBaを飛散させる際には効果的であるものの、Ba飛散量として 300〜 350mg程度を必要とする大型の電子管においては、いずれも十分な飛散量は得られていない。
【0009】
一方、上述したような最近の大型電子管やCDT(カラーディスプレイ用電子管)等においては、高品位化を満足させるために高解像度化が進められており、そのために大型電子管やCDTのカソードには、酸化物カソードに代って電流密度の高い含浸型カソードが使用されるようになってきている。
【0010】
この含浸型カソードはイオン衝撃に弱く、酸化物カソードの使用時には何等問題とはならなかった、ゲッタフラッシュ時に放出されるメタンを含むハイドロカーボンやAr、N2 等が悪影響を及ぼすことが明らかになりつつある。このため、含浸型カソードを使用した高品位の大型電子管やCDTは、その製造工程においてガスによるイオン衝撃を軽減するために、長時間の工程を経て製造されているが、含浸型カソードに対するイオン衝撃の抑制は完全ではなく、僅かながらもイオン衝撃を受けることから、部分的に電子放出が起きなくなるというような現象が生じている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、最近の高品位化が求められている大型電子管やCDT等においては、ゲッタフラッシュ量の増大やゲッタフラッシュ時におけるイオン衝撃の低減等が求められている。
【0012】
しかしながら、ゲッタフラッシュ量の増大を目的とした、従来のゲッタ材量を増やしたゲッタ装置では、ゲッタ材の浮き上がり現象により所定量のゲッタフラッシュが行われず、Ba膜の表面積を増やすという所期の目的が達成されないという問題が生じている。大型テレビに使用する大型電子管では、真空度が十分でないと画面の映りが低下したり、寿命低下が生じることから、効果的にゲッタフラッシュ量の増大を図ることが求められている。
【0013】
一方、含浸型カソードに対するイオン衝撃の軽減に関しては、従来、工程の長時間化等で対処しているが、イオン衝撃の抑制は完全ではないことから、ゲッタ装置自体としてイオン衝撃の低減を図ることが求められている。
【0014】
本発明は、このような課題に対処するためになされたもので、大型電子管に対しても十分な量のゲッタを安定して飛散させることができ、また含浸型カソードを用いた大型電子管やCDT等に対するイオン衝撃を本質的に抑制することを可能にした電子管用ゲッタ材、電子管用ゲッタ装置およびそれを用いた電子管を提供することを目的としており、さらにはそのような電子管用ゲッタ材を再現性よく作製することを可能にした電子管用ゲッタ材の製造方法を提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の電子管用ゲッタ材は、請求項1に記載したように、Ba−Al合金粉末とNi粉末とを含有する電子管用ゲッタ材において、前記Ba−Al合金粉末は、炭素、酸素および窒素の合計含有量が 0.4重量% 以下であることを特徴としている。本発明の電子管用ゲッタ材においては、請求項2に記載したように、前記Ba−Al合金粉末中の炭素の含有量は0.04重量% 以下、酸素の含有量は0.35重量% 以下、および窒素の含有量は0.01重量% 以下であることが好ましく、特に前記Ba−Al合金粉末中の炭素含有量は、請求項3に記載したように0.02重量% 以下であることがより好ましい。
【0016】
本発明の電子管用ゲッタ材は、さらには請求項4に記載したように、前記ゲッタ材中のNi粉末は高温還元処理が施されたNi粉末であることを特徴としている。加えて、本発明の電子管用ゲッタ材は、請求項5に記載したように、前記 Ba−Al合金粉末は、その粒径が 210μm 以下であることを特徴としており、さらに請求項6に記載したように、前記Ba−Al合金粉末の一部とNi粉末とを顆粒化した顆粒状物を含むことを特徴としている。
【0017】
本発明の電子管用ゲッタ材の製造方法は、請求項7に記載したように、Ba−Al合金粉末の作製工程を有する電子管用ゲッタ材の製造方法において、前記 Ba−Al合金粉末の作製工程は、炭素系材料からなる外ルツボと、前記外ルツボの内側に配置された酸化物系耐火物からなる内ルツボとを有する二重構造ルツボに、Ba−Al合金原料を装填し、前記Ba−Al合金原料をその溶解温度未満の温度で低温加熱して、前記Ba−Al合金原料中に含まれるガス成分を除去した後、前記Ba−Al合金原料を加熱溶解する工程と、前記加熱溶解工程で得たBa−Al合金溶湯を冷却盤上に出湯し、前記Ba−Al合金溶湯を冷却してBa−Al合金を作製する工程と、前記Ba−Al合金を粉砕する工程とを具備することを特徴としている。
【0018】
本発明の電子管用ゲッタ装置は、請求項8に記載したように、金属製のゲッタ容器と、前記ゲッタ容器内に充填され、Ba−Al合金粉末とNi粉末とを含むゲッタ材とを具備する電子管用ゲッタ装置において、前記ゲッタ材は上述した本発明の電子管用ゲッタ材からなることを特徴している。また、本発明の電子管は、請求項9に記載したように、上記本発明の電子管用ゲッタ装置を具備することを特徴としている。
【0019】
本発明の電子管用ゲッタ材においては、Ba−Al合金粉末中の炭素、酸素および窒素の合計含有量を 0.4重量% 以下としている。このような不純物としての炭素、酸素および窒素の量が少ないBa−Al合金粉末や顆粒状物は、反応性に優れることから、それを用いたゲッタ装置によれば、ゲッタフラッシュ量すなわちBa飛散量を安定して増大させることができる。これは大型電子管等に対して特に有効である。また、Ba−Al合金粉末の反応性の向上は反応の均一化にも繋がるため、多量のゲッタ材を充填した場合においても、ゲッタ材の浮き上がり現象を抑制することができる。
【0020】
また、不純物としての炭素、酸素および窒素量が少ないBa−Al合金粉末、さらには高温還元処理が施されたNi粉末を用いることによって、ゲッタフラッシュ時に放出されるガス量を減少させることができると同時に、特に含浸型カソードに対して悪影響を及ぼすメタンを含むハイドロカーボン量やAr、N2 等を低減することができる。これらによって、含浸型カソードを用いた電子管に対しても、特性低下を引起こすことなく、良好にゲッタフラッシュを実施することが可能となる。
【0021】
特に、Ba−Al合金粉末中の不純物炭素は、大気中の湿気との反応を促進して、Ba−Al合金粉末の品質劣化、ひいてはゲッタ材としての特性劣化の原因となる。ここで、Ba−Al合金中の炭素不純物は主として、その原料となる Baメタルを保管する際に使用するパラフィン油や、それをAl原料等と共に高周波溶解する際に使用するカーボンルツボに起因している。すなわち、Baメタルは通常パラフィン油等に浸漬して保管しており、このパラフィン油等に起因する炭素が不純物炭素としてBa−Al合金中に残存するおそれがある。また、高周波溶解時にカーボンルツボを使用した場合、それから炭素が混入するおそれが大きい。
【0022】
このような点に対して、本発明の電子管用ゲッタ材の製造方法においては、まずBa−Al合金原料の溶解に、炭素系材料からなる外ルツボと酸化物系耐火物からなる内ルツボとを有する二重構造ルツボを用いているため、ルツボからの炭素の混入を防止した上で、炭素系材料からなる外ルツボに主として高周波をのせる間接加熱とすることができるため、ガス出しに大きく影響する材料の加熱速度等を良好に制御することが可能となる。
【0023】
また、本発明の電子管用ゲッタ材の製造方法では、上記二重構造ルツボに装填したBa−Al合金原料をその溶解温度未満の温度で低温加熱して、合金原料からのガス出しを実施していると共に、その際の温度を上記したように間接加熱とすることで十分良好に制御することができるため、Ba−Al合金原料を溶解するまでの間に合金原料からのガス出しを強化することが可能となる。従って、 Baメタルの保管に用いられるパラフィン油等に起因する炭素を十分に除去することができる。これらによって、極めて炭素含有量が少ないBa−Al合金(粉末)を得ることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
【0025】
まず、本発明の電子管用ゲッタ材および電子管用ゲッタ装置を、例えば30インチ以上の大型電子管に適用する場合の実施形態について述べる。
【0026】
図1は、本発明の一実施形態による電子管用ゲッタ装置を示す断面図である。同図に示すゲッタ装置1は、一端が開口され、環状の内壁を有するゲッタ容器2内にゲッタ材、すなわち本発明の電子管用ゲッタ材3が充填されて構成されている。ゲッタ容器2は、例えばステンレスのような金属部材からなり、このようなゲッタ容器2内にゲッタ材3はプレス装置等で加圧充填されている。
【0027】
上記ゲッタ材3には、例えば40〜60重量% のBa−Al合金粉末と60〜40重量% のNi粉末との混合粉末が用いられ、また必要に応じて 2.0重量% 以下程度の鉄窒化物粉末のような窒化物粉末や 0.2重量% 以下程度の酸化硼素粉末等を添加してもよい。Ba−Al合金としては例えばBaAl4 合金が用いられる。
【0028】
このようなゲッタ材3中のBa−Al合金粉末は、炭素、酸素および窒素の合計含有量が 0.4重量% 以下とされている。このように、Ba−Al合金粉末中の不純物としての炭素、酸素および窒素の合計含有量を 0.4重量% 以下とすることによって、Ba−Al合金粉末の反応性を大幅に向上させることができる。
【0029】
Ba−Al合金粉末の反応性については、特に不純物酸素の量が大きく影響することから、Ba−Al合金粉末中の不純物酸素量は0.35重量% 以下とすることが好ましい。不純物酸素量は0.10重量% 以下とすることがより好ましい。また、炭素および窒素についても同様に、それぞれの含有量を0.04重量% 以下、0.01重量% 以下とすることが好ましい。特に、不純物炭素は大気中の湿気との反応を促進して、Ba−Al合金粉末の品質劣化、ひいてはゲッタ材としての特性劣化の原因となることから、炭素含有量は0.02重量% 以下とすることがより望ましい。なおBa−Al合金粉末中の炭素含有量の低減方法については後に詳述する。
【0030】
このような高純度のBa−Al合金粉末は反応性に優れることから、ゲッタフラッシュ量を安定的に増大させることができ、これによって大型テレビに使用する大型電子管等の真空度を高めると共に、長期間にわたって安定して維持することが可能となる。
【0031】
また、Ba−Al合金粉末としては、粒径 210μm 以下の比較的微細な粉末を用いることが好ましい。このように、不純物としての炭素、酸素および窒素の量が少なく、かつ微細なBa−Al合金粉末は、その純度と粒径との相乗効果によって、一層反応性の向上を図ることができると共に、ゲッタ容器2内における特に深さ方向の反応性の均一化を図ることができる。
【0032】
さらに、ゲッタ材3の反応を全体的に均一に発生させるために、Ba−Al合金粉末中の粒径45μm 以下の粉末とNi粉末、例えば平均粒径が10μm 程度の Ni粉末とを顆粒化して使用することが好ましい。粒径45μm 以下のBa−Al合金粉末と平均粒径が10μm 程度のNi粉末とを顆粒化する場合、まずこれらの粉末を所望の比率で機械的に混合する。次いで、例えば打錠して塊状とし、これを適当な大きさに破砕した後、篩分けすることによって、所望粒径の顆粒状物が得られる。このBa−Al合金とNiとの顆粒状物の粒径は45〜 250μm の範囲とすることが好ましい。
【0033】
上記したような粒径45μm 以下のBa−Al合金粉末と平均粒径が10μm 程度のNi粉末との顆粒状物は、例えば粒径が45〜75μm のBa−Al合金粉末と混合し、ゲッタ材3として使用する。上記顆粒状物は反応開始剤となることから、ゲッタ材3の反応が全体的に発生し、ゲッタ材3が全体的に均一に上昇するようになる。これによって、ゲッタ材3の浮き上がり現象を改善することができる。これは例えば1300〜1500mgというように、多量のゲッタ材3を充填する場合に有効である。
【0034】
すなわち、Ba−Al合金粉末の反応性の向上に伴うゲッタフラッシュ量の増大に加えて、ゲッタ材3を多量充填した場合のゲッタ材3の浮き上がり現象が抑制できるため、ゲッタフラッシュ量をより効果的に増大することが可能となる。これによって、大型電子管等の真空度を高めることができ、画面特性の低下や寿命低下を抑制することができる。また、ゲッタ材3の浮き上がり現象を抑制することによって、電子管内の本来Ba膜が形成されるべきではない箇所へのBa被着も抑制でき、電子管の特性向上を図ることが可能となる。
【0035】
さらに、上記顆粒状物の使用に伴うゲッタ材3の昇温特性の均一化により、従来の 70%程度のBa飛散率が 90%程度まで上昇するため、従来に比べてBa− Al合金粉末の比率を高めたゲッタ材組成を採用することができる。これによって、反応がより緩やかとなることから、さらにゲッタ材3の浮き上がり現象の改善を図ることが可能となる。
【0036】
上述した実施形態の大型電子管用ゲッタ装置は、特にBa飛散量が 300〜 350mgで、ゲッタ材3の充填量が1300〜1500mgというようなゲッタ装置に対して有効である。
【0037】
次に、本発明の電子管用ゲッタ材および電子管用ゲッタ装置を、例えば含浸型カソードを有する大型電子管やCDTに適用する場合の実施形態について述べる。なお、その構造は第1の実施形態と同様である。
【0038】
この第2の実施形態のゲッタ装置においては、第1の実施形態と同様に、例えば40〜60重量% のBa−Al合金粉末と60〜40重量% のNi粉末との混合粉末からなるゲッタ材が用いられ、このゲッタ材は必要に応じて、 2.0重量% 以下程度の鉄窒化物粉末のような窒化物粉末や 0.2重量% 以下程度の酸化硼素粉末等を含んでいてもよい。
【0039】
このようなゲッタ材中のBa−Al合金粉末は、炭素、酸素および窒素の合計含有量が 0.4重量% 以下とされている。このように、Ba−Al合金粉末中の不純物としての炭素、酸素および窒素の合計含有量を 0.4重量% 以下とすることによって、ゲッタフラッシュ時に放出されるガス量を減少させることができると同時に、含浸型カソードに対して特に悪影響を及ぼすメタンを含むハイドロカーボン量を低減することができる。
【0040】
Ba−Al合金粉末からのガス放出に関しては、特に不純物炭素の量が問題となることから、Ba−Al合金粉末中の不純物炭素量は0.04重量% 以下とすることが好ましい。また、酸素および窒素についても同様に、ガス放出量の低減を図る上で、それぞれの含有量を0.35重量% 以下、0.01重量% 以下とすることが好ましい。特に、Ba−Al合金粉末中の不純物炭素は、大気中の湿気との反応を促進して、Ba−Al合金粉末の品質劣化、ひいてはゲッタ材としての特性劣化の原因となると共に、含浸型カソードに対して特に悪影響を及ぼすため、0.02重量% 以下とすることがより望ましい。
【0041】
上述したような炭素含有量が極めて少ないBa−Al合金粉末、さらにはそれを用いたゲッタ材は、例えば以下に示す製造方法を適用することにより再現性よく得ることができる。
【0042】
すなわち、まずBa−Al合金(例えばBaAl4 合金)の原料となるBaとAlを所定量用意する。ここで、一方の出発原料となるBaメタルは、パラフィン油等に浸漬して保管されている。そこで、Baメタルの表面を白灯油等で洗浄して乾燥させた後、これをAl原料、さらには必要に応じてBa−Al合金微粉末と共に、高周波溶解用のルツボに装填する。
【0043】
高周波溶解用ルツボとしては、図2に示すように、カーボンルツボ等の炭素系材料からなる外ルツボ11の内側に、図示を省略したバックスタンプ材等を介してハイアルミナルツボ等の酸化物系耐火物からなる内ルツボ12を配置した二重構造ルツボ13を使用する。このような二重構造ルツボ13を真空溶解炉内の高周波コイル14の内側に配置して使用する。
【0044】
このような二重構造ルツボ13を用いてBa−Al合金原料を溶解することによって、間接加熱を実現した上で、ルツボからの炭素の混入を防止することができる。すなわち、アルミナルツボを単独で使用した場合には、ルツボからの炭素の混入を防止することはできるものの、材料に直接高周波をのせる直接加熱となるために、合金材料の加熱速度等を制御することが困難であり、従って溶解前に合金材料から十分にガス出しすることができない。一方、カーボンルツボを単独で使用した場合には、高周波を主としてカーボンルツボにのせ、その伝導熱や輻射熱等により合金材料を加熱する間接加熱とすることができるため、溶解前に合金材料から十分にガス出しすることができるものの、ルツボからの炭素の混入が避けられない。
【0045】
このような点に対して、カーボンルツボ等の外ルツボ11の内側にハイアルミナルツボ等の内ルツボ12を配置した二重構造ルツボ13は、高周波を主として外ルツボ11にのせ、その伝導熱や輻射熱等により内ルツボ12を加熱し、この内ルツボ12の昇温により合金材料を加熱する間接加熱とすることができるため、合金材料の加熱速度等を良好に制御することが可能となる。これによって、溶解前にBa−Al合金材料から十分にガス出しすることができる。さらに、Ba−Al合金材料はハイアルミナルツボ等の内ルツボ12内に装填され、カーボンルツボ等の外ルツボ11とは直接接しないため、カーボンルツボから炭素が混入することもない。
【0046】
二重構造ルツボ13への合金原料の装填は、例えば図2に示すように、ハイアルミナルツボ等の内ルツボ12の最下部に、まずBa−Al合金微粉末15を入れ、その上にBa原料16とAl原料17を交互に入れる。このようにしてBa−Al合金原料を二重構造ルツボ13内に装填した後、真空溶解炉内を例えば 6.7×104 Pa以下まで排気する。
【0047】
次いで、Ba−Al合金材料のべーキングによるガス出し強化を目的として、合金原料の溶解温度未満の温度で低温加熱して、Ba−Al合金原料中に含まれるガス成分を十分に除去する。この合金材料のべーキングは、例えば 750〜950K程度の温度で行うことが好ましい。べーキング温度が750K未満ではガス出しを効率よく行うことができないおそれがあり、一方950Kを超えると材料の溶解がはじまる温度となる。二重構造ルツボ13を用いた間接加熱によれば、低温でのベーキングを制御して行うことができるため、この低温ベーキングを十分に実施することが可能となる。
【0048】
上記した低温ベーキングを十分に行った後、Ba−Al合金原料の溶解温度以上の温度、具体的には950K以上の温度に加熱して合金原料を溶解する。合金原料が完全に溶解した後、合金溶湯の撹拌を目的として溶解温度を保持し、その後 Ba−Al合金溶湯を冷却盤上に出湯することによって、合金溶湯を冷却して Ba−Al合金を作製する。この後、一般的な粉砕手段、例えばジョークラッシャ、テルソネータ、フェザーミル等によりBa−Al合金を粉砕して、Ba− Al合金粉末を得る。
【0049】
上述した二重構造ルツボ13の使用と低温ベーキングによるガス出し強化によって、炭素の含有量は0.04重量% 以下、酸素の不純物ガス成分量は0.35重量% 以下、および窒素の不純物ガス成分量は0.01重量% 以下というように十分に低減したBa−Al合金粉末を得ることができる。特に炭素量を低減することができるため、Ba−Al合金中の炭素含有量については0.04重量% 以下というように、極力低減することができる。
【0050】
ゲッタ材のもう一方の主原料となるNi粉末についても、ガス放出量の低減を図る上で、高温還元処理が施されたNi粉末を用いることが好ましい。このNi粉末に施す高温還元処理は、例えばH2 雰囲気のような還元雰囲気中にて、 673〜873K程度の温度で 2〜 4時間程度の条件下で行うことが好ましい。このような条件下で高温還元処理されたNi粉末によれば、含浸型カソードに対するイオン衝撃の一方の原因となるArやN2 の放出量が大幅に減少することから、ゲッタフラッシュに伴う含浸型カソードへのイオン衝撃をより一層低減することができる。
【0051】
上述したようなBa−Al合金粉末およびNi粉末を用いたゲッタ材は、ゲッタフラッシュ時に放出されるガス量を例えば従来の 1/3程度まで減少させることができる。そして、特に含浸型カソードに対して悪影響を及ぼすメタンを含むハイドロカーボン量を例えば従来の 1/2程度まで低減することができると同時に、ゲッタフラッシュ時に問題となる放出ガス組成中のArおよびN2 の分圧を、含浸型カソードに対する影響がおおよそ無視できる 1.3×10−5Pa以下まで低減することが可能となる。
【0052】
そして、上記したようなゲッタ材を有するゲッタ装置を使用することにより、従来の酸化物カソードと同様な工程時間で、含浸型カソードに対して悪影響を及ぼすことなく、良好にゲッタフラッシュを実施することが可能となる。すなわちイオン衝撃による含浸型カソードの電子放出不良等を防止することができる。このように、上述した第2の実施形態のゲッタ装置を用いることによって、含浸型カソードを有する大型電子管やCDTの製造時間の短縮を図った上で、その品質および信頼性を高めることができる。
【0053】
なお、上述した第1の実施形態によるゲッタ装置および第2の実施形態によるゲッタ装置の双方の条件を満足するゲッタ装置は、例えば30インチ以上の大型電子管や含浸型カソードを用いた大型電子管、CDT等のいずれにも使用できることから、より好ましい形態ということができる。
【0054】
【実施例】
次に、本発明の具体的な実施例について説明する。
【0055】
実施例1
まず、Ba−Al合金粉末48.5重量% とNi粉末50.5重量% と鉄窒化物粉末 1.0重量% とを含むゲッタ材1500mgを、外径20mm、内径 8mm、高さ 3mmの一端が開口され、環状の内壁を有する図1に示したステンレス製ゲッタ容器2内に所定密度で充填した。
【0056】
上記したゲッタ材のうちBa−Al合金粉末としては、粒径が 210μm 以下で、炭素、酸素および窒素の各含有量が0.02重量% 、0.30重量% 、 0.001重量% のものを用い、Ni粉末としては平均粒径10μm 程度のものを用いた。そして、 Ba−Al合金粉末のうち粒径45μm 以下のものとNi粉末とを顆粒化し、この顆粒状物を粒径53〜74μm のBa−Al合金粉末および粒径74μm 以下の鉄窒化物粉末と混合して、ゲッタ容器に充填した。
【0057】
このようにして得たゲッタ装置を、37インチテレビ用のカラー受像管内に装着し、高周波発生装置にて外部から加熱して、ゲッタフラッシュを行った。この際の総加熱時間を30秒で一定に設定して、Ba飛散量を測定したところ、フラッシュ開始時間10秒において 320mgのBa飛散量を実現することができた。また、ゲッタ材がゲッタ容器から浮き上がるようなこともなかった。さらに、上記カラー受像管に長時間のライフテスト(6000時間)を行い、その後の特性を調べたところ、ライフテスト後においても十分なゲッタ能力を有していることを確認した。
実施例2
まず、Ba−Al合金粉末49.0重量% とNi粉末50.0重量% と鉄窒化物粉末 1.0重量% とを含むゲッタ材1300mgを、外径20mm、内径10mm、高さ 2.5mmの一端が開口され、環状の内壁を有するステンレス製ゲッタ容器内に所定密度で充填した。
【0058】
上記ゲッタ材のうちBa−Al合金粉末としては、粒径が45〜 210μm で、炭素、酸素および窒素の各含有量が0.02重量% 、0.25重量% 、0.01重量% のものを用い、Ni粉末としては平均粒径10μm 程度で、773Kの H2 雰囲気中で還元処理を行ったものを用いた。そして、これらを混合してゲッタ容器に充填し、プレス装置で加圧してゲッタ装置とした。
【0059】
このようにして得たゲッタ装置を、含浸型カソードを用いた21インチカラーディスプレイ用電子管内に装着し、酸化物カソードと同じ工程時間で加熱してゲッタフラッシュを行った。その結果、含浸型カソードはイオン衝撃により電子放出が起らない部分もなく、ゲッタフラッシュ時のガス放出による影響がないことを確認した。
【0060】
さらに、上記カラーディスプレイ用電子管内の雰囲気を測定したところ、CH4 量は従来のゲッタ装置を使用したカラー受像管が 7×10−3Paであるのに対して、 2×10−3Paと 1/3以下に減少しており、またArおよびN2 の分圧も 1.1×10−5Paと低減していた。なお、上記従来のゲッタ装置とは従来の一般的なゲッタ材、すなちわ炭素量0.04〜0.07重量% 、酸素量 0.4〜 0.5重量% 、窒素0.02〜0.05重量% のBa−Al合金粉末と、高温還元処理を施していないNi粉末とを用いたものである。
【0061】
実施例3
まず、この実施例で使用したBa−Al合金粉末の作製工程について述べる。すなわち、図2に示した二重構造ルツボ13のハイアルミナルツボからなる内ルツボ12内に、まずBa−Al合金微粉末15を入れ、その上にBa原料16とAl原料17とを交互に入れる。このようにしてBa−Al合金原料を装填した後、真空溶解炉内を例えば 6.7Pa以下まで排気する。
【0062】
次いで、Ba−Al合金材料のべーキングによるガス出し強化を目的として、排気を継続したまま高周波出力10kWの低出力で60分間保持し、引き続き出力を20kWにして60分間保持して合金材料を加熱する。この付近で、炉内真空度はピークを超えて真空度が上昇する。続いて反応がはじまり、材料最上部にタナツリ層が形成されたところで高周波出力を50kWまで上げて、タナツリ層の落下を図る。タナツリ層が落下し、合金原料が完全溶解した後、合金溶湯の撹拌を目的として、出力50kWのまま 5分間保持する。ここで排気を止め、不活性ガスとしてアルゴンを 4×104 Pa程度導入する。
【0063】
アルゴンガスを導入した後、炉体を傾けてBa−Al合金溶湯を銅製冷却板上に出湯し、合金溶湯を冷却してBa−Al合金を作製した。冷却後、炉内リークしてBa−Al合金を取り出し、これをジョークラッシャ、テルソネータ、フェザーミルにより粉砕して、Ba−Al合金粉末を得た。このBa−Al合金粉末中の炭素含有量は0.02重量% 以下であった。また、酸素および窒素の各含有量も、それぞれ0.35重量% 以下、0.01重量% 以下と減少していた。
【0064】
上述したBa−Al合金粉末を用いる以外は、実施例2と同様にしてゲッタ装置を作製した。このゲッタ装置を含浸型カソードを用いた21インチカラーディスプレイ用電子管内に装着し、酸化物カソードと同じ工程時間で加熱してゲッタフラッシュを行った。その結果、ゲッタフラッシュ特性が十分に得られ、また含浸型カソードはイオン衝撃により電子放出が起らない部分もなく、ゲッタフラッシュ時のガス放出による影響がないことを確認した。さらに、上記したゲッタ装置を、実施例1と同様に37インチテレビ用のカラー受像管内に装着した場合においても、同様もしくはそれ以上の効果が得られた。
【0065】
実施例4
上述した実施例3のBa−Al合金粉末の作製工程においては、炉内を真空排気しながら材料を反応させたが、この真空中での反応はガス出しには適しているものの、材料の飛散が激しくなるため、Ba−Al合金の組成がばらつくおそれがある。
【0066】
そこで、この実施例4においては、出力10kWで60分間保持し、引き続いて出力20kWで60分間保持し、炉内真空度がピークを超えて真空度がよくなってきたところで、排気を止めて不活性ガスとしてアルゴンを導入して、材料の飛散を防止した。この際、タナツリ層はやはり形成されるため、高周波出力を50kWまで上げてタナツリ層の落下を図った。ただし、実施例3とは異なり、タナツリ層は落下しないため、炉内を徐々に排気してタナツリ層を落下させた。この後は実施例3と同様にして、Ba−Al合金粉末を作製した。
【0067】
このように、低温ベーキング期間は排気を実施し、かつ合金原料の反応がはじまる直前にアルゴンガスを導入することで、ガス出しを十分に強化した上で、材料の飛散を防止して組成のばらつきを抑制することができる。このようにして得たBa−Al合金粉末も、実施例3と同様に不純物としての炭素量、酸素量および窒素量が少ないものであった。また、このBa−Al合金粉末を用いたゲッタ装置についても同様な効果が得られた。
【0068】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の電子管用ゲッタ材は反応性に優れることから、それを用いた電子管用ゲッタ装置によれば、大型電子管に対しても十分な量のゲッタ材を安定して飛散させることができる。従って、大型電子管の品質および信頼性の向上に大きく寄与するものである。また、含浸型カソードを用いた大型電子管やCDT等に対して、イオン衝撃を本質的に抑制することができるため、含浸型カソードを用いた電子管の品質および信頼性の向上に大きく寄与するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子管用ゲッタ装置の一実施形態の構成を模式的に示す断面図である。
【図2】本発明のゲッタ材の製造工程でBa−Al合金原料の溶解に使用する二重構造ルツボの一構成例を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
1………電子管用ゲッタ装置
2………ゲッタ容器
3………電子管用ゲッタ材
11……炭素系材料からなる外ルツボ
12……酸化物系耐火物からなる内ルツボ
13……二重構造ルツボ
14……高周波コイル
15……Ba−Al合金微粉末
16……Ba原料
17……Al原料
Claims (9)
- Ba−Al合金粉末とNi粉末とを含有する電子管用ゲッタ材において、
前記Ba−Al合金粉末は、炭素、酸素および窒素の合計含有量が 0.4重量% 以下であることを特徴とする電子管用ゲッタ材。 - 請求項1記載の電子管用ゲッタ材において、
前記Ba−Al合金粉末中の炭素の含有量は0.04重量% 以下、酸素の含有量は0.35重量% 以下、および窒素の含有量は0.01重量% 以下であることを特徴とする電子管用ゲッタ材。 - 請求項2記載の電子管用ゲッタ材において、
前記Ba−Al合金粉末中の炭素含有量は0.02重量% 以下であることを特徴とする電子管用ゲッタ材。 - 請求項1記載の電子管用ゲッタ材において、
前記Ni粉末は、高温還元処理が施されたNi粉末であることを特徴とする電子管用ゲッタ材。 - 請求項1記載の電子管用ゲッタ材において、
前記Ba−Al合金粉末は、その粒径が 210μm 以下であることを特徴とする電子管用ゲッタ材。 - 請求項5記載の電子管用ゲッタ材において、
前記Ba−Al合金粉末の一部とNi粉末とを顆粒化した顆粒状物を含むことを特徴とする電子管用ゲッタ材。 - Ba−Al合金粉末の作製工程を有する電子管用ゲッタ材の製造方法において、
前記Ba−Al合金粉末の作製工程は、
炭素系材料からなる外ルツボと、前記外ルツボの内側に配置された酸化物系耐火物からなる内ルツボとを有する二重構造ルツボに、Ba−Al合金原料を装填し、前記Ba−Al合金原料をその溶解温度未満の温度で低温加熱して、前記 Ba−Al合金原料中に含まれるガス成分を除去した後、前記Ba−Al合金原料を加熱溶解する工程と、
前記加熱溶解工程で得たBa−Al合金溶湯を冷却盤上に出湯し、前記Ba−Al合金溶湯を冷却してBa−Al合金を作製する工程と、
前記Ba−Al合金を粉砕する工程と
を具備することを特徴とする電子管用ゲッタ材の製造方法。 - 金属製のゲッタ容器と、前記ゲッタ容器内に充填され、Ba−Al合金粉末とNi粉末とを含むゲッタ材とを具備する電子管用ゲッタ装置において、
前記ゲッタ材は、請求項1ないし請求項6のいずれか1項記載の電子管用ゲッタ材からなることを特徴とする電子管用ゲッタ装置。 - 請求項8記載の電子管用ゲッタ装置を具備することを特徴とする電子管。
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