JP5036944B2 - 階段昇降設備 - Google Patents

Description

【０００１】
本発明は、例えば椅子昇降機などの、ガイドに沿った運搬のための、階段ガイド及び装置からなる、階段昇降設備、及び、設備とは別に、階段ガイドと装置のそれぞれ、更に、それらにおける使用意図、に関するものである。
【０００２】
階段ガイド及び装置が共働するような設備は、一般的に知られている。装置は、例えば、人や物を運搬する運搬要素を備えたフレームと、フレームに連結した駆動機構とからなっている。階段ガイドは、階段の形状に適応した円筒チューブからなっている。
【０００３】
ＷＯ９５／１５９０９により公知の設備は、２つのチューブからなっており、それは両方とも、椅子のような運搬要素を直立に保持するために、駆動機構又は装置のフレームに係合している。長方形断面のガイド設備が、公知の階段ガイド設備の代替として使用されており、その内の１つは、運搬要素を備えたフレームを直立に保持するのに必要である。
【０００４】
公知の設備は２つの円筒チューブを備えており、それは、２つのチューブを階段沿いの至る所で相互に一定の間隔で位置させなければならない、という欠点を有している。更に、多くの取付材料が２つの円筒チューブを配列するのに必要である。これは、また、ガイド設備自身の材料にとっても、そうである。更に、相互に等間隔に円形チューブを取り付けることは、困難であり、時間の掛かる仕事であり、両チューブの正しい整列を判断しなければならない。利用者は、更に、そのようにして造り出された外観をそんなに魅力のあるものだとは思わない。
【０００５】
実質的に長方形断面の１つの階段ガイドを有する他の公知の設備は、装置のフレームに、支持の可能性を提供し、それ故、運搬要素を直立に保持できるが、既存の階段コースに適応させるのがかなり困難である。そのような長方形断面のガイドの製造において、そこに設けられたカーブは、要求される大きな力がこの目的のために不利に働く時、かなりの弱体化を構成する。逆に、このチューブは、利用者の審美的要求をより良く満たす。
【０００６】
本発明は、その目的のために、公知の技術の欠点を除去し又は少なくとも減少させなければならない。その目的のため、請求項１の設備を提供する。自由回転度の除去は、それ故、比較的簡単な方法で実現できる構成となる。
【０００７】
本発明の設備においては、長方形断面のガイドに比して曲げやすい１つの円筒ガイドを適用する。
【０００８】
円筒ガイドを曲げることにより、階段ガイドが、例えば装置としての階段昇降機とガイドとからなる設備を設ける必要のある既存の階段の形状又は連続に、より容易に適合する。更に、従来においては２つの円筒ガイドが例えば装置の運搬要素を直立に保持するために公知のアッセンブリにおいて必要とされていたが、それは１つの階段ガイドをもって満足させることができる。生産と取り付けは、それ故、かなり簡単化される。生産コストも低減される。それによって、審美的な面も改善される。従って、ギヤラックの歯は殆ど見えなくなり、階段ガイドに沿って歩く人々の衣服に油が付着する危険も無い。
【０００９】
各々が機能を果たす異なる突出部を設けることができることに、注目される。それ故、第１の突出部は駆動面を構成でき、一方、他の突出部は支持面を構成する。これは多くの材料の消費を必要とするが、そのような形態は、円筒チューブの回りの力の分配に関しては有利に適用できる。
【００１０】
好ましい実施形態では、突出部はチューブに設けたギヤラックからなっている。この実施形態では、ギヤラックの歯面は係合面を構成できる。ギヤラックは、それ自体が、係合面を実現するために、たいへん好ましく、簡単な実施形態である。この歯面はチューブから半径方向に離れているのが好ましく、支持面はギヤラックの側面からなっている。そのような実施形態は、明瞭な利点を持っており、それは、ギヤラックの歯面に駆動機構によって働く力が、円筒チューブの中心軸方向に向くということである。これは、例えば駆動機構がギヤラックへの噛み付きを失ったり階段ガイドのカーブで外れたりするという危険を生じることなく、たいへん好ましい力の作用をもたらす。更に、歯面が同時に支持面と係合面とを構成している駆動機構は、本発明の実施形態に比して、負荷が軽減される。何故なら、そのような実施形態では、円筒チューブでのフレームの回転を防止する力が、駆動機構によって歯面に働くからである。それによって、駆動機構は、階段昇降機の動きを引き起こすのに必要な負荷のみより大きい負荷に耐える。従って、そのような実施形態では、小型のモーターを適用でき、ギヤラックと駆動機構のその他の構成要素とをこれに適合でき、それは、全体的に軽量な構成を作り出す。これは、取付作業と組立作業員を軽減させ、作業条件に関する法律に関して好ましい。
【００１１】
本発明を、添付図面に示す実施形態に関して、更に、以下に説明する。
【００１２】
異なる図において、同一又は類似の構成要素又は部品には、同じ符号を付している。
【００１３】
図１は本発明のアッセンブリ１を示す。このアッセンブリは、階段昇降機２とガイド３とからなっている。ガイド３は、円筒チューブ４からなっている。チューブ４の下面には、ギヤラック５が設けてあり、その歯面は下方に向いている。従って、ギヤラック５は半径方向に延びており、歯面６は、階段昇降機２の駆動機構と係合するための係合面を構成している。歯面はチューブ４から半径方向に離れているので、更に以下に述べるように、階段昇降機２の駆動力の非常に好適な作用が得られる。
【００１４】
下方に延びた側面７が、ギヤラック５の歯面のいずれか一方の側に位置している。これらの側面７は、更に以下に述べるような支持面として、機能する。
【００１５】
階段昇降機２はフレーム８を備えており、フレーム８の上には椅子９として示す運搬要素が配置してある。
【００１６】
フレームは、椅子９及び踏み開き台１１の位置を決め、また、モーター１０で駆動される、装置からなっている。これは、椅子９及び踏み開き台１１がチューブ４に沿って斜めに上がったり下がったりする移動の間に、椅子９及び踏み開き台１１が直立のままであることを、保証する。チューブの連続は例えばメモリー（図示せず）に記録されており、モーター１０は、チューブ４の長さに沿って、椅子９及び踏み開き台１１を直立に保持するために駆動される。
【００１７】
モーター１０は、ギヤボックス１７からなる伝動装置を介してフレーム８と椅子９との間に設けてある。フレーム８は、その上に椅子９を有している上部構造１８と、階段昇降機２の作動部品を収容している基部１９とからなっている。基部１９と上部構造１８とは、ギヤボックス１７を伴ったモーター１０の影響を受けて、互いに対して傾斜可能であり、上部構造１８と基部１９は、シャフト２０に対して傾くよう、相互に連結している。ギヤボックス１７は、基部１９と上部構造との間に、シャフト２０から少し離れて設けてあり、モーター１０で駆動されるウォーム歯車ロッド２１を用いて、基部１９に対して所望の傾斜した位置に上部構造１８を押したり引いたりする。
【００１８】
チューブ４の外面に係合する走行輪１３が回転自在に基部１９内に設けてある。横に向いた走行輪１３が実質的に信頼できるガイドをしている間は、人又は物を任意に上に載せた階段昇降機の重さは、大部分が走行輪１３の上部に作用する。
【００１９】
ギヤラック５の歯面６は歯車１４に係合しており、歯車１４はシャフト１５を介してモーター１６に連結している。モーター１６は駆動機構を構成し、一方、歯車１４は駆動要素を構成している。歯車１４は２つのスライドブロック１２の間を延びており、２つのスライドブロック１２はギヤラック５のいずれか一方の側、即ち、ギヤラック５の側面７から少し離れて又は接触して、位置している。ギヤラック５の側面７はスライドブロック１２の支持面を構成し、従って、スライドブロック１２は階段昇降機２の支持部材として機能する。
【００２０】
少なくとも１つの支持面７に、ストリップ２２が別の方法で設けてある。このストリップは、スライドブロック１２がその上に支持する場合に、低いすべり抵抗をなるべく有している。ストリップ２２は、スライドブロック１２の代わりに走行輪を用いる場合には、必須ではない。
【００２１】
図２に示すスライドブロック１２を有する実施形態では、スライドブロック１２のカーブをたどる能力に限界があるので、階段昇降機はカーブの殆ど無いガイドに特に適している。
【００２２】
スライドブロック１２の代わりに１つ以上の走行輪を用いる実施形態（図示せず）では、１つの走行輪は、支持面を構成するギヤラック５の側面７を支持する。本発明のそのような実施形態は、ギヤラック５の側面７と側面７を支持する走行輪（図示せず）との間の接触面が制限される結果として、チューブ４のカーブを良好に切り抜けることができる。
【００２３】
チューブ４の中心軸が位置するライン方向に、歯車１４がギヤラック５の歯面６に係合するので、力のたいへん好適な分配が得られる。ガイドに沿って階段昇降機２を移動させるのに必要とされるものは、モーター１６の負荷のみである。ギヤラック５の歯面６が、横に位置している場合、即ち、図１及び図２においてギヤラック５の側面７の１つが今ある状態に位置している場合には、歯車１４に支持力の負荷がかかり、その目的のため、より大型のモーターが必要とされる。
【００２４】
図１及び図２に示すギヤラック５の歯面６の整列状態と、歯車１４の対応した配置とによって、両構成要素の互いに対する大変好ましい配置関係が、特にカーブにおいて、得られる。たとえチューブ４や他の構成要素が何かの働きを発揮しても、歯面６の歯車１４がギヤラックから外れたり噛み付きを失ったりする危険が、最小限となる。
【００２５】
本発明を、１つの実施形態に関して説明したが、本発明は、それに限るものではない。しかし、本発明は、主クレームの手段の結合として限定される。従属クレームは、好ましい実施形態に関するものである。ギヤラックとしてではなく、別の方法で具体化され又は設計された、多数の突出部を、チューブに設けることもでき、各突出部は、別々の機能、即ち、支持機能と駆動機能とを、果たす。椅子と、踏み開き台のような関係構成要素とを、直立に保持するために、本発明の範囲内で、モーター１０を備えたギヤボックス１７とは別の解決法を、選択できる。チューブ４はソリッドでも中空でもよいが、中空のチューブ４は、もちろん、強度などの許容できない損失を生じることなく、曲げるのが容易である。駆動機構として歯車１４を用いる場合、ギヤラックの歯面を、チューブ４内の連続したノッチの列と取り替えることができ、そのノッチは、歯車１４の歯と係合する。そのような実施形態では、異なった突出部を、階段昇降機２を支持するために設けなければならない。このように、上記を熟読した当業者が考え付く本発明の範囲内において、多くの他の変形実施形態や代わりの実施形態が存在する。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明の設備の階段ガイドの一部における階段昇降機の斜視図である。
【図２】 図１の階段昇降機及びガイドの詳細な一部破断斜視図である。

Claims (5)

1. 階段ガイドと装置とからなり、
   前記装置が、人や物を運搬する運搬要素を備えたフレームと、前記フレームに連結した駆動機構と、支持部材と、を備えており、
   前記ガイドが、突出部を備え、階段に適合した、１つの円筒チューブからなり、
   前記突出部は、前記チューブの縦方向に延びており、
   前記突出部は、階段昇降機を移動させるための前記駆動機構の駆動要素と共働する係合面と、少なくとも前記運搬要素を直立に保持するために前記支持部材によって前記駆動機構を支持し、１つの前記円筒チューブ回りでの前記装置の回転に対抗する、支持面と、を備えており、
   前記突出部が、前記チューブに設けたギヤラックからなっており、
   前記支持部材が走行輪又はスライドブロックからなっており、
   前記駆動要素が歯車からなっている、階段昇降設備。
2. 前記係合面と前記支持面とが前記突出部の別の面を構成している、請求項１記載の階段昇降設備。
3. 前記ギヤラックの歯面が前記係合面を構成している、請求項１記載の階段昇降設備。
4. 前記歯面が前記チューブから半径方向に離れており、前記支持面が前記ギヤラックの側面からなっている、請求項３記載の階段昇降設備。
5. 前記運搬要素が椅子からなっている、請求項１記載の階段昇降設備。

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