JP3357806B2 - エスカレータ装置 - Google Patents

エスカレータ装置

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JP3357806B2
JP3357806B2 JP34332196A JP34332196A JP3357806B2 JP 3357806 B2 JP3357806 B2 JP 3357806B2 JP 34332196 A JP34332196 A JP 34332196A JP 34332196 A JP34332196 A JP 34332196A JP 3357806 B2 JP3357806 B2 JP 3357806B2
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riser
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寛之 司馬
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Toshiba Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エスカレータ装置
に係り、特に車椅子、電動3輪車、手押し車などを搭載
して搬送するエスカレータ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術における車椅子を搭載して搬送
するエスカレータ装置は、無端状に列設された多数の踏
段内に少なくとも3段の車椅子特殊踏段を配置してい
る。図4は、従来の車椅子特殊踏段を備えたエスカレー
タ装置の全体構成を示す側面図であり、例として上方へ
移動する場合を示している。
【0003】エスカレータ本体1は山形鋼等で構成され
たトラス1aを備えている。エスカレータ本体1の乗り
口2には車椅子利用者3が係員4を呼び出すためのイン
ターホン5、エスカレータ本体1の欄干には車椅子運転
切り換えスイッチ6及び車椅子運転ボタン7が設けられ
ている。
【0004】通常、踏段8の踏板は、乗り口2付近及び
降り口9付近においては複数で1平面を形成し、途中の
傾斜部においては段差を形成する。第1の車椅子特殊踏
段10は最上段に位置する車椅子特殊踏段であり、第2
の車椅子特殊踏段11は中段に位置する車椅子特殊踏段
であり、第3の車椅子特殊踏段12は最下段に位置する
車椅子特殊踏段である。これら車椅子特殊踏段10〜1
2は、通常運転中は踏段8と同形状態で使用され人を搬
送するが、車椅子搬送運転時にはエスカレータ本体1内
の付勢装置13から伝達される動力によって変形され、
結果として車椅子搭載面を形成する。そして、車椅子特
殊踏段10〜12は、付勢装置13によって車椅子搬送
状態から通常運転状態に復帰する。
【0005】図5は、第1から第3の車椅子特殊踏段1
0〜12の概略を示す側面図であり、図4と同一部分に
は同一符号を付している。車椅子搬送運転時において、
第1の車椅子特殊踏段10の踏板14は、車椅子搬送運
転時に車椅子利用者3が足にゆとりを持てるように両端
部分以外の中央部分が移動方向と平行になるように傾斜
する。
【0006】第2の車椅子特殊踏段11は、付勢装置1
3からの動力をピニオン15で受けとり、この動力によ
り踏板16の下面に取り付けられている連結キー17が
第3の車椅子特殊踏段12側に突き出る。
【0007】第3の車椅子特殊踏段12の可動踏板18
は上下動可能であり、連結キー17と連結されることで
1段分上昇し第2の車椅子特殊踏段11の踏板16とほ
ぼ同一の高さとなっている。また、第3の車椅子特殊踏
段12の可動踏板18を1段分上昇させたことにより、
基台となる踏段フレーム19に固定された固定ライザ2
0と可動踏板18との間に隙間が空くため、その部分に
手や異物が挿入されることのないように上部ライザ21
が第3の車椅子特殊踏段12の可動踏板18に取り付け
られている。可動踏板18上面の上部ライザ21側には
車止め22が安全のために備えられている。この車止め
22は、図示しない車止め摺動機構によって可動踏板1
8から上昇し、また上昇状態から降下する。踏段フレー
ム19には駆動機構23が取り付けられており、付勢装
置13からの動力をピニオン24によって受けとる。こ
の駆動機構23の本体部分は車止め摺動機構に動力を伝
達するが可動踏板18が上昇した際には、駆動機構23
の本体部分と車止め摺動機構との間の位置関係、距離関
係が変化するため、この2つの機構を伸縮回転自在の図
示しないユニバーサルジョイント等で連結する必要があ
る。
【0008】図6は、従来の車椅子特殊踏段10〜12
の段差の状態を示す斜視図であり、図6(a)は、通常
運転時の状態を示す。図6(b)は、上述の方法により
車椅子搭載面を形成した場合の示す。
【0009】図6(c)は、上述以外の方法により車椅
子搭載面を形成した場合を示す。この上述以外の方法に
おいては、第1及び第2の車椅子特殊踏段10、11に
連結キー17が備えられており、この連結キー17と連
結されて第2の車椅子特殊踏段11の可動踏板25と第
3の車椅子特殊踏段12の踏板18とが第1の車椅子特
殊踏段10の踏板14とほぼ同一の高さになり車椅子搭
載面が形成される。ここで、第3の車椅子特殊踏段12
の可動踏板18は2段分上昇するため上部ライザ21と
固定ライザ20との間に一段分の隙間が生じる。従っ
て、この部分に手や異物が挿入されることのないように
中間ライザ26が配置される。
【0010】このような従来の車椅子搬送用エスカレー
タ装置においては、第3の車椅子特殊踏段12の可動踏
板18の上面に車止め22が設置されているため、車椅
子を搭載できるスペースが車椅子搭載面より車止め摺動
機構取り付けの分だけ狭くなる。
【0011】従って、大型電動車椅子や電動3輪車等の
比較的大きい車椅子は搭載することができず、搭載可能
な車椅子の機種が限定されるという問題がある。また、
駆動機構23の本体部分と車止め摺動機構との間をユニ
バーサルジョイント等で連結する必要があるため、構造
が複雑になるという問題がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
エスカレータ装置においては、搭載可能な車椅子の機種
が限定され、構造が複雑になるという問題があった。本
発明の目的は、機種を限定せずに全ての電動車椅子や電
動3輪車を搭載可能にし、構造を簡素化することで信頼
性の高いエスカレータ装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に対応する発明は、車椅子を搬送時に車椅
子搭載面を確保する少なくとも三つの車椅子特殊踏段を
備えたエスカレータ装置において、車椅子特殊踏段のう
ち最下段に位置する車椅子特殊踏段は、基台となる踏段
フレームに固定された固定ライザと、固定ライザと踏段
フレームにより形成される空間内に収納され、常時ほぼ
水平状態で上下に駆動する可動踏板と、可動踏板の端部
で固定ライザ側に配置される可動ライザと、可動踏板に
固定され可動ライザに対して上下方向の駆動力を与える
駆動機構とを具備し、車椅子搬送運転時に可動ライザの
上端が最下段に位置する車椅子特殊踏段の可動踏板より
約斜上方に伸び出た状態を維持しながら最下段に位置す
る車椅子特殊踏段の可動踏板は他の車椅子特殊踏段の踏
板とほぼ同一の高さとなるように構成したエスカレータ
装置である。
【0014】従って、請求項1に対応する発明のエスカ
レータ装置においては、車椅子特殊踏段によって車椅子
搭載面を形成するため、車椅子を搭載して搬送すること
ができる。
【0015】また、最下段に位置する車椅子特殊踏段の
可動踏板が上昇する際に、この可動踏板と固定ライザの
上端との間に生じる隙間を可動ライザで塞ぐため、隙間
への手や異物などの挿入を防ぐことができ、装置の安全
性、信頼性を向上させることができる。
【0016】さらに、可動踏板に駆動機構を固定するこ
とで、ユニバーサルジョイント等の動力伝達のための機
構が必要ないので構造を簡素化でき、これにより安定し
た動作が可能になるので装置の信頼性を向上させること
ができる。
【0017】請求項2に対応する発明は、車椅子を搬送
時に車椅子搭載面を確保する少なくとも三つの車椅子特
殊踏段を備えたエスカレータ装置において、車椅子特殊
踏段のうち最下段に位置する車椅子特殊踏段は、基台と
なる踏段フレームに固定された固定ライザと、固定ライ
ザと踏段フレームにより形成される空間内に収納され、
常時ほぼ水平状態で上下に駆動する可動踏板と、可動踏
板の端部で固定ライザ側に配置される可動ライザと、可
動踏板の端部で固定ライザ側に配置される少なくとも一
つの中間ライザと、可動踏板に固定され可動ライザと少
なくとも一つの中間ライザに対して上下方向の駆動力を
与える駆動機構とを具備し、車椅子搬送運転時に可動ラ
イザの上端が可動踏板より約斜上方に伸び出た状態を維
持しながら可動踏板は他の車椅子特殊踏段の踏板とほぼ
同一の高さとなり、少なくとも一つの中間ライザは可動
ライザの下端と固定ライザの上端との間の隙間を塞ぐよ
うに構成したエスカレータ装置である。
【0018】従って、請求項2に対応する発明のエスカ
レータ装置においては、請求項1の発明と同様の作用効
果に加え、可動ライザ及び中間ライザで上昇した可動踏
板と固定ライザの上端との間の隙間を塞ぐため、隙間へ
の手や異物などの挿入を防ぐことができ、装置の安全
性、信頼性を向上させることができる。
【0019】請求項3に対応する発明は、請求項1又は
請求項2に記載のエスカレータ装置において、駆動機構
は、ラック・ピニオンを含む歯車機構からなり、最上段
に位置する車椅子特殊踏段の外部にある付勢装置からピ
ニオンによって動力を取り入れ、この動力をピニオンか
ら可動ライザに備えられるラックに伝達するエスカレー
タ装置である。
【0020】従って、請求項3に対応する発明のエスカ
レータ装置においては、請求項1又は請求項2の発明と
同様の作用効果に加え、駆動機構をラック・ピニオンを
含む歯車機構で構成したので構造を簡素化でき、これに
より安定した動作が可能になるので装置の信頼性を向上
させることができる。
【0021】請求項4に対応する発明は、請求項1又は
請求項2記載のエスカレータ装置において、駆動機構
は、リンク・ロッド機構からなり、最上段に位置する車
椅子特殊踏段の外部にある付勢装置からの動力によって
ロッドが変化し、この変化によりリンクが駆動するエス
カレータ装置である。
【0022】従って、請求項4に対応する発明のエスカ
レータ装置においては、請求項1又は請求項2の発明と
同様の作用効果に加え、駆動機構をリンク・ロッド機構
で構成したので構造を簡素化でき、これにより安定した
動作が可能になるので装置の信頼性を向上させることが
できる。
【0023】請求項5に対応する発明は、請求項1から
請求項4のいずれか1項に記載したエスカレータ装置に
おいて、最下段に位置する車椅子特殊踏段の踏板よりも
約斜上方に伸び出た可動ライザの上端部分を車止め又は
車椅子搭載面に搭載された積載物の落下防止とするエス
カレータ装置である。
【0024】従って、請求項5に対応する発明のエスカ
レータ装置においては、請求項1から請求項4の発明と
同様の作用効果に加え、形成した車椅子搭載面の全面が
車椅子を搭載できるスペースとなるので広い搭載スペー
スで車椅子を搬送でき、大型電動車椅子や電動3輪車等
のような比較的大きい車椅子も搬送でき、搭載可能な車
椅子の機種を限定することがない。
【0025】また、車止めによって車椅子が車椅子特殊
踏段から落下するのを防ぎ、また車椅子搭載面に搭載さ
れた積載物の落下を防止ぐので、安全性を向上させるこ
とができる。
【0026】請求項6に対応する発明は、請求項1から
請求項5のいずれか1項に記載したエスカレータ装置に
おいて、可動ライザ又は可動ライザ及び中間ライザは、
薄板からなるエスカレータ装置である。
【0027】従って、請求項6に対応する発明のエスカ
レータ装置においては、請求項1から請求項5の発明と
同様の作用効果に加え、可動ライザ、中間ライザを薄板
としたため加工しやすい。
【0028】また、通常運転時における可動ライザの収
容が簡単になる。請求項7に対応する発明は、請求項1
から請求項6のいずれか1項に記載したエスカレータ装
置において、車椅子搬送運転時に可動ライザの下端とそ
の下に位置する固定ライザの上端との間の隙間を塞ぐた
めに、可動ライザ又は可動ライザ及び中間ライザの下端
部をその下側に位置するライザの上端側に折り曲げたエ
スカレータ装置である。
【0029】従って、請求項7に対応する発明のエスカ
レータ装置においては、請求項1から請求項6の発明と
同様の作用効果に加え、可動ライザや中間ライザの下端
部をそれらの下に位置するライザの上端側に折り曲げて
隙間を塞ぐため、ライザ間の密封度を向上させ、異物な
どの挿入を防ぐことができ、装置の安全性、信頼性を向
上させることができる。
【0030】請求項8に対応する発明は、請求項1から
請求項7のいずれか1項に記載したエスカレータ装置に
おいて、車椅子搬送運転時に可動ライザ又は可動ライザ
及び中間ライザが上昇後に適切な位置に配置されるよう
に上昇する軌跡を制御する制御手段を具備したエスカレ
ータ装置である。
【0031】従って、請求項8に対応する発明のエスカ
レータ装置においては、請求項1から請求項7の発明と
同様の作用効果に加え、軌跡の制御手段によって可動ラ
イザの上端部が車輪に確実に接触するため、一層安全性
を向上させることができる。また、可動ライザや中間ラ
イザの上昇動作の確実性を向上させることができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照して詳細に説明する。本発明のエスカレータ
装置全体の構成は、図4と同様であり、ここでは上昇時
を例として説明する。
【0033】第1から第3の車椅子特殊踏段10〜12
によって車椅子搭載面が形成される。先に述べたよう
に、最上段に位置する第1の車椅子特殊踏段10の踏板
14の一部又は全体は斜めに傾斜し、中段に位置する第
2の車椅子特殊踏段11の踏板16を基準面としてこの
基準面とほぼ同一の高さになるように最下段に位置する
第3の車椅子特殊踏段12の可動踏板18を上昇させ
る。
【0034】図1は、本発明によるエレベータ装置が傾
斜部を走行する場合の第2及び第3の車椅子特殊踏段1
1、12の概略を示す側面図であり、図4から図6と同
様のものには同一符号を付している。
【0035】また図2は、第3の車椅子特殊踏段12の
変化状態を示す側面図であり、図1と同様のものには同
一符号を付している。本発明によるエスカレータ装置に
おいて、エスカレータ本体1の山形鋼等で構成されたト
ラス1a内には、無端状に連結されたチェーン27に複
数の踏段8及び第1から第3の車椅子特殊踏段10〜1
2が設置されており、これらはガイドレール28上を走
行する。
【0036】第2の車椅子特殊踏段11には、駆動機構
29が踏段フレーム19に固定されており、第3の車椅
子特殊踏段12を持ち上げるための連結キー17が備え
てあり、この連結キー17にはラック歯17aが設けら
れている。付勢装置13に係合してピニオン30に動力
が伝達されると、このピニオン30に同軸で取り付いて
いる傘歯車31に動力が伝達され、傘歯車31が歯車3
2aを回転させ、歯車32aが歯車32bを回転させ、
歯車32bから連結キー17のラック歯17aに動力が
伝達されて連結キー17が第3の車椅子特殊踏段12側
に突き出る。
【0037】第3の車椅子特殊踏段12においては、付
勢装置13に係合してピニオン33に動力が伝達される
と、このピニオン33に同軸で取り付いている傘歯車3
4に動力が伝達され、傘歯車34が歯車35aを回転さ
せ、歯車35aが歯車35bを回転させ、歯車35bに
よって可動ライザ36に設けられている円弧状のラック
歯36aに動力が伝達されて可動ライザ36が可動踏板
18より約斜上方に伸び出る。可動踏板18よりも約斜
上方に伸び出た可動ライザ36の上端部分は車止め、又
は車椅子搭載面に搭載された積載物の落下防止部にな
る。
【0038】ピニオン33、傘歯車34、歯車35a、
歯車35bなどからなる第3の車椅子特殊踏段12の駆
動機構37は、第3の車椅子特殊踏段12の可動踏板1
8の下面側に取り付けられている。
【0039】可動ライザ36は薄板からなり下端部36
bは、固定ライザ20側に折り曲げられている。可動ラ
イザ36と第3の車椅子特殊踏段12の可動踏板18は
リンク機構38で連結されている。リンク機構38の一
端は、可動踏板18の中央よりも固定ライザ20側で回
転自在に支持されている。また、他端は、可動ライザ3
6に回転自在に支持されている。
【0040】固定ライザ20の内面側には、この固定ラ
イザ20に沿って上昇軌跡制御板39が設置されてい
る。可動ライザ36が上昇する際には、この上昇軌跡制
御板39と可動ライザ36は擦れ合う。上昇軌跡制御板
39と可動ライザ36との擦れ合い及びリンク機構38
による可動ライザ36と可動踏板18との間の距離の拘
束によって、上昇する可動ライザ36の軌跡を制御す
る。リンク機構38の長さと上昇軌跡制御板39は最適
な上昇軌跡が得られるように設定する。
【0041】クロスリンク40は、第3の車椅子特殊踏
段12の可動踏板18と踏段フレーム19との間に設置
され、可動踏板18が常時平行な状態で上下動可能にな
るように支持する。
【0042】また、可動ライザ36が上昇したときに重
力の影響で落下しないように、上昇しきったところでリ
ンク機構38の近傍、例えば下側にストッパー41が設
置されている。
【0043】このエレベータ装置は、通常運転中は踏段
8と同形の状態で使用され人を搬送する。車椅子搭載運
転時には、車椅子特殊踏段10〜12が乗り口2に近付
くと速度が減速し、低速で付勢装置13を通過する。
【0044】図2の第1段階は、付勢装置13通過前の
第3の車椅子特殊踏段12の状態を示している。第2段
階は、付勢装置13通過時に第3の車椅子特殊踏段12
が駆動機構37に動力を取り入れて可動ライザ36を上
昇させ、リンク機構38の下側のストッパー41によっ
てその状態を維持している状態を示している。
【0045】第3段階は、第3の車椅子特殊踏段18
が、可動ライザ36の上端が約斜上方に伸び出た状態を
維持しながら第2の車椅子特殊踏段11と連結キー17
で連結されることで踏板16と可動踏板18とがほぼ同
一の高さになるように上昇した状態を示している。
【0046】図3は、第3の車椅子特殊踏段12の可動
ライザ36及び可動踏板18が上昇した状態を示す斜視
図である。以上のように、本発明によるエレベータ装置
によれば、第1の車椅子特殊踏段10の踏板14が傾斜
し、第3の車椅子特殊踏段12の可動踏板18が上昇し
て車椅子搭載面を形成するため、車椅子を搭載して搬送
することができる。
【0047】また、上昇した第3の車椅子特殊踏段12
の可動踏板18と固定ライザ20との間に生じる隙間を
可動ライザ36で塞ぎ、さらに可動ライザ36の下端部
36bを折り曲げることで固定ライザ20と可動ライザ
36との間の密封度の向上が図られるため、隙間への手
や異物などの挿入を防ぐことができ、装置の安全性、信
頼性を向上させることができる。
【0048】さらに、駆動機構37をピニオン30、傘
歯車31、歯車32a、32b、ラック歯36aなどの
簡単な構造によって構成し、可動踏板18が上昇する際
にこの可動踏板18と共に駆動機構37も上昇するよう
に駆動機構37を可動踏板18の下面側に取り付けたの
で、ユニバーサルジョイント等の動力伝達のための機構
が必要ないため、構造を簡素化でき、これにより安定し
た動作が可能になり装置の信頼性を向上させることがで
きる。
【0049】加えて、可動ライザ36をライザ兼車止
め、又は積載物の落下防止部としたので、車椅子搭載面
の全面が車椅子を搭載できるスペースとなるので、広い
搭載スペースで車椅子を搬送でき、大型電動車椅子や電
動3輪車等のような比較的大きい車椅子も搬送でき、搭
載可能な車椅子の機種を限定することがない。
【0050】また、車止めによって車椅子が車椅子特殊
踏段10〜12から落下するのを防ぐことができるの
で、安全性を確保することができる。さらに、固定ライ
ザ20の内面側に沿って上昇軌跡制御板39を設け、こ
の上昇軌跡制御板39とリンク機構38とが可動ライザ
36の上昇軌跡を最適に制御するので、可動ライザ36
の上端部が車椅子を避けて車輪に確実に接触するため、
車椅子が落下するのを防ぐことができる。また、可動ラ
イザ36の上昇動作の確実性を向上させることができ
る。
【0051】加えて、可動ライザ36を薄板としたこと
で加工しやすく、通常運転時における可動ライザの収容
を容易にすることができる。なお、降り時は、上記と反
対の動作が行なわれるのでここでは説明を省略する。
【0052】また、第1の車椅子特殊踏段10の踏板1
4を基準面として第2の車椅子特殊踏段11の可動踏板
25と第3の車椅子特殊踏段12の可動踏板18とを上
昇させて車椅子搭載面を形成する場合については、第1
及び第2の車椅子特殊踏段10、11に連結キー17を
備え、第2の車椅子特殊踏段11の可動踏板25及び第
3の車椅子特殊踏段12の可動踏板18が上昇した際に
可動ライザ36の下端と固定ライザ20の上端との間に
発生する隙間を塞ぐために中間ライザ26を上昇させる
が、この場合においても上記と同様な動作が行なわれる
ので説明を省略する。
【0053】さらに、駆動機構37は、ラック36aや
ピニオン33などを利用する場合のみではなくリンク、
ロッドなどを利用し、付勢装置13からの動力によって
ロッドが変化し、この変化によりリンクが駆動するよう
にしても良い。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、車椅子
を搬送時に車椅子搭載面を確保する少なくとも三つの車
椅子特殊踏段を備えたエスカレータ装置において、車椅
子特殊踏段のうち最下段に位置する車椅子特殊踏段は、
基台となる踏段フレームに固定された固定ライザと、固
定ライザと踏段フレームにより形成される空間内に収納
され、常時ほぼ水平状態で上下に駆動する可動踏板と、
可動踏板の端部で固定ライザ側に配置される可動ライザ
と、可動踏板に固定され可動ライザに対して上下方向の
駆動力を与える駆動機構とを具備し、車椅子搬送運転時
に可動ライザの上端が最下段に位置する車椅子特殊踏段
の可動踏板より約斜上方に伸び出た状態を維持しながら
最下段に位置する車椅子特殊踏段の可動踏板は他の車椅
子特殊踏段の踏板とほぼ同一の高さとなるように構成し
たするエスカレータ装置である。
【0055】従って、本発明においては、可動踏板の上
昇によって車椅子搭載面を形成するので車椅子を搬送す
ることができる。また、本発明においては、上昇した可
動踏板と固定ライザ上端との間に生じる隙間を可動ライ
ザ、中間ライザで塞ぎ、さらにこれらのライザの下端部
を折り曲げることで隙間への手や異物などの挿入を防
ぎ、可動ライザの上端部を車止めとすることで車椅子や
積載物が車椅子特殊踏段から落下するのを防ぐため、装
置の安全性、信頼性を向上させることができる。同様
に、車椅子搭載面の全面で車椅子を搭載できるため、大
型電動車椅子や電動3輪車等のような比較的大きい車椅
子も搬送することができ、搭載可能な車椅子の機種の限
定を防ぐことができる。
【0056】さらに、本発明においては、駆動機構をラ
ック、ピニオンで構成し、可動踏板が上昇する際にこの
可動踏板と共に上昇するように駆動機構を可動踏板の下
面側に取り付けたため、構造を簡素化でき、安定した動
作が可能になり装置の信頼性を向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるエレベータ装置が傾斜部を走行す
る場合の第2及び第3の車椅子特殊踏段の概略を示す側
面図。
【図2】本発明による第3の車椅子特殊踏段の変化状態
を示す側面図。
【図3】本発明による第3の車椅子特殊踏段を示す斜視
図。
【図4】従来の車椅子特殊踏段を備えたエスカレータ装
置の全体構成を示す側面図。
【図5】従来の車椅子特殊踏段の概略を示す側面図。
【図6】従来の車椅子特殊踏段が形成する段の状態を示
す斜視図。
【符号の説明】
1…エスカレータ本体 8…踏段 10…第1の車椅子特殊踏段 11…第2の車椅子特殊踏段 12…第3の車椅子特殊踏段 13…付勢装置 14、16…踏板 15、24、30、33…ピニオン 17…連結キー 18、25…可動踏板 19…踏段フレーム 20…固定ライザ 21…上部ライザ 22…車止め 23、29、37…駆動機構 31、34…傘歯車 32a、32b、35a、35b…歯車 36…可動ライザ 36a…ラック歯 36b…下端部 38…リンク機構 39…上昇軌跡制御板 34…クロスリンク 31…ストッパー

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車椅子を搬送時に車椅子搭載面を確保す
    る少なくとも三つの車椅子特殊踏段を備えたエスカレー
    タ装置において、 前記車椅子特殊踏段のうち最下段に位置する車椅子特殊
    踏段は、 基台となる踏段フレームに固定された固定ライザと、 該固定ライザと該踏段フレームにより形成される空間内
    に収納され、常時ほぼ水平状態で上下に駆動する可動踏
    板と、 該可動踏板の端部で前記固定ライザ側に配置される可動
    ライザと、 前記可動踏板に固定され前記可動ライザに対して上下方
    向の駆動力を与える駆動機構とを具備し、 車椅子搬送運転時に前記可動ライザの上端が前記最下段
    に位置する車椅子特殊踏段の可動踏板より約斜上方に伸
    び出た状態を維持しながら前記最下段に位置する車椅子
    特殊踏段の可動踏板は他の車椅子特殊踏段の踏板とほぼ
    同一の高さとなるように構成したことを特徴とするエス
    カレータ装置。
  2. 【請求項2】 車椅子を搬送時に車椅子搭載面を確保す
    る少なくとも三つの車椅子特殊踏段を備えたエスカレー
    タ装置において、 前記車椅子特殊踏段のうち最下段に位置する車椅子特殊
    踏段は、 基台となる踏段フレームに固定された固定ライザと、 該固定ライザと該踏段フレームにより形成される空間内
    に収納され、常時ほぼ水平状態で上下に駆動する可動踏
    板と、 該可動踏板の端部で前記固定ライザ側に配置される可動
    ライザと、 該可動踏板の端部で前記固定ライザ側に配置される少な
    くとも一つの中間ライザと、 前記可動踏板に固定され前記可動ライザと前記少なくと
    も一つの中間ライザに対して上下方向の駆動力を与える
    駆動機構とを具備し、 車椅子搬送運転時に前記可動ライザの上端が前記最下段
    に位置する車椅子特殊踏段の可動踏板より約斜上方に伸
    び出た状態を維持しながら前記最下段に位置する車椅子
    特殊踏段の可動踏板は他の車椅子特殊踏段の踏板とほぼ
    同一の高さとなり、前記少なくとも一つの中間ライザは
    前記可動ライザの下端と前記固定ライザの上端との間の
    隙間を塞ぐように構成したことを特徴とするエスカレー
    タ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載のエスカレ
    ータ装置において、 前記駆動機構は、ラック・ピニオンを含む歯車機構から
    なり、前記最上段に位置する車椅子特殊踏段の外部にあ
    る付勢装置からピニオンによって動力を取り入れ、この
    動力を前記ピニオンから前記可動ライザに備えられるラ
    ックに伝達するものであることを特徴とするエスカレー
    タ装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は請求項2に記載のエスカレ
    ータ装置において、 前記駆動機構は、リンク・ロッド機構からなり、前記最
    上段に位置する車椅子特殊踏段の外部にある付勢装置か
    らの動力によってロッドが変化し、この変化によりリン
    クが駆動するものであることを特徴とするエスカレータ
    装置。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4のいずれか1項に
    記載したエスカレータ装置において、 前記最下段に位置する車椅子特殊踏段の踏板よりも約斜
    上方に伸び出た可動ライザの上端部分を車止め又は車椅
    子搭載面に搭載された積載物の落下防止とすることを特
    徴とするエスカレータ装置。
  6. 【請求項6】 請求項1から請求項5のいずれか1項に
    記載したエスカレータ装置において、 前記可動ライザ又は前記可動ライザ及び前記中間ライザ
    は、薄板からなることを特徴とするエスカレータ装置。
  7. 【請求項7】 請求項1から請求項6のいずれか1項に
    記載したエスカレータ装置において、 車椅子搬送運転時に前記可動ライザの下端とその下に位
    置する前記固定ライザの上端との間の隙間を塞ぐため
    に、前記可動ライザ又は前記可動ライザ及び前記中間ラ
    イザの下端部をその下側に位置するライザの上端側に折
    り曲げたことを特徴とするエスカレータ装置。
  8. 【請求項8】 請求項1から請求項7のいずれか1項に
    記載したエスカレータ装置において、 車椅子搬送運転時に前記可動ライザ又は前記可動ライザ
    及び前記中間ライザが上昇後に適切な位置に配置される
    ように上昇する軌跡を制御する制御手段を具備したこと
    を特徴とするエスカレータ装置。
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