JP5035421B2 - 弾性波装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば共振子や帯域フィルタなどに用いられる弾性波装置に関し、詳細には、絶縁層により被覆されたIDT電極を有する弾性波装置に関する。
移動体通信システムなどに用いられるデュプレクサ(DPX:Duplexer)やRFフィルタでは、広帯域かつ良好な温度特性の両方が要求されている。広帯域かつ良好な温度特性の両方を満たす弾性表面波装置として、例えば特許文献1には、LiTaO基板に埋め込まれたAlからなるIDT電極が、正の周波数温度係数(TCF:Temperature Coefficient of Frequency)を有するSiO層により被覆された弾性表面波装置が開示されている。特許文献1に開示された弾性表面波装置のように、IDT電極を圧電基板に埋め込むことにより、大きな電気機械結合係数(k)が得られる。その結果、広い帯域が実現される。また、正のTCFを有するSiO層によりIDT電極を覆うことにより良好な温度特性が実現されている。
WO2006/011417 A1号公報
IDT電極が圧電基板に埋め込まれた弾性波装置において、より大きな電気機械結合係数(k)を得るためには、IDT電極の密度を高くすることが好ましい。また、挿入損失を小さくする観点から、IDT電極の電極指を低い比抵抗の材料により厚く形成し、電極指の抵抗を小さくすることが好ましい。
しかしながら、密度の高いIDT電極を厚く形成した場合、弾性波の音速が遅くなる傾向にあった。このため、例えば、数百MHz〜数GHz帯といった高周波数帯の弾性波を利用する弾性波装置を作製しようとすると、IDT電極の電極指のピッチを狭くしなければならないという問題があった。電極指のピッチを狭くすると、弾性波装置の静電気耐性が低くなると共に、横モードの弾性波に起因するリップルが生じやすくなる傾向にあった。
本発明の目的は、周波数温度係数(TCF)が小さく、挿入損失が少なく、電気機械結合係数(k)が大きく、かつ電極指のピッチを大きくし得る弾性波装置を提供することにある。
本発明に係る弾性波装置は、圧電体と、IDT電極と、誘電体層とを備えている。圧電体には、複数本の溝が形成されている。IDT電極は、複数本の電極指を有する。複数本の電極指の一部は圧電体に形成された複数本の溝内に位置している。誘電体層は、IDT電極を覆うように圧電体の上に形成されている。誘電体層は、圧電体の周波数温度係数とは逆符号の周波数温度係数、または圧電体の周波数温度係数と同符号であって、圧電体の周波数温度係数の絶対値よりも小さな絶対値の周波数温度係数を有する。電極指は、第1の電極層と、第2の電極層とを有している。第1の電極層は、溝の内部に位置している。第2の電極層は、第1の電極層の上に形成されている。第2の電極層は、溝の上端面よりも上側に位置している。第1の電極層の平均密度(ρ)の3乗と平均スティフネス(C44)との積の1/2乗(ρ ×C441/2は、第2の電極層の平均密度(ρ)の3乗と平均スティフネス(C44)との積の1/2乗(ρ ×C441/2よりも大きい。
本発明のある特定の局面において、弾性波装置は、(ρ ×C441/2>1.95×1011>(ρ ×C441/2を満たしている。これによれば、挿入損失をより小さくすることができる。また、より大きな電気機械結合係数が得られるため、さらに広帯域化が図れる。また、さらに音速を高くし得るため電極指のピッチをさらに大きくし得る。従って、静電気耐性及び製造容易性をさらに高めることができる。
本発明の他の特定の局面において、第1の電極層は、実質的に、Mo,Ta,Pt,Au及びWからなる群から選ばれた金属または該群から選ばれた少なくとも1種の金属を主成分とする合金からなる。
本発明の別の特定の局面において、第2の電極層は、実質的に、Al,Ti及びCuからなる群から選ばれた金属または該群から選ばれた少なくとも1種の金属を主成分とする合金からなる。
本発明のさらに他の特定の局面において、第1及び第2の電極層の少なくとも一方は、複数の金属膜からなる。
本発明のさらに別の特定の局面において、第2の電極層が複数の金属膜からなり、第2の電極層を構成する複数の金属膜のうちの少なくともひとつの金属膜は、実質的に、Cr、Ni、またはCr及びNiのうちの少なくとも一方の金属を主成分とする合金からなる。
本発明のまたさらに他の特定の局面において、誘電体層は、SiO層、窒化ケイ素層、またはSiOもしくは窒化ケイ素を主成分とする層である。
本発明のまたさらに別の特定の局面において、誘電体層の圧電体とは反対側の表面が略平坦である。これによれば、挿入損失をより小さくすることができる。
本発明のさらにまた他の特定の局面において、誘電体層の圧電体とは反対側の表面は、複数本の電極指の形状に対応した凹凸形状に形成されている。これによれば、反射係数をより大きくすることができる。
本発明のさらにまた別の特定の局面において、電極指が形成された部位における誘電体層の厚さ(h)の弾性波の波長(λ)で規格化した波長規格化厚さ(h/λ)が0.01以上、0.4以下である。これによれば、TCFをより小さくすることができる。
本発明の異なる特定の局面において、圧電体は、LiTaO基板またはLiNbO基板である。
本発明のさらに異なる特定の局面において、弾性波装置は、弾性表面波装置である。
本発明のさらに別の特定の局面では、弾性波として弾性境界波が用いられ、それによって本発明に従って弾性境界波装置が構成されている。
本発明に係る弾性波装置では、溝の内部に位置する第1の電極層と、第1の電極層の上に形成されており、溝の上端面よりも上側に位置する第2の電極層とにより電極指を構成し、第1の電極層の平均密度(ρ)の3乗と平均スティフネス(C44)との積の1/2乗(ρ ×C441/2が、第2の電極層の平均密度の3乗(ρ)と、平均スティフネス(C44)との積の1/2乗(ρ ×C441/2よりも大きく設定されている。このため、挿入損失を小さくすることができる。また、大きな電気機械結合係数が得られるため、広帯域化が図れる。さらに、音速を高くし得るため電極指のピッチを大きくし得る。従って、静電気耐性及び製造容易性を高めることができる。
また、本発明に係る弾性波装置では、圧電体の周波数温度係数とは逆符号の周波数温度係数、または圧電体の周波数温度係数と同符号であって、圧電体の周波数温度係数の絶対値よりも小さな絶対値の周波数温度係数を有する誘電体層によりIDT電極が覆われているため、周波数温度係数(TCF)を小さくすることができる。
図1は、弾性表面波装置の略図的断面図である。 図2は、弾性表面波装置の略図的平面図である。 図3は、比較例1〜4に係る弾性表面波装置の略図的断面図である。 図4は、実施例1及び比較例1における反射係数を表すグラフである。 図5は、実施例1及び比較例1におけるTCFを表すグラフである。 図6は、実施例2及び比較例2における反射係数を表すグラフである。 図7は、実施例2及び比較例2におけるTCFを表すグラフである。 図8は、実施例3及び比較例3における反射係数を表すグラフである。 図9は、実施例4及び比較例4における反射係数を表すグラフである。 図10は、実施例3及び比較例3における位相速度を表すグラフである。 図11は、実施例4及び比較例4における位相速度を表すグラフである。 図12は、比較例5,7に係る弾性表面波装置の略図的断面図である。 図13は、比較例5,6における位相速度を表すグラフである。 図14は、比較例7,8における位相速度を表すグラフである。 図15は、比較例9,10に係る弾性表面波装置の略図的断面図である。 図16は、実施例5及び比較例9における電気機械結合係数を表すグラフである。 図17は、実施例6及び比較例10における電気機械結合係数を表すグラフである。 図18は、実施例7に係る弾性表面波装置の略図的断面図である。 図19は、実施例7における電気機械結合係数を表すグラフである。 図20は、実施例7における反射係数を表すグラフである。 図21は、実施例8,9に係る弾性表面波装置の略図的断面図である。 図22は、実施例1,8における反射係数を表すグラフである。 図23は、実施例2,9における反射係数を表すグラフである。 図24は、本発明の第2の実施形態としての弾性境界波装置を説明するための模式的正面断面図である。 図25は、第1の実験例で用意した実施形態及び比較例の弾性境界波装置におけるAl膜の膜厚と反射係数との関係を示す図である。 図26は、第1の実験例で用意した実施形態及び比較例の弾性境界波装置のAl膜の膜厚と電気機械結合係数kとの関係を示す図である。 図27は、第2の実験例で用意した実施形態及び比較例の弾性境界波装置におけるAl膜の膜厚と反射係数との関係を示す図である。 図28は、第2の実験例で用意した実施形態及び比較例の弾性境界波装置のAl膜の膜厚と電気機械結合係数kとの関係を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態を説明することにより、本発明を明らかにする。
図1は、本実施形態に係る弾性表面波装置1の略図的断面図である。図2は、本実施形態に係る弾性表面波装置1の略図的平面図である。図1及び図2に示すように、弾性表面波装置1は、圧電体10を備えている。圧電体10は、特に限定されないが、例えばLiTaO基板やLiNbO基板などにより構成することができる。
図2に示すように、圧電体10の上には、電極30が形成されている。電極30は、IDT電極37を有する。弾性表面波伝搬方向dにおけるIDT電極37の両側には、反射器33,34が配置されている。IDT電極37は、互いに間挿し合う第1及び第2のくし歯電極31,32を備えている。第1のくし歯電極31は、第1の端子35に電気的に接続されている。一方、第2のくし歯電極32は、第2の端子36に電気的に接続されている。
第1のくし歯電極31は、第1のバスバー31aと、第1のバスバー31aに接続された複数の第1の電極指31bとを備えている。複数の第1の電極指31bは、相互に略平行に配置されている。第2のくし歯電極32は、第2のバスバー32aと、第2のバスバー32aに接続された複数の第2の電極指32bとを備えている。複数の第2の電極指32bは、相互に平行に配置されている。複数の第2の電極指32bと複数の第1の電極指31bとは、弾性表面波の伝搬方向dにおいて交互に配置されている。第1の電極指31bと第2の電極指32bとのそれぞれの一部は、圧電体10に形成された複数本の溝10a内に位置している。
図1に示すように、第1及び第2の電極指31b、32bは、第1の電極層21と第2の電極層22とを備えている。第1の電極層21は、圧電体10に形成された複数本の溝10a内に形成されている。第1の電極層21の表面と、圧電体10の溝10aが形成されていない部分の表面とは、略面一とされている。
第2の電極層22は、第1の電極層21の上に形成されている。第2の電極層22は、溝10aの上端面よりも上側に位置している。すなわち、第2の電極層22は、溝10aの内部に形成されておらず、溝10a外に形成されている。
本実施形態では、第1の電極層21の平均密度(ρ(kg/m))の3乗と平均スティフネス(C44(N/m))との積の1/2乗(ρ ×C441/2が、第2の電極層22の平均密度(ρ(kg/m))の3乗と平均スティフネス(C44(N/m))との積の1/2乗(ρ ×C441/2よりも大きく設定されている。すなわち、本実施形態では、(ρ×C44)1/2が大きい第1の電極層21が溝10a内に埋設され、(ρ×C44)1/2が小さい第2の電極層22が溝10aの上端面よりも上側に形成されている。
これにより、以下の実施例においても裏付けられるように、電気機械結合係数(k)を大きくすることができる。その結果、弾性表面波装置1の広帯域化を図ることができる。また、反射係数の低下を抑制しつつ、電極指31b、32bの抵抗を小さくできるため、弾性表面波の音速を高くできる。このため、電極指31b、32bのピッチを広くすることができる。言い換えれば、電極指31b、32bのピッチを狭めることなく弾性表面波装置1の高周波数帯域化を図ることができる。従って、静電気耐性を高めることができると共に、横モードに起因するリップルの発生を抑制することができる。さらに弾性表面波装置1の製造容易性を高めることができる。
(ρ×C44)1/2が大きい第1の電極層21の少なくとも一部を溝10aの上端面よりも上側に配置した場合は、電気機械結合係数(k)が小さくなる傾向にある。一方、(ρ×C44)1/2が小さい第2の電極層22を溝10a内に配置した場合は、反射係数が小さくなる傾向にある。
(ρ×C44)1/2が小さい第2の電極層22を設けず、(ρ×C44)1/2が大きい第1の電極層21のみを厚く形成することにより電極指31b、32bの低抵抗化を図った場合は、弾性表面波の音速が低くなる。このため、電極指31b、32bのピッチが狭くなる傾向にある。
電気機械結合係数(k)をより大きくし、挿入損失をより小さくし、かつ弾性表面波の音速をより高くする観点からは、第1の電極層21と第2の電極層22とが(ρ ×C441/2>1.95×1011>(ρ ×C441/2を満たすように形成されていることが好ましい。
第1及び第2の電極層21,22の構成は、(ρ ×C441/2>(ρ ×C441/2の関係を満たす限りにおいて、特に限定されない。第1及び第2の電極層21,22のそれぞれは、ひとつの金属膜により構成されていてもよいし、複数の金属膜の積層体により構成されていてもよい。
第1の電極層21がひとつの金属膜により構成されている場合は、(ρ×C44)1/2が大きな金属または合金材料により第1の電極層21を形成することが好ましく、(ρ×C44)1/2が1.95×1011より大きな金属または合金材料により第1の電極層21を形成することがより好ましい。具体的には、第1の電極層21は、実質的に、Mo,Ta,Pt,Au及びWからなる群から選ばれた金属または該群から選ばれた少なくとも1種の金属を主成分とする合金からなるものであることが好ましい。
第2の電極層22がひとつの金属膜により構成されている場合は、(ρ×C44)1/2が小さな金属または合金材料により第2の電極層22を形成することが好ましく、(ρ×C44)1/2が1.95×1011より小さな金属材料により第2の電極層22を形成することがより好ましい。具体的には、第2の電極層22は、実質的に、Al,Ti及びCuからなる群から選ばれた金属または該群から選ばれた少なくとも1種の金属を主成分とする合金からなるものであることが好ましい。
第1の電極層21が複数の金属膜の積層体により構成されている場合は、第1の電極層21の平均密度(ρ(kg/m))は、第1の電極層21を構成する各金属膜の密度と膜厚との積の総和を各金属膜の膜厚の総和で除算した値となる。第1の電極層21の平均スティフネス(C44(N/m))は、第1の電極層21を構成する各金属膜のスティフネスと膜厚との積の総和を各金属膜の膜厚の総和で除算した値となる。
また、第2の電極層22が複数の金属膜の積層体により構成されている場合は、第2の電極層22の平均密度(ρ(kg/m))は、第2の電極層22を構成する各金属膜の密度と膜厚との積の総和を各金属膜の膜厚の総和で除算した値となる。第2の電極層22の平均スティフネス(C44(N/m))は、第2の電極層22を構成する各金属膜のスティフネスと膜厚との積の総和を各金属膜の膜厚の総和で除算した値となる。
このため、第1及び第2の電極層21,22の少なくとも一方が、複数の金属膜の積層体により構成されている場合は、第1の電極層21を構成する複数の金属膜のなかに、第2の電極層22を構成する電極膜よりも密度及びスティフネスのうちの少なくとも一方が小さい金属または合金材料からなる金属膜があってもよい。また、第2の電極層22を構成する複数の金属膜のなかに、第1の電極層21を構成する電極膜よりも密度及びスティフネスのうちの少なくとも一方が大きい金属または合金材料からなる金属膜があってもよい。具体的には、第2の電極層22を構成する金属膜のうちのいくつかの金属膜をCrやNiにより形成してもよい。
第1及び第2の電極層21,22に使用し得る金属材料例の(ρ×C44)1/2を下記の表1に示す。
Figure 0005035421
図1に示すように、圧電体10の上には、電極30を覆うように、誘電体層20が形成されている。
誘電体層20は、圧電体10の周波数温度係数(TCF:Temperature Coefficient of Frequency)とは逆の符号のTCF、または圧電体10のTCFと同符号であって、圧電体10のTCFよりも小さな絶対値のTCFを有する材料により形成されている。このため、小さなTCFが実現されている。
より小さなTCFを得る観点からは、誘電体層20は、圧電体10の周波数温度係数(TCF:Temperature Coefficient of
Frequency)とは逆の符号のTCFを有することが好ましい。例えば、圧電体10が負のTCFを有し、誘電体層20が正のTCFを有することが好ましい。具体的には、例えば、圧電体10が負のTCFを有するLiTaOやLiNbOにより実質的に形成されている場合、誘電体層20は、正のTCFを有するSiO層、SIN層などの窒化ケイ素層、またはSiOもしくは窒化ケイ素を主成分とする層であることが好ましい。
誘電体層20の厚さは、特に限定されないが、電極指31b、32bが形成された部位における誘電体層20の厚さ(h)の弾性波の波長(λ)で規格化した波長規格化厚さ(h/λ)は、0.01以上、0.4以下であることが好ましい。これによれば、より小さなTCFを得ることができる。
特に圧電体10がLiNbOからなり、誘電体層20がSiOからなる場合は、誘電体層20の波長規格化厚さ(h/λ)は、0.1以上であることがより好ましい。これによれば、大きな反射係数及び電気機械結合係数(k)を得ることができる。
誘電体層20の圧電体10とは反対側の表面20aは、略平坦に形成されていてもよいし、電極指31b、32bの形状に対応した凹凸形状に形成されていてもよい。誘電体層20の表面20aを略平坦とすることにより、挿入損失を小さくすることができる。一方、誘電体層20の表面20aを電極指31b、32bの形状に対応した凹凸形状に形成することにより、より大きな反射係数を得ることができる。
なお、本実施形態では、図1及び図2に示す弾性表面波装置1を例に挙げて本発明の弾性波装置について説明した。但し、本発明の弾性波装置は、弾性表面波装置に限定されない。本発明の弾性波装置は、ストンリー波やSH型境界波などの弾性境界波を利用した弾性境界波装置であってもよい。
また、本実施形態では、弾性波装置の例として共振子を挙げて説明したが、本発明の弾性波装置は共振子に限定されず、例えば、弾性波を利用したフィルタであってもよい。フィルタの具体例としては、例えば、縦結合共振子型フィルタやラダー型フィルタ等が挙げられる。
(実施例1,2及び比較例1,2)
実施例1として、以下の条件にて、図1及び図2に示す弾性表面波装置1を作製し、各誘電体層20の厚さにおける弾性表面波装置1の反射係数及びTCFを測定した。反射係数の測定結果を図4に示すグラフにおいて実線で表す。また、TCFの測定結果を図5に示す。
実施例1の条件:
圧電体10:オイラー角(0°,128°,0°)のLiTaO基板
圧電体10の厚さ(mm):0.38
第1の電極層21:Pt膜
第1の電極層21の波長規格化厚さ(h/λ):0.03
第2の電極層22:Al膜
第2の電極層22の波長規格化厚さ(h/λ):0.04
誘電体層20:SiO
比較例1として、図3に示すように、第1及び第2の電極層21,22の両方を圧電体10の溝10a内に形成したこと以外は実施例1と同様の条件にて弾性表面波装置を作製し、各誘電体層20の厚さにおける弾性表面波装置の反射係数を測定した。反射係数の測定結果を図4に示すグラフにおいて破線で表す。
実施例2として、以下の条件にて、図1及び図2に示す弾性表面波装置1を作製し、各誘電体層20の厚さにおける弾性表面波装置1の反射係数及びTCFを測定した。反射係数の測定結果を図6に示すグラフにおいて実線で表す。また、TCFの測定結果を図7に示す。
実施例2の条件:
圧電体10:オイラー角(0°,216°,0°)のLiNbO基板
圧電体10の厚さ(mm):0.38
第1の電極層21:Pt膜
第1の電極層21の波長規格化厚さ(h/λ):0.03
第2の電極層22:Al膜
第2の電極層22の波長規格化厚さ(h/λ):0.04
誘電体層20:SiO
比較例2として、図3に示すように、第1及び第2の電極層21,22の両方を圧電体10の溝10a内に形成したこと以外は実施例2と同様の条件にて弾性表面波装置を作製し、各誘電体層20の厚さにおける弾性表面波装置の反射係数を測定した。反射係数の測定結果を図6に示すグラフにおいて破線で表す。
図4及び図6に示すように、第1及び第2の電極層21,22の両方を溝10a内に形成した比較例1,2と比較して、第1の電極層21を溝10a内に形成し、第2の電極層22を溝10aの上端面よりも上側に形成した実施例1,2の方が反射係数が高かった。この結果から、第1の電極層21を溝10a内に形成し、第2の電極層22を溝10aの上端面よりも上側に形成することにより高い反射係数が得られることがわかる。
また、図5及び図7に示すように、誘電体層20を形成することによりTCFが改善されることがわかる。また、誘電体層20を厚くすることによりTCFをより小さくできることがわかる。
(実施例3,4及び比較例3,4)
実施例3,4として、以下の条件にて、図1及び図2に示す弾性表面波装置1を作製し、各第2の電極層22の波長規格化厚さ(h/λ)における弾性表面波装置1の反射係数及び位相速度を測定した。反射係数の測定結果を図8,図9に示す。位相速度の測定結果を図10,図11に示す。
具体的には、図8及び図10中の符号101が付されたグラフは、実施例3において、第1の電極層21の波長規格化厚さ(h/λ)が0.05であるときのデータである。図8及び図10中の符号102が付されたグラフは、実施例3において、第1の電極層21の波長規格化厚さ(h/λ)が0.04であるときのデータである。図8及び図10中の符号103が付されたグラフは、実施例3において、第1の電極層21の波長規格化厚さ(h/λ)が0.03であるときのデータである。図8及び図10中の符号104が付されたグラフは、実施例3において、第1の電極層21の波長規格化厚さ(h/λ)が0.02であるときのデータである。図8及び図10中の符号105が付されたグラフは、実施例3において、第1の電極層21の波長規格化厚さ(h/λ)が0.01であるときのデータである。
図9及び図11中の符号111が付されたグラフは、実施例4において、第1の電極層21の波長規格化厚さ(h/λ)が0.05であるときのデータである。図9及び図11中の符号112が付されたグラフは、実施例4において、第1の電極層21の波長規格化厚さ(h/λ)が0.04であるときのデータである。図9及び図11中の符号113が付されたグラフは、実施例4において、第1の電極層21の波長規格化厚さ(h/λ)が0.03であるときのデータである。図9及び図11中の符号114が付されたグラフは、実施例4において、第1の電極層21の波長規格化厚さ(h/λ)が0.02であるときのデータである。図9及び図11中の符号115が付されたグラフは、実施例4において、第1の電極層21の波長規格化厚さ(h/λ)が0.01であるときのデータである。
実施例3の条件:
圧電体10:オイラー角(0°,128°,0°)のLiTaO基板
圧電体10の厚さ(mm):0.38
第1の電極層21:Pt膜
第2の電極層22:Al膜
誘電体層20:SiO
誘電体層20の波長規格化厚さ(h/λ):0.25
実施例4の条件:
圧電体10:オイラー角(0°,216°,0°)のLiNbO基板
圧電体10の厚さ(mm):0.38
第1の電極層21:Pt膜
第2の電極層22:Al膜
誘電体層20:SiO
誘電体層20の波長規格化厚さ(h/λ):0.25
比較例3として、図3に示すように、第1及び第2の電極層21,22の両方を圧電体10の溝10a内に形成したこと以外は実施例3と同様の条件にて弾性表面波装置を作製し、各第2の電極層22の厚さにおける弾性表面波装置の反射係数及び位相速度を測定した。反射係数の測定結果を図8に示す。位相速度の測定結果を図10に示す。
具体的には、図8及び図10中の符号201が付されたグラフは、比較例3において、第1の電極層21の波長規格化厚さ(h/λ)が0.05であるときのデータである。図8及び図10中の符号202が付されたグラフは、比較例3において、第1の電極層21の波長規格化厚さ(h/λ)が0.04であるときのデータである。図8及び図10中の符号203が付されたグラフは、比較例3において、第1の電極層21の波長規格化厚さ(h/λ)が0.03であるときのデータである。図8及び図10中の符号204が付されたグラフは、比較例3において、第1の電極層21の波長規格化厚さ(h/λ)が0.02であるときのデータである。図8及び図10中の符号205が付されたグラフは、比較例3において、第1の電極層21の波長規格化厚さ(h/λ)が0.01であるときのデータである。
比較例4として、図3に示すように、第1及び第2の電極層21,22の両方を圧電体10の溝10a内に形成したこと以外は実施例4と同様の条件にて弾性表面波装置を作製し、各第2の電極層22の厚さにおける弾性表面波装置の反射係数及び位相速度を測定した。反射係数の測定結果を図9に示す。位相速度の測定結果を図11に示す。
具体的には、図9及び図11中の符号211が付されたグラフは、比較例4において、第1の電極層21の波長規格化厚さ(h/λ)が0.05であるときのデータである。図9及び図11中の符号212が付されたグラフは、比較例4において、第1の電極層21の波長規格化厚さ(h/λ)が0.04であるときのデータである。図9及び図11中の符号213が付されたグラフは、比較例4において、第1の電極層21の波長規格化厚さ(h/λ)が0.03であるときのデータである。図9及び図11中の符号214が付されたグラフは、比較例4において、第1の電極層21の波長規格化厚さ(h/λ)が0.02であるときのデータである。図9及び図11中の符号215が付されたグラフは、比較例4において、第1の電極層21の波長規格化厚さ(h/λ)が0.01であるときのデータである。
図8及び図9に示すように、第1及び第2の電極層21,22の両方が溝10a内に形成された比較例3,4(グラフ201〜205,211〜215)では、第2の電極層22の厚さが厚くなるに従って反射係数が大きく低下することがわかる。それに対して、第1の電極層21を溝10a内に形成し、第2の電極層22を溝10aの上端面よりも上側に形成した実施例3,4(グラフ101〜105,111〜115)では、第2の電極層22の厚さを厚くした場合であっても、反射係数が大きく低下しないことがわかる。これらの結果からわかるように、第1の電極層21が溝10a内に形成され、第2の電極層22が溝10aの上端面よりも上側に形成された弾性表面波装置では、第2の電極層22の厚さを厚くすることにより、反射係数の低下を抑制しつつ、電極指31b、32bの抵抗を低下させることができる。従って、高い反射係数と高い音速との両立を図ることができる。
図10及び図11に示すように、第2の電極層22が溝10a内にあるか否かにかかわらず、第2の電極層22の厚さを変化させても弾性表面波の位相速度はほとんど変化しないことがわかる。すなわち、第2の電極層22を厚くすることにより、音速の低下を抑制しつつ、電極指31b、32bの抵抗を低くすることができることがわかる。以上の結果から、第2の電極層22を溝10a内に形成した場合においても、高い音速と小さな挿入損失を両立させることができることがわかる。
(比較例5〜8)
比較例5として、図12に示すように、オイラー角(0°,128°,0°)のLiTaO基板からなる圧電体10の溝10a内に、Pt膜により構成された第1の電極層21のみからなるIDT電極37が形成されると共に、IDT電極37を覆うようにSiOからなる波長規格化厚さ(h/λ)0.25の誘電体層20が形成された弾性表面波装置を作製した。作製した弾性表面波装置について、各第1の電極層21の厚さにおける位相速度を測定した。結果を図13に示す。
比較例6として、誘電体層20を形成しないこと以外は上記比較例5と同様の条件にて弾性表面波装置を作製し、各第1の電極層21の厚さにおける位相速度を測定した。結果を図13に示す。
比較例7として、圧電体10をオイラー角(0°,216°,0°)のLiNbO基板により構成したこと以外は上記比較例5と同様の条件にて弾性表面波装置を作製し、各第1の電極層21の厚さにおける位相速度を測定した。結果を図14に示す。
比較例8として、圧電体10をオイラー角(0°,216°,0°)のLiNbO基板により構成したこと以外は上記比較例6と同様の条件にて弾性表面波装置を作製し、各第1の電極層21の厚さにおける位相速度を測定した。結果を図14に示す。
図13,14に示す結果から、第2の電極層22が形成されていない場合は、第1の電極層21が厚くなるに従って弾性表面波の位相速度が大きく低下することがわかる。このため、第2の電極層22が形成されていない場合は、電極指31b、32bの抵抗を低くすると共に、高い音速を得ることが困難であることがわかる。
(実施例5,6及び比較例9,10)
実施例5として、実施例1と同様の条件にて弾性表面波装置1を作製し、各誘電体層20の厚さにおける弾性表面波装置1の電気機械結合係数(k)を測定した。
また、比較例9として、図15に示すように、第1及び第2の電極層21,22の両方を圧電体10の上に形成したこと以外は実施例5と同様の条件にて弾性表面波装置を作製し、各誘電体層20の厚さにおける弾性表面波装置の電気機械結合係数(k)を測定した。実施例5及び比較例9の結果を図16に示す。
実施例6として、実施例2と同様の条件にて弾性表面波装置1を作製し、各誘電体層20の厚さにおける弾性表面波装置1の電気機械結合係数(k)を測定した。
また、比較例10として、図15に示すように、第1及び第2の電極層21,22の両方を圧電体10の上に形成したこと以外は実施例6と同様の条件にて弾性表面波装置を作製し、各誘電体層20の厚さにおける弾性表面波装置の電気機械結合係数(k)を測定した。実施例6及び比較例10の結果を図17に示す。
図16,17に示すように、第2の電極層22を溝10a内に形成した実施例5,6では、誘電体層20の厚さにかかわらず、第1及び第2の電極層21,22の両方を圧電体10の上に形成した比較例9,10よりも大きな電気機械結合係数(k)が得られることがわかった。
(実施例7)
図18に示すように、第1の電極層21を第1の金属膜21a及び第2の金属膜21bで構成し、第2の電極層22を第1の金属膜22a及び第2の金属膜22bで構成した弾性表面波装置を以下の条件で形成し、各誘電体層20の厚さにおいて電気機械結合係数(k)及び反射係数を測定した。電気機械結合係数(k)及び反射係数の測定結果を、それぞれ図19及び図20に示す。
実施例7の条件:
圧電体10:オイラー角(0°,128°,0°)のLiTaO基板
第1の金属膜21a:Ti膜
第1の金属膜21aの波長規格化膜厚(h/λ):0.01
第2の金属膜21b:Pt膜
第2の金属膜21bの波長規格化膜厚(h/λ):0.02
第1の金属膜22a:Ti膜
第1の金属膜22aの波長規格化膜厚(h/λ):0.02
第2の金属膜22b:Cu膜
第2の金属膜22bの波長規格化膜厚(h/λ):0.04
誘電体層20:SiO
なお、実施例7では、
第1の電極層21の平均密度(ρ):1.58×10kg/m
第1の電極層21の平均スティフネス(C44):5.54×1010N/m
第1の電極層21の(ρ ×C441/2:4.66×1011
第2の電極層22の平均密度(ρ):7.46×10kg/m
第2の電極層22の平均スティフネス(C44):4.98×1010N/m
第2の電極層22の(ρ ×C441/2:1.44×1011
となる。
このため、第1の電極層21の(ρ ×C441/2=(4.66×1011)は第2の電極層22の(ρ ×C441/2(=1.44×1011)よりも大きく設定されている。
図19及び図20に示すように、第1及び第2の電極層21,22のそれぞれを複数の金属膜で構成した場合においても大きな電気機械結合係数(k)及び反射係数が得られることがわかる。
(実施例8,9)
実施例8として、図21に示すように、誘電体層20の圧電体10とは反対側の表面20aを電極指31b、32bの形状に対応した凹凸形状としたこと以外は、上記実施例1と同じ条件で弾性表面波装置を作製し、反射係数を測定した。反射係数の測定結果を、実施例1の結果と共に図22に示す。
実施例9として、図21に示すように、誘電体層20の圧電体10とは反対側の表面を電極指31b、32bの形状に対応した凹凸形状としたこと以外は、上記実施例2と同じ条件で弾性表面波装置を作製し、反射係数を測定した。反射係数の測定結果を、実施例2の結果と共に図23に示す。
図22及び図23に示すように、誘電体層20の圧電体10とは反対側の表面を電極指31b、32bの形状に対応した凹凸形状とすることにより、反射係数をより大きくできることがわかる。
〔弾性境界波装置の実施形態〕
上述した実施形態及び実施例1〜9では、弾性表面波を利用した弾性表面波装置について説明したが、本発明の弾性波装置は、弾性境界波を利用した弾性境界波装置であってもよい。図24は、本発明の第2の実施形態としての弾性境界波装置のIDT電極形成部分を模式的に示す正面断面図である。
弾性境界波装置41は、圧電体50を有する。圧電体50の上面には、溝50aが形成されている。この圧電体50を覆うように、第1の誘電体層51が積層されており、さらに第1の誘電体層51上に、第1の誘電体層51とは音速が異なる誘電体からなる第2の誘電体層52が積層されている。
圧電体50は、LiNbO、LiTaOなどの圧電単結晶からなる。本実施形態では、15°YカットX伝搬のLiNbO、すなわちオイラー角で(0°,105°,0°)のLiNbOが用いられている。
溝50aは、図1に示した弾性表面波装置の溝10aと同様にして形成される。
また、圧電体50と第1の誘電体層51との界面に、IDT電極60が形成されている。このIDT電極60は、第1の電極層61と、第1の電極層61上に積層された第2の電極層62とを有する。
第1の電極層61が、溝50a内に形成されている。第1の電極層61の上面と、圧電体50の上面とは面一とされている。
本実施形態では、上記第1の誘電体層51がSiOからなり、第2の誘電体層52がSiNからなる。もっとも、誘電体層51,52は、他の誘電体材料で形成されていてもよい。弾性境界波を圧電体50と第1の誘電体層51との界面に閉じ込めるためには、第2の誘電体層52の音速は、第1の誘電体層51の音速よりも高いことが必要である。そのため、本実施形態では、第1の誘電体層51がSiOからなり、第2の誘電体層52が、相対的に高音速の材料であるSiNからなる。
もっとも、第1,第2の誘電体層51,52を構成する誘電体材料はこれに限定されるものではない。
温度特性を改善し得るので、SiOは第1の誘電体層51を構成する材料として好ましく用いられ、その場合には、第2の誘電体層がSiNからなることが望ましい。
本実施形態においても、第1,第2の電極層61,62は、図1に示した弾性表面波装置の実施形態の第1の電極層21及び第2の電極層22と同様の金属材料を用いて同様に構成される。すなわち、第1の電極層の平均密度ρaの3乗と、平均スティフネス(C44)との積の1/2乗である(ρ ×C441/2が、第2の電極層の平均密度(ρ)の3乗と平均スティフネス(C44)との積の1/2乗である(ρ ×C441/2よりも大きくされている。そのため、弾性境界波装置41においても、電気機械結合係数kを大きくすることができる。その結果、広帯域化を図ることができる。また、反射係数を大きくすることができる。さらに、電極指の抵抗を小さくすることができるので、弾性境界波の音速を高めることができる。このため、電極指のピッチを広くすることができる。言い換えれば、電極指ピッチを狭めることなく、高周波化を図ることができる。よって、静電気耐圧を高めることができるとともに、横モードに起因するリップルの発生を抑圧することができる。
また、好ましくは(ρ ×C441/2>1.95×1011>(ρ ×C441/2とされ、電気機械結合係数をより大きくし、挿入損失をより小さくし、さらに弾性境界波の音速をより高くすることができる。
次に、第2の実施形態についての具体的な実施例としての実験例を説明する。なお、以下の実験例においても、弾性表面波装置の実施例と同様に、電極として、IDT電極と反射器とが形成されている1ポート型弾性波共振子を作製した。
(第1の実験例)
以下の条件にて、図24に示した弾性境界波装置41を作製し、弾性境界波装置の反射係数及び電気機械結合係数を測定した。
反射係数についての測定結果を図25及び図27に、電気機械結合係数の測定結果を図26及び図28に示す。
圧電体50:オイラー角(0°,105°,0°)のLiNbO基板
第1の電極層61:Pt膜
第1の電極層61の波長規格化厚さ(h/λ)=0.02、0.04または0.06
第2の電極層62:Al膜
第2の電極層62の波長規格化厚さ(h/λ)=0.02〜0.16の間で変化させた
第1の誘電体層51:SiO
第1の誘電体層51の厚み:λとした。規格化厚さで1
第2の誘電体層:SiN膜
第2の誘電体層52の厚み:2λ、規格化厚さで2
比較例として、圧電体50に第1,第2の電極層からなる電極の全てが充填される深さの溝が形成されていることを除いては、すなわちIDT電極の上面が圧電体50の上面と面一とされていることを除いては、上記実施形態と同様にして構成された弾性境界波装置を作製した。これらの実施形態及び比較例の弾性境界波装置におけるAlからなる第2の電極層の膜厚と、反射係数との関係を図25に、それぞれ実線及び破線で示す。
図25から明らかなように、比較例では、第2の電極層の厚みが増加するにつれて反射係数が小さくなっているのに対し、本実施形態によれば、第2の電極層62の厚みが0.02〜0.16の範囲で変化したとしても、反射係数がほとんど劣化していないことがわかる。従って、圧電体に積層金属膜からなるIDT電極を完全に埋め込んだ比較例に比べ、大きな反射係数の得られることがわかる。
図26は、上記実施形態の弾性境界波装置の電気機械結合係数とAl膜の膜厚の関係を示す。比較のために、圧電体の上面に積層金属膜からなるIDT電極が形成されており、圧電体の上面には溝が形成されていないことを除いては、同様にして構成された弾性境界波装置の電気機械結合係数とAl膜の膜厚との関係を破線で示す。
図26から明らかなように、同じ膜厚のAl膜を形成した場合、上記実施形態によれば、電気機械結合係数を、IDT電極が圧電体に埋め込まれていない構造の比較例に比べ、高め得ることがわかる。特に、Al膜の規格化膜厚が0.04以上の場合には、電気機械結合係数を効果的に高め得ることがわかる。
(第2の実験例)
圧電体50を42°YカットX伝搬のLiTaOに変更したことを除いては、第1の実験例と同様にして、Alからなる第2の電極層の膜厚が種々異なる複数の弾性境界波装置を作製した。比較のために、圧電体の上面に深い溝を形成し、第1,第2の電極層からなる電極が溝内に充填されており、Al膜の上面が圧電体50の上面と面一とされていることを除いては実施形態と同一とされた構造を用意した。これらの実施形態及び比較例の弾性境界波装置の反射係数を測定した。結果を図27に示す。図27において、実線が実施形態の結果を、破線が比較例として用意した複数種の弾性境界波装置の結果を示す。
圧電体LiTaOからなる場合においても、第1の実験例の場合と同様に、Al膜の膜厚が増加しても、反射係数の劣化がみられないことがわかる。
これに対して、比較例として用意した弾性境界波装置においては、Al膜の膜厚が厚くなるに従って、反射係数が小さくすることがわかる。
図28は、第2の実験例の弾性境界波装置におけるAl膜の規格化膜厚と、電気機械結合係数との関係を示す図である。図28において、実線が実施形態の結果を示す。破線は、IDT電極が圧電体の上面に形成されており、圧電体上面に溝が形成されていないことを除いては実施形態と同一とされている弾性境界波装置の結果を示す。
図28から明らかなように、42°YカットX伝搬のLiTaOを用いた場合には、比較例に比べ、実施形態によれば、電気機械結合係数をAl膜の膜厚の如何に関わらず高め得ることがわかる。
第1,第2の実験例から明らかなように、実施形態の弾性境界波装置によれば、Al膜の膜厚を高めて電極指の抵抗を低くした場合、反射係数の劣化が生じ難く、大きな反射係数が得られ、さらに、電気機械結合係数kを高め、広帯域化を図り得ることがわかる。
なお、上記特定のカット角の圧電体に限定されず、本発明の弾性境界波装置においても、前述した弾性表面波装置の場合と同様に、様々なカット角の圧電単結晶を圧電体として用いることができる。
また、上記第1,第2の実験例では、SiO膜の規格化膜厚を1、SiN膜の規格化膜厚を2としたが、周波数温度特性の向上やスプリアスを抑制するために、これらの厚みについては適宜変更することができる。その場合においても、本発明に従って反射係数の劣化を防止しつつ、電気機械結合係数を高めることができる。また、第2の誘電体層としてのSiNは、第1の誘電体層としてのSiOよりも高音速であるため、境界波エネルギーの界面への閉じ込めを阻害しない。従って、第2の誘電体層の材料としては、SiNに代えて、SiOよりも高音速化の誘電体、例えばAlやダイヤモンドライクカーボンなどを用いてもよい。また、高音速の第2の誘電体層は、複数の誘電体膜を積層した構造であってもよい。
さらに、本発明においては、第2の誘電体層は設けられずともよく、第1の誘電体層としてのSiO膜の厚みをより厚くして、弾性境界波のエネルギーを、電極指が設けられている部分に集中させてもよい。
1…弾性表面波装置
10…圧電体
10a…溝
20…誘電体層
20a…表面
21…第1の電極層
21a…第1の金属膜
21b…第2の金属膜
22…第2の電極層
22a…第1の金属膜
22b…第2の金属膜
30…電極
31…第1のくし歯電極
31a…第1のバスバー
31b…第1の電極指
32…第2のくし歯電極
32a…第2のバスバー
32b…第2の電極指
33,34…反射器
35…第1の端子
36…第2の端子
37…IDT電極
41…弾性境界波装置
50…圧電体
50a…溝
51…第1の誘電体層
52…第2の誘電体層
60…IDT電極
61…第1の電極層
62…第2の電極層

Claims (13)

  1. 複数本の溝が形成された圧電体と、
    一部が前記複数本の溝内に位置する複数本の電極指を有するIDT電極と、
    前記IDT電極を覆うように前記圧電体の上に形成されており、前記圧電体の周波数温度係数とは逆符号の周波数温度係数、または前記圧電体の周波数温度係数と同符号であって、前記圧電体の周波数温度係数の絶対値よりも小さな絶対値の周波数温度係数を有する誘電体層とを備え、
    前記電極指は、前記溝の内部に位置する第1の電極層と、前記第1の電極層の上に形成されており、前記溝の上端面よりも上側に位置する第2の電極層とを有し、
    前記第1の電極層の平均密度(ρ)の3乗と平均スティフネス(C44)との積の1/2乗である(ρ ×C441/2が、第2の電極層の平均密度(ρ)の3乗と平均スティフネス(C44)との積の1/2乗である(ρ ×C441/2よりも大きい弾性波装置。
  2. (ρ ×C441/2>1.95×1011>(ρ ×C441/2を満たす、請求項1に記載の弾性波装置。
  3. 前記第1の電極層は、実質的に、Mo,Ta,Pt,Au及びWからなる群から選ばれた金属または該群から選ばれた少なくとも1種の金属を主成分とする合金からなる、請求項1または2に記載の弾性波装置。
  4. 前記第2の電極層は、実質的に、Al,Ti及びCuからなる群から選ばれた金属または該群から選ばれた少なくとも1種の金属を主成分とする合金からなる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の弾性波装置。
  5. 前記第1及び第2の電極層の少なくとも一方は、複数の金属膜からなる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の弾性波装置。
  6. 前記第2の電極層が複数の金属膜からなり、前記第2の電極層を構成する複数の金属膜のうちの少なくともひとつの金属膜は、実質的に、Cr、Ni、またはCr及びNiのうちの少なくとも一方の金属を主成分とする合金からなる、請求項5に記載の弾性波装置。
  7. 前記誘電体層は、SiO層、窒化ケイ素層、またはSiOもしくは窒化ケイ素を主成分とする層である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の弾性波装置。
  8. 前記誘電体層の前記圧電体とは反対側の表面が略平坦である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の弾性波装置。
  9. 前記誘電体層の前記圧電体とは反対側の表面は、前記複数本の電極指の形状に対応した凹凸形状に形成されている、請求項1〜7のいずれか一項に記載の弾性波装置。
  10. 前記電極指が形成された部位における前記誘電体層の厚さ(h)の弾性波の波長(λ)で規格化した波長規格化厚さ(h/λ)が0.01以上、0.4以下である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の弾性波装置。
  11. 前記圧電体がLiTaO基板またはLiNbO基板である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の弾性波装置。
  12. 弾性表面波装置である、請求項1〜11のいずれか一項に記載の弾性波装置。
  13. 弾性境界波装置である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の弾性波装置。
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