JP5028767B2 - 粘着付与樹脂エマルジョン、その製造方法および水性粘接着剤組成物 - Google Patents

粘着付与樹脂エマルジョン、その製造方法および水性粘接着剤組成物 Download PDF

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Description

本発明は、粘着付与樹脂エマルジョン、その製造方法および水性粘接着剤組成物に関する。
水系粘着剤は、大気汚染がないこと、安全衛生に優れていることおよび省資源に適すること等の種々の利点を有するため、現在ラベル、シート、テープ等多くの粘着製品をはじめ、各種被着体の貼り合せ等に利用されている。この様に水系粘着剤の用途が拡大するにつれて、水系粘着剤に求められる性能もより高度になっている。かかる要求性能として、基材および被着材の多様化によりポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィンに対する粘着性と耐熱性の両立が重視されている。
一般に、アクリル系重合体エマルジョンまたはゴム系ラテックスを主成分とする水系粘着剤には、ポリオレフィンに対する粘着性等の改善のため、通常、粘着付与樹脂エマルジョンを配合した水系粘着剤組成物として用いられる。当該粘着付与樹脂エマルジョンとしては、ポリオレフィンに対する粘着性を向上させる効果が大きいことから、ロジンおよびロジン誘導体、石油樹脂、テルペン樹脂およびテルペン樹脂誘導体等の粘着付与樹脂をエマルジョンとした粘着付与樹脂エマルジョンが好適に用いられている。
しかし、上述の粘着付与樹脂の分子量は、アクリル系重合体エマルジョン、またはゴム系ラテックスのベースポリマーの分子量に比較して小さいため、粘着付与樹脂を配合した水系粘着剤の耐熱性が低くなるという問題があった。
粘着付与樹脂による水系粘着剤組成物の耐熱性を改良する検討としては、粘着付与樹脂の軟化点を高くするといった検討もなされており、例えばロジン誘導体に関しては軟化点が高い重合ロジンエステルを粘着付与樹脂として用いる試みもなされている。しかし、かかる粘着付与樹脂によっても十分な耐熱性を有する水系粘着剤組成物は得られていない。
また、粘着付与樹脂エマルジョンを用いた水性粘着剤組成物では、保持力が低下する傾向にあることから、様々な環境で使用されることを考慮すれば広範な温度範囲において良好な粘着性能を有する水性粘着剤組成物が求められている。
なお、本願人は、ロジン類等のカルボキシル基を金属化合物により金属塩とした化合物を乳化して得られる耐熱性が良好で、かつポリオレフィンに対する接着性が良好な粘着付与樹脂エマルジョンを提案している。(特許文献1参照)しかし、保持力のさらなる向上が求められていた。
特開2000−309771号公報
本発明は、広範な温度範囲で良好な対オレフィン粘着性を示し、かつ保持力が良好な水性粘着剤組成物を提供することができる粘着付与樹脂エマルジョンを提供することを目的とする。
本発明者は、前記課題を解決すべく検討したところ、特定の塩基で中和した粘着付与樹脂と、ビニルエーテル基(−O−CH=CH)またはビニルチオエーテル基(−S−CH=CH)を有する化合物とを用いることにより前記課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明は、アニオン性官能基を有し、ビニルエーテル基またはビニルチオエーテル基を有しない粘着付与樹脂(A)の揮発性塩基(B)中和物およびビニルエーテル基またはビニルチオエーテル基を2つ以上有する化合物(C)を含有する組成物を水中に分散させた粘着付与樹脂エマルジョン;アニオン性官能基を有し、ビニルエーテル基またはビニルチオエーテル基を有しない粘着付与樹脂(A)を揮発性塩基(B)で中和させた後、ビニルエーテル基またはビニルチオエーテル基を2つ以上有する化合物(C)を加え、乳化させることを特徴とする粘着付与樹脂エマルジョンの製造方法;前記粘着付与樹脂エマルジョンを含有する水性粘着剤組成物に関する。
本発明によれば、広範な温度範囲で良好な対オレフィン粘着性を示し、かつ保持力が良好な水性粘着剤組成物を提供することができる粘着付与樹脂エマルジョンを提供することができる。
本発明の粘着付与樹脂エマルジョンは、アニオン性官能基を有し、ビニルエーテル基またはビニルチオエーテル基を有しない粘着付与樹脂(A)(以下、成分(A)という。)を揮発性塩基(B)(以下、成分(B)という。)で中和したものおよびビニルエーテル基またはビニルチオエーテル基を2つ以上有する化合物(C)(以下、成分(C)という。)を含有する組成物を水中に分散させて得られるものである。当該粘着付与樹脂エマルジョンを含有する水性粘着剤組成物は、基材等に塗布されると、成分(B)が揮発することにより成分(A)のアニオン性官能基および水性粘着剤中に含まれるアニオン性官能基を有する化合物と、成分(C)のビニルエーテル基またはビニルチオエーテル基が反応することにより、保持力が高まる等の各種粘着性能が向上するものと考えられる。なお、成分(B)は成分(A)と成分(C)との反応を抑制するため、粘着付与樹脂エマルジョンを安定に保つことができる。
本発明に用いられる、成分(A)としては、アニオン性官能基を有し、かつビニルエーテル基またはビニルチオエーテル基を有しない粘着付与樹脂であれば、特に限定されず公知のものを使用することができる。なお、本発明で、アニオン性官能基とは、水素を放出して陰イオンとなることができる官能基であり、例えば、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基、フェノール性水酸基等をいう。成分(A)中に含まれるアニオン性官能基の数は特に限定されるものではないが、通常アニオン性官能基の量としては、成分(A)の酸価として2〜250mgKOH/g程度とするのが好ましい。酸価が2mgKOH/g未満の場合には、十分な架橋密度が得られにくい場合があり、250mgKOH/gを超える場合には得られる皮膜が脆くなる場合がある。フェノール性水酸基の場合は、水酸基価として5〜250mgKOH/g程度とするのが好ましい。水酸基価が5mgKOH/g未満の場合には、十分な架橋密度が得られにくい場合があり、250mgKOH/gを超える場合には得られる皮膜が脆くなる場合がある。
成分(A)としては、具体的には、例えば、ロジン系樹脂、カルボキシル基またはフェノール性水酸基を有する石油樹脂、フェノール樹脂、テルペンフェノール樹脂などが挙げられる。
ロジン系樹脂としては、具体的には、例えば、ガムロジン、トール油ロジン、ウッドロジンといったロジン類の他、当該ロジン類を、変性、水素化、重合およびアルコールまたはエポキシ化合物を加えてエステル化するという少なくとも一種の方法により、加工したロジン類があげられる。なお、変性、水素化、不均化、重合およびアルコールまたはエポキシ化合物を加えてエステル化するという各工程を2種以上用いてロジン系樹脂を製造する場合には、その順番は特に限定されず、公知の方法によればよい。例えば、ロジン類にアルコールを加えて、エステルとした後に水素化を行ったり、ロジン類を変性した後に重合し、水素化したりするといったようなものでもよい。例えば、特開平4−72369号公報、特開平5−86334号公報や、特開平5−279631号公報に記載された方法を用いることにより色調を改良したものであってもよい。
前記方法により得られるロジン系樹脂の具体的例としては、ロジン類を変性して得られる変性ロジン類、ロジン類を水素化して得られる水素化ロジン類、ロジン類を不均化して得られる不均化ロジン類、ロジン類を重合して得られる重合ロジン類など(これらを以後、原料ロジン類という)のほか、これら原料ロジン類とアルコール類とのロジンエステル類などがあげられる。変性ロジン類としては、例えば、ロジン類を不飽和酸で変性させて得られる不飽和酸変性ロジン類、ロジン類をフェノール類で変性させることにより得られるフェノール変性ロジン類などがあげられる。不飽和酸変性ロジン類の製造に用いられる不飽和酸としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸等を用いることができる。フェノール変性ロジン類に用いられるフェノール類としては、例えば、フェノール、アルキルフェノール等を用いることができる。変性方法は特に限定されず公知の方法を採用すればよく、通常は、ロジン類と不飽和酸またはフェノール類を混合し、加熱する方法が採用される。
原料ロジン類とアルコール類とのロジンエステル類の製造に用いられるアルコール類としては、メタノール、エタノール、プロパノール等の1価のアルコール類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール等の2価のアルコール類、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパンなどの3価のアルコール類、ペンタエリスリトール、ジグリセリンなどの4価のアルコール類、ジペンタエリスリトールなどの6価のアルコール等が挙げられる。ロジンエステル類の製造方法は、特に限定されず、公知の方法を採用することができる。通常は、原料ロジン類とアルコール類を混合し、必要に応じてエステル化触媒の存在下で、加熱する方法が採用される。なお、ロジン類とエピクロロヒドリンを反応させてロジン類のグリシジルエステルとしてもロジンエステル類が得られる。また、当該ロジングリシジルエステルにさらにロジン系樹脂を反応させてもよい。(例えば、特開平3−115480号公報参照)ただし、ロジンをエステル化したものを用いる場合には、エステル化を完全に行なわずに、カルボキシル基が残存するようにアルコール成分の使用量を酸成分に対し過剰に用いるまたは反応を途中で止める必要がある。1価のアルコールを用いる場合には、マレイン酸変性ロジンのような原料ロジンとしてアニオン性官能基を2以上含む物を用いることが好ましい。通常は、得られるロジン系樹脂の酸価が2〜250mgKOH/g程度となるように調製することが好ましい。これらロジン系樹脂は、その種類により、水酸基価、軟化点等は異なるものであるが、通常、水酸基価は、1〜110mgKOH/g程度、軟化点は液状(常温)〜180℃程度である。特に粘着性能が良好な点で軟化点70℃〜180℃程度のものが好ましい。
カルボキシル基またはフェノール性水酸基を有する石油樹脂としては、例えば、C5系石油樹脂を有機酸で変性させたもの、C9系石油樹脂を有機酸で変性させたもの、C5−C9系石油樹脂を有機酸で変性させたもの、DCPD系樹脂を有機酸で変性させたものが挙げられる。変性に用いられる有機酸としては、公知のものを用いることができ、例えば、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、セバシン酸等のα,β−不飽和カルボン酸類およびその無水物、ロジン系樹脂、(メタ)アクリル酸、フェノール類等が挙げられる。変性は、例えば、石油樹脂を製造した後に有機酸を反応させる方法の他、有機酸の存在下に石油樹脂を製造する方法などが挙げられる。なお、これら石油樹脂類は、水素化されたものであっても良い。当該石油樹脂の酸価または水酸基価は、5〜150mgKOH/g程度となるように調製することが好ましい。これら石油樹脂は、その種類により、軟化点等は異なるものであるが、通常、軟化点は50〜180℃程度である。特に粘着性能が良好な点で軟化点60℃〜170℃程度のものが好ましい。
フェノール樹脂としては、特に限定されず、公知のフェノールおよび/またはアルキルフェノールとアルデヒド類の付加縮合物を用いることができ、レゾール型フェノール樹脂、ノボラック型フェノール樹脂などが挙げられる。当該フェノール樹脂の水酸基価は、5〜150mgKOH/g程度となるように調製することが好ましい。
テルペンフェノール樹脂としては、特に限定されず公知のテルペン類とフェノール類とを共重合させた樹脂を用いることができる。なお、テルペンフェノール樹脂は水素化されたものであってもよい。当該テルペンフェノール樹脂の水酸基価は、10〜250mgKOH/g程度となるように調製することが好ましい。これらテルペンフェノール樹脂は、その種類により、軟化点等は異なるものであるが、通常、軟化点は30〜155℃程度である。特に粘着性能が良好な点で軟化点60℃〜155℃程度のものが好ましい。
成分(A)としては、ロジン系樹脂、カルボキシル基またはフェノール性水酸基を有する石油樹脂およびテルペンフェノール樹脂を用いることが好ましく、特にロジン系樹脂を用いることが、水性粘着剤のベース樹脂(例えば、アクリル樹脂など)との相溶性を確保し易い点から好ましい。ロジン系樹脂の中では、特に、ロジン類と多価アルコールとのエステル化物から得られるロジンエステル樹脂およびロジンフェノール樹脂が好ましく、原料ロジンとして不均化ロジンや重合ロジンを用いたロジンエステル類(すなわち重合ロジンエステル類、不均化ロジンエステル類)が粘着性能の点で、最も好ましい。
本発明に用いられる、成分(B)としては、揮発性の塩基であれば特に限定されず公知のものを使用することができる。具体的には、例えば、アンモニア、一級アミン、二級アミン、三級アミン等を挙げることができる。一級アミンとしては、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン等、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン等、三級アミンとしては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、ピリジン、トリブチルアミン、ジメチルエタノールアミン等が挙げられる。これらの中では、三級アミンが、得られる樹脂組成物の保存安定性の点で好ましく、特にトリメチルアミン、トリエチルアミンが好ましい。
本発明に用いられる、成分(C)としては、アニオン性官能基を有さず、ビニルエーテル基またはビニルチオエーテル基を有するものであれば特に限定されず公知のものを使用することができ、特にビニルエーテル基またはビニルチオエーテル基を2つ以上有するものを用いることが保持力を高めることができるため好ましい。ビニルエーテル基またはビニルチオエーテル基を2つ以上有するものとしては、具体的には、例えば、一般式(1):CH=CH−O−X−O−CH=CH(Xは、アルキレン基、オキシアルキレン基を表す。アルキレン基、オキシアルキレン基は、分岐構造、不飽和結合を有していてもよく、また、鎖中に芳香族基を有していても良い。)や一般式(2):CH=CH−S−Y−S−CH=CH(Yは、アルキレン基、オキシアルキレン基を表す。アルキレン基、オキシアルキレン基は、分岐構造、不飽和結合を有していてもよく、また、鎖中に芳香族基を有していても良い。)で表される化合物が挙げられる。具体的には、例えば、ブタンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、テトラエチレングリコールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、ポリエチレングリコールジビニルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジビニルエーテル、5,9−ビス−(ビニロキシ)トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン、5,9−ビス−(ビニロキシメチル)トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン、4,10−ビス−(ビニロキシ)ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]ペンタデカン、4,10−ビス−(ビニロキシメチル)ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]ペンタデカンが挙げられる。これらの中ではアルキレン基、オキシアルキレン基の炭素数が多いものの方が、耐食性、耐溶剤性が向上するため好ましく、具体的には、炭素数が6以上のものが好ましい。これらの例としては、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、テトラエチレングリコールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、ポリエチレングリコールジビニルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジビニルエーテルおよびこれらに対応するビニルチオエーテル化合物、グリセリントリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテルなどが挙げられる。なお、成分(C)としては、市販のものを用いても良い。
本発明の粘着付与樹脂エマルジョンは、例えば、成分(A)を成分(B)で中和させた後に成分(C)を加え、乳化させることにより得られる。なお、成分(C)は、成分(A)の成分(B)中和物を乳化させた後に添加してもよいし、また成分(C)が非水溶性の場合は、成分(A)の成分(B)中和物を乳化させた後、別途成分(C)の乳化分散体や強制分散体を添加しても良い。また、成分(A)を成分(B)で中和させた後に乳化したエマルジョンと、成分(C)を乳化したエマルジョンを別に調製し、これらの乳液同士を混合することにより本発明の粘着付与樹脂エマルジョンを調製しても良い。さらに、成分(A)を乳化した後に成分(B)で中和して成分(C)を加えてもよい。
成分(A)〜成分(C)の使用量は特に限定されないが、成分(A)が成分(B)で中和されていない場合には成分(A)と成分(C)とが反応するため、通常、成分(B)を成分(A)のアニオン性官能基の当量以上用いる必要がある。なお、成分(A)以外にアニオン性官能基を有する化合物等を併用する場合(たとえば、乳化剤等)には、当該化合物中に含まれる未中和アニオン性官能基を中和できるだけの成分(B)を用いることが好ましい。成分(B)を過剰に用いることにより、より長時間保存安定性を保持することができる。また、成分(C)の使用量は、特に限定されないが、通常成分(A)のモル量対比で1%〜50%程度である。50%を超えて多量に用いると成分(C)が未反応のまま残存し、粘着性能に悪影響を及ぼす可能性が大きくなり、また粘着剤のベースポリマーとの相溶性も低下する傾向があり、1%未満の場合には十分な架橋効果が発現せずに、耐熱保持力の向上効果が顕著に見られなくなる場合がある。なお、本発明のエマルジョンにはアニオン性官能基を有しない粘着付与樹脂を併用しても良い。アニオン性官能基を有しない粘着付与樹脂を用いる場合、その使用量は、成分(A)100重量部に対し、50重量部以下とすることが好ましい。
当該粘着付与樹脂を乳化する際には、当該樹脂自体に乳化能がない場合には、通常、乳化剤を用いる。使用する乳化剤としては、特に限定されず公知の乳化剤を用いることができる。具体的には、公知の低分子量乳化剤やビニルモノマーを重合させて得られる高分子量乳化剤が挙げられる。本発明では、特に高分子量乳化剤を用いることが粘着性能(特に保持力)、および機械的安定性を向上させることができるため好ましい。
低分子量乳化剤としては、たとえばアニオン系乳化剤、ノニオン系乳化剤などが挙げられる。
アニオン系乳化剤としては、例えば、有機スルホン酸、硫酸エステルなどの金属またはアンモニウム塩などが挙げられる。具体的には、アルキルアリールスルホン酸塩類等、アルキル硫酸エステル塩類、アルケニル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルケニルエーテル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸エステル塩類、アルキルスルホコハク酸エステル塩並びにその誘導体類、アルキルジアリールエーテルジスルホン酸塩並びにその誘導体類などがあげられ、より具体的には、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、オレイル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンオレイルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、モノオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルスルホコハク酸2ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムなどが挙げられる。
ノニオン系乳化剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルケニルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ソルビタン高級脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン高級脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン高級脂肪酸エステル類、グリセリン高級脂肪酸エステル類、ポリアルキレンオキサイドのブロックコポリマーなどが挙げられ、具体的には、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル、ソルビタンモノラウレート、ソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンモノラウレート、ポリオキシエチレンモノオレエート、オレイン酸モノグリセライド、ステアリン酸モノグリセライド、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン・ブロックコポリマーなどが挙げられる。
前記高分子量乳化剤とは、ビニルモノマーを共重合させることにより得られる乳化能を有する高分子であるが、特にアニオン性単量体(a)(以下、成分(a)という。)とスチレン類および/または(メタ)アクリル酸アルキルエステル(b)(以下、成分(b)という。)を重合させることにより得られる高分子乳化剤を用いることが好ましく、特にアニオン性単量体(a)(以下、成分(a)という。)、スチレン類および/または(メタ)アクリル酸アルキルエステル(b)(以下、成分(b)という。)ならびに反応性乳化剤(c)(以下、成分(c)という。)を重合させることにより得られる高分子乳化剤を用いることにより格段に粘着性能(特に保持力)を向上させることができるため好ましい。
成分(a)としては、分子中にビニル基とカルボキシル基や、リン酸基、スルホン酸基等のアニオン性官能基を有するモノマーであれば特に限定されず公知のものを用いることができる。具体的には、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等のモノカルボン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、ムコン酸等のジカルボン酸等のカルボン酸類;ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等の有機スルホン酸類;2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート等のリン酸系ビニルモノマー類;およびこれら各種有機酸のアルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウム塩、マグネシウム塩等)、アンモニウム塩、有機塩基類の塩等があげられる。これら成分(a)は単独で用いても良く、複数を併用してもよい。これら成分(a)のなかでも、成分(C)との反応を抑制するために、前記有機酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、有機塩基類の塩を用いることが好ましく、得られる高分子乳化剤の乳化性、粘着付与剤樹脂との親和性の点からメタクリル酸の塩、スチレンスルホン酸の塩を用いることが好ましい。特に粘着付与樹脂との親和性の点からはスチレンスルホン酸塩が好ましい。
成分(b)としては、例えば、スチレン類としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等があげられる。これらの中でも粘着付与樹脂との親和性の点からスチレン、α−メチルスチレンが好ましい。また、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等があげられる。こららは、単独で用いても良く、複数を併用してもよい。これらの中でも粘着付与剤樹脂との親和性の点から(メタ)アクリル酸メチルが好ましい。
成分(c)とは、界面活性剤であって、分子中に少なくとも一つの炭素−炭素二重結合を有するものであり、前記成分(a)、成分(b)に含まれないものをいう。炭素−炭素二重結合としては、たとえば、(メタ)アリル基、1−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、ビニル基、イソプロペニル基、(メタ)アクリロイル基等の官能基があげられる。成分(c)の具体例としては、例えば、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンアルキルエーテル、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンアルキルエーテルのスルホコハク酸エステル塩、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンアルキルエーテルの硫酸エステル塩、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンフェニルエーテル、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンフェニルエーテルのスルホコハク酸エステル塩、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンフェニルエーテルの硫酸エステル塩、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルのスルホコハク酸エステル塩、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルの硫酸エステル塩、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンアラルキルフェニルエーテル、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンアラルキルフェニルエーテルのスルホコハク酸エステル塩、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンアラルキルフェニルエーテルの硫酸エステル塩や、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルのリン酸エステル塩、前記官能基を分子中に少なくとも1つ有するポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルの脂肪族または芳香族カルボン酸塩、酸性リン酸(メタ)アクリル酸エステル系乳化剤、ロジングリシジルエステルアクリレートの酸無水物変性物(特開平4−256429号参照)、特開昭63−23725号公報、特開昭63−240931号公報、特開昭62−104802号公報に記載の乳化剤等の各種のものがあげられる。さらには前記反応性乳化剤中のポリオキシエチレンを、ポリオキシプロピレンまたはポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンをブロック共重合もしくはランダム共重合したものに変えたものもあげられる。本発明では、このような反応性乳化剤を特に限定なく使用できる。
前記成分(c)の市販品としては、例えば、(商品名:KAYAMER PM−1、日本化薬(株)製)、(商品名:KAYAMER PM−2、日本化薬(株)製)、(商品名:KAYAMER PM−21、日本化薬(株)製)、(商品名:SE−10N、旭電化工業(株)製)、(商品名:NE−10、旭電化工業(株)製)、(商品名:NE−20、旭電化工業(株)製)、(商品名:NE−30、旭電化工業(株)製)、(商品名:ニューフロンティアA229E、第一工業製薬(株)製)、(商品名:ニューフロンティアN−117E、第一工業製薬(株)製)、(商品名:ニューフロンティアN−250Z、第一工業製薬(株)製)、(商品名:アクアロンRN−10、第一工業製薬(株)製)、(商品名:アクアロンRN−20、第一工業製薬(株)製)、(商品名:アクアロンRN−50、第一工業製薬(株)製)、(商品名:アクアロンHS−10、第一工業製薬(株)製)、(商品名:エミノールJS−2、三洋化成工業(株)製)、(商品名:ラテルムK−180、花王(株)製)等がその代表例としてあげられる。前記反応性乳化剤のなかでも、重合性、得られる高分子乳化剤の乳化性の点からポリオキシエチレンフェニルエーテル系のものがよく、市販品としては、(商品名:アクアロンRN−10、第一工業製薬(株)製)、(商品名:アクアロンRN−20、第一工業製薬(株)製)、(商品名:アクアロンRN−50、第一工業製薬(株)製)が好ましい。
高分子乳化剤は、成分(a)10〜80重量%程度、好ましくは20〜70重量%と成分(b)10〜50重量%程度、好ましくは15〜40重量%を重合させて、または成分(a)10〜80重量%程度、好ましくは20〜70重量%と成分(b)10〜50重量%程度、好ましくは15〜40重量%を重合と成分(c)10〜50重量%程度、好ましくは10〜40重量%を共重合させることにより得られる。成分(a)を、10重量%以上とすることにより、乳化性が向上するため好ましく、80重量%未満とすることで、耐水性が向上するため好ましい。また、成分(b)を、10重量%以上とすることにより、粘着付与樹脂との親和性が向上するため好ましく、50重量%以下とすることで、乳化性が向上するため好ましい。また、成分(c)を、10重量%以上とすることにより、乳化性が向上するため好ましく、50重量%以下とすることで、耐水性が向上するため好ましい。
高分子乳化剤の重合方法としては、溶液重合、乳化重合、懸濁重合等の各種公知の方法をそのまま採用することができる。なお、成分(a)は、重合前に部分中和または完全中和して塩を形成させたものでもよく、重合後に部分中和または完全中和して塩を形成させてもよい。
溶液重合に用いる溶媒としては、特に限定されず、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、酢酸エチル、アセトン、メチルイソブチルケトン、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の公知の溶媒を使用できるが、環境問題を意識すれば、ベンゼン、トルエン、キシレン、などの環境負荷の大きな芳香族系溶剤を使用しないことが好ましい。
乳化重合による場合には、成分(c)を用いる場合には、成分(c)が乳化能力を有するため、特に乳化剤を用いる必要はないが、通常、成分(c)以外の乳化重合に用いられる乳化剤を使用してもよい。かかる乳化剤としては、例えばジアルキルスルホコハク酸エステル塩、アルカンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルスルホコハク酸エステル塩、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテルスルホコハク酸エステル塩、ナフタリンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩等のアニオン性乳化剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等のノニオン性乳化剤があげられる。これらの乳化剤は1種を単独でまたは2種以上を適宜選択して使用することができる。その使用量は前記成分(a)、成分(b)および成分(c)の全仕込み量に対して、通常は10重量%程度以下、好ましくは0.1〜10重量%程度とされる。
前記重合の際に使用される重合開始剤としては特に限定はされず、過硫酸塩類、過酸化物、アゾ化合物、レドックス系開始剤などの各種公知のものを使用できる。前記成分(c)の分子量は、粘着付与剤樹脂のエマルジョンの分散能と直接相関するため、通常は重量平均分子量を1,000〜200,000程度とすることが好ましい。なお、分子量の調節には公知の連鎖移動剤を使用してもよい。連鎖移動剤としては、たとえばイソプロピルアルコール、四塩化炭素、エチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、クメン、チオグリコール酸エステル、アルキルメルカプタン、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン等があげられる。高分子乳化剤の製造に用いる連鎖移動剤の使用量は、成分(a)〜(c)の全仕込み量に対して通常は0.5〜30重量%程度とされる。
高分子乳化剤の使用量は特に限定されないが、粘着付与剤樹脂100重量部に対し、通常は固形分換算で1〜10重量部程度、好ましくは2〜7重量部である。10重量部を越える場合には得られる水性粘着剤組成物の耐水性が低下し、また1重量部に満たない場合には乳化時の樹脂エマルジョンの貯蔵安定性、機械的安定性が悪くなる。
乳化方法としては、従来知られている高圧乳化法、反転乳化法等を採用できる。具体的には前記粘着付与剤樹脂をベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の溶剤に溶解したのち前記高分子乳化剤および軟水を添加し、高圧乳化機を用いてエマルジョン化したのち減圧下に溶剤を除去する方法、粘着付与剤樹脂に少量のベンゼン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の溶剤を混合し、つづいて乳化剤を練り込み、さらに熱水を徐々に添加し、転相乳化させてエマルジョンを得た後溶剤を減圧下に除去またはそのまま使用する方法、加圧下または常圧下にて樹脂の軟化点以上に昇温して乳化剤を練り込み、熱水を徐々に添加して転相乳化させてエマルジョン化する方法等をあげることができる。
かくして得られた粘着付与剤樹脂エマルジョンの固形分濃度は特に限定されるものではないが、通常20〜70重量%程度となるように適宜に調整して用いる。また、得られたエマルジョンの平均粒子径は、通常0.1〜2μm程度であり、大部分は0.5μm以下の粒子として均一に分散している。また、該エマルジョンは白色乃至乳白色の外観を呈し、2〜9程度のpHを有する。
前記で得られた本発明の粘着付与剤樹脂エマルジョンは、ベース樹脂であるアクリル系重合体などのエマルジョンおよび/または粘着剤用ラテックスに配合されて、各種水性粘・着剤組成物にタック等の粘着特性を付与するとともに、良好な耐熱保持力を与えるものである。
アクリル系重合体エマルジョンは、一般に各種のアクリル系粘着剤に用いられているものを使用でき、(メタ)アクリル酸エステルを一括で仕込み重合する方法、モノマー逐次添加重合法、乳化モノマー逐次添加重合法、シード重合法等の公知の乳化重合法により容易に製造することができる。
使用される(メタ)アクリル酸エステルとしては、たとえば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル等をあげることができ、これらを単独でもしくは二種以上を混合して用いる。また、得られるエマルジョンに貯蔵安定性を付与するため前記(メタ)アクリル酸エステルに換えて(メタ)アクリル酸を少量使用してもよい。さらに所望により(メタ)アクリル酸エステル重合体の粘着特性を損なわない程度において、たとえば、酢酸ビニル、スチレン等の共重合可能なモノマーを併用できる。これら(メタ)アクリル酸エステルを主成分とする重合体のガラス転移温度は通常−70〜0℃程度、好ましくは−60〜−10℃である。0℃を越える場合にはタックが著しく低下し好ましくない。なお、アクリル系重合体エマルジョンに用いられる乳化剤にはアニオン系乳化剤、部分ケン化ポリビニルアルコール等を使用でき、その使用量は重合体100重量部に対して0.1〜5重量部程度、好ましく0.5〜3重量部である。
アクリル系重合体エマルジョンと粘着付与剤樹脂エマルジョンの使用割合は、アクリル系重合体エマルジョン100重量部(固形分換算)に対して、粘着付与剤樹脂エマルジョンを通常5〜30重量部程度(固形分換算)とするのがよい。粘着付与剤樹脂エマルジョンが5重量部に満たない場合には、粘着付与剤樹脂を添加することによる改質がほとんど認められず、また30重量部を越える場合には保持力が低下する傾向にありいずれの場合も適当ではない。
また、粘着剤用ラテックスとしては、天然ゴムラテックス、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス、クロロプレンラテックス等があげられる。天然ゴムラテックスとは、水性粘着剤組成物に用いられる公知のものを使用でき、解重合したもの、解重合しないもののいずれでもよい。スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス、クロロプレンラテックスも通常、粘着剤用として市販されているものを使用できる。また、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス、クロロプレンラテックスはカルボキシ変性されたものでもよい。
粘着剤用ラテックスと粘着付与剤樹脂エマルジョンの使用割合は、粘着剤用ラテックス100重量部(固形分換算)に対して、粘着付与剤樹脂エマルジョンを通常5〜150重量部程度(固形分換算)とするのがよい。粘着付与剤樹脂エマルジョンが5重量部に満たない場合は、粘着付与剤樹脂を添加することによる改質がほとんど認められず、また150重量部を越える場合には保持力が低下する傾向にありいずれの場合も適当ではない。
本発明の水性粘着剤組成物は、ベース樹脂としてアクリル系重合体エマルジョンと粘着剤用ラテックスを併用することもでき、さらに必要に応じて消泡剤、増粘剤、充填剤、酸化防止剤、耐水化剤、造膜助剤等を使用することもできる。
以下に実施例をあげて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、各例中「%」はいずれも重量基準である。
製造例1(アクリル系重合体のエマルジョン)
(1)水44.46部
(2)アニオン系乳化剤(商品名ハイテノールS、固形分50%。第一工業製薬(株)製) 0.90部
(3)ブチルアクリレート43.90部、およびアクリル酸1.36部
(4)開始剤(過硫酸カリウム)0.23部、pH調整剤(重曹)0.11部、および蒸留水9.04部
攪拌装置、冷却管、滴下ロートおよび窒素導入管を備えた4ツ口フラスコ中、70℃の窒素ガス気流下で、上記(1)、(2)を溶解した後、攪拌下に上記(3)および(4)の合計の1/10量を添加し70℃で窒素気流下にて30分間予備重合反応を行い、その後、(3)および(4)の合計の9/10量を2時間かけて滴下し、滴下重合を行なった。(3)および(4)の全量を滴下終了後、1時間完結反応を70℃で行い、室温に冷却後、100メッシュの金網濾過を行いながら取り出し、固形分45.6%のアクリル重合体のエマルジョンを得た。
実施例1
(粘着付与樹脂エマルジョンの製造)
重合ロジンエステル(ペンセルD−160、荒川化学工業(株)製、軟化点158℃、酸価16)100部、トリエチルアミン10部をトルエン70部に溶解し50℃で8時間攪拌した。次いでトリエチレングリコールジビニルエーテル10部を加えた。この溶液を75℃まで昇温した後にアニオン系乳化剤(ドデシルベンセンスルホン酸ナトリウム)を3部(固形換算)および水を170部添加して75℃に保ち、1時間30分強攪拌して予備乳化を行なった。得られた予備乳化物を高圧乳化機により30MPaの圧力で高圧乳化し乳化物を得た。次いで、減圧蒸留装置に前記乳化物を仕込み、50℃、13.3kPaの条件下に7時間減圧蒸留を行い、固形分50.0%の粘着付与樹脂のエマルジョンを得た。
評価例1(水性粘着剤組成物の製造及び評価)
実施例1のようにして得た粘着付与樹脂のエマルジョンを10部(固形換算)と製造例1で得られたアクリル重合体のエマルジョン90部(固形換算)を混合し、さらに増粘剤としてプライマルASE−60(日本アクリル社製)0.5部(固形換算)を添加し増粘させて水性粘着剤組成物を得た。
(性能評価)
得られた水性粘着剤組成物を乾燥後の糊厚が30μmとなるように厚さ40μmのポリエステルフィルムに塗布し、115℃の乾燥機の中で20分間乾燥し、粘着シートを作成して各種試験を行なった。結果を表1に示す。
粘着力
測定温度20℃と80℃において、引張速度300mm/分で180°剥離試験した時の粘着力(g/cm を測定した。被着体はポリエチレン板(PE)である。
タック
JIS Z0237に記載されたJ.DOW法により傾斜30°、測定温度20℃で測定した。表1中の数値はボールNoを示す。
保持力
JIS C2107により貼付け面積25×25mm 荷重1.0kgで対ステンレス板に対する60℃での1時間のずれmmを測定した。
シートの濁り
乾燥後の粘着シートを目視で判定した。×は濁りのあるものを、○は濁りの無いものを示す。
実施例2
フェノール変性ロジン(タマノル803L、荒川化学工業(株)製、軟化点149℃、酸価47、水酸基価13)100部、トリエチルアミン15部をトルエン70部に溶解し50℃で8時間攪拌した。次いでトリエチレングリコールジビニルエーテル12部を加えた。この溶液を75℃まで昇温した後にアニオン系乳化剤(ドデシルベンセンスルホン酸ナトリウム)を3部(固形換算)および水を160部添加して75℃に保ち、1時間30分強攪拌して予備乳化を行なった。得られた予備乳化物を高圧乳化機により30MPaの圧力で高圧乳化し乳化物を得た。次いで、減圧蒸留装置に前記乳化物を仕込み、50℃、13.3kPaの条件下に7時間減圧蒸留を行い、固形分50.0%の粘着付与樹脂のエマルジョンを得た。
実施例3
不均化ロジンエステル(スーパーエステルA−100、荒川化学工業(株)製、軟化点100℃、酸価6)100部、トリエチルアミン6部をトルエン70部に溶解し50℃で8時間攪拌した。次いでトリエチレングリコールジビニルエーテル6部を加えた。この溶液を75℃まで昇温した後にアニオン系乳化剤(ドデシルベンセンスルホン酸ナトリウム)を3部(固形換算)および水を160部添加して75℃に保ち、1時間30分強攪拌して予備乳化を行なった。得られた予備乳化物を高圧乳化機により30MPaの圧力で高圧乳化し乳化物を得た。次いで、減圧蒸留装置に前記乳化物を仕込み、50℃、13.3kPaの条件下に7時間減圧蒸留を行い、固形分50.0%の粘着付与樹脂のエマルジョンを得た。
実施例4
テルペンフェノール樹脂(YSポリスターS−145、ヤスハラケミカル(株)製、軟化点145℃、水酸基価100)100部、トリエチルアミン20部をトルエン70部に溶解し50℃で8時間攪拌した。次いでトリエチレングリコールジビニルエーテル15部を加えた。この溶液を75℃まで昇温した後にアニオン系乳化剤(ドデシルベンセンスルホン酸ナトリウム)を3部(固形換算)および水を160部添加して75℃に保ち、1時間30分強攪拌して予備乳化を行なった。得られた予備乳化物を高圧乳化機により30MPaの圧力で高圧乳化し乳化物を得た。次いで、減圧蒸留装置に前記乳化物を仕込み、50℃、13.3kPaの条件下に7時間減圧蒸留を行い、固形分50.0%の粘着付与樹脂のエマルジョンを得た。
実施例5
フェノール変性C9石油樹脂(ネオポリマーE−100、新日本石油化学(株)製、軟化点97℃、水酸基価75)100部、トリエチルアミン15部をトルエン70部に溶解し50℃で8時間攪拌した。次いでトリエチレングリコールジビニルエーテル15部を加えた。この溶液を75℃まで昇温した後にアニオン系乳化剤(ドデシルベンセンスルホン酸ナトリウム)を3部(固形換算)および水を170部添加して75℃に保ち、1時間30分強攪拌して予備乳化を行なった。得られた予備乳化物を高圧乳化機により30MPaの圧力で高圧乳化し乳化物を得た。次いで、減圧蒸留装置に前記乳化物を仕込み、50℃、13.3kPaの条件下に7時間減圧蒸留を行い、固形分50.0%の粘着付与樹脂のエマルジョンを得た。
実施例6
酸変性石油樹脂(ハイレジンMN60、東邦化学(株)製、軟化点98℃、酸価60)100部、トリエチルアミン10部をトルエン70部に溶解し50℃で8時間攪拌した。次いでトリエチレングリコールジビニルエーテル10部を加えた。この溶液を75℃まで昇温した後にアニオン系乳化剤(ドデシルベンセンスルホン酸ナトリウム)を3部(固形換算)および水を170部添加して75℃に保ち、1時間30分強攪拌して予備乳化を行なった。得られた予備乳化物を高圧乳化機により30MPaの圧力で高圧乳化し乳化物を得た。次いで、減圧蒸留装置に前記乳化物を仕込み、50℃、13.3kPaの条件下に7時間減圧蒸留を行い、固形分50.0%の粘着付与樹脂のエマルジョンを得た。
実施例7
重合ロジンエステル(ペンセルD−160、荒川化学工業(株)製、軟化点158℃、酸価16)100部、トリエチルアミン10部をトルエン70部に溶解し50℃で8時間攪拌した。次いでトリエチレングリコールジビニルエーテル10部を加えた。この溶液を75℃まで昇温した後にアニオン系高分子乳化剤(スチレン12.5部、メタクリル酸メチル12.5部、メタクリル酸40部、スチレンスルホン酸ソーダ10部を反応性乳化剤アクアロンRN−50(第一工業製薬(株)製)25部(固形換算)を用い、乳化重合して得られたポリマー。GPCによる重量平均分子量(ポリスチレン換算)32000)を5部(固形換算)および水を180部添加して75℃に保ち、1時間30分強攪拌して予備乳化を行なった。得られた予備乳化物を高圧乳化機により30MPaの圧力で高圧乳化し乳化物を得た。次いで、減圧蒸留装置に前記乳化物を仕込み、50℃、13.3kPaの条件下に7時間減圧蒸留を行い、固形分50.0%の粘着付与樹脂のエマルジョンを得た。
比較例1
実施例1の粘着付与樹脂エマルジョンの製造において、トリエチルアミン及びトリエチレングリコールジビニルエーテルを加えないこと以外は実施例1と同様にして、粘着付与樹脂のエマルジョンを得た。
比較例2〜7
実施例2〜7それぞれにおいて、トリエチルアミン及びトリエチレングリコールジビニルエーテルを加えないこと以外は実施例2〜7と同様にして、粘着付与樹脂のエマルジョンを得た。
評価例2〜7、比較評価例1〜7(水性粘着剤組成物の製造)
実施例2〜7、比較例1〜7で得た粘着付与樹脂のエマルジョンを10部(固形換算)と製造例1で得られたアクリル重合体のエマルジョン90部(固形換算)を混合し、さらに増粘剤としてプライマルASE−60(日本アクリル社製)0.5部(固形換算)を添加し増粘させて水性粘着剤組成物を得た。
(性能評価)
実施例1で示したと同様の方法で性能評価を実施した。結果を表1に示す。
比較評価例8
粘着付与樹脂のエマルジョンを添加することなしに、製造例1で得られたアクリル重合体のエマルジョン100部(固形換算)に増粘剤としてプライマルASE−60(日本アクリル社製)0.5部(固形換算)を添加し増粘させて水性粘着剤組成物を得た。実施例1で示したと同様の方法で性能評価を実施した。結果を表1に示す。
Figure 0005028767

Claims (7)

  1. アニオン性官能基を有し、ビニルエーテル基またはビニルチオエーテル基を有しない粘着付与樹脂(A)の揮発性塩基(B)中和物およびビニルエーテル基またはビニルチオエーテル基を2つ以上有する化合物(C)を含有する組成物を水中に分散させた粘着付与樹脂エマルジョン。
  2. 前記粘着付与樹脂(A)が、ロジン系樹脂、カルボキシル基またはフェノール性水酸基を有する石油樹脂およびテルペンフェノール樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1記載の粘着付与樹脂エマルジョン。
  3. ロジン系樹脂の酸価が、2〜250mgKOH/gである請求項2記載の粘着付与樹脂エマルジョン。
  4. 揮発性塩基(B)が、三級アミンである請求項1〜3のいずれかに記載の粘着付与樹脂エマルジョン。
  5. アニオン性官能基を有し、ビニルエーテル基またはビニルチオエーテル基を有しない粘着付与樹脂(A)を揮発性塩基(B)で中和させた後、ビニルエーテル基またはビニルチオエーテル基を2つ以上有する化合物(C)を加え、乳化させることを特徴とする粘着付与樹脂エマルジョンの製造方法。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載の粘着付与樹脂エマルジョンを含有する水性粘着剤組成物。
  7. アクリル樹脂を含有する請求項6に記載の水性粘着剤組成物。
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