JP5027848B2 - 編物及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、綿紡績糸を用いた編物及びその製造方法に関するものであり、より詳しくは、実用的な破裂強力を維持すると共に、吸水性と速乾性に優れて、更には抗菌防臭性と消臭性も兼ね備えた、風合いの良い編物及びその製造方法に関するものである。
スポーツシャツ用生地には、吸汗性の優れた綿素材がよく利用されている。しかしながら、綿素材の生地は吸水後の水分発散が悪いため、吸着された汗を速やかに外気中に蒸散させることができず、発汗後長い間布帛が乾かないため湿り感を維持して着用者に肌寒感やじめじめ感を残したり或いは第三者に汗臭を感じさせるという問題や、洗濯後の乾燥に長時間を要するという問題がある。
また、近年、ライフスタイルや住宅環境の変化を受けて、洗濯衣料を室内に干す場合が多くなってきているが、綿素材の衣料は乾燥まで時間がかかり、湿った状態に置かれる時間が長くなると、衣料から「部屋干し臭」と言われる生乾きの臭いが発生する場合があるため、室内の居住感を悪くしたり、更には着用時に不快感を覚えることがある。
従って、綿素材を用いた肌着用生地は、吸水性と速乾性に優れること、更には抗菌防臭性と消臭性を兼ね備えることも望まれている。
生地に速乾性を付与する方法としては、例えば、特許文献1では、綿100%を含むセルロース系繊維にシルケット加工を施した後、グリオキザール系樹脂を付与する速乾加工法がある。この方法は、生地にグリオキザール系樹脂を付与することにより、綿繊維の非結晶領域の分子同士を架橋させる方法である。架橋された綿繊維は非結晶領域の水膨潤が抑制されるため、製編または製織した生地は速乾性に優れている。しかし、生地の速乾性を実現するためにはグリオキザール系樹脂などの反応樹脂の濃度を高くする必要があり、そうすると生地の破裂強力が著しく低下してしまう新たな問題が生じた。なお、この方法では、「部屋干し臭」や「汗臭」に対する防臭性・消臭性については全く考慮されていない。
また、特許文献2では、綿を含む無緊張状態のセルロース系繊維原綿を直接アルカリ金属水酸化物水溶液で処理し、水洗後に樹脂加工剤、疎水化架橋剤又は疎水化剤等の疎水性加工剤で処理する加工方法も提案されている。しかし、原綿に上記方法を施した場合、原綿強度が著しく低下するため、該処理綿を用いて紡績すると、可紡性が著しく悪くなり、実用的なものにするためには太番手でしか展開できなかった。また「部屋干し臭」や「汗臭」に対する防臭性・消臭性も考慮されていない。
一方、生地の防臭性・消臭性を実現するためには、例えば、特許文献3のように抗菌防臭効果に優れている第4級アンモニウム塩をメラミン樹脂などのバインダーでポリエステル生地に固着させる方法がある。しかし、この方法では、抗菌剤自身が吸水性を阻害し、生地表面に固着させたバインダーも吸水性を阻害し、更には吸水した水分が内部に封鎖される傾向にあるため生地の乾燥性も悪くなった。また、吸水性を高めるためにポリエステル樹脂等の吸水剤を同時に付与しても、繰り返し洗濯することで吸水剤が脱落し易く、吸水耐久性が良くない傾向にあった。
また、特許文献4では、界面活性剤と紫外線吸収剤と抗菌剤を含有する衣料用洗浄剤組成物も提案されている。しかし、この組成物を用いたものでは洗濯耐久性がなく、洗濯の都度該衣料用洗浄剤組成物を添加する必要があった。また、該衣料用洗浄剤組成物は「部屋干し臭」を防止できても、「汗臭」を低減できるものではなかった。
特開昭61−207672号公報 特開2003−342875号公報 特開平11−001875号公報 特開平7−118696号公報
本発明は、かかる従来技術の問題、即ち、綿素材の生地に速乾性を付与することによる生地破裂強力の低下や、抗菌剤及びバインダーの吸水・乾燥阻害性、並びに防臭・消臭洗濯耐久性の低下などの問題を背景になされたものであり、その目的は、実用的な破裂強力を維持すると共に、吸水性と速乾性に優れて、更には抗菌防臭性と消臭性も兼ね備えた、風合いの良い編物及びその製造方法を提供することである。
本発明者らは、前記課題を鋭意検討した結果、遂に本発明を完成するに至った。即ち、前記目的を達成することができた本発明の編物は、下記の二つである。
一つの本発明の編物は、綿紡績糸を用いた編物であって、前記綿紡績糸の撚り係数kが3.0以上4.0以下で、繊維構成本数が80本以上250本以下であり、編物のバリウム活性値が110〜180であり、結合ホルムアルデヒド量が0.2〜0.8%owfであり、且つ抗菌消臭剤として、鉄、アルミニウム、カリウムを含む触媒機能を有する金属組成物が付着されていることを特徴とするものである。この編物は、強度の高い綿紡績糸を用いるので、速乾性を付与することによる破裂強力の低下を抑制して、実用的な破裂強力の維持が可能となる。しかも、前記鉄、アルミニウム、カリウムを含む触媒機能を有する金属組成物(以下、金属組成物と略記することもある)を使用することにより、編物の吸水性を低下させずに抗菌防臭性と消臭性の効果を得ることができる。
もう一つの本発明の編物は、綿紡績糸を用いた編物であって、前記綿紡績糸は多層構造になっており、且つ外層部を構成する繊維束の撚り角度が内層部を構成する繊維束の撚り角度より大きく、繊維構成本数が80本以上250本以下であり、編物のバリウム活性値が110〜180であり、結合ホルムアルデヒド量が0.2〜0.8%owfであり、且つ抗菌消臭剤として、鉄、アルミニウム、カリウムを含む触媒機能を有する金属組成物が付着されていることを特徴とするものである。この編物は、前記構造の綿紡績糸を用いるので、速乾性を付与することによる破裂強力の低下を抑制することができる。推定される理由としては、架橋された繊維は分子鎖の柔軟性を低下させるため脆くなり、特に繊維軸と交差する角度からの外力により破壊されやすくなるが、前記構造の紡績糸であれば、内側の繊維束が糸軸と平行に近い状態で配列されているため、紡績糸の内側の繊維が外力を受け止めやすくなり、破裂強力が低下し難くなるものと考えている。また、前記構造の紡績糸は、内層部の繊維束が糸軸方向とほぼ平行に配置されているため、繊維束に沿って水分が拡散し易く乾燥性が良好となり、編物の速乾性を実現する上でも有用である。さらに、前記抗菌消臭剤を使用することにより、編物の吸水性を低下させずに抗菌防臭性と消臭性の効果を得ることができる。
前記編物は、吸水性が10秒以内であり、滴下乾燥試験における30分での残留水分率が50%以下で、洗濯乾燥試験における60分での残留水分率が40%以下であり、且つ破裂強力が350kPa以上であることが好ましい。
また、前記編物は、未洗時のアンモニア消臭性及び酢酸消臭性が80%以上であり、10洗後の静菌活性値が2.2以上であることがより好ましい。
なお、前記編物を製造する方法も本発明に含まれる。一つの製造方法は、(1)リング精紡機を用いることにより、撚り係数kが3.0以上4.0以下で、繊維構成本数が80本以上250本以下の綿紡績糸を作製する工程、(2)作製した綿紡績糸を用いて編物を製造する工程、(3)得られた編物に、濃度10〜30°Beの苛性ソーダによるシルケット加工および/又は液体アンモニア加工を施す工程、(4)編物に、固形分量3.0〜7.0%owfの繊維素反応樹脂による架橋処理を行う工程、及び(5)編物に、抗菌消臭剤として、鉄、アルミニウム、カリウムを含む触媒機能を有する金属組成物を付着させる工程を含むことを特徴とするものである。また、もう一つの製造方法は、(1)中空スピンドル構造を持つ空気精紡機を用いることにより、多層構造で、且つ外層部を構成する繊維束の撚り角度が内層部を構成する繊維束の撚り角度より大きく、繊維構成本数が80本以上250本以下の綿紡績糸を作製する工程、(2)作製した綿紡績糸を用いて編物を製造する工程、(3)得られた編物に、濃度10〜30°Beの苛性ソーダによるシルケット加工および/又は液体アンモニア加工を施す工程、(4)編物に、固形分量3.0〜7.0%owfの繊維素反応樹脂による架橋処理を行う工程、及び(5)編物に、抗菌消臭剤として、鉄、アルミニウム、カリウムを含む触媒機能を有する金属組成物を付着させる工程を含むことを特徴とするものである。
本発明の編物は、実用的な破裂強力を維持すると共に、吸水性と速乾性に優れて、抗菌防臭性と消臭性も兼ね備えたものであり、特にスポーツシャツ用生地に好適に用いられる。
結合ホルムアルデヒド量の測定に用いた装置の概略説明図である。
以下、本発明の実施形態を詳細に説明するが、本発明は、下記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
一つの本発明の編物は、綿紡績糸を用いた編物であって、前記綿紡績糸の撚り係数kが3.0以上4.0以下で、繊維構成本数が80本以上250本以下であり、編物のバリウム活性値が110〜180であり、結合ホルムアルデヒド量が0.2〜0.8%owfであり、且つ抗菌消臭剤として、鉄、アルミニウム、カリウムを含む触媒機能を有する金属組成物が付着されていることを特徴とするものである。
もう一つの本発明の編物は、綿紡績糸を用いた編物であって、前記綿紡績糸は多層構造になっており、且つ外層部を構成する繊維束の撚り角度が内層部を構成する繊維束の撚り角度より大きく、繊維構成本数が80本以上250本以下であり、編物のバリウム活性値が110〜180であり、結合ホルムアルデヒド量が0.2〜0.8%owfであり、且つ抗菌消臭剤として、鉄、アルミニウム、カリウムを含む触媒機能を有する金属組成物が付着されていることを特徴とするものである。
まず、本発明の編物に用いる紡績糸について説明する。
本発明の編物は、スポーツシャツ用生地に好適に用いられるものであるため、綿紡績糸を用いることが好ましい。ここで、綿紡績糸とは、綿繊維を主に使用した紡績糸であり、100%の綿繊維からなる紡績糸や、綿繊維と少量の他の繊維(短繊維や長繊維を含む)との混紡糸が含まれる。
前記綿繊維としては、アップランド綿以上の細い高級原綿が好ましいが、紡績糸の強力を引上げ、編物の破裂強力を向上する点から、繊度が小さく、平均繊維長が長く、繊維強度が強いピマ綿、スビン綿、海島綿等がより好ましい。また、これら2種以上の綿種を混綿機、連篠機等で混綿してもよい。
ほかの繊維としては、麻、羊毛、絹などの天然繊維や、レーヨン、ポリノジック、キュプラ等の再生繊維やアセテート等の半合成繊維、ポリエステル、ポリアミド、アクリルなどの合成繊維が挙げられる。
前記綿繊維の使用量は、編物の質量に対して、70%以上であることが好ましく、100%であることがより好ましい。綿繊維の使用量を70%以上とすることで、吸汗性の良い編物を得ることができる。
本発明の編物に用いる綿紡績糸の撚り係数kは、3.0以上4.0以下であることが好ましく、3.4以上4.0以下であることがより好ましい。綿紡績糸の撚り係数kを前記範囲とすることで、編物の破裂強力を向上することができる。一方、撚り係数kが3.0未満であると、紡績糸の強力が低くなり、これを用いた編物は速乾性が付与された後、その破裂強力が著しく低くなり実用性が低下する。また、撚り係数kが4.0より大きい場合は、編物の強力は高まるが、原糸の撚りトルクが強くなるため、これを用いたシングル編物は編目の斜行が強くなり実用性が低下する。
又は、本発明の編物に用いる綿紡績糸は、多層構造になっており、且つ外層部を構成する繊維束の撚り角度が内層部を構成する繊維束の撚り角度より大きいことが好ましい。この構造の綿紡績糸は、例えば特開平9−105028号公報に示されるような旋回気流式紡績装置によって製造することができる。この構造の綿紡績糸を用いた編物は、一般的なリング紡績糸を用いた編物に比べて、破裂強力の低下が少ない。その理由は次の様に考えている。即ち、架橋されることによって繊維は分子鎖の柔軟性が低下するため脆くなり、特に繊維軸と交差する角度からの外力により破壊されやすくはなるが、本発明の綿紡績糸であれば、内側の繊維束が糸軸と平行に近い状態で配列されているため、紡績糸の内側の繊維が外力を受け止めやすくなり、破裂強力が低下し難くなるためと考えている。また、本発明の構造では、内層部の繊維束が糸軸方向とほぼ平行に配置されているため、繊維束に沿って水分が拡散し易く乾燥性が良好となり、編物の速乾性を実現する上でも有用である。
また、前記綿紡績糸の繊維構成本数は、80本以上250本以下であることが好ましく、より好ましくは80本以上200本以下である。繊維構成本数を前記範囲とすることで、編物の破裂強力を向上することができる。一方、繊維構成本数が80本未満である場合、紡績糸強力が低く、その結果これを用いた編物の破裂強力が低くなるため実用性が低下する。また、250本より大きくなると、太番手となるため肉厚な編物しか生産できず、期待する清涼感を得ることが困難となる。
前記綿紡績糸の番手は、特に限定されるものではないが、英式綿番手で、20以上であることが好ましく、25以上であることがより好ましく、60以下であることが好ましく、50以下であることがより好ましい。綿紡績糸の番手を前記範囲とすることで、破裂強力が良く、速乾性の優れた編物を得ることができる。一方、綿紡績糸の番手が20未満である場合は、速乾性を出すことが困難である。また、60を超えると、破裂強力が低下し実用性能を下回る可能性がある。
次に、本発明の編物について説明する。
本発明の編物は、前記綿紡績糸を用いたものであり、前記綿紡績糸を用いることにより、速乾性を付与することによる破裂強力の低下を抑制し、実用的な破裂強力を維持することが可能となる。
本発明の編物のバリウム活性値は、110以上であることが好ましく、120以上であることがより好ましく、125以上であることがさらに好ましい。また、180以下であることが好ましく、150以下であることがより好ましく、140以下であることがさらに好ましい。このバリウム活性値とは、編物にシルケット加工や液体アンモニア加工を施した後の綿繊維のマーセル化の強さを示す指標である。編物のバリウム活性値を前記範囲とすることで、編物に速乾性を付与することによる破裂強力の低下を抑制することができる。一方、バリウム活性値が110未満である場合は、速乾性を付与した後の編物の破裂強力が著しく低下するため実用性が低い。また、180より大きい場合は、マーセル化が非常に強いため、編物が非常に硬くなり、更に編物の黄変が見られるため、要求される白度を再現することができない場合がある。
また、本発明の編物の結合ホルムアルデヒド量は、0.2%owf以上であることが好ましく、0.25%owf以上であることがより好ましく、0.8%owf以下であることが好ましく、0.65%owf以下であることがより好ましい。この結合ホルムアルデヒド量とは、編物に繊維素反応樹脂で架橋処理を施した後の綿繊維の架橋結合数を示す指標である。編物の結合ホルムアルデヒド量を前記範囲とすることで、編物に速乾性を付与することができる。一方、結合ホルムアルデヒド量が0.2%owf未満である場合は、綿繊維の架橋結合数が少ないため、吸水時の水による膨潤を抑制することが不十分で、目標とする速乾性を実現することができなくなる。また、0.8%owfより大きい場合は、架橋数が多すぎて繊維の柔軟性が落ち、その結果繊維強度が著しく弱くなり、編物の破裂強力が著しく低下する。
さらに、本発明の編物に、抗菌消臭剤として鉄、アルミニウム、カリウムを含む触媒機能を有する金属組成物が付着されている。この触媒機能を有する金属組成物としては、特開2007−215988号公報に記載の金属組成物、特にニチリンケミカル社製のセルフィールが挙げられる。該金属組成物は、臭いの元になるアンモニア及び酢酸を分解する消臭力と、菌やバクテリアの繁殖を抑制する抗菌防臭力を併せ持っている。また、該金属組成物は従来の抗菌剤とは異なり、吸水性・速乾性を阻害しないものであり、編物の吸水性・速乾性を何も阻害せずに有効成分の抗菌消臭効果を持続的に発揮させることができる。即ち、編物に前記金属組成物を付着すれば、バインダーを使用しなくても、「汗臭」や「部屋干し臭」に対する抗菌防臭性・消臭性を得ると共に、抗菌防臭性・消臭性の洗濯耐久性にも優れている編物が得られる。さらに、バインダーは吸水性・速乾性を阻害するだけではなく、編物の風合いも悪化させるものであるため、バインダーを使用しないことで、風合いの良い編物が得られる。なお、編物の吸水性や速乾性をできる限り阻害しないという主旨で、本発明の編物に吸水性や速乾性を阻害する抗菌消臭剤やバインダーを使用しないことが好ましいが、用途、目的などに応じた吸水性や速乾性などを満足する範囲を考慮しながら、吸水性や速乾性を阻害する抗菌消臭剤やバインダーを少量含有しても構わない。
前記編地の吸水性としては、JIS L 1096法に基づく滴下吸水時間で10秒以内であることが好ましい。滴下吸水時間が10秒以上であれば、該編物を使用した衣料を着用して運動したときに、衣服と肌の間に汗が溜りやすくなり濡れ感が残り易くなる。
前記編物の吸水拡散性としては、編物表面に水溶性青染料溶液を0.1ml滴下し、3分後に濡れ拡がった吸水拡散面積で、4.0cm2以上であることが好ましく、5.0cm2以上であることがより好ましい。吸水拡散面積が4.0cm2以上であれば、本発明の目的とする吸水速乾性を実現することができる。
前記編物の滴下速乾性としては、滴下乾燥試験における30分での残留水分率で50%以下であることが好ましい。残留水分率が50%より大きいと、未加工の一般綿編物との差異が小さいためである。
前記編物の洗濯速乾性としては、洗濯乾燥試験における60分での残留水分率で40%以下であることが好ましい。残留水分率が40%より大きいと、未加工の一般綿編物との差異が小さいためである。
一般的に樹脂で架橋処理すると繊維強度は低くなるが、衣料用には実用最低限度の強度は必要である。本発明の編物の破裂強力は350kPa以上であることが好ましく、500kPa以上であることがより好ましい。破裂強力が350kPa未満である場合、該編物を使用した衣料を着用した場合、破れや穴開きが起り易くなる。
本発明の編物の「汗臭」に対する消臭性の指標としては、未洗時のアンモニア消臭性及び酢酸消臭性で80%以上であることが好ましい。消臭性が80%未満である場合、期待する消臭性を得ることが難しくなる。なお、参考として、社団法人繊維評価技術協議会の消臭基準ではアンモニア消臭性が70%以上、酢酸消臭性が80%以上で合格とされている。
本発明の編物の「部屋干し臭」に対する防臭性の指標としては、10洗後の静菌活性値で2.2以上であることが好ましい。10洗後の静菌活性値が2.2未満である場合、期待する「部屋干し臭」に対する防臭性を得ることが難しくなる。なお、参考として、社団法人繊維評価技術協議会の抗菌防臭(SEKマーク青ラベル)認証でも静菌活性値が2.2以上で合格とされている。
本発明において、編物の組織は特に限定されるものではなく、例えば、天竺、スムース、鹿の子、フライス、裏毛などの組織を用いることができる。
前記編物の密度は特に限定されるものではなく、編組織、紡績糸等を勘案して適宜設定すれば良い。
また、前記編物の目付は特に限定されるものではないが、100g/m2〜200g/m2であることが好ましく、130g/m2〜180g/m2であることがより好ましい。編物の目付を前記範囲とすることにより、スポーツシャツに好適な編地にすることができる。
さらに、前記編物の厚みは限定されるものではないが、0.3mm〜1.2mmであることが好ましく、0.5mm〜1.0mmであることがより好ましい。編物の厚みを前記範囲とすることにより、速乾性を良くすることができる。
以下、本発明の編物を製造する方法について説明する。
本発明の編物の製造方法は、(1)リング精紡機を用いることにより、撚り係数kが3.0以上4.0以下で、繊維構成本数が80本以上250本以下の綿紡績糸を作製する工程、或いは、中空スピンドル構造を持つ空気精紡機を用いることにより、多層構造で、且つ外層部を構成する繊維束の撚り角度が内層部を構成する繊維束の撚り角度より大きく、繊維構成本数が80本以上250本以下の綿紡績糸を作製する工程、(2)作製した綿紡績糸を用いて編物を製造する工程、(3)得られた編物に、濃度10〜30°Beの苛性ソーダによるシルケット加工および/又は液体アンモニア加工を施す工程、(4)編物に、固形分量3.0〜7.0%owfの繊維素反応樹脂による架橋処理を行う工程、及び(5)編物に、抗菌消臭剤として、鉄、アルミニウム、カリウムを含む触媒機能を有する金属組成物を付着させる工程を含むことを特徴とする製造方法である。
前記工程(1)は綿紡績糸を作製する工程であり、特に好ましくは、リング精紡機を用いることにより、撚り係数kが3.0以上4.0以下で、繊維構成本数が80本以上250本以下の綿紡績糸を作製する。その製造工程・条件としては、一般的な紡績の前紡工程(混綿−梳綿−練篠−粗紡)を経て篠巻きを作成し、リング精紡機を用いて作製することができる。また、編物の破裂強力の低下を低くさせる点から、精紡工程に2本の篠巻きを供給・ドラフトした後合撚する精紡交撚糸や、2本の紡績糸を合撚する双糸とすることが好ましい。
或いは、前記工程(1)において、特に好ましくは、中空スピンドル構造を持つ空気精紡機を用いることにより、多層構造で、且つ外層部を構成する繊維束の撚り角度が内層部を構成する繊維束の撚り角度より大きく、繊維構成本数が80本以上250本以下の綿紡績糸を作製する。この空気精紡機としては、例えば特開平9−105028号公報に示される様な旋回気流式紡績装置を使用することができる。
前記工程(2)は、工程(1)で作製した綿紡績糸を用いて編物を製造する工程である。編物は、一般的な編物の製造工程を経て製造することができる。また、得られた編物を、一般的な綿編物の精練・漂白等の条件にて加工すれば良い。
前記工程(3)は、工程(2)で得られた編物にシルケット加工および/又は液体アンモニア加工を施すことにより、編物のバリウム活性値を110〜180の範囲とする工程である。この工程により、編物に速乾性を付与することによる破裂強力の低下を抑制することができる。
前記シルケット加工では、丸編みを開反する前に加工する丸シルケット加工機でも、開反してから拡布状で加工するオープン・シルケット加工機等を用いても良い。編物は苛性ソーダ溶液に浸漬した後、中和・水洗・脱水される。苛性ソーダ溶液の濃度は10°Be(ボーメー度)以上であることが好ましく、12°Be以上であることがより好ましく、30°Be以下であることが好ましく、25°Be以下であることがより好ましい。苛性ソーダ溶液の濃度を前記範囲とすることにより、本発明の目的とするマーセル化の効果を得ることができる。一方、苛性ソーダ溶液の濃度が10°Beより少ないとマーセル化の効果が少なく、目的とする破裂強力が得られにくくなる。また、苛性ソーダ溶液の濃度が30°Beを超えると、苛性ソーダの濃度に比べてマーセル化の向上効果が少ないため不経済である。また、前記シルケット加工の温度は特に限定されず、常温でも、低温(冷シル)でも、高温でも行うことができるが、温度が低くなる程、マーセル化の効果が高くなる一方、風合いは硬くなるので、所望の品質に合わせて最適温度を選択すれば良い。なお、実施状況から述べると、濃度10°Beの苛性ソーダでシルケット加工を行う場合、編物のバリウム活性値は110〜120程度となり、25°Beで加工を行う場合、バリウム活性値は120〜140程度となる。
前記液体アンモニア加工では、液体アンモニア加工機を使えば良く、編物を液体アンモニアに浸漬した後、加熱・スチーミング或いは水洗等によりアンモニアを除去する。中でも、加熱・スチーミングによりアンモニアを除去することが好ましい。なお、経験値からいうと、液体アンモニア加工を行う場合、編物のバリウム活性値は135〜170程度となる。
また、マーセル化の効果を上げるために、シルケット加工と液体アンモニア加工を併用することが好適である。シルケット加工と液体アンモニア加工を併用することで、編物に速乾性を付与したときの破裂強力の低下を効果的に抑制することができる。その場合、シルケット加工と液体アンモニア加工の順番はどちらを先に行っても良いが、風合の面からはシルケット加工をしてから液体アンモニア加工をする方が好適である。なお、実施状況から述べると、シルケット加工(25°Be)してから液体アンモニア加工をする場合、編物のバリウム活性値は140〜200程度となる。
なお、編物の精練・漂白等の処理は一般的な条件で、前記シルケット加工および/又はアンモニア加工を施した前又は後に行えば良く、染色、乾燥などは前記シルケット加工及び/又はアンモニア加工を施した後に一般的な方法で適宜行えば良い。
前記工程(4)は、編物に繊維素反応樹脂による架橋処理を行うことにより、編物の結合ホルムアルデヒド量を0.2〜0.8%owfの範囲とする工程である。この工程により、編物に速乾性を実現することができる。
架橋処理で用いる繊維素反応樹脂としては、尿素ホルマリン樹脂、メラミン・ホルマリン樹脂、エチレン尿素、トリアゾン型樹脂、プロピレン尿素、グリオキザール系樹脂、ポリカルボン酸、エポキシ樹脂等の架橋性を有する繊維素反応型樹脂を挙げることができる。この中でグリオキザール系樹脂が吸水性能を向上させる効果から好適に用いられる。なお、架橋反応触媒として、硝酸亜鉛や塩化マグネシウムのような酸の金属塩や、ルイス酸、ブレステッド酸等を用いることができる。
また、架橋処理で用いる繊維素反応樹脂の使用量は、固形分量で3.0〜7.0%owfの範囲にあることが好適である。繊維素反応樹脂の使用量を前記範囲とすることで、本発明の目的とする速乾性を実現することができる。一方、繊維素反応樹脂の使用量が3.0%owfより少ないと、目的とする速乾性を得にくくなる。また、使用量が7.0%owfより多くなると、架橋数が多すぎて繊維の柔軟性が落ち、その結果繊維強度が著しく弱くなり、編物の破裂強力が著しく低下する。
前記工程(5)は、編物に、抗菌消臭剤として鉄、アルミニウム、カリウムを含む触媒機能を有する金属組成物を付着させる工程である。この工程により、編物に「汗臭」や「部屋干し臭」に対する抗菌消臭性を付与することができる。この触媒機能を有する金属組成物としては、特開2007−215988号公報に記載の金属組成物、特にニチリンケミカル社製のセルフィールが挙げられる。この触媒機能を有する金属組成物を使用することにより、バインダーを使用しなくても、抗菌消臭効果を有し、及び抗菌消臭の洗濯耐久性にも優れた編物を得ることができる。そして、編物の風合いを悪化させるバインダーを使用しないことにより、風合いの良い編物を得ることができる。
なお、本発明の編物に、各種機能加工を単独または併用で施しても良い。この様な機能加工としては、例えば防汚加工、UVカット加工、スキンケア加工、柔軟加工などがある。但し、柔軟加工剤やフィックス剤においては吸水性を阻害しないタイプを使用することも重要である(例えば、撥水性のあるシリコン系柔軟剤を使用しないこと)。
次に、実施例及び比較例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではなく、前・後記の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施をすることは、全て本発明の技術的範囲に含まれる。なお、本発明の実施例及び比較例に各性能評価は次の方法により行った。
<綿繊維のマイクロネヤ>
JIS L 1019法により、十分ほぐした原綿を所定の円筒部に挿入し、マイクロネヤリーディングとして記録し、2回の平均値で算出した。
<紡績糸の撚り係数>
JIS L 1095法により、検撚機を用いて撚り数と番手を測定して、下記の計算式により撚り係数kを算出した。
撚り係数k=撚り数/(番手)1/2
<紡績糸の繊維構成本数>
編物より測定用の糸を10cm抜き出し、鋭利なカミソリを使い繊維軸に垂直方向に切断し、切断した断面を光学顕微鏡にて写真をとり、繊維本数を数えた。測定値はサンプル毎に5回行って測定の平均値とした。
<苛性ソーダ溶液の濃度>
一般的な市販のボーメ度計として横田計器製作所製のものを使用して、調液時に苛性ソーダ濃度を調整した。
<編物のバリウム活性値>
JIS L 1096のマーセル化度測定法により測定した。
<編物の結合ホルムアルデヒド量>
編物から約2.0gの試料を採取し、沸水中で15分間処理し、水洗、絶乾後精秤して、その質量をW(g)とした。次に、水蒸気蒸留法により試料を硫酸中で分解し、亜硫酸水素ナトリウム水溶液中に生成したホルムアルデヒドを回収した。続いて、よう素滴定法により、ホルムアルデヒドと反応しなかった亜硫酸水素ナトリウム(即ち、過剰の亜硫酸水素ナトリウム)の量を測定した後、アルカリでホルムアルデヒドと亜硫酸水素ナトリウムの付加物を分解し、再びよう素滴定法により亜硫酸水素ナトリウムの総量を測定した。そして、ホルムアルデヒドと付加した亜硫酸水素ナトリウムの量から、試料質量あたりのホルムアルデヒド量を求めた。
具体的には、図1のように、20質量%のHSO水溶液200ml及び試料を入れた3Lの蒸留フラスコ1に冷却管3をつけて、抽出装置とした。また、2質量%のNaHSO水溶液20ml及び蒸留水30mlを入れた500mlのメスフラスコ5を、抽出装置の抽出口に取付けた。蒸気発生器7から水蒸気を注入しながら、蒸留フラスコ1をブンゼンバーナーで加熱して水蒸気蒸留し、試料をゆっくり分解させた。メスフラスコ5の液量が蒸気注入により450ml程度に増えたときに蒸留を終了させ、メスフラスコ5に蒸留水を足して500mlの秤線に合わせた。続いて、500mlの該液から50mlをマイヤーフラスコに採り、デンプン水溶液を指示薬として、青紫色に変色するまで(1/50)N「(1/100)mol/L」のI2水溶液をビューレットで滴下して、I2水溶液の用量をT1(ml)とした。その後、5質量%のNa2CO3水溶液5mlとエタノール10mlを加えて、再度青紫色に変色するまで(1/50)NのI2水溶液を滴下し、I2水溶液の用量をT2(ml)とした。滴定量T(ml)を(T2−T1)から求めて、(1/50)NのI2水溶液のファクターをfとして、下記の計算式により編物の結合ホルムアルデヒド量(質量%)を求めた。なお、下記式に、1/100はI2水溶液のモル濃度であり、30はホルムアルデヒドの分子量であり、500、50はそれぞれ抽出液、採取量の体積である。
結合ホルムアルデヒド量(%)={(1/100)×f×T×30×500×100}/(W×1000×50)=(0.3×T×f)/W
<編物の密度>
JIS L 1096法により測定した。
<編物の目付>
JIS L 1096法により測定した。
<編物の厚み>
JIS L 1096法により測定した。
<編物の吸水性>
JIS L 1907法により裏面の滴下吸水時間を測定して吸水性とした。
<編物の吸水拡散性>
編物を直径15cmの刺繍用丸枠に取り付け、編物表面に水溶性青染料溶液(C.I.アシッドブルー62を0.005質量%含有する)を0.1ml滴下し、3分後に濡れ拡がった吸水拡散面積を下記計算式より求めた。測定値はサンプル毎に5回行った測定の平均値とした。
吸水拡散面積(cm2)=π×(縦の直径×横の直径)/4
<編物の滴下乾燥性>
大きさ10cm×10cmの試料を準備し、温度20℃、相対湿度65%の環境下で12時間以上調湿した後、試料の質量(W0)を測定した。次いで試料を天秤に乗せ、10cmの高さから0.1mlの水を滴下した後、試料の質量(W1)を測定した。その後、温度20℃、相対湿度65%の環境下で試料を天秤に乗せたまま30分後、試料の質量(W2)を測定した。下記の計算式により残留水分率を求めて、サンプル毎に測定を3回行って平均値とした。
残留水分率(%)=100×(W2−W0)/(W1−W0)
<編物の洗濯乾燥性>
大きさ10cm×10cmの試料を準備し、温度20℃、相対湿度65%の環境下で12時間以上調湿した後、試料の質量(Wa)を測定した。次いで試料を水で十分に濡らした後、家庭用二層式洗濯機の脱水機にて1分間脱水した直後、試料の質量(Wb)を測定した。その後、温度20℃、相対湿度65%の環境下で試料を60分間放置した後、試料の質量(Wc)を測定した。下記の計算式により残留水分率を求めて、サンプル毎に測定を3回行って平均値とした。
残留水分率(%)=100×(Wc−Wa)/(Wb−Wa)
<編物のアンモニア消臭性>
試験片(10cm×10cm)を105℃・2時間で絶乾した後、温度20℃、相対湿度65%の環境下で24時間以上調湿した。この試験片を5リットルのテドラバッグに入れ、希釈ガス(乾燥空気または窒素ガス)を用い、アンモニア濃度を100ppmとなるよう調整を行い、ガス充填率3リットルで臭気を充填させ放置した。2時間後の成分濃度(実験値)を検知管で測定した。同様に試験片を入れずに実験して、成分濃度(空試験値)も測定した。3度繰り返し実験を行った後の平均値を求めて、下記の計算式によりアンモニア濃度の減少率を算出した。
減少率(%)=100×(空試験平均値−実験平均値)/空試験平均値
<編物の酢酸消臭性>
上記同様の方法で試験片を準備し、希釈ガス(乾燥空気または窒素ガス)を用い、酢酸濃度を50ppmとなるよう調整を行い、ガス充填率3リットルで臭気を充填させ放置した。2時間後の成分濃度(実験値)を検知管で測定した。同様に試験片を入れずに実験して、成分濃度(空試験値)も測定した。3度繰り返し実験を行った後の平均値を求めて、下記計算式により酢酸濃度の減少率を算出した。
減少率(%)=100×(空試験平均値−実験平均値)/空試験平均値
<編物の抗菌性>
JIS L 1902(繊維製品の抗菌性試験方法・抗菌効果)による評価結果に基づいて行った。試験菌体は黄色ぶどう球菌を用いて、生菌数の測定は菌液吸収法のコロニー法(混釈平板培養法)を用いた。抗菌性の判定はlog(B/A)>1.5の条件下、log(B/C)を靜菌活性値とし、2.2以上を合格レベルとした。ただし、Aは抗菌加工前の試料の接種直後分散回収した菌数、Bは抗菌加工前の試料の18時間培養後分散回収した菌数、Cは抗菌加工後の試料の18時間培養後分散回収した菌数を示す。
<編物の破裂強力>
JIS L 1018−A法(ミューレン法)により測定して、n=10の平均値とした。
<編物の破裂強力保持率>
前記測定法により、繊維素反応樹脂による架橋処理を施す前後の編物の破裂強力を測定して、下記の計算式により編物の破裂強力保持率を求めて、n=10の平均値とした。
破裂強力保持率(%)=100×(架橋処理後の破裂強力/架橋処理前の破裂強力)
実施例1
オーストラリア綿(マイクロネヤ:4.0〜4.6、平均繊維長:1.12〜1.21インチ、強度:30〜34g/tex)を用い、一般的な紡績の前紡工程(混綿−梳綿−練篠−粗紡)を経て180ゲレン/15ydのロービングを作製した。次いで、豊田紡織社製のリング紡績装置RX−240(リンクコーナー)により、撚り係数k3.6、トータルドラフト28.8、ブレーキドラフト1.65、スピンドル回転数9000rpmの条件で綿紡績糸を製造し、コーンチーズで巻き取った。得られた綿紡績糸は、繊維構成本数200本、英式綿番手20Neのものであった。
前記綿紡績糸を用いて、福原精機製作所製の丸編機(34”−22G)により編成糸長340mmの天竺編物を作製した。得られた編物の密度はコースで27本/インチ、ウエールで32本/インチであった。その後、山東鐵工製作所製の2本バーナー丸毛焼機を用いて、燃焼温度600℃、走行速度60m/分で前記編物に毛焼処理を行った後開反した。
次に、山東鐵工製作所製のオープン・シルケット加工機を用いて、走行速度50m/分で、苛性ソーダ濃度29°Be、温度20℃でシルケット加工を行った後、中和・水洗・脱水し、ショートループドライヤーにより150℃で熱風乾燥した。その後、日阪製作所製の液流染色機サーキュラーNSを用いて、処方1にて、浴比1:10、温度95℃・60分間で精練・漂白を施し、酢酸で中和した後、水洗した。引き続き、前記編物を処方2にて、浴比1:10、温度60℃・60分間で染色し、ソーピング・中和・水洗した後、拡布・遠心脱水して、ショートループドライヤーにより150℃・1分間で熱風乾燥した。
続いて、パッダー付きテンターを用いて、処方3にて速乾加工(架橋処理)および触媒機能を有する金属組成物の付着加工を行った。この加工では、ウエットピックアップ率は70%であり、テンター温度150℃・1分間で乾燥処理し、引続き170℃・1.5分間でキュアリング処理した。
得られた編物について、密度、目付、厚み、バリウム活性値、結合ホルムアルデヒド量、吸水性、吸水拡散性、滴下乾燥性、洗濯乾燥性、消臭性、抗菌性、破裂強力および破裂強力保持率を評価した。結果を表1に示す。
処方1
苛性ソーダ(日本曹達社製):5g/L
精練剤(ピッチランL250、日華化学社製):2g/L
トリポリ燐酸ソーダ(多田薬品社製):2g/L
過酸化水素安定剤(PLC7000、日華化学社製):1g/L
35%過酸化水素(三菱ガス化学社製):15mL/L
浴中柔軟剤(パーソフタルMAX、日華化学社製):1g/L
処方2
反応染料(Sumifix Supra BLUE BRF、住化ケムテックス社製):1%owf
浴中柔軟剤(パーソフタルMAX、日華化学社製):2g/L
無水芒硝(東ソー社製):30g/L
アルカリ剤(MS171、明成化学工業社製):5g/L
処方3
グリオキザール系架橋剤(アルコフィックスNZF:固形分50質量%、クラリアントジャパン社製):15.0質量%(固形分量5.25%owfに相当する)
架橋反応触媒(リケンフィクサーMX3、三木理研工業社製):3.0質量%
鉄、アルミニウム、及びカリウムの全てを含む触媒機能を有する金属組成物(セルフィール:0.04質量%水溶液、ニチリンケミカル社製):0.5質量%
親水性シリコーン柔軟剤(ニッカシリコンAQ−1、日華化学社製):2.0質量%
実施例2
ロービングを125ゲレン/15yd、トータルドラフトを26.0、ブレーキドラフトを1.40とした以外は、実施例1と同様の方法で綿紡績糸を作製した。得られた綿紡績糸は、繊維構成本数150本、英式綿番手26Neのものであった。
前記綿紡績糸を用いて、福原精機製作所製の丸編機(34”−28G)により編成糸長300mmの天竺編物を作製した。得られた編物の密度はコースで46本/インチ、ウエールで33本/インチであった。その後、処方3における架橋剤の添加量を10.0質量%(固形分量3.5%owfに相当する)と変更した以外は、実施例1と同様の方法で編物に各加工を施した。得られた編物について、実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
実施例3
実施例1と同様の原綿を用い、同様に混綿−梳綿−練篠工程を経て280ゲレン/15ydのスライバーを作製した。次いで、村田機械社製の旋回気流型紡績装置(ムラタ・ボルテックス・スピナー MVS)により、トータルドラフト146.0、ブレーキドラフト3.0、メインドラフト40.0、紡積速度300m/分、ノズル圧0.45MPaの条件で綿紡績糸を製造し、コーンチーズで巻き取った。得られた綿紡績糸は、繊維構成本数150本、英式綿番手26Neのものであった。
前記綿紡績糸を用いて、実施例2と同様の方法で天竺編物を作製した。得られた編物の密度はコースで46本/インチ、ウエールで33本/インチであった。その後、実施例2と同様の方法で編物に各加工を施した。得られた編物について、実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
実施例4
実施例2と同様の方法で綿紡績糸および編物を作製した。また、苛性ソーダ濃度を12°Beと変更した以外は、実施例2と同様の方法で編物に各加工を施した。得られた編物について、実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
実施例5
ロービングを120ゲレン/15yd、トータルドラフトを38.4、ブレーキドラフトを1.40とした以外は、実施例1と同様の方法で綿紡績糸を作製した。得られた綿紡績糸は、繊維構成本数80本、英式綿番手40Neのものであった。
前記綿紡績糸を用いて、福原精機製作所製の丸編機(33”−22G)により編成糸長300mmのスムース編物を作製した。得られた編物の密度はコースで43本/インチ、ウエールで34本/インチであった。その後、実施例2と同様の方法で編物に各加工を施した。得られた編物について、実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
実施例6
ロービングを125ゲレン/15yd、トータルドラフトを26.0、ブレーキドラフトを1.40、撚り係数kを4.0とした以外は、実施例1と同様の方法で綿紡績糸を作製した。得られた綿紡績糸は、繊維構成本数150本、英式綿番手26Neのものであった。
前記綿紡績糸を用いて、福原精機製作所製の丸編機(34”−28G)により編成糸長300mmの天竺編物を作製した。得られた編物の密度はコースで46本/インチ、ウエールで33本/インチであった。その後、実施例2と同様の方法で編物に各加工を施した。得られた編物について、実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
実施例7
実施例2と同様の方法で綿紡績糸および編物を作製した。また、濃度12°Beの苛性ソーダによるシルケット加工をしてから液体アンモニア加工を施した以外は、実施例2と同様の方法で編物に各加工を施した。得られた編物について、実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
前記液体アンモニア加工では、編物を液体アンモニアに2秒浸漬した後、90%の絞り率で搾液し、10秒のタイミングを置いた後、90℃・1分間で乾燥してスチーミングによりアンモニアを除去した。
比較例1
実施例2と同様の方法で綿紡績糸および編物を作製した。また、処方3における架橋剤の添加量を3.0質量%(固形分量1.05%owfに相当する)と変更した以外は、実施例1と同様の方法で編物に各加工を施した。得られた編物について、実施例1と同様に評価した。結果を表2に示す。
比較例2
実施例2と同様の方法で綿紡績糸および編物を作製した。また、シルケット加工を実施しなかった以外は、実施例2と同様の方法で編物に各加工を施した。得られた編物について、実施例1と同様に評価した。結果を表2に示す。
比較例3
ロービングを120ゲレン/15yd、トータルドラフトを48.1、ブレーキドラフトを1.04とした以外は、実施例1と同様の方法で綿紡績糸を作製した。得られた綿紡績糸は、繊維構成本数75本、英式綿番手50Neのものであった。
前記綿紡績糸を用いて、福原精機製作所製の丸編機(34”−26G)により編成糸長300mmのスムース編物を作製した。得られた編物の密度はコースで48本/インチ、ウエールで40本/インチであった。その後、実施例2と同様の方法で編物に各加工を施した。得られた編物について、実施例1と同様に評価した。結果を表2に示す。
比較例4
ロービングを125ゲレン/15yd、トータルドラフトを26.0、ブレーキドラフトを1.40、撚り係数kを2.8とした以外は、実施例1と同様の方法で綿紡績糸を作製した。得られた綿紡績糸は、繊維構成本数150本、英式綿番手26Neのものであった。
前記綿紡績糸を用いて、福原精機製作所製の丸編機(34”−28G)により編成糸長300mmの天竺編物を作製した。得られた編物の密度はコースで46本/インチ、ウエールで33本/インチであった。その後、実施例2と同様の方法で編物に各加工を施した。得られた編物について、実施例1と同様に評価した。結果を表2に示す。
比較例5
実施例2と同様の方法で綿紡績糸および編物を作製した。また、処方3を処方4と変更した以外は、実施例1と同様の方法で編物に各加工を施した。得られた編物について、実施例1と同様に評価した。結果を表2に示す。
処方4
グリオキザール系架橋剤(アルコフィックスNZF:固形分50質量%、クラリアントジャパン社製):10.0質量%(固形分量3.5%owfに相当する)
架橋反応触媒(リケンフィクサーMX3、三木理研工業社製):3.0質量%
抗菌加工剤(ニッカノンRB、日華化学社製):3.0質量%
バインダー樹脂(N−15C、大日本インキ社製):3.0質量%
バインダー用触媒(カタリストO、大日本インキ社製):0.6質量%
親水性シリコーン柔軟剤(ニッカシリコンAQ−1、日華化学社製):2.0質量%
比較例6
実施例2と同様の方法で綿紡績糸および編物を作製した。また、処方3を処方5と変更した以外は、実施例1と同様の方法で編物に各加工を施した。得られた編物について、実施例1と同様に評価した。結果を表2に示す。
処方5
親水性シリコーン柔軟剤(ニッカシリコンAQ−1、日華化学社製):2.0質量%
Figure 0005027848
Figure 0005027848
実施例1、2、4〜7の編物のいずれも、撚り係数kが3.0以上4.0以下、繊維構成本数が80本以上250本以下の綿紡績糸を用いたものであり、そのバリウム活性値が110〜180の範囲にあり、結合ホルムアルデヒド量が0.2〜0.8%owfの範囲にあり、且つ、鉄、アルミニウム、カリウムを含む触媒機能を有する金属組成物が付着されているため、実用的な破裂強力を維持すると共に、優れた吸水性と速乾性を有し、更には抗菌防臭性と消臭性も兼ね備えている。特に、実施例7の編物には、シルケット加工と液体アンモニア加工を併用したため、その破裂強力の低下が低かった。また、実施例3の編物は、旋回気流型紡績装置によって製造した、多層構造で且つ外層部を構成する繊維束の撚り角度が内層部を構成する繊維束の撚り角度より大きい綿紡績糸を用いたため、破裂強力の低下がより少なく、且つ速乾性がより優れていた。
一方、比較例1の編物は、結合ホルムアルデヒド量が0.2%owfより少ないため、破裂強力の低下が少なかったが、速乾性は未加工の一般綿編物との差異が小さく、期待する速乾性を得ることができなかった。比較例2の編物は、バリウム活性値が110より少ないため、破裂強力の低下が多く、該編物を使用した衣料を着用した場合、破れや穴開きが起り易かった。比較例3および4の編物は、繊維構成本数の少ない或いは撚り係数の低い綿紡績糸を用いたため、実用的な破裂強力を得ることができなかった。また、比較例5の編物では、抗菌防臭加工においてバインダーを使用したため、その吸水性・速乾性が悪かった。さらに、比較例6の編物には、速乾加工及び抗菌消臭加工を施さなかったため、破裂強力の低下が非常に少なかったが、速乾性は未加工の一般綿編物との差異が小さく、期待する速乾性を得ることができず、抗菌防臭性も低いため「部屋干し臭」と言われる生乾きの臭いに対しても十分な防臭効果を得ることができなかった。
本発明の編物は、実用的な破裂強力を維持すると共に、吸水性と速乾性に優れて、抗菌防臭性と消臭性も兼ね備えたものであり、特にスポーツシャツに好適に用いられる。

Claims (6)

  1. 綿紡績糸を用いた編物であって、
    前記綿紡績糸の撚り係数kが3.0以上4.0以下で、繊維構成本数が80本以上250本以下であり、
    編物のバリウム活性値が110〜180であり、結合ホルムアルデヒド量が0.2〜0.8%owfであり、且つ抗菌消臭剤として、鉄、アルミニウム、カリウムを含む触媒機能を有する金属組成物が付着されていることを特徴とする編物。
  2. 綿紡績糸を用いた編物であって、
    前記綿紡績糸は多層構造になっており、且つ外層部を構成する繊維束の撚り角度が内層部を構成する繊維束の撚り角度より大きく、繊維構成本数が80本以上250本以下であり、
    編物のバリウム活性値が110〜180であり、結合ホルムアルデヒド量が0.2〜0.8%owfであり、且つ抗菌消臭剤として、鉄、アルミニウム、カリウムを含む触媒機能を有する金属組成物が付着されていることを特徴とする編物。
  3. 吸水性が10秒以内であり、滴下乾燥試験における30分での残留水分率が50%以下で、洗濯乾燥試験における60分での残留水分率が40%以下であり、且つ破裂強力が350kPa以上である請求項1または2に記載の編物。
  4. 未洗時のアンモニア消臭性及び酢酸消臭性が80%以上であり、10洗後の静菌活性値が2.2以上である請求項1〜3のいずれかに記載の編物。
  5. 請求項1に記載の編物を製造する方法であって、下記工程を含むことを特徴とする編物の製造方法。
    (1)リング精紡機を用いることにより、撚り係数kが3.0以上4.0以下で、繊維構成本数が80本以上250本以下の綿紡績糸を作製する工程、
    (2)作製した綿紡績糸を用いて編物を製造する工程、
    (3)得られた編物に、濃度10〜30°Beの苛性ソーダによるシルケット加工および/又は液体アンモニア加工を施す工程、
    (4)編物に、固形分量3.0〜7.0%owfの繊維素反応樹脂による架橋処理を行う工程、及び
    (5)編物に、抗菌消臭剤として、鉄、アルミニウム、カリウムを含む触媒機能を有する金属組成物を付着させる工程。
  6. 請求項2に記載の編物を製造する方法であって、下記工程を含むことを特徴とする編物の製造方法。
    (1)中空スピンドル構造を持つ空気精紡機を用いることにより、多層構造で、且つ外層部を構成する繊維束の撚り角度が内層部を構成する繊維束の撚り角度より大きく、繊維構成本数が80本以上250本以下の綿紡績糸を作製する工程、
    (2)作製した綿紡績糸を用いて編物を製造する工程、
    (3)得られた編物に、濃度10〜30°Beの苛性ソーダによるシルケット加工および/又は液体アンモニア加工を施す工程、
    (4)編物に、固形分量3.0〜7.0%owfの繊維素反応樹脂による架橋処理を行う工程、及び
    (5)編物に、抗菌消臭剤として、鉄、アルミニウム、カリウムを含む触媒機能を有する金属組成物を付着させる工程。
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