JP5024416B2 - 液体吐出装置 - Google Patents
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Description
そして、印刷ヘッドは、ノズルが形成されたノズル面を印刷用紙に対向させた状態でキャリッジに支持されており、ガイド部材に沿って印刷用紙の幅方向に移動(主走査)し、この主走査に同期してインクを吐出する。
また、近年、写真と同じイメージの出力結果が得られる等の理由から、印刷用紙の全表面を対象として印刷を行なういわゆる縁なし印刷が可能なカラーインクジェットプリンタが人気を集めている。縁なし印刷により、例えば、印刷用紙の四辺の縁にも余白なくインクを吐出して印刷することが可能である。
また、印刷用紙以外の領域に印刷が行なわれることにより無駄にインクを消費してしまうという本手法が有する問題を軽減するために、センサにより印刷用紙の端の位置を検知し、検知された端の位置に応じてインクを吐出させる開始位置や終了位置を変化させる方策も有効である。
図16によれば、印刷用紙Pの端検出用センサ(ここでは左右端検出用)の発光スポットは主走査方向に移動しながら、印刷用紙Pの端を遮ることによる受光量の変化を検出し、設定値(しきい値)を参照することによって端を検知する。
さらには、印刷用紙の位置によるセンサの検知誤差、あるいは、何らかの要因による印刷用紙の左右端位置が検出されないという状況も生じ得る。
また、このような状況で、インクを吐出させる開始位置や終了位置を決定するための手法を変えないで、単に、直前の主走査時に検知された左右端の位置に係る情報を用いて、次の主走査時の前記開始位置や終了位置を決定することとすれば、印刷用紙に誤って余白を生じさせるという問題が生じる可能性がある。この問題は、印刷用紙が曲がって(斜めに)給紙されている場合に、特に発生する可能性が高い。
液体を吐出するための移動可能な吐出ヘッドと、
媒体を送るための送り機構と、
前記媒体の端の位置を検知するための受光センサと、
前記送り機構によって送られる媒体に対して、移動する前記吐出ヘッドから液体を吐出させる開始位置と終了位置の少なくともいずれか一方を決定するための位置決定制御を実行するコントローラと、
を有し、
前記媒体の送り方向先端又は後端から所定範囲内の領域に前記吐出ヘッドから液体を吐出する際と、前記媒体の送り方向中央領域に前記吐出ヘッドから液体を吐出する際とで、前記コントローラによる前記位置決定制御が異なる、液体吐出装置である。
液体を吐出するための移動可能な吐出ヘッドと、
媒体を送るための送り機構と、
前記媒体の端の位置を検知するための受光センサと、
移動可能な移動部材と、
前記送り機構によって送られる媒体に対して、移動する前記吐出ヘッドから液体を吐出させる開始位置と終了位置の少なくともいずれか一方を決定するための位置決定制御を実行するコントローラと、
を有し、
前記媒体は、前記媒体の送り方向において、前記媒体の送り方向後端側から前記媒体の送り方向先端側へ送られ、
前記移動部材は、前記吐出ヘッドと前記受光センサとを備え、
前記吐出ヘッドは、前記媒体の送り方向に沿って複数のノズルを有し、
前記複数のノズルは、前記媒体の送り方向において、前記受光センサよりも前記媒体の送り方向先端側に位置するノズルであり、
前記媒体の送り方向先端又は後端から所定範囲内の領域に、前記複数のノズルから液体を吐出する際と、前記媒体の送り方向中央領域に、前記複数のノズルから液体を吐出する際とで、前記コントローラによる前記位置決定制御が異なる、液体吐出装置である。
液体を吐出するための移動可能な吐出ヘッドと、
媒体を送るための送り機構と、
前記媒体の端の位置を検知するためのセンサと、
前記送り機構によって送られる媒体に対して、移動する前記吐出ヘッドから液体を吐出させる開始位置と終了位置の少なくともいずれか一方を決定するための位置決定制御を実行するコントローラと、
を有し、
前記媒体の送り方向先端又は後端から所定範囲内の領域に前記吐出ヘッドから液体を吐出する際と、前記媒体の送り方向中央領域に前記吐出ヘッドから液体を吐出する際とで、前記コントローラによる前記位置決定制御が異なる。
図1は、液体吐出システムの一例としての印刷システムの構成を示すブロック図である。この印刷システムは、コンピュータ90と、液体吐出装置の一例としてのカラーインクジェットプリンタ20と、を備えている。なお、カラーインクジェットプリンタ20とコンピュータ90とを含む印刷システムは広義の「液体吐出装置」と呼ぶこともできる。また、図示はしないが、上記コンピュータ90、上記カラーインクジェットプリンタ20、CRT21や液晶表示装置等の表示装置、キーボードやマウス等の入力装置、フレキシブルドライブ装置やCD−ROMドライブ装置等のドライブ装置等から、コンピュータシステムが構成されている。
UIプリンタインターフェースモジュール102は、ユーザインターフェース(UI)とカラーインクジェットプリンタ間のインターフェースを取る機能を有している。ユーザがユーザインターフェースにより指示した命令を解釈して、カラーインクジェットプリンタへ各種コマンドCOMを送信したり、逆に、カラーインクジェットプリンタから受信したコマンドCOMを解釈して、ユーザインターフェースへ各種表示を行なったりする。
図3は、反射型光学センサ29の一例を説明するための模式図である。反射型光学センサ29はキャリッジ28に取り付けられ、例えば発光ダイオードから構成される発光手段の一例としての発光部38と、例えばフォトトランジスタから構成される受光センサの一例としての受光部40を有している。発光部38から発した光、即ち、入射光は、印刷用紙Pや発せられた光の方向に印刷用紙Pがない場合にはプラテン26により反射され、その反射光は受光部40で受光され、電気信号の大きさが測定される。
なお、上記においては、図に示されるように、発光部38と受光部40は、一体となって反射型光学センサ29という機器を構成することとしたが、発光機器と受光機器のように各々別個の機器を構成してもよい。
また、上記においては、受光した反射光の強さを得るために、反射光を電気信号に変換した後に電気信号の大きさを測定することとしたが、これに限定されるものではなく、受光した反射光の強さに応じた受光センサの出力値を測定することができればよい。
次に、キャリッジ周辺の構成について説明する。図4は、インクジェットプリンタのキャリッジ28周辺の構成を示した図である。
図4に示したインクジェットプリンタは、送り機構の一例としての紙送りを行なう紙送りモータ(以下、PFモータともいう)31と、印刷用紙Pに液体の一例としてのインクを吐出する印刷ヘッド36が固定され、主走査方向に駆動されるキャリッジ28と、キャリッジ28を駆動するキャリッジモータ(以下、CRモータともいう)30と、キャリッジ28に固定されたリニア式エンコーダ11と、モータ31用の不図示のロータリ式エンコーダ13と、印刷用紙Pを支持するプラテン26と、PFモータ31によって駆動されて印刷用紙Pを搬送する紙送りローラ24と、CRモータ30の回転軸に取り付けられたプーリ25と、プーリ25によって駆動される牽引ベルト32とを備えている。
図5に示したリニア式エンコーダ11は、発光ダイオード11aと、コリメータレンズ11bと、検出処理部11cと、を備えている。検出処理部11cは、複数(例えば4個)のフォトダイオード11dと、信号処理回路11eと、例えば2個のコンパレータ11fA、11fBと、を有している。
リニア式エンコーダ用符号板12を通過した平行光は、図示しない固定スリットを通って各フォトダイオード11dに入射し、電気信号に変換される。4個のフォトダイオード11dから出力される電気信号は信号処理回路11eにおいて信号処理され、信号処理回路11eから出力される電気信号はコンパレータ11fA、11fBにおいて比較され、比較結果がパルスとして出力される。コンパレータ11fA、11fBから出力されるパルスENC−A、ENC−Bがリニア式エンコーダ11の出力となる。
図6(a)及び図6(b)に示すように、CRモータ正転時及び逆転時のいずれの場合でも、パルスENC−AとパルスENC−Bは位相が90度だけ異なっている。CRモータ30が正転しているとき、即ち、キャリッジ28が主走査方向に移動しているときは、図6(a)に示すように、パルスENC−AはパルスENC−Bよりも90度だけ位相が進み、CRモータ30が逆転しているときは、図6(b)に示すように、パルスENC−AはパルスENC−Bよりも90度だけ位相が遅れる。そして、パルスENC−A及びパルスENC−Bの1周期Tは、キャリッジ28がリニア式エンコーダ用符号板12のスリット間隔を移動する時間に等しい。
図7は、カラーインクジェットプリンタ20の電気的構成の一例を示すブロック図である。このカラーインクジェットプリンタ20はコンピュータ90から供給された信号を受信するバッファメモリ50と、印刷データを格納するイメージバッファ52と、カラーインクジェットプリンタ20全体の動作を制御するシステムコントローラ(単に、「コントローラ」ともいう。)54と、メインメモリ56とEEPROM58と、を備えている。システムコントローラ54には、さらに、キャリッジモータ30を駆動する主走査駆動回路61と、紙送りモータ31を駆動する副走査駆動回路62と、印刷ヘッド36を駆動するヘッド駆動回路63と、反射型光学センサ29の発光部38、受光部40を制御する反射型光学センサ制御回路65と、既述のリニア式エンコーダ11と記述のロータリ式エンコーダ13と、が接続されている。また、反射式光学センサ制御回路65は、受光部40により受光される反射光から変換される電気信号を測定するための電気信号測定部66を備えている。
図8は、印刷ヘッド36の下面におけるノズル配列を示す説明図である。この印刷ヘッド36は、副走査方向に沿った一直線上それぞれ配列されたブラックノズル列と、イエローノズル列と、マゼンタノズル列と、シアンノズル列と、を有している。図に示すように、それぞれのノズル列は2列ずつ設けられており、本明細書においては、各々のノズル列を、第一ブラックノズル列、第二ブラックノズル列、第一イエローノズル列、第二イエローノズル列、第一マゼンタノズル列、第二マゼンタノズル列、第一シアンノズル列、第二シアンノズル列と呼ぶ。
なお、前述した反射型光学センサ29は、印刷ヘッド36と共に、キャリッジ28に取り付けられており、本実施の形態においては、図に示すように、反射型光学センサ29の副走査方向の位置は、前述したノズル#360の副走査方向の位置と一致している。
次に、図9及び図10を用いて、本発明の第一の実施の形態について説明する。図9は、印刷ヘッド36と反射型光学センサ29と印刷用紙Pの位置関係を模式的に表した図であり、図10は第一の実施の形態を説明するためのフローチャートである。
本指示を受け取ったアプリケーションプログラム95が、印刷命令を発すると、コンピュータ90のプリンタドライバ96が、画像データをアプリケーションプログラム95から受け取り、これを各主走査時のドットの形成状態を示すラスタデータと副走査送り量を示すデータとを含む印刷データPDに変換する。さらに、プリンタドライバ96は、かかる印刷データPDを各種コマンドCOMとともに、カラーインクジェットプリンタ20に供給する。カラーインクジェットプリンタ20は、これらをバッファメモリ50により受信した後に、イメージバッファ52又はシステムコントローラ54へ送信する。
なお、印刷用紙Pの紙送り方向への送りは、副走査駆動回路62により紙送りモータ31を駆動させて、キャリッジ28の走査方向への移動は、主走査駆動回路61によりキャリッジモータ30を駆動させて、印刷ヘッド36からのインクの吐出は、ヘッド駆動回路63により印刷ヘッド36を駆動させて、それぞれ行なわれる。
そして、リニア式エンコーダ11の出力パルスに基づいてCRモータ30の基準位置からの移動量を求め、当該移動量を、換言すればキャリッジ28の位置(以下、当該位置を「位置A」と呼ぶ)をN番目のデータとして記憶する(ステップS22)。
やがて、図9(c)に示すように、上記発光部38から発光された光が印刷用紙Pの左右端(ステップ20において遮った端とは主走査方向の位置が異なる端)を遮ることとなる(ステップS26)。このときに、発光部38から発せられた光の入射先は印刷用紙Pからプラテン26に変わるから、その反射光を受光した反射型光学センサ29の受光部40の出力値である電気信号の大きさは変化する。そして、この電気信号の大きさを電気信号測定部66により測定し、前記光が印刷用紙Pの端を通過したことを検知する。
そして、リニア式エンコーダ11の出力パルスに基づいてCRモータ30の基準位置からの移動量を求め、換言すればキャリッジ28の位置(以下、当該位置を「位置B」と呼ぶ)をN番目のデータとして記憶する(ステップS28)。
次に、システムコントローラ54は、印刷用紙Pの副走査方向における紙送り量をカウントし、印刷用紙Pが予め設定された所定範囲に到達しているかを判定する(ステップS32)。
印刷用紙Pが所定範囲に到達したか否かは、印刷用紙Pの下端が、ペーパーエンド検出器33によって検知された後の印刷用紙Pの「所定の紙送り量」によって判断される。即ち、印刷用紙Pの下端と反射型光学センサ29の受光部40との間隙がS(本例では下端から5〜7ミリメートルに設定されている)以下となったときに、印刷用紙Pが所定範囲に到達したと判断される(図12参照)。
当該所定範囲に到達したか否かを判断する他の例としては、印刷用紙Pの上端(先端とも呼ぶ)におけるインク吐出開始位置を基準として、紙送り量をカウントし、このカウント値を用いて判断する方法等も挙げられる。
また、印刷用紙の上下端付近の縁なし印刷を行なう際の紙送り量の変化に伴う信号をトリガとして、印刷用紙Pが所定範囲に到達したか否かを判断してもよい。
なお、前述した処理においては、印刷用紙Pの下端が所定範囲PSに到達していると判定されたときは、以後、反射型光学センサ29による印刷用紙Pの左右端検出を行なわないこととしたが、反射型光学センサ29による印刷用紙Pの左右端検出を行ってデータを取得しても、当該データを使用してのインク吐出開始位置及びインク吐出終了位置の決定を行なわないこととしてもよい。
なお、マージンαは、印刷用紙Pに不必要な余白を生じさせない点を考慮して、例えば、印刷用紙Pの左右端を検知する際の検知誤差等に基づいて設定される。また、上記において、マージンαの値は前記開始位置を決定する際と、前記終了位置を決定する際とで、共通の値としたが、異なる値が設定されても構わない。
また、以上の処理を行なうためのプログラムは、EEPROM58に格納されており、かかるプログラムは、システムコントローラ54により実行される。
次に、図9を参照しつつ図13を用いて、本発明の第二の実施の形態について説明する。図13は第二の実施の形態を説明するためのフローチャートである。
ステップS130において図9(c)及び図9(d)に示すように、システムコントローラ54が、CRモータ30を駆動させて、キャリッジ28を移動させ、また、紙送りモータ31を駆動させて、印刷用紙Pを所定量紙送りし、次の縁なし印刷に備えるが、このときに、システムコントローラ54は、ロータリ式エンコーダ13の出力パルスに基づいてPFモータ31の基準位置からの移動量を求め、当該移動量を、換言すれば印刷用紙Pの送り量を記憶する(ステップS131)。
印刷用紙が所定範囲に到達していると判定された場合(ステップS132:Y)には、以降の、反射型光学センサ29による印刷用紙Pの左右端検出を行なわず(ステップS133)、後述する方法(ステップS136からステップS142)により、インク吐出開始位置及びインク吐出終了位置を決定する。なお、反射型光学センサ29による印刷用紙Pの左右端の検知を行ない、データを取得しても、当該データを使用してのインク吐出開始位置及びインク吐出終了位置の決定を行なわないこととしてもよい。
印刷用紙Pの下端が所定範囲PSに到達する直前に検知された左右端の位置(これらは、N'番目のデータとして既に記憶されている)を用いて、インク吐出開始位置及びインク吐出終了位置を求め、印刷用紙Pの下端が所定範囲PSに到達して以降は、この求められた位置を常に用いる。
例えば、図11に示すように、前記N'番目の位置Bから距離αのマージンを見込んだ位置をインク吐出終了位置(図11において実線の三角印でその位置を示す)として決定し、印刷用紙Pの下端が所定範囲PSに到達していると判定されたときの、インク吐出終了位置として固定する。
また、過去に検知された二つの左右端の位置と、該端の位置が検知されたときからの印刷用紙Pの送り量とから、左右端の位置を求め、求められた左右端の位置に基づいて、インク吐出開始位置及びインク吐出終了位置を決定することもできる。
例えば、M−1番目の位置Aと、M番目の位置Aと、求めようとするN番目の位置Aを(ここでMは、過去に検知されたN−x番目の位置であり、即ち、M<Nである)、それぞれXam−1、Xam、Xanとし、ステップS131、又は、ステップS148において記憶された印刷用紙PのM−2番目の送り量と、M−1番目の送り量と、N−1番目の送り量をそれぞれPm‐2、Pm‐1、Pn‐1,とすると、(Xan−Xam)/(Xan−Xam‐1)=(Pn‐1−Pm‐1)/(Pn‐1−Pm‐2)の関係から、求めたいN番目の位置AであるXanを求める(ステップS136)。
即ち、当該式を整理すると、Xan=((Pn‐1−Pm‐2)・Xam−(Pn‐1−Pm‐1)・Xam‐1/(Pm‐1−Pm‐2) となり、既知のXam‐1、Xam、Pm‐2、Pm‐1、Pn‐1からXanを求めることができる。
即ち、当該式を整理すると、Xbn=((Pn‐1−Pm‐2)・Xbm−(Pn‐1−Pm‐1)・Xbm‐1)/(Pm‐1−Pm‐2)となり、既知のXbm‐1、Xbm、Pm‐2、Pm‐1、Pn‐1からXbnを求めることができる。
次に、ステップS132における判定において、印刷用紙Pの下端が所定範囲PSに到達していると判定されたときのインク吐出開始位置及びインク吐出終了位置の求め方の他の例について、図11及び図13を参照しつつ説明する。
この例では、過去に検知された一つの左右端の位置と、該端の位置が検知されたときからの印刷用紙の送り量と、予測される印刷用紙の最大傾き角と、から求めたい左右端の位置を求め、求められた左右端の位置に基づいて、インク吐出開始位置及びインク吐出終了位置を決定する。
そして、求められたN番目の位置A(図11において点線の丸印でその位置を示す)に基づいて、インク吐出開始位置を決定する(ステップS138)。例えば、図11に示すように、前記N番目の位置Aから距離αのマージンを見込んだ位置をインク吐出開始位置(図11において実線の丸印でその位置を示す)として決定する。
そして、求められたN番目の位置B(図11において点線の三角印でその位置を示す)に基づいて、インク吐出終了位置を決定する(ステップS142)。例えば、図11に示すように、前記N番目の位置Bから距離αのマージンを見込んだ位置をインク吐出終了位置(図11において実線の三角印でその位置を示す)として決定する。
次に、ステップS132における判定において、印刷用紙Pの下端が所定範囲PSに到達していると判定されたときのインク吐出開始位置及びインク吐出終了位置の求め方の他の例について、図11及び図13を参照しつつ説明する。
この例では、印刷用紙Pの下端が所定範囲に到達する直前に既に検知した左右端の一方端の位置(これは、N'番目のデータとして既に記憶されている)と、印刷用紙の幅長とから、前記左右端の他の一方端の位置を求め、求められた該端の位置に基づいて、インク吐出開始位置を決定する。この例は、キャリッジが一端側から移動を開始したものの他端にまで至らなかった場合に有効である。言い換えれば、印刷用紙Pの下端が所定範囲に到達する直前に、左右端の一方端の位置のみしか記憶されていない場合に有効である。
そして、求められたN番目の位置B(図11において点線の三角印でその位置を示す)に基づいて、インク吐出終了位置を決定する(ステップS142)。例えば、図11に示すように、前記N番目の位置Bから距離αのマージンを見込んだ位置をインク吐出終了位置(図11において実線の三角印でその位置を示す)として決定し、印刷用紙Pの下端が所定範囲PSに到達していると判定されたときの、インク吐出終了位置として固定する。
また、以上の処理を行なうためのプログラムは、EEPROM58に格納されており、かかるプログラムは、システムコントローラ54により実行される。
以上、一実施形態に基づき本発明に係る液体吐出装置等を説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明には、その等価物が含まれることは勿論である。
また、媒体として印刷用紙を例にとって説明したが、媒体として、フィルム、布、金属薄板等を用いてもよい。
また、上記の実施の形態においては、液体の一例としてインクについて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、金属材料、有機材料(特に高分子材料)、磁性材料、導電性材料、配線材料、成膜材料、加工液、遺伝子溶液などを含む液体(水も含む)をノズルから吐出してもよい。
また、上記の実施の形態においては、印刷用紙の下端付近を例にとって説明したが、これに限定されるものではなく、印刷用紙の上端付近においても適用可能であることはいうまでもない。
次に、本発明に係る実施形態の一例であるコンピュータシステムの実施形態について、図面を参照しながら説明する。このコンピュータシステムは、液体吐出システムの一例である。
Claims (5)
- 液体を吐出するための液体吐出装置であって、
液体を吐出するための移動可能な吐出ヘッドと、
媒体を送るための送り機構と、
前記媒体の端の位置を検知するための受光センサと、
前記送り機構によって送られる媒体に対して、移動する前記吐出ヘッドから液体を吐出させる開始位置と終了位置の少なくともいずれか一方を決定するための位置決定制御を実行するコントローラと、
を有し、
前記媒体の送り方向先端又は後端から所定範囲内の領域に前記吐出ヘッドから液体を吐出する際と、前記媒体の送り方向中央領域に前記吐出ヘッドから液体を吐出する際とで、前記コントローラによる前記位置決定制御が異なる、液体吐出装置。 - 請求項1に記載の液体吐出装置であって、
前記受光センサは、前記吐出ヘッドとともに移動可能であり、
前記媒体の送り方向中央領域に前記吐出ヘッドから液体を吐出する際には、前記コントローラは、移動中の前記受光センサによって検知された前記端の位置に基づいて、その次の移動における前記吐出ヘッドから液体を吐出させる開始位置と終了位置の少なくともいずれか一方を決定するセンサーベースの位置決定制御を実行し、
前記媒体の送り方向先端又は後端から所定範囲内の領域に前記吐出ヘッドから液体を吐出する際には、前記コントローラは、前記センサーベースの位置決定制御を実行しない、液体吐出装置。 - 請求項1または請求項2に記載の液体吐出装置であって、
前記吐出ヘッドを備え移動可能な移動部材に、前記受光センサが設けられている、液体吐出装置。 - 請求項3に記載の液体吐出装置であって、
前記媒体は、前記媒体の送り方向において、前記媒体の送り方向後端側から前記媒体の送り方向先端側へ送られ、
前記吐出ヘッドは、前記媒体の送り方向に沿って複数のノズルを有し、
前記複数のノズルは、前記媒体の送り方向において、前記受光センサよりも前記媒体の送り方向先端側に位置するノズルを含む、液体吐出装置。 - 液体を吐出するための液体吐出装置であって、
液体を吐出するための移動可能な吐出ヘッドと、
媒体を送るための送り機構と、
前記媒体の端の位置を検知するための受光センサと、
移動可能な移動部材と、
前記送り機構によって送られる媒体に対して、移動する前記吐出ヘッドから液体を吐出させる開始位置と終了位置の少なくともいずれか一方を決定するための位置決定制御を実行するコントローラと、
を有し、
前記媒体は、前記媒体の送り方向において、前記媒体の送り方向後端側から前記媒体の送り方向先端側へ送られ、
前記移動部材は、前記吐出ヘッドと前記受光センサとを備え、
前記吐出ヘッドは、前記媒体の送り方向に沿って複数のノズルを有し、
前記複数のノズルは、前記媒体の送り方向において、前記受光センサよりも前記媒体の送り方向先端側に位置するノズルであり、
前記媒体の送り方向先端又は後端から所定範囲内の領域に、前記複数のノズルから液体を吐出する際と、前記媒体の送り方向中央領域に、前記複数のノズルから液体を吐出する際とで、前記コントローラによる前記位置決定制御が異なる、液体吐出装置。
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