JP2003267590A - 印刷装置の用紙側端位置検出方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 印刷用紙の用紙側端の検出において、用紙端
の粗さ、センサ面上での用紙のバタツキ、光源または受
光センサの感度劣化、表面汚れ等が原因により、センサ
の出力電圧が適正に感知されず、用紙側端の適正な検出
が行なえないという不具合を解決する。 【解決手段】 用紙側端位置検出センサの出力電圧を任
意の時間ごとにサンプリングし、任意の周期内における
当該サンプリングされたある特定の電圧値とその他の電
圧値との対比を行ない、先のある特定の電圧値とその他
の電圧との差分が規定の変動幅を規定回数越えた場合に
は用紙側端部が用紙側端位置検出センサの非検出領域に
あると判別するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真装置等の
印刷装置の用紙側端位置検出データ処理に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】図１は用紙端位置検出センサの概要説明
図、図２は用紙端位置に対する出力電圧の特性を示すグ
ラフ、図３は用紙側端位置検出センサの検出論理ブロッ
ク図である。

【０００３】図１に示すように、印刷用紙103は、光源1
01と受光量に応じた信号を出力する受光センサ102との
対向間を図中Ｘ方向に移動して通過する。このとき、印
刷用紙103は受光センサ102の受光面を遮光しながら通過
しており、図３に示すように、印刷用紙103の用紙側端
による受光面の受光/遮光比に応じて受光センサ102から
出力される電圧を後段のＩ-Ｖ変換器により電圧信号に
変換する。

【０００４】光源101からの光が受光センサ102の受光面
に全面照射されるとＩ-Ｖ変換された出力電圧は最大値
ＶHとなり、印刷用紙103により受光センサ102の受光面
を全面遮光されるとＩ-Ｖ変換された出力電圧は最小値
ＶLとなる。Ｉ-Ｖ変換された出力電圧Ｖoは、印刷用紙1
03の光透過率αに依存するローレベルと受光面積比χに
比例する値の和であることから（１）式が得られる。

【０００５】

【数１】

【０００６】（１）式から用紙端位置に対する出力電圧
特性グラフは図２に示す通りとなり、光源101と光セン
サ102との対向間を通過する印刷用紙103の用紙端の位置
に応じて、Ｉ-Ｖ変換された出力電圧が直線的に変化す
る。そして、電圧信号を図３に示す後段の規定分解能を
有したデジタル信号変換器に取込み、印刷用紙103の用
紙側端位置は所定の周期にてデジタル信号として検出さ
れ、算出・制御部により、印刷用紙103の基準送行位置か
らの蛇行量を算出し、印刷用紙の搬送を適正な位置に補
正するようにしている。

【０００７】また、印刷用紙103がセンサ検出領域を送
行する時とセンサ非検出領域を送行する時を判別する為
に、図４に示すように、受光センサ全面遮光時用固定ス
レッショルドレベル（ＶLth）、センサ全面照射時用固
定スレッショルドレベル（ＶHth）を設定して、 ＶLth＜Ｖo＜ＶHthの場合 ⇒ 検出領域送行時 ＶLth≧Ｖo(≒ＶL)の場合 ⇒ 非検出領域送行時(受
光センサ全面遮光時) ＶHth≦Ｖo(≒ＶH)の場合 ⇒ 非検出領域送行時(受
光センサ全面照射時) として切り分けている。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】上述した判別方法を用
いると、各スレッショルドレベル（ＶHth,ＶLth）を設
定することにより、受光センサの検出領域が減少するだ
けでなく、光源、または受光センサの感度劣化、表面汚
れ等が原因により、センサ出力電圧が前記スレッショル
ドレベル：ＶHth以下となった場合、印刷用紙の用紙側
端の非検出領域(受光センサ全面照射時)送行時と検出領
域送行時の判別ができなくなる。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記課題は、印刷用紙の
用紙側端がセンサ検出領域を送行する場合と、用紙側端
が非検出領域を送行する場合のセンサ出力電圧変動幅の
差異を用いて、印刷用紙の用紙端位置の検出領域送行時
か、非検出領域送行時か判別を行うことにより解決され
る。

【００１０】すなわち、上記課題は、光源と、受光量に
従った信号を出力電圧として出力する受光センサより構
成される用紙側端位置検出センサを用いて印刷用紙の走
行状態を監視する印刷装置において、前記用紙側端位置
検出センサの出力電圧を任意の時間ごとにサンプリング
し、任意の周期内における当該サンプリングされたある
特定の電圧値とその他の電圧値との対比を行ない、前記
ある特定の電圧値とその他の電圧との差分が規定の変動
幅を規定回数越えた場合には用紙側端部が用紙側端位置
検出センサの非検出領域にあると判別することにより解
決される。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一例を図５の印刷
用紙の検出領域送行時と非検出領域送行時のセンサ出力
電圧特性の説明図を用いて説明する。

【００１２】印刷用紙の用紙側端がセンサ検出領域を送
行する場合、用紙側端の粗さ（紙端の微細な凹凸な
ど）、センサ面上での用紙のバタツキ等で、出力電圧が
ΔＶa以上の変動幅を有する。一方、用紙側端が非検出
領域を送行する場合、常時、光源から一定量の光が受光
センサに入射するので、センサ出力電圧は変動幅ΔＶb
(＝０V)の一定電圧ＶHが出力される。

【００１３】そこで、ΔＶaより細かな分解能を有した
Ａ-Ｄ変換器を用いて、センサ出力電圧をデジタル信号
に変換する。そして、印刷用紙の送行中において、セン
サの出力電圧を所定の時間、所定の周期にてＡ-Ｄ変換
されたデジタル信号のサンプリングを行い、そのサンプ
ルデータＶdn(nはサンプリングの番号)のうち、Ｖd0を
基準データとして、この基準データ（Ｖd0）とサンプル
データ(Ｖd1〜Ｖdn)との差分を算出し、前記所定時間に
各差分データ（ΔＶdn＝|Ｖd0-Ｖdn|）が”ΔＶb＜ΔＶ
dn＜ΔＶa”となるセンサ出力電圧が規定回数継続した
場合、非検出領域(受光センサ全面照射時)を送行してい
ると判断する。

【００１４】一方、受光センサ全面遮光時においても、
同様の方法にてサンプリング、データ比較を行い、各差
分データ（ΔＶdn）が”ΔＶb＜ΔＶdn＜ΔＶa”となる
ことを用いて判断する。

【００１５】

【発明の効果】光源、または受光センサの感度劣化、汚
れ等が原因で印刷用紙の用紙側端が非検出領域を送行し
ている時のセンサ出力電圧がスレッショルドレベル以下
となった場合においても、本発明の用紙側端位置検出方
法を用いることで、検出領域と非検出領域との判別を可
能とし、センサの感度劣化、汚れ等に対して強いセンサ
検出系を提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 用紙側端位置検出センサの概要説明図。

【図２】 正常センサを使用した時の用紙側端位置に対
する出力電圧の特性を示すグラフ。

【図３】 用紙側端位置検出センサの検出論理ブロック
図。

【図４】 印刷用紙の検出領域送行時と非検出領域送行
時のセンサ出力電圧の特性を示すグラフ。

【図５】 本発明の用紙側端位置検出方法の概念を示す
説明図。

【符号の説明】

101…光源、102…受光センサ、103…印刷用紙。，

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】光源と、受光量に従った信号を出力電圧と
   して出力する受光センサより構成される用紙側端位置検
   出センサを用いて印刷用紙の走行状態を監視する印刷装
   置において、前記用紙側端位置検出センサの出力電圧を
   任意の時間ごとにサンプリングし、任意の周期内におけ
   る当該サンプリングされたある特定の電圧値とその他の
   電圧値との対比を行ない、前記ある特定の電圧値とその
   他の電圧との差分が規定の変動幅を規定回数越えた場合
   には用紙側端部が用紙側端位置検出センサの非検出領域
   にあると判別することを特徴とする印刷装置の用紙側端
   位置検出方法。
2. 【請求項２】請求項１記載の印刷装置の用紙側端位置検
   出方法において、 前記ある特定の電圧値は前記サンプリングされた出力電
   圧の第1番目の出力電圧であることを特徴とする印刷装
   置の用紙側端位置検出方法。