JP2008015499A - 記録材判別装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ユーザービリティ及びコストパフォーマンスの向上を図りつつ、記録材表面の特徴量を抽出し、精度の高い用紙判別を行い、様々な種類の記録材においても最適な定着処理条件で定着処理を施し良好な定着画像を得ることができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】定着前の記録材の表面に光を照射する反射用LEDと、定着前の記録材の裏面に光を照射する透過用LEDと、記録材の反射用LED又は透過用LEDによる光照射領域内を映像として読み取り出力するCMOSエリアセンサ1110と、CMOSセンサ1110からの出力値に対応して定着装置の定着処理条件を設定するよう制御する条件設定機構(501、502)とを備える画像形成装置は、CMOSエリアセンサの出力波形を周波数成分に変換し、その周波数成分の特徴量により、記録材の紙種判別を容易に行う。
【選択図】図5

Description

本発明は、記録材判別装置及び画像形成装置に関する。より詳細には、本発明は、記録材の表面平滑性を検出しその検出結果から記録材を判別する記録材判別装置、及び判別した記録材に対して画像条件を制御するインクジェットプリンタ、複写機、レーザープリンタ等の画像形成装置に関する。
従来、複写機、レーザープリンタ等の画像形成装置は、潜像を担持する潜像担持体と、潜像担持体に現像剤を付与することにより潜像を現像剤像として可視化する現像装置と、所定方向に搬送される記録材に現像装置による現像剤像を転写する転写機構を備える。さらに画像形成装置は、転写機構によって現像剤像の転写を受けた記録材を所定の定着処理条件にて加熱及び加圧することにより現像剤像を記録材に定着させる定着装置を備える。
従来、このような画像形成装置は、例えば、画像形成装置本体に設けられた操作パネル等を介して、記録材のサイズや種類がユーザによって設定され、その設定に応じて現像条件、転写条件あるいは定着処理条件又は画像処理を変える制御を行う。尚、記録材の種類は、以下では、紙種とも呼ばれる。また、定着処理条件には、例えば、定着温度や定着装置を通過する記録材の搬送速度等がある。又は、ホストコンピュータからユーザが印字時に紙種を設定することにより、画像形成装置は指定された紙種に応じて、現像条件、転写条件、定着処理条件又は画像処理を変える制御を行う。
また、画像形成装置は、記録材の表面映像をCMOS(complementary metal-oxide semiconductor)センサによって撮像する。そして、表面映像の、最大濃度のピクセルDmaxと、最低濃度のピクセルDminと、DmaxとDminの差であるコントラストとを導き、このコントラストによって記録材の種類を判別する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。画像形成装置は、このようにして判別された記録材の種類によって、現像条件、転写条件あるいは定着条件を可変制御する。
さらに、記録材を判別するセンサに対向する位置に発光源を設け、透過光を検出することにより、透過光による記録材の判別を行う装置が提案されている。
特開2002−182518号公報
しかしながら、上述の従来の記録材判別装置は、記録材の撮影映像の画素間のコントラスト差から表面平滑度を算出し記録材の判別を行っているが、記録材の特徴を正確に抽出できず誤判別が発生する可能性がある。また、従来の記録材判別装置は、光照射機構の光量ムラや撮影映像内のノイズの影響を除去するために、補正映像の取得など判別に長時間が必要である。このため、このような点において、上記従来技術には未だ改善の余地があった。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、判別時間を抑えながら精度の高い記録材判別を行うことを可能とする記録材判別装置、及びその記録材判別装置を用いて良好な画像を得る画像形成装置を提供することにある。
このような目的を達成するために、本発明の記録材判別装置は、記録材に光を照射する光照射手段と、前記光照射手段によって照射され、前記記録材からの光を映像として読み取る映像読取手段と、前記映像読取手段によって読み取った前記映像データを周波数成分データに変換する変換手段とを備え、前記周波数成分データを用いて前記記録材の表面状態を判別することを特徴とする。
また上記目的を達成するために、本発明の記録材判別装置は、記録材に光を照射する光照射手段と、前記光照射手段によって照射され、前記記録材をからの光を映像データとして読み取る映像読取手段と、前記映像読取手段によって読み取った前記映像データをフィルタ処理して、当該フィルタ処理したデータからコントラストデータを演算する演算手段と、前記コントラストデータを用いて前記記録材の表面状態を判別することを特徴とする。
また上記目的を達成するために、本発明の記録材判別装置は、記録材に光を照射する発光素子と、前記発光素子によって照射され、前記記録材からの光を映像データとして読み取るセンサと、前記センサで読み取った前記映像データを周波数成分データに変換する変換回路とを備え、前記周波数成分データを用いて前記記録材の表面状態を判別することを特徴とする。
また上記目的を達成するために、本発明の記録材判別装置は、記録材に光を照射する発光素子と、前記発光素子によって照射され、前記記録材をからの光を映像データとして読み取るセンサと、前記センサによって読み取った前記映像データをフィルタ処理して、当該フィルタ処理したデータからコントラストデータを演算する演算回路とを備え、前記コントラストデータを用いて前記記録材の種類を判別することを特徴とする。
また上記目的を達成するために、本発明の記録材判別装置は、記録材に光を照射する発光素子と、前記発光素子によって照射され、前記記録材からの光を映像データとして読み取るセンサと、前記センサで読み取った前記映像データを周波数成分データに変換する変換回路とを備え、前記周波数成分データを用いて前記記録材の坪秤量を判別することを特徴とする。
また上記目的を達成するために、本発明の画像形成装置は、潜像を担持する潜像担持体と、画像データに応じて前記潜像担持体に潜像を形成する露光手段と、前記潜像担持体に形成された潜像を現像剤によって可視化する現像手段と、記録材に前記現像手段によって可視化された前記現像剤の像を転写する転写手段と、前記現像剤の像を前記記録材に定着させる定着手段とを有する画像形成手段と、前記記録材に光を照射する光照射手段と、前記光照射手段によって照射され、前記記録材からの光を映像データとして読み取る映像読取手段と、前記映像読取手段によって読み取った前記映像データを周波数成分データに変換する変換手段と、前記周波数成分データに基づいて、前記記録材の種類を判別する判別手段とを備え、前記判別手段によって判別された前記記録材の種類に応じて前記画像形成手段による処理条件を可変制御することを特徴とする。
また上記目的を達成するために、本発明の画像形成装置は、潜像を担持する潜像担持体と、画像データに応じて前記潜像担持体に潜像を形成する露光手段と、前記潜像担持体に形成された潜像を現像剤によって可視化する現像手段と、記録材に前記現像手段によって可視化された前記現像剤の像を転写する転写手段と、前記現像剤の像を前記記録材に定着させる定着手段とを有する画像形成手段と、前記記録材に光を照射する光照射手段と、前記光照射手段によって照射され、前記記録材からの光を映像データとして読み取る映像読取手段と、前記映像読取手段によって読み取った前記映像データをフィルタ処理して、フィルタ処理したデータからコントラストデータを演算する演算回路と、前記コントラストデータを用いて前記記録材の種類を判別する判別手段とを備え、前記判別手段によって判別された前記記録材の種類に応じて前記画像形成手段による処理条件を可変制御することを特徴とする。
本発明によれば、判別時間を抑えながら精度の高い記録材判別を行い、様々な条件下においても良好な画像を得ることを可能とする効果を奏する。
以下、図面を参照して本発明を適用できる実施形態を詳細に説明する。尚、本明細書で参照される各図面において同様の機能を有する箇所には同一の符号を付している。
[実施形態1]
(装置構成)
図1は、本実施形態1の画像形成装置に好適な記録材判別装置に適用される、記録材の表面平滑性及び反射光量又は透過光量検出を行う映像読取センサの概略構成を示す模式的な断面図である。
映像読取センサ123は、図1に示すように、第1の光照射機構(発光素子)である反射用LED1111、記録材(記録紙)1114に対して反対側に設置された透過光量検出用の第2の光照射機構(発光素子)であるLED1112を有する。さらに映像読取センサ123は、映像読取機構であるCMOSエリアセンサ1110(CCD(charge-coupled device)センサやフォトダイオードセンサでもよい)、結像レンズであるレンズ1113を有する。
反射用LED1111を光源とする光は、記録材1114表面に対し照射される。記録材1114からの反射光は、レンズ1113を介し集光されてCMOSエリアセンサ1110に結像される。これによって記録材1114の表面映像を読み取る。
本実施形態1では、LED1111は、LED光が記録材1114表面に対し、図1に示すように所定の角度をもって斜めより光を照射させるよう配置されている。
図2は、映像読取センサ123のCMOSエリアセンサ1110によって読み取られる記録材1114の表面とCMOSエリアセンサ1110からの出力を8×8ピクセルにディジタル処理した例との関係を示す図である。
上記ディジタル処理は、CMOSエリアセンサ1110からのアナログ出力を変換機構であるA/D(analog-to-digital)変換(図示せず)によって8ビットのピクセルデータに変換することによって行われる。
図2において、図中符号40は、記録材の表面性において比較的粗く記録材の繊維による凹凸が判別しやすいいわゆるラフ紙の記録材Aの表面拡大映像である。41は、一般のオフィスで使用されるいわゆる普通紙の記録材Bの表面拡大映像である。42は、例えば写真印刷用などに用いられる紙の繊維の圧縮が十分になされている光沢紙(以下グロス紙と呼ぶ)の記録材Cの表面拡大映像である。
CMOSセンサ1110に読み込まれたこれらの映像40〜42は、映像読取センサ123によってディジタル処理され図2に示す映像データ43〜45となる。
このように、記録材の種類によって、表面の映像は異なる。この映像の違いは、主に紙の表面における繊維の状態が異なるために生じる。
またこのとき、映像読取センサ123は、それぞれの画素に入力された光の合計若しくは平均値から記録材の反射光量を検出する。記録材の反射光量は、主に記録材表面の白色度に左右され、記録材の種類によって異なる。上述のように、CMOSエリアセンサ1110で記録材表面を読み込まれディジタル処理された映像により、記録材の紙繊維の表面状態を識別することができ、これに加え反射光量も算出することによって、より正確な記録材の判別が可能となる。
続いて、記録材1114の透過率測定方法について説明する。第2の光照射機構である透過用LED1112を光源とする光は、記録材1114に対し映像読取センサ123のCMOSエリアセンサ1110の反対側から、記録材上の映像読取センサ123の読取エリアを照射する。
図3は、透過用LED1112を用いて、映像読取センサ123のCMOSエリアセンサ1110によって読み取られる記録材1114の表面とCMOSエリアセンサ1110からの出力を8×8ピクセルにディジタル処理した例との関係を示す図である。
記録材1114の透過光は、レンズ1113を介し集光されてCMOSエリアセンサ1110に照射される。このとき、映像読取センサ123は、センサ1110のエリア全体、若しくは所定の範囲におけるそれぞれの画素に入力された光の合計値若しくは平均値から透過光量を判断する。映像読取センサ123は、このとき複数の受光画素のうちひとつだけの結果を用いても良い。
図4は、秤量(1m2辺りの紙の重量)と透過光の関係図を示す。例えば、厚紙のように秤量の大きい記録材は透過光量が少ない。一方薄紙のような秤量の小さい記録材は透過光量が多い。これは、主に紙の表面における繊維の状態及び紙の繊維の圧縮状態が異なるために起こる現象である。一般的に、記録材の厚みが大きいと秤量が大きく、厚みが薄いと秤量が小さい。つまり、厚紙の秤量>普通紙の秤量>薄紙の秤量となる。
次に、図5のブロック図を参照し、本実施形態1の画像形成装置に好適な、CMOSエリアセンサ1110を制御する記録材判別装置の制御回路について説明する。
図中符号501は判断部であるCPU、502は制御回路、1110はCMOSエリアセンサ、504はインタフェース回路、505は演算回路である。さらに、506は記録材表面の演算結果がセットされるレジスタ(レジスタA〜D)、507は制御レジスタ、508は直交変換回路である。
記録材判別装置の動作について説明する。CPU501が制御レジスタ507に対して、CMOSエリアセンサ1110の動作指示を与えると、CMOSエリアセンサ1110によって記録材表面映像の撮像が開始される。即ち、CMOSエリアセンサに電荷の蓄積が開始される。
CPU501がインタフェース回路504を介して、SL_selctによってCMOSエリアセンサ1110を選択し、所定のタイミングでSYSCLKを生成する。すると、CMOSエリアセンサ1110からSL_out信号を経由して、撮像されたディジタル映像データが送信される。
インタフェース回路504を経由して受信した撮像データは、制御回路502において後述する演算方法に基づき演算され、その結果が記録材表面の空間周波数としてレジスタA506にセットされる。CPU501は、このレジスタAの値から、記録材の表面平滑性を判断する。
上述のCPU501は、CMOSエリアセンサ1110からの映像について、サンプリング処理、ゲイン及びフィルタ演算処理をリアルタイムにて処理する必要があるため、ディジタルシグナルプロセッサを用いることが望ましい。
次に図6のブロック図を参照しCMOSエリアセンサ1110のセンサ回路について説明する。
(動作説明)
図6は、CMOSエリアセンサの回路ブロック図を示す図である。図中符号601はCMOSセンサ部であり、例えば8×8画素分のセンサがエリア状に配置される。602及び603は垂直方向シフトレジスタ、604は出力バッファ、605は水平方向シフトレジスタ、606はシステムクロック、607はタイミングジェネレータである。
CMOSエリアセンサ1110の動作について説明する。SL_selct信号613をアクティブとすると、CMOSセンサ部601は受光した光に基づく電荷の蓄積を開始する。次に、システムクロック606を与えると、タイミングジェネレータ607によって、垂直方向シフトレジスタ602及び603は読みだす画素の列を順次選択し、出力バッファ604にデータを順次セットする。
出力バッファ604にセットされたデータは、水平方向シフトレジスタ605によって、A/Dコンバータ608ヘと転送される。A/Dコンバータ608でディジタル変換された画素データは、出力インタフェース回路609によって所定のタイミングで制御され、SL_selct信号613がアクティブの期間、610のSL_out 信号に出力される。
一方、制御回路611によって、Sl_in信号612によりA/Dコンバータ608のA/D変換ゲインが可変制御できる。
例えば、撮像した映像のコントラストが得られない場合は、CPU501はA/Dコンバータ608のA/D変換ゲインを大きくすることによりコントラストを増加させ、常に最良なコントラストで撮像することができる。
次に図7を参照し、記録材表面の空間周波数の演算方法について説明する。図7において、画像70〜72は各々記録材の表面の映像をディジタル処理した画像である。画像70は、記録材の表面性(表面状態)が比較的粗く記録材の繊維による凹凸が判別しやすいいわゆるラフ紙の表面拡大映像である。画像71は、一般のオフィスで普通に使用されるいわゆる普通紙の表面拡大映像であり、画像72は、紙の繊維の圧縮が十分になされているグロス紙の表面拡大映像であり、普通紙よりも凹凸状態が少ない。
CMOSエリアセンサのセンサ部から出力されたアナログ信号73〜75が、A/D変換されて8ビットのピクセルデータに変換され、画像の明るさに比例した8ビットデータとして、制御回路502に送られる。インタフェース回路504を経由して、直交変換回路508に送られたピクセルデータは、直交変換回路508において離散フーリエ変換処理が行われる。離散フーリエ変換処理は、下記の式(1-1)により実行されてピクセルデータが周波数成分データ76〜78へと変換される。
Figure 2008015499
ここで、
NはCMOSエリアセンサ1110の全画素数、
X(n)はn番目の画素の明るさ、
kは周波数を示す。
ここで周波数成分データは、ピクセルデータを周波数毎に分解し、その振幅の大きさをスペクトルとして示したデータである。このスペクトルデータには、元となった映像の特徴が示されている。
つまり、記録材Aのように表面の紙繊維の凹凸が多い場合には、さまざまな太さの繊維の影が数多く発生する(画像70)。その結果、さまざまな濃度の変化が発生するため(アナログ信号73)、スペクトルの個数が多くなる(周波数成分76)。一方、記録材Cのような表面では、繊維の影が少ない(画像72)。その結果、濃度の変化が穏やかであり(アナログ信号75)、スペクトルの個数が少なくなる(周波数成分78)。詳細は後述されるが、CPU501はこの比較によって、記録材の紙種(表面状態)を判別する。
演算回路505は、式(1−2)により(元となった映像の特徴を示す)周波数ごとのスペクトルの振幅|Cn|を算出し、スペクトルの振幅|Cn|が一定値以上の周波数を計数し、その個数F1をレジスタA506にセットする。このスペクトルの振幅の一定値は予め定められている固定値である。
Figure 2008015499
ここで、
Figure 2008015499
の実数部、虚数部を示す。
このようにスペクトルの振幅値が一定以上の周波数の総数が、記録材表面の空間周波数の演算結果の値F1として定義される。尚、ここではスペクトルの振幅値の算出に、離散フーリエ変換を用いたが、画素数を2nとして高速フーリエ変換を用いても、また他の直交変換によって周波数成分データに変換しても良い。
次に、本実施形態1の画像形成装置の印字条件を制御するCPU501による制御フローについて説明する。
CPU501は演算回路505が演算した記録材表面の空間周波数の演算結果の値F1をレジスタA506より取得し、その演算結果の値F1をあらかじめ不図示のメモリに記憶してあるリファレンス値と比較する。メモリは、ROM(read-only memory)やEEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)等である。これにより、CPU501は記録材の種類を判別する。なお、ここでいうリファレンス値は、記録材の種類がグロスフィルムであるか、グロス紙であるか、普通紙等の平滑度の低い用紙であるかを判別するためのしきい値であり、リファレンス値R1〜R3(R1<R2<R3)に基づいて以下のように判別する。
a)F1≦R1 ・・・グロスフィルムと判別
b)R1<F1≦R2 ・・・グロス紙と判別
c)R2<F1≦R3 ・・・普通紙と判別
d)R3<F1 ・・・ラフ紙と判別
CPU501は、判別した記録材に最適な、画像形成条件を設定する。CPU501が実行する各種の印字条件の制御は、以下のようなものが挙げられる。
例えば、CPU501は、記録材の種類がグロス紙の場合は、普通紙とはγカーブを変更し、色味を変化させる制御を行う。これは、グロス紙を用いてプリントする場合、記録材上のコントラストを高くすることが望まれているからである。
また、CPU501は、給紙された記録材の種類に応じて定着ユニットの定着温度を変更するよう制御する。普通紙よりも厚みがある厚紙の場合、厚紙は、普通紙より熱容量が大きいため普通紙と同じ定着温度にて厚紙にトナー像を定着させようとしても定着性が低下してしまうという問題がある。そこで、CPU501は、記録材が厚紙であると判別した場合には、普通紙における定着温度よりも高い定着温度として、厚紙に対するトナーの定着性を確保するよう制御する。
さらに、CPU501は、給紙された記録材の種類を判別し、その結果に応じて記録材の搬送速度を変更するように制御する。具体的には、記録材の種類が普通紙よりも厚みがある厚紙の場合、厚紙は、普通紙より熱容量が大きいため普通紙と同じ搬送速度にて厚紙にトナー像を定着させようとしても定着性が低下してしまうという問題がある。そこで、CPU501は、記録材の種類が厚紙であると判別した場合は、単位時間あたりに厚紙に供給される熱量が大きくなるように、記録材の搬送速度を普通紙を通紙する場合の搬送速度よりも遅く設定する。
また、秤量が異なる記録材に対し定着温度条件を変え、例えば、比較的厚みのある記録材は、熱容量が大きいので定着温度を高めに制御し、一方、比較的厚みが少ない、つまり熱容量が小さい記録材は、定着温度を低めにして定着する方法も考えられる。又は、記録材の秤量によって記録材搬送速度を変えて制御することもできる。
また、OHT(overhead transparencies)シートあるいはグロス紙などの場合において、これらを判別して記録材の表面に付着するトナーの定着性を上げ、グロスを高めて画質の向上を図ることも可能である。
以上説明したように本実施形態1は、記録材表面映像を周波数成分データに変換し、そのデータから空間周波数の演算結果の値を演算することにより記録材判別を行うことを特徴とする。周波数成分データを使用することにより、記録材を構成している繊維の特徴を正確に抽出することが可能であり、高い判別精度を得ることができる。
[実施形態2]
実施形態2は、記録材表面映像の信号処理方法以外の、基本的な構成は実施形態1と同様であるため、詳細な説明は省略する。
上記直交変換回路508によって変換された周波数成分データは、演算回路505によって各種特徴量が算出される。図8を参照し、演算回路505が算出する特徴量について説明する。
演算回路505は、式(1−2)により周波数ごとのスペクトルの振幅|Cn|を算出する。演算回路505は、すべての周波数のスペクトルのうちスペクトルの振幅値|Cn|が最大となる周波数を算出し、その周波数を最大振幅の周波数801としてレジスタB506にセットする。演算回路505はまた、その周波数におけるスペクトルの振幅値|Cn|を最大振幅値802としてレジスタC506にセットする。
次に演算回路505は、最大振幅スペクトルの強さ(最大振幅値)が半分となる上限周波数及び下限周波数を求め、上限周波数と下限周波数の幅を周波数帯域幅803としてレジスタD506にセットする。
ラフ紙の場合、それは、記録材の繊維の太さが不揃いであるうえ、繊維による凹凸が判別しやすい。繊維が不揃いであると、様々な周波数成分が発生し、周波数帯域幅が大きくなる。繊維が不揃いであるとまた、凹凸が大きいため、最大振幅周波数と最大振幅スペクトルは大きくなる。
普通紙の場合、記録材の繊維の太さは揃っているが、繊維による凹凸は判別しやすい。そのため繊維による周波数成分は一定となり、周波数帯域幅は小さくなる。また凹凸が大きいため、最大振幅周波数と最大振幅スペクトルは大きくなる。
グロス紙の場合、紙の繊維の圧縮が十分になされているため、繊維による凹凸は判別できず、光量ムラのみが撮影される。光量ムラ成分は複数の周波数成分を含まないため、周波数帯域幅は小さくなる。また、凹凸が判別できないため、最大振幅周波数と最大振幅スペクトルも小さくなる。
CPU501は演算回路505が演算した記録材表面の演算結果値をレジスタB〜D506より取得し、あらかじめROMやEEPROM等のメモリ(図示せず)に記憶してあるリファレンス値R4、5、6と比較することにより、記録材の種類を判別する。
a)R4<最大振幅周波数(レジスタB)
R5<最大振幅スペクトル(レジスタC)
R6<周波数帯域幅(レジスタD) ・・・ラフ紙と判別
b)R4<最大振幅周波数(レジスタB)
R5<最大振幅スペクトル(レジスタC)
R6>周波数帯域幅(レジスタD) ・・・普通紙と判別
c)R4>最大振幅周波数(レジスタB)
R5>最大振幅スペクトル(レジスタC)
R6>周波数帯域幅(レジスタD) ・・・グロス紙と判別
CPU501は、判別した記録材に最適な、画像形成条件を設定する。ここでは、最大振幅周波数と最大振幅スペクトルと周波数帯域幅とがすべて同時に使用されているが、このうちひとつの値のみを用いて判別が行われても良い。
以上説明したように本実施形態2でも、実施形態1と同様に、周波数成分データを使用することにより、記録材を構成している繊維の特徴を正確に抽出することが可能であり、高い判別精度を得ることができる。
[実施形態3]
実施形態3は、記録材表面映像の信号処理方法以外の、基本的な構成は実施形態1又は2と同様であるため詳細な説明は省略する。
映像読取機構によって取得された記録材表面映像には、光照射機構の光量ムラのデータが含まれている。この光量ムラは、測定値にACオフセットを持たせるため、画素間の濃度差から表面平滑度を算出する従来技術の記録材判別方法においては、この光量ムラが判別に影響を与え、判別性能の低下を招く場合がある。
一般的に光量ムラは、光照射機構の光の出射パターンが一様でないために発生する。通常、光軸中央部付近をピークとし周囲に向かって光量が低下し、記録材表面映像は、その中において複数のピークを持ない。そのため周波数成分における光量ムラ成分は、式(2−1)で表される基本周波数fより低くなる。
Figure 2008015499
ここで、nはCMOSセンサ1110の1ラインの画素数、tはサンプリング周期を示す。
そこで、記録材表面映像に遮断周波数を基本周波数fとするディジタルハイパス処理を行うことにより、光照射機構の光量ムラ成分を除去することが可能である。
本実施形態3は、実施形態1のブロック図における、直交変換回路をディジタルフィルタ回路に置き換え、空間周波数の演算回路をコントラスト演算回路に置き換えた構成となっている。
次に図9および図10を参照し、光量ムラ成分除去機構について説明する。図10において、画像1000〜1002は記録材A〜Cの表面の映像をディジタル処理した画像である。画像1000は、記録材の表面性において比較的粗く記録材の繊維による凹凸が判別しやすいいわゆるラフ紙の表面拡大映像である。画像1001は、一般のオフィスで普通に使用されるいわゆる普通紙の表面拡大映像であり、画像1002は、紙の繊維の圧縮が十分になされているグロス紙の表面拡大映像である。
CMOSエリアセンサ1110のセンサ部から出力されたアナログ信号1003〜1005が、A/D変換されて8ビットのピクセルデータに変換される。そして、そのデータは映像の明るさに比例した8ビットデータとして、遮断周波数を基本周波数fとするディジタルフィルタ回路909に送られる。このアナログ信号1003〜1005には光量ムラによるAC成分が含まれており、コントラスト演算結果から記録材を判別することは困難である。インタフェース回路904を経由して、ディジタルフィルタ回路909に送られたピクセルデータは、ディジタルフィルタ回路909によりディジタルフィルタ処理(ハイパスフィルタ処理とも言う)された後にデータ1006〜1008へと変換される。CPU901は、処理後データからコントラスト演算回路905により算出されたコントラストデータから表面平滑度を算出し、記録材の判別を行う。処理後データ1006〜1008には、光量ムラによるAC成分が含まれておらず、記録材判別を正確に行うことが可能となる。
ここでは、光量ムラ除去後の記録材判別機構として、画素間のコントラストが比較されたが、実施形態1で説明したような空間周波数を演算することにより記録材判別やその他の方法が用いられても良い。
上述した実施形態3は、記録材表面映像に遮断周波数を基本周波数fとするディジタルフィルタ処理を行い、光照射機構の光量ムラが除去された映像データを取得し、記録材判別を高精度で行うことを特徴とする。
[実施形態4]
実施形態4は、ディジタルフィルタ回路をローパスフィルタ回路とする以外の、基本的な構成は実施形態3と同様であるため詳細な説明は省略する。
映像読取機構によって取得された記録材表面映像には、CMOSセンサやA/Dコンバータにおけるノイズによるデータが含まれている。ノイズによるデータはまた、記録材を構成する繊維の断面が光照射機構の光を強く反射することによっても発生する。このノイズは、測定値を突発的に変化させるため、画素間のコントラスト差から表面平滑度を算出する場合に判別性能の低下を招く可能性がある。
図11を参照し、本実施形態4について説明する。一般的にノイズ1101は、あるひとつの画素のデータが突発的に高くなる形や突発的に低くなる現象として現れる。そのため周波数成分におけるノイズ成分1102は、記録材の繊維によって発生する最大周波数f’(図中符号1103)より高くなる。
そこで、記録材表面映像に遮断周波数を最大周波数f’とするディジタルローパス処理を行うことにより、突発ノイズ成分を除去することが可能である。
ここでは、ディジタルフィルタ回路909をローパスフィルタ回路として説明を行ったが、バンドパスフィルタを使用して、光量ムラとノイズとを同時に除去することも可能である。
上述した実施形態4は、記録材表面映像に遮断周波数を最大周波数f’とするディジタルローパスフィルタ処理を行い、突発ノイズが除去された映像データを取得し、記録材判別を高精度で行うことを特徴とする。
[実施形態5]
(画像形成装置の構成)
当業者には理解されるように、従来、複写機、レーザープリンタ等の画像形成装置は、以下の構成を備える。
・潜像を担持する潜像担持体
・画像データに応じて光照射の点滅を行うことにより潜像担持体に潜像を形成する露光機構
・潜像担持体に現像剤を付与することにより潜像を現像剤像として可視化する現像装置
・所定方向に搬送される記録材に現像装置による現像剤像を転写する転写機構
・転写機構によって現像剤像の転写を受けた記録材を所定の定着処理条件にて加熱及び加圧することにより現像剤像を記録材に定着させる定着装置
このような画像形成装置は当業者には周知であるが、その概略構成を説明する。上述した実施形態1〜4に好適な画像形成装置(不図示)としては、例えば特許文献1に開示される画像形成装置が適用可能である。この画像形成装置は、用紙を収容する用紙カセット、用紙を給紙する給紙ローラ、用紙に画像を形成するための画像形成部、画像形成した用紙を排出する排出ローラ、排出トレイ等を有する。画像形成部は、転写ベルト駆動ローラ、転写ベルト、潜像担持体である複数の感光ドラム、転写機構である複数の転写ローラ、複数のカートリッジ、複数の光学ユニット、定着装置である定着ローラと加圧ローラとからなる定着ユニット等を有する。
このような画像形成装置は、電子写真プロセスを用い記録材である記録紙の上にイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー画像を重ねて転写する。そして、定着ユニットの定着ローラによって上記記録紙を所定温度で加熱すると共に加圧することにより、上記トナー画像が上記記録紙に定着される。
各色の光学ユニットは、各感光ドラムの表面をレーザビームによって露光走査して潜像を形成するよう構成され、これら一連の画像形成動作は搬送される記録紙上の予め決まった位置から画像が転写されるよう同期をとって走査制御している。各感光ドラムの表面に形成された潜像は、カートリッジに備えられた現像装置によって各色の現像剤であるトナーによってトナー画像として可視化される。
又、画像形成装置は、記録紙を給紙及び搬送する給紙モータと、転写ベルト駆動ローラを駆動する転写ベルト駆動モータと、各色感光ドラム及び転写ローラを駆動する感光ドラム駆動モータと、上記定着ローラを駆動する定着駆動モータとを備えている。
本実施形態5の画像形成装置は、例えば特許文献1に開示される上述のような画像形成装置に上述した実施形態1〜4の記録材判別装置を適用した装置で、当業者にあってはそのような適用の構成は容易であろう。本実施形態5の画像形成装置は、前述の映像読取センサ123を備える。映像読取センサ123は、給紙ローラによって用紙カセットから給紙され搬送される記録紙の表面に光を照射或いは透過させて、その反射光或いは透過光を集光し結像させて、記録紙のある特定エリアの映像を検出する。
このような画像形成装置は、上記記録材判別装置の判別結果により、例えば特許文献1に開示されるように、画像処理、露光機構、現像装置、転写機構、又は定着装置の各印字処理条件を可変制御する。
したがって、本実施形態における記録材判別装置を搭載した画像形成装置は、記録材の表面性、記録材の厚みなどの諸特性に応じて、画像処理や、現像バイアス、定着ユニットの温度制御値あるいは記録材搬送速度を可変制御する。これにより、記録材に依存しない安定した画質を得ることができる。
[他の実施形態]
以上述べた実施形態の他に次の形態を実施できる。
(1)上述の実施形態では、複写機、プリンタ等の画像形成装置を示したが、それらのみならず、複合機である画像形成装置、イメージスキャナ機能のみを有する画像読取装置等にも、本発明は適用可能である。
(2)上述の実施形態では、記録材の表面状態の判別について説明した。しかし、実施形態1において説明されている記録材を透過する透過光を映像読取センサで読み取ったデータを実施形態1〜4の方法で処理して、処理した結果に基づいて記録材の秤量(厚み)を判定することも可能である。その場合には、映像読取センサで読み取ったそれぞれの画素の光量値データを、直行変換回路による周波数成分データに変換する処理、また、ディジタルフィルタ回路による処理、また、ローパスフィルタ回路による処理を施すことになる。
[実施形態の効果]
以上説明したように本実施形態によれば、第1の態様として、記録材判別装置は、以下の機能を有する。即ち、記録材に光を照射する光照射手段と、上記光照射手段によって照射され、上記記録材からの光を映像として読み取る映像読取手段と、上記映像読取手段によって読み取った上記映像データを周波数成分データに変換する変換手段とを備える。そして、上記周波数成分データを用いて上記記録材の表面状態を判別する。
ここで、第2の態様として、第1の態様において、上記周波数成分データは、複数のスペクトルからなるデータである。そして、上記周波数成分データのうち、予め定められている値以上の振幅値を有するスペクトルの個数を計数し、当該計数した個数をしきい値と比較することにより上記記録材の表面状態を判別する。
また、第3の態様として、第1の態様において、上記周波数成分データは、複数のスペクトルからなるデータである。そして、上記複数のスペクトルのうち振幅値が最大となるスペクトルの周波数と、該スペクトルの振幅値と、上記周波数成分データの周波数と上記最大の振幅値とから決まる周波数帯域幅とに基づいて上記記録材の表面状態を判別する。
また、第4の態様として、第1の態様において、上記映像読取手段は、上記記録材から反射される光、もしくは、上記記録材を透過した光を映像データとして読み取る。
また、第5の態様として、記録材判別装置は、以下の機能を有する。即ち、記録材に光を照射する光照射手段と、上記光照射手段によって照射され、上記記録材をからの光を映像データとして読み取る映像読取手段と備える。さらに、上記映像読取手段によって読み取った上記映像データをフィルタ処理して、当該フィルタ処理したデータからコントラストデータを演算する演算手段とを備える。そして、上記コントラストデータを用いて上記記録材の表面状態を判別する。
ここで、第6の態様として、第5の態様において、上記フィルタ処理は、ディジタルフィルタ処理、もしくは、ローパスフィルタ処理を含む。
また、第7の態様として、記録材判別装置は、以下の機能を有する。即ち、記録材に光を照射する発光素子と、上記発光素子によって照射され、上記記録材からの光を映像データとして読み取るセンサと、上記センサで読み取った上記映像データを周波数成分データに変換する変換回路とを備える。そして、上記周波数成分データを用いて上記記録材の表面状態を判別する。
ここで、第8の態様として、第7の態様において、上記周波数成分データは、複数のスペクトルからなるデータである。そして、上記周波数成分データのうち、予め定められている値以上の振幅値を有するスペクトルの個数を計数し、当該計数した個数をしきい値と比較することにより上記記録材の表面状態を判別する。
また、第9の態様として、第7の態様において、上記周波数成分データは、複数のスペクトルからなるデータである。上記複数のスペクトルのうち振幅値が最大となるスペクトルの周波数と、該スペクトルの振幅値と、上記周波数成分データの周波数と上記最大の振幅値とから決まる周波数帯域幅とに基づいて上記記録材の種類を判別する。
また、第10の態様として、第7の態様において、上記センサは、上記記録材から反射される光、もしくは、上記記録材を透過した光を映像データとして読み取る。
また、第11の態様として、記録材判別装置は、以下の機能を有する。即ち、記録材に光を照射する発光素子と、上記発光素子によって照射され、上記記録材をからの光を映像データとして読み取るセンサとを備える。さらに、上記センサによって読み取った上記映像データをフィルタ処理して、当該フィルタ処理したデータからコントラストデータを演算する演算回路とを備える。そして、上記コントラストデータを用いて上記記録材の種類を判別する。
ここで、第12の態様として、第11の態様において、上記フィルタ処理は、ディジタルフィルタ処理、もしくは、ローパスフィルタ処理を含む。
また、第13の態様として、記録材判別装置は、以下の機能を有する。即ち、記録材に光を照射する発光素子と、上記発光素子によって照射され、上記記録材からの光を映像データとして読み取るセンサと、上記センサで読み取った上記映像データを周波数成分データに変換する変換回路とを備える。そして、上記周波数成分データを用いて上記記録材の秤量を判別する。
以上の構成により、本実施形態によると、上記記録材判別装置は、光照射手段の光量ムラやノイズ等の影響を除去し、記録材表面の特徴量の高精度な抽出ができる。このため、記録材判別精度が向上する。また、以上の構成により、上記記録材判別装置を搭載した画像形成装置は、記録材の表面性、記録材の厚みなどの諸特性に応じて、画像処理や、現像バイアス、定着ユニットの温度制御値あるいは記録材搬送速度を可変制御する。これにより、記録材に依存しない安定した画質を得ることができる。
本実施形態によれば、判別時間を抑えながら光量ムラやノイズの除去を効率的に行い、精度の高い記録材判別を行い、様々な条件下においても最適な電子写真プロセスで処理を施し良好な画像を得ることを可能とする。
本発明を適用できる実施形態の映像読取センサの概略構成を示す模式的断面図である。 本発明を適用できる実施形態の映像読み取りセンサの出力を示す図である。 本発明を適用できる実施形態のCMOSエリアセンサの出力をディジタル処理した例を示す図である。 本発明を適用できる実施形態の透過光量と坪秤量の関係を示す図である。 本発明を適用できる実施形態の記録材判別装置のブロック図である。 本発明を適用できる実施形態のCMOSエリアセンサの回路のブロック図である。 本発明を適用できる実施形態の記録材表面の空間周波数演算方法を説明するための図である。 本発明を適用できる実施形態の演算回路が算出する特徴量を説明するための図である。 本発明を適用できる実施形態の記録材判別装置のブロック図である。 本発明を適用できる実施形態の記録材表面の空間周波数演算方法を説明するための図である。 本発明を適用できる実施形態のディジタルローパス処理を説明するための図である。
符号の説明
123 映像読取センサ
1110 CMOSエリアセンサ
1111 反射光用LED
1112 透過光用LED
1114 記録材
501 CPU
502 制御回路
504 インタフェース制御回路
505 演算回路
506 レジスタ
507 制御レジスタ
508 直交変換回路
601 CMOSセンサ部
602、603 垂直方向シフトレジスタ
604 出力バッファ
605 水平方向シフトレジスタ
606 システムクロック
607 タイミングジェネレータ
608 A/Dコンバータ
609 出力インタフェース回路
610 SL_out 信号
611 制御回路
612 Sl_in信号
613 SL_selct信号

Claims (17)

  1. 記録材に光を照射する光照射手段と、
    前記光照射手段によって照射され、前記記録材からの光を映像として読み取る映像読取手段と、
    前記映像読取手段によって読み取った前記映像データを周波数成分データに変換する変換手段とを備え、
    前記周波数成分データを用いて前記記録材の表面状態を判別する
    ことを特徴とする記録材判別装置。
  2. 前記周波数成分データは、複数のスペクトルからなるデータであって、
    前記周波数成分データのうち、予め定められている値以上の振幅値を有するスペクトルの個数を計数し、当該計数した個数をしきい値と比較することにより前記記録材の表面状態を判別する
    ことを特徴とする請求項1に記載の記録材判別装置。
  3. 前記周波数成分データは、複数のスペクトルからなるデータであって、
    前記複数のスペクトルのうち振幅値が最大となるスペクトルの周波数と、該スペクトルの振幅値と、前記周波数成分データの周波数と前記最大の振幅値とから決まる周波数帯域幅とに基づいて前記記録材の表面状態を判別する
    ことを特徴とする請求項1に記載の記録材判別装置。
  4. 前記映像読取手段は、前記記録材から反射される光、もしくは、前記記録材を透過した光を映像データとして読み取る
    ことを特徴とする請求項1に記載の記録材判別装置。
  5. 記録材に光を照射する光照射手段と、
    前記光照射手段によって照射され、前記記録材をからの光を映像データとして読み取る映像読取手段と、
    前記映像読取手段によって読み取った前記映像データをフィルタ処理して、当該フィルタ処理したデータからコントラストデータを演算する演算手段とを備え、
    前記コントラストデータを用いて前記記録材の表面状態を判別する
    ことを特徴とする記録材判別装置。
  6. 前記フィルタ処理は、ディジタルフィルタ処理、もしくは、ローパスフィルタ処理を含む
    ことを特徴とする請求項5に記載の記録材判別装置。
  7. 記録材に光を照射する発光素子と、
    前記発光素子によって照射され、前記記録材からの光を映像データとして読み取るセンサと、
    前記センサで読み取った前記映像データを周波数成分データに変換する変換回路とを備え、
    前記周波数成分データを用いて前記記録材の表面状態を判別する
    ことを特徴とする記録材判別装置。
  8. 前記周波数成分データは、複数のスペクトルからなるデータであり、
    前記周波数成分データのうち、予め定められている値以上の振幅値を有するスペクトルの個数を計数し、当該計数した個数をしきい値と比較することにより前記記録材の表面状態を判別する
    ことを特徴とする請求項7に記載の記録材判別装置。
  9. 前記周波数成分データは、複数のスペクトルからなるデータであり、
    前記複数のスペクトルのうち振幅値が最大となるスペクトルの周波数と、該スペクトルの振幅値と、前記周波数成分データの周波数と前記最大の振幅値とから決まる周波数帯域幅とに基づいて前記記録材の種類を判別する
    ことを特徴とする請求項7に記載の記録材判別装置。
  10. 前記センサは、前記記録材から反射される光、もしくは、前記記録材を透過した光を映像データとして読み取る
    ことを特徴とする請求項7に記載の記録材判別装置。
  11. 記録材に光を照射する発光素子と、
    前記発光素子によって照射され、前記記録材をからの光を映像データとして読み取るセンサと、
    前記センサによって読み取った前記映像データをフィルタ処理して、当該フィルタ処理したデータからコントラストデータを演算する演算回路とを備え、
    前記コントラストデータを用いて前記記録材の種類を判別する
    ことを特徴とする記録材判別装置。
  12. 前記フィルタ処理は、ディジタルフィルタ処理、もしくは、ローパスフィルタ処理を含む
    ことを特徴とする請求項11に記載の記録材判別装置。
  13. 潜像を担持する潜像担持体と、画像データに応じて前記潜像担持体に潜像を形成する露光手段と、前記潜像担持体に形成された潜像を現像剤によって可視化する現像手段と、記録材に前記現像手段によって可視化された前記現像剤の像を転写する転写手段と、前記現像剤の像を前記記録材に定着させる定着手段とを有する画像形成手段と、
    前記記録材に光を照射する光照射手段と、
    前記光照射手段によって照射され、前記記録材からの光を映像データとして読み取る映像読取手段と、
    前記映像読取手段によって読み取った前記映像データを周波数成分データに変換する変換手段と、
    前記周波数成分データに基づいて、前記記録材の種類を判別する判別手段とを備え、
    前記判別手段によって判別された前記記録材の種類に応じて前記画像形成手段による処理条件を可変制御する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  14. 前記映像読取手段は、前記記録材から反射される光、もしくは、前記記録材を透過した光を映像データとして読み取る
    ことを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置。
  15. 潜像を担持する潜像担持体と、画像データに応じて前記潜像担持体に潜像を形成する露光手段と、前記潜像担持体に形成された潜像を現像剤によって可視化する現像手段と、記録材に前記現像手段によって可視化された前記現像剤の像を転写する転写手段と、前記現像剤の像を前記記録材に定着させる定着手段とを有する画像形成手段と、
    前記記録材に光を照射する光照射手段と、
    前記光照射手段によって照射され、前記記録材からの光を映像データとして読み取る映像読取手段と、
    前記映像読取手段によって読み取った前記映像データをフィルタ処理して、フィルタ処理したデータからコントラストデータを演算する演算回路と、
    前記コントラストデータを用いて前記記録材の種類を判別する判別手段とを備え、
    前記判別手段によって判別された前記記録材の種類に応じて前記画像形成手段による処理条件を可変制御する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  16. 前記映像読取手段は、前記記録材から反射される光、もしくは、前記記録材を透過した光を映像データとして読み取る
    ことを特徴とする請求項15に記載の画像形成装置。
  17. 記録材に光を照射する発光素子と、
    前記発光素子によって照射され、前記記録材からの光を映像データとして読み取るセンサと、
    前記センサで読み取った前記映像データを周波数成分データに変換する変換回路とを備え、
    前記周波数成分データを用いて前記記録材の秤量を判別する
    ことを特徴とする記録材判別装置。
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