JP5008624B2 - 成膜方法、蒸着装置 - Google Patents
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Description
ホール輸送層、発光層、電子輸送層等は一般に有機材料で構成されており、このような有機材料の膜の成膜には蒸着装置が広く用いられる。
蒸着容器212の側面と底面にはヒータ223が配置されており、真空槽211内を真空排気し、ヒータ223が発熱すると蒸着容器212が昇温し、蒸着容器212内の有機蒸着材料200が加熱される。
放出口224の上方にはホルダ210が配置されており、ホルダ210に基板205を保持させておけば、放出口224から放出された有機材料蒸気が基板205表面に到達し、ホール注入層やホール輸送層や発光層等の有機薄膜が形成される。
しかし、複数枚の基板205に成膜するには、蒸着容器212内に多量の有機材料を配置する必要がある。実際の生産現場では、有機材料を350℃〜450℃に加熱しながら120時間以上連続して成膜処理を行うため、蒸着容器212内の有機蒸着材料200は長時間高温に曝されることになり、蒸着容器212中の水分と反応して変質したり、加熱による分解が進行する。
その結果、初期状態に比べて有機蒸着材料200が劣化し、有機薄膜の膜質が悪くなる。
本発明は、前記基板表面の複数の第一の領域に第一の色の前記第一の薄膜を形成し、前記基板表面の前記第一の領域とは異なる複数の第二の領域に、前記第一の色とは異なる第二の色の前記第二の薄膜を形成する成膜方法であって、前記第一、第二の収容部に、前記第一、第二の色の着色剤が含有された前記第一、第二の有機材料を配置しておき、複数の第一の開口を有し、前記第一の開口の相対位置が前記第一の領域の相対位置と等しい第一のマスクを、前記第一の開口が前記第一の領域と対面するように、前記基板を前記第一の放出装置上に配置し、複数の第二の開口を有し、前記第二の開口の相対位置が前記第二の領域の相対位置と等しい第二のマスクを、前記第二の開口が前記第二の領域と対面するように、前記基板を前記第二の放出装置上に配置する成膜方法である。
本発明は蒸着装置であって、成膜される基板が配置される成膜室と、前記基板に成膜する有機材料を加熱して蒸発させる蒸発室と、前記蒸発室と接続され、前記成膜室内に、前記基板に対向して配置され、前記基板に対して前記有機材料の蒸気を放出する放出部と、前記有機材料が配置される容器と、前記容器の底部に設けられた開口と、前記蒸発室の天井に設けられた開口とを接続する接続管と、前記接続管に挿通され、外周に螺旋状の溝が形成された回転軸と、前記回転軸に動力を伝達するモータと、前記モータを制御する制御手段と、とを有し、前記制御手段が前記モータを制御して前記回転軸を回転させると、前記容器に配置された前記有機材料が前記容器内から前記溝を通って前記蒸発室に移動するように構成され、前記制御手段は前記モータを制御して、一枚の基板表面に形成する有機薄膜の膜厚に応じた供給量の前記有機材料に前記溝内を移動させて前記接続管の下端から前記蒸発室に落下させる蒸着装置である。
本発明は蒸着装置であって、前記蒸発室は加熱板を有し、前記供給手段は前記加熱板の上に前記有機材料を落下させる蒸着装置である。
本発明は蒸着装置であって、前記蒸発室は前記成膜室の外部に配置され、前記蒸発室と前記放出部は管で接続される蒸着装置である。
本発明は蒸着装置であって、前記放出部は、加熱手段と、前記加熱手段と前記基板との間に設置され、蒸気通過孔を有する断熱部材とを有する蒸着装置である。
本発明は蒸着装置であって、前記放出部は、前記基板に対向する前面が前記基板よりも大きく、前記前面に蒸気を放出する放出口が概ね均一に配置された蒸着装置である。
本発明は蒸着装置であって、前記放出部は、筐体と、前記筐体内部に設置され、前記蒸発室に接続されたヘッダを有し、前記筐体は前記加熱手段で加熱され、前記ヘッダは前記筐体内部面に向けて蒸気を放出する孔を有する蒸着装置である。
成膜装置1は複数の蒸着装置10a〜10cを有しており、ここでは、各蒸着装置10a〜10cは搬送室2に接続され、蒸着装置10a〜10cが接続された搬送室2には、搬入室3aと、搬出室3bと、処理室6〜8とがそれぞれ接続されている。
第一〜第三の蒸着装置10a〜10cは、後述するマスクの位置関係と、収容される有機材料(蒸着材料)が異なる以外は同じ構成を有しており、同じ部材には同じ符号を付して説明する。
外周凸部22bの内径は接続管42下端の内径よりも大きく、中心凸部22aの先端は接続管42下端の開口よりも小さくなっている。
従って、接続管42の下端から落下する有機材料39a〜39cは、回転軸35の回転によって、中心凸部22aの外周と外周凸部22bの内壁面との間に、中心凸部22aを取り囲むように供給される。
蒸発部20は真空槽11の外部に位置し、放出装置50の一部又は全部は真空槽11の内部に位置する。
蒸発室21に接続された真空排気系9のバルブを閉じた状態で、蒸気を発生させると、蒸発室21内部の圧力が高くなり、圧力差によって蒸気が蒸発室21から配管59に供給される。
筐体51は壁面の一部又は全部が真空槽11の内部に配置されており、筐体51の真空槽11の内部に位置する部分(ここでは天井)に複数の放出口55が設けられている。
加熱手段68は筐体51の外壁面に取り付けられており、電源69から加熱手段68に通電すると、加熱手段68が昇温し、筐体51が加熱される。筐体51が加熱されると、筐体51内部に充満する蒸気は冷却されず、筐体51内部で析出しない。
基板ホルダ15と放出口55との間であって、断熱部材57よりも基板ホルダ15に近い側にはマスク16が配置されている。
従って、第一〜第三の蒸着装置10a〜10cのマスク16の開口17の相対位置は、第一〜第三の領域の相対位置とそれぞれ等しい。
放出口55は前面に所定間隔を空けて配置されており、前面の放出口55が配置された領域は、基板81表面の面積と同じか、それよりも大きくなっている。従って、基板81を放出装置50上で、移動させなくても、基板81表面の各領域に着色層を形成することができる。
第一〜第三の色の着色層の成膜すべき膜厚はそれぞれ決められている。予め各蒸着装置10a〜10cで予備試験を行っておく。
有機材料39a〜39cは、例えば発光性有機材料を含有するホストに、第一〜第三の色の着色剤(ドーパント)が添加されて、第一〜第三の色にそれぞれ着色されている。第一〜第三の蒸着装置10a〜10cの収容部31に、第一〜第三の色の有機材料39a〜39cをそれぞれ収容しておく。
例えば、各第一〜第三の領域にそれぞれ上記下部電極が位置し、下部電極上にそれぞれ着色層を形成し、発光層としてから、発光層上に上部電極を形成する。上部電極に通電した状態で、選択した下部電極に通電すれば、選択された下部電極上にある着色層だけが発光する。所望位置の所望色の着色層が発光するから、フルカラー表示が可能となる。
この場合、基板81とマスク16を第一〜第三の蒸着装置10a〜10cの各真空槽11に搬入してから、アライメント手段60で位置合わせをし、開口17が対応する領域と対面するように、マスク16の位置を移動させる。
例えば、蒸発室21と、蒸発室21に接続された収容部31とを一組の蒸発源とすると、1つの放出装置50に蒸発源を2組以上接続し、ホストとドーパントをそれぞれ異なる蒸発源の収容部31にそれぞれ収容しておく。
蒸発源からホストの蒸気とドーパントの蒸気を同じ放出装置50に供給すれば、蒸気は放出装置50内部で混合された後、放出口55から放出され、ホストとドーパントを両方含有する薄膜が成長する。
第一〜第三の色の組合わせは赤青緑に限定されず、例えば、赤青黄等他の組合わせであってもよい。また、着色層の色の数は2色に限定されず、2台又は4台以上の放出装置50を用いて、2色又は4色以上の着色層を形成してもよい。
蒸発室21から蒸気を放出装置50に供給する際、蒸発室21にキャリアガス(例えばN2)を導入すれば、蒸気の供給効率が高くなる。
Claims (8)
- 第一、第二の蒸発室内で第一、第二の有機材料の蒸気を発生させ、前記第一、第二の有機材料の蒸気を第一、第二の放出装置から放出させて、基板表面上に第一、第二の薄膜を形成する成膜方法であって、
一枚の前記基板に形成する前記第一、第二の薄膜の膜厚に応じた前記第一、第二の有機材料の量である第一、第二の配置量を求めておき、
前記基板を前記第一の放出装置上に配置した状態で、前記第一の有機材料が収容された第一の収容部から前記第一の配置量の前記第一の有機材料を前記第一の蒸発室に落下させ、前記第一の放出装置から前記第一の有機材料の蒸気を放出させ、前記基板上に前記第一の薄膜を形成した後、
前記基板を前記第一の放出装置上から前記第二の放出装置上に移動させ、
前記基板を前記第二の放出装置上に配置した状態で、前記第二の有機材料が収容された第二の収容部から前記第二の配置量の前記第二の有機材料を前記第二の蒸発室に落下させ、前記第二の放出装置から前記第二の有機材料の蒸気を放出させ、前記第一の薄膜上に前記第二の薄膜を形成する成膜方法。 - 前記基板表面の複数の第一の領域に第一の色の前記第一の薄膜を形成し、
前記基板表面の前記第一の領域とは異なる複数の第二の領域に、前記第一の色とは異なる第二の色の前記第二の薄膜を形成する請求項1記載の成膜方法であって、
前記第一、第二の収容部に、前記第一、第二の色の着色剤が含有された前記第一、第二の有機材料を配置しておき、
複数の第一の開口を有し、前記第一の開口の相対位置が前記第一の領域の相対位置と等しい第一のマスクを、前記第一の開口が前記第一の領域と対面するように、前記基板を前記第一の放出装置上に配置し、
複数の第二の開口を有し、前記第二の開口の相対位置が前記第二の領域の相対位置と等しい第二のマスクを、前記第二の開口が前記第二の領域と対面するように、前記基板を前記第二の放出装置上に配置する成膜方法。 - 成膜される基板が配置される成膜室と、
前記基板に成膜する有機材料を加熱して蒸発させる蒸発室と、
前記蒸発室と接続され、前記成膜室内に、前記基板に対向して配置され、前記基板に対して前記有機材料の蒸気を放出する放出部と、
前記有機材料が配置される容器と、
前記容器の底部に設けられた開口と、前記蒸発室の天井に設けられた開口とを接続する接続管と、
前記接続管に挿通され、外周に螺旋状の溝が形成された回転軸と、
前記回転軸に動力を伝達するモータと、
前記モータを制御する制御手段と、
とを有し、
前記制御手段が前記モータを制御して前記回転軸を回転させると、前記容器に配置された前記有機材料が前記容器内から前記溝を通って前記蒸発室に移動するように構成され、
前記制御手段は前記モータを制御して、一枚の基板表面に形成する有機薄膜の膜厚に応じた供給量の前記有機材料に前記溝内を移動させて前記接続管の下端から前記蒸発室に落下させる蒸着装置。 - 前記蒸発室は加熱板を有し、
前記供給手段は前記加熱板の上に前記有機材料を落下させる請求項3記載の蒸着装置。 - 前記蒸発室は前記成膜室の外部に配置され、前記蒸発室と前記放出部は管で接続される請求項3又は請求項4のいずれか1項記載の蒸着装置。
- 前記放出部は、
加熱手段と、前記加熱手段と前記基板との間に設置され、蒸気通過孔を有する断熱部材とを有する請求項3乃至請求項5のいずれか1項記載の蒸着装置。 - 前記放出部は、前記基板に対向する前面が前記基板よりも大きく、
前記前面に蒸気を放出する放出口が概ね均一に配置された請求項3乃至請求項6のいずれか1項記載の蒸着装置。 - 前記放出部は、筐体と、前記筐体内部に設置され、前記蒸発室に接続されたヘッダを有し、
前記筐体は前記加熱手段で加熱され、
前記ヘッダは前記筐体内部面に向けて蒸気を放出する孔を有する請求項3乃至請求項7のいずれか1項記載の蒸着装置。
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