JP4387775B2 - 有機薄膜の形成方法及びその形成装置 - Google Patents

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本発明は、有機材料を溶媒中に溶解又は分散してなる有機薄膜形成組成物で形成されたミストをミスト加熱手段で加熱して高濃度な有機材料濃度に濃縮されたミストとし、この加熱された高濃度な有機材料濃度に濃縮されたミストを基板上に堆積させて有機薄膜を形成する有機薄膜の形成方法及びその形成装置に関する。
有機薄膜トランジスタ(TFT)は、従来のSi系無機半導体材料を成膜して形成したトランジスタと比較して、1)高価な真空成膜装置を必要としないので製造コストが低いこと、2)製造工程が単純であること、3)半導体材料を塗布・乾燥することにより半導体薄膜とするので用いる基板の制約が少ないこと、4)プラスチック等の耐熱性を持たない基板上に作製できること、5)プラスチックシートを用いた場合、印刷技術で清算でき、しかも、ロール ツー ロール(roll to roll)のプロセスが適用できること、6)大面積基板上に素子を作製できること、等の利点を有しているので、有機TFTの研究、開発が精力的に進められている。また、ターゲットデバイスとしては、フレキシブルディスプレイが想定される。このようなフレキシブルディスプレイは、具体的には、有機TFTアクティブマトリックス素子と、表示部としての有機EL、電気泳動素子又は液晶と、を組み合わせて形成される。
有機TFTは、真空蒸着法に代表されるドライプロセス、及び、スピンコート法に代表されるウェットプロセスによって製造されている。前記ドライプロセスは、1)膜厚制御性に優れていること、2)異なった材料の積層構造が容易に得られること、及び、3)所望する開口部を有するシャドウマスクを用いてパターン化をすることができること、といった利点があったが、イ)高分子材料や熱的に不安定な材料には適応できないこと、及び、ロ)装置が大がかりになるのでコスト高を招くこと、といった欠点があった。そして、前記ウェットプロセスは、1)高分子材料や熱的に不安定な材料に適応できること、及び、2)装置が単純であるので大量生産に適していること、といった利点があったが、a)異なった材料の積層構造や塗り分けが困難であること、及び、b)スピンコートでは成膜ロスが大きくなること、といった欠点があった。
ウェットプロセスの改良としてインクジェット技術による材料の有効利用が提案されている(例えば、非特許文献1を参照。)。しかし、このインクジェットによるウェットプロセスは、1)材料溶液の濃度が1重量%程度のものが要求されること、2)溶解性の確保のための材料設計が大きな開発項目になること、3)溶解性の確保のための分子設計及び合成では、有機半導体の性能を支配するπ共役高分子に対し不能動部位の分子を導入して可溶性にするので、高性能な成膜材料が得られないこと、といった問題があった。
有機TFTの特徴を最大限に発揮させるためには、ウェットプロセスによる素子作製が必須であり、また、製造面においては、乏しい溶解性を持つ有機半導体材料においても十分に製造できる手法が必要である。
かかる課題を達成技術としては、有機材料の原料溶液を一旦エアロゾル化し、このエアロゾル中の溶媒を気化させることにより有機材料微粒子を形成し、この微粒子を基板に吹き付けることにより有機薄膜を形成する技術(例えば、特許文献1を参照。)が提案されている。この技術は、有機EL素子の形成に適応されている。この技術は、原料溶液濃度が0.01重量%であっても、エアロゾル化・乾燥により微粒子が作製可能であるので、かかる微粒子を基板に堆積させることが可能となること、及び、微粒子がノズルから噴射される時には溶媒を全く含まないので、該微粒子と下地有機物層との相互溶解が発生することがなく、そのために、異なる有機物膜の積層が可能となること、という利点を有する。
微粒子吹き付け成膜法としては、金属微粒のエアロゾルデポジション法が知られている。このエアロゾルデポジション法は、金属微粒子を音速まで加速させて粒子の持つ運動エネルギーを衝突により熱エネルギーに変換することにより生じた金属微粒子の部分的な溶着により金属薄膜を形成するものである。セラミックスでは、ガスジェットデポジション法が知られている。このガスジェットデポジション法は、前記エアロゾルデポジション法同様に、衝突エネルギーによりセラミックス微粒子を粉砕し、粉砕により発生する清浄面での室温接合を実施させることによりセラミックス膜を形成するものである。有機物は、融点が金属やセラミックスと比較して低温であるので、有機物粒子の融着現象により有機膜が形成されるが、有機物粒子の衝突時において有機物の分子の破壊が発生するので、有機膜の特性劣化が見込まれる。また、有機物粒子の衝突エネルギーを低下させた場合、十分な付着強度、膜強度を持たない有機膜の成膜が実行され、さらに、平滑な膜が得られない。
前述したインクジェット法による有機膜の形成においては、固体表面の持つ表面エネルギー差を利用した自己整合的パターニングが可能であるという利点があるが、前述したエアロゾル中の溶媒を気化させることにより形成した有機材料微粒子による有機薄膜の形成においては、有機材料微粒子(固体)と基板表面(固体)との衝突によって有機膜が形成されるので、自己整合的なパターニングが実行できないという問題があった。
また、従来、ミストを利用した成膜技術が提案されている。このようなミストを利用した成膜技術としては、(A)酸化物超伝導薄膜の作製例、及び、(B)強誘電体薄膜の作製例があった。前記(A)は、YBCO薄膜では、構成するエレメントのイオンを水溶液に存在させ、超音波アトマイザーにより霧化し、基板に吸着、乾燥後、複合酸化物結晶化温度(約800℃以上)の熱処理にて成膜するものである。そして、前記(B)は、PZT(ジルコン酸チタン酸鉛)薄膜では、構成するエレメントの金属アルコキシド化合物をメトキシエタノールに溶解させ、部分加水分解した後、超音波アトマイザーにより霧化し、基板に吸着、乾燥後、結晶化温度(約600℃以上)の熱処理にて成膜するものである。これら技術を総称してLSMD(Liquid Source Mist Deposition )とも呼ばれている。
従来のLSMDは、無機の成膜材料を用いて酸化物超伝導薄膜及び強誘電体薄膜を成膜するのに開発された技術であるので、このLSMDに係わる技術を有機材料の成膜に適用すると、(1)有機材料が溶解性に乏しい有機高分子材料又は有機低分子化合物である場合には成膜できないこと、(2)有機材料が熱的に不安定な有機高分子材料又は有機低分子化合物である場合には成膜できないこと、及び、(3)異なった材料の積層構造や塗り分けができないこと、といった問題があった。
特開2002−75641号公報 SCIENCE Vol. 290, 15 DECEMBER 2000, p. 2123
本発明は、かかる問題を解決することを目的としている。
即ち、本発明は、有機材料が溶解性に乏しいものであっても有機薄膜に成膜できると共に、有機材料が熱的に不安定なものであっても有機薄膜に成膜でき、さらには、異なった有機材料の積層構造や塗り分けをした有機薄膜に成膜でき、しかも、比較的短時間に所望の膜厚の有機薄膜が得られる、有機薄膜の形成方法及びその形成装置、並びに、このように形成された有機薄膜及びそれを有する有機薄膜トランジスタを提供することを目的としている。
請求項1に記載された発明は、上記目的を達成するために、有機材料を溶媒中に溶解又は分散してなる有機薄膜形成組成物をミスト形成手段でノズル搬送ガス中に噴射させることによりミストを形成する工程、このように形成されたミストをミスト加熱手段で加熱して高濃度な有機材料濃度に濃縮されたミストとする工程、この加熱された高濃度な有機材料濃度に濃縮されたミストをミスト照射ノズルから基板上に照射し堆積してミスト堆積膜を形成する工程、及び、このミスト堆積膜を乾燥する工程、を順次有することを特徴とする有機薄膜の形成方法である。
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、ミスト照射ノズルと基板との間に所望する形状の開口部を有するシャドウマスクを配置し、前記高濃度な有機材料濃度に濃縮されたミストを前記シャドウマスクの開口部を通過させて該基板上に堆積させることにより、該シャドウマスクの開口部の形状のミスト堆積膜を形成することを特徴とするものである。
請求項3に記載された発明は、請求項1又は2に記載された発明において、前記有機材料が、溶解性に乏しい高分子有機半導体、低分子有機半導体、有機高分子導電材料、又は、有機高分子電気絶縁材料であることを特徴とするものである。
請求項4に記載された発明は、請求項3に記載された発明において、前記高分子有機半導体材料が、ジオクチルフルオレンジチオフェン共重合体、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ハロゲン化ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルピレン、ポリビニルアントラセン、ピレンホルムアルデヒド樹脂、エチルカルバゾールホルムアルデヒド樹脂、ポリフェニレンビニレン、ポリトリフェニルアミン、及び、それらの変性体から選択される少なくとも1種の有機高分子化合物で構成されることを特徴とするものである。
請求項5に記載された発明は、請求項3に記載された発明において、前記低分子有機半導体が、(イ)ナフタレン、アントラセン、テトラセン、ペンタセン、ヘキサセン、及び、それらの誘導体から選択される少なくとも1種のアセン分子材料、(ロ)フタロシアニン系化合物、アゾ系化合物、ペリレン系化合物、及び、それらの誘導体から選択される少なくとも1種の顔料、或いは、(ハ)ヒドラゾン化合物、トリフェニルメタン化合物、ジフェニルメタン化合物、スチルベン化合物、アリールビニル化合物、ピラゾリン化合物、トリフェニルアミン化合物、トリアリールアミン化合物、及び、それらの誘導体から選択される少なくとも1種の有機低分子化合物で構成されることを特徴とするものである。
請求項6に記載された発明は、請求項3に記載された発明において、前記有機高分子導電材料が、導電性ポリアニリン、導電性ポリピロール、導電性ポリチアジル、ポリピリジン、ポリアルコキシチオフェン、ポリアントラキノン、ポリニトロアントラキノン、及び、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)よりなる群から選択される少なくとも1種の有機高分子化合物、或いは、PEDOT−ポリスチレンスルフォン酸混合物で構成されることを特徴とするものである。
請求項7に記載された発明は、請求項3に記載された発明において、前記有機高分子電気絶縁材料が、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリビニルフェノール、ポリフッ化ビニリデン、フッ化エチレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン/三フッ化エチレン共重合体、シアノ化ビニリデン、ポリウレア、TGS、ポリプロピレン、ポリプロピレン/ブテン共重合体、ポリフルオロエチレン/ブチルエチルエーテル共重合体、ポリイソブチレン、シアノプルラン、及び、ロッシェル塩よりなる群から選択される少なくとも1種の有機高分子化合物で構成されることを特徴とするものである。
請求項8に記載された発明は、請求項1又は2に記載された発明において、前記高濃度な有機材料濃度に濃縮されたミストを部分的に親水性及び/又は疎水性にした基板上に堆積させることを特徴とするものである。
請求項9に記載された発明は、請求項8に記載された発明において、前記高濃度な有機材料濃度に濃縮されたミストが、親水性有機材料を親水性溶媒中に溶解又は分散してなる薄膜形成組成物をミスト化したミストで構成されていることを特徴とするものである。
請求項10に記載された発明は、請求項9に記載された発明において、前記親水性有機材料が、導電性ポリアニリン、導電性ポリピロール、導電性ポリチアジル、ポリピリジン、ポリアルコキシチオフェン、ポリアントラキノン、ポリニトロアントラキノン、及び、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)よりなる群から選択される少なくとも1種の親水性高分子化合物、或いは、PEDOT−ポリスチレンスルフォン酸混合物で構成されることを特徴とするものである。
請求項11に記載された発明は、請求項8に記載された発明において、前記高濃度な有機材料濃度に濃縮されたミストが、疎水性有機材料を疎水性溶媒中に溶解又は分散してなる薄膜形成組成物をミスト化したミストで構成されていることを特徴とするものである。
請求項12に記載された発明は、請求項11に記載された発明において、前記疎水性有機材料が、ジオクチルフルオレンジチオフェン共重合体、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ハロゲン化ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルピレン、ポリビニルアントラセン、ピレンホルムアルデヒド樹脂、エチルカルバゾールホルムアルデヒド樹脂、ポリフェニレンビニレン、ポリトリフェニルアミン、及び、それらの変性体よりなる群から選択される少なくとも1種の疎水性高分子化合物、或いは、(イ)ナフタレン、アントラセン、テトラセン、ペンタセン、ヘキサセン、及び、それらの誘導体から選択される少なくとも1種のアセン分子材料、(ロ)フタロシアニン系化合物、アゾ系化合物、ペリレン系化合物、及び、それらの誘導体から選択される少なくとも1種の顔料、或いは、(ハ)ヒドラゾン化合物、トリフェニルメタン化合物、ジフェニルメタン化合物、スチルベン化合物、アリールビニル化合物、ピラゾリン化合物、トリフェニルアミン化合物、トリアリールアミン化合物、及び、それらの誘導体よりなる群から選択される少なくとも1種の疎水性有機低分子化合物であることを特徴とするものである。
請求項13に記載された発明は、有機材料を溶媒中に溶解又は分散してなる薄膜形成組成物をノズルから搬送ガス中に噴射してミストを形成するミスト形成手段、該ミスト形成手段に該薄膜形成組成物を供給する薄膜形成組成物供給手段、該ミスト形成手段に該ミストを搬送する搬送ガスを供給する搬送ガス供給手段、該ミスト形成手段に接続して設けられた、ミストを導通路で加熱して高濃度な有機材料濃度に濃縮されたミストとするミスト加熱手段、この加熱された高濃度な有機材料濃度に濃縮されたミストを基板に対し照射するためのミスト照射ノズル、及び、該基板を固定する基板ホルダーを備えたことを特徴とする有機薄膜の形成装置である。
請求項14に記載された発明は、請求項13に記載された発明において、前記ミスト照射ノズル及び/又は基板ホルダーが、三次元的に移動可能となっていることを特徴とするものである。
請求項15に記載された発明は、請求項13又は14に記載された発明において、前記ミスト照射ノズルと基板との間に所望する形状の開口部を有するシャドウマスクを配置したことを特徴とするものである。
請求項16に記載された発明は、請求項13〜15のいずれかに記載された発明において、前記ミスト形成手段におけるノズルが、超音波振動子を有していることを特徴とするものである。
請求項17に記載された発明は、請求項13〜16のいずれかに記載された発明において、前記薄膜形成組成物を構成する溶媒のミストを形成する溶媒ミスト形成手段を前記ミスト加熱手段の導通路に接続して該溶媒ミストを前記薄膜形成組成物で構成されるミストに合流させるようにしたことを特徴とするものである。
請求項1〜7、18に記載された発明によれば、有機材料を溶媒中に溶解又は分散してなる有機薄膜形成組成物をミスト形成手段でノズル搬送ガス中に噴射させることによりミストを形成する工程、このように形成されたミストをミスト加熱手段で加熱して高濃度な有機材料濃度に濃縮されたミストとする工程、この加熱された高濃度な有機材料濃度に濃縮されたミストをミスト照射ノズルから基板上に照射し堆積してミスト堆積膜を形成する工程、及び、このミスト堆積膜を乾燥する工程、を順次有しているので、有機材料が溶解性に乏しいものであっても有機薄膜に成膜できると共に、有機材料が熱的に不安定なものであっても有機薄膜に成膜でき、さらには、異なった有機材料の積層構造や塗り分けをした有機薄膜に成膜でき、しかも、比較的短時間に所望の膜厚の有機薄膜が得られる。よって、本発明によれば、従来成膜法の制約から限定されていた有機薄膜の作製に使用できる有機材料の種類が飛躍的に増加し、そして、特に優れた半導体性能を有しながら、熱的安定性が良くないこと、気化しないこと、又は、溶解性が乏しいこと、という理由で用いられなかった高分子材料などが有機薄膜の作製に使用できる。
請求項8〜12に記載された発明によれば、前記高濃度な有機材料濃度に濃縮されたミストを部分的に親水性及び/又は疎水性にした基板上に堆積させるので、親水溶媒を用いた原料溶液の場合、基板親水部のみに成膜でき、また、逆に疎水溶媒を用いた原料溶液の場合、基板疎水部のみに成膜でき、しかも、シャドウマスクの併用によって精密な成膜範囲を限定すると、従来の加工精度より飛躍的に向上した加工精度の加工薄膜が得られる。
請求項13〜17に記載された発明によれば、有機材料を溶媒中に溶解又は分散してなる薄膜形成組成物をノズルから搬送ガス中に噴射してミストを形成するミスト形成手段、該ミスト形成手段に該薄膜形成組成物を供給する薄膜形成組成物供給手段、該ミスト形成手段に該ミストを搬送する搬送ガスを供給する搬送ガス供給手段、該ミスト形成手段に接続して設けられた、ミストを導通路で加熱して高濃度な有機材料濃度に濃縮されたミストとするミスト加熱手段、この加熱された高濃度な有機材料濃度に濃縮されたミストを基板に対し照射するためのミスト照射ノズル、及び、該基板を固定する基板ホルダーを備えた有機薄膜の形成装置としたので、有機材料が溶解性に乏しい有機高分子材料である場合、又は、有機材料が熱的に不安定な有機高分子材料及び有機低分子化合物である場合でも成膜でき、しかも、異なった有機材料の積層構造や塗り分けができる。
図1は、本発明の一実施の形態を示す有機薄膜の形成装置の概略説明図である。
本発明の有機薄膜の形成方法は、有機材料を溶媒中に溶解又は分散してなる有機薄膜形成組成物をミスト形成手段3でノズル搬送ガス中に噴射させることによりミストを形成する工程、このように形成されたミストをミスト加熱手段5で加熱して高濃度な有機材料濃度に濃縮されたミストとする工程、この加熱された高濃度な有機材料濃度に濃縮されたミストをミスト照射ノズル6から基板8上に照射し堆積してミスト堆積膜を形成する工程、及び、このミスト堆積膜を乾燥する工程、を順次有している。本発明においては、ミスト加熱手段5で加熱されて高濃度な有機物濃度に濃縮されたミストとされるが、この加熱は有機物濃度を濃縮するものであるので、その加熱温度は60℃程度の比較的低い温度である。
このように、有機材料を溶媒中に溶解又は分散してなる有機薄膜形成組成物をミスト形成手段3でノズル搬送ガス中に噴射させることによりミストを形成する工程、このように形成されたミストをミスト加熱手段5で加熱して高濃度な有機材料濃度に濃縮されたミストとする工程、この加熱された高濃度な有機材料濃度に濃縮されたミストをミスト照射ノズル6から基板8上に照射し堆積してミスト堆積膜を形成する工程、及び、このミスト堆積膜を乾燥する工程、を順次有していると、有機材料が溶解性に乏しいものであっても有機薄膜に成膜できると共に、有機材料が熱的に不安定なものであっても有機薄膜に成膜でき、さらには、異なった有機材料の積層構造や塗り分けをした有機薄膜に成膜できる。しかも、ミスト加熱手段5で加熱されて高濃度な有機物濃度に濃縮されたミストがミスト照射ノズル6から基板8上に照射されるので、比較的短時間に所望の膜厚の有機薄膜が得られる。よって、本発明によれば、従来成膜法の制約から限定されていた有機薄膜の作製に使用できる有機材料の種類が飛躍的に増加し、そして、特に優れた半導体性能を有しながら、熱的安定性が良くないこと、気化しないこと、又は、溶解性が乏しいこと、という理由で用いられなかった高分子材料などが有機薄膜の作製に使用できる。
本発明の有機薄膜の形成方法は、図1に示される有機薄膜の形成装置を用いて実施される。この有機薄膜の形成装置には、有機材料を溶媒中に溶解又は分散してなる薄膜形成組成物をノズル(図示せず)から搬送ガス中に噴射してミストを形成するミスト形成手段3、該ミスト形成手段3に該薄膜形成組成物を供給する薄膜形成組成物供給手段(図示しないポンプ、流量測定装置及び流量制御弁よりなる。)2、該ミスト形成手段3に該ミストを搬送する搬送ガスを供給する搬送ガス供給手段4、該ミスト形成手段3に接続して設けられた、ミストを導通路で加熱して高濃度な有機材料濃度に濃縮されたミストとするミスト加熱手段5、この加熱された高濃度な有機材料濃度に濃縮されたミストを基板8に対し照射するためのミスト照射ノズル6、及び、該基板8を固定する基板ホルダー7が備えられている。図1において、1は、有機薄膜形成組成物を貯蔵する貯蔵容器であり、4は、搬送ガスの供給手段であり、9は、成膜室であり、10は、開口部を有するシャドウマスクであり、そして、11は、有機薄膜形成組成物を構成する溶媒のミスト形成手段である。
このように、有機材料を溶媒中に溶解又は分散してなる薄膜形成組成物をノズルから搬送ガス中に噴射してミストを形成するミスト形成手段、該ミスト形成手段に該薄膜形成組成物を供給する薄膜形成組成物供給手段、該ミスト形成手段に該ミストを搬送する搬送ガスを供給する搬送ガス供給手段、該ミスト形成手段に接続して設けられた、ミストを導通路で加熱して高濃度な有機材料濃度に濃縮されたミストとするミスト加熱手段、この加熱された高濃度な有機材料濃度に濃縮されたミストを基板に対し照射するためのミスト照射ノズル、及び、該基板を固定する基板ホルダーを備えた有機薄膜の形成装置とすると、有機材料が溶解性に乏しい有機高分子材料である場合、又は、有機材料が熱的に不安定な有機高分子材料及び有機低分子化合物である場合、でも成膜でき、しかも、異なった有機材料の積層構造や塗り分けができる。
本発明においては、ミストは、有機材料を溶媒中に溶解又は分散してなる薄膜形成組成物をミスト形成手段3におけるノズル(図示せず)から搬送ガス中に噴射して形成される。このように形成されたミストは、搬送ガス中に浮遊した状態となり、そのミスト径は、1〜30μmのものとなる。ミスト形成手段3には、搬送ガス供給手段4から窒素、アルゴン、ヘリウム等のガスが搬送ガスとして送られる。搬送ガス供給手段4は、図示しないガスボンベ、ガス圧力調整器、ガス流量制御器からなる。搬送ガス供給手段4においては、基板8の表面にまでミストを導くことができるようなガス流量と圧力が確保されている。ミスト形成手段3におけるノズルは、好ましくは、超音波振動子(図示せず)を有している。ミスト形成速度の安定化をはかるためには、超音波振動子の表面と液面距離を好適な位置に一定に保つ工夫が要求されるが、この機能を原料液の薄膜形成組成物供給手段2の機能に含めても良い。このようにノズルが超音波振動子を有していると、搬送ガスと独立にミスト形成量を制御することができる。その際のミスト径は、薄膜形成組成物の粘度及び表面張力並びに超音波振動子の振動周波数により、約0.5μm〜10μmのものとすることができる。
ミスト形成手段3において形成されたミストは、搬送ガスによって搬送され、ミスト加熱手段5を通過する。このミスト加熱手段5を通過する間にミストを構成する溶媒の一部が蒸発して有機材料の濃度が上昇し、高濃度となるので、ミストの初期原料液濃度、即ち、薄膜形成組成物濃度が増加し、そのために、比較的短時間で所望する有機薄膜の膜厚が得られる。ミスト加熱手段5は、ミスト濃度の適正化の為に最適に保つと同時にミストの流れを妨げない構造を有し、溶媒や有機材料の種類、気体流量、原料液の濃度等によって最適な温度が選択される。このようなミスト加熱手段5として好ましい構造は、円筒形の導通路の外周に電熱ヒーターが配置されたものや、更に、わずかな加熱の場合には、ランプヒーターが配置されたものがある。ここで重要なことは、基板8の表面での固体/液体相互干渉を積極的に行うために、ミスト構成の溶媒が完全に気化してはならないことである。
本発明においては、前記薄膜形成組成物を構成する溶媒のミストを形成する溶媒のミスト形成手段11を前記ミスト加熱手段に接続して、該溶媒ミストが前記薄膜形成組成物で構成されるミストに合流される。このように、薄膜形成組成物を構成する溶媒のミストを形成する溶媒のミスト形成手段11を前記ミスト加熱手段に接続して、該溶媒ミストを前記薄膜形成組成物で構成されるミストに合流させると、薄膜形成組成物で構成されるミストにおける溶媒が完全に気化しないので、基板8の表面での固体/液体相互干渉が積極的に行われる。
ミスト形成手段3から送られるミストは、ミスト加熱手段5における円筒形導通路の先頭部に設けられた開口部、即ち、ミスト照射ノズル6を通して基板に噴射される。ミストは、全体に占める表面積の割合が非常に高いので、大気中の溶媒沸点よりはるかに低い温度で気化する特徴を有している。従って、溶媒として従来から用いられている高い蒸気圧溶媒であるクロロホルム、テトラヒドロフラン、シクロテン、のほか、トルエン、キシレン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルフォキシド、ジエチレンモノブチルエーテル等の溶媒も使用することができる。また、有機薄膜の形成材料が導電性高分子等の水溶性材料では水も溶媒として使用できる。
ミスト照射ノズル6を通過したミストが基板ホルダー7によって固定された基板8の表面へ導かれて、有機材料の堆積膜が形成され、続いて、この有機材料の堆積膜が乾燥されて有機薄膜に形成される。この成膜工程は、図1の成膜室9で実行される。
前記ミスト照射ノズル6及び/又は基板ホルダー7は、三次元的に移動可能となっている。前記ミスト照射ノズル6と基板8との間には、所望する形状の開口部を有するシャドウマスク10が配置されている。本発明においては、ミスト照射ノズル6と基板8との間に所望する形状の開口部を有するシャドウマスク10を配置し、前記ミストを前記シャドウマスク10の開口部を通過させて該基板8上に堆積させることにより、該シャドウマスク10の開口部の形状のミスト堆積膜が形成される。
ミスト照射ノズル6の開口面積、数及び形状は、成膜条件によって選定される。本発明においては、ミスト照射ノズル6は、好ましくは、成膜範囲を限定するために単開口ノズルとし、また、開口面積1〜10mm2 のノズルとする。基板8とミスト照射ノズル6との相対的な位置関係を変化させることにより(例えば、基板8の側をX−Y方向に移動することにより)所望する基板8の部位に成膜ができる。本発明においては、成膜時の基板温度は高温を必要としないので、基板8として、ガラス、Siウェハ及び金属シートの他に、プラスチックシートが使用できる。また、シャドウマスク10をミスト照射ノズル6と基板8との間に配置することで、パターン化有機薄膜の成膜の自由度を稼ぐことができる。
本発明における有機材料は、好ましくは、溶解性に乏しい高分子有機半導体、低分子有機半導体、有機高分子導電材料、又は、有機高分子電気絶縁材料である。本発明においては、前記「溶解性に乏しい」という意味は、それらの材料が0.01%以上程度の濃度に溶解することを意味する。
前記高分子有機半導体材料は、好ましくは、下記の式に示されるジオクチルフルオレンジチオフェン共重合体、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ハロゲン化ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルピレン、ポリビニルアントラセン、ピレンホルムアルデヒド樹脂、エチルカルバゾールホルムアルデヒド樹脂、ポリフェニレンビニレン、ポリトリフェニルアミン、及び、それらの変性体から選択される少なくとも1種の有機高分子化合物で構成される。
Figure 0004387775
前記低分子有機半導体は、好ましくは、(イ)チオフェン、フルオレン、ナフタレン、アントラセン、テトラセン、ペンタセン、ヘキサセン、及び、それらの誘導体から選択される少なくとも1種のアセン分子材料、(ロ)フタロシアニン系化合物、アゾ系化合物、ペリレン系化合物、及び、それらの誘導体から選択される少なくとも1種の顔料、或いは、(ハ)ヒドラゾン化合物、トリフェニルメタン化合物、ジフェニルメタン化合物、スチルベン化合物、アリールビニル化合物、ピラゾリン化合物、トリフェニルアミン化合物、トリアリールアミン化合物、及び、それらの誘導体から選択される少なくとも1種の有機低分子化合物で構成される。
前記有機高分子導電材料は、好ましくは、導電性ポリアニリン、導電性ポリピロール、導電性ポリチアジル、導電性ポリアニリン、導電性ポリピロール、導電性ポリチアジル、ポリピリジン、ポリアルコキシチオフェン、ポリアントラキノン、ポリニトロアントラキノン、及び、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)よりなる群から選択される少なくとも1種の有機高分子化合物、或いは、PEDOT−ポリスチレンスルフォン酸混合物で構成される。
前記有機高分子電気絶縁材料は、好ましくは、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリビニルフェノール、ポリフッ化ビニリデン、フッ化エチレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン/三フッ化エチレン共重合体、シアノ化ビニリデン、ポリウレア、TGS、ポリプロピレン、ポリプロピレン/ブテン共重合体、ポリフルオロエチレン/ブチルエチルエーテル共重合体、ポリイソブチレン、シアノプルラン、及び、ロッシェル塩よりなる群から選択される少なくとも1種の有機高分子化合物で構成される。
本発明においては、薄膜形成組成物で構成されるミストを部分的に親水性及び/又は疎水性にした基板8上に堆積させる。このように、薄膜形成組成物で構成されるミストを部分的に親水性及び/又は疎水性にした基板8上に堆積させると、該ミストは、部分的に親水性及び/又は疎水性にした基板8の表面の表面エネルギーの差により部分的に堆積する。基板8の表面の親水部及び疎水部を設けることで、親水性溶媒を用いた薄膜形成組成物の場合、基板8の親水部のみに成膜でき、また、逆に疎水溶媒を用いた薄膜形成組成物の場合、基板の疎水部のみに成膜できる。先述のシャドウマスク10による精密な成膜範囲の限定と、この基板8の表面の表面エネルギー差を用いることにより、従来加工精度より飛躍的な加工薄膜が得られる。
前記親水性溶媒を用いた薄膜形成組成物で構成されるミストは、具体的には、親水性有機材料を親水性溶媒中に溶解又は分散してなる薄膜形成組成物をミスト化して形成される。前記親水性有機材料は、例えば、導電性ポリアニリン、導電性ポリピロール、導電性ポリチアジル、ポリピリジン、ポリアルコキシチオフェン、ポリアントラキノン、ポリニトロアントラキノン、及び、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)よりなる群から選択される少なくとも1種の親水性高分子化合物、或いは、PEDOT−ポリスチレンスルフォン酸混合物から選択される少なくとも1種の親水性有機低分子化合物で構成される。
前記疎水性溶媒を用いた薄膜形成組成物で構成されるミストは、具体的には、疎水性有機材料を疎水性溶媒中に溶解又は分散してなる薄膜形成組成物をミスト化して形成される。前記疎水性有機材料は、例えば、ジオクチルフルオレンジチオフェン共重合体、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ハロゲン化ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルピレン、ポリビニルアントラセン、ピレンホルムアルデヒド樹脂、エチルカルバゾールホルムアルデヒド樹脂、ポリフェニレンビニレン、ポリフルオレンジチオフェン、ポリトリフェニルアミン、及び、それらの変性体よりなる群から選択される少なくとも1種の疎水性高分子化合物、或いは、(イ)ナフタレン、アントラセン、テトラセン、ペンタセン、ヘキサセン、及び、それらの誘導体から選択される少なくとも1種のアセン分子材料、(ロ)フタロシアニン系化合物、アゾ系化合物、ペリレン系化合物、及び、それらの誘導体から選択される少なくとも1種の顔料、或いは、(ハ)ヒドラゾン化合物、トリフェニルメタン化合物、ジフェニルメタン化合物、スチルベン化合物、アリールビニル化合物、ピラゾリン化合物、トリフェニルアミン化合物、トリアリールアミン化合物、及び、それらの誘導体よりなる群から選択される少なくとも1種の疎水性有機低分子化合物である。
(実施例1)
ジオクチルフルオレンジチオフェン共重合体をキシレンに溶解して原液濃度:0.05重量%の有機薄膜組成物とした。そして、この有機薄膜組成物を超音波振動により、共振周波数:3MHzでミスト化し、搬送ガス:ヘリウム、ガス流量:500sccmにて搬送した。次に、このように形成されたミストを円筒形の導通路の外周に電熱ヒーターが配置されたミスト加熱ヒーター温度:60℃の加熱手段に搬送してミストに加熱処理を施し、続いて、このように加熱処理を施したミストを、基板ホルダーをx軸に往復運動させてミスト照射ノズルと基板の相対的な位置関係を移動量:100mmになるように設定した無アルカリガラスで構成された50mm×50mm×0.5mm(厚さ)の基板上に、基板温度:60℃で20分間堆積させて10mm×10mmの堆積膜を形成した後、この堆積膜を乾燥して、50nm厚の有機半導体薄膜を得た。
このようにして得たジオクチルフルオレンジチオフェン共重合体で構成される有機半導体薄膜のフォトルミネッセンスを測定したところ、従来のスピンコート法による成膜試料と同じ蛍光特性を示し、ジオクチルフルオレンジチオフェン共重合体の成膜が成されていることを確認した。また、成膜時の基板温度が60℃と十分低いので、プラスチックシート上への成膜も可能であることがわかった。
(実施例2)
3,4−エチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルフォン酸との混合物(バイエル社製、Baytron P)を純水で希釈して原液濃度:0.1重量%の有機薄膜組成物とした。そして、この有機薄膜組成物を超音波振動により、共振周波数:3MHzでミスト化し、搬送ガス:ヘリウム、ガス流量:500sccmにて搬送した。次に、このように形成されたミストを円筒形の導通路の外周に電熱ヒーターが配置されたミスト加熱ヒーター温度:50℃の加熱手段に搬送してミストに加熱処理を施し、続いて、このように加熱処理を施したミストを無アルカリガラスで構成された50mm×50mm×0.5mm(厚さ)の基板上に、これと1mmの間隔を開けて設けた開口部面積0.5mm×12mmのシャドウマスクパターンを有するシャドウマスを介して、基板温度:60℃で20分間堆積させて10mm×10mmの堆積膜を形成した後、この堆積膜を乾燥して、70nm厚の有機導電性薄膜を得た。
このようにして得た3,4−エチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルフォン酸との混合物で構成される有機導電性薄膜の膜パターンは、シャドウマスク開口パターンに一致し、幅0.5mm、長さ12mmの形状を有していた。このパターン両端部に金電極を公差部が1mmとなるように配置して、幅0.5mm、長さ10mmでの電気抵抗を測定し、形状因子から抵抗率換算したところ、2×10-2Ωcmとなった。この値は従来スピンコート法による成膜試料と同じであった。
(実施例3)
ポリビニルブチラールをイソプロピルアルコールに溶解した原液濃度を純水で希釈して原液濃度:0.05重量%の有機薄膜組成物とした。そして、この有機薄膜組成物を超音波振動子により、共振周波数:3MHzでミスト化し、搬送ガス:ヘリウム、ガス流量:500sccmにて搬送した。次に、このように形成されたミストを円筒形の導通路の外周に電熱ヒーターが配置されたミスト加熱ヒーター温度:50℃の加熱手段に搬送してミストに加熱処理を施し、続いて、このように加熱処理を施したミストを無アルカリガラスで構成された50mm×50mm×0.5mm(厚さ)の基板上に、基板温度:60℃で20分間堆積させ、この堆積膜を乾燥して、55nm厚の有機電気絶縁性薄膜を得た。この際、下部電極材料は、クロム密着膜上に配置した金薄膜とした。
ジスマンの定義する表面エネルギーでは、有機物は低エネルギー表面、金属は中エネルギー表面、酸化物は高エネルギー表面に相当し、本実施例では、下地にガラスと金(電極)の2者のエネルギー表面が存在したが、イソプロピルアルコールの表面張力による表面エネルギー差は発生せず、均一な有機薄膜が形成された。また、従来、下地段差に起因する塗膜の不均一差は特にスピンコーティング法では問題となっていたが、本発明による成膜では、搬送されたミストの表面吸着、平滑化、及び、乾燥のプロセスを経ているので、ステップカバレッジ(段差被覆率)の良好な膜が得られた。これらの観察結果は、SMP(走査型プローブ顕微鏡)による。この様にして作製した有機薄膜上に上部電極として金電極を形成し、上部・下部電極にてサンドイッチにされた容量素子を形成して、有機薄膜の静電容量及び誘電損失を計算し、さらに、形状因子から有機薄膜の比誘電率を計算したところ、測定周波数1KHzにおいて、有機薄膜の比誘電率は、2.6であり、誘電損失は、0.8%であり、そして、絶縁破壊耐圧は、5MV/cmであった。
(実施例4)
感光性ポリイミド膜をスピンコーティング法により塗膜し、フォトリソグラフィーにて10μmL&S(ライン アンド スペース)のポリイミド膜のパターンを形成した。ポリイミド膜上は疎水性であり、また、ポリイミドの無い部分はガラス表面であるので親水性である。このようにして得られた表面エネルギーの異なる下地基板に対し、3,4−エチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルフォン酸との混合物(バイエル社製、Baytron P )を純水で希釈して原液濃度:0.1重量%の有機薄膜組成物とした。そして、この有機薄膜組成物を超音波振動子により、共振周波数:3MHzでミスト化し、搬送ガス:ヘリウム、ガス流量:500sccmにて搬送した。次に、このように形成されたミストを円筒形の導通路の外周に電熱ヒーターが配置されたミスト加熱ヒーター温度:50℃の加熱手段に搬送してミストに加熱処理を施し、基板温度:60℃で20分間堆積させて堆積膜を形成した後、ポリイミドパターンにより分割された領域の導通試験を行ったところ、導通は無かった。このように導通の無いのは、ポリイミド膜上に導電性高分子膜が堆積されなかった結果によるものと考えられる。したがって、下地表面エネルギー差によるパターン化ができたものと考えられる。
(実施例5)
無アルカリガラスで構成される基板の表面に感光性ポリイミドをスピンコーティング法によって成膜した後、その表面を波長405nmの紫外線を照射し、現像して、ポリイミド薄膜を形成することにより、有機TFTのチャネル部に相当する領域を形成した。そして、このように形成されたチャネル部に相当する領域に3,4−エチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルフォン酸との混合物(バイエル社製、Baytron P )よりなる原液濃度:0.1重量%の有機薄膜組成物を用いて実施例2に示される条件で成膜してソース電極膜及びドレイン電極膜を形成した。次に、前記ポリイミド薄膜並びにソース電極膜及びドレイン電極膜で構成される同一平面上にジオクチルフルオレンジチオフェン共重合体を用いて実施例1に示される条件で成膜して有機半導体薄膜を形成した。続いて、前記有機半導体薄膜の上面にポリビニルブチラールを用い実施例3に示される条件で成膜して有機絶縁性薄膜を形成した。また、前記有機絶縁性薄膜の上面に3,4−エチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルフォン酸との混合物(バイエル社製、Baytron P )よりなる原液濃度:0.1重量%の有機薄膜組成物を用いて実施例2に示される条件で成膜してゲート電極を形成した。その際、シャドウマスクを配置させ、ポリイミドパターンの中心位置に、シャドウマスク開口パターンの中心が整合するように位置合わせを行って成膜した。
このように、有機材料の溶解性を考慮して、下層有機膜を溶解しない溶媒にて上層の有機膜溶媒を選定することにより、各層の相互溶解を発生させること無く、複数の有機薄膜の積層体よりなる有機TFTが得られた。このようにして得られた有機TFTは図2に示される。そして、この有機TFTのトランジスタ特性は、図3に示される。また、この有機TFTのトランジスタ性能は、閾値電圧:0.1V、電界効果移動度:5.7×10-6cm2-1-1、及び、オンオフ比:1.4×103 であった。
本発明の一実施の形態を示す有機薄膜の形成装置の概略説明図である。 本発明の一実施の形態を示す有機TFTである。 本発明の一実施の形態を示す有機TFTのトランジスタ特性を示すグラフである。
1 貯蔵容器
2 薄膜形成組成物供給手段
3 ミスト形成手段
4 搬送ガスの供給手段
5 ミスト加熱手段
6 ミスト照射ノズル
7 基板ホルダー
8 基板
9 成膜室
10 シャドウマスク
11 溶媒のミスト形成手段

Claims (17)

  1. 有機材料を溶媒中に溶解又は分散してなる有機薄膜形成組成物をミスト形成手段でノズルから搬送ガス中に噴射させることによりミストを形成する工程、このように形成されたミストをミスト加熱手段で加熱して高濃度な有機材料濃度に濃縮されたミストとする工程、この加熱された高濃度な有機材料濃度に濃縮されたミストをミスト照射ノズルから基板上に照射し堆積してミスト堆積膜を形成する工程、及び、このミスト堆積膜を乾燥する工程、を順次有することを特徴とする有機薄膜の形成方法。
  2. ミスト照射ノズルと基板との間に所望する形状の開口部を有するシャドウマスクを配置し、前記高濃度な有機材料濃度に濃縮されたミストを前記シャドウマスクの開口部を通過させて該基板上に堆積させることにより、該シャドウマスクの開口部の形状のミスト堆積膜を形成することを特徴とする請求項1に記載の有機薄膜の形成方法。
  3. 前記有機材料が、溶解性に乏しい高分子有機半導体、低分子有機半導体、有機高分子導電材料、又は、有機高分子電気絶縁材料であることを特徴とする請求項1又は2に記載の有機薄膜の形成方法。
  4. 前記高分子有機半導体材料が、ジオクチルフルオレンジチオフェン共重合体、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ハロゲン化ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルピレン、ポリビニルアントラセン、ピレンホルムアルデヒド樹脂、エチルカルバゾールホルムアルデヒド樹脂、ポリフェニレンビニレン、ポリトリフェニルアミン、及び、それらの変性体から選択される少なくとも1種の有機高分子化合物で構成されることを特徴とする請求項3に記載の有機薄膜の形成方法。
  5. 前記低分子有機半導体が、(イ)ナフタレン、アントラセン、テトラセン、ペンタセン、ヘキサセン、及び、それらの誘導体から選択される少なくとも1種のアセン分子材料、(ロ)フタロシアニン系化合物、アゾ系化合物、ペリレン系化合物、及び、それらの誘導体から選択される少なくとも1種の顔料、或いは、(ハ)ヒドラゾン化合物、トリフェニルメタン化合物、ジフェニルメタン化合物、スチルベン化合物、アリールビニル化合物、ピラゾリン化合物、トリフェニルアミン化合物、トリアリールアミン化合物、及び、それらの誘導体から選択される少なくとも1種の有機低分子化合物で構成されることを特徴とする請求項3に記載の有機薄膜の形成方法。
  6. 前記有機高分子導電材料が、導電性ポリアニリン、導電性ポリピロール、導電性ポリチアジル、ポリピリジン、ポリアルコキシチオフェン、ポリアントラキノン、ポリニトロアントラキノン、及び、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)よりなる群から選択される少なくとも1種の有機高分子化合物、或いは、PEDOT−ポリスチレンスルフォン酸混合物で構成されることを特徴とする請求項3に記載の有機薄膜の形成方法。
  7. 前記有機高分子電気絶縁材料が、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリビニルフェノール、ポリフッ化ビニリデン、フッ化エチレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン/三フッ化エチレン共重合体、シアノ化ビニリデン、ポリウレア、TGS、ポリプロピレン、ポリプロピレン/ブテン共重合体、ポリフルオロエチレン/ブチルエチルエーテル共重合体、ポリイソブチレン、シアノプルラン、及び、ロッシェル塩よりなる群から選択される少なくとも1種の有機高分子化合物で構成されることを特徴とする請求項3に記載の有機薄膜の形成方法。
  8. 前記高濃度な有機材料濃度に濃縮されたミストを部分的に親水性及び/又は疎水性にした基板上に堆積させることを特徴とする請求項1又は2に記載の有機薄膜の形成方法。
  9. 前記高濃度な有機材料濃度に濃縮されたミストが、親水性有機材料を親水性溶媒中に溶解又は分散してなる薄膜形成組成物をミスト化したミストで構成されていることを特徴とする請求項8に記載の有機薄膜の形成方法。
  10. 前記親水性有機材料が、導電性ポリアニリン、導電性ポリピロール、導電性ポリチアジル、ポリピリジン、ポリアルコキシチオフェン、ポリアントラキノン、ポリニトロアントラキノン、及び、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)よりなる群から選択される少なくとも1種の親水性高分子化合物、或いは、PEDOT−ポリスチレンスルフォン酸混合物で構成されることを特徴とする請求項9に記載の有機薄膜の形成方法。
  11. 前記高濃度な有機材料濃度に濃縮されたミストが、疎水性有機材料を疎水性溶媒中に溶解又は分散してなる薄膜形成組成物をミスト化したミストで構成されていることを特徴とする請求項8に記載の有機薄膜の形成方法。
  12. 前記疎水性有機材料が、ジオクチルフルオレンジチオフェン共重合体、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ハロゲン化ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルピレン、ポリビニルアントラセン、ピレンホルムアルデヒド樹脂、エチルカルバゾールホルムアルデヒド樹脂、ポリフェニレンビニレン、ポリトリフェニルアミン、及び、それらの変性体よりなる群から選択される少なくとも1種の疎水性高分子化合物、或いは、(イ)ナフタレン、アントラセン、テトラセン、ペンタセン、ヘキサセン、及び、それらの誘導体から選択される少なくとも1種のアセン分子材料、(ロ)フタロシアニン系化合物、アゾ系化合物、ペリレン系化合物、及び、それらの誘導体から選択される少なくとも1種の顔料、或いは、(ハ)ヒドラゾン化合物、トリフェニルメタン化合物、ジフェニルメタン化合物、スチルベン化合物、アリールビニル化合物、ピラゾリン化合物、トリフェニルアミン化合物、トリアリールアミン化合物、及び、それらの誘導体よりなる群から選択される少なくとも1種の疎水性有機低分子化合物であることを特徴とする請求項11に記載の有機薄膜の形成方法。
  13. 有機材料を溶媒中に溶解又は分散してなる薄膜形成組成物をノズルから搬送ガス中に噴射してミストを形成するミスト形成手段、該ミスト形成手段に該薄膜形成組成物を供給する薄膜形成組成物供給手段、該ミスト形成手段に該ミストを搬送する搬送ガスを供給する搬送ガス供給手段、該ミスト形成手段に接続して設けられた、ミストを導通路で加熱して高濃度な有機材料濃度に濃縮されたミストとするミスト加熱手段、この加熱された高濃度な有機材料濃度に濃縮されたミストを基板に対し照射するためのミスト照射ノズル、及び、該基板を固定する基板ホルダーを備えたことを特徴とする有機薄膜の形成装置。
  14. 前記ミスト照射ノズル及び/又は基板ホルダーが、三次元的に移動可能となっていることを特徴とする請求項13記載の有機薄膜の形成装置。
  15. 前記ミスト照射ノズルと基板との間に所望する形状の開口部を有するシャドウマスクを配置したことを特徴とする請求項13又は14に記載の有機薄膜の形成装置。
  16. 前記ミスト形成手段におけるノズルが、超音波振動子を有していることを特徴とする請求項13〜15のいずれかに記載の有機薄膜の形成装置。
  17. 前記薄膜形成組成物を構成する溶媒のミストを形成する溶媒ミスト形成手段を前記ミスト加熱手段の導通路に接続して該溶媒ミストを前記薄膜形成組成物で構成されるミストに合流させるようにしたことを特徴とする請求項13〜16に記載の有機薄膜の形成装置。
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