JP2007173728A - 有機強誘電体キャパシタの製造方法、有機強誘電体キャパシタ、有機強誘電体メモリ、および電子機器 - Google Patents

有機強誘電体キャパシタの製造方法、有機強誘電体キャパシタ、有機強誘電体メモリ、および電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた分極反転の応答性およびヒステリシス特性を有する有機強誘電体キャパシタの製造方法、有機強誘電体キャパシタ、有機強誘電体メモリ、および電子機器を提供すること。
【解決手段】本発明の有機強誘電体キャパシタの製造方法は、結晶性を有する有機強誘電体材料を主材料として構成された記録層4を基板2上に形成するものであって、基板2上に、有機強誘電体材料を含む液状材料4Aを付与し脱溶媒処理して、記録層の結晶化度よりも低い結晶化度で、有機強誘電体材料を主材料として構成された低結晶化度膜4Bを形成する工程と、低結晶化度膜4B中の有機強誘電体材料を結晶化して、記録層4を形成する工程とを有し、記録層4を形成する工程では、低結晶化度膜4Bに対し基板2の板面に直角な方向の電界を印加しつつ、結晶化を行って、記録層4内の配向度を高める。
【選択図】図2

Description

本発明は、有機強誘電体キャパシタの製造方法、有機強誘電体キャパシタ、有機強誘電体メモリ、および電子機器に関する。
不揮発性のメモリとしては、例えば、強誘電体材料により構成された強誘電体層を一対の電極(上部電極および下部電極)で挟持した構成したキャパシタを備えるものが知られている(例えば、非特許文献1参照。)。
このようなメモリにあっては、1対の電極間に電圧を印加することにより、強誘電体層内において分極状態を生じさせ、データの書き込みおよび読み出しがなされる。このような分極状態は双安定であり、電圧の印加を停止しても保持されるので、かかるメモリは不揮発性のメモリとして用いることができる。
また、非特許文献1にかかるメモリのキャパシタは、フレキシブル化を図ることなどを目的として、強誘電体材料として有機強誘電体材料を用いている。特に、非特許文献1では、メモリの特性向上などの目的から、有機強誘電体材料の結晶化薄膜で強誘電体層を構成している。
そのため、強誘電体層を形成するに際しては、蒸着法などの気相薄膜形成プロセスよりも結晶性を制御することが容易であるという理由から、一般に、有機強誘電体材料を含む液体を用い、スピンコート法などの液相薄膜形成プロセスと結晶化プロセスとを組み合わせた方法が用いられている。
例えば、非特許文献1では、有機強誘電体材料を含む液体を下部電極上に塗布して、非晶質膜を形成し、これを乾燥・結晶化して強誘電体層を形成した後、この強誘電体層上に上部電極を形成する。このような液体を用いて強誘電体層を形成することは、気相薄膜形成プロセスのような大型の真空装置を使用することなく、常温常圧に近い条件下で行うことができるため、有機強誘電体キャパシタの製造時における省エネルギー化・低コスト化をもたらす。
しかしながら、非特許文献1にかかる有機強誘電体キャパシタの製造方法では、非晶質膜に対し単に熱処理を行うだけで非晶質膜を結晶化して強誘電体層を得るため、得られる強誘電体層(記録層)内における有機強誘電体の配向は、表面エネルギーの影響により、強誘電体層内では基板の板面に対し直角にならない分極軸をもつ有機強誘電体の分子が多くなる場合がある。
例えば、有機強誘電体材料としてフッ化ビニリデンとトリフルオロエチレンとの共重合体を用いた場合、得られる強誘電体層(記録層)内の有機強誘電体は、(110)配向や(100)配向になる傾向が大きい。この場合、記録層内の有機強誘電体において、その配向が(110)配向になると、その分極軸は基板の板面に対し30°傾き、また、(100)配向になると、その分極軸は基板の板面に対し平行となる。
このように、強誘電体層内では基板の板面に対し直角にならない分極軸をもつ有機強誘電体の分子が多くなるため、有機強誘電体の自発分極を最大限生かすことができず、有機強誘電体の分極軸の方位のゆらぎによる分極のロスが大きくなってしまう。その結果、得られる有機強誘電体キャパシタでは、分極反転の応答性が悪化するとともに、ヒステリシス曲線における角型性が悪化してしまう。
J.Appl.Phys., Vol.89, No.5, pp.2613-16
本発明の目的は、優れた分極反転の応答性およびヒステリシス特性を有する有機強誘電体キャパシタの製造方法、有機強誘電体キャパシタ、有機強誘電体メモリ、および電子機器を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の有機強誘電体キャパシタの製造方法は、結晶性を有する有機強誘電体材料を主材料として構成された記録層を基板上に形成し、有機強誘電体キャパシタを製造する方法であって、
前記基板上に、前記有機強誘電体材料を含む液状材料を付与し脱溶媒処理して、前記記録層の結晶化度よりも低い結晶化度で、前記有機強誘電体材料を主材料として構成された低結晶化度膜を形成する工程と、
前記低結晶化度膜中の前記有機強誘電体材料を結晶化して、前記記録層を形成する工程とを有し、
前記記録層を形成する工程では、前記低結晶化度膜に対し前記基板の板面に直角な方向の電界を印加しつつ、前記結晶化を行って、前記記録層内の配向度を高めることを特徴とする。
これにより、得られる記録層内の有機強誘電体材料の分極軸を基板の板面に直角な方向(すなわち基板の厚さ方向)に揃えることができる。そのため、得られる有機強誘電体キャパシタでは、有機強誘電体の分極軸の方位のゆらぎによる分極のロスを低減することができる。その結果、得られる有機強誘電体キャパシタでは、分極反転の応答性の向上を図るとともに、ヒステリシス曲線における角型性を優れたものとすることができる。すなわち、本発明の製造方法によれば、優れた分極反転の応答性およびヒステリシス特性を有する有機強誘電体キャパシタを製造することができる。
本発明の有機強誘電体キャパシタの製造方法は、基板上に、有機強誘電体材料を含む液状材料を付与し、前記液状材料を脱溶媒処理し、前記有機強誘電体材料を主材料として構成された低結晶化度膜を形成する工程と、
前記低結晶化度膜に対し前記基板の厚さ方向の電界を印加しつつ、前記低結晶化度膜中の前記有機強誘電体材料の結晶化度を高め、前記有機強誘電体材料を主材料として構成された記録層を形成する工程と、を含むことを特徴とする。
これにより、得られる記録層内の有機強誘電体材料の分極軸を基板の板面に直角な方向(すなわち基板の厚さ方向)に揃えることができる。そのため、得られる有機強誘電体キャパシタでは、有機強誘電体の分極軸の方位のゆらぎによる分極のロスを低減することができる。その結果、得られる有機強誘電体キャパシタでは、分極反転の応答性の向上を図るとともに、ヒステリシス曲線における角型性を優れたものとすることができる。すなわち、本発明の製造方法によれば、優れた分極反転の応答性およびヒステリシス特性を有する有機強誘電体キャパシタを製造することができる。
本発明の有機強誘電体キャパシタの製造方法では、前記低結晶化度膜を形成する工程の前に、前記基板上に、第1の電極を形成し、前記低結晶化度膜を形成する工程では、前記第1の電極上に前記低結晶化度膜を形成し、前記記録層を形成する工程の後に、前記記録層上に、第2の電極を形成することが好ましい。
これにより、いわゆる1T1C型、2T2C型、CP型の有機強誘電体メモリに用いることが可能な有機強誘電体キャパシタを得ることができる。
本発明の有機強誘電体キャパシタの製造方法では、前記低結晶化度膜を形成する工程の前に、前記基板上に、互いに間隔を隔てたソース領域およびドレイン領域と、これらの間で前記ソース領域および前記ドレイン領域にそれぞれ接触するチャネル領域とを形成し、前記低結晶化度膜を形成する工程では、前記チャネル領域上に前記低結晶化度膜を形成し、前記記録層を形成する工程の後に、前記記録層上に、ゲート電極を形成することが好ましい。
これにより、いわゆる1T(トランジスタ)型の有機強誘電体メモリに用いることが可能な有機強誘電体キャパシタを得ることができる。
本発明の有機強誘電体キャパシタの製造方法では、前記低結晶化度膜の結晶化は、前記低結晶化度膜に対し熱処理を施すことにより行うことが好ましい。
これにより、低結晶化度膜内の有機強誘電体材料を簡単かつ効率的に結晶化させることができる。
本発明の有機強誘電体キャパシタの製造方法では、前記基板上に対する前記液状材料の付与は、前記基板上に、前記基板の板面に直角な方向での電界を印加しつつ行うことが好ましい。
これにより、形成される低結晶化度膜内の有機強誘電体材料の分極軸を基板の板面に直角な方向に揃えることができる。その結果、得られる記録層内の有機強誘電体材料の分極軸を基板の板面に直角な方向(すなわち基板の厚さ方向)により確実に揃えることができる。
本発明の有機強誘電体キャパシタの製造方法では、前記基板上に対する前記液状材料の付与は、前記液状材料をノズルから噴霧して微小な液滴とし、これを前記基板上に堆積させることにより行うことが好ましい。
これにより、形成される低結晶化度膜内の有機強誘電体材料の分極軸を基板の板面に直角な方向により確実に揃えることができる。
本発明の有機強誘電体キャパシタの製造方法では、前記電界の印加は、前記ノズルと前記基板との間に前記液滴の通過可能な電極を配設した状態で、前記電極と前記基板との間に電圧を印加することにより行うことが好ましい。
これにより、比較的簡単に、前記基板上に、前記基板の板面に直角な方向での電界を印加しつつ、前記基板上に対する前記液状材料の付与を行うことができる。
本発明の有機強誘電体キャパシタの製造方法では、前記電界の印加は、前記基板への前記液状材料の付与から前記記録層の形成のほぼ全期間にわたって行われることが好ましい。
これにより、得られる記録層内の有機強誘電体材料の分極軸を基板の板面に直角な方向(すなわち基板の厚さ方向)にさらに確実に揃えることができる。
本発明の有機強誘電体キャパシタの製造方法では、前記有機強誘電体材料は、フッ化ビニリデンとトリフルオロエチレンとの共重合体、フッ化ビニリデンの重合体のうちの1種を単独または2種を組み合わせたものであることが好ましい。
これにより、簡単かつ確実に、有機強誘電体キャパシタに必要な強誘電性を得ることができる。
本発明の有機強誘電体キャパシタの製造方法では、前記液状材料は、前記有機強誘電体材料を溶媒に溶解したものであることが好ましい。
これにより、基板上への有機強誘電体材料の付与を容易なものとするとともに、均一な膜厚の低結晶化度膜を比較的簡単に得ることができる。
本発明の有機強誘電体キャパシタは、本発明の有機強誘電体キャパシタの製造方法を用いて製造されたことを特徴とする。
これにより、優れた分極反転の応答性およびヒステリシス特性を有する有機強誘電体キャパシタを提供することができる。
本発明の有機強誘電体キャパシタは、基板と、
前記基板上に形成され、結晶性を有する有機強誘電体材料を主材料として構成された記録層とを有する有機強誘電体キャパシタであって、
前記記録層は、前記基板の板面に対しほぼ直角な分極軸を有する有機強誘電体材料を主材料として構成されていることを特徴とする。
これにより、優れた分極反転の応答性およびヒステリシス特性を有する有機強誘電体キャパシタを提供することができる。
本発明の有機強誘電体キャパシタは、基板と、
前記基板上に形成され、結晶性を有する有機強誘電体材料を主材料として構成された記録層とを有する有機強誘電体キャパシタであって、
前記記録層は、前記基板の厚さ方向に分極軸を有する有機強誘電体材料を主材料として構成されていることを特徴とする。
これにより、優れた分極反転の応答性およびヒステリシス特性を有する有機強誘電体キャパシタを提供することができる。
本発明の有機強誘電体メモリは、本発明の有機強誘電体キャパシタを備えることを特徴とする。
これにより、優れた信頼性を有する有機強誘電体メモリを提供することができる。また、フレキシブルな不揮発性メモリを提供することができる。
本発明の電子機器は、本発明の有機強誘電体メモリを備えることを特徴とする。
これにより、優れた信頼性を有する電子機器を提供することができる。
以下、本発明の有機強誘電体キャパシタの製造方法、有機強誘電体キャパシタ、有機強誘電体メモリ、および電子機器の好適な実施形態について説明する。
(第1実施形態)
まず、本発明の第1実施形態を説明する。
<有機強誘電体キャパシタ>
まず、本発明の第1実施形態にかかる有機強誘電体キャパシタの製造方法を用いて製造された有機強誘電体キャパシタ、すなわち本発明の有機強誘電体キャパシタの実施形態を図1に基づいて説明する。
図1は、本発明の有機強誘電体キャパシタの実施形態を示す縦断面図である。なお、以下、説明の便宜上、図2中における「上」を「上」、「下」を「下」という。
図1に示す有機強誘電体キャパシタ1は、基板2、下部電極(第1の電極)3、記録層4、および上部電極(第2の電極)5が、この順で積層されて構成されている。換言すれば、有機強誘電体キャパシタ1は、下部電極3と上部電極5との間に、記録層(強誘電体層)4が介在してなる構造体がその下部電極3側で基板2により支持されている。
このような有機強誘電体キャパシタ1は、下部電極3と上部電極5との間に電圧(電界)を印加することにより、データの書き込みおよび読み出しがなされ、また、電界の印加を停止しても、記録層4内の分極状態が保持される。このような特性を利用して、有機強誘電体キャパシタ1を不揮発性メモリ(後述する強誘電体メモリ40A、40B)に用いることができる。
基板2としては、例えば、ガラス基板、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、ポリエーテルスルホン(PES)、芳香族ポリエステル(液晶ポリマー)等で構成されるプラスチック基板(樹脂基板)、石英基板、シリコン基板、ガリウム砒素基板等を用いることができる。有機強誘電体キャパシタ1に可撓性を付与する場合には、基板2には、樹脂基板が選択される。
なお、基板2上には、下地層が設けられていてもよい。下地層としては、例えば、基板2表面からのイオンの拡散を防止する目的、下部電極3と基板2との密着性(接合性)を向上させる目的等により設けられる。
下地層の構成材料としては、特に限定されないが、酸化珪素(SiO)、窒化珪素(SiN)、ポリイミド、ポリアミド、あるいは架橋されて不溶化された高分子等が好適に用いられる。
また、基板2の厚さは、特に限定されないが、10〜2000μmであるのが好ましい。
このような基板2の上面(基板2の一方の面)には、下部電極3が形成されている。
下部電極3の構成材料としては、導電性を有するものであれば、特に限定されず、例えば、Pd、Pt、Au、W、Ta、Mo、Al、Cr、Ti、Cuまたはこれらを含む合金等の導電性材料、ITO、FTO、ATO、SnO等の導電性酸化物、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、フラーレン等の炭素系材料、ポリアセチレン、ポリピロール、PEDOT(poly−ethylenedioxythiophene)のようなポリチオフェン、ポリアニリン、ポリ(p−フェニレン)、ポリフルオレン、ポリカルバゾール、ポリシランまたはこれらの誘導体等の導電性高分子材料等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。なお、前記導電性高分子材料は、通常、酸化鉄、ヨウ素、無機酸、有機酸、ポリスチレンサルフォニック酸などの高分子でドープされ導電性を付与された状態で用いられる。これらの中でも、下部電極3の構成材料としては、それぞれ、Al、Au、Cr、Ni、Cu、Ptまたはこれらを含む合金を主とするものが好適に用いられる。これらの金属材料を用いると、電解あるいは無電解メッキ法を用いて、容易かつ安価に下部電極3を形成することができる。また、有機強誘電体キャパシタ1の特性を向上することができる。
また、下部電極3の厚さは、特に限定されないが、10〜1000nm程度とするのが好ましく、50〜500nm程度とするのがより好ましい。
このような下部電極3の上面(下部電極3の基板2と逆側の面)には、記録層4が形成されている。
記録層4は、結晶性を有する有機強誘電体材料を主材料として構成されたものである。
この記録層4は、図1にて模式的に示すように、基板2の板面に対しほぼ直角な分極軸を有する有機強誘電体材料を主材料として構成されている。これにより、有機強誘電体キャパシタ1は、優れた分極反転の応答性およびヒステリシス特性を有するものとなる。
有機強誘電体材料としては、例えば、P(VDF/TrFE)(ビニリデンフルオライドとトリフルオロエチレンとの共重合体)、PVDF(フッ化ビニリデンの重合体)などを好適に用いることができる。
また、記録層4の厚さは、特に限定されないが、5nm〜500nm程度とするのが好ましく、10nm〜200nm程度とするのがより好ましい。これにより、有機強誘電体キャパシタ1(延いては、この有機強誘電体キャパシタ1を備える有機強誘電体メモリや電子機器)の各種駆動特性を優れたものとすることができる。また、記録層4でのリーク電流やショートの原因である表面凹凸を小さく抑えつつ、有機強誘電体キャパシタ1の低電圧駆動化を図ることができる。
このような記録層4の上面(記録層4の下部電極3と逆側の面)には、上部電極5が形成されている。
上部電極5の構成材料としては、前述した下部電極3の構成材料と同様のものを用いることができる。
また、上部電極5の厚さは、特に限定されないが、10nm〜1000nm程度とするのが好ましく、50nm〜500nm程度とするのがより好ましい。
<有機強誘電体キャパシタの製造方法>
次に、本発明の有機強誘電体キャパシタの製造方法について、図2に基づいて、有機強誘電体キャパシタ1の製造方法を一例に説明する。
有機強誘電体キャパシタ1の製造方法は、[1]下部電極3を形成する工程と、[2]下部電極3上に、有機強誘電体材料を含む液状材料を塗布した後、これを乾燥して、低結晶化度膜を形成する工程と、[3]低結晶化度膜を結晶化して、記録層を形成する工程と、[4]記録層上に、上部電極を形成する工程とを有する。
以下、各工程を順次詳細に説明する。
[1] 下部電極3を形成する工程
まず、図2(a)に示すように、例えば半導体基板、ガラス基板、樹脂基板等の基板2を用意し、この基板2の上面に、図2(b)に示すように、下部電極3を形成する。
特に基板2として樹脂基板を用いることにより、得られる有機強誘電体キャパシタ1、さらには有機強誘電体メモリをフレキシブルなものとすることができる。
下部電極3の形成方法としては、特に限定されず、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法(低温スパッタリング)、イオンプレーティング等のような物理的気相堆積法(PVD法)、プラズマCVD法、熱CVD法、レーザーCVD法のような化学気相堆積法(CVD法)、電解メッキ、浸漬メッキ、無電解メッキ等の湿式メッキ法、スピンコート法、溶液霧化堆積法(LSMCD法)などの溶液塗布法、スクリーン印刷法、インクジェット法などの各種印刷法等により形成することができる。
[2] 低結晶化度膜を形成する工程
次に、図2(c)に示すように、下部電極3上に、結晶性の有機強誘電体材料を含む液状材料4Aを塗布し(膜状の液状材料4Aを形成し)、これを乾燥(脱溶媒処理)して、図2(d)に示すように、記録層4の形成のための中間生成膜である低結晶化度膜(非晶質膜)4Bを形成する。
この低結晶化度膜4Bは、記録層4における有機強誘電体材料の最終的な結晶化度よりも低い結晶化度で、有機強誘電体材料を主材料として構成されるものである。また、低結晶化度膜4Bにおける有機強誘電体材料の結晶化度は、記録層4における有機強誘電体材料の最終的な結晶化度を100%としたときに、0.001〜80%以下であるのが好ましく、50%以下であるのがより好ましい。
液状材料4Aは、結晶性の有機強誘電体材料を溶媒に溶解または分散媒に分散させたものを用いることができる。
特に、液状材料4Aは、前記有機強誘電体材料を溶媒に溶解したものであるのが好ましい。これにより、基板2への液状材料4Aの付与(塗布)を容易なものとするとともに、比較的簡単に低結晶化度膜4Bの膜厚を均一なものとすることができる。
液状材料4A中の有機強誘電体材料としては、前述した記録層4の構成材料を用いることができる。特に、前記有機強誘電体材料として、フッ化ビニリデンとトリフルオロエチレンとの共重合体、フッ化ビニリデンの重合体のうちの1種を単独または2種を組み合わせたものを用いることが好ましい。また、有機強誘電体キャパシタ1に必要な強誘電性を極めて容易に得ることができるという理由から、前記有機強誘電体材料としては、フッ化ビニリデンとトリフルオロエチレンとの共重合体(以下、P(VDF/TrFE)ともいう)を用いるのがさらに好ましい。
なお、液状材料4Aには、有機強誘電体材料、溶媒または分散媒以外に、他の物質が含まれていてもよい。
液状材料4A中の溶媒または分散媒としては、前記有機強誘電体材料を溶解または分散させることができるものであれば、特に限定されず、例えば、硝酸、硫酸、アンモニア、過酸化水素、水、二硫化炭素、四塩化炭素、エチレンカーボネイト等の無機溶媒や、メチルエチルケトン(MEK)、アセトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン(MIBK)、メチルイソプロピルケトン(MIPrK)、メチルイソペンチルケトン(MIPeK)、アセチルアセトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒、ジエチルカーボネート(DEC)、メタノール、エタノール、イソプロパノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール(DEG)、グリセリン等のアルコール系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、1,2−ジメトキシエタン(DME)、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)、テトラヒドロピラン(THP)、アニソール、ジエチレングリコールジメチルエーテル(ジグリム)、ジエチレングリコールエチルエーテル(カルビトール)等のエーテル系溶媒、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、フェニルセロソルブ等のセロソルブ系溶媒、ヘキサン、ペンタン、ヘプタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒、トルエン、キシレン、ベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、ピリジン、ピラジン、フラン、ピロール、チオフェン、メチルピロリドン等の芳香族複素環化合物系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMA)等のアミド系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化合物系溶媒、酢酸エチル、酢酸メチル、ギ酸エチル等のエステル系溶媒、ジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン等の硫黄化合物系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル、アクリロニトリル等のニトリル系溶媒、ギ酸、酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸等の有機酸系溶媒のような各種有機溶媒、または、これらを含む混合溶媒等を用いることができる。
特に、有機強誘電体材料としてP(VDF/TrFE)を用いる場合には、溶媒としてMEK(メチルエチルケトン:2−ブタノン)、MIPrK(メチルイソプロピルケトン:3−メチル−2−ブタノン)、2−ペンタノン、3−ペンタノン、MIBK(メチルイソブチルケトン:4−メチル−2−ペンタノン)、2−ヘキサノン、2,4−ジメチル−3−ペンタノン、4−ヘプタノン、MIPeK(メチルイソペンチルケトン:5−メチル−2−ヘキサノン)、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、シクロヘキサノン、またはDEC(ジエチルカーボネート)の各種有機溶媒、またはこれらの混合溶媒を用いることが好ましい。
また、塗布する液状材料4A中における有機強誘電体材料の含有率は、0.1〜8.0重量%であるのが好ましく、0.2〜4.0重量%であるのがより好ましい。これにより、基板2への液状材料4Aの塗布を容易なものとするとともに、比較的簡単に低結晶化度膜4Bの膜厚を均一なものとすることができる。
また、液状材料4Aの付与方法(塗布方法)としては、特に限定されないが、例えば、スピンコート法、溶液霧化堆積法(LSMCD法)、インクジェット法などを好適に用いることができる。
また、基板2上に対する液状材料4Aの付与は、基板2上に、基板2の板面に直角な方向での電界を印加しつつ行うのが好ましい。これにより、形成される低結晶化度膜4B内の有機強誘電体材料の分極軸を基板2の板面に直角な方向に揃えることができる。その結果、得られる記録層4内の有機強誘電体材料の分極軸を基板2の板面に直角な方向(すなわち基板の厚さ方向)により確実に揃えることができる。
この場合、液状材料4Aの付与方法としては、特に、溶液霧化堆積法(LSMCD法)を用いるのが好ましい。すなわち、図3に示すように、基板2上(下部電極3上)に対する液状材料4Aの付与は、液状材料4Aをノズル61(アトマイザー)から噴霧して例えばサブミクロンサイズの微小な液滴4A1とし、これを基板2上に堆積させることにより行うのが好ましい。これにより、形成される低結晶化度膜4B内の有機強誘電体材料の分極軸を基板2の板面に直角な方向により確実に揃えることができる。
また、この場合、前記電界の印加は、図3に示すように、ノズル61と基板2との間に液滴4A1の通過可能な電極62(グリット電極)を配設した状態で、電極62と基板2との間に電圧を印加することにより行うのが好ましい。これにより、比較的簡単に、基板2上に、基板2の板面に直角な向での電界を印加しつつ、基板2上に対する液状材料4Aの付与を行うことができる。
また、この場合、液状材料の付与予定部位に対し予め、液状材料中の溶媒の種類に応じた親液処理や撥液処理などの表面処理を行うことにより、選択的に液状材料を堆積させることができる。これにより、パターニング処理を省略することができる。
より具体的に説明すると、図3に示すようにして、基板2上への液状材料4Aの付与および電界の印加を行う場合、ノズル61から噴霧(吐出)された液滴4A1は、正または負の電荷をもっているので、電極62に向け加速される。そして、液滴4A1は、電極62を通過した後、電極62と基板2との間に形成された電界を受けながら、基板2上へ付着する。このとき、液滴4A1中の有機強誘電体材料、および、基板2に付与された液状材料4A中の有機強誘電体材料のそれぞれの分極軸は、前記電界により、図4に示すように、基板2の板面に対し直角な方向へ向く。
さらに具体的に説明すると、有機強誘電体材料としてフッ化ビニリデンとトリフルオロエチレンとの共重合体を用いた場合、ノズル61から噴霧された液滴(ミスト)4A1は、正または負に帯電しており、電極62に例えば数kVの負の電圧を印加することにより、正に帯電した液滴4A1は電極62に向け引き寄せられる。そして、液滴4A1は、電極62を通過した後、電極62と基板2との間に形成された電界を受けながら、基板2上へ付着する。
有機強誘電体材料である、フッ化ビニリデンとトリフルオロエチレンとの共重合体は、永久双極子モーメントをもつ極性分子であり、その双極子モーメントは炭素の単結合からなる分子鎖を介して、フッ素側から水素側へと向かうベクトルである。そのため、このような有機強誘電体材料の双極子モーメントは、前述したような電界により、その電界と同じ向きになる。具体的には、前述したように電極62に負の電圧を印加した場合、フッ化ビニリデンとトリフルオロエチレンとの共重合体の分子のフッ素側が基板2側へ、水素側が電極62側へ向くようになる。特に、有機強誘電体材料が液滴4A1中あるいは基板2上に付与された後であっても脱溶媒処理前の状態であれば、有機強誘電体材料の分子が動きやすいため、前述したように双極子モーメントを容易に揃えることができる。
前記電圧印加により形成される電界は、用いる有機強誘電体材料にもよるが、抗電界以上の電界を印加することが好ましい。例えば、P(VDF/TrFE)の場合、0.3kV/cm以上であるのが好ましく、抗電界である0.5MV/cm以上であるのがより好ましい。これにより、後述する工程[3]において、得られる記録層4内の有機強誘電体薄膜の結晶配向性を分極軸が下部および上部電極面に垂直な方向により確実に揃えることができる。
液状材料4Aの乾燥方法、すなわち液状材料4Aから溶媒または分散液を除去する方法としては、特に限定されないが、例えば、ホットプレートやオーブンなどによる外部熱乾燥法、マイクロ波などによる内部熱乾燥法、熱風搬送法、赤外線などによる輻射伝熱乾燥法、真空減圧法などを用いることができる。
なお、液状材料4Aの溶媒あるいは分散液の揮発性が高く、塗布後の膜に残留溶媒あるいは残留分散液が殆ど無い場合、上記乾燥工程を省いても良い。
液状材料4Aの乾燥方法として熱処理を用いる場合、処理温度は、有機強誘電体材料の最適な結晶化温度以下で行い、具体的には、用いる有機強誘電体材料、溶媒の種類、液状材料4Aの膜厚などにもよるが、室温〜140℃であるのが好ましく、室温〜100℃であるのがより好ましい。
また、この場合、処理時間は、用いる有機強誘電体材料や液状材料4Aの膜厚などにもよるが、0.5〜120分間であるのが好ましく、1〜30分間であるのがより好ましい。
また、液体材料4Aを塗布し低結晶化度膜を形成する場合、複数回にわたり塗布工程を繰り返しても良い。これにより、溶媒の蒸発過程で形成される小さなピンホール欠陥などに、液体材料が充填され、低結晶化膜のピンホール欠陥が低減され、結果的にリーク電流やショートの少ない記録層が形成できる。さらに、上記塗布工程と、上記乾燥工程を、交互に繰り返すことにより、ピンホール欠陥の少ない低結晶化膜を形成することもできる。
[3] 記録層4を形成する工程
次に、図2(e)に示すように、低結晶化度膜4Bを結晶化して、記録層4を形成する。その際、低結晶化度膜4Bに対し基板2の板面に直角な方向の電界を印加する。
すなわち、記録層4を形成する工程では、低結晶化度膜4Bに対し基板2の板面に直角な方向の電界を印加しつつ、前記結晶化を行う。
これにより、得られる記録層4内の有機強誘電体材料の分極軸を基板2の板面に直角な方向(すなわち基板2の厚さ方向)に揃える(配向性を高める)ことができる。例えば、有機強誘電体材料としてP(VDF/TrFE)を用いた場合、分極軸が基板2の板面に直角となる(010)配向を優先的にとる。この場合、(110)配向のものに比し、2/√3倍(約1.15倍)の分極値をとることができる。
そのため、得られる有機強誘電体キャパシタ1では、有機強誘電体の分極軸の方位のゆらぎによる分極のロスを低減することができる。その結果、得られる有機強誘電体キャパシタ1では、分極反転の応答性の向上を図るとともに、ヒステリシス曲線における角型性を優れたものとすることができる。すなわち、本製造方法によれば、優れた分極反転の応答性およびヒステリシス特性を有する有機強誘電体キャパシタ1を製造することができる。
また、本工程において、前記電圧印加により低結晶化度膜4Bに印加される電界は、用いる有機強誘電体材料にもよるが、抗電界以上の電界を印加することが好ましい。例えば、P(VDF/TrFE)の場合、0.3kV/cm以上であるのが好ましく、抗電界である0.5MV/cm以上であるのがより好ましい。これにより、得られる記録層4内の有機強誘電体薄膜の結晶配向性を分極軸が下部および上部電極面に垂直な方向に揃えることができる。
このような電界の印加は、基板2への液状材料の付与から記録層4の形成のほぼ全期間にわたって行われるのが好ましい。これにより、得られる記録層4内の有機強誘電体材料の分極軸を基板2の板面に直角な方向(すなわち基板2の厚さ方向)にさらに確実に揃えることができる。この場合、前述した工程[2]〜[4]にわたって、図3に示すような電極62と基板2との間に、前述したように電圧を印加すればよい。なお、各工程における電界の強度、範囲などの条件は、各工程間で同じであっても異なっていてもよい。
低結晶化度膜4Bの結晶化方法としては、特に限定されないが、例えば、ホットプレート、オーブン、真空オーブンなどを用いた結晶化法、マイクロ波などによる内部加熱を用いた結晶化法、赤外線などによる輻射伝熱による結晶法などを用いることができる。特に、ホットプレート、オーブン、真空オーブンなどによる結晶化熱処理工程が好適に用いることができる。低結晶化度膜4Bを結晶化するに際して、低結晶化度膜4Bに対し適切な温度域で熱処理を施すことにより、結晶化を行うと、比較的簡単に短時間で、有機強誘電体材料の不本意な結晶構造変化を防止しつつ、低結晶化度膜4B内の有機強誘電体材料を効率的に結晶化することができる。
低結晶化度膜4Bの結晶化方法として熱処理を用いる場合、処理温度は、有機強誘電体材料の結晶化温度以上で、かつ融点以下で行い、具体的には、用いる有機強誘電体材料にもよるが、P(VDF/TrFE)(VDF/TrFE=75/25)の場合、130℃〜150℃であるのが好ましく、135℃〜145℃であるのがより好ましい。
また、結晶化処理の際における処理時間は、用いる有機強誘電体材料や液状材料4Aの膜厚などにもよるが、0.5〜120分間であるのが好ましく、1〜30分間であるのがより好ましい。
また、結晶化処理の際における雰囲気は、空気中で良いが、窒素、アルゴンなどの不活性雰囲気中、あるいは真空中であることがより好ましい。
[4] 上部電極を形成する工程
次に、図2(f)に示すように、記録層4上に、上部電極5を形成する。
上部電極5の形成は、前記工程[1]と同様にして行うことができる。
以上のようにして、有機強誘電体キャパシタ1を製造することができる。
なお、前述したような結晶化は、上部電極5を形成した後であってもよい。この場合、別途電極を用意することなく、下部電極3および上部電極5を用いて低結晶化度膜4Bに電圧を印加しつつ結晶化を行うことができる。
以上説明したような製造方法は、優れた応答性およびヒステリシス特性を有する有機強誘電体キャパシタや有機強誘電体メモリを提供することができる。
特に、本実施形態では、低結晶化度膜4Bを形成する工程の前に、基板2上に、第1の電極として下部電極3を形成し、低結晶化度膜4Bを形成する工程では、下部電極3上に低結晶化度膜4Bを形成し、記録層4を形成する工程の後に、記録層4上に、第2の電極として上部電極5を形成するので、有機強誘電体キャパシタ1は、いわゆる1T1C型、2T2C型、CP(クロスポイント)型の有機強誘電体メモリに用いることができる。
<有機強誘電体メモリ>
次に、本発明の有機強誘電体メモリとして、本発明の有機強誘電体キャパシタ1を用いた有機強誘電体メモリを図5に基づいて説明する。
図5(a)、(b)は、本発明の有機強誘電体キャパシタ1を用いた有機強誘電体メモリのメモリセルの回路形態を模式的に示す図であり、それぞれ、(a)は、1トランジスタ1キャパシタ型(所謂1T1C型)、(b)は、クロスポイント型(所謂CP型)の有機強誘電体メモリを示している。なお、本発明は、(a)に示す1T1C型の有機強誘電体メモリを二つ組み合わせた2トランジスタ2キャパシタ型(所謂2T2C型)の有機強誘電体メモリにも適用可能である。
図5(a)に示す有機強誘電体メモリ40Aは、1T1C型のメモリセル回路(図5(a)には1セル分を図示)を有している。各セルにはセル選択のための選択トランジスタが設けられ、ワード線が前記トランジスタのゲート電極に電気的に接続され、前記トランジスタのソース領域あるいはドレイン領域のいずれか一方に電気的に接続された電極と、プレート線電極との間に、本発明の有機強誘電体キャパシタ1が設けられている。有機強誘電体キャパシタ1と電気的に接続されない残り一方の領域はビット線に電気的に接続される。
図5(b)に示す有機強誘電体メモリ40Bは、CP型のメモリセルアレイを有している。このメモリセルアレイは、行選択のための第1信号電極(ワード線)と、列選択のための第2信号電極(ビット線)とが直交するように配列して構成されている。各ビット線電極と各ワード線電極の各交点が、本発明の有機強誘電体キャパシタ1を構成する。なお、信号電極の配置は、前記のものに限らず、逆であってもよい。すなわち、第1信号電極がビット線、第2信号電極がワード線でもよい。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を説明する。なお、第2実施形態について、前述した第1実施形態と同様の事項に関しては、その説明を省略する。
<有機強誘電体キャパシタ>
図6は、本発明の第2実施形態にかかる有機強誘電体キャパシタの実施形態を示す縦断面図である。なお、図6において、(a)は、かかる有機強誘電体キャパシタの縦断面図を示し、(b)は、かかる有機強誘電体キャパシタの横断面図を示している。また、以下、説明の便宜上、図6中における「上」を「上」、「下」を「下」という。
図6に示す有機強誘電体キャパシタ1Aは、1トランジスタ型(いわゆる1T型)の有機強誘電体メモリの形態をなすものである。
このような有機強誘電体キャパシタ1Aは、基板2上に互いに間隔を隔てて設けられたソース領域31およびドレイン領域32と、これらの間でソース領域31およびドレイン領域32にそれぞれ接触する半導体層33と、半導体層33上を覆うように形成された記録層4Cと、記録層4C上に形成されたゲート電極5Aとを有する。
このような有機強誘電体キャパシタ1Aにあっては、ゲート電極5Aとソース領域31およびドレイン領域32との間に電圧を印加し、記録層4C内の分極状態を変化させ、データの記録(書込み)がなされる。また、このような分極状態は、電界の印加を停止しても保持され、ソース領域31とドレイン領域32の間を流れる電流を検知することにより、記録の再生(読出し)を行うことができる。そのため、有機強誘電体キャパシタ1Aを不揮発性メモリに用いることができる。
この有機強誘電体キャパシタ1Aでは、図6(b)に示すように、半導体層33のうち、ソース領域31とドレイン領域32との間の領域が、キャリアが移動するチャネル領域34となっている。ここで、このチャネル領域34において、キャリアの移動方向の長さ、すなわちソース領域31とドレイン領域32との間の距離がチャネル長Lであり、チャネル長L方向と直交する方向の長さがチャネル幅Wである。
このような有機強誘電体キャパシタ1Aは、ソース領域31およびドレイン領域32が、記録層4Cを介してゲート電極5Aよりも基板2側に設けられた構成、すなわち、トップゲート構造となっている。
<有機強誘電体キャパシタの製造方法>
次に、本発明の有機強誘電体キャパシタの製造方法について、図7に基づいて、有機強誘電体キャパシタ1Aの製造方法を一例に説明する。
図7は、図6に示す有機強誘電体キャパシタの製造方法を説明するための図である。
有機強誘電体キャパシタ1Aの製造方法は、記録層4Cの製造に関して、前述した第1実施形態にかかる有機強誘電体キャパシタ1の製造方法と同様である。
すなわち、有機強誘電体キャパシタ1Aの製造方法は、[1]ソース領域31、ドレイン領域32、および半導体層33を形成する工程と、[2]半導体層33(チャネル領域34)上に、有機強誘電体材料を含む液状材料を塗布した後、これを乾燥して、低結晶化度膜を形成する工程と、[3]低結晶化度膜を結晶化して、記録層を形成する工程と、[4]記録層上に、ゲート電極5Aを形成する工程とを有する。
[1] ソース領域31、ドレイン領域32、および半導体層33を形成する工程
まず、図7(a)に示すように、例えば半導体基板、ガラス基板、樹脂基板等の基板2を用意し、この基板2の上面に、図7(b)に示すように、ソース領域31およびドレイン領域32を形成した後、図7(c)に示すように、半導体層33を形成する。
ソース領域31、ドレイン領域32、および半導体層33の形成方法としては、それぞれ、特に限定されず、前述した下部電極3と同様の方法を用いることができる。
また、半導体層33の構成材料としては、特に限定されず、各種有機半導体材料や各種無機半導体材料を用いることができるが、フレキシブル化の観点から有機半道体材料を用いるのが好ましい。
有機半導体材料としては、例えば、ナフタレン、アントラセン、テトラセン、ペンタセン、ヘキサセン、フタロシアニン、ペリレン、ヒドラゾン、トリフェニルメタン、ジフェニルメタン、スチルベン、アリールビニル、ピラゾリン、トリフェニルアミン、トリアリールアミン、オリゴチオフェン、フタロシアニンまたはこれらの誘導体のような低分子の有機半導体材料や、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルピレン、ポリビニルアントラセン、ポリチオフェン、ポリアルキルチオフェン、ポリヘキシルチオフェン、ポリ(p−フェニレンビニレン)、ポリチニレンビニレン、ポリアリールアミン、ピレンホルムアルデヒド樹脂、エチルカルバゾールホルムアルデヒド樹脂、フルオレン−ビチオフェン共重合体、フルオレン−アリールアミン共重合体またはこれらの誘導体のような高分子の有機半導体材料(共役系高分子材料)が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができるが、特に、高分子の有機半導体材料(共役系高分子材料)を主とするものを用いるのが好ましい。共役系高分子材料は、その特有な電子雲の広がりにより、キャリアの移動能が特に高い。
また、このうち、空気中で酸化され難く、安定であること等の理由から、高分子の有機半導体材料(共役系高分子材料)としては、フルオレン−ビチオフェン共重合体、フルオレン−アリールアミン共重合体、ポリアリールアミンまたはこれらの誘導体のうちの少なくとも1種を主成分とするものを用いるのが特に好ましい。
このような高分子の有機半導体材料を主材料として半導体層33を構成すると、薄型化・軽量化が可能であり、かつ、可撓性にも優れた有機強誘電体メモリができるため、フレキシブルディスプレイ等に代表される、各種フレキシブルエレクトロニクスデバイスに搭載される不揮発性メモリとしての応用に適している。
半導体層33(有機半導体材料)の厚さは、1nm〜500nm程度であるのが好ましく、10nm〜200nm程度であるのがより好ましい。
[2] 低結晶化度膜を形成する工程
次に、半導体層33上を覆うように、結晶性の有機強誘電体材料を含む液状材料を塗布し(膜状の液状材料を形成し)、これを乾燥して、図7(d)に示すように、記録層4Cの形成のための中間生成膜である低結晶化度膜(非晶質膜)4Dを形成する。
この低結晶化度膜4Dの形成は、前述した第1実施形態の低結晶化度膜4Bの形成と同様にして行うことができる。
本実施形態のようにソース領域31、ドレイン領域32、および半導体層33による凹凸が形成されていても、溶液霧化堆積法(LSMCD法)を用いて低結晶化度膜4Dを形成すると、得られる低結晶化度膜4Dの膜厚の均一化を簡単に図ることができる。これは、溶液霧化堆積法(LSMCD法)により形成された液滴の粒径が小さいことに起因するものである。
[3] 記録層4Cを形成する工程
次に、図7(e)に示すように、低結晶化度膜4Dを結晶化して、記録層4Cを形成する。
この記録層4Cの形成(結晶化)は、前述した第1実施形態の記録層4の形成と同様にして行うことができる。
[4] ゲート電極を形成する工程
次に、図7(f)に示すように、記録層4上に、ゲート電極5Aを形成する。
ゲート電極5Aの形成は、前記工程[1]と同様にして行うことができる。
以上のようにして、有機強誘電体キャパシタ1Aを製造することができる。
なお、前述したような結晶化は、ゲート電極5Aを形成した後であってもよい。
以上説明したような製造方法によって、優れた応答性およびヒステリシス特性を有する有機強誘電体キャパシタ1Aを製造することができる。
特に、本実施形態では、低結晶化度膜4Dを形成する工程の前に、基板2上に、ソース領域31およびドレイン領域32と、チャネル領域34(半導体層33)とを形成し、低結晶化度膜4Dを形成する工程では、チャネル領域34上に低結晶化度膜4Dを形成し、記録層4Cを形成する工程の後に、記録層4C上に、ゲート電極5Aを形成する。これにより、いわゆる1T(トランジスタ)型の有機強誘電体メモリに用いることが可能な有機強誘電体キャパシタ1Aを得ることができる。
<有機強誘電体メモリ>
次に、本発明の有機強誘電体メモリとして、本発明の有機強誘電体キャパシタ1Aを用いた有機強誘電体メモリを図8に基づいて説明する。
図8は、図6に示す有機強誘電体キャパシタを用いた有機強誘電体メモリのメモリセルの回路形態を模式的に示す図である。
図8に示す有機強誘電体メモリ40Cは、いわゆる1T型の有機強誘電体メモリである。
なお、有機強誘電体メモリの安定動作の観点からは、上記2T2C型、さらには1T1C型の有機強誘電体メモリが好ましいが、非破壊読み出し(NDRO)が可能であるという観点からは、1T型が好ましい。
以上説明したような強誘電体メモリ40A、40B、40Cは、各種電子機器に適用することができる。これにより、各種電子機器の信頼性を高めることができる。
この電子機器としては、例えば、パーソナルコンピューター、携帯情報機器等が挙げられる。
以上、本発明の有機強誘電体キャパシタおよび強誘電体メモリについて、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。
例えば、本発明の有機強誘電体キャパシタおよび強誘電体メモリを構成する各部は、同様の機能を発揮する任意のものと置換、または、その他の構成を追加することもできる。
また、例えば、記録層4と、下部電極3および上部電極5との間には、それぞれ、任意の目的の層が、1層または2層以上設けられていてもよい。また、記録層4Cと、半導体層33との間には、それぞれ、任意の目的の層が、1層または2層以上設けられていてもよい。
また、前述したような2T2C型、1T1C型、CP型、1T型の各有機強誘電体メモリ内のトランジスタは、単結晶Siトランジスタ、アモルファスシリコン薄膜トランジスタ(a−Si TFT)、低温ポリシリコン薄膜トランジスタ(LTPS TFT:Low Temperature poly−Si TFT)、高温ポリシリコン薄膜トランジスタ(HTPS:High Temperature poly−Si TFT)、あるいは有機薄膜トランジスタ(有機TFT)の形態とすることができる。
本発明の第1実施形態にかかる有機強誘電体キャパシタの概略構成を示す断面図である。 図1に示す有機強誘電体キャパシタの製造方法を説明するための図である。 図2に示す製造方法における低結晶化度膜の製造工程を説明するための図である。 図2に示す製造方法における記録層の製造工程を説明するための図である。 図1に示す有機強誘電体キャパシタを備える有機強誘電体メモリの基本回路構成を模式的に示す図である。 本発明の第2実施形態にかかる有機強誘電体キャパシタの概略構成を示す断面図である。 図6に示す有機強誘電体キャパシタの製造方法を説明するための図である。 図6に示す有機強誘電体キャパシタを備える有機強誘電体メモリの基本回路構成を模式的に示す図である。
符号の説明
1、1A‥‥有機強誘電体キャパシタ 2‥‥基板 3‥‥下部電極 31‥‥ソース領域 32‥‥ドレイン領域 33‥‥半導体層 34‥‥チャネル領域 4、4C‥‥記録層 4A‥‥液状材料 4A1‥‥液滴 4B、4D‥‥低結晶化度膜 5‥‥上部電極 5A‥‥ゲート電極 61‥‥ノズル 62‥‥電極

Claims (16)

  1. 結晶性を有する有機強誘電体材料を主材料として構成された記録層を基板上に形成し、有機強誘電体キャパシタを製造する方法であって、
    前記基板上に、前記有機強誘電体材料を含む液状材料を付与し脱溶媒処理して、前記記録層の結晶化度よりも低い結晶化度で、前記有機強誘電体材料を主材料として構成された低結晶化度膜を形成する工程と、
    前記低結晶化度膜中の前記有機強誘電体材料を結晶化して、前記記録層を形成する工程とを有し、
    前記記録層を形成する工程では、前記低結晶化度膜に対し前記基板の板面に直角な方向の電界を印加しつつ、前記結晶化を行って、前記記録層内の配向度を高めることを特徴とする有機強誘電体キャパシタの製造方法。
  2. 基板上に、有機強誘電体材料を含む液状材料を付与し、前記液状材料を脱溶媒処理し、前記有機強誘電体材料を主材料として構成された低結晶化度膜を形成する工程と、
    前記低結晶化度膜に対し前記基板の厚さ方向の電界を印加しつつ、前記低結晶化度膜中の前記有機強誘電体材料の結晶化度を高め、前記有機強誘電体材料を主材料として構成された記録層を形成する工程と、を含むことを特徴とする有機強誘電体キャパシタの製造方法。
  3. 前記低結晶化度膜を形成する工程の前に、前記基板上に、第1の電極を形成し、前記低結晶化度膜を形成する工程では、前記第1の電極上に前記低結晶化度膜を形成し、前記記録層を形成する工程の後に、前記記録層上に、第2の電極を形成する請求項1または2に記載の有機強誘電体キャパシタの製造方法。
  4. 前記低結晶化度膜を形成する工程の前に、前記基板上に、互いに間隔を隔てたソース領域およびドレイン領域と、これらの間で前記ソース領域および前記ドレイン領域にそれぞれ接触するチャネル領域とを形成し、前記低結晶化度膜を形成する工程では、前記チャネル領域上に前記低結晶化度膜を形成し、前記記録層を形成する工程の後に、前記記録層上に、ゲート電極を形成する請求項1または2に記載の有機強誘電体キャパシタの製造方法。
  5. 前記低結晶化度膜の結晶化は、前記低結晶化度膜に対し熱処理を施すことにより行う請求項1ないし4のいずれかに記載の有機強誘電体キャパシタの製造方法。
  6. 前記基板上に対する前記液状材料の付与は、前記基板上に、前記基板の板面に直角な方向での電界を印加しつつ行う請求項1ないし5のいずれかに記載の有機強誘電体キャパシタの製造方法。
  7. 前記基板上に対する前記液状材料の付与は、前記液状材料をノズルから噴霧して微小な液滴とし、これを前記基板上に堆積させることにより行う請求項6に記載の有機強誘電体キャパシタの製造方法。
  8. 前記電界の印加は、前記ノズルと前記基板との間に前記液滴の通過可能な電極を配設した状態で、前記電極と前記基板との間に電圧を印加することにより行う請求項6または7に記載の有機強誘電体キャパシタの製造方法。
  9. 前記電界の印加は、前記基板への前記液状材料の付与から前記記録層の形成のほぼ全期間にわたって行われる請求項6ないし8のいずれかに記載の有機強誘電体キャパシタの製造方法。
  10. 前記有機強誘電体材料は、フッ化ビニリデンとトリフルオロエチレンとの共重合体、フッ化ビニリデンの重合体のうちの1種を単独または2種を組み合わせたものである請求項1ないし9のいずれかに記載の有機強誘電体キャパシタの製造方法。
  11. 前記液状材料は、前記有機強誘電体材料を溶媒に溶解したものである請求項1ないし10のいずれかに記載の有機強誘電体キャパシタの製造方法。
  12. 請求項1ないし11のいずれかに記載の有機強誘電体キャパシタの製造方法を用いて製造されたことを特徴とする有機強誘電体キャパシタ。
  13. 基板と、
    前記基板上に形成され、結晶性を有する有機強誘電体材料を主材料として構成された記録層とを有する有機強誘電体キャパシタであって、
    前記記録層は、前記基板の板面に対しほぼ直角な分極軸を有する有機強誘電体材料を主材料として構成されていることを特徴とする有機強誘電体キャパシタ。
  14. 基板と、
    前記基板上に形成され、結晶性を有する有機強誘電体材料を主材料として構成された記録層とを有する有機強誘電体キャパシタであって、
    前記記録層は、前記基板の厚さ方向に分極軸を有する有機強誘電体材料を主材料として構成されていることを特徴とする有機強誘電体キャパシタ。
  15. 請求項13または14に記載の有機強誘電体キャパシタを備えることを特徴とする有機強誘電体メモリ。
  16. 請求項15に記載の有機強誘電体メモリを備えることを特徴とする電子機器。
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