JP2014518013A - 種々の材料の配向結晶化方法 - Google Patents

種々の材料の配向結晶化方法 Download PDF

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Abstract

様々な材料の配向結晶化方法。本発明は、基板の少なくとも一つの面の表面ゾーン上にて、1種の材料の結晶化を配向、方向付けするのに有用な方法に係り、該方法は、少なくとも以下に列挙するものからなる諸段階:i. 該面上で、該材料の結晶性堆積物が形成されることになる、対象とするゾーンと呼ばれる該基板の表面を決定する段階;ii. 該面上および該対象とするゾーンの周辺部に、結晶核を生成するための少なくとも1種の粒子を堆積する段階;iii. 該粒子と、少なくとも該結晶化すべき材料とを接触させる段階;iv. 少なくとも該粒子と該結晶化すべき材料との間の接触点を、該材料の結晶化にとって有利な条件に暴露する段階を含み、該方法は、該粒子表面が、該結晶化すべき材料に対してアフィニティーを持つ少なくとも一つの基により部分的に官能化されており、該基は、該結晶化すべき材料の化学的な構造の少なくとも一部と同等または類似する化学的特性を持つ、少なくとも一つの単位を持ち、かつ前記段階ii.において、該結晶化すべき面と対向した状態で、該基を露出するように、該粒子が堆積されることにより特徴付けられる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、様々な材料の結晶化の分野に係り、また特に、基板表面でのある材料の結晶性堆積物の生成を制御し、また配向、方向付け(orienting)するのに使用する方法を提供することを目的とする。
本発明は、またこのような方法に従って得た、特に薄膜形状にある結晶性材料を含むデバイス、例えばエレクトロニックまたはオプトエレクトロニックデバイスにも係る。
今日では、特殊化学(specialty chemistry)、薬学あるいはまたマイクロエレクトロニクスといった、多くの活発な分野、領域では、結晶状態にある材料を使用している。有機半導体は、一般的に、エレクトロニクスおよび情報光学の世界において、著しい発展を遂げている。事実、これら有機半導体は、例えば有機エレクトロルミネッセンスデバイス、有機光起電力デバイスおよび有機トランジスタ等のエレクトロニックまたはオプトエレクトロニックデバイスの製造において、ケイ素に取って代り得るものである。
このような結晶を工業的に得るために行われている結晶化法は、極めて重要である。というのは、該方法が該結晶の構造(相、サイズ等)およびその純度を調整、条件付けし、また結果として得られる該結晶の物理的、化学的および/または電子的な諸特性に多大な影響を及ぼすからである。
エレクトロニクスの分野において、有機または無機材料から、特に薄膜として結晶を得ることも、一般的に探究されており、そこでは、該材料の結晶化は均質で、しかも好ましくは制御されている。
事実、前記結晶の性能およびより特定的には前記結晶性堆積物の構造上の秩序は、極めて重要である。従って、結晶性材料を用いた有機トランジスタについては、「導電性チャンネル(conducting channel)」として知られるゾーンにおける、該結晶の不均一な配向、粒界形成、粒径における差異等の欠陥の発生を防止することを推奨する。これらの不規則性は、これらがもたらす構造的な崩壊のために、電荷担体の移動度および結果としての該結晶性材料内の導電性を大幅に低下させる恐れがある。
不幸なことに、基板表面に結晶性フィルムを堆積するための従来の技術、例えば溶液堆積法、気相蒸着法、スピンコーティング法、蒸着法、インクジェット法等の従来の印刷技術と全く同様なロールコーティング法によっては、適当なサイズを持ち、しかも前記有機半導体に良好な電気的諸特性を付与するのに十分な均一性を持つ結晶構造を得ることができない。
この問題は、また有機半導体以外の材料、および特にエレクトロニクス用の他の材料、例えば有機誘電体(特に、ポリスチレン)または無機合金(特に、光起電力デバイスにおいて使用される、In Cu Ga Se型の合金)等についても同様に起ることに注意すべきである。
従って、有機半導体の用途は、一般的にその低い導電性の観点から限定されたままである。これは、生成された該結晶性堆積物に関する、該有機半導体の最適化されていない構造上の組織化に係る直接的な結果である。
他の2つの別法が、今日までのところ、主として、有機半導体、特に薄膜形状にある有機半導体の構造上の秩序を改善するものと考えられている。
その第一の方法は、一般的には、有機半導体を堆積する段階に先立って、基板を加熱して、該有機半導体の結晶の組織化された成長を促進することからなっている。
しかし、このような加熱段階は、意図されたデバイスの構成部品の幾つかを不可逆的に破損する恐れがある。また、必然的に、該デバイス製造のエネルギーコストを高め、また更にはその製造時間をも増大する。
前記第二の方法は、既に知られている分子から新たな有機半導体分子を設計して、良好な結晶化能を持つこれら新規な有機半導体分子を得ることからなっている。
しかしながら、前記新規な分子の設計は、一般的には極めて高いコストを要する。その上、有機半導体の分子構造の変更、改良は、最終的に得られるデバイスにおける、該材料の電気的および/または機械的諸特性にとって有害である可能性がある。更に、該有機半導体の分子構造の変更、改善は、また該半導体の物性、例えばその溶解性に影響を及ぼす恐れがある。
これらの諸欠点を補償するために、他の結晶化技術が既に提案されている。
例えば、文献US2007/0243658は、基板上に結晶性有機半導体薄膜を生成する方法を記載しており、該方法は、該基板を該有機半導体の溶液で被覆する第一の段階、これに続く該有機半導体を結晶化させる段階を含み、ここで該結晶化は該被膜の端部から開始する。
極最近になって、文献US2009/0101893は、薄膜有機トランジスタの製造方法を記載しており、この方法は、有機半導体の連続する堆積物の結晶化を開始させるための結晶化サイトによって、結晶化すべき前記表面を「播種」することを含む。
従って、最終的に得られるトランジスタの電気的な性能のレベルを改善する目的で、チャンネルにおける、電気伝導に対する如何なる障害をも回避するために、該結晶化すべき半導体の組織化され、かつ制御された成長を可能とする新規な方法を提供することが有利である。
正確には、本発明の目的は、基板の少なくとも一つの面の表面における1種の材料の結晶化を配向、方向付けするのに有用な新規な方法を提供することにある。
特に、この方法の目的は、結晶性堆積物、とりわけ薄膜形状にある堆積物の製造を可能とすることにあり、ここで該結晶化の均質性および配向、方向付けは、「対象とするゾーン」と呼ばれる少なくとも一つの所定のゾーンにおいて最適化される。
従って、本発明の第一の局面によれば、本発明は、基板の少なくとも一つの面の表面ゾーン上で、1種の材料の結晶化を配向、方向付けするのに有用な方法に係り、該方法は、少なくとも以下に列挙するものからなる諸段階:
i. 前記面上の、前記材料の結晶性堆積物が形成されることになる、対象とするゾーンと呼ばれる表面を決定する段階;
ii. 前記面上および前記対象とするゾーンの周辺部に、結晶核を生成するための少なくとも1種の粒子を堆積する段階;
iii. 前記粒子と、少なくとも前記結晶化すべき材料とを接触させる段階;
iv. 少なくとも前記粒子と前記結晶化すべき材料との間の接触点を、該材料の結晶化にとって有利な条件に暴露する段階を含み、
前記方法において、前記粒子表面は、前記結晶化すべき材料に対してアフィニティーを持つ少なくとも一つの基によって部分的に官能化されており、該基は、該結晶化すべき材料の化学的な構造の少なくとも一部と同等または類似する化学的特性を持つ、少なくとも一つの単位を持ち、
かつ前記段階ii.においては、前記対象とするゾーンと対向(opposite)して、前記基を露出するように、該粒子が堆積されることを特徴とする。
驚いたことに、本発明者等は、前記結晶性堆積物を形成すべき表面に堆積された、官能化された粒子によって、前記結晶化を配向、方向付けし得ることに気付いた。
事実、本発明の範囲内で、前記の部分的に官能化された分子は、前記粒子表面の官能化された部分の方向に従って局在化され、配向、方向付けされ、また組織化されるように、前記結晶化すべき材料の結晶核生成および/または成長を開始かつ配向、方向付けすることを可能とする。
本発明の方法は、幾つかの点において有利であることが明らかである。
第一に、本発明の方法は、前記結晶化の開始点ばかりでなく、該結晶化の成長方向をも制御し、かつ調節することを可能とする。
本発明の方法により得られる結晶性材料は、均質であり、極めて高い秩序因子(order factor)にて組織化され、また前記対象とするゾーン上で配向、方向付けされる。
有利な一態様によれば、この結晶性堆積物は、前記考察中の材料の単一の単結晶粒子からなることさえもあり得る。
従って、前記結晶化すべき材料が、有機半導体である場合には、本発明の方法は、極めて良好な性能を持つ結晶性堆積物を得ることを可能とし、該堆積物は、前記対象とするゾーンにおける極めて良好な電荷担体の移動度を示し、またその結果として極めて満足な電気的諸特性を示す。
最後に、本発明の方法は、従来の堆積技術または印刷技術の使用に匹敵する程度において、容易に実施でき、またその結果として低コストであるという利点を持つ。
本発明のもう一つの局面によれば、本発明は、また例えば光起電力型または光導電型デバイス等のデバイスにも係り、該デバイスは、本発明の方法によって得られる結晶性堆積物、特に薄膜形状にある結晶性堆積物を含む。これらのデバイスは、有利にはトランジスタ、特に電界効果型トランジスタ、およびダイオードである。
フェニル単位を担持する基を備えた粒子表面の一部の、官能化処理を模式的に示す図である。 トランジスタのソース電極またはドレイン電極の一方の上への、PDMSスタンピングパッドを用いた、前記官能化された粒子の堆積処理を模式的に示す図である。 前記結晶化すべき材料を含有する溶媒媒体の連続フィルムの堆積処理を、模式的に示した図である。
本発明に従う方法のその他の特徴、変形および利点は以下に与えられる説明、実施例および添付図面を読むことによって、より一層明らかとなるであろう。尚、これらは、非-限定的な例証として与えられるものである。
本明細書の残りの部分において、「…と…との間」、「…〜…なる範囲」および「…〜…なる範囲で変動する」等の表現は等価であり、また特に述べない限りその境界値をも含むものとする。
特に述べない限り、「…の一つを含む/包含する」なる表現は、「…の少なくとも一つを含む/包含する」として理解すべきである。
方法
段階(i)
本発明による方法は、第一に、考察中の基板の面上に、上部に考察中の材料の結晶性堆積物を形成しようとする表面に対応する、特定の表面ゾーンを決定する段階を含む。
基板
本発明の範囲内において、前記用語「基板」とは基本構造物を意味し、その表面上に本発明により考察中の材料の結晶性堆積物が形成される。
本発明の方法は、様々な基板に対して有利に実施し得る。
従って、この基板は、極めて多様な有機または無機特性を持つもの、または更には複合的特性を持つもの、即ち数種の異なる材料で作られたもの等であり得る。
従って、前記基板は、ケイ素、ガラス、金属および/または樹脂を主成分とするものであり得、また一般的にプレート、シートまたはフィルム形状にあるものであり得る。該基板は、より特定的には樹脂を主成分とするものである。
このような基板を形成し得る材料の例としては、特にシリカ、ケイ素、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチルナフタレート(PEN)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリスルホン(PSF)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリアクリレート(PA)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミン樹脂、カーボネート樹脂、あるいはまたセルロースを主成分とする樹脂を挙げることができる。
前記基板材料は、特に絶縁ゾーンと並行して配置された、導電性の、特に金属製のゾーンによって構成される複合材料であり得る。
前記基板は、適当な場合には、本発明による処理に先立って、例えば特別な特異性を付与する目的で、1またはそれ以上の加工処理(transformations)、例えば1またはそれ以上の電極を形成するための金属等の、1種またはそれ以上の二次的な材料による官能化処理に掛けることができる。
即ち、本発明による方法は、例えば有機半導体等の薄膜を形成するのに特に有利であることが明らかであり、該薄膜の形成は、エレクトロニクスの分野、および特に以下の実施例において例証されるようなトランジスタの分野において必要とされる。
対象とするゾーン
上部に前記結晶性堆積物を形成すべき前記表面ゾーンは、本発明の範囲内において「対象とするゾーン(zone of interest)」と呼ばれる。
様々な理由のために、前記結晶性堆積物ができる限り均質でなければならない、また特にできる限り結晶欠陥を持ってはならないゾーンが、常に存在する。
前記用語「結晶欠陥」とは、特に多結晶性構造中の2つの結晶間の界面(粒界としても知られる)を示すものとする。
従って、本発明の意味の範囲内において、前記「対象とするゾーン」とは、前記結晶性堆積物ができる限り均質でなければならない表面、あるいは更には単一の単結晶粒子からなっていなければならない表面として定義することができる。
本発明の意味の範囲内における前記「対象とするゾーン」の例を、以下において非-限定的な例として示す。
即ち、結晶化すべき前記材料が有機半導体である場合、本発明の意味の範囲内における前記「対象とするゾーン」とは、表面、即ちその内部で電子の流れまたはホールの流れが搬送されるはずの表面である。
従って、トランジスタといった特別な場合において、有機半導体型の結晶化すべき材料と関連する、本発明の意味の範囲内における前記「対象とするゾーン」は、該トランジスタのソースおよびドレイン電極間のチャンネルのゾーンである。
本発明の意味の範囲内における前記対象とするゾーンの他の例は、特にダイオード、キャパシタ、とりわけMIS(金属/絶縁体/半導体)キャパシタ、または更には光学検出器において見出される。
段階(ii)
本発明の方法は、少なくとも一つの第二の段階(ii)を含み、この段階は、前記面および前記対象とするゾーンの周辺部に、少なくとも1種の、結晶核を生成するための粒子を堆積する工程を含む。
本発明による官能化された粒子
複数の本発明の局面の一つによれば、結晶核を生成するための前記粒子は、前記結晶化すべき材料に対してアフィニティーを持つ少なくとも一つの基によって官能化された表面部分を持つ。
前記粒子は、10nm〜100μmなる範囲、あるいは更には100μmを越えるサイズを持つことができる。
前記粒子のサイズは、前記対象とするゾーンにおいてより良好な結晶化をもたらすために、該ゾーンのサイズに合せることができる。
例えば、前記粒子は、これが配置されることになる前記対象とするゾーンの側部のサイズに近いサイズを持つことができる。従って、前記結晶化は、全表面に渡り均一に拡がるであろう。
前記粒子の形状も調節することができ、例えば平行四辺形型の対象とするゾーンに対しては、長型の形状とすることができる。
最後に、同様に成長先端部を均一にするために、前記対象とするゾーンの側部の一つに沿って、前記粒子を分布させることが可能できる。
前記粒子は、半導体粒子、例えばSi、Geまたはペンタセン粒子;絶縁性粒子、例えばシリカ、ポリスチレンまたはテフロン(Teflon登録商標)粒子;導電性粒子、例えばNi、PDOT(ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン))またはITO(インジウムスズ酸化物)粒子;およびセラミック粒子、例えばチタン酸バリウムBaTiO3粒子から選択される粒子であり得る。
好ましくは、前記粒子は無機粒子である。特に、該粒子は、完全にまたは部分的に、酸化物、有利にはシリカから、アルミナから、チタン酸バリウム(BaTiO3)から製造することができる。
特別な一態様によれば、前記粒子はシリカ粒子である。
前に述べた如く、前記粒子は、その表面の一部において、前記結晶化すべき材料に対してアフィニティーを持つ基により官能化されている。
より詳しくは、前記表現「結晶化すべき材料に対してアフィニティーを持つ基」とは、本発明の範囲内において、該結晶化すべき材料の化学的構造の少なくとも一部分と同一または類似する化学的特性を持つ少なくとも一つの単位を持つ基を意味するものとする。
前記粒子を官能化するための基の特性およびより特定的にはこの基が担持する前記単位の特性は、勿論のことに、ここで考察中の前記結晶化すべき材料の観点から選択される。
特に、芳香族性の化学的性質を持つ材料を結晶化するための、本発明の方法の実施の一環として、前記官能化用の基は、有利には芳香族単位、特にフェニル単位を持つことができる。
前記部分的に官能化された粒子の製造
本発明による部分的に官能化された粒子は、当業者には公知の官能化技術に従って製造することができる。
即ち、前に記載した特定の基による官能化は、前記粒子表面の一部の上に、SAMとしても知られる自己組織化単分子膜を構築するための、前記考察中の化学単位を含む分子をグラフトすることにより行うことができる。該SAM分子は、特に、前記特定の基に加えて、該分子を前記粒子の表面にグラフトすることを可能とする、少なくとも一つの「反応性」官能基を持つ。
勿論、本発明による前記考察中の基を持つ化学単位は、前記官能化すべき粒子の表面に対して完全に不活性である。
区別することなしに「非-反応性」とも呼ばれる、前記用語「不活性」とは、前記単位が前記官能化すべき表面と反応も相互作用もせず、あるいは如何なる作用をも誘発しないことを意味するものとする。
前記SAMのグラフト化の終了時点において、前記粒子は、前記特定の化学単位を持つ基によって部分的に官能化された表面を備えている。
第一の変更態様によれば、前記粒子の考察下にある表面の前記官能化は、例えば減圧下での処理により、前記官能化すべき表面の一部にSAMを堆積することにより、直接行うことができる。
従って、前記粒子は、そのグラフト化処理を可能とするために、前記考察下にある基を持つ前記分子の反応性官能基と相互作用することのできる官能基を含む表面を予め持つことができる。
あるいはまた、前記粒子表面の一部の前記官能化は、該粒子のグラフト化処理を可能とするために、該粒子表面の一部を予備処理して、前記SAMの反応性官能基と相互作用し得る官能基を、該表面上に生成することが必要となる可能性がある。
より詳しくは、前記粒子の表面上に生成された官能基と前記SAMの反応性官能基との相互作用は、これら官能基間に共有結合を形成することを可能とする。
一例として、粒子表面の一部の官能化は、以下において記載され、また添付図1に示したようにして実施することができる。
官能化すべき粒子(1)、例えばシリカ粒子を、例えばプラズマ処理、特に二重酸素プラズマ(dioxygen plasma)(2)によって前処理して、該プラズマに暴露された該粒子表面の一部にヒドロキシル官能基(3)を発生させることができる。
次いで、前記表面の前記基による官能化は、該表面と前記結晶化すべき材料に対してアフィニティーを持つ前記単位を備えた前記基、例えば芳香族材料に対するフェニル基と該表面のヒドロキシル官能基と相互作用し得る反応性の官能基とを担持する分子とを接触させて、共有結合を形成することにより行われる。
表面の一部にヒドロキシル基を持つ前記粒子を、例えば前記SAM分子を含有する溶液に浸漬する。
例えば、前記SAM分子(4)は、対象とする芳香族単位、特にフェニル単位に加えて、シラン処理、塩化物-シリカまたはイソシアネート-シリカ反応を通して生成される、前記表面のヒドロキシル基と相互作用し得る、少なくとも一つのシランまたは塩素またはイソシアネート官能基を持つことができる。
このような分子は、特にフェニルトリイソプロピルシランまたはフェニルトリメトキシシラン、好ましくはフェニルトリイソプロピルシランであり得る。
この官能化処理の終了時点において、得られる最終的な粒子(5)は、予めヒドロキシル基を担持している該粒子表面の一部において、フェニル単位(6)を持つ基によって官能化される。
勿論、当業者は、ある粒子の表面の一部を、前記結晶化すべき材料に照らして適当な単位を持つ基によって官能化するのに適した、任意の他の技術を実施することもできる。
粒子の二官能化
一変更態様によれば、前記粒子は二官能化される。
前記用語「二官能化(される)」とは、前記粒子表面の2つの異なる部分が別々の基によって官能化されることを意味するものとする。
より詳しくは、前記結晶化すべき材料に対してアフィニティーを持つ前記基により官能化された前記部分に加えて、前記粒子を、その表面の別の部分において、該結晶化すべき材料に対してアフィニティーを持たない基によって官能化することができる。
特に有利な態様の一つによれば、前記結晶化すべき材料に対してアフィニティーを持つ基および前記結晶化すべき材料に対してアフィニティーを持たない基は、前記粒子の異なる、好ましくは対向する面上に配置される。
従って、特に有利な態様の一つによれば、前記粒子は、2つの全く異なる面を有し、これら面の一つは、前記結晶化すべき材料に対するアフィニティーを示し、またもう一つの面は、該結晶化すべき材料を強く排斥するであろう。
前記結晶化すべき材料に対してアフィニティーを持たない前記基は、該結晶化すべき材料が、該結晶化すべき材料に対してアフィニティーを持たない該基によって官能化された前記粒子表面の一部と接触状態に置かれた際に、結晶化を開始することができないようなものである。
前記結晶化すべき材料に対してアフィニティーを持たない前記基の選択および実施すべき適当な二官能化技術の選択は、当業者の専門知識(裁量)の範囲内にある。
前記粒子の二官能化処理は、例えば、本明細書の以下の部分においてより詳細に説明される、2つの連続するプラズマ処理段階を通して行うことができる。
勿論、前記結晶化すべき材料に対してアフィニティーを持たない前記基の性質は、該結晶化すべき材料の性質に依存する。
芳香族性の化学的特性を持つ、結晶化すべき材料に対してアフィニティーを持たない前記基の例としては、フッ素原子またはアミン、特にフッ素原子を挙げることができる。
例えば、前に記載した、フェニル単位を担持する基による前記粒子の官能化の場合においては、表面の一部においてヒドロキシル官能基で予め官能化されている該粒子を、前記SAM分子含有溶液にこれを導入する前に、フッ素含有プラズマに暴露して、ヒドロキシル官能基を含まないその表面の一部を、フッ素原子で官能化することができる。
かくして、得られる粒子は、その面の一つにおいてヒドロキシル官能基で官能化され、かつ他方の面においてフッ素原子で官能化されている。次いで、該粒子を、シラン誘導体型の分子、特にフェニルトリイソプロピルシランまたはフェニルトリメトキシシランを含む溶液中に浸漬する。該ヒドロキシル官能基とは異なり、該フッ素官能基は、使用された該分子のシラン官能基と相互作用することはできない。結果的に、該分子は、ヒドロキシル官能基を含む該分子の表面部分においてのみ、グラフト化処理可能である。
この処理の終了時点において、最終的に得られる粒子は、フェニル単位を持つ基で官能化されたその表面部分およびフッ素原子を含むもう一つの表面部分を備えている。
前記粒子の堆積
前に述べたように、本発明の複数の局面の一つによれば、前記粒子は、前記面上に、前記結晶化すべき材料に対してアフィニティーを持つ前記基を、前記対象とするゾーンと対向する状態で露出するように、前記段階(ii)に従って堆積される。
本発明の範囲内において、前記粒子は、前記対象とするゾーンの外側、より特定的には該対象とするゾーンの周辺部に堆積される。
当業者は、前記粒子を前記面の所定の位置に、かつ所定の配向に従って搬送するための適切な技術を実施することができるであろう。
前記粒子は、前記段階(ii)において、様々な方法、特にスクリーン印刷法、インクジェット法、スタンピング法または真空蒸着法によって、前記面の表面に、所定の配向に従って堆積させることができる。
一特定の態様によれば、スタンピングパッド、特にエラストマースタンピングパッド、およびより具体的にはポリジメチルシロキサン(PDMS)製スタンピングパッドを使用して、前記粒子を堆積することができる。
図2は、PDMS製スタンピングパッド(6)を用いた前記部分的に官能化された粒子(5)の搬送およびトランジスタのソースまたはドレイン電極(7)の一方への、該粒子の堆積を模式的に示した図である。
段階(iii)
本発明の方法は、また第三の段階(iii)をも含み、この段階は、前記粒子と、少なくとも前記結晶化すべき材料とを接触させることからなっている。
結晶化すべき材料
本発明の範囲内の、考察下にある前記材料は、これらが結晶形状にある場合に、エレクトロニクスの分野において高い付加価値を持つ有機または無機材料であり得る。
これら材料は、特に、その結晶状態において絶縁性または導電性を持つ、有機または無機材料であり得る。
このような材料の例としては、特に、有機誘電体(特に、ポリスチレン)、無機合金(特に、光起電力型デバイスにおいて使用される、In Cu Ga Se型の合金)、あるいはまた有機半導体、特に以下に記載するようなものを挙げることができる。
一特定の態様によれば、前記結晶化すべき材料は、液状溶液から晶出させることのできる材料である。
有機半導体
好ましい一態様によれば、本発明による前記考察中の材料は、有機半導体である。
本発明の範囲内の前記考察中の有機半導体は、2つの型のものであり得る。
これらは低分子量分子(一般的には、「小分子」と呼ばれる)、および特に100g/モル未満の分子量を持つ分子または高分子量の巨大分子からなるポリマーであり得る。
これら2つの型の有機半導体は、共通点として、交互の炭素-炭素単結合および二重結合に基く、共役系を有している。
低分子量有機半導体としては、例えばポリアセン、オリゴチオフェンまたはフタロシアニン型の有機半導体を挙げることができる。
ポリマー型の有機半導体としては、例えばポリアセチレン、ポリフェニレン、ポリチオフェンまたはポリ(フェニレン/ビニレン)型の有機半導体を挙げることができる。
前記有機半導体は、特にペンタセン、テトラセン、アンスラセン、ナフタレン、α-6-チオフェン、α-4-チオフェン、ペリレンおよびその誘導体、ルブレンおよびその誘導体、コロネンおよびその誘導体、ペリレンテトラカルボン酸ジイミドおよびその誘導体、ペリレンテトラカルボン酸二無水物およびその誘導体、ポリチオフェンおよびその誘導体、ポリ(p-フェニレン)-ビニレンおよびその誘導体、ポリ(p-フェニレン)およびその誘導体、ポリフルオレンおよびその誘導体、ポリフルオレン-オリゴチオフェンコポリマーおよびその誘導体、ポリチオフェン-ビニレンおよびその誘導体、ポリチオフェンのヘテロ環式芳香族コポリマーおよびその誘導体、オリゴナフタレンおよびその誘導体、α-5-チオフェンオリゴチオフェンおよびその誘導体、金属を含まないフタロシアニンおよびその誘導体、ピロメリット酸二無水物およびその誘導体、ピロメリット酸ジイミドおよびその誘導体、ペリレンテトラカルボン酸二無水物およびその誘導体、ペリレンテトラカルボン酸ジイミドおよびその誘導体、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミドおよびその誘導体またはナフタレンテトラカルボン酸二無水物およびその誘導体の一種から選択される有機半導体であり得る。
好ましい一態様によれば、前記有機半導体は、ペンタセン、テトラセン、アンスラセンから選択される。これは、好ましくはペンタセンである。
特定の好ましい一態様によれば、前記段階(iii)は、本発明により考察下にある、少なくとも前記結晶化すべき材料を含む溶媒媒体の連続フィルムを、前記対象とするゾーン上に堆積することにより行われ、これにより該フィルムは前記粒子と接触することになる。
従って、本発明の方法は、前記溶媒媒体中の溶質として前記結晶化すべき材料を処方することからなる段階を含む。
この変更態様の範囲内において、前記堆積されたフィルムは、1mmに等しいかまたはそれ未満、好ましくは200μmに等しいかまたはそれ未満の厚みを持つことができる。
このフィルムは、より具体的には連続であり、即ち単一かつ同一の連続フィルムが、前記対象とするゾーン上に、また少なくとも前記粒子と接触するまで堆積される。
このような連続フィルムは、支持体上に薄膜を形成するための、当業者には公知の任意の堆積技術によって得ることができる。
適当な堆積技術の選択は、当業者の専門知識(裁量)の範囲内にあり、当業者は、特に前記考察中の基板の特性および更には所定の堆積特性に従って、適切な堆積技術を選択するであろう。
一態様によれば、前記フィルムは、スタンピング法、スピンコーティング法、写真製版法、フレキソグラフィー法、インクジェット印刷法、オフセット印刷法、あるいはまたスクリーン印刷法によって堆積することができる。
この態様の範囲内において、前記溶媒媒体中に溶質として存在する、前記結晶化すべき材料は、その臨界過飽和濃度以下の濃度にて存在すべきである。
前記用語「臨界過飽和濃度」とは、本発明で使用する意味の範囲内において、前記材料の溶質状態と固体状態との間の境界、即ち該材料が、溶質/溶媒媒体平衡を越えて、沈殿する段階を意味するものとする。
前記粒子と接触した際に、過飽和状態を、実際に局所的に達成し得るために重んじるべき条件は、当業者の専門知識(裁量)の範囲内にある。
勿論、前記段階(iii)における、前記結晶化すべき材料と、前記段階(ii)において堆積された粒子との接触は、当業者には公知の他の技術、例えば真空蒸着法または物理蒸着法によって行うことが可能である。
段階(iv)
本発明の方法は、最終的に第四の段階(iv)を含み、該段階(iv)は、前記粒子と前記結晶化すべき材料との間の接触点を、該材料の結晶化にとって都合の良い条件に暴露することからなっている。
この段階を実施するために使用すべき条件は、当業者の専門知識の範囲内にある。
前記段階(iii)における、前記結晶化すべき材料を含む溶媒媒体フィルムの堆積の一環として、前記段階(iv)は、特に少なくとも該溶媒媒体を蒸発させる工程を含むことができる。
有利には、前記結晶化は、前記段階(ii)において堆積された粒子から、局在化された態様で開始される。
有利には、前記結晶化は、前記粒子から、前記結晶化すべき材料に対してアフィニティーを持つ基によって官能化された前記粒子表面の一部によって決定される方向に従って、組織化されかつ配向、方向付けされるように進行する。
特に、このようにして得られる配向された結晶性堆積物は、前記表面により決定された唯一の方向において均一であり、極めて高い結晶学的な秩序因子を持ち、好ましくは前記結晶化すべき材料の単一の単結晶粒子からなっている。
前に記載したように、前記粒子が二官能化されている特定の態様の一環として、前記結晶化は、前記結晶化すべき材料に対してアフィニティーを持つ前記基を含む面においてのみ開始される。従って、該結晶化すべき材料の成長は、配向、方向付けされかつ均質な態様で、この面によって決定される方向においてのみ観測される。
図3は、前記対象とするゾーン上に堆積され、また前記粒子(5)と接触させられる、前記結晶化すべき材料を含む溶媒媒体の連続フィルム(8)を模式的に示すものである。該材料の結晶化は、該粒子から開始され、また該溶媒媒体の蒸発と同時に、該結晶化すべき材料に対してアフィニティーを持つ前記基によって官能化された該粒子(5)の表面上の面によって決定される方向(I)に沿って均一に進行する。
応用
本発明の方法は、例えば、エレクトロニクスの分野、特にトランジスタの分野において必要とされる有機半導体等の薄膜を形成するために特に有利であることは明白である。
特に、一態様によれば、前記結晶化すべき材料は、有機半導体であり得る。従って、前記対象とするゾーンは、トランジスタのチャンネルのゾーンであり得、また前記粒子は、該トランジスタの電極の少なくとも一方の上またはその周辺部に堆積することができ、前記結晶化すべき材料に対してアフィニティーを持つ前記基は、該チャンネルのゾーンと対向するように露出している。
この場合において、生成される結晶は、前記チャンネルのゾーン内に、好ましくは単一の単結晶粒子として拡がっている。
また、本発明の方法は、極めて良好な結晶性能を持つ材料の薄膜の存在を必要とする任意のデバイス、例えばダイオード、MISキャパシタおよび検出器等のデバイスに関して実施することができる。
例えば、前記デバイスはダイオードであり得、ここで前記結晶化すべき材料は半導体であり、また前記対象とするゾーンは、該デバイスの2つの電極間に配置される。
特に、前記対象とするゾーンは、ダイオードの活性ゾーンであり、また前記粒子は、該ダイオードの電極の少なくとも一方の上またはその周辺部に堆積され、前記結晶化すべき材料に対してアフィニティーを持つ前記基は、該活性ゾーンに対向した状態で露出されている。
前記デバイスは、またキャパシタであってもよく、従って前記結晶化すべき材料は誘電体であり、また該デバイスの対象とするゾーンは、該キャパシタの2つのプレート間に配置されている。
もう一つの態様によれば、前記結晶化すべき材料は、ポリスチレン等の誘電体である。従って、その対象とするゾーンは、トランジスタのゲート酸化物またはキャパシタの誘電体であり、また前記粒子は、該デバイスの電極の周辺部に堆積される。
以下において示され、また添付図1、2および3において示される例示的な態様は、本発明の非-限定的な例証としてのみ与えられている。
以下の如き特徴を持つトランジスタを、本発明の方法の実施により製造した。
ソースおよびドレイン電極の堆積
電極(ソースおよびドレイン)を、PEN(ポリエチレンナフタレート)のプレートとして、基板上に堆積した。
本発明による官能化された粒子の製造
シリカ(SiO2)ナノ粒子を、その面の一つにおいて、以下の方法に従って、フェニル単位を持つ基で官能化した。
前記シリカナノ粒子を、酸素プラズマチャンバー内でプラズマ処理に掛けた。このプラズマ処理は、該プラズマに面した該粒子表面の一部の上での、ペンダントOH-官能基の生成を可能とする。
次に、前記粒子を、フェニルトリイソプロピルシラン分子の溶液に浸漬する。該分子のシラン官能基と前記ヒドロキシル官能基との相互作用は、前に前記ヒドロキシル官能基で官能化された表面の一部の上への、該分子のグラフト化をもたらす。かくして得られる粒子は、フェニル単位を持つ基で官能化された表面の一部を備えている。
粒子の堆積
上記した前の段階の終了時点において得られた粒子は、PDMS(ポリジメチルシロキサン)製スタンピングパッドを使用して、前記トランジスタのソースまたはドレイン電極の一方の表面に堆積され、前記フェニル単位を持つ基によって処理された該ナノ粒子の面は、該トランジスタの導電性チャンネルに向かって配向されている。
前記粒子と前記結晶化すべき材料との接触
半導体(液状ペンタセン)を、前記プレート全体に渡りフィルムとして堆積させた。
次いで、前記溶媒媒体を60℃にて3分間、次いで100℃にて1分間蒸発させた。
この結晶化は、前記粒子との接触によって開始した。該結晶化は、前記フェニル単位を担持する基により官能化された該粒子の面の方向に従って配向、方向付けされ、かつ組織化される。
ゲート誘電体および導電性ゲートの堆積
最後に、前記誘電体(ポリスチレン)を、スクリーン印刷法により堆積し、次いでAgをインクジェット法により堆積して、目的とするトランジスタゲートを構築した。
1・・官能化すべき粒子;2・・二重酸素プラズマ;3・・ヒドロキシル基;4・・SAM分子;5・・官能化された粒子;6・・フェニル単位;7・・ソースまたはドレイン電極;8・・連続フィルム;I・・粒子表面の面により決定される方向

Claims (17)

  1. 基板の少なくとも一つの面の表面ゾーン上で、1種の材料の結晶化を配向、方向付けするのに有用な方法であって、少なくとも以下に列挙するものからなる諸段階:
    i. 前記面上の、前記材料の結晶性堆積物が形成されることになる、対象とするゾーンと呼ばれる表面を決定する段階;
    ii. 前記面上および前記対象とするゾーンの周辺部に、結晶核を生成するための少なくとも1種の粒子を堆積する段階;
    iii. 前記粒子と、少なくとも前記結晶化すべき材料とを接触させる段階;
    iv. 少なくとも前記粒子と前記結晶化すべき材料との間の接触点を、該材料の結晶化にとって有利な条件に暴露する段階
    を含み、
    前記方法において、前記粒子表面が、前記結晶化すべき材料に対してアフィニティーを持つ少なくとも一つの基によって部分的に官能化されており、該基が、該結晶化すべき材料の化学的な構造の少なくとも一部と同等または類似する化学的特性を持つ、少なくとも一つの単位を持ち、かつ前記段階ii.において、該結晶化すべきゾーンと対向して、該基を露出するように、該粒子が堆積されている、ことを特徴とする、前記方法。
  2. 前記対象とするゾーン上に形成される前記結晶性堆積物が、前記材料の単一の単結晶粒子からなる、請求項1記載の方法。
  3. 前記粒子が無機粒子であり、特に酸化物、有利にはシリカから、アルミナからまたはチタン酸バリウムから完全にまたは部分的に形成され、またより特定的には該粒子はシリカ粒子である、請求項1または2記載の方法。
  4. 芳香族性の化学的性質を持つ、結晶化すべき材料として、表面が、少なくとも一つの芳香族単位、特にフェニル単位を持つ基で部分的に官能化されている粒子を使用する、請求項1〜3の何れか1項に記載の方法。
  5. 前記部分的に官能化された粒子が、表面の一部にヒドロキシル基を備えている粒子に、芳香族単位、特にフェニル単位を持つ前記基に加えて、該表面のヒドロキシル基と相互作用することのできる少なくとも一つのシラン基または塩素基またはイソシアネート基をも備えた分子をグラフトし、結果として共有結合を生成することにより得られる、請求項4記載の方法。
  6. 前記分子が、フェニルトリイソプロピルシランまたはフェニルトリメトキシシラン、好ましくはフェニルトリイソプロピルシランである、請求項5記載の方法。
  7. 前記の表面の一部にヒドロキシル基を備えた粒子が、官能化されていない粒子をプラズマ処理、特に二重酸素プラズマ処理に掛けて、該プラズマに暴露された該粒子表面の一部に、ヒドロキシル基を生成させることにより得られる、請求項5または6記載の方法。
  8. 前記粒子が、また前記結晶化すべき材料に対してアフィニティーを持つ前記基で官能化された部分とは異なる該粒子表面の一部において、該結晶化すべき材料に対してアフィニティーを持たない少なくとも一つの基により官能化されている、請求項1〜7の何れか1項に記載の方法。
  9. 前記結晶化すべき材料に対してアフィニティーを持つ前記基および該材料に対してアフィニティーを持たない前記基が、前記粒子の異なる面上に、好ましくはその対向する面上に配置されている、請求項8記載の方法。
  10. 前記粒子が、前記段階(ii)において、前記面の表面に、スクリーン印刷法、インクジェット法、スタンピング法または真空蒸着法により、特にエラストマー製スタンピングパッド、とりわけポリジメチルシロキサン製スタンピングパッドを用いて、所定の配向に従って堆積される、請求項1〜9の何れか1項に記載の方法。
  11. 前記段階(iii)における、前記結晶化すべき材料と前記粒子との接触が、前記対象とするゾーン上に、少なくとも該結晶化すべき材料を含む溶媒媒体の連続フィルムを堆積し、該フィルムを該粒子と接触させることにより行われる、請求項1〜10の何れか1項に記載の方法。
  12. 前記段階(iv)が、少なくとも前記溶媒媒体の蒸発を含む、請求項11記載の方法。
  13. 前記結晶化すべき材料が、有機半導体である、請求項1〜12の何れか1項に記載の方法。
  14. 前記対象とするゾーンが、トランジスタのチャンネルのゾーンであり、かつ前記粒子が、該トランジスタの電極の少なくとも一方の上またはその周辺上に堆積され、前記結晶化すべき材料に対してアフィニティーを持つ基が、該チャンネルのゾーンと対向して露出されている、請求項13記載の方法。
  15. 前記対象とするゾーンが、ダイオードの活性ゾーンであり、かつ前記粒子が、該ダイオードの電極の少なくとも一方の上またはその周辺上に堆積され、前記結晶化すべき材料に対してアフィニティーを持つ基が、該活性ゾーンと対向して露出されている、請求項13記載の方法。
  16. 前記結晶化すべき材料が絶縁体、例えばポリスチレンである、請求項1〜12の何れか1項に記載の方法。
  17. 前記対象とするゾーンが、トランジスタのゲート酸化物またはキャパシタの誘電体であり、かつ前記粒子が、前記電極の周辺部に堆積されている、請求項16記載の方法。
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