JP4971614B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、シリカが配合された空気入りタイヤ用ゴム組成物を用いた空気入りタイヤに関するものである。
一般に、タイヤは、湿潤路面(ウェット路面)や氷雪路面(スノー・アイス路面)などの滑りやすい路面を走行するときには、路面とタイヤトレッド接地部間の摩擦抵抗が低下するため、十分な制動性、操作性を得られないことがある。そのため、従来より、湿潤路面や氷雪路面における制動性、操作性を改良するために様々な提案がなされている。
例えば、湿潤路面での制動性、操作性であるウェット性能を向上するため、トレッドゴムの反発弾性を低下させる手法がある。より具体的には、トレッドを形成するゴム組成物において、ゴム成分としてガラス転移点の高いポリマーを使用したり、充填剤とオイルの配合量を増やすという手法がある。
また、氷雪路面での制動性、操作性であるスノー性能を向上するため、トレッドゴムの低温領域での硬さを下げたり、貯蔵弾性率(E’)を低下させる手法がある。より具体的には、トレッドを形成するゴム組成物において、ゴム成分としてガラス転移点の低いポリマーを使用したり、充填剤にシリカを使用し、更にシランカップリング剤を組み合わせるという手法がある(例えば、下記特許文献1,2参照)。
しかしながら、ガラス転移点の高いポリマーを使用した場合、スノー性能が低下するという問題があり、逆に、ガラス転移点の低いポリマーを使用した場合、ウェット性能が低下するという問題がある。また、単に充填剤の配合量を増加させたり、シリカとともに使用するカップリング剤として従来一般に使用されているポリスルフィドシランを用いた場合、混合回数の増加、押出し速度の低下など、作業性が大きく劣るという問題がある。
なお、下記特許文献3には、加工中における許容できない粘度上昇を抑え、早期硬化(スコーチ)を改善するために、シリカと共に使用するシランカップリング剤として新規な保護化メルカプトシランが提案されている。しかしながら、同文献には、この保護化メルカプトシランが、特定のゴム成分と大粒径シリカとの組み合わせにおいて、ウェット性能とスノー性能を両立させる上で、とりわけ優れた効果が得られることについては開示されていない。
特開2003−155383号公報 特開2003−155384号公報 特表2001−505225号公報
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、ゴム加工の作業性を損なうことなく、ウェット性能とスノー性能をバランスよく向上させることができる空気入りタイヤ用ゴム組成物を用いた空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明者は、ゴム成分として高スチレンタイプのスチレンブタジエンゴムを用いるとともに、ゴム成分全体としてのガラス転移点(Tg)を比較的高い特定の範囲内に設定し、これを多量の大粒径シリカと組み合わせ、更に、これらを結合させるシランカップリング剤として特定の保護化メルカプトシランを用いることにより、作業性を損なうことなく、高Tgのゴム成分によるウェット性能向上効果と、大粒径のシリカによるスノー性能向上効果をバランスよく引き出させることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係る空気入りタイヤは、ガラス転移点が−35〜−25℃、スチレン含有量が20〜40重量%、かつブタジエン部中のビニル含有量が20〜60重量%であるスチレンブタジエンゴム(A)20〜60重量%と、他のジエン系ゴム(B)80〜40重量%とからなり、下記式(1)を満足するゴム成分100重量部に対し、CTAB比表面積が60〜150m/gであるシリカを100重量部超200重量部以下配合し、かつ、下記一般式(2)で表されるシランカップリング剤をシリカ100重量部に対して2〜25重量部配合してなるゴム組成物を、トレッド全幅を形成するトレッドゴムに用いたものである。
Figure 0004971614
(C2n+1O)Si−C2m−S−CO−C2k+1 (2)
式中、nは1〜3の整数、mは1〜5の整数、kは5〜9の整数である。
本発明の空気入りタイヤ用ゴム組成物において、前記シリカは、CTAB比表面積(m/g)に対するDBP吸油量(cm/100g)の比DBP/CTABが1.4〜2.4のものであることが好ましい。
本発明によれば、特定のスチレンブタジエンゴムを含むガラス転移点の高いゴム成分を用いるとともに、上記式(2)で表される保護化メルカプトシランをシランカップリング剤として大粒径のシリカとともに使用することにより、ゴム加工時の作業性を損なうことなく、ウェット性能とスノー性能をバランスよく向上させることができる。
以下、本発明の実施に関連する事項について詳細に説明する。
本発明のゴム組成物において、ゴム成分として使用されるスチレンブタジエンゴム(A)は、
−35℃≦ガラス転移点(Tg)≦−25℃
20重量%≦スチレン含有量(St)≦40重量%
20重量%≦ブタジエン部中のビニル含有量(Vi)≦60重量%
を満足するスチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)である。このような高スチレンタイプのSBRを用いることにより、ウェット性能を向上させることができる。なお、スチレン含有量が20重量%未満では、ウェット性能を確保することが難しくなり、逆に40重量%を越えると、スノー性能および耐摩耗性が低下するので好ましくない。また、ガラス転移点が−35℃より低いと、ウェット性能が低下する傾向にあり、逆に−25℃より高いと、スノー性能を確保することが難しくなる。また、ブタジエン部中のビニル含有量が20重量%未満では、ウェット性能が低下する傾向にあり、逆に60重量%を越えると、耐摩耗性が低下するので好ましくない。なお、ガラス転移点は、JIS K7121に準拠して示差走査熱量測定(DSC)を用いて測定される値(昇温速度20℃/分)である。
スチレンブタジエンゴム(A)は、上記条件を満足するものであれば、1種だけ用いても、また2種以上ブレンドして用いてもよい。また、このゴム(A)は、スズ系、ケイ素系、アルコキシシラン系カップリング剤により、その共重合体鎖末端が処理されたものであってもよく、また、末端または主鎖がシリカのシラノール基と相互作用や化学反応性を有する官能基(例えば、水酸基やアミノ基)で変性されたものであってもよい。
本発明のゴム組成物において、ゴム成分として使用される他のジエン系ゴム(B)としては、上記スチレンブタジエンゴム(A)以外のスチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、スチレン−イソプレン共重合体ゴム、ブタジエン−イソプレン共重合体ゴムなどが挙げられ、これらはそれぞれ単独で用いても2種以上併用してもよい。
他のジエン系ゴム(B)として、好ましくは、ガラス転移点(Tg)≦−30℃(より好ましくはTg≦−40℃)、0重量%≦スチレン含有量(St)≦25重量%、及び、0重量%≦ブタジエン部中のビニル含有量(Vi)≦60重量%、を満足するジエン系ゴムであり、これらの条件を満足するジエン系ゴムを1種だけ用いても、また2種以上ブレンドして用いてもよい。また、これらの他のジエン系ゴム(B)は、スズ系、ケイ素系、アルコキシシラン系でカップリング処理されたものであってもよく、また、末端または主鎖がシリカのシラノール基と相互作用や化学反応性を有する官能基で変性されたものであってもよい。
本発明のゴム組成物において、ゴム成分は、上記スチレンブタジエンゴム(A)20〜60重量%と、上記他のジエン系ゴム(B)80〜40重量%とからなるものであり、かつ、上記式(1)を満足するものである。上記式(1)は、ゴム成分全体としてのガラス転移点を規定するものであり、ゴム成分全体としてのガラス転移点をこのように−55℃〜−40℃と高い範囲に設定することにより、ウェット性能を改善することができる。ここで、ゴム成分全体としてのガラス転移点が−55℃未満であると、ウェット性能が悪化し、逆に−40℃を越えると、スノー性能が悪化する。
式(1)において、ゴム成分全体としてのガラス転移点は、ゴム成分を構成する各ポリマーのガラス転移点をその重量割合に応じて足し合わせた値により定義されている。例えば、スチレンブタジエンゴム(A)と他のジエン系ゴム(B)がいずれも単一のポリマーからなる場合、ゴム成分全体としてのガラス転移点は、(tA1×mA1)+(tB1×mB1)で表される(但し、tA1はスチレンブタジエンゴム(A)のガラス転移点を、mA1はゴム成分全体に占めるスチレンブタジエンゴム(A)の重量比(Aの重量部/全ゴム成分の重量部)を、tB1はジエン系ゴム(B)のガラス転移点を、mB1はゴム成分全体に占めるジエン系ゴム(B)の重量比(Bの重量部/全ゴム成分の重量部)を、それぞれ表す)。
本発明のゴム組成物に使用されるシリカ(含水珪酸)は、そのコロイダル特性が、60≦CTAB比表面積(セチルトリメチルアンモニウムブロミド吸着比表面積)≦150m/gである大粒径のものが用いられる。このような大粒径のシリカを用いることにより、スノー性能を向上させることができる。CTAB比表面積は、より好ましくは100〜130m/gである。ここで、本発明において、CTAB比表面積は、ASTM D3765に準じて測定される値である。
また、シリカとしては、CTAB比表面積(m/g)に対するDBP吸油量(cm/100g)の比DBP/CTABが1.4以上である高ストラクチャーのものが好ましく用いられる。DBP/CTABのより好ましい範囲は1.4〜2.4である。このように、シリカの粒子特性として、比表面積が比較的小さいが、ストラクチャーが高いものを用いることにより、シリカとポリマーの結合量を増やして、スノー性能を向上させながら、耐摩耗性やウェット性能の低下を抑制することができる。なお、本発明において、DBP吸油量はJIS K−5101に準拠して測定される値である。
また、シリカのBET比表面積は60〜150m/gであることが好ましい。ここで、BET比表面積はJIS K6217に準拠して測定される値である。
上記シリカは、ゴム成分100重量部に対して100重量部を超え、かつ200重量部以内で配合される。このように従来の一般的なシリカの配合量に比べて大幅に増量して上記大粒径シリカを配合することで、上記ゴム成分及びシランカップリング剤の特定とも相俟って、スノー性能とウェット性能を飛躍的に向上することができる。該シリカは、ウェット性能をより一層高めるため125重量部以上配合されることが好ましい。また、ゴム加工の作業性の観点から配合量の上限は150重量部以下が好ましい。
本発明のゴム組成物には、シリカとともに、必須ではないがカーボンブラックを配合してもよく、カーボンブラックは、ゴム成分100重量部に対して0〜100重量部配合される。また、シリカとカーボンブラックは、シリカ/カーボンブラック=1.2/1〜1/0の比率で配合される。
本発明のゴム組成物に使用されるシランカップリング剤は、上記一般式(2)で表される、メルカプト官能基の水素原子が置換されている保護化メルカプトシランである。かかる保護化メルカプトシランは特表2001−505225号公報に記載の方法に準拠して製造することができる。この保護化メルカプトシランは、上記した本発明の効果を充分に発揮させる上で、シリカ100重量部に対して2〜25重量部配合される。なお、該シランカップリング剤は、予めシリカに処理しておいて、この処理済みのシリカを上記ゴム成分に添加混合して配合することもできる。
本発明のゴム組成物には、上記した成分の他に、老化防止剤、亜鉛華、ステアリン酸、軟化剤、加硫剤、加硫促進剤など、タイヤ用ゴム組成物において一般に使用される各種添加剤を配合することができる。なお、ゴム組成物の混合は、公知の混合機を用いて行うことができ、その際、上記ゴム成分とシリカ(場合によりカーボンブラックを含んでもよい)とシランカップリング剤を150〜180℃で混合することが、本発明の上記効果を発揮させる上で好ましい。
以上よりなるゴム組成物であると、特定のスチレンブタジエンゴム(A)を含む高Tgのゴム成分を用い、かつ上記保護化メルカプトシランをシランカップリング剤として、大粒径シリカとともに使用したことにより、ウェット性能とスノー性能を両立させることができ、しかもゴム加工の作業性を改良することができる。特に、本発明では、上記大粒径シリカを従来にも増して多量に用いたことから、ウェット性能とスノー性能を飛躍的に向上することができる。そのため、このゴム組成物は、空気入りタイヤのトレッドを形成するゴムとして好ましく使用される。特に、ウェット性能とスノー性能に優れるため、スノータイヤを始めとする各種の冬用タイヤにおいて、そのトレッドを構成するゴムとして好ましく用いられる。
以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
バンバリーミキサーを使用し、下記表1,2に示す配合に従い、ゴム組成物を調製した。その際、ゴム組成物の混合温度は160℃とした。表1,2の各成分の詳細は以下の通りである。
・SBR1:旭化成製のスチレンブタジエンゴム「タフデンE−50」(ガラス転移点=−34℃、スチレン含有量=35.5重量%、ブタジエン部中のビニル含有量=33重量%、ゴムポリマー100重量部に対してオイルを37.5重量部含有する油展ゴム)
・SBR2:旭化成製のスチレンブタジエンゴム「タフデン4350」(ガラス転移点=−25℃、スチレン含有量=39重量%、ブタジエン部中のビニル含有量=34重量%、ゴムポリマー100重量部に対してオイルを50重量部含有する油展ゴム)
・SBR3:日本ゼオン製のスチレンブタジエンゴム「NS422」(ガラス転移点=−35℃、スチレン含有量=40重量%、ブタジエン部中のビニル含有量=22重量%、ゴムポリマー100重量部に対してオイルを37.5重量部含有する油展ゴム)
・SBR4:JSR製のスチレンブタジエンゴム「SL574」(ガラス転移点=−43℃、スチレン含有量=15重量%、ブタジエン部中のビニル含有量=57重量%)
・BR:JSR製のブタジエンゴム「BR01」(ガラス転移点=−102℃)。
・カーボンブラック:東海カーボン製カーボンブラックN234「シースト7H」
・シリカ1:デグサ製「ウルトラジルVN3」(CTAB比表面積=174m/g、DBP吸油量=150cm/100g、DBP/CTAB=0.86)
・シリカ2:Huber製「Zeopol8715」(CTAB比表面積=118m/g、DBP吸油量=180cm/100g、DBP/CTAB=1.53)
・シリカ3:Rhodia製「Zeosil 1115MP」(CTAB比表面積=119m/g、DBP吸油量=180cm/100g、DBP/CTAB=1.51)。
・オイル:ジャパンエナジー製「JOMOプロセスX−140」
・汎用カップリング剤:ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、デグサ社製「Si−75」
・保護化メルカプトシラン:上記式(2)で表されるカップリング剤(n=2,m=3,k=7)、GEシリコーンズ社製「NXT」。
また、各ゴム組成物には、共通配合として、ゴム成分100重量部に対し、ステアリン酸(花王製「ルナックS−20」)2重量部、亜鉛華(三井金属鉱業製「亜鉛華1種」)2重量部、老化防止剤(住友化学製「アンチゲン6C」)2重量部、ワックス(大内新興化学製「サンノックN」)2重量部、加硫促進剤(ジフェニルグアジニン)0.8重量部、加硫促進剤(住友化学製「ソクシノールCZ」)1.2重量部、硫黄(鶴見化学製「粉末硫黄」)1.5重量部を配合した。
(評価)
得られた各ゴム組成物について加工性を評価するとともに、各ゴム組成物をトレッドゴムとして用いて195/65R15の空気入りタイヤを常法に従い加硫成形することにより作製した。得られた各タイヤについて、ウェット制動性、スノー制動性、ウェット操作性およびスノー操作性を評価した。各評価方法は次の通りである。
・加工性:JIS K6300に準拠してムーニー粘度を測定し、比較例1の値を100とした指数で表示した。指数が小さいほど粘度が低いこと、即ち加工性が良好であることを示す。
・ウェット制動性:2000ccの国産乗用車に上記空気入りタイヤを4本装着し、2〜3mmの水深で水をまいた路面上を走行し、時速90kmでABSを作動させて20km/hまで減速時の制動距離を測定した。比較例1の値を100とした指数で表示し、指数が大きいほど制動距離が短く、ウェット制動性に優れることを示す。
・スノー制動性:2000ccの国産乗用車に上記空気入りタイヤを4本装着し、氷雪路面上を走行し、時速60kmでABSを作動させて20km/hまで減速時の制動距離を測定した。比較例1の値を100とした指数で表示し、指数が大きいほど制動距離が短く、スノー制動性に優れることを示す。
・ウェット操作性及びスノー操作性:テストドライバーによる操縦安定性の官能(フィーリング)評価であり、比較例1を5点とした10点法により評価した。値が高いほど良好であることを示す。
Figure 0004971614
Figure 0004971614
結果は表1,2に示す通りであり、比較例1に対して、単にシリカを大粒径シリカに置き換えた比較例2や、単にシランカップリング剤を保護化メルカプトシランに置き換えた比較例3では、ウェット性能とスノー性能の改善効果が小さく不十分であった。これに対し、実施例1〜4であると、比較例1に対し、ウェット性能とスノー性能、特にスノー性能が大幅に改善されており、また、加工性も顕著に改善されていた。また、実施例5〜9であると、シリカを更に増量することにより、実施例1〜4に対してウェット性能が大幅に向上していた。更に、実施例5〜8は同量のシリカを配合した比較例8に対し、また、実施例9は同量のシリカを配合した比較例9に対し、いずれもスノー性能が大幅に改善されており、また、加工性も顕著に改善されていた。
なお、比較例4では、ゴム成分全体のガラス転移点が低いために、ウェット性能が劣っており、また、比較例5では、ゴム成分全体のガラス転移点が高すぎるために、スノー性能が劣っていた。更に、比較例6では、シリカの配合量が少ないため、比較例1に対し、ウェット性能が劣っていた。また、比較例7では、特定のスチレンブタジエンゴム(A)を使用していないため、ウェット性能に劣っていた。
図1,2は、上記実施例及び比較例のウェット性能とスノー性能の関係を示したグラフである。これらの図に示されるように、ウェット制動性とスノー制動性、またウェット操作性とスノー操作性には、一般に、ウェット性能を上げるとスノー性能が低下するというような互いに両立しない関係があるが、本実施例であると、比較例におけるこれらの関係を打ち破って矢印の方向に導くことができ、従って、ウェット性能とスノー性能をバランスよく向上させることができる。
本発明の空気入りタイヤ用ゴム組成物は、空気入りタイヤのトレッドを構成するゴムとして利用することができ、特にスノータイヤを始めとする各種の冬用タイヤに好適である。
実施例及び比較例におけるウェット制動性とスノー制動性の関係を示すグラフである。 実施例及び比較例におけるウェット操作性とスノー操作性の関係を示すグラフである。

Claims (2)

  1. ガラス転移点が−35〜−25℃、スチレン含有量が20〜40重量%、かつブタジエン部中のビニル含有量が20〜60重量%であるスチレンブタジエンゴム(A)20〜60重量%と、他のジエン系ゴム(B)80〜40重量%とからなり、下記式(1)を満足するゴム成分100重量部に対し、
    CTAB比表面積が60〜150m/gであるシリカを100重量部超200重量部以下配合し、
    かつ、下記一般式(2)で表されるシランカップリング剤をシリカ100重量部に対して2〜25重量部配合してなるゴム組成物を、トレッド全幅を形成するトレッドゴムに用いたことを特徴とする空気入りタイヤ。
    Figure 0004971614
    (C2n+1O)Si−C2m−S−CO−C2k+1 (2)
    (式中、nは1〜3の整数、mは1〜5の整数、kは5〜9の整数である)
  2. 前記シリカは、CTAB比表面積(m/g)に対するDBP吸油量(cm/100g)の比DBP/CTABが1.4〜2.4のものであることを特徴とする請求項1記載の空気入りタイヤ。
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