JP4335557B2 - タイヤ用ゴム組成物及び空気入りタイヤの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、タイヤ用ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤに関するものであり、特に、スタッドレスタイヤやウインタータイヤのトレッドゴムとして好適なゴム組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、タイヤにおいて、低温から高温域における安定した運動性能を保証するためには、トレッドゴムの温度依存性を低減することが有効である。従来、そのための手法として、ガラス転移温度の低いポリマーをゴム成分に用いるという方法があり、より具体的には、ゴム成分として使用するスチレンブタジエンゴムにおいてスチレン含有量とビニル基含有量を下げたり、また、タイヤ用のゴム成分として一般に用いられる天然ゴムやスチレンブタジエンゴムに対しブタジエンゴムをブレンドするといった方法である。また、温度依存性を低減するためのその他の手法として、軟化剤として添加するオイルの量を増やしたり、あるいはまた、従来一般にタイヤ用軟化剤として使用されているアロマ系鉱物油を、ナフテン系鉱物油や、更にはパラフィン系鉱物油に切り換えるという方法がある。
【0003】
このようにトレッドゴムの温度依存性を低減することは、特にスタッドレスタイヤやウインタータイヤなどの冬用タイヤにおいて、低温でのゴムの硬化を抑制して、氷上性能や雪上性能といった低温での運動性能を向上することができることから重要である。
【0004】
従来、かかるスタッドレスタイヤ用のゴム組成物として、特開平6−263921号には、シス−1,4結合含有量が94%以上、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が3以下、及び100℃におけるムーニー粘度が30〜70であるブタジエンゴムと、他のジエン系ゴムとを配合した発泡ゴム組成物が開示されている。
【0005】
また、特開2002−309038号には、シス−1,4結合含有量が90%以上、分子量分布が2.3以下で、かつビニル基含有量が1.8%であるブタジエンゴムと、他のジエン系ゴムとを配合したゴム組成物が開示されている。
【0006】
更に、特開平4−81438号には、ゴム成分にカーボンブラックとともに、−50℃以下の二次転移温度と500以上の重量平均分子量を有するパラフィン系オイルを配合したゴム組成物が開示されている。
【0007】
【特許文献1】
特開平6−263921号公報
【0008】
【特許文献2】
特開2002−309038号公報
【0009】
【特許文献3】
特開平4−81438号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようにブタジエンゴムをブレンドし、またパラフィン系鉱物油を使用することにより、低温でのゴムの硬化を抑制することは可能となるが、その一方で、カーボンブラックやシリカ等の補強剤の分散が困難になり、耐摩耗性が低下してしまうという問題がある。これは、ブタジエンゴムは粘度が低く混合時にせん断力がかかりにくく、また、パラフィン系鉱物油はゴムとの相溶性が悪いことから、満足した補強剤の分散性が得られないものと推測される。
【0011】
このように低温性能を確保するための方策によって耐摩耗性が低下してしまうことから、特にスタッドレスタイヤやウインタータイヤでは、耐摩耗性と雪上性能、氷上性能との両立が非常に難しくなっている。
【0012】
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、補強剤の分散性を確保しながら、ゴム硬度の温度依存性を低減することができるタイヤ用ゴム組成物を提供することを目的とする。そして、より詳細には、スタッドレスタイヤやウインタータイヤにおいて、雪上性能や氷上性能といった低温での運動性能と耐摩耗性とを両立することができるゴム組成物を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、高分子量で高シス含有量のブタジエンゴムに特定のパラフィン系鉱物油を伸展した油展ブタジエンゴムを用いて、これを天然ゴムやスチレンブタジエンゴムなどの他のジエン系ゴムにブレンドしたゴム組成物であれば、カーボンブラックやシリカなどの補強剤の分散性に優れ、上記した低温での運動性能と耐摩耗性を両立できることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0014】
すなわち、本発明は、シス−1,4結合含有量が94%以上で、かつ重量平均分子量が35万以上のブタジエンゴムに、40℃での動粘度が40mm2/s以下であるパラフィン系鉱物油を予め伸展してなる油展ブタジエンゴムに、他のジエン系ゴムをブレンドし、カーボンブラック及び/又はシリカを添加して混練することを特徴とするタイヤ用ゴム組成物の製造方法に係るものである。
【0015】
本発明は、また、上記製造方法により得られたゴム組成物をトレッド部に用いて空気入りタイヤを製造することを特徴とする空気入りタイヤの製造方法に係るものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施に関連する事項について詳細に説明する。
【0017】
本発明のタイヤ用ゴム組成物に使用する油展ブタジエンゴムは、シス−1,4結合含有量が94%以上で、かつ重量平均分子量(Mw)が35万以上の高シス−ブタジエンゴムに、40℃における動粘度が40mm2/s以下であるパラフィン系鉱物油を伸展してなるものである。
【0018】
このように本発明において油展ブタジエンゴムを使用するのは、非油展ゴムでは、後から添加する軟化剤としてのオイルの影響で、カーボンブラックなどの補強剤の分散性が劣り、耐摩耗性が低下するからである。また、ブタジエンゴムとして、上記のような高分子量の高シス−ブタジエンゴムを用いているのは、シス−1,4結合含有量が94%よりも小さいと、耐摩耗性に劣るからである。また、重量平均分子量(Mw)が35万未満であると、ゴム硬度が上昇し、耐摩耗性が低下してしまうためである。
【0019】
かかる高シス−ブタジエンゴムは、例えばネオジム系触媒を用いてブタジエンを重合することにより製造することができるが、これに限定されるものではない。また、重合方法も特に限定されず、溶液重合法、乳化重合法などにより重合することができる。
【0020】
高シス−ブタジエンゴムを伸展する伸展油として、本発明では、40℃における動粘度が40mm2/s以下であるパラフィン系鉱物油を用いる。その理由は、アロマ系鉱物油やナフテン系鉱物油では、動粘度が高く、ゴム硬度の温度依存性が大きくなって、タイヤとしての十分な運動性能を保証することが難しいからである。また、パラフィン系鉱物油であっても、40℃における動粘度が40mm2/sを越えるものであると、ゴム硬度の温度依存性が劣り、低温でゴムが硬化して雪上性能や氷上性能といった低温性能に劣ることになる。
【0021】
かかるパラフィン系鉱物油を高シス−ブタジエンゴムに伸展する方法としては、特に限定されないが、通常は、高シス−ブタジエンゴムの重合後の重合体溶液またはラテックスにパラフィン系鉱物油を添加し混合してから、凝固剤等を加えてクラムを得るか、または、直接脱溶剤することにより、油展ブタジエンゴムを得ることができる。また、高シス−ブタジエンゴムとパラフィン系鉱物油とを溶融状態でブレンドして、油展ブタジエンゴムを調製することもできる。
【0022】
パラフィン系鉱物油の高シス−ブタジエンゴムに対する油展量は、ブタジエンゴム100重量部に対して、10〜60重量部であることが好ましい。10重量部未満では、温度依存性を低減するために後から添加する軟化剤としてのオイル量が多くなって耐摩耗性を確保しにくい。
【0023】
本発明のタイヤ用ゴム組成物において、上記油展ブタジエンゴムにブレンドされる他のゴムとしては、ゴム強度や弾性率などに優れた諸特性を得るために、ジエン系ゴムが使用される。かかるジエン系ゴムとしては、天然ゴム、溶液重合または乳化重合の各種スチレンブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブチルゴムなどが挙げられ、これらは単独で用いても、あるいは2種以上併用してもよい。
【0024】
油展ブタジエンゴムと他のジエン系ゴムとの配合比率は、油展ブタジエンゴムが全ゴム量100重量部当たりゴム分で20重量部(20phr)以上配合されるように設定されることが好ましい。すなわち、油展ブタジエンゴムのうち伸展油を除くゴム部分の重量と他のジエン系ゴムの重量との和を100重量部としたとき、上記伸展油を除くゴム部分の重量が20重量部以上となるように配合することが好ましい。20重量部未満では、ゴム硬度の温度依存性の低減と耐摩耗性の確保という本発明の効果の発現が不十分となり易い。より好ましくは、油展ブタジエンゴムが全ゴム量100重量部当たりゴム分で20〜80重量部配合されることである。
【0025】
本発明のタイヤ用ゴム組成物には、カーボンブラックやシリカなどの補強剤や充填剤、シリカとゴム成分を結合させるカップリング剤、加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤、軟化剤、可塑剤、活性剤、滑剤等の各種添加剤を必要に応じて添加することができる。そのうち、カーボンブラックは、ゴム成分100重量部に対して5〜100重量部配合することが好ましい。また、シリカは、転がり抵抗性能と湿潤路面に対する摩擦性能との両立が可能となるという点で配合することが好ましく、その配合量はゴム成分100重量部に対して5〜100重量部であることが好ましい。
【0026】
タイヤ用ゴム組成物を調製する方法としては、特に限定されることなく公知の方法を使用することができ、例えば、上記各成分と必要に応じて他の添加剤をバンバリーミキサーやロールなどを用いて混練することにより調製することができる。
【0027】
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、低温性能が要求されるスタッドレスタイヤやウインタータイヤのトレッドゴムとして特に好適に用いられる。そして、氷上性能が特に要求されるスタッドレスタイヤ配合の場合、クルミ殻の粉砕物などの植物性粒状体を配合することが好ましい。一方、雪上性能とともに湿潤路面に対する制動性能も要求されるウインタータイヤ配合の場合、配合する補強剤の50重量%以上をシリカとすることが好ましい。
【0028】
本発明の空気入りタイヤは、トレッド部に上記した本発明のタイヤ用ゴム組成物を用いたものであり、上記した油展ブタジエンゴムを用いることにより、雪上性能や氷上性能といった低温での運動性能と耐摩耗性とを両立することができ、スタッドレスタイヤやウインタータイヤとして好適である。
【0029】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
【0030】
以下の実施例および比較例で使用したブタジエンゴムのシス−1,4結合含有量(シス含有量と略記)、重量平均分子量(Mw)、油展量および伸展油の動粘度は表1に示すとおりである。
【0031】
【表1】
表1中、BR−0は、非油展のブタジエンゴムであり、JSR社製の「ハイシスBR」である。BR−1は、本発明に係わるパラフィン系鉱物油を伸展した高シス−ブタジエンゴムであり、宇部興産社製の「BR133P」である。BR−2は、BR−1と同じオイルで伸展した低シス−ブタジエンゴムであり、BR−3は、BR−1と同じオイルで伸展した低分子量の高シス−ブタジエンゴムである。BR−4は、アロマ系鉱物油で伸展した高シス−ブタジエンゴムであり、BR−5は、ナフテン系鉱物油で伸展した高シス−ブタジエンゴムである。
【0032】
なお、ブタジエンゴムのシス−1,4結合含有量は、フーリエ変換赤外分光法(FT−IR)を用いて測定したものである。また、重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)で測定されるポリスチレン換算の値である。また、伸展油の動粘度は、JIS K 2283に準拠して40℃での動粘度をウベローデ粘度計により測定した値であり、BR−4だけ100℃で測定した値を示している。なお、BR−1〜5の油展量は、ブタジエンゴム100重量部に対するオイルの伸展量である。
【0033】
(実施例1〜3および比較例1〜7「ウインタータイヤ配合」)
下記表2に示す配合に従って実施例1〜3及び比較例1〜7のゴム組成物をバンバリーミキサーで調製した。表2中、S−SBRは、スチレン含有量35%でビニル基含有量33%である溶液重合スチレンブタジエンゴムに、37.5phrでアロマ系鉱物油を伸展した油展スチレンブタジエンゴムであり、旭化成社製の「タフデンE50」である。また、カーボンブラックとしてはN339(東海カーボン社製「シーストKH」)、シリカとしては日本シリカ社製「ニップシールAQ」、カップリング剤としてはデグサ社製「Si69」、アロマオイルとしては100℃での動粘度が30mm2/sであるJOMO社製「プロセスX140」、パラフィンオイルとしては40℃での動粘度が30mm2/sであるJOMO社製「プロセスP200」をそれぞれ使用した。
【0034】
また、表2に示す他、共通配合として、ステアリン酸(花王社製「ルナックS−20」)2重量部、亜鉛華(三井金属社製「亜鉛華1種」)2重量部、老化防止剤(住友化学社製「アンチゲン6C」)2重量部、ワックス(日本精鑞社製「OZOACE0355」)2重量部、促進剤(住友化学社製「ソクシノールCZ」)1.5重量部、促進剤(住友化学社製「スクシノールD」)2重量部、硫黄1.5重量部を、それぞれ配合した。
【0035】
なお、表2において、実施例1及び比較例3〜6では、油展ブタジエンゴムをゴム分で25phr配合しており、比較例7では10phr、実施例2,3では40phrそれぞれ配合している。
【0036】
得られたゴム組成物について、JIS K 6253に規定されている方法に準拠して、23℃と−5℃における硬度を測定するとともに、両温度間での硬度変化を算出した。また、これら各ゴム組成物を通常のゴム押出機を用いて加硫タイヤトレッドを作製し、タイヤサイズが195/65R15である試験用空気入りタイヤを作製した。そして、得られた各タイヤについて、耐摩耗性、スノー制動性能、ウェット制動性能を下記の方法により評価した。結果を表2に示す。
【0037】
耐摩耗性:各試験タイヤ4本を排気量2000ccのFF車に装着し、2500km毎に前後でローテーションさせながら10000km走行させ、走行後のトレッド残溝深さから摩耗量(4本のタイヤの平均)を求め、比較例2を100とした指数で示した。数値が大きいほど耐摩耗性は良好であることを示す。
【0038】
スノー制動性能:各試験タイヤ4本を排気量2000ccのFF車に装着し、圧雪路にて、速度40km/hでABS作動させて制動距離を測定し(n=10の平均値)、比較例2を100とした指数で示した。数値が大きいほど制動距離が短く、制動性能が良好であることを示す。
【0039】
ウェット制動性能:各試験タイヤ4本を排気量2000ccのFF車に装着し、湿潤路面にて、速度90km/hでABS作動させ20km/hまで減速時の制動距離を測定し(n=10の平均値)、比較例2を100とした指数で示した。数値が大きいほど制動距離が短く、制動性能が良好であることを示す。
【0040】
【表2】
【0041】
表2に示すように、比較例2では、後添加の軟化剤をアロマオイルからパラフィンオイルに変更することにより、比較例1に比べて雪上性能は向上していたが、シリカやカーボンブラックの分散性が低下することから、耐摩耗性やウェット性能が悪化していた。これに対し、本発明に係わるパラフィン系鉱物油を伸展した高シス−ブタジエンゴムBR−1を用いた実施例1では、低温時での硬度変化が小さく雪上性能に優れ、しかも、シリカやカーボンブラックの分散性が改善されたことから、比較例2のような耐摩耗性とウェット性能の悪化もみられなかった。また、比較例3,4のように低シスまたは低分子量のブタジエンゴムを用いた場合、耐摩耗性に劣り、また、比較例5,6のように動粘度の高いオイルで伸展したブタジエンゴムを用いた場合、雪上性能を改善することができなかった。比較例7では、BR−1の配合量が少なく十分な効果が得られなかった。BR−1の配合量を増量した実施例2では、実施例1に対して耐摩耗性と雪上性能の更なる向上が認められた。また、実施例3は、シリカの配合量が多く、また後添加でのパラフィンオイルを併用している割には、耐摩耗性と雪上性能に優れるものであった。
【0042】
(実施例4〜6および比較例8〜13「スタッドレスタイヤ配合」)
下記表3に示す配合に従って実施例4〜6及び比較例8〜13のゴム組成物をバンバリーミキサーで調製した。表3中、NRは、RSS#3であり、その他は上記した表2の場合と同じである。また、表3に示す他、共通配合として、ステアリン酸(花王社製「ルナックS−20」)2重量部、亜鉛華(三井金属社製「亜鉛華1種」)2重量部、老化防止剤(住友化学社製「アンチゲン6C」)2重量部、ワックス(日本精鑞社製「OZOACE0355」)2重量部、促進剤(住友化学社製「ソクシノールCZ」)1.5重量部、硫黄2.1重量部を、それぞれ配合した。なお、表3において、実施例4,6及び比較例10〜13では、油展ブタジエンゴムをゴム分で50phr配合しており、実施例5では20phr配合している。
【0043】
得られたゴム組成物について、上記した実施例1と同様にして、23℃と−5℃における硬度および両温度間での硬度変化を求めるとともに、試験用空気入りタイヤを作製して、耐摩耗性とアイス制動性能を評価した。結果を表3に示す。なお、耐摩耗性の評価は比較例9を100とした指数評価であり、その他の方法は上記した実施例1の方法と同じである。また、アイス制動性能は以下の方法により評価した。
【0044】
アイス制動性能:各試験タイヤ4本を排気量2000ccのFF車に装着し、氷盤路にて、速度40km/hでABS作動させて制動距離を測定し(n=10の平均値)、比較例9を100とした指数で示した。数値が大きいほど制動距離が短く、制動性能が良好であることを示す。
【0045】
【表3】
【0046】
表3に示すように、本発明に係わるパラフィン系鉱物油を伸展した高シス−ブタジエンゴムBR−1を用いた実施例4〜6では、低温時での硬度変化が小さく氷上性能に優れ、しかも、シリカやカーボンブラックの分散性が改善されたことから耐摩耗性も確保されていた。
【0047】
【発明の効果】
以上のように本発明のタイヤ用ゴム組成物であると、補強剤の分散性を確保しながら、ゴム硬度の温度依存性を低減することができ、特にスタッドレスタイヤやウインタータイヤにおいて、雪上性能や氷上性能といった低温での運動性能と耐摩耗性とを両立することができる。
Claims (4)
- シス−1,4結合含有量が94%以上で、かつ重量平均分子量が35万以上のブタジエンゴムに、40℃での動粘度が40mm2/s以下であるパラフィン系鉱物油を予め伸展してなる油展ブタジエンゴムに、他のジエン系ゴムをブレンドし、カーボンブラック及び/又はシリカを添加して混練することを特徴とするタイヤ用ゴム組成物の製造方法。
- 前記油展ブタジエンゴムを、全ゴム量100重量部当たりゴム分で20重量部以上配合する請求項1記載のタイヤ用ゴム組成物の製造方法。
- 請求項1又は2に記載の製造方法により得られたゴム組成物をトレッド部に用いて空気入りタイヤを製造することを特徴とする空気入りタイヤの製造方法。
- 前記空気入りタイヤがスタッドレスタイヤ又はウインタータイヤであることを特徴とする請求項3記載の空気入りタイヤの製造方法。
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