JP2529858B2 - タイヤトレツド用ゴム組成物 - Google Patents
タイヤトレツド用ゴム組成物Info
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- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L7/00—Compositions of natural rubber
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60C—VEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
- B60C1/00—Tyres characterised by the chemical composition or the physical arrangement or mixture of the composition
- B60C1/0016—Compositions of the tread
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L9/00—Compositions of homopolymers or copolymers of conjugated diene hydrocarbons
- C08L9/06—Copolymers with styrene
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- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
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Description
【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、タイヤトレッド用ゴム組成物に関し、より
詳細には、発熱が少なく、低燃費性に優れ、しかも、乾
燥路面及び湿潤路面での制動性が著しく改善されたタイ
ヤトレッド用ゴム組成物に関する。
詳細には、発熱が少なく、低燃費性に優れ、しかも、乾
燥路面及び湿潤路面での制動性が著しく改善されたタイ
ヤトレッド用ゴム組成物に関する。
近年、高速道路網の普及、あるいは自動車の高出力化
等に伴い、自動車タイヤに対する安全性の要求が非常に
高まっている。つまり、タイヤ性能の中で乾燥路面及び
湿潤路面でのグリップ性能が非常に重要となっている。
この乾燥路面及び湿潤路面でのグリップ性能は、トレッ
ド用のゴム組成物の特性に大きく影響され、タイヤトレ
ッド表面と路面の間の摩擦抵抗の大きいことが必要とさ
れている。さらに、このときの摩擦抵抗はゴム表面が路
面の凹凸により繰り返し変形を受けるときのヒステリシ
スロスによって生じるものであり、粘弾性的には、10〜
20Hzの周波数下における0℃付近の損失係数(tanδ)
とよく相関することが知られている。従って、タイヤト
レッドのグリップ性能を向上させるには0℃付近の損失
係数を大きくすることが重要である。
等に伴い、自動車タイヤに対する安全性の要求が非常に
高まっている。つまり、タイヤ性能の中で乾燥路面及び
湿潤路面でのグリップ性能が非常に重要となっている。
この乾燥路面及び湿潤路面でのグリップ性能は、トレッ
ド用のゴム組成物の特性に大きく影響され、タイヤトレ
ッド表面と路面の間の摩擦抵抗の大きいことが必要とさ
れている。さらに、このときの摩擦抵抗はゴム表面が路
面の凹凸により繰り返し変形を受けるときのヒステリシ
スロスによって生じるものであり、粘弾性的には、10〜
20Hzの周波数下における0℃付近の損失係数(tanδ)
とよく相関することが知られている。従って、タイヤト
レッドのグリップ性能を向上させるには0℃付近の損失
係数を大きくすることが重要である。
一方、安全性に加えて、省資源、省エネルギーの観点
から、自動車タイヤに対する強い要求として、走行燃費
の低減がある。タイヤの燃費性能を改善するには走行時
の転動抵抗を小さくすることが必要であり、この場合も
またトレッドゴム組成物の特性が非常に大きく影響す
る。すなわち、トレッドゴムとしてヒステリシスロスの
小さいことが重要であり、粘弾性的には、タイヤ走行使
用される50〜70℃の温度において損失係数(tanδ)の
小さいことが燃費低減に有用であることが知られてい
る。
から、自動車タイヤに対する強い要求として、走行燃費
の低減がある。タイヤの燃費性能を改善するには走行時
の転動抵抗を小さくすることが必要であり、この場合も
またトレッドゴム組成物の特性が非常に大きく影響す
る。すなわち、トレッドゴムとしてヒステリシスロスの
小さいことが重要であり、粘弾性的には、タイヤ走行使
用される50〜70℃の温度において損失係数(tanδ)の
小さいことが燃費低減に有用であることが知られてい
る。
このように、グリップ性能と低燃費性能の両特性を改
善するために、タイヤトレッド用ゴム組成物として粘弾
性の特性は、周波数10〜30Hzに於ける0℃付近のtanδ
が大きく、50〜70℃付近のtanδが小さいゴム材料が強
く望まれている。
善するために、タイヤトレッド用ゴム組成物として粘弾
性の特性は、周波数10〜30Hzに於ける0℃付近のtanδ
が大きく、50〜70℃付近のtanδが小さいゴム材料が強
く望まれている。
このため、1,2−結合量を40%以上含有する、いわゆ
る高ビニルポリブタジエンゴム(以下、V−BRという)
が例えば特開昭55−12133号公報、特開昭56−127650号
公報等で提案され、確かに、湿潤路面でのグリップ性能
(ウェットスキッド抵抗性)と低転動抵抗性はある程度
改善されるが、最近の厳しい要求に対応するにはこれで
も十分とは言えない。また、V−BRの場合、耐摩耗性、
耐破壊特性が著しく劣るという欠点がある。
る高ビニルポリブタジエンゴム(以下、V−BRという)
が例えば特開昭55−12133号公報、特開昭56−127650号
公報等で提案され、確かに、湿潤路面でのグリップ性能
(ウェットスキッド抵抗性)と低転動抵抗性はある程度
改善されるが、最近の厳しい要求に対応するにはこれで
も十分とは言えない。また、V−BRの場合、耐摩耗性、
耐破壊特性が著しく劣るという欠点がある。
また、特開昭57−55204号公報では、1,2−結合量が42
〜70%、結合スチレン量が10〜30%、さらに特開昭57−
73030号公報では、1,2−結合量が60〜95%、結合スチレ
ン量が3〜30%のいわゆる高ビニルスチレン−ブタジエ
ン共重合体ゴム(以下、V−SBRという)が提案されて
いる。しかし、これらはV−BRに比べ耐摩耗性、強度の
点で改善がみられるものの、グリップ性能と低転動抵抗
の点では、いまだに十分とはいえない。特に、V−SBR
を天然ゴムあるいはポリイソプレンゴムとのブレンドで
使用する場合、1,2−結合量が多すぎるとポリマー同士
が相溶するため、グリップ性能に有利な高ガラス転移点
(高Tg)のV−SBRを使用するにもかかわらず期待され
るグリップ性能が得られない。
〜70%、結合スチレン量が10〜30%、さらに特開昭57−
73030号公報では、1,2−結合量が60〜95%、結合スチレ
ン量が3〜30%のいわゆる高ビニルスチレン−ブタジエ
ン共重合体ゴム(以下、V−SBRという)が提案されて
いる。しかし、これらはV−BRに比べ耐摩耗性、強度の
点で改善がみられるものの、グリップ性能と低転動抵抗
の点では、いまだに十分とはいえない。特に、V−SBR
を天然ゴムあるいはポリイソプレンゴムとのブレンドで
使用する場合、1,2−結合量が多すぎるとポリマー同士
が相溶するため、グリップ性能に有利な高ガラス転移点
(高Tg)のV−SBRを使用するにもかかわらず期待され
るグリップ性能が得られない。
本発明は、このようにグリップ性能と低燃費性とが非
常に厳しく要求されるタイヤに対して好適な、60℃での
損失係数(tanδ)が小さくて低燃費性に優れ、しかも
0℃での損失係数(tanδ)が大きくて乾燥路面及び湿
潤路面での制動性に優れたタイヤトレッド用ゴム組成物
を提供することを目的とする。
常に厳しく要求されるタイヤに対して好適な、60℃での
損失係数(tanδ)が小さくて低燃費性に優れ、しかも
0℃での損失係数(tanδ)が大きくて乾燥路面及び湿
潤路面での制動性に優れたタイヤトレッド用ゴム組成物
を提供することを目的とする。
この目的を達成するために、本発明者らは、高ビニル
スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(V−SBR)の1,2−
結合量に着目し、1,2−結合量を種々変えたV−SBRと他
ゴムとのブレンドにおける相溶、非相溶の関係を詳細に
検討した。その結果、従来、低燃費性能とグリップ性能
とが優れているといわれている高い1,2−結合量の範囲
のV−SBRの中である特定の範囲の1,2−結合量をもつV
−SBRが、天然ゴム及び/又はポリイソプレンゴムとの
ブレンド系において興味ある粘弾性特性を示すことを見
出し、本発明をなすにいたった。
スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(V−SBR)の1,2−
結合量に着目し、1,2−結合量を種々変えたV−SBRと他
ゴムとのブレンドにおける相溶、非相溶の関係を詳細に
検討した。その結果、従来、低燃費性能とグリップ性能
とが優れているといわれている高い1,2−結合量の範囲
のV−SBRの中である特定の範囲の1,2−結合量をもつV
−SBRが、天然ゴム及び/又はポリイソプレンゴムとの
ブレンド系において興味ある粘弾性特性を示すことを見
出し、本発明をなすにいたった。
したがって、本発明は、(1)天然ゴムおよび/又は
シス含有量80%以上のポリイソプレンゴム35〜50重量部
と、(2)有機リチウム化合物触媒を用いた溶液重合法
により製造される結合スチレン量が5〜50重量%、ブタ
ジエン部の1,2−結合量が60〜73%の範囲にあるスチレ
ン−ブタジエン共重合体ゴム65〜50重量部とからなり、
動的粘弾性測定における損失係数(tanδ)の温度分散
曲線がバイモーダルであることを特徴とするタイヤトレ
ッド用ゴム組成物を要旨とするものである。
シス含有量80%以上のポリイソプレンゴム35〜50重量部
と、(2)有機リチウム化合物触媒を用いた溶液重合法
により製造される結合スチレン量が5〜50重量%、ブタ
ジエン部の1,2−結合量が60〜73%の範囲にあるスチレ
ン−ブタジエン共重合体ゴム65〜50重量部とからなり、
動的粘弾性測定における損失係数(tanδ)の温度分散
曲線がバイモーダルであることを特徴とするタイヤトレ
ッド用ゴム組成物を要旨とするものである。
以下、本発明の構成につき詳しく説明する。
本発明において使用されるスチレン−ブタジエン共重
合体ゴム(SBR)のブタジエン部の1,2−結合量は、赤外
分光器を使用したハンプトン法により求められ、その値
は60〜73%の範囲にあることが必要である。1,2−結合
量が73%を越えるSBRは単独では高いグリップ性能を示
すが、天然ゴム及び/又はポリイソプレンゴムとのブレ
ンド系では1,2−結合量が60〜73%の範囲にあるSBRより
も低いグリップ性能しか示さない。このことは、従来の
知見(1,2−結合量が高いほど0℃のtanδが大きく、グ
リップ性能が良いことが知られている)と矛盾する結果
のようであるが、本発明者らは、力学分散から見たゴム
同士の相溶、非相溶を詳しく調べることにより、1,2−
結合量が73%をこえるSBRと天然ゴム及び/又はシス含
有量が80%以上のポリイソプレンゴムとのブレンドから
なるゴム組成物は動的粘弾性の温度分散曲線がモノモー
ダル(一山)となり、相溶型を示すことを発見した。つ
まり、1,2−結合量が73%をこえるSBRは単独ポリマーで
は高い温度にtanδのピーク温度をもつため0℃のtanδ
が高く、良好なグリップを示すが、このように相溶型の
ブレンドの場合にはSBRの高いtanδピーク温度が低温側
にシフトし、0℃のtanδが低下することが避けられな
い。
合体ゴム(SBR)のブタジエン部の1,2−結合量は、赤外
分光器を使用したハンプトン法により求められ、その値
は60〜73%の範囲にあることが必要である。1,2−結合
量が73%を越えるSBRは単独では高いグリップ性能を示
すが、天然ゴム及び/又はポリイソプレンゴムとのブレ
ンド系では1,2−結合量が60〜73%の範囲にあるSBRより
も低いグリップ性能しか示さない。このことは、従来の
知見(1,2−結合量が高いほど0℃のtanδが大きく、グ
リップ性能が良いことが知られている)と矛盾する結果
のようであるが、本発明者らは、力学分散から見たゴム
同士の相溶、非相溶を詳しく調べることにより、1,2−
結合量が73%をこえるSBRと天然ゴム及び/又はシス含
有量が80%以上のポリイソプレンゴムとのブレンドから
なるゴム組成物は動的粘弾性の温度分散曲線がモノモー
ダル(一山)となり、相溶型を示すことを発見した。つ
まり、1,2−結合量が73%をこえるSBRは単独ポリマーで
は高い温度にtanδのピーク温度をもつため0℃のtanδ
が高く、良好なグリップを示すが、このように相溶型の
ブレンドの場合にはSBRの高いtanδピーク温度が低温側
にシフトし、0℃のtanδが低下することが避けられな
い。
一方、1,2−結合量が73%以下のSBRと天然ゴム及び/
又はポリイソプレンゴムとのブレンドからなるゴム組成
物は、動的粘弾性の温度分散曲線がバイモーダル(二
山)となり、非相溶性を示し、SBRが単独で有するtanδ
のピーク温度をブレンド系でもそのまま保持することが
できる。従って、1,2−結合量が73%以下でかつtanδの
ピーク温度をあるレベル以上に高くできる60〜73%の範
囲の1,2−結合量を有するSBRは、天然ゴム及び/又はシ
ス含有量が80%以上のポリイソプレンゴムとのブレンド
においても高いtanδピーク温度をもち、高い0℃のtan
δ値を得ることができる。さらに、低燃費性能の目安と
なる。50〜70℃のtanδについては、1,2−結合量が60〜
73%の範囲のSBRが1,2結合量が73%をこえるSBRよりも
単独あるいはブレンドのいずれで使用されても低くな
る。
又はポリイソプレンゴムとのブレンドからなるゴム組成
物は、動的粘弾性の温度分散曲線がバイモーダル(二
山)となり、非相溶性を示し、SBRが単独で有するtanδ
のピーク温度をブレンド系でもそのまま保持することが
できる。従って、1,2−結合量が73%以下でかつtanδの
ピーク温度をあるレベル以上に高くできる60〜73%の範
囲の1,2−結合量を有するSBRは、天然ゴム及び/又はシ
ス含有量が80%以上のポリイソプレンゴムとのブレンド
においても高いtanδピーク温度をもち、高い0℃のtan
δ値を得ることができる。さらに、低燃費性能の目安と
なる。50〜70℃のtanδについては、1,2−結合量が60〜
73%の範囲のSBRが1,2結合量が73%をこえるSBRよりも
単独あるいはブレンドのいずれで使用されても低くな
る。
1,2−結合量が60%未満のSBRと天然ゴム及び/又はポ
リイソプレンゴムとのブレンドの場合は、非相溶性の低
弾性温度分散曲線を示すもののSBRの示すtanδのピーク
温度が低すぎるため、高いグリップ性能を得ることがむ
ずかしい。
リイソプレンゴムとのブレンドの場合は、非相溶性の低
弾性温度分散曲線を示すもののSBRの示すtanδのピーク
温度が低すぎるため、高いグリップ性能を得ることがむ
ずかしい。
後記の第1図には、以上で説明してきた3種類の1,2
−結合量の範囲のSBRを天然ゴムとブレンドしたときの
代表的なtanδ温度分散曲線を示す。この第1図から、
本発明の特長がより明白であることが判る。
−結合量の範囲のSBRを天然ゴムとブレンドしたときの
代表的なtanδ温度分散曲線を示す。この第1図から、
本発明の特長がより明白であることが判る。
従って、本発明で使用されるSBRは、1,2−結合量が60
〜73%の範囲にあることが必須の条件である。
〜73%の範囲にあることが必須の条件である。
また、本発明で使用されるSBRの結合スチレン量は、
5〜50重量%の範囲である。5重量%未満ではグリップ
性能が低く、好ましくない。50重量%を越えると低燃費
性能、耐摩耗性が劣る。また、硬度が高くなり、低温性
能も低下する。
5〜50重量%の範囲である。5重量%未満ではグリップ
性能が低く、好ましくない。50重量%を越えると低燃費
性能、耐摩耗性が劣る。また、硬度が高くなり、低温性
能も低下する。
上記SBRとブレンドされるゴムは、天然ゴム及び/又
はシス含有量が80%以上のポリイソプレンゴムである。
ポリイソプレンゴムを使用する場合、シス含有量が80%
未満だと低燃費性、耐摩耗性が低下し好ましくない。
はシス含有量が80%以上のポリイソプレンゴムである。
ポリイソプレンゴムを使用する場合、シス含有量が80%
未満だと低燃費性、耐摩耗性が低下し好ましくない。
ブレンドの比率は、天然ゴムおよび/又はシス含有量
80%以上のポリイソプレンゴム35〜50重量部に対し、有
機リチウム化合物触媒を用いた溶液重合法により製造さ
れる結合スチレン量が5〜50重量%、ブタジエン部の1,
2−結合量が60〜73%の範囲にあるSBR65〜50重量部とす
る。この比率は、動的粘弾性測定におけるtanδの温度
分散曲線がバイモーダル(二山)を示す範囲だからであ
る。
80%以上のポリイソプレンゴム35〜50重量部に対し、有
機リチウム化合物触媒を用いた溶液重合法により製造さ
れる結合スチレン量が5〜50重量%、ブタジエン部の1,
2−結合量が60〜73%の範囲にあるSBR65〜50重量部とす
る。この比率は、動的粘弾性測定におけるtanδの温度
分散曲線がバイモーダル(二山)を示す範囲だからであ
る。
なお、本発明で使用されるSBRのムーニー粘度は、特
に限定されないが、ML1+4100℃で15〜150の範囲であ
り、好ましくは30〜80である。また、本発明の主旨を越
えない限り、ランダム性、分岐(カップリング)の有
無、ポリマー鎖中への官能基の導入等は特に制限されな
い。
に限定されないが、ML1+4100℃で15〜150の範囲であ
り、好ましくは30〜80である。また、本発明の主旨を越
えない限り、ランダム性、分岐(カップリング)の有
無、ポリマー鎖中への官能基の導入等は特に制限されな
い。
本発明のゴム組成物には、以上のポリマー成分以外
に、ゴム工業で通常使用されるカーボンブラック、加硫
剤、加硫促進剤、老化防止剤、軟化剤、可塑剤、充填剤
等を配合しても構わない。
に、ゴム工業で通常使用されるカーボンブラック、加硫
剤、加硫促進剤、老化防止剤、軟化剤、可塑剤、充填剤
等を配合しても構わない。
以下に実施例および比較例を示す。
実施例、比較例 下記の表1に示すポリマー(スチレン−ブタジエン共
重合体ゴム(SBR))A〜Gを表2に示す配合内容(重
量部)で配合し、加硫促進剤と硫黄を除く原料ゴム及び
配合剤を1.7.のバンバリーミキサーで5分間混合した
後、この混合物に加硫促進剤と硫黄を加えて8インチの
試験用練りロール機で4分間混練りし、ゴム組成物を得
た。これらのゴム組成物を160℃で20分間プレス加硫し
て目的とする試験片を調製し、各種試験を行ない、その
物性を測定した。この結果を表2及び第1図に示す。試
験方法は下記の通りである。
重合体ゴム(SBR))A〜Gを表2に示す配合内容(重
量部)で配合し、加硫促進剤と硫黄を除く原料ゴム及び
配合剤を1.7.のバンバリーミキサーで5分間混合した
後、この混合物に加硫促進剤と硫黄を加えて8インチの
試験用練りロール機で4分間混練りし、ゴム組成物を得
た。これらのゴム組成物を160℃で20分間プレス加硫し
て目的とする試験片を調製し、各種試験を行ない、その
物性を測定した。この結果を表2及び第1図に示す。試
験方法は下記の通りである。
<引張特性>:JIS K 6301に準拠。
<ウェットスキッド抵抗>: 英国スタンレー社製ポータブルスキッドテスターを用
いて、濡れたスリーエム社製セーフティウォーク路面で
測定し、比較例1を100として指数表示した。従って数
値の大きいほど良好。
いて、濡れたスリーエム社製セーフティウォーク路面で
測定し、比較例1を100として指数表示した。従って数
値の大きいほど良好。
<耐摩耗性>: ピコ摩耗試験機を用いてASTM D2228に準拠して測定。
(比較例1の摩耗量)×100/(試料の摩耗量)で表示し
た。従って、値が大きいほど耐摩耗性は良好である。
(比較例1の摩耗量)×100/(試料の摩耗量)で表示し
た。従って、値が大きいほど耐摩耗性は良好である。
<tanδ>: 岩本製作所の粘弾性スペクトロメーターを用い、伸長
変形で、歪率10±2%、周波数20Hzの条件下において、
0℃と60℃について測定。
変形で、歪率10±2%、周波数20Hzの条件下において、
0℃と60℃について測定。
<tanδの温度分散>: RHEOMETRICS社製の動的粘弾性装置を用い、周波数10H
z、剪断歪0.5%の条件下において、−100℃〜+60℃の
温度範囲について測定。
z、剪断歪0.5%の条件下において、−100℃〜+60℃の
温度範囲について測定。
<SBRのスチレン量及び1,2−結合量>: 赤外分光分析法でL.H.Hampton,Analytical,Chem,21 9
23頁(1949)の方法で計算。
23頁(1949)の方法で計算。
<ムーニー粘度(ML1+4100℃)>: JIS K 6300に準拠して測定。
表2の加硫物性から明らかなように、実施例1〜5は
比較例に比しいずれも0℃のtanδが大幅に高く、ウェ
ットスキッド抵抗が良く、また、60℃のtanδも比較例
1〜3と同じかむしろ小さい値を示している。比較例4,
5は、60℃のtanδは小さいものの、0℃のtanδもかな
り小さく、ウェットスキット抵抗も悪い。
比較例に比しいずれも0℃のtanδが大幅に高く、ウェ
ットスキッド抵抗が良く、また、60℃のtanδも比較例
1〜3と同じかむしろ小さい値を示している。比較例4,
5は、60℃のtanδは小さいものの、0℃のtanδもかな
り小さく、ウェットスキット抵抗も悪い。
この結果は、先に説明したように第1図のようなtan
δの温度分散曲線に基づくものであり、例えば、実施例
1のようなバイモーダルな曲線が0℃のtanδを大きく
し、60℃のtanδを小さくしていることは明白である。
δの温度分散曲線に基づくものであり、例えば、実施例
1のようなバイモーダルな曲線が0℃のtanδを大きく
し、60℃のtanδを小さくしていることは明白である。
以上説明したように、ある限定された1,2−結合量を
もつSBRを使用し、特定の損失係数(tanδ)温度分散曲
線を示す本発明のゴム組成物は、低燃費性に優れ、しか
も乾燥路面及び湿潤路面での制動性を著しく改善するこ
とができ、タイヤトレッドに好適に利用できるものであ
る。
もつSBRを使用し、特定の損失係数(tanδ)温度分散曲
線を示す本発明のゴム組成物は、低燃費性に優れ、しか
も乾燥路面及び湿潤路面での制動性を著しく改善するこ
とができ、タイヤトレッドに好適に利用できるものであ
る。
第1図は温度と損失係数との関係図である。
Claims (1)
- 【請求項1】(1)天然ゴムおよび/又はシス含有量80
%以上のポリイソプレンゴム35〜50重量部と、(2)有
機リチウム化合物触媒を用いた溶液重合法により製造さ
れる結合スチレン量が5〜50重量%、ブタジエン部の1,
2−結合量が60〜73%の範囲にあるスチレン−ブタジエ
ン共重合体ゴム65〜50重量部とからなり、動的粘弾性測
定における損失係数(tanδ)の温度分散曲線がバイモ
ーダルであることを特徴とするタイヤトレッド用ゴム組
成物。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62171249A JP2529858B2 (ja) | 1987-07-10 | 1987-07-10 | タイヤトレツド用ゴム組成物 |
DE3823662A DE3823662A1 (de) | 1987-07-10 | 1988-07-08 | Gummimischung fuer die laufflaeche von reifen |
KR1019880008475A KR970005482B1 (ko) | 1987-07-10 | 1988-07-08 | 타이어 트레드용 고무 조성물 |
US07/216,684 US4906697A (en) | 1987-07-10 | 1988-07-08 | Rubber compositions for tire treads |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62171249A JP2529858B2 (ja) | 1987-07-10 | 1987-07-10 | タイヤトレツド用ゴム組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6416844A JPS6416844A (en) | 1989-01-20 |
JP2529858B2 true JP2529858B2 (ja) | 1996-09-04 |
Family
ID=15919817
Family Applications (1)
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