JPH0912784A - ゴム組成物 - Google Patents

ゴム組成物

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JPH0912784A
JPH0912784A JP7188347A JP18834795A JPH0912784A JP H0912784 A JPH0912784 A JP H0912784A JP 7188347 A JP7188347 A JP 7188347A JP 18834795 A JP18834795 A JP 18834795A JP H0912784 A JPH0912784 A JP H0912784A
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JP
Japan
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rubber
carbon black
parts
weight
ethylene
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Withdrawn
Application number
JP7188347A
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English (en)
Inventor
Hideyuki Sakai
秀之 酒井
Takeshi Nishigami
猛 西上
Koji Hiramatsu
孝治 平松
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Toyo Tire Corp
Original Assignee
Toyo Tire and Rubber Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0912784A publication Critical patent/JPH0912784A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高速走行する自動車のタイヤのトレッドに用
いられた場合、耐ブローアウト性及び耐摩耗性を損なう
ことなく路面グリップ性能を向上させるゴム組成物を提
供する。 【構成】 スチレンブタジエンゴム、天然ゴム、イソプ
レンゴム、ブチルゴム、ブタジエンゴム及びスチレンブ
タジエンイソプレンゴムから選ばれた2種以上のゴムま
たはスチレンブタジエンゴム単独のゴムのスチレン含有
量の合計が25〜45重量%になるようにしたゴムのゴ
ム成分100重量部に対し、(1)カーボンブラックを
80〜200重量部、(2)脂環族飽和炭化水素樹脂
5〜50重量部、及び(3)カーボンブラック100重
量部に対して2〜20重量部の比率で、酢酸ビニル又は
アクリル酸含有量が10〜20重量%である低重合度の
エチレン−酢酸ビニル共重合体又はエチレン−アクリル
酸共重合体を配合したゴム組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として高速走行する
自動車のタイヤに用いられるゴム組成物に関し、より詳
しくは脂環族飽和炭化水素樹とエチレン−酢酸ビニル共
重合体又はエチレン−アクリル酸共重合体とを配合し、
タイヤのトレッドに用いた場合にタイヤの耐摩耗性と耐
ブローアウト性を損なわずに路面グリップ性を向上させ
るゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】競技用自動車、速度制限のない場所を走
行する自動車に使用されるタイヤは、タイヤとして求め
られる一般的な水準のカーカス耐久性、ベルト耐久性、
低燃費性等の一般特性を備えることは勿論必要ではある
が、更に高速走行で使用されるので安全の面から特に路
面グリップ性能が重要となり、又摩耗、発熱に対しては
条件が過酷になるので高度の耐摩耗性、耐ブローアウト
性が要求される。従来、路面グリップ性能の改良に対し
て、原料ゴム面からのアプローチとカーボンブラック面
からのアプローチが行われていた。原料ゴム面からのア
プローチは、例えば特開昭58−1734号公報に記載
されるように、ゴム成分にスチレン含有量の多いスチレ
ンブタジエンゴム、ブチルゴム等のガラス転移点が高い
ゴムを使用する方法が検討され、カーボンブラック面か
らのアプローチはカーボンブラックとオイルの配合量を
多くする方法、或いは例えば特開昭62−129324
号公報に記載されるように粒子径の小さいカーボンブラ
ックを配合する方法が一般に検討されていた。
【0003】しかし、更に路面グリップ性能を大きくす
るために、使用するジエン−スチレン共重合体ゴムのス
チレン含有量を多くしたり、ジエン成分の1,2ビニル
結合量を多くしたりして更にガラス転移点を高くすれば
耐摩耗性及び耐ブローアウト性が低下し、同様に、カー
ボンブラックとオイルの配合量を更に多くすることによ
り路面グリップ性能を向上させることはできるが、耐摩
耗性、耐ブローアウト性が低下する。このように路面グ
リップ性能と耐摩耗性或いは耐ブローアウト性とは相反
する性質があって、一方をよくすれば他方が悪くなり、
従来のアプローチ方法では耐摩耗性及び耐ブローアウト
性を損なわずに路面グリップ性能を改良するには限界が
あって十分満足できる状態には至っていなかった。
【0004】一方、ゴム組成物に配合されるカーボンブ
ラックの粒子径を小さくして窒素吸着比表面積を大きく
すれば、それにつれて路面グリップ性能は向上するが、
同時にカーボンブラックのゴム中への分散性が悪くなる
ので発熱が大きくなり、また耐摩耗性については窒素吸
着比表面積が大きくなれば良くなるものの同時に分散性
が悪くなるので、ある程度以上になれば分散不良のため
耐摩耗性の向上が頭打ちになることは公知である。しか
し、特開平5−117449号公報にはエチレン−酢酸
ビニル共重合体又はエチレン−アクリル酸共重合体を添
加することによりカーボンブラックの分散性を改良し、
窒素比表面積増大に伴う耐摩耗性向上の頭打を実質解消
させ、窒素比表面積増大に見合った耐摩耗性を得る方法
が記載されており、この方法を採用すれば、路面グリッ
プ性能と耐摩耗性を同時に向上させることはできるけれ
ども矢張り耐ブローアウト性能の低下は避けられず、な
お改良の余地があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ゴム組成物をタイヤに
用いられた場合の路面グリップ性能が高くなるようにす
るには、従来から次の方法が採用されている。(1) ガラ
ス転移点の高いゴム成分を使用する。(2) カーボンブラ
ックとオイルの配合量を多くする。(3) 窒素吸着比表面
積の大きいカーボンブラックを使用する。しかし、更に
路面グリップ性能を高くするために、これらの方法を推
し進めれば、耐摩耗性、耐ブローアウト性が低下するの
で、従来使用されていたゴム成分のガラス転移点の範
囲、カーボンブラックとオイルの配合量の範囲、カーボ
ンブラックの窒素吸着比表面積の範囲は試行錯誤を行っ
て上記の特性が均衡する範囲に設定されており、範囲外
になれば何れかの特性が低下し、実用に供せられなくな
っていた。
【0006】本発明は、上記に鑑み、他の方法を講じ
て、特に高速で走行する自動車に装着されるタイヤのト
レッドに用いた場合に、タイヤの耐摩耗性及び耐ブロー
アウト性を損なわずに路面グリップ性能を更に向上させ
るゴム組成物を提供することを課題にしてなされたもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、スチレンブタ
ジエンゴム単独、又はスチレンブタジエンゴム、ブタジ
エンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム及び
スチレンブタジエンイソプレンゴムから選ばれた2種以
上のブレンドが、ゴム成分のスチレン含有量の合計が2
5〜35重量%になるようにし、ゴム成分100重量部
に対し、(1) カーボンブラックを80〜200重量部、
(2) 脂環族飽和炭化水素樹を5〜50重量部、及び(3)
カーボンブラック100重量部に対して2〜20重量部
の比率でエチレン−酢酸ビニル共重合体又はエチレン−
アクリル酸共重合体を少なくとも配合したゴム組成物で
ある。尚、ゴム成分は原料ゴムから油展オイルを除外し
たゴムポリマー部分を意味する。
【0008】本発明に用いるカーボンブラックとしては
窒素吸着比表面積が120m2/g以上のものが好適で、
N110、N121、N234或いは超SAF級と通称
されるものが挙げられる。本発明に用いる脂環族飽和炭
化水素樹は、石油のナフサ分解の際副製する高級不飽和
炭化水素を重合して得られる石油樹脂を水素添加して製
造され、その化学構造は長鎖アルカンの水素の一部がシ
クロヘキシル、メチルシクロヘキシル等のシクロアルキ
ル基で置換された形になっており、荒川化学社からアル
コンの商品名で入手できる。エチレン−酢酸ビニル共重
合体又はエチレン−アクリル酸共重合体(以後エチレン
共重合体と略称する)としては、エチレンと共重合され
る酢酸ビニル又はアクリル酸の含有量が10〜20重量
%で、温度121℃でブルクフィルド粘度計(B型粘度
計)を用いて測定したブルクフィルド粘度が500〜2
0000PaS の低重合度のものが好適であり、エッソ化
学社からESCOMERの商品名で入手できる。
【0009】
【作用】ゴム成分としてスチレンブタジエンゴム(以後
SBRと略称する)のみを用いた場合、或いはSBR、
天然ゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、ブタジエンゴ
ム及びスチレンブタジエンイソプレンゴムから2種以上
選んでブレンドした場合の何れにおいても、ゴム成分中
に含有するスチレンの合計量を25〜35重量%になる
ようにすることにより路面グリップ性能、耐摩耗性能、
耐ブローアウト性能のバランスがよくなり、25重量%
より少なくなれば、路面グリップ性能が低下し、35重
量%より多くなれば耐摩耗性と耐ブローアウト性が悪く
なる。
【0010】カーボンブラックの配合量はゴム成分10
0重量部(以後重量部を部と略称する)に対して80〜
200部が好適であり、80部より少ない場合は路面グ
リップ性能が劣り、200部より多いと耐ブローアウト
性が悪くなる。また、カーボンブラックの窒素吸着比表
面積(以後N2 SAと言う)が120m2/g未満では耐
摩耗性能と路面グリップ性能が悪くなり、過度に大きく
なればゴム組成物の粘度を高くして混合工程、押し出し
工程等における加工性が悪くなり、また、カーボンブラ
ック凝集体の凝縮力が大きくるのでゴムと混合中に凝集
体が破壊して一次粒子となって分散する能力、所謂分散
性が低下してゴム組成物中に粗粒子が混在した状態にな
って物性低下を生じるので、現在の加工技術では300
m2/gが物性低下を伴わずに加工が可能な限界である。
【0011】脂環族飽和炭化水素樹とエチレン共重合体
との両方を配合することにより、耐摩耗性能と耐ブロー
アウト性能を損なわれることなく路面グリップ性能を改
良することができ、一方が欠ける場合には発明の目的が
達せられない。脂環族飽和炭化水素樹の配合量がゴム成
分100部に対して5部未満では路面グリップ性能改良
効果が小さく、50部より多くなると耐ブローアウト性
能が低下し好ましくない。上記のエチレン共重合体は酢
酸ビニル又はアクリル酸含有量を10〜20重量%、温
度121℃におけるブルクフィルド粘度を500〜20
000Pas にすることにより、脂環族飽和炭化水素樹と
共存して路面グリップ性能を高めると同時にカーボンブ
ラックの分散を好くして、N2 SAを大きくしても耐摩
耗性能向上の頭打ちを実質的になくし、耐ブローアウト
性能が低下するのを防止することができる。酢酸ビニル
又はアクリル酸含有量もしくはブルクフィルド粘度が上
記範囲の外にある場合には、カーボンブラック分散を改
良する作用がなく、路面グリップ性改良が認められず、
耐摩耗性能と耐ブローアウト性能が悪くなる。エチレン
共重合体の配合量がカーボンブラック100部に対して
2部未満のときはカーボンブラック分散改良効果が小さ
く、20部より多いときは軟化剤として作用して耐摩耗
性等の機械的強度が低下する。
【0012】
【実施例】表−2に示すゴム成分100部に対して、亜
鉛華3部、ステアリン酸1部、老化防止剤(大内新興化
学工業社製商品名ノクラック6C)1部、硫黄2部、加
硫促進剤CBS1部の他に、カーボンブラックN110
又はN339、オイルと表−1に示すエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、脂環族
飽和炭化水素樹及び石油樹脂とを表−2に示す割合
(部)で配合し(油展原料ゴムが使用されたときは油展
オイルを合算してオイル量とする)、通常の方法で混合
して混合ゴムを得た。その一部で耐ブローアウト性を試
験し、残りを常法に従って押し出してトレッドゴムに
し、サイズ210/645R18のタイヤを試作して路
面グリップ性能と耐摩耗性を試験した。それぞれの試験
結果を表−2に比較例1を100として指数で示した。
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】
【0015】
【表3】
【0016】尚、上記の試験は下記の方法で行った。耐
ブローアウト性はグッドリッチ式フレクソメーターを用
い、荷重15kg、ストローク5.7mm、振動数1800
rpm にて雰囲気温度100℃の中でブローアウが発生す
るまで振動させ、ブローアウトが発生するまでの時間を
耐ブローアウト性とし、長い方が好ましい。路面グリッ
プ性及び耐摩耗性は、被試験タイヤを装着したテストカ
ーを1周4.4kmの周回路を全速力で20回走行し、一
周するのに要する時間の初の5回の平均の逆数、言い換
えれば平均速度を路面グリップ性(路面グリップ性が劣
るものはスリップしやすいのでコーナーリングで速度を
下げる必要がある)とし、20回走行する間の摩耗によ
るタイヤ重量変化を測定してその逆数を耐摩耗性とし
た。いずれも値が大きい方が好ましい。
【0017】実施例は、脂環族飽和炭化水素樹及びエチ
レン共重合体が配合されていない従来のゴム組成物であ
る比較例1と比較して、路面グリップ性は優れ、耐ブロ
ーアウト性及び耐摩耗性は同等以上である。比較例にお
いて比較例1と比較して、脂環族飽和炭化水素樹の代わ
りに石油樹脂を用いた例の比較例2は路面グリップ性が
改良されるけれども耐ブローアウト性と耐摩耗性は低下
しており、ゴム成分のスチレン含有量が25%未満の例
である比較例3は耐ブローアウト性が悪くなっており、
2 SAが120m2/g未満のカーボンブラックを使用
した比較例4は路面グリップ性が劣っており、カーボン
ブラック配合量が80部未満の比較例5は路面グリップ
性と耐摩耗性が劣り、特定したエチレン共重合体以外の
エチレン共重合体を使用した比較例6及び7は路面グリ
ップ性が改良されるけれども耐ブローアウト性と耐摩耗
性が損なわれ、エチレン共重合体の配合を欠いた比較例
8は路面グリップ性が改良されるけれども耐ブローアウ
ト性と耐摩耗性が損なわれ、脂環族飽和炭化水素樹の配
合を欠いた比較例9は路面グリップ性が改良されておら
ず、エチレン共重合体の配合量が過多になっている比較
例10は路面グリップ性と耐ブローアウト性が改良され
るけれども耐摩耗性が損なわれている。このように、比
較例2〜10の何れにおいても、比較例1と比較して路
面グリップ性がよくなったものは耐ブローアウト性又は
耐摩耗性の少なくとも一方が悪くなっている。
【0018】
【発明の効果】スチレン含有量が25〜35重量%のゴ
ム成分100重量部に対してN2 SAが120m2/g以
上のカーボンブラックを80〜200重量部配合する従
来の路面グリップ性能の優れたゴム組成ゴムの組成に、
脂環族飽和炭化水素樹を5〜50重量部及びカーボンブ
ラック100重量部に対して2〜20重量部の比率でエ
チレン−酢酸ビニル共重合体又はエチレン−アクリル酸
共重合体を追加配合したゴム組成物は、特に高速走行す
る自動車のタイヤに用いられた場合、耐ブローアウト性
及び耐摩耗性を損なうことなく路面グリップ性能を更に
向上させることができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年8月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 ゴム組成物
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として高速走行する
自動車のタイヤに用いられるゴム組成物に関し、より詳
しくは脂環族飽和炭化水素樹脂とエチレン−酢酸ビニル
共重合体又はエチレン−アクリル酸共重合体とを配合
し、タイヤのトレッドに用いた場合にタイヤの耐摩耗性
と耐ブローアウト性を損なわずに路面グリップ性を向上
させるゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】競技用自動車、速度制限のない場所を走
行する自動車に使用されるタイヤは、タイヤとして求め
られる一般的な水準のカーカス耐久性、ベルト耐久性、
低燃費性等の一般特性を備えることは勿論必要ではある
が、更に高速走行で使用されるので安全の面から特に路
面グリップ性能が重要となり、又摩耗、発熱に対しては
条件が過酷になるので高度の耐摩耗性、耐ブローアウト
性が要求される。従来、路面グリップ性能の改良に対し
て、原料ゴム面からのアプローチとカーボンブラック面
からのアプローチが行われていた。原料ゴム面からのア
プローチは、例えば特開昭58−1734号公報に記載
されるように、ゴム成分にスチレン含有量の多いスチレ
ンブタジエンゴム、ブチルゴム等のガラス転移点が高い
ゴムを使用する方法が検討され、カーボンブラック面か
らのアプローチはカーボンブラックとオイルの配合量を
多くする方法、或いは例えば特開昭62−129324
号公報に記載されるように粒子径の小さいカーボンブラ
ックを配合する方法が一般に検討されていた。
【0003】しかし、更に路面グリップ性能を大きくす
るために、使用するジエン−スチレン共重合体ゴムのス
チレン含有量を多くしたり、ジエン成分の1,2ビニル
結合量を多くしたりして更にガラス転移点を高くすれば
耐摩耗性及び耐ブローアウト性が低下し、同様に、カー
ボンブラックとオイルの配合量を更に多くすることによ
り路面グリップ性能を向上させることはできるが、耐摩
耗性、耐ブローアウト性が低下する。このように路面グ
リップ性能と耐摩耗性或いは耐ブローアウト性とは相反
する性質があって、一方をよくすれば他方が悪くなり、
従来のアプローチ方法では耐摩耗性及び耐ブローアウト
性を損なわずに路面グリップ性能を改良するには限界が
あって十分満足できる状態には至っていなかった。
【0004】一方、ゴム組成物に配合されるカーボンブ
ラックの粒子径を小さくして窒素吸着比表面積を大きく
すれば、それにつれて路面グリップ性能は向上するが、
同時にカーボンブラックのゴム中への分散性が悪くなる
ので発熱が大きくなり、また耐摩耗性については窒素吸
着比表面積が大きくなれば良くなるものの同時に分散性
が悪くなるので、ある程度以上になれば分散不良のため
耐摩耗性の向上が頭打ちになることは公知である。しか
し、特開平5−117449号公報にはエチレン−酢酸
ビニル共重合体又はエチレン−アクリル酸共重合体を添
加することによりカーボンブラックの分散性を改良し、
窒素比表面積増大に伴う耐摩耗性向上の頭打を実質解消
させ、窒素比表面積増大に見合った耐摩耗性を得る方法
が記載されており、この方法を採用すれば、路面グリッ
プ性能と耐摩耗性を同時に向上させることはできるけれ
ども矢張り耐ブローアウト性能の低下は避けられず、な
お改良の余地があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ゴム組成物をタイヤに
用いられた場合の路面グリップ性能が高くなるようにす
るには、従来から次の方法が採用されている。(1)ガ
ラス転移点の高いゴム成分を使用する。(2)カーボン
ブラックとオイルの配合量を多くする。(3)窒素吸着
比表面積の大きいカーボンブラックを使用する。しか
し、更に路面グリップ性能を高くするために、これらの
方法を推し進めれば、耐摩耗性、耐ブローアウト性が低
下するので、従来使用されていたゴム成分のガラス転移
点の範囲、カーボンブラックとオイルの配合量の範囲、
カーボンブラックの窒素吸着比表面積の範囲は試行錯誤
を行って上記の特性が均衡する範囲に設定されており、
範囲外になれば何れかの特性が低下し、実用に供せられ
なくなっていた。
【0006】本発明は、上記に鑑み、他の方法を講じ
て、特に高速で走行する自動車に装着されるタイヤのト
レッドに用いた場合に、タイヤの耐摩耗性及び耐ブロー
アウト性を損なわずに路面グリップ性能を更に向上させ
るゴム組成物を提供することを課題にしてなされたもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、スチレンブタ
ジエンゴム単独、又はスチレンブタジエンゴム、ブタジ
エンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム及び
スチレンブタジエンイソプレンゴムから選ばれた2種以
上のブレンドが、ゴム成分のスチレン含有量の合計が2
5〜45重量%になるようにし、ゴム成分100重量部
に対し、(1)カーボンブラックを80〜200重量
部、(2)脂環族飽和炭化水素樹脂を5〜50重量部、
及び(3)カーボンブラック100重量部に対して2〜
20重量部の比率でエチレン−酢酸ビニル共重合体又は
エチレン−アクリル酸共重合体を少なくとも配合したゴ
ム組成物である。尚、ゴム成分は原料ゴムから油展オイ
ルを除外したゴムポリマー部分を意味する。
【0008】本発明に用いるカーボンブラックとしては
窒素吸着比表面積が120m/g以上のものが好適
で、N110、N121、N234或いは超SAF級と
通称されるものが挙げられる。本発明に用いる脂環族飽
和炭化水素樹脂は、石油のナフサ分解の際副製する高級
不飽和炭化水素を重合して得られる石油樹脂を水素添加
して製造され、その化学構造は長鎖アルカンの水素の一
部がシクロヘキシル、メチルシクロヘキシル等のシクロ
アルキル基で置換された形になっており、荒川化学社か
らアルコンの商品名で入手できる。エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体又はエチレン−アクリル酸共重合体(以後エ
チレン共重合体と略称する)としては、エチレンと共重
合される酢酸ビニル又はアクリル酸の含有量が10〜2
0重量%で、温度121℃でブルクフィルド粘度計(B
型粘度計)を用いて測定したブルクフィルド粘度が50
0〜20000Pasの低重合度のものが好適であり、
エッソ化学社からESCOMERの商品名で入手でき
る。
【0009】
【作用】ゴム成分としてスチレンブタジエンゴム(以後
SBRと略称する)のみを用いた場合、或いはSBR、
天然ゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、ブタジエンゴ
ム及びスチレンブタジエンイソプレンゴムから2種以上
選んでブレンドした場合の何れにおいても、ゴム成分中
に含有するスチレンの合計量を25〜45重量%になる
ようにすることにより路面グリップ性能、耐摩耗性能、
耐ブローアウト性能のバランスがよくなり、25重量%
より少なくなれば、路面グリップ性能が低下し、45
量%より多くなれば耐摩耗性と耐ブローアウト性が悪く
なる。
【0010】カーボンブラックの配合量はゴム成分10
0重量部(以後重量部を部と略称する)に対して80〜
200部が好適であり、80部より少ない場合は路面グ
リップ性能が劣り、200部より多いと耐ブローアウト
性が悪くなる。また、カーボンブラックの窒素吸着比表
面積(以後NSAと言う)が120m/g未満では
耐摩耗性能と路面グリップ性能が悪くなり、過度に大き
くなればゴム組成物の粘度を高くして混合工程、押し出
し工程等における加工性が悪くなり、また、カーボンブ
ラック凝集体の凝縮力が大きくるのでゴムと混合中に凝
集体が破壊して一次粒子となって分散する能力、所謂分
散性が低下してゴム組成物中に粗粒子が混在した状態に
なって物性低下を生じるので、現在の加工技術では30
0m/gが物性低下を伴わずに加工が可能な限界であ
る。
【0011】脂環族飽和炭化水素樹脂とエチレン共重合
体との両方を配合することにより、耐摩耗性能と耐ブロ
ーアウト性能を損なわれることなく路面グリップ性能を
改良することができ、一方が欠ける場合には発明の目的
が達せられない。脂環族飽和炭化水素樹脂の配合量がゴ
ム成分100部に対して5部未満では路面グリップ性能
改良効果が小さく、50部より多くなると耐ブローアウ
ト性能が低下し好ましくない。上記のエチレン共重合体
は酢酸ビニル又はアクリル酸含有量を10〜20重量
%、温度121℃におけるブルクフィルド粘度を500
〜20000Pasにすることにより、脂環族飽和炭化
水素樹脂と共存して路面グリップ性能を高めると同時に
カーボンブラックの分散を好くして、NSAを大きく
しても耐摩耗性能向上の頭打ちを実質的になくし、耐ブ
ローアウト性能が低下するのを防止することができる。
酢酸ビニル又はアクリル酸含有量もしくはブルクフィル
ド粘度が上記範囲の外にある場合には、カーボンブラッ
ク分散を改良する作用がなく、路面グリップ性改良が認
められず、耐摩耗性能と耐ブローアウト性能が悪くな
る。エチレン共重合体の配合量がカーボンブラック10
0部に対して2部未満のときはカーボンブラック分散改
良効果が小さく、20部より多いときは軟化剤として作
用して耐摩耗性等の機械的強度が低下する。
【0012】
【実施例】表−2に示すゴム成分100部に対して、亜
鉛華3部、ステアリン酸1部、老化防止剤(大内新興化
学工業社製商品名ノクラック6C)1部、硫黄2部、加
硫促進剤CBS1部の他に、カーボンブラックN110
又はN339、オイルと表−1に示すエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、脂環族
飽和炭化水素樹脂及び石油樹脂とを表−2に示す割合
(部)で配合し(油展原料ゴムが使用されたときは油展
オイルを合算してオイル量とする)、通常の方法で混合
して混合ゴムを得た。その一部で耐ブローアウト性を試
験し、残りを常法に従って押し出してトレッドゴムに
し、サイズ210/645R18のタイヤを試作して路
面グリップ性能と耐摩耗性を試験した。それぞれの試験
結果を表−2に比較例1を100として指数で示した。
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】
【0015】
【表3】
【0016】尚、上記の試験は下記の方法で行った。耐
ブローアウト性はグッドリッチ式フレクソメーターを用
い、荷重15kg、ストローク5.7mm、振動数18
00rpmにて雰囲気温度100℃の中でブローアウが
発生するまで振動させ、ブローアウトが発生するまでの
時間を耐ブローアウト性とし、長い方が好ましい。路面
グリップ性及び耐摩耗性は、被試験タイヤを装着したテ
ストカーを1周4.4kmの周回路を全速力で20回走
行し、一周するのに要する時間の初の5回の平均の逆
数、言い換えれば平均速度を路面グリップ性(路面グリ
ップ性が劣るものはスリップしやすいのでコーナーリン
グで速度を下げる必要がある)とし、20回走行する間
の摩耗によるタイヤ重量変化を測定してその逆数を耐摩
耗性とした。いずれも値が大きい方が好ましい。
【0017】実施例は、脂環族飽和炭化水素樹脂及びエ
チレン共重合体が配合されていない従来のゴム組成物で
ある比較例1と比較して、路面グリップ性は優れ、耐ブ
ローアウト性及び耐摩耗性は同等以上である。比較例に
おいて比較例1と比較して、脂環族飽和炭化水素樹脂
代わりに石油樹脂を用いた例の比較例2は路面グリップ
性が改良されるけれども耐ブローアウト性と耐摩耗性は
低下しており、ゴム成分のスチレン含有量が25%未満
の例である比較例3は耐ブローアウト性が悪くなってお
り、NSAが120m/g未満のカーボンブラック
を使用した比較例4は路面グリップ性が劣っており、カ
ーボンブラック配合量が80部未満の比較例5は路面グ
リップ性と耐摩耗性が劣り、特定したエチレン共重合体
以外のエチレン共重合体を使用した比較例6及び7は路
面グリップ性が改良されるけれども耐ブローアウト性と
耐摩耗性が損なわれ、エチレン共重合体の配合を欠いた
比較例8は路面グリップ性が改良されるけれども耐ブロ
ーアウト性と耐摩耗性が損なわれ、脂環族飽和炭化水素
樹脂の配合を欠いた比較例9は路面グリップ性が改良さ
れておらず、エチレン共重合体の配合量が過多になって
いる比較例10は路面グリップ性と耐ブローアウト性が
改良されるけれども耐摩耗性が損なわれている。このよ
うに、比較例2〜10の何れにおいても、比較例1と比
較して路面グリップ性がよくなったものは耐ブローアウ
ト性又は耐摩耗性の少なくとも一方が悪くなっている。
【0018】
【発明の効果】スチレン含有量が25〜45重量%のゴ
ム成分100重量部に対してNSAが120m/g
以上のカーボンブラックを80〜200重量部配合する
従来の路面グリップ性能の優れたゴム組成ゴムの組成
に、脂環族飽和炭化水素樹脂を5〜50重量部及びカー
ボンブラック100重量部に対して2〜20重量部の比
率でエチレン−酢酸ビニル共重合体又はエチレン−アク
リル酸共重合体を追加配合したゴム組成物は、特に高速
走行する自動車のタイヤに用いられた場合、耐ブローア
ウト性及ひ耐摩耗性を損なうことなく路面グリップ性能
を更に向上させることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴ
    ム、天然ゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム及びスチレ
    ンブタジエンイソプレンゴムから選ばれた2種以上のゴ
    ムまたはスチレンブタジエンゴム単独のゴムのスチレン
    含有量の合計が25〜35重量%になるようにしたゴム
    のゴム成分100重量部に対し、(1) カーボンブラック
    を80〜200重量部、(2) 脂環族飽和炭化水素樹を5
    〜50重量部、及び(3) カーボンブラック100重量部
    に対して2〜20重量部の比率でエチレン−酢酸ビニル
    共重合体又はエチレン−アクリル酸共重合体を少なくと
    も配合したことを特徴とするゴム組成物。
  2. 【請求項2】 上記エチレン−酢酸ビニル共重合体又は
    エチレン−アクリル酸共重合体において、酢酸ビニル又
    はアクリル酸含有量が10〜20重量%である請求項1
    記載のゴム組成物。
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