JPH11246707A - スタッドレスタイヤ用トレッドゴム組成物 - Google Patents
スタッドレスタイヤ用トレッドゴム組成物Info
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- JPH11246707A JPH11246707A JP10052043A JP5204398A JPH11246707A JP H11246707 A JPH11246707 A JP H11246707A JP 10052043 A JP10052043 A JP 10052043A JP 5204398 A JP5204398 A JP 5204398A JP H11246707 A JPH11246707 A JP H11246707A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 スタッドレスタイヤ用トレッドゴムを柔軟化
させることなく、その氷上摩擦力を高める。 【解決手段】 天然ゴム、ポリブタジエンゴム、スチレ
ン−ブタジエン共重合体ゴム、ポリイソプレンゴム、及
びブチルゴムから選ばれた少なくとも１種のジエン系ゴ
ムに、セピオライトを主成分とする粘土鉱物を含んでな
るスタッドレスタイヤ用トレッドゴム組成物。
させることなく、その氷上摩擦力を高める。 【解決手段】 天然ゴム、ポリブタジエンゴム、スチレ
ン−ブタジエン共重合体ゴム、ポリイソプレンゴム、及
びブチルゴムから選ばれた少なくとも１種のジエン系ゴ
ムに、セピオライトを主成分とする粘土鉱物を含んでな
るスタッドレスタイヤ用トレッドゴム組成物。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明はスタッドレスタイヤ
用トレッドゴム組成物に関し、更に詳しくはセピオライ
ト（珪酸及び酸化マグネシウムを主成分とする粘土）を
ジエン系ゴムに配合することによってゴムを柔軟化させ
ることなく、氷上摩擦力を高めることができるスタッド
レスタイヤ用トレッドゴム組成物に関する。
用トレッドゴム組成物に関し、更に詳しくはセピオライ
ト（珪酸及び酸化マグネシウムを主成分とする粘土）を
ジエン系ゴムに配合することによってゴムを柔軟化させ
ることなく、氷上摩擦力を高めることができるスタッド
レスタイヤ用トレッドゴム組成物に関する。
【０００２】
【従来の技術】氷雪路面用タイヤとして従来使用されて
いたスパイクタイヤは優れたグリップ力を発揮するが、
粉塵公害のため近年スパイクタイヤに代えてスパイクの
ないスタッドレスタイヤが氷雪路面用として使用されて
いる。しかしながら、スパイクタイヤに比較してスタッ
ドレスはトレッド面と氷雪路面との摩擦力が十分でな
く、種々の改良が提案されている。
いたスパイクタイヤは優れたグリップ力を発揮するが、
粉塵公害のため近年スパイクタイヤに代えてスパイクの
ないスタッドレスタイヤが氷雪路面用として使用されて
いる。しかしながら、スパイクタイヤに比較してスタッ
ドレスはトレッド面と氷雪路面との摩擦力が十分でな
く、種々の改良が提案されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】スタッドレスタイヤの
氷上摩擦力を高める方法としてゴムを柔軟化させればよ
いことは知られているが、ゴムを柔軟化させると逆にス
タッドレスタイヤの特徴であるトレッド面の細かな凹凸
の凸部にあたるブロックが制動時に大きく変形して、ブ
ロック路面が路面から浮き上がる弊害が発生する。その
結果、路面との実接地面積の減少からタイヤとしての制
動性能が低下するので好ましくなかった。
氷上摩擦力を高める方法としてゴムを柔軟化させればよ
いことは知られているが、ゴムを柔軟化させると逆にス
タッドレスタイヤの特徴であるトレッド面の細かな凹凸
の凸部にあたるブロックが制動時に大きく変形して、ブ
ロック路面が路面から浮き上がる弊害が発生する。その
結果、路面との実接地面積の減少からタイヤとしての制
動性能が低下するので好ましくなかった。
【０００４】かかるスタッドレスタイヤのグリップ力を
向上させる手段としてジエン系ゴムに本発明と類似の粘
土鉱物の一種であるカオリナイト（珪酸及び酸化アルミ
ニウムを主成分とする粘土鉱物）を主成分とするクレー
を配合することによってスタッドレスタイヤのグリップ
力を高めることが提案されている（特開平８−３３７３
号公報）。しかしながら、この方法ではタイヤのトレッ
ドゴムを柔軟化させることによって氷上摩擦力を或る程
度高めることができるが、タイヤを柔軟化させる方向に
あるため上述のブロック変形の抑制と氷上摩擦力を両立
できないという問題があった。
向上させる手段としてジエン系ゴムに本発明と類似の粘
土鉱物の一種であるカオリナイト（珪酸及び酸化アルミ
ニウムを主成分とする粘土鉱物）を主成分とするクレー
を配合することによってスタッドレスタイヤのグリップ
力を高めることが提案されている（特開平８−３３７３
号公報）。しかしながら、この方法ではタイヤのトレッ
ドゴムを柔軟化させることによって氷上摩擦力を或る程
度高めることができるが、タイヤを柔軟化させる方向に
あるため上述のブロック変形の抑制と氷上摩擦力を両立
できないという問題があった。
【０００５】従って、本発明の目的は、スタッドレスタ
イヤトレッド用ゴムを柔軟化させることなく、その氷上
摩擦力を高めることにある。
イヤトレッド用ゴムを柔軟化させることなく、その氷上
摩擦力を高めることにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明に従えば、（Ａ）
天然ゴム、ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエン
共重合体ゴム、ポリイソプレンゴム、およびブチルゴム
から選ばれた少なくとも１種のジエン系ゴムにセピオラ
イトを主成分とする粘土鉱物を含んでなるスタッドレス
タイヤ用トレッドゴム組成物が提供される。
天然ゴム、ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエン
共重合体ゴム、ポリイソプレンゴム、およびブチルゴム
から選ばれた少なくとも１種のジエン系ゴムにセピオラ
イトを主成分とする粘土鉱物を含んでなるスタッドレス
タイヤ用トレッドゴム組成物が提供される。
【０００７】
【発明の実施の形態】本発明に従えば、ジエン系ゴム及
びカーボンブラックを含むゴム配合系にセピオライトを
配合することによって、驚くべきことに、ゴムを柔軟化
させることなく、氷上摩擦力を効果的に高めることがで
きる。前述の如く、カオリナイトはアルミノケイ酸塩鉱
物を成分とする粘土鉱物であるのに対し、セピオライト
は珪酸及び酸化マグネシウムを主成分とする粘土鉱物で
あり、両者は同じ粘土鉱物ではあるが、その構造及び組
成を異にするものである。即ちカオリナイトはその組成
がＡｌ2 Ｓｉ2 Ｏ5(ＯＨ)4であるのに対しセピオライト
の組成はＭｇ8 Ｈ2(Ｓｉ 4 Ｏ11)3・３Ｈ2 Ｏであり、マ
グネシウム含有の含水イノケイ酸塩鉱物である。このよ
うな組成の相違によって以下の比較例６及び７と実施例
１及び２に示すように、前者がゴムを柔軟化して氷上性
能を或る程度高めているのに対し、後者はゴムを柔軟化
させることなく氷上性能を著しく高くしており、その結
果は予想し得ないものである。
びカーボンブラックを含むゴム配合系にセピオライトを
配合することによって、驚くべきことに、ゴムを柔軟化
させることなく、氷上摩擦力を効果的に高めることがで
きる。前述の如く、カオリナイトはアルミノケイ酸塩鉱
物を成分とする粘土鉱物であるのに対し、セピオライト
は珪酸及び酸化マグネシウムを主成分とする粘土鉱物で
あり、両者は同じ粘土鉱物ではあるが、その構造及び組
成を異にするものである。即ちカオリナイトはその組成
がＡｌ2 Ｓｉ2 Ｏ5(ＯＨ)4であるのに対しセピオライト
の組成はＭｇ8 Ｈ2(Ｓｉ 4 Ｏ11)3・３Ｈ2 Ｏであり、マ
グネシウム含有の含水イノケイ酸塩鉱物である。このよ
うな組成の相違によって以下の比較例６及び７と実施例
１及び２に示すように、前者がゴムを柔軟化して氷上性
能を或る程度高めているのに対し、後者はゴムを柔軟化
させることなく氷上性能を著しく高くしており、その結
果は予想し得ないものである。
【０００８】本発明に従ったゴム組成物に配合されるジ
エン系ゴムとしては、従来よりタイヤ用ゴム組成物に一
般的に配合されている架橋可能な任意のジエン系ゴムを
あげることができ、具体的には、天然ゴム（ＮＲ）、各
種ブタジエンゴム（ＢＲ）、各種スチレン−ブタジエン
共重合体ゴム（ＳＢＲ）、ポリイソプレンゴム（Ｉ
Ｒ）、ブチルゴム（ＩＩＲ）などを単独又は任意のブレ
ンドとして用いることができる。低温脆化性や耐摩耗性
の観点から天然ゴム又はポリイソプレンゴムとポリブタ
ジエンゴムとの混合物を用いるのがより好ましく、その
重量比をＮＲ又はＩＲ／ＢＲ＝７０／３０〜３０／７
０、特に７０／３０〜５０／５０とするのがさらに好ま
しい。
エン系ゴムとしては、従来よりタイヤ用ゴム組成物に一
般的に配合されている架橋可能な任意のジエン系ゴムを
あげることができ、具体的には、天然ゴム（ＮＲ）、各
種ブタジエンゴム（ＢＲ）、各種スチレン−ブタジエン
共重合体ゴム（ＳＢＲ）、ポリイソプレンゴム（Ｉ
Ｒ）、ブチルゴム（ＩＩＲ）などを単独又は任意のブレ
ンドとして用いることができる。低温脆化性や耐摩耗性
の観点から天然ゴム又はポリイソプレンゴムとポリブタ
ジエンゴムとの混合物を用いるのがより好ましく、その
重量比をＮＲ又はＩＲ／ＢＲ＝７０／３０〜３０／７
０、特に７０／３０〜５０／５０とするのがさらに好ま
しい。
【０００９】本発明のゴム組成物には、ゴム補強剤とし
て、通常ゴム組成物に配合される任意のカーボンブラッ
クを配合する。また、シリカで表面処理を施したカーボ
ンブラックも使用可能である。またシリカも使用する事
が出来るカーボンブラックの配合量としては、ジエン系
ゴム１００重量部に対し、２０〜８０重量部、好ましく
は３０〜６０重量部で使用される。この配合量が少な過
ぎるとゴムを十分に補強できないため、例えば耐摩擦性
が悪化するので好ましくなく、逆に多過ぎると硬度が高
くなり過ぎたり、加工性が低下したりするので好ましく
ない。
て、通常ゴム組成物に配合される任意のカーボンブラッ
クを配合する。また、シリカで表面処理を施したカーボ
ンブラックも使用可能である。またシリカも使用する事
が出来るカーボンブラックの配合量としては、ジエン系
ゴム１００重量部に対し、２０〜８０重量部、好ましく
は３０〜６０重量部で使用される。この配合量が少な過
ぎるとゴムを十分に補強できないため、例えば耐摩擦性
が悪化するので好ましくなく、逆に多過ぎると硬度が高
くなり過ぎたり、加工性が低下したりするので好ましく
ない。
【００１０】本発明において使用するカーボンブラック
は、窒素吸着比表面積（Ｎ2 ＳＡ）が８０〜１６０（ｍ
2 ／ｇ）で、ジブチルフタレート吸油量（ＤＢＰ）が１
００〜１４０（cc／１００ｇ) であるのが好ましく、更
に好ましくはＮ2 ＳＡが１００〜１４０（ｍ2 ／ｇ）で
ＤＢＰが１１０〜１３０（cc／１００ｇ）である。
は、窒素吸着比表面積（Ｎ2 ＳＡ）が８０〜１６０（ｍ
2 ／ｇ）で、ジブチルフタレート吸油量（ＤＢＰ）が１
００〜１４０（cc／１００ｇ) であるのが好ましく、更
に好ましくはＮ2 ＳＡが１００〜１４０（ｍ2 ／ｇ）で
ＤＢＰが１１０〜１３０（cc／１００ｇ）である。
【００１１】本発明に従えば、ゴム組成物中にジエン系
ゴム１００重量部当りセピオライトを主成分（９０重量
％以上）とする粘土鉱物を３〜５０重量部を配合するの
が好ましく、更に好ましくは５〜３０重量部配合する。
セピオライトは前述の如く、珪酸及び酸化マグネシウム
を主成分とする粘土鉱物（ＳｉＯ2 ：ＭｇＯ＝３０〜６
０：１０〜３０）で、本発明においてはセピオライトを
主成分とする任意の粘土鉱物を用いることができる。具
体的には不純物として石灰岩、石英、スメクタイト、苦
灰岩およびタルク等が混入しているセピオライト主体の
粘土鉱物を用いることができ、市販品としてはエードプ
ラス（水澤化学製）やミルコン（昭和鉱業製）等があ
る。なお、好ましいセピオライトを主成分とする粘土鉱
物の粒子（繊維）径は０．０５〜０．３μｍであり、粒
子（繊維）長は３．０〜６０．０μｍである。
ゴム１００重量部当りセピオライトを主成分（９０重量
％以上）とする粘土鉱物を３〜５０重量部を配合するの
が好ましく、更に好ましくは５〜３０重量部配合する。
セピオライトは前述の如く、珪酸及び酸化マグネシウム
を主成分とする粘土鉱物（ＳｉＯ2 ：ＭｇＯ＝３０〜６
０：１０〜３０）で、本発明においてはセピオライトを
主成分とする任意の粘土鉱物を用いることができる。具
体的には不純物として石灰岩、石英、スメクタイト、苦
灰岩およびタルク等が混入しているセピオライト主体の
粘土鉱物を用いることができ、市販品としてはエードプ
ラス（水澤化学製）やミルコン（昭和鉱業製）等があ
る。なお、好ましいセピオライトを主成分とする粘土鉱
物の粒子（繊維）径は０．０５〜０．３μｍであり、粒
子（繊維）長は３．０〜６０．０μｍである。
【００１２】セピオライトを主成分とする粘土鉱物の配
合量はジエン系ゴム１００重量部に対し、３〜５０重量
部が好ましい。更に好ましくは５〜３０重量部である。
この配合量が少な過ぎると氷上摩擦力を高める効果が表
れにくくなるので好ましくなく、逆に多過ぎると硬度が
高くなり過ぎたり、セピオライトの分散不良塊が発生し
たりするので好ましくない。
合量はジエン系ゴム１００重量部に対し、３〜５０重量
部が好ましい。更に好ましくは５〜３０重量部である。
この配合量が少な過ぎると氷上摩擦力を高める効果が表
れにくくなるので好ましくなく、逆に多過ぎると硬度が
高くなり過ぎたり、セピオライトの分散不良塊が発生し
たりするので好ましくない。
【００１３】本発明の好ましい態様では前記ゴム組成物
に軟化剤をジエン系ゴム１００重量部当り０〜１５重量
部配合する。かかる軟化剤としては工業用パラフィン系
プロセスオイル、アロマ系プロセスオイル、ロジン系プ
ロセスオイルおよび天然植物性プロセスオイルなどをあ
げることができ、かかる軟化剤の配合によって未加硫ゴ
ムの加工性を良くすることができるが、多く配合しすぎ
るとセピオライトに吸着して氷上摩擦性能に悪影響を及
ぼすことがあるのであまり好ましくない。
に軟化剤をジエン系ゴム１００重量部当り０〜１５重量
部配合する。かかる軟化剤としては工業用パラフィン系
プロセスオイル、アロマ系プロセスオイル、ロジン系プ
ロセスオイルおよび天然植物性プロセスオイルなどをあ
げることができ、かかる軟化剤の配合によって未加硫ゴ
ムの加工性を良くすることができるが、多く配合しすぎ
るとセピオライトに吸着して氷上摩擦性能に悪影響を及
ぼすことがあるのであまり好ましくない。
【００１４】本発明の好ましい態様ではジエン系ゴム１
００重量部に対し、０．１〜１０重量部の含硫黄シラン
カップリング剤を配合する。かかるシランカップリング
剤の配合によってセピオライトとゴムとの結合が生じ、
補強性を高めることができるので好ましい。シランカッ
プリング剤の量が多過ぎると未反応のシランカップリン
グ剤がゴムの表面に析出し氷上摩擦性能に悪影響を及ぼ
したり、未加硫ゴムのスコーチタイムが短かくなりすぎ
たりするので好ましくない。かかる含硫黄シランカップ
リング剤の具体例としてはビス−〔３−（トリエトキシ
シリル）−プロピル〕テトラスルフィドや３−メルカプ
トプロピルトリメトキシシランなどをあげることができ
る。
００重量部に対し、０．１〜１０重量部の含硫黄シラン
カップリング剤を配合する。かかるシランカップリング
剤の配合によってセピオライトとゴムとの結合が生じ、
補強性を高めることができるので好ましい。シランカッ
プリング剤の量が多過ぎると未反応のシランカップリン
グ剤がゴムの表面に析出し氷上摩擦性能に悪影響を及ぼ
したり、未加硫ゴムのスコーチタイムが短かくなりすぎ
たりするので好ましくない。かかる含硫黄シランカップ
リング剤の具体例としてはビス−〔３−（トリエトキシ
シリル）−プロピル〕テトラスルフィドや３−メルカプ
トプロピルトリメトキシシランなどをあげることができ
る。
【００１５】本発明に係るスタッドレスタイヤ用トレッ
ドゴム組成物には、更に、通常の加硫または架橋剤、加
硫または架橋促進剤、各種オイル、老化防止剤、充填
剤、可塑化剤、その他一般ゴム用に一般的に配合されて
いる各種添加剤を配合することができ、かかる配合物
は、一般的な方法で混練、加硫して組成物とし、加硫ま
たは架橋することができる。これらの添加剤の配合量
も、本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合
量とすることができる。
ドゴム組成物には、更に、通常の加硫または架橋剤、加
硫または架橋促進剤、各種オイル、老化防止剤、充填
剤、可塑化剤、その他一般ゴム用に一般的に配合されて
いる各種添加剤を配合することができ、かかる配合物
は、一般的な方法で混練、加硫して組成物とし、加硫ま
たは架橋することができる。これらの添加剤の配合量
も、本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合
量とすることができる。
【００１６】
【実施例】以下、実施例及び比較例によって本発明を更
に説明するが、本発明の範囲をこれらの実施例に限定す
るものでないことは言うまでもない。
に説明するが、本発明の範囲をこれらの実施例に限定す
るものでないことは言うまでもない。
【００１７】実施例１〜２及び比較例１〜７ 表Ｉに示した実施例及び比較例に使用した配合成分及び
試験方法は以下の通りである。
試験方法は以下の通りである。
【００１８】配合成分 （１）ＮＲ（天然ゴム）：ＳＩＲ−２０ （２）ｃｉｓ−ＢＲ：ＮｉｐｏｌＢＲ１２２０（日本ゼ
オン製） （３）セピオライト：エードプラスＳＰ（水澤化学製） （４）カオリナイト：Ｔクレー（日本タルク製）（Ｓｉ
Ｏ2 ７６．６５％、Ａｌ2 Ｏ3 １７．９８％、ＭｇＯ
０．９％） （５）カーボンブラック：Ｎ2 ＳＡ（ｍ2 ／ｇ）が１１
２、ＤＢＰ吸油量（ml／１００ｇ）が１１２のＩＳＡＦ
級カーボンブラック （６）亜鉛華：亜鉛華３号 （７）ステアリン酸：工業用ステアリン酸 （８）老化防止剤：Ｎ−フェニル−Ｎ′−（１，３−ジ
メチルブチル）−ｐ−フェニレンジアミン （９）ワックス：工業用パラフィンワックス （10）芳香族油：工業用アロマ系プロセスオイル （11）硫 黄：５％油処理の粉末硫黄 （12）加硫促進剤：Ｎ−ｔｅｒｔ−ブチル−２−ベンゾ
チアジルスルフェンアミド (13）シランカップリング剤：ビス−（３−（トリエト
キシシリル）−プロピル）テトラスルフィド
オン製） （３）セピオライト：エードプラスＳＰ（水澤化学製） （４）カオリナイト：Ｔクレー（日本タルク製）（Ｓｉ
Ｏ2 ７６．６５％、Ａｌ2 Ｏ3 １７．９８％、ＭｇＯ
０．９％） （５）カーボンブラック：Ｎ2 ＳＡ（ｍ2 ／ｇ）が１１
２、ＤＢＰ吸油量（ml／１００ｇ）が１１２のＩＳＡＦ
級カーボンブラック （６）亜鉛華：亜鉛華３号 （７）ステアリン酸：工業用ステアリン酸 （８）老化防止剤：Ｎ−フェニル−Ｎ′−（１，３−ジ
メチルブチル）−ｐ−フェニレンジアミン （９）ワックス：工業用パラフィンワックス （10）芳香族油：工業用アロマ系プロセスオイル （11）硫 黄：５％油処理の粉末硫黄 （12）加硫促進剤：Ｎ−ｔｅｒｔ−ブチル−２−ベンゾ
チアジルスルフェンアミド (13）シランカップリング剤：ビス−（３−（トリエト
キシシリル）−プロピル）テトラスルフィド
【００１９】サンプルの調製 表Ｉに示す配合のうち、加硫促進剤と硫黄を除く成分を
１．８リットルの密封型ミキサーで３〜５分間混練し、
１６５±５℃に達したときに放出したマスターバッチに
加硫促進剤と硫黄を８インチのオープンロール混練し、
ゴム組成物を得た。次に、この組成物を１５×１５×
０．２cmの金型中で１６０℃で２０分間プレス加硫して
目的とする試験片（ゴムシート）を調製し、加硫物性と
して粘弾性試験及びアイススキッドレジスタンス（−３
℃）を評価した。結果は表Ｉに示す。
１．８リットルの密封型ミキサーで３〜５分間混練し、
１６５±５℃に達したときに放出したマスターバッチに
加硫促進剤と硫黄を８インチのオープンロール混練し、
ゴム組成物を得た。次に、この組成物を１５×１５×
０．２cmの金型中で１６０℃で２０分間プレス加硫して
目的とする試験片（ゴムシート）を調製し、加硫物性と
して粘弾性試験及びアイススキッドレジスタンス（−３
℃）を評価した。結果は表Ｉに示す。
【００２０】試験方法 （１）伸張型粘弾性試験：東洋精機製作所製粘弾性装置
レオログラフソリッドにて２０Hz、初期伸長１０％動歪
み２％で測定（試料幅５mm、温度０℃で測定）。Ｅ′の
値が低いほど試料が柔軟であることを示す。 （２）アイススキッドレジスタンス：ブリティッシュ・
ポータブル・スキッドテスターを用いて、氷上路面条件
下（温度；−３℃）で測定し、標準例である比較例３の
値を１００として指数表示した。数値が大きいほど、ス
キッド抵抗性が優れていることを示す。
レオログラフソリッドにて２０Hz、初期伸長１０％動歪
み２％で測定（試料幅５mm、温度０℃で測定）。Ｅ′の
値が低いほど試料が柔軟であることを示す。 （２）アイススキッドレジスタンス：ブリティッシュ・
ポータブル・スキッドテスターを用いて、氷上路面条件
下（温度；−３℃）で測定し、標準例である比較例３の
値を１００として指数表示した。数値が大きいほど、ス
キッド抵抗性が優れていることを示す。
【００２１】
【表１】
【００２２】柔らかいゴムが高い氷上摩擦力を有するこ
とが一般に知られている（例えばS.Futamura, Rubber C
hem. Technol. 69, 648(1996)）。このことは表Ｉの比
較例１〜３にかけてゴムの硬さＥ′が上昇するとアイス
スキッドレジスタンスが低下していく結果にも見られる
通りである。比較例４は比較例２のカーボンブラックの
１０重量部をカオリナイトを主成分とする粘土に置換し
たものである。アイススキッドレジスタンスが３ポイン
ト改良されているが同時にＥ′も低下している。よって
図１に示すように本質的にはゴムが柔らかくなったため
にアイススキッドレジスタンスが良くなったことに変わ
りはなく、比較例１〜３のプロットを結んだ線上にの
り、アイススキッドレジスタンスとＥ′を同時に向上さ
せることができていない。これに対し、本発明に従った
実施例１は表Ｉおよび図１に示すように比較例２と同等
のＥ′であるにもかかわらず、アイススキッドレジスタ
ンスが大幅に改良されている。また、比較例５は比較例
２の配合にカオリナイトを主成分とする粘土を５重量部
添加したものである。そこではＥ′が上昇したためにア
イススキッドレジスタンスも低下している。これに対
し、本発明に従った実施例２〜４は比較例２よりも高い
Ｅ′であるにもかかわらず、それぞれアイススキッドレ
ジスタンスが改善されている。さらに、実施例５ではシ
ランカップリング剤を併用すると実施例３のアイススキ
ッドレジスタンスを保持したままＥ′をより高くできる
ことがわかる。以上のことから、カオリナイトを主成分
とする粘土の配合では到達しえないゴムの硬さと氷上摩
擦力の両立が、本発明に従って、セピオライトを主成分
とする粘土を配合することで初めて可能になることがわ
かった。
とが一般に知られている（例えばS.Futamura, Rubber C
hem. Technol. 69, 648(1996)）。このことは表Ｉの比
較例１〜３にかけてゴムの硬さＥ′が上昇するとアイス
スキッドレジスタンスが低下していく結果にも見られる
通りである。比較例４は比較例２のカーボンブラックの
１０重量部をカオリナイトを主成分とする粘土に置換し
たものである。アイススキッドレジスタンスが３ポイン
ト改良されているが同時にＥ′も低下している。よって
図１に示すように本質的にはゴムが柔らかくなったため
にアイススキッドレジスタンスが良くなったことに変わ
りはなく、比較例１〜３のプロットを結んだ線上にの
り、アイススキッドレジスタンスとＥ′を同時に向上さ
せることができていない。これに対し、本発明に従った
実施例１は表Ｉおよび図１に示すように比較例２と同等
のＥ′であるにもかかわらず、アイススキッドレジスタ
ンスが大幅に改良されている。また、比較例５は比較例
２の配合にカオリナイトを主成分とする粘土を５重量部
添加したものである。そこではＥ′が上昇したためにア
イススキッドレジスタンスも低下している。これに対
し、本発明に従った実施例２〜４は比較例２よりも高い
Ｅ′であるにもかかわらず、それぞれアイススキッドレ
ジスタンスが改善されている。さらに、実施例５ではシ
ランカップリング剤を併用すると実施例３のアイススキ
ッドレジスタンスを保持したままＥ′をより高くできる
ことがわかる。以上のことから、カオリナイトを主成分
とする粘土の配合では到達しえないゴムの硬さと氷上摩
擦力の両立が、本発明に従って、セピオライトを主成分
とする粘土を配合することで初めて可能になることがわ
かった。
【００２３】
【発明の効果】以上の通り、本発明に従えば、ゴムを柔
軟化させることなく、トレッド面のブロックの倒れこみ
を防止し、かつ、氷上摩擦力を著しく高めることがで
き、スタッドレスタイヤ用トレッドとして好適なゴム組
成物を得ることかできる。
軟化させることなく、トレッド面のブロックの倒れこみ
を防止し、かつ、氷上摩擦力を著しく高めることがで
き、スタッドレスタイヤ用トレッドとして好適なゴム組
成物を得ることかできる。
【図１】実施例１〜５及び比較例１〜５のＥ′とアイス
スキッド（指数）の関係を示すグラフ図である。
スキッド（指数）の関係を示すグラフ図である。
Claims (3)
- 【請求項１】 天然ゴム、ポリブタジエンゴム、スチレ
ン−ブタジエン共重合体ゴム、ポリイソプレンゴム、及
びブチルゴムから選ばれた少なくとも１種のジエン系ゴ
ムに、セピオライトを主成分とする粘土鉱物を含んでな
るスタッドレスタイヤ用トレッドゴム組成物。 - 【請求項２】 セピオライトを主成分とする粘土鉱物の
配合量がゴム１００重量部に対して３〜５０重量部であ
る請求項１に記載のスタッドレスタイヤ用トレッドゴム
組成物。 - 【請求項３】 ジエン系ゴム１００重量部に含硫黄シラ
ンカップリング剤０．１〜１０重量部を更に含んでなる
請求項１又は２に記載のスタッドレスタイヤ用トレッド
ゴム組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10052043A JPH11246707A (ja) | 1998-03-04 | 1998-03-04 | スタッドレスタイヤ用トレッドゴム組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10052043A JPH11246707A (ja) | 1998-03-04 | 1998-03-04 | スタッドレスタイヤ用トレッドゴム組成物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11246707A true JPH11246707A (ja) | 1999-09-14 |
Family
ID=12903801
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10052043A Pending JPH11246707A (ja) | 1998-03-04 | 1998-03-04 | スタッドレスタイヤ用トレッドゴム組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11246707A (ja) |
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
1998
- 1998-03-04 JP JP10052043A patent/JPH11246707A/ja active Pending
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